JPH06227477A - 自転車用変速機の変速切換装置 - Google Patents

自転車用変速機の変速切換装置

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JPH06227477A
JPH06227477A JP1751093A JP1751093A JPH06227477A JP H06227477 A JPH06227477 A JP H06227477A JP 1751093 A JP1751093 A JP 1751093A JP 1751093 A JP1751093 A JP 1751093A JP H06227477 A JPH06227477 A JP H06227477A
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JP
Japan
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gear
gears
ratchet teeth
planetary gears
gear case
Prior art date
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Pending
Application number
JP1751093A
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English (en)
Inventor
Sadao Mabuchi
貞雄 馬淵
Toru Fujikura
透 藤倉
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Bridgestone Cycle Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Cycle Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP1751093A priority Critical patent/JPH06227477A/ja
Publication of JPH06227477A publication Critical patent/JPH06227477A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自転車用変速機内の一方向クラッチの耐力を
向上させると共に、変速操作を軽くし、かつ爪とラチェ
ットによる不快音を除去すること。 【構成】 自転車用変速機において、各内歯歯車20, 2
1, 22の外周にラチェット歯を刻設すると共に、各ラチ
ェット歯に対応する爪27, 28, 29を回動自在に軸着す
る。これらの爪をそれぞれ対応するラチェットに係合す
るように付勢するばね31を設け、変速円筒32の円筒部32
a に、前記複数の爪の先端部をそれぞれ通過させ各複数
の開口33, 34, 35を設ける。この円筒部32a を前記内歯
歯車20, 21, 22を外包するように嵌装し、操作ワイヤー
41を操作することにより前記爪の一つを選択的に前記ラ
チェット歯の一つに係合できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車のクランク軸部
に設ける遊星歯車機構付きの自転車用変速機の変速切換
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クランク軸部に遊星歯車機構を組み込ん
だ変速装置としては、例えば本出願人が先に提案した特
開昭62−99293号公報に開示されたものがあり、
その変速切換装置としては特開昭62−103286号
公報に開示されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開昭62−
99293号の変速装置は、一般に使用されている多段
の外装変速機と異なり、いずれの変速段においてもクラ
ンク軸と直交する直線状の伝達径路によって伝動が行わ
れるので、チエーンやスプロケットに無理な力がかから
ず、効率のよい、耐久性の優れた自転車用変速装置とし
てユーザーに提供されている。
【0004】しかしながら、前記した従来装置には下記
のような問題点があることが分かった。すなわち、前記
従来装置は、変速用の一方向クラッチを太陽歯車の内周
部に設ける構成としているので、軸心からの距離が非常
に近いためにてこ比が大きくなり、踏力を加えるとこれ
らの一方向クラッチに大きな荷重がかかり、一方向クラ
ッチを構成しているラチエットや爪等の耐久性を損な
い、且つ踏力が加わっている状態で変速操作をする場合
には変速操作が重いということが分かった。
【0005】
【課題を解決すための手段】上述の問題点を解決するた
め本発明においては、自転車フレームのハンガ部にハン
ガを兼ねるギヤケースを設け、このギヤケースを貫通し
て回転自在に支持したクランク軸にキャリアを固定し、
このキャリアの同一円周上に、それぞれ歯数の異なる歯
車を一体に形成した複数個の遊星歯車を回転自在に軸着
し、これら遊星歯車の内側に、太陽歯車とスプロケット
を一体的に形成した従動回転体を前記遊星歯車の一つと
噛合するように設け、前記遊星歯車の外側に、該遊星歯
車とそれぞれ噛合する複数個の内歯歯車をそれぞれ独立
して回転自在に並設し、前記内歯歯車とギヤケース間に
それぞれ一方向クラッチを介在させて、これら各一方向
クラッチの一つを選択的に接続できるようにした自転車
用変速機において、前記各内歯歯車の外周にラチエット
歯を刻設すると共に、前記ギヤケースの外周に開口部を
設け、そこに前記各ラチエット歯に対応する爪を回動自
在に軸着した爪台を固定し、これらの爪をそれぞれ対応
するラチエットに係合するように付勢するばねを設け、
円筒部とワイヤー係止部を有する変速円筒の円筒部に、
前記複数の爪の先端部をそれぞれ通過させ得る複数の開
口を設け、この変速円筒の円筒部を前記内歯歯車を外包
するように嵌装し、前記ワイヤー係止部に接続した操作
ワイヤーを操作することにより前記爪の一つを選択的に
前記ラチエット歯の一つに係合できるようにして自転車
用変速機の変速切換装置を構成する。
【0006】また本発明においては、自転車フレームの
ハンガ部にハンガを兼ねるギヤケースを設け、このギヤ
ケースを貫通して回転自在に支持したクランク軸にキャ
リアを固定し、このキャリアの同一円周上に、それぞれ
歯数の異なる歯車を一体に形成した複数個の遊星歯車を
回転自在に軸着し、これら遊星歯車の内側に、太陽歯車
とスプロケットを一体的に形成した従動回転体を前記遊
星歯車の一つと噛合するように設け、前記遊星歯車の外
側に、該遊星歯車とそれぞれ噛合する複数個の内歯歯車
をそれぞれ独立して回転自在に並設し、前記内歯歯車と
ギヤケース間にそれぞれ一方向クラッチを介在させて、
これら各一方向クラッチの一つを選択的に接続できるよ
うにした自転車用変速機において、前記各内歯歯車の外
周にラチェット歯を刻設すると共に、前記ギヤケースの
外周に開口部を設け、そこに前記各ラチェット歯に対応
する爪を回動自在に軸着した爪台を固定し、これらの爪
の一端部をそれぞれ対応するラチェットに係合するよう
に付勢するばねを設け、前記爪台の外周部に前記爪の他
の端部が突出する開口を設け、この爪台の外周部に摺接
する彎曲した変速帯板に、前記爪の他端部を嵌入させ得
る複数の開口を設け、この変速帯板に接続した操作ワイ
ヤーを操作することにより前記爪の一つを選択的に前記
ラチェット歯の一つに係合できるようにして自転車用変
速機の変速切換装置を構成する。
【0007】
【作用】本発明装置は上述のように構成するため、二段
以上の多段変速が可能であり、しかも構造上変速装置全
体を実用上支障のない薄型で且つ小型に出来る。また、
本発明によれば、大径の内歯歯車の外周部に一方向クラ
ッチを設けたから、一方向クラッチ部にかかる踏力によ
るトルクを低く抑えることが出来る。すなわち、一方向
クラッチを構成しているラチェットや爪等の耐久性を向
上させると共に、踏力が加わっている状態での変速操作
を容易にすることが出来る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図中1(図2,6参照)は自転車フレームのメイ
ンパイプ、2は立パイプ、3はチェーンステー、4は自
転車フレームのハンガ部に設けたハンガを兼ねるギヤケ
ースである。このギヤケース4はケース本体4aとケース
蓋4bとによって形成されており、4c, 4d, 4eはそれぞれ
ケース本体4aの外周部に突設したボス部であり、ボス部
4c, 4d, 4e にはメインパイプ1、立パイプ2、チェン
ステー3がそれぞれ嵌入して接続されている。
【0009】また4fはケース本体4aの中心部に突設した
軸筒部であり、この軸筒部4f内には左側のハンガワン5
が嵌入して保持されるようになっており、またケース蓋
4bの中心孔4gには、ボールベアリング6を介して従動回
転体7が回転自在に設けられている。この従動回転体7
は、右側のハンガワン7aを兼ねており、その外側にはス
プロケット8が固着してあり、また内側の外周部には太
陽歯車9が一体に形成されている。
【0010】10は前記したハンガワン5,7aおよび鋼球
11を介して回転自在に枢支されたクランク軸、12, 13は
各ハンガワン5,7aとクランク軸10との間に設けたオイ
ルシールであり、14はクランク軸10の両端にそれぞれ嵌
着したクランクアームである。
【0011】またギヤケース4内のクランク軸10に略円
盤状のキャリア15を固着する。15aはキャリア15の中心
部を形成する軸筒で、キャリア15と一体的に固着すると
共に、その内周部15b はクランク軸10のねじ部10a と螺
合しており、さらにその外側端部15c は前記した左側の
鋼球11の内側支承面になっている。また右側の鋼球11の
内側支承面10b はクランク軸10に形成されている。
【0012】キヤリア15の右側端面には、図2,6に示
すように3個の凹欠部15d が円周等分位置に形成されて
おり、それぞれ歯数の異なる複数個 (本実施例では3
個) の歯車16a, 16b, 16c を一体的に形成した3個の遊
星歯車16を、前記した各凹欠部15d 内に挿入すると共に
軸17によりキャリア15に対して回転自在に枢支する。そ
して、前記歯車16a を前記太陽歯車9と噛合させる。ま
た18は軸17の右側端を支承するために設けたリング状の
軸支承板で、19 (図1,5参照)はこの軸支承板18をキ
ヤリア15に固定するためのボルトである。
【0013】また前記遊星歯車16の各歯車16a, 16b, 16
c とギヤケース4の間に、その内周に内歯をもち且つそ
の外周にラチェット歯を刻設した内歯歯車20, 21, 22を
設けて、それぞれ前記遊星歯車16a, 16b, 16c と噛合さ
せる。なお 20a, 21a, 22aは内歯歯車20, 21, 22の内周
に形成した内歯で、20b, 21b, 22b は内歯歯車20, 21,
22の外周に形成したラチェット歯である。またギヤケー
ス4と内歯歯車20, 21, 22との間にそれぞれ一方向クラ
ッチC1 (図1,2参照)または一方向クラッチC2
(図5,6参照)を介在させる。
【0014】また前記従動回転体7の内側端の内周部に
ラチェット歯7b (図2,6参照)を刻設すると共に、ク
ランク軸10の外周に爪胴23をねじにより固定して設け、
この爪胴23の外周部に複数個 (本実施例では2個) の爪
24の基部24a を回動自在に枢着し、これらの爪24の遊端
をそれぞればね (図示せず) によって前記ラチェット歯
7bに係合させるようにして一方向クラッチC3 を構成す
る。なお25 (図1,5参照)は、キャリア15と爪胴23と
の間のクランク軸10に嵌合したディスタンスカラーであ
る。
【0015】図1〜図4は、本発明の変速切換装置の第
1実施例を示すもので、これは前記した一方向クラッチ
1 を使用するものである。本実施例においては、ギヤ
ケース4のケース本体4aの外周に開口4h (図2参照)を
設け、そこに略ボックス状の爪台26を嵌着し、この爪台
26内に前記各ラチェット歯20b, 21b, 22b にそれぞれ対
応する爪27, 28, 29を軸30により爪台26に対して回動自
在に設け、これらの爪27, 28, 29をそれぞれ対応するラ
チェット歯20b, 21b, 22b に係合するように付勢するば
ね31を各爪の遊端部と爪台26との間に設ける。
【0016】また図3に詳細に示すように、薄板製の円
筒部32a と、この円筒部32a から一側方に突設した舌片
部を外方へ直角に折り曲げて形成したワイヤー係止部32
b を有する変速円筒32の円筒部32a に、前記爪27, 28,
29の先端部をそれぞれ通過させ得る開口33, 34, 35を互
いに位相をずらして設け、この変速円筒32の円筒部32a
を前記内歯歯車20, 21, 22を外包するように、ギヤケー
ス本体4a内に嵌装し、ギヤケース4に植設したばね掛止
杆36と、変速円筒のワイヤー係止部32b との間にコイル
ばね38を張設すると共に、このワイヤー係止部32b にだ
るまねじ39とナット40を介して操作ワイヤー41を接続
し、この操作ワイヤー41を変速レバー(図示せず)によ
って操作することにより前記爪27, 28, 29の一つを選択
的に前記ラチェット歯20b, 21b, 22b の一つに係合でき
るようにして自転車用変速機の変速切換装置を構成す
る。
【0017】図5〜図9は、本発明の変速切換装置の第
2実施例を示すもので、これは前記した一方向クラッチ
2 を使用するものである。本実施例においては、ギヤ
ケース4のケース本体4aの外周に開口4h (図6参照)を
設け、そこに略ボックス状の爪台42を嵌着し、この爪台
42内に前記各ラチェット歯20b, 21b, 22b にそれぞれ対
応する爪43, 44, 45 (図7参照)を軸46により爪台42に
対して回動自在に設け、これらの爪43, 44, 45の一端部
(先端部)をそれぞれ対応するラチェット歯20b, 21b,
22b に係合するように付勢するばね47を各爪の遊端部と
爪台42との間に設ける。
【0018】また前記爪台42の外周部42a に、前記爪4
3, 44, 45の他端部 (後端部) が突出し得る開口42b を
設け、この爪台42の外周部42a に摺接する彎曲した変速
帯板48(図7,8参照)に、前記爪43, 44, 45の他端部
を嵌入させ得る開口49, 50, 51をそれぞれ位相をずらせ
て設け、この変速帯板48の一方をギヤケース4に植設し
たばね掛止杆36にコイルばね38を介して接続する。
【0019】また変速帯板48の他方をだるまねじ39とナ
ット40を介して操作ワイヤー41に接続し、この操作ワイ
ヤー41を変速レバー (図示せず) によって操作すること
により前記爪43, 44, 45の一つを選択的に前記ラチェッ
ト歯20b, 21b, 22b の一つに係合できるようにして自転
車用変速機の変速切換装置を構成する。なお52は爪台42
の外周部42a に変速帯板48を挟むようにかぶせたカバー
である。
【0020】つぎに上述のように構成した本発明装置の
作用を説明する。変速操作装置(図示せず)を操作し
て、操作ワイヤー41を図2,6,7の矢印Aの方向に最
大限まで引っ張ると、爪とラチェット歯の関係は図4,
9の(a) の状態になる。すなわちこの場合、爪27, 28,
29または爪43, 44, 45がすべてラチェット歯20b, 21b,
22b との係合が解除されている。従って、従動回転体7
とクランク軸10との間の一方向クラッチC3 だけが接続
している。
【0021】この状態でクランクアーム14を図2,6の
矢印Bの方向に回転させると、クランク軸10、一方向ク
ラッチC3 を介して従動回転体7が矢印Bの方向へ回転
すると共に、スプロケット8が同方向へ回転するから、
チエーン(図示せず)を介して後輪が回転して自転車が
走行する。この場合クランク軸10とスプロケット8との
回転比は1:1で、所謂ローの状態である。
【0022】つぎに前記した状態から操作ワイヤー41を
図2,6,7の矢印Cの方向に一段ゆるめると、爪ラチ
ェット歯の関係は図4,9の(b) の状態になる。すなわ
ちこの場合、図4のものでは、爪29が変速円筒32の開口
35より突出してラチェット歯22b と係合して一方向クラ
ッチC1 が接続する。従って内歯歯車22とギヤケース4
との間が接続される。
【0023】また図9のものでは、爪45の後端部が変速
帯板48の開口51内に落ち込むことにより、爪45の先端部
がラチェット歯22b と係合して一方向クラッチC2 が接
続する。従って内歯歯車22とギヤケース4との間が接続
される。
【0024】この状態でクランクアーム14を図2,6,
7の矢印Bの方向に回転させると、クランク軸10、遊星
キヤリア15、軸17を介して遊星歯車16が図2,6の矢印
Dの方向に公転するが、この場合内歯歯車22が一方向ク
ラッチC1 , 2 によって矢印D方向の回転を阻止され
ているため、この内歯歯車22と噛合している遊星歯車16
c が矢印Eの方向に自転する。ところが遊星歯車16a, 1
6b, 16c は一体的に形成されているので、遊星歯車16の
回転によって内歯歯車20, 21は矢印Fの反対方向に回転
するが、この場合内歯歯車20, 21とギヤケース4との間
の一方向クラッチC1 またはC2 は接続していないか
ら、内歯歯車20, 21は空転するだけである。
【0025】すなわち、遊星歯車16の自転は歯車16c に
よって定まる。従って遊星歯車16cと一体的に形成され
た遊星歯車16a と噛合している太陽歯車9及びそれと一
体のスプロケット8が矢印G方向に増速されて回転する
ことになる。本実施例における増速比は、1.87である。
【0026】また、前記した図4,9の(b) の状態から
操作ワイヤー41を図2,6,7の矢印Cの方向にさらに
一段ゆるめると、爪とラチェット歯の関係は図4,9の
(c)の状態になる。すなわちこの場合、図4のものでは
爪28が開口34より突出してラチェット歯21b と係合して
一方向クラッチC1 を接続する。従って内歯歯車21とギ
ヤケース4の間が接続する。
【0027】また図9のものでは、爪44の後端部が開口
50内に落ち込むことにより、爪44の先端部がラチェット
歯21b と係合して一方向クラッチC2 が接続する。従っ
て内歯歯車21とギヤケース4との間が接続される。
【0028】この状態でクランクアーム14を図2,6の
矢印Bの方向に回転させると、前の場合と同様にクラン
ク軸10、遊星キヤリア15、軸17を介して遊星歯車16が図
2,6の矢印Dの方向に公転するが、この場合内歯歯車
21が一方向クラッチC1,2によって矢印D方向の回転
を阻止されているため、この内歯歯車21と噛合している
遊星歯車16b が矢印Eの方向に自転する。ところが遊星
歯車16a, 16b, 16c は一体的に形成されているので内歯
歯車20は矢印Fの反対方向に回転し、内歯歯車22は矢印
F方向に回転させられるが、内歯歯車20, 22とギヤケー
ス4との間の一方向クラッチC1,2 は接続していない
から、内歯歯車20, 22は空転するだけである。すなわち
この場合遊星歯車16の自転は歯車16b によって定まる。
従って、遊星歯車16a と噛合している太陽歯車9および
それと一体のスプロケット8が矢印G方向に前回よりさ
らに増速されて回転することになる。本実施例における
増速比は、2.2 である。
【0029】また、前記した図4,9の(c) の状態から
操作ワイヤー41を図2,6,7の矢印Cの方向にさらに
一段ゆるめると、爪とラチェット歯の関係は図4,9の
(d)の状態になる。すなわちこの場合、図4のものでは
爪27が開口33より突出してラチェット歯車20b と係合し
て一方向クラッチC1 を接続する。従って内歯歯車20と
ギヤケース4との間が接続する。
【0030】また図9のものでは、爪43の後端部が開口
49内に落ち込むことにより、爪43の先端部がラチェット
歯20b と係合して一方向クラッチC2 が接続する。従っ
て内歯歯車20とギヤケース4との間が接続される。
【0031】この状態でクランクアーム14を図2,6の
矢印Bの方向に回転させると、前の場合と同様にクラン
ク軸10、遊星キヤリア15、軸17を介して遊星歯車16が図
2,6の矢印Dの方向に公転するが、この場合内歯歯車
20が一方向クラッチC1,2によって矢印D方向の回転
を阻止されているため、この内歯歯車20と噛合している
遊星歯車16a が矢印Eの方向に自転する。ところが遊星
歯車16a, 16b, 16c は一体的に形成されているので内歯
歯車21, 22は矢印Fの方向に回転させられるが、内歯歯
車21, 22とギヤケース4との間の一方向クラッチC1,
2 は接続していないから、内歯歯車21, 22は空転するだ
けである。すなわちこの場合遊星歯車16の自転は歯車16
a によって定まる。従って遊星歯車16a と噛合している
太陽歯車9およびそれと一体のスプロケット8が矢印G
方向に前回よりさらに増速されて回転することになる。
この状態が所謂トップの状態で、本実施例における増速
比は、2.6 である。
【0032】逆に減速する場合は、操作ワイヤー41を図
2,6,7の矢印Aの方向に順に引っ張る。すなわち図
4,9において(d) →(c) →(b) →(a) のように操作す
れば良い。
【0033】
【発明の効果】本発明は上述のように、変速用の一方向
クラッチC1 , 2 を装置の外周部に設ける構成とした
結果、軸心から一方向クラッチC1 , 2 までの距離が
遠くなったので、一方向クラッチC1 , 2 にかかる踏
力によるトルクが小さくなった。このため一方向クラッ
チC1 , 2 を構成しているラチェットや爪の耐久性が
向上すると共に、踏力が加わっている状態での変速操作
も軽くなるという効果が得られる。また変速用の一方向
クラッチC1 , 2 の爪は、必要な時だけ開口を通過し
ラチェット歯と噛み合うという構造になっているため、
不必要な爪がラチェット面を摺動する時のカチカチとい
う不快音を無くすことが出来るという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の縦断面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】変速円筒と3個の爪の斜視図である。
【図4】(a) 〜(d) は変速円筒と爪との作用説明図であ
る。
【図5】本発明装置の他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図6】図5のY−Y断面図である。
【図7】(a) は、図6の部分図であり、(b) は、(a) の
Z−Z断面図であり、(c) は、(a) の変速帯板の下面図
である。
【図8】変速帯板の斜視図である。
【図9】(a) 〜(d) は、変速帯板と爪との作用説明図で
ある。
【符号の説明】
1 メインパイプ 2 立パイプ 3 チェーンステー 4 ギヤケース 5 ハンガワン 6 ボールベアリング 7 従動回転体 8 スプロケット 9 太陽歯車 10 クランク軸 11 鋼球 12, 13 オイルシール 14 クランクアーム 15 キヤリア 16, 16a, 16b, 16c 遊星歯車 17 軸 18 軸支承板 19 ボルト 20, 21, 22 内歯歯車 C1 , C2 , C3 一方向クラッチ 23 爪胴 24 爪 25 ディスタンスカラー 26 爪台 27, 28, 29 爪 30 軸 31 ばね 32 変速円筒 33, 34, 35 開口 36 ばね掛止杆 38 コイルばね 39 だるまねじ 40 ナット 41 操作ワイヤー 42 爪台 43, 44, 45 爪 46 軸 47 ばね 48 変速帯板 49, 50, 51 開口 52 カバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車フレームのハンガ部にハンガを兼
    ねるギヤケースを設け、このギヤケースを貫通して回転
    自在に支持したクランク軸にキャリアを固定し、このキ
    ャリアの同一円周上に、それぞれ歯数の異なる歯車を一
    体に形成した複数個の遊星歯車を回転自在に軸着し、こ
    れら遊星歯車の内側に、太陽歯車とスプロケットを一体
    的に形成した従動回転体を前記遊星歯車の一つと噛合す
    るように設け、前記遊星歯車の外側に、該遊星歯車とそ
    れぞれ噛合する複数個の内歯歯車をそれぞれ独立して回
    転自在に並設し、前記内歯歯車とギヤケース間にそれぞ
    れ一方向クラッチを介在させて、これら各一方向クラッ
    チの一つを選択的に接続できるようにした自転車用変速
    機において、前記各内歯歯車の外周にラチエット歯を刻
    設すると共に、前記ギヤケースの外周に開口部を設け、
    そこに前記各ラチエット歯に対応する爪を回動自在に軸
    着した爪台を固定し、これらの爪をそれぞれ対応するラ
    チエットに係合するように付勢するばねを設け、円筒部
    とワイヤー係止部を有する変速円筒の円筒部に、前記複
    数の爪の先端部をそれぞれ通過させ得る複数の開口を設
    け、この変速円筒の円筒部を前記内歯歯車を外包するよ
    うに嵌装し、前記ワイヤー係止部に接続した操作ワイヤ
    ーを操作することにより前記爪の一つを選択的に前記ラ
    チエット歯の一つに係合できるようにしたことを特徴と
    する自転車用変速機の変速切換装置。
  2. 【請求項2】 自転車フレームのハンガ部にハンガを兼
    ねるギヤケースを設け、このギヤケースを貫通して回転
    自在に支持したクランク軸にキャリアを固定し、このキ
    ャリアの同一円周上に、それぞれ歯数の異なる歯車を一
    体に形成した複数個の遊星歯車を回転自在に軸着し、こ
    れら遊星歯車の内側に、太陽歯車とスプロケットを一体
    的に形成した従動回転体を前記遊星歯車の一つと噛合す
    るように設け、前記遊星歯車の外側に、該遊星歯車とそ
    れぞれ噛合する複数個の内歯歯車をそれぞれ独立して回
    転自在に並設し、前記内歯歯車とギヤケース間にそれぞ
    れ一方向クラッチを介在させて、これら各一方向クラッ
    チの一つを選択的に接続できるようにした自転車用変速
    機において、前記各内歯歯車の外周にラチエット歯を刻
    設すると共に、前記ギヤケースの外周に開口部を設け、
    そこに前記各ラチェット歯に対応する爪を回動自在に軸
    着した爪台を固定し、これらの爪の一端部をそれぞれ対
    応するラチェットに係合するように付勢するばねを設
    け、前記爪台の外周部に前記爪の他の端部が突出する開
    口を設け、この爪台の外周部に摺接する彎曲した変速帯
    板に、前記爪の他端部を嵌入させ得る複数の開口を設
    け、この変速帯板に接続した操作ワイヤーを操作するこ
    とにより前記爪の一つを選択的に前記ラチェット歯の一
    つに係合できるようにしたことを特徴とする自転車用変
    速機の変速切換装置。
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