JPH06227149A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH06227149A
JPH06227149A JP5015570A JP1557093A JPH06227149A JP H06227149 A JPH06227149 A JP H06227149A JP 5015570 A JP5015570 A JP 5015570A JP 1557093 A JP1557093 A JP 1557093A JP H06227149 A JPH06227149 A JP H06227149A
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JP
Japan
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group
toluenesulfonyl
bis
color
melting point
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Application number
JP5015570A
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English (en)
Inventor
Akiko Iwasaki
晶子 岩崎
Kunitaka Toyofuku
邦隆 豊福
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱記録体の発色性能を高めると共に、発色
画像の耐油性、耐可塑剤性を向上させ、それによって発
色画像の長期安定性を高める。 【構成】 感熱発色層に、染料前駆体と共に顕色剤とし
て、化学式(I): 【化1】 (R1 は、無置換の、或は低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子の一員以上により置換された芳香
族基である。)のアリールスルホニルアミノウレイド基
を、1個以上有する化合物が含まれ、かつ、更に下記一
般式(II): 【化2】 (Ar1 およびAr2 は、無置換のフェニル又はナフチ
ル基、或はアリール、アルキル、トリハロゲノメチル、
ニトロおよびアルキルアミノ基並びに、ハロゲン原子、
から選ばれた1〜3個により置換されたフェニル基又は
ナフチル基である。)によって表わされるスルホアミド
化合物(p−トルエンスルホアニリドおよびベンゼンス
ルホアニリドを除く)が含まれる感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱によって発色画像
を形成する感熱記録体、特に一旦発色した画像の消失が
無く、記録画像の保存安定性に優れ、かつ記録感度の高
い感熱記録体に関するものである。さらに詳しく述べる
ならば、本発明は記録の長期保存性が良好であって、同
時に記録画像の耐水性、耐油性、耐可塑剤性に優れ、画
像記録紙、キャッシュディスペンサー用紙、乗車券、定
期券、POSラベル等のラベル、プリペイドカード等の
カードおよび通行券などに有用な感熱記録体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等の支持体上に、電子供与性ロイコ染
料のような発色性物質と、電子受容性のフェノール性化
合物等の有機酸性物質のような顕色性物質とを主成分と
する感熱発色層を設けたものであって、それら発色成分
を熱エネルギーによって反応させて記録画像を得ること
ができる。このような感熱記録体は特公昭43−416
0号、特公昭45−14039号、及び特開昭48−2
7736号などに開示されており、広く実用化されてい
る。
【0003】感熱記録体は、記録装置がコンパクトで安
価でかつ保守が容易であることから、電子計算機のアウ
トプット、ファクシミリ、自動券売機、科学計測器のプ
リンター、あるいはCRT医療計測用のプリンター等に
広範囲に使用されている。しかし、支持体上に、発色性
染料物質、顕色性物質および結着剤を有効成分とする感
熱発色層を塗工した従来の染料型感熱記録体にあって
は、発色反応が可逆的であるため、発色画像が経時的に
消色することが知られている。この消色は曝光、高湿、
高温雰囲気下に加速され、さらに水中での長時間の放
置、サラダオイルのような油、可塑剤との接触によって
著しく進行し、画像は読み取り不可能なレベルまで消色
してしまう。
【0004】通常無色ないし淡色のラクトン環化合物を
主成分とする染料前駆体を使用する発色系を用いる場
合、上記の消色現象を抑制するために数多くの技術が開
発されてきた。例えば特開昭60−78782号、特開
昭59−167292号、特開昭59−114096
号、および特開昭59−93387号に見られるよう
に、フェノール系酸化防止剤を感熱発色層中に配合した
もの、また、特開昭56−146794号に見られるよ
うに、疎水性高分子化合物エマルジョン等により保護層
を形成したもの、特開昭58−199189号に見られ
るように、感熱発色層上に水溶性高分子化合物または、
疎水性高分子化合物エマルジョンを中間層として設け、
その上に疎水性高分子化合物を樹脂成分とする油性塗料
による表面層を設けたもの、特開昭62−164579
号に見られるように、フェノール系顕色剤にエポキシ化
合物を併用したもの、および特開昭62−169681
号に見られるように、特定のサリチル酸誘導体の金属塩
を顕色剤として用いるもの等が知られている。
【0005】前述のフェノール系酸化防止剤を配合した
感熱発色層においては、それがない場合の画像に比べ、
耐油性(例えばサラダオイルを発色面に接触させた場合
の一定時間後の画像濃度の保存率)、耐可塑剤性(可塑
剤を含有したラップフィルム等を発色面に接触させた場
合の一定時間後の画像濃度の保存率)などについては改
良が認められない。
【0006】一方、保護層、または表面層を設けた感熱
発色層は、油、可塑剤との短時間の接触に対しては画像
の消色が抑制されるが、長時間の接触での消色は避けら
れず、上記問題点に対する本質的な解決策とはいえな
い。
【0007】また、フェノール化合物とエポキシ化合物
を併用したものでは、加熱発色操作をしてから発色画像
が安定化されるまでに比較的長い時間が必要であり、例
えば発色直後に発色画像にサラダオイルを塗布したり、
可塑剤と接触させると発色画像はそのかなりの部分が消
色してしまう。
【0008】さらに、特定のサリチル酸金属塩を用いる
ものは、画像保存性は改良されるが、耐熱試験における
白紙部の発色が見られ、又、有効な特定のサリチル酸の
化学構造が複雑で高価であるという欠点を有する。
【0009】さらに、一般に高保存性を有する感熱記録
体は、その感熱発色層中に添加剤を入れたり、やや特殊
な発色材料を用いざるをえないため、比較的感度が低い
という欠点を有することが多い。
【0010】p−トルエンスルホアニリド、およびベン
ゼンスルホアニリドを2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)によって代表さ
れるフェノール性顕色剤の熱可融性物質として使用する
ことは、特公平2−5194号、特公平2−37876
号、および特公平3−26675号等により知られてい
る。しかし、フェノール性顕色剤に上記の熱可融性物質
(p−トルエンスルホアニリドおよびベンゼンスルホア
ニリド)を組み合わせたものは白色度が低く、長期保存
において地かぶりを生じやすいという欠点を有してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決し、発色画像の耐油性、および耐可塑剤
性等のような長期保存性に優れ、かつ感度の高い感熱記
録体を提供しようとするものである。本発明は、例えば
自動券売機用感熱記録型の乗車券として使用でき、保存
性を必要とする回数券や定期券などへの使用、可塑剤や
油脂との接触が避けられないポリ塩化ビニルフィルムで
包装した食品の包装面に貼付けるPOS用バーコードシ
ステム用のラベルとして適するばかりでなく、高感度を
要求される長期保存用のファクシミリ用紙やワープロ用
紙、また、CRT用画像プリンター用紙としても利用で
きる感熱記録体を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、発色画像
の保存安定性の高い感熱記録紙で、しかも高感度な特性
を有するものを開発すべく検討し、その結果、アリール
スルホニルウレイド基含有化合物を顕色剤とし、特定の
スルホアミド化合物の少なくとも1種を増感剤として併
用することにより前記目的が達成できることを発見し、
本発明を完成するに至った。
【0013】本発明の感熱記録体は、シート状基体と、
このシート状基体の少なくとも一面に形成され、かつ、
無色又は淡色の染料前駆体、およびこの染料前駆体と加
熱下に反応してこれを発色させる顕色剤を含む感熱発色
層とを有し、前記顕色剤として下記一般式(I):
【化3】 (但し、R1 は無置換の芳香族基、あるはい低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基およびハロゲン原子から選ばれ
た少なくとも1員により置換された芳香族基を表わ
す。)によって表されるアリールスルホニルウレイド基
を、1分子当り1個以上有する化合物を含み、かつ、前
記の感熱発色層が、更に下記一般式(II):
【化4】 (但し、Ar1 ,Ar2 は、それぞれ互に独立に、無置
換のフェニル基、又はナフチル基、あるいは1〜3個の
アリール基、アルキル基、トリハロゲノメチル基、ニト
ロ基、ハロゲン原子、およびアルキルアミノ基から選ば
れた1〜3個の置換基により置換されたフェニル基又は
ナフチル基を表わす。)によって表わされ、しかし、p
−トルエンスルホアニリドおよびベンゼンスルホアニリ
ドとは異なるスルホアミド化合物の少なくとも1種を含
むことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明において顕色剤として用いられる、1分
子当り1個以上の式(I)のアリールスルホニルウレイ
ド基を有する化合物は、フェノール性の水酸基、あるい
はカルボキシル基などの酸性官能基を有していないが、
塩基性のロイコ染料に対し、強い顕色能力を示すもので
ある。その理由は、式(I)のアリールスルホニルウレ
イド基中の尿素基が、それに隣接するスルホニル基によ
り活性化されているためと考えられる。
【0015】式(I)のアリールスルホニルウレイド基
を、1分子当り1個以上有する化合物を具体的に例示す
れば下記の通りである。 (1)1分子当り1個のアリールスルホニルウレイド基
を有するもの N−(p−トルエンスルホニル)−N′−フェニル尿素
(融点165℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−(p−メトキシフェニル)尿素(融点155
℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−(o−
トリル)尿素(融点148℃)、N−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−(m−トリル)尿素(融点184
℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−(p−
トリル)尿素(融点149℃)、N−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−(p−n−ブチルフェニル)尿素、
N−(p−トルエンスルホニル)−N′,N′−ジフェ
ニル尿素(融点159℃)、N−(p−トルエンスルホ
ニル)−N′−(o−クロロフェニル)尿素(融点18
0℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−(m
−クロロフェニル)尿素(融点193℃)、N−(p−
トルエンスルホニル)−N′−(2,4−ジクロロフェ
ニル)尿素、N(p−トルエンスルホニル)−N′−メ
チル−N′−フェニル尿素(融点155℃)、N−(p
−トルエンスルホニル)−N′−ベンジル尿素(融点1
77℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−
(1−ナフチル)尿素(融点124℃)、N−(p−ト
ルエンスルホニル)−N′−(1−(2−メチルナフチ
ル))尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N′−フェ
ニル尿素(融点153℃)、N−(p−クロロベンゼン
スルホニル)−N′−フェニル尿素、N−(o−トルエ
ンスルホニル)−N′−フェニル尿素、N−(p−トル
エンスルホニル)−N′−メチル尿素(融点172
℃)、N−(p−トルエンスルホニル)−N′−エチル
尿素(融点141℃)、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−(2−フェノキシエチル)尿素(融点19
1℃)、N,N′−ビス(p−トルエンスルホニル)尿
素(融点155℃)、N−(p−トルエンスルホニル)
−N′−(o−ジフェニル)尿素(融点148℃)、N
−(p−トルエンスルホニル)−N′−(p−エトキシ
カルボニルフェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホ
ニル)−N′−ブチル尿素(融点126℃)、N−(p
−クロロベンゼンスルホニル)−N′−プロピル尿素
(融点127℃)、およびN−(p−メトキシベンゼン
スルホニル)−N′−フェニル尿素(融点149℃)な
【0016】(2)1分子当り、2個以上のアリールス
ルホニルウレイド基を有するもの ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ケ
トン、1,2−ビス{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}エタン、1,1,6,6−テトラ{N′
−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ヘプタン、
1,5−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレ
イド}−3−オキサペンタン、1,5−ビス{N′−
(p−トルエンスルホニル)ウレイド}−3−チオペン
タン、1,3−ビス{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}−2−プロパノン、1,5−ビス{N′
−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}−3−〔2′
−{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}エチ
ル〕−3−アザペンタン、1,3−ビス{N′−(p−
トルエンスルホニル)ウレイド−N−メチル}−ベンゼ
ン、1,4−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)
ウレイド−N−メチル}−ベンゼン、4,4′−ビス
{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}−ジフ
ェニルメタン、4,4′−ビス{N′−(o−トルエン
スルホニル)ウレイド}−ジフェニルメタン、4,4′
−ビス(ベンゼンスルホニルウレイド)−ジフェニルメ
タン、4,4′−ビス(1−ナフタレンスルホニルウレ
イド)−ジフェニルメタン、2,2−ビス〔4′,4″
−{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}フェ
ニル〕プロパン、1,2−ビス〔4′−{N′−(p−
トルエンスルホニル)ウレイド}フェニルオキシ〕エタ
ン、2,5−ビス〔{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}メチル〕フラン、1,3−ビス{N′−
(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ベンゼン、1,
4−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイ
ド}ベンゼン、1,5−ビス{N′−(p−トルエンス
ルホニル)ウレイド}ナフタレン、1,8−ビス{N′
−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ナフタレン、
4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウ
レイド}ジフェニルエーテル、3,3′−ビス{N′−
(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ジフェニルスル
ホン、4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}ジフェニルスルホン、2,4−ビス
{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}トルエ
ン、2,6−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)
ウレイド}トルエン、4,4′−ビス{N′−(p−ト
ルエンスルホニル)ウレイド}ジフェニルスルフィド、
および3,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}ジフェニルエーテルなど これらの化合物は単独で用いられてもよく、あるいはそ
の2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】本発明の式(II)で表わされる熱可融性ス
ルホアミド化合物(但し、p−トルエンスルホアニリド
およびベンゼンスルホアニリドを除く、以下同じ)の融
点は60℃〜180℃であることが好ましい。この融点
が60℃未満では、感熱記録体製造時に望まない発色反
応を誘起したり、得られる感熱記録体の白色度が低下し
たりする欠点が見られることがある。またその融点が1
80℃を越える場合は、高感度な感熱記録体を得るのが
困難となりやすい。
【0018】本発明に用いられる、式(II)で表される
スルホアミド化合物を具体的に例示すれば下記の通りで
ある。p−クロルベンゼンスルホアニリド(融点101
℃)、p−エチルベンゼンスルホアニリド、p−イソプ
ロピルベンゼンスルホアニリド、o−クロルベンゼンス
ルホアニリド、p−トルエンスルホ−2′−クロルアニ
リド(融点110℃)、p−トルエンスルホ−4′−ク
ロルアニリド(融点87℃)、p−トルエンスルホ−
4′−メチルアニリド(融点115℃)、p−トルエン
スルホ−2′−メチルアニリド、p−トルエンスルホ−
4′−クロルアニリド、p−クロルベンゼンスルホ−
4′−クロルアニリド(融点139℃)、p−クロルベ
ンゼンスルホ−4′−メチルアニリド(融点85℃)、
p−クロルベンゼンスルホ−2′−メチルアニリド(融
点105℃)、ベンゼンスルホ−4′−クロルアニリド
(融点117℃)、ベンゼンスルホ−2′,3′−ジク
ロロアニリド(融点110℃)、ベンゼンスルホ−
3′,4′−ジクロロアニリド(融点126℃)、ベン
ゼンスルホ−2′−メチルアニリド、ベンゼンスルホ−
2′−メチルアニリド(融点122℃)、2′,5′−
ジメチル−p−トルエンスルホアニリド(融点121
℃)、2′,5′−ジメチル−p−クロロベンゼンスル
ホアニリド(融点114℃)、3′,4′−ジメチル−
p−トルエンスルホアニリド(融点145℃)、2′,
4′−ジメチル−6′−ニトロ−p−トルエンスルホア
ニリド(融点135℃)、2′,4′−ジメチル−6′
−ニトロ−ベンゼンスルホアニリド(融点156℃)、
2′−ニトロ−5′−メチル−ベンゼンスルホアニリド
(融点137℃)、2′−ニトロ−6′−メチル−p−
トルエンスルホアニリド(融点125℃)、2′−メチ
ル−5′−ニトロ−p−トルエンスルホアニリド(融点
157℃)、2′−メチル−4′−ニトロ−p−トルエ
ンスルホアニリド(融点176℃)、2′−ニトロ−
5′−メチル−p−トルエンスルホアニリド(融点13
7℃)、3′−ニトロ−4′−メチル−p−トルエンス
ルホアニリド(融点162℃)、2′−ニトロ−4′−
メチル−p−トルエンスルホアニリド(融点104
℃)、ナフタレン−1−スルホアニリド(融点112
℃)、ナフタレン−2−スルホアニリド(融点132
℃)、p−トルエンスルホン−1−ナフチルアミド、p
−トルエンスルホン−2−ナフチルアミド、6−クロロ
−m−トルエンスルホアニリド(融点92℃)、2−ク
ロロ−p−トルエンスルホアニリド(融点96℃)、2
−ニトロ−p−トルエンスルホアニリド(融点109
℃)、p−キシレンスルホアニリド、6−ブロモ−m−
キシレン−4−スルホアニリド(融点153℃)、p−
キシレンスルホアニリド、およびp−トルエンスルホ−
3′−トリフロロメチルアニリド(融点109℃)など
【0019】本発明の式(II)のスルホアミド化合物は
アリールスルホニルクロライドとアリールアミンとの反
応(但し、p−トルエンスルホニルクロライドとアニリ
ンとの組み合わせ、およびベンゼンスルホニルクロライ
ドとアニリンとの組み合わせを除く)により容易に合成
することができる。
【0020】本発明で染料前駆体として使用されるロイ
コ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフ
ェニルメタン系化合物等の従来公知のものから選ぶこと
ができる。例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エ
トキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバ
イオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペン
チルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−エチル−7−(o,p
−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−
N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−7−(m−トリフルオロメ
チルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6
−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシル
アミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオ
ロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、および3−ジ
ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
等から選ばれた1種以上を用いることができる。
【0021】また、本発明の感熱発色層は、さらに少な
くとも1個のエポキシ環を有する芳香族化合物および少
なくとも1個のアジリジニル基を有する芳香族化合物か
ら選ばれた少なくとも1種をさらに含むことができる。
それら化合物の例は、特開昭62−164579号、特
開平2−220885号、特開平2−255376号、
などに記載されているが、具体的には例えば以下のよう
な化合物をあげることができる。
【0022】4,4′−ビス(2″,3″−エポキシプ
ロピルオキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス
(4′−(2″,3″−エポキシプロピルオキシ)フェ
ニル)プロパン、1,4−ビス(2′,3′−エポキシ
プロピルオキシ)ベンゼン、4−(2′−メチル−
2′,3′−エポキシプロピルオキシ)−4′−ベンジ
ルオキシ−ジフェニルスルホン、4−(2″,3″−エ
ポキシプロピルオキシ)−4′−(p−メチルベンジル
オキシ)−ジフェニルスルホン、エポキシ化オルトノボ
ラッククレゾールレジン、4,4′−ビス(2″,3″
−エポキシプロピルオキシ)ジフェニルメタン、4,
4′−ビス(2″,3″−エポキシプロピルアミノ)ジ
フェニルメタン、ビス(2″,3″−エポキシプロピ
ル)−4,4′−メチレンジベンゾエート、4,4′−
ビス(2″,3″−エポキシプロピルオキシ)ビフェニ
ル、4,4′−ビス(2″,3″−エポキシプロピルオ
キシ)、3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニ
ル、2,6−ビス(2′,3′−エポキシプロピルオキ
シ)ナフタレン、ビス(2,3−エポキシプロピル)テ
レフタレート、2,4−ビス(1−アジリジニルカルボ
ニルアミノ)トルエン、ビス(4−(1−アジリジニル
カルボニルアミノ)フェニル)メタン、ビス(3−クロ
ロ−4−(1−アジリジニルカルボニルアミノ)フェニ
ル)メタン、2,2−ビス(4−(1−アジリジニルカ
ルボニルオキシ)フェニル)プロパン、1,4−ビス
(1−アジリジニルカルボニルオキシ)ベンゼン、およ
び1,4−ビス(1−アジリジニルカルボニル)ベンゼ
【0023】又、本発明において、感熱発色層は、所望
の効果を阻害しない範囲でフェノール類又は、有機酸か
らなる従来公知の顕色剤を、本発明の式(I)のアリー
ルスルホニルウレイド基含有化合物と併用含有すること
ができる。これら従来の顕色剤は、例えば、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノー
ルA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン、1,4−ビス(1−メチル−1−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル)ベンゼン、1,
3−ビス(1−メチル−1−(4′−ヒドロキシフェニ
ル)エチル)ベンゼン、ジヒドロキシフェニルエーテル
(特開平1−180382号)、p−ヒドロキシ安息香
酸ベンジル(特開昭52−140483号)、ビスフェ
ノールS、4−ヒドロキシ−4′−イソプロピルオキシ
ジフェニルスルホン(特開昭60−13852号)、
1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,
5−ジオキサヘプタン(特開昭59−52694号)、
および3,3′−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン(特開昭60−208286号)など
から選ぶことができる。
【0024】更に本発明において、感熱発色層は、所望
の効果を損なわない範囲内で本発明の特定スルホアミド
化合物とは異なる既知の熱可融性物質(増感剤)を併用
含有することもできる。それらの既知熱可融性物質の代
表的な例としては、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フ
ェニルエステル(特開昭57−191089号)、p−
ベンジルビフェニル(特開昭60−82382号)、ベ
ンジルナフチルエーテル(特開昭58−87094
号)、ジベンジルテレフタレート(特開昭58−982
85号)、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル(特開
昭57−201691号)、炭酸ジフェニル、炭酸ジト
リル(特開昭58−136489号)、m−ターフェニ
ル(特開昭57−89994号)、1,2−ビス(m−
トリルオキシ)エタン(特開昭60−56588号)、
1,5−ビス(p−メトキシフェノキシ)−3−オキサ
ペンタン(特開昭62−181183号)、シュウ酸ジ
エステル類(特開昭64−1583号)、1,4−ビス
(p−トリルオキシ)ベンゼン(特開平2−15378
3号)などがあげられる。
【0025】又、本発明の感熱発色層は、さらにヒンダ
ードフェノール化合物又は紫外線吸収剤を含んでいても
よい。それらは例えば特開昭57−151394号、特
開昭58−160191号、特開昭58−69096
号、特開昭59−2884号、特開昭59−95190
号、特開昭60−22288号、特開昭60−2554
85号、特開昭61−44686号、特開昭62−16
9683号、特開昭63−17081号、特開平1−2
49385号、特願平2−266645号等にあげられ
た化合物などから選ぶことができる。これらのヒンダー
ドフェノール化合物および紫外線吸収剤は、具体的には
例えば、1,1,3−トリス(3′−シクロヘキシル−
4′−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル
フェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2′−ジヒドロキ
シ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、p−オクチ
ルフェニルサリシレート、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、エチル−
2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、テト
ラ(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボエートなどか
ら選ぶことができる。
【0026】本発明の感熱記録体の感熱発色層は、おも
にロイコ染料と、上記式(I)のアリールスルホニルウ
レイド基を1分子当り1個以上有する化合物を含む顕色
剤と、熱可融性物質としての式(II)の特定スルホアミ
ド化合物を含むものである。感熱発色層は、さらに、必
要に応じて、エポキシ基を有する化合物および/又はア
ジリジニル基を有する化合物、従来公知のフェノール系
あるいは有機酸系顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
またはワックス類を含むことができる。また、有機又は
無機顔料類を含んでいることが好ましい。更に、感熱発
色層は、上記の成分を支持体に固着するためのバインダ
ーを含むものである。
【0027】感熱発色層における上記染料前駆体の含有
率は、一般に感熱発色層の乾燥重量の5〜20重量%で
あることが好ましく、本発明の、式(I)のアリールス
ルホニルウレイド基を1分子当り1個以上有する顕色剤
化合物の含有率は、感熱発色層の乾燥重量に対し一般に
5〜50重量%であることが好ましい。上記顕色剤化合
物の含有率が5重量%未満では得られる感熱発色層の顕
色能力に不足をきたし、また、それを50重量%を越え
て入れても顕色能力が飽和して格別の改善は見られず、
経済的に不利となることがある。本発明の式(II)の特
定スルホアミド化合物からなる熱可融性化合物の含有率
は、感熱発色層の重量に対し5〜50重量%であること
が好ましい。その含有率が5%未満の添加では増感効果
が小さく、また、それを50%を越えて添加しても増感
効果は飽和し、感度の一層の上昇は望めない。
【0028】感熱発色層に、エポキシ化合物あるいは/
およびアジリジン化合物が含まれる場合、その含有率は
感熱発色層の重量に対し1〜30重量%であることが好
ましい。また酸化防止剤又は紫外線吸収剤が含まれる場
合、その含有率は感熱発色層重量に対し1〜10重量%
であることが好ましい。また従来公知のフェノール系あ
るいは有機酸系顕色剤が併用される場合、その含有率は
感熱発色層重量に対し5〜40重量%であることが好ま
しく、また従来公知の増感剤が併用される場合、その含
有率は感熱発色層重量に対し10〜40重量%であるこ
とが好ましい。さらにワックス類、および、白色顔料が
感熱発色層に含まれる場合、その含有率はそれぞれ感熱
発色層重量に対し2〜20重量%、および2〜50重量
%であることが好ましく、またバインダーの含有率は一
般に感熱発色層重量の5〜20重量%である。
【0029】上記の有機又は無機の顔料としては、例え
ば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、焼成クレー、タルク、および表面処理された炭酸カ
ルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに、尿素−ホ
ルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およ
びポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などをあげるこ
とができる。
【0030】またワックス類としては、例えば、パラフ
ィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、高級
脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
【0031】前記バインダーについては、種々の分子量
のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メ
トキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共
重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリ
レート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレ
ン/ブタジエン/アクリル系共重合体等の各々のラテッ
クスを用いることができる。
【0032】本発明の感熱記録体に用いられるシート状
基体は、紙、表面に顔料、ラテックスなどを塗工したコ
ーテッド紙、ラミネート紙、ポリオレフィン系樹脂から
作られた合成紙、プラスチックフィルムなどから選ぶこ
とができる。
【0033】このようなシート状基体の少なくとも一面
上に、上記所要成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾
燥して感熱発色層を形成し感熱記録体を製造する。感熱
発色層の塗布量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜15
g/m2 であることが好ましく、2〜10g/m2 が特
に好ましい。本発明の感熱記録体においてその感熱発色
層上に更に保護層、印刷層などのような被覆層を形成す
ることもできる。
【0034】
【実施例】下記実施例により本発明を具体的に説明す
る。特に断らない限り、実施例中の「部」および「%」
は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表わす。
【0035】実施例1 下記操作により感熱記録紙を作製した。 (1)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商標アンシレックス、ENGELHARD
社製)85部を水320部に分散して得られた分散物
に、スチレン/ブタジエン共重合物エマルジョン(固形
分50%)40部と、10%酸化でんぷん水溶液50部
とを混合して、塗液を調製した。この塗液を坪量48g
/m2 の原紙の一面上に、乾燥後の塗布量が7.0g/
2 になるように塗工して、顔料下塗り紙を作製した。
【0036】 (2)染料前駆体分散液Aの調製 成 分 量(部) 3−(N−イソペンチル−N−エチルアミノ)− 20 6−メチル−7−アニリノフルオラン ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちいて平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0037】 (3)顕色剤分散液Bの調製 成 分 量(部) N−(p−トルエンスルホニル)−N′ 20 −フェニル尿素 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちいて平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0038】 (4)熱可融物質分散液Cの調製 成 分 量(部) 2′−5′−ジメチル−p−トルエン 20 スルホアニリド ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちいて平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0039】(5)感熱発色層の形成 上記A液60部、B液120部、およびC液120部
に、炭酸カルシウム顔料26部、25%ステアリン酸亜
鉛分散液12部、30%パラフィン分散液10部、およ
び10%ポリビニルアルコール水溶液80部を混合、撹
拌し、塗布液を調製した。この塗布液を、顔料下塗り紙
の片面に、乾燥後の塗布量が5.0g/m 2 となるよう
に塗布乾燥して感熱発色層を形成し、感熱記録紙を作製
した。
【0040】(6)テスト こうして得られた試料について、日立製作所製の市販感
熱ファクシミリ機を改造した動的発色試験機を用い、
0.39mj/dot と0.49mj/dot の印加エネルギー
で試料を発色させた。発色濃度はマクベス反射濃度計R
D−914で測定し、この測定値をもって当該感熱記録
紙の記録感度を代表する値とした。更に、東洋精機製熱
傾斜試験機を用い、試料を温度70℃、圧力2.5kg/
cm2 で5秒間加熱し、その際の発色濃度を上記濃度計で
測定した。この測定値を静発色特性値と呼び、試料が比
較的高温下で、どの程度白地濃度を保ち得るかを示す代
表値とした。テスト結果を表1に示す。
【0041】実施例2 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、
2′,5′−ジメチル−p−クロロベンゼンスルホアニ
リドを用いた。テスト結果を表1に示す。
【0042】実施例3 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、2−
クロロ−p−トルエンスルホアニリドを用いた。テスト
結果を表1に示す。
【0043】実施例4 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、4′
−メチル−p−トルエンスルホアニリドを用いた。テス
ト結果を表1に示す。
【0044】実施例5 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Aの調製にあたり、3−(N−エチ
ル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオランのかわりに、3−ジブチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランを用い、また、分散液
Bの調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−フェニル尿素のかわりに、N−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−(p−メトキシフェニル)尿素を用
いた。テスト結果を表1に示す。
【0045】比較例1 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、感熱発色層の形成において、分散液Cの使
用を省略した。テスト結果を表1に示す。
【0046】比較例2 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Bの調製にあたり、N−(p−トル
エンスルホニル)−N′−フェニル尿素のかわりに、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA)を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】前記表1から明らかなように、アリールス
ルホニルアミノウレイド基を有する化合物を顕色剤とし
て用いる場合、一般式(II)で表わされる特定熱可融性
物質を用いると高い増感効果を示し、従来の顕色剤の代
表であるビスフェノールAを用いた場合を凌駕するほど
の発色能力を示し、かつ、白紙地かぶりの問題も生じな
かった。
【0049】実施例6 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Bの調製にあたり、N−(p−トル
エンスルホニル)−N′−フェニル尿素のかわりに、
4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウ
レイド}ジフェニルメタンを用いた。
【0050】得られた試料について、日立製作所製の市
販感熱ファクシミリ機を改造した動的発色試験機を用
い、0.39mj/dot と0.49mj/dot の印加エネル
ギーで試料を発色させた。発色濃度はマクベス反射濃度
計RD−914で測定し、これをもって記録感度を代表
する値とした。また、0.49mj/dot の印加エネルギ
ーで発色させた試料(発色濃度:D0)に、発色後30分
以内にサラダオイルおよびジオクチルフタレート(DO
P:代表的可塑剤)を塗布し、室温で30分間放置後、
過剰のオイル又は可塑剤を拭き取り、このときの残存画
像濃度(D1)をマクベス反射濃度計で測定し、下記の式
に従って画像保存率を算出した。 画像保存率(%)=D1 /D0 ×100
【0051】実施例7 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、
2′,5′−ジメチル−p−クロロベンゼンスルホアニ
リドを用いた。テスト結果を表2に示す。
【0052】実施例8 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、2−
クロロ−p−トルエンスルホアニリドを用いた。テスト
結果を表2に示す。
【0053】実施例9 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、4′
−メチル−p−トルエンスルホアニリドを用いた。テス
ト結果を表2に示す。
【0054】実施例10 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、
2′,3′−ジクロロベンゼンスルホアニリドを用い
た。テスト結果を表2に示す。
【0055】実施例11 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Cの調製にあたり、2′,5′−ジ
メチル−p−トルエンスルホアニリドのかわりに、4′
−クロロ−p−トルエンスルホアニリドを用いた。テス
ト結果を表2に示す。
【0056】実施例12 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Aの調製にあたり、3−(N−イソ
ペンチル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオランのかわりに、3−ジブチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランを用い、かつ、分散液
Bの調製にあたり、4,4′−ビス{N′−(p−トル
エンスルホニル)ウレイド}ジフェニルメタンのかわり
に、4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニ
ル)ウレイド}ジフェニルエーテルを用いた。テスト結
果を表2に示す。
【0057】実施例13 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、感熱発色層の形成に際し、分散液Bの代り
に、下記組成の分散液Dを用いた。
【0058】 分散液Dの調製 成 分 量(部) 4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホ 12 ニル)ウレイド}ジフェニルメタン N−(p−トルエンスルホニル)−N′−フェ 8 ニル尿素 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちいて平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。テスト結果を表2に示
す。
【0059】実施例14 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、感熱発色層を形成する際、分散液Bの代り
に、下記組成を有する分散液Eを用いた。
【0060】 分散液Eの調製 成 分 量(部) 4,4′−ビス{N′−(p−トルエンスルホニル) 12 ウレイド}ジフェニルメタン N−(p−トルエンスルホニル)−N′− 8 ブチル尿素 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちいて平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。テスト結果を表2に示
す。
【0061】比較例3 実施例6と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを行
った。但し、分散液Bの調製にあたり、4,4′−ビス
{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ジフェ
ニルメタンのかわりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン(ビスフェノールA)を用いた。テ
スト結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】実施例15 下記のようにして感熱記録紙を作製し、テストを行っ
た。 (1)感熱発色層の形成 実施例6記載のA液60部、B液120部、およびC液
120部に、炭酸カルシウム顔料26部、25%ステア
リン酸亜鉛分散液12部、スチレン−ブタジエンラテッ
クスエマルジョン(固形分濃度50%)14部、および
10%ポリビニルアルコール水溶液40部を混合、撹拌
し、感熱発色層用塗布液を調製した。この塗布液を、坪
量50g/m2 の原紙の片面に、乾燥後の塗布量が7.
5g/m 2 となるように塗布乾燥して感熱発色層を形成
した。
【0064】(2)オーバーコート層の形成 カオリナイトクレー分散液(固形分濃度60%)5部、
10%変性ポリビニルアルコール水溶液35部、10%
カゼイン水溶液22部、25%ステアリン酸亜鉛分散液
1部、ジメチロールウレア架橋剤2部、および水35部
を混合し、撹拌しオーバーコート層用塗布液を調製し
た。この塗布液を、上記(1)において形成した感熱発
色層の上に、乾燥後の塗布量が1.5g/m2 となる様
に塗布乾燥してオーバーコート層を形成し感熱記録体を
得た。上記の様にして得られた感熱記録体をスーパーカ
レンダーによって処理し、その表面の平滑度を600〜
1000秒とした。
【0065】(3)テスト こうして得られた試料について、寺岡精工製DP−11
0GS型ラベルプリンターでバーコードおよび文字を印
字し、7mm×7mmの正方形を印字した。この発色部の濃
度をマクベス反射濃度計RD−914で測定した。ま
た、同時に印字したバーコードパターンを用い、バーコ
ード部を SYMBOL TECHNOLOGIES社製のバーコードレーザ
ーチェッカーで読み取り、読み取り率を記録した。次
に、この試料を20℃に調整したジオクチルフタレート
(DOP)中に24時間浸漬し、表面を拭き、再び前記
バーコードチェッカーでバーコード部を読み取り、読み
取り率を記録した。読み取り率は100%に近いほど印
字が鮮明であることを示す。テスト結果を表3に示す。
【0066】比較例4 実施例15と同様にして感熱記録紙を作製し、テストを
行った。但し、分散液Bの調製にあたり、4,4′−ビ
ス{N′−(p−トルエンスルホニル)ウレイド}ジフ
ェニルメタンのかわりに、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を用いた。
テスト結果を表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】前記の表2、および表3から明らかなよう
に、従来のフェノール性顕色剤の代表であるビスフェノ
ールAと本発明の特定熱可融性物質を組み合わせた場
合、得られる発色画像の耐油性、耐可塑剤性がきわめて
低かったが、これに対し、本発明のアリールスルホニル
ウレイド基を有する化合物と、本発明の特定熱可融性物
質とを組み合わせた場合、得られる感熱発色層の感度が
高く、かつ、得られる発色画像の耐油性、耐可塑剤性も
優れたものであった。
【0069】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、その感熱発色層
中に、顕色剤として、1分子当り1個以上の式(I)の
アリールスルホニルウレイド基を有する化合物を用い、
かつ増感剤として、スルホアミド基を有する特定化合物
の少なくとも1種を含んでいる。このため、1分子当り
1個のアリールスルホニルウレイド基を有する顕色剤化
合物を含む感熱発色層は、従来の顕色剤を用いた場合よ
りも発色性能が優れている。又、1分子当り2個以上の
アリールスルホニルウレイド基を有する顕色剤化合物を
含む感熱発色層は、発色直後より得られた発色画像は、
高い耐油性、耐可塑剤性を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、このシート状基体の少
    なくとも一面に形成され、かつ、無色又は淡色の染料前
    駆体、およびこの染料前駆体と加熱下に反応してこれを
    発色させる顕色剤を含む感熱発色層とを有し、前記顕色
    剤が下記一般式(I): 【化1】 (但し、R1 は無置換芳香族基、あるいは低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、又はハロゲン原子から選ばれた
    少なくとも1員により置換された芳香族基を表わす。)
    によって表されるアリールスルホニルウレイド基を1分
    子当り1個以上有する化合物を含み、かつ、前記の感熱
    発色層が更に下記一般式(II): 【化2】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ互に独立に、
    無置換のフェニル基又はナフチル基、あるいはアリール
    基、アルキル基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、ハ
    ロゲン原子、およびアルキルアミノ基から選ばれた1〜
    3個の置換基により置換されたフェニル基又はナフチル
    基を表わす。)によって表わされ、しかし、p−トルエ
    ンスルホアニリドおよびベンゼンスルホアニリドとは異
    なるスルホアミド化合物の少なくとも1種を含むことを
    特徴とする感熱記録体。
JP5015570A 1993-02-02 1993-02-02 感熱記録体 Pending JPH06227149A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5015570A JPH06227149A (ja) 1993-02-02 1993-02-02 感熱記録体

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