JPH06225834A - 蓋の支持装置付鍋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理中にあけた鍋の蓋を、調理台等に置くこ
となく、蓋の置場所を備えた蓋の支持装置付鍋の提供を
目的とする。 【構成】 蓋付鍋の外周壁に設けた取手の腕に、蓋の支
持手段となる凹部を設け、この凹部に蓋の外周部を係止
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鍋の蓋を取手に支持で
きるように改善した蓋の支持装置付鍋に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の蓋付の鍋は、壁面外周の開口周囲
に対向配置した一対のコ字形の取手を配設しており、こ
の取手を利用して鍋の移動等を行っていた。また、調理
中にあけられた蓋は、調理台等の台上へ置くことが一般
的であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来例の鍋によれば、
調理中に蓋をあけた時は、台上に蓋を置かなければなら
ないという欠点があった。調理中における蓋あけの必要
性としては、材料の煮え具合の確認や、味付、味見又は
盛付などの場合であって、回数も多く常に蓋の置場所を
確保しておかなければならなかった。調理中の調理台
は、他の料理の材料や道具などが置かれてスペースも少
く、台上の有効活用ができないという大きな欠点があっ
た。本発明は、このような不具合を解消するためになさ
れたものであり、鍋自体に蓋の支持手段を設けた蓋の支
持装置付鍋の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記不具合を解決するた
めに、本発明は次のような構成としている。鍋の外周壁
部に設けた取手の一部に、蓋の周辺部と嵌合する蓋の支
持手段を設けた。

【０００５】

【作用】取手に設けた支持手段に蓋を嵌合すると、蓋は
鍋の開口面とは直交する方向に起立する。すなわち、鍋
の周囲に設けた取手上に起立するから、調理中の邪魔に
なることなく簡単に蓋の支持ができるものである。

【０００６】

【実施例】本発明の第１実施例について、図面を参照し
て説明する。図１は本発明の第１実施例による蓋の支持
装置付鍋を示す斜視図、図２は図１の要部説明図であ
る。図１で示すように、本発明の蓋の支持装置付鍋１０
は、その外周壁面に取手２０を設けた蓋１６付の鍋１２
と、この鍋の取手２０に設けた蓋の支持手段２５とから
なる。これらの鍋１２と支持手段２５とについて、更に
詳細に説明する。鍋１２は開口を有し、有底の略円筒形
であり、一般的な形状の鍋である。この鍋の開口部には
蓋１６を、また鍋の外周壁面には、対向配置した一対の
取手２０を配設している。

【０００７】取手２０は図１で示すように、握り易さと
防熱を目的として、合成樹脂で覆った握り２１の両端か
ら、握りと直交する方向に腕２２を設けたコ字形であ
る。腕２２は金属製で側面から見ると、図２で示すよう
に略円弧状に湾曲しており、円弧の内側に支持手段２５
となる凹部２３を形成している。この凹部２３は、蓋１
６の外周部１７と略同じ形状であり、この凹部２３内に
蓋の外周部１７を嵌合させることができる。この凹部は
図１でも判明するように、コ字形を形成する腕２２の両
方に設けている。凹部２３の形成位置としては、図２の
点線で示した如く、蓋１６の内側を鍋の縁に当接させた
場合に、蓋の外周部１７が取手の腕２２に当接する位置
に設けている。よって、蓋１６はコ字形取手の両腕と鍋
の縁との３ケ所に当接して、安定した状態で支持するこ
とができる。また、蓋１６の内側を鍋の縁に当接させる
方法の他に、蓋の外側を取手２０の握り部に当接させ
て、凹部と共に支持する方法でも良い。

【０００８】このように構成した蓋の支持装置付鍋１０
の使用例について、図３を参照して説明する。図３は蓋
の支持装置付鍋１０の使用状態を示す斜視図である。図
３で示すように、調理中に蓋１６をあけた場合は、蓋の
内側を鍋側に向けて、その外周部を取手２０に設けた支
持手段２５に嵌合させる。嵌合方法としては、蓋の先端
部を図２で示した凹部に挿入し、蓋の内側を鍋の縁に、
又は蓋の外側を取手の握り２１に当接させて、蓋を鍋に
支持させることができる。支持手段２５は両方の取手に
設けたので、都合の良いきき腕側に、又は調理の邪魔に
ならない位置に支持させることができるし、両手が自由
に使えるから効率的に調理をすることができる。鍋に蓋
をする場合は、蓋に設けられている摘みを持って鍋に被
せるだけであり、鍋と蓋とが最短距離に配設されている
から作業性が良い。

【０００９】本発明の第２実施例による蓋の支持装置付
鍋３０について図４を参照して説明する。図４は本発明
の第２実施例の要部を示す説明図である。図４で示すよ
うに、蓋の支持装置付鍋３０は、第１実施例と同様に蓋
３６付の鍋３２と、この鍋の取手４０に設けた蓋の支持
手段４５とからなる。第１実施例による支持手段は、取
手の腕に切欠きによる凹部２３を設けることで対応した
が、第２実施例による支持手段４５は、取手の腕４２の
形状を変えて、腕４２自体が凹部を形成するようにした
ものである。取手４０は第１実施例と同様に、基本的に
はコ字形であるが、鍋から突出した側面の形状すなわ
ち、腕４２は鉤形であって、その先端部に握り４１があ
る。支持手段４５は、鍋３２から突出した鉤形の腕４２
の内側と、鍋の外周壁面間とで形成する。このような支
持手段４５によれば、底の深い椀状の蓋３６を支持する
のに都合が良い。鍋の開口部を形成する頂部が、蓋の内
側に入り込むように設定され、更に鉤形の腕に包まれる
ように蓋の先端部を支持するから、安定した状態で蓋を
支持することができる。

【００１０】本発明の第３実施例について、図５を参照
して説明する。図５は本発明の第３実施例の要部を示す
説明図である。第３実施例で示す蓋の支持装置付鍋は、
一本の棒体よりなる取手を設けた例であり、これについ
て説明する。図５で示すように、蓋の支持装置付鍋５０
の取手６０は、棒状であって鍋の外周壁に取付けたコ字
形の取付金具６２と、この取付金具と一体化した棒状の
握り６１とからなる。支持手段６５は取付金具６２に設
けられており、これについて説明する。取付金具６２
は、コ字形に折曲した金属片の両端を、互いに離れる方
向に折曲して鍋の外周壁に固着し、対向する二面に蓋の
外周部が係止できる凹部６３を設けることで、支持手段
６５としている。蓋を３点支持するためには、この一対
の凹部６３と鍋５２の縁、又は取付金具６２の枠形頂部
に、湾曲形の凸部６４等を設けて、蓋を当接させること
によって３点支持が可能である。棒状の握り６１は、こ
の凸部６４を設けた同一面に固着している。このように
構成した蓋の支持装置付鍋５０は、支持手段６５が１ケ
所しかないが、図１で示した例と同様に使用することが
できる。尚、棒状の取手は、鍋を回転させることが容易
であるから、蓋の位置については、取手を動かすことに
よって、調理中の邪魔にならない方向に位置させること
ができる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、取
手の一部に蓋の支持手段を設けることにより、多くの効
果を得ることができた。すなわち、調理中には何度も開
閉される鍋の蓋を、取手に安定した状態で支持させるこ
とによって、蓋の置場所が不要となるから、狭い調理台
を有効活用することができるようになった。蓋の開閉は
瞬時に行えるし、蓋を支持させた後は、両手を自由に使
うことができるから、効率的な調理ができるようになっ
た。効率的な調理により、蓋をあけた状態の時間が短く
なるから、熱源の有効活用と煮込時間の短縮が期待でき
るなど、多くの効果を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例による蓋の支持装置付鍋を
示す斜視図である。

【図２】図１の要部説明図である。

【図３】図１の使用状態を示す斜視図である。

【図４】本発明の第２実施例を示す要部説明図である。

【図５】本発明の第３実施例を示す要部説明図である。

【符号の説明】

１０ 蓋の支持装置付鍋 １２ 鍋 １６ 蓋 ２０ 取手 ２１ 握り ２５ 支持手段 ３０ 蓋の支持装置付鍋 ３２ 鍋 ４０ 取手 ４２ 腕 ４５ 支持手段 ５０ 蓋の支持装置付鍋 ６０ 取手 ６２ 取付金具 ６５ 支持手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 その開口周囲に取手を設けた蓋付の鍋
   と、 この鍋の前記取手に設けた蓋の支持手段とからなること
   を特徴とする蓋の支持装置付鍋。