JPH0622558B2 - 抗菌剤を含有する皮膜形成性組成物 - Google Patents
抗菌剤を含有する皮膜形成性組成物Info
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- JPH0622558B2 JPH0622558B2 JP60121371A JP12137185A JPH0622558B2 JP H0622558 B2 JPH0622558 B2 JP H0622558B2 JP 60121371 A JP60121371 A JP 60121371A JP 12137185 A JP12137185 A JP 12137185A JP H0622558 B2 JPH0622558 B2 JP H0622558B2
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- A01N25/00—Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は抗菌剤を含有する皮膚科学上許容できる皮膜形
成性組成物に関する。特に、本発明は皮膚上の無菌的状
態を促進するのに有効な皮膜形成性組成物に関する。さ
らに、この組成物を使用する方法も本発明の範囲に含ま
れる。
成性組成物に関する。特に、本発明は皮膚上の無菌的状
態を促進するのに有効な皮膜形成性組成物に関する。さ
らに、この組成物を使用する方法も本発明の範囲に含ま
れる。
外科的切開または他の開放創を有する患部における感染
を抑制し治癒を促進するために、創傷に抗菌剤を適用す
ることが標準的な医療行為になつている。また抗菌剤の
適用は切開部位周辺の皮膚上の無菌的状態を促進するた
めに外科手術中にも行われる。また、外科手術において
は手術野の無菌的状態をなおいつそう促進するために、
手術切開用滅菌被覆(surgical incise drape)もしば
しば使用される。
を抑制し治癒を促進するために、創傷に抗菌剤を適用す
ることが標準的な医療行為になつている。また抗菌剤の
適用は切開部位周辺の皮膚上の無菌的状態を促進するた
めに外科手術中にも行われる。また、外科手術において
は手術野の無菌的状態をなおいつそう促進するために、
手術切開用滅菌被覆(surgical incise drape)もしば
しば使用される。
抗菌剤の局所適用は例えば術前皮膚準備、術前摩擦洗浄
テイツシユ(surgical scrub tissue)、洗剤、創傷清
浄剤、ローシヨン、軟膏等を用いて行われてきた。微生
物は抗菌剤の初期適用に耐えて生き残ることがあるの
で、続けて無菌的状態を維持するためにはしばしば再適
用が必要となる。また、抗菌剤はしばしば水溶性である
ことから創傷部位を水拭きしたり潅注したりするときに
そこから除去されてしまうので、無菌的状態を続けて確
保するために抗菌剤の再適用が必要である。
テイツシユ(surgical scrub tissue)、洗剤、創傷清
浄剤、ローシヨン、軟膏等を用いて行われてきた。微生
物は抗菌剤の初期適用に耐えて生き残ることがあるの
で、続けて無菌的状態を維持するためにはしばしば再適
用が必要となる。また、抗菌剤はしばしば水溶性である
ことから創傷部位を水拭きしたり潅注したりするときに
そこから除去されてしまうので、無菌的状態を続けて確
保するために抗菌剤の再適用が必要である。
また、抗菌剤の居所適用は抗菌剤含有感圧接着剤層を有
する手術切開用滅菌被覆によつても行われている。例え
ば、米国特許第4,310,509号(バーグランド
他)および第4,323,557号(ロツソ他)にはか
かる接着剤からなり無菌的状態を続行せしめる手術切開
用滅菌被覆が記載されている。詳しく云うと、バーグラ
ンド特許にはクロールヘキシジンまたはポリビニルピロ
リドン−ヨード錯体を含有する感圧接着剤組成物が記載
されている。クロールヘキシジンとヨードは特に有効な
抗菌剤である。ロツソ特許には、重合体骨格中にN−ビ
ニルピロリドン残基を包含する感圧接着剤が記載されて
いる。ヨードはこの残基と錯体を形成している。
する手術切開用滅菌被覆によつても行われている。例え
ば、米国特許第4,310,509号(バーグランド
他)および第4,323,557号(ロツソ他)にはか
かる接着剤からなり無菌的状態を続行せしめる手術切開
用滅菌被覆が記載されている。詳しく云うと、バーグラ
ンド特許にはクロールヘキシジンまたはポリビニルピロ
リドン−ヨード錯体を含有する感圧接着剤組成物が記載
されている。クロールヘキシジンとヨードは特に有効な
抗菌剤である。ロツソ特許には、重合体骨格中にN−ビ
ニルピロリドン残基を包含する感圧接着剤が記載されて
いる。ヨードはこの残基と錯体を形成している。
さらに、抗菌剤の局所適用は液体として適用される抗菌
剤含有皮膜形成性組成物によつても行われている:例え
ば、米国特許第2,804,073号(ガリアン他)、
第3,577,516号(グールド他)、第3,60
8,070号(ヌーバル)、および第3,975,35
0号(ハツジン他)参照。
剤含有皮膜形成性組成物によつても行われている:例え
ば、米国特許第2,804,073号(ガリアン他)、
第3,577,516号(グールド他)、第3,60
8,070号(ヌーバル)、および第3,975,35
0号(ハツジン他)参照。
ヨードをN−ビニルピロリドン残基含有重合体との錯体
の形態で包含する皮膜形成性組成物も公知である:例え
ば、米国特許第3,216,983号(シエランスキー
他)および西独OLS第2557607号(1976年7月8日公
開)参照。シエランスキー特許にはポリビニルピロリド
ンまたはポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体を
ジイソシアネートと反応させることによつて得られた比
較的水不溶性の皮膜として記載されているものが開示さ
れている。ヨードはこの得られた重合体の中に含まれて
いるポリビニルピロリドン単位と錯体を形成している。
の形態で包含する皮膜形成性組成物も公知である:例え
ば、米国特許第3,216,983号(シエランスキー
他)および西独OLS第2557607号(1976年7月8日公
開)参照。シエランスキー特許にはポリビニルピロリド
ンまたはポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体を
ジイソシアネートと反応させることによつて得られた比
較的水不溶性の皮膜として記載されているものが開示さ
れている。ヨードはこの得られた重合体の中に含まれて
いるポリビニルピロリドン単位と錯体を形成している。
西独OLSにはヨードとN−ビニルピロリドン残基含有ア
クリル重合体との水不溶性錯体として記載されているも
のが開示されている。錯体の水不溶性はアクリル重合体
中にN−ビニルピロリドンを比較的高レベル(即ち、重
合体中の全単量体の全重量に対して少なくとも20重量
%)で導入することを介して錯体化される比較的大量の
ヨードを使用することによつて達成される。N−ビニル
ピロリドン自体は親水性であり水溶性を増大せしめるけ
れども、それは使用される大量のヨードを錯体化するた
めに必然的に大量に使用されている。そうでなく、高レ
ベルのN−ビニルピロリドンを欠く場合には、この組成
物は皮膚へのヨード放出をコントロールできないにちが
いないので皮膚科学上許容されない。
クリル重合体との水不溶性錯体として記載されているも
のが開示されている。錯体の水不溶性はアクリル重合体
中にN−ビニルピロリドンを比較的高レベル(即ち、重
合体中の全単量体の全重量に対して少なくとも20重量
%)で導入することを介して錯体化される比較的大量の
ヨードを使用することによつて達成される。N−ビニル
ピロリドン自体は親水性であり水溶性を増大せしめるけ
れども、それは使用される大量のヨードを錯体化するた
めに必然的に大量に使用されている。そうでなく、高レ
ベルのN−ビニルピロリドンを欠く場合には、この組成
物は皮膚へのヨード放出をコントロールできないにちが
いないので皮膚科学上許容されない。
従来技術は皮膚上の無菌的状態を促進することに於いて
便利さ、快適さ、安全性、および効能の点から総合的に
許容できる皮膚形成性組成物を提供できなかつた。良好
な皮膚形成性組成物は皮膚科学上許容できなければなら
ず、且つ皮膚上で迅速に蒸発する皮膚科学上許容性の溶
剤中の溶液として便利に被膚に適用できなければならな
い。かかる溶液適用から得られた皮膜は耐液体性で且つ
非粘着性でなければならず、しかも水蒸気の容易な透過
を許さなければならない。皮膜は例えば外科的処置に際
して切開される部位を観察できるように透明でなければ
ならない。さらに、それは皮膚に適切に接着しそして或
る時間抗菌剤を皮膚上へ放出して適当な時間無菌的状態
を促進できなければならない。その上、この得られた皮
膜は皮膚に似た物理的性質、例えば、創傷退縮に際して
も皮膜がその一体性を維持するような柔軟度、等々を示
さなければならない。皮膜は外科的処置が完了した後に
それを除去するために使用されるリムーバー液として用
いられる又はその中に用いられる低級アルキルアルコー
ルのような皮膚科学上許容性の溶剤に可溶性でなければ
ならない。
便利さ、快適さ、安全性、および効能の点から総合的に
許容できる皮膚形成性組成物を提供できなかつた。良好
な皮膚形成性組成物は皮膚科学上許容できなければなら
ず、且つ皮膚上で迅速に蒸発する皮膚科学上許容性の溶
剤中の溶液として便利に被膚に適用できなければならな
い。かかる溶液適用から得られた皮膜は耐液体性で且つ
非粘着性でなければならず、しかも水蒸気の容易な透過
を許さなければならない。皮膜は例えば外科的処置に際
して切開される部位を観察できるように透明でなければ
ならない。さらに、それは皮膚に適切に接着しそして或
る時間抗菌剤を皮膚上へ放出して適当な時間無菌的状態
を促進できなければならない。その上、この得られた皮
膜は皮膚に似た物理的性質、例えば、創傷退縮に際して
も皮膜がその一体性を維持するような柔軟度、等々を示
さなければならない。皮膜は外科的処置が完了した後に
それを除去するために使用されるリムーバー液として用
いられる又はその中に用いられる低級アルキルアルコー
ルのような皮膚科学上許容性の溶剤に可溶性でなければ
ならない。
本発明の皮膜形成性組成物は上記基準を満足することに
成功した。
成功した。
発明の概要 本発明は a) 共重合された次のようなA単量体とB単量体とC単
量体とから本質的に構成されている皮膜形成性共重合
体: Aは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のアクリルまたはメタクリル酸エステル単量体であり、
アルコールはA単量体がアクリル酸エステルである場合
には2〜約14個の炭素原子を有し、そしてA単量体が
メタクリル酸エステルである場合には約7〜18個の炭
素原子を有するものとしてさらに記述され、A単量体の
量は共重合体中の全単量体の全重量の約15〜80重量
%である; Bは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のメタクリル酸エステル単量体であり、アルコールは1
〜約6個の炭素原子を有するものとしてさらに記述さ
れ、B単量体の量は共重合体中の全単量体の全重量の約
20〜70重量%である;そして CはN−ビニルラクタムであり、その量は共重合体中の
全単量体の全重量の約1〜15重量%である;および b) 広範囲の微生物を抑制する抗菌剤(broad spectrum
antimicrobial agent)の有効量 からなる皮膜形成性組成物を提供するが、この組成物は
皮膚科学上許容することができ、しかも、皮膚の上に置
いたときに容易に蒸発する溶剤(fungitive solvent)か
ら皮膚に適用されたときに、皮膚に接着しそして抗菌剤
を皮膚へ放出する透明で実質的に耐液体性で実質的に不
粘着性の可撓性皮膜を形成することができる。
量体とから本質的に構成されている皮膜形成性共重合
体: Aは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のアクリルまたはメタクリル酸エステル単量体であり、
アルコールはA単量体がアクリル酸エステルである場合
には2〜約14個の炭素原子を有し、そしてA単量体が
メタクリル酸エステルである場合には約7〜18個の炭
素原子を有するものとしてさらに記述され、A単量体の
量は共重合体中の全単量体の全重量の約15〜80重量
%である; Bは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のメタクリル酸エステル単量体であり、アルコールは1
〜約6個の炭素原子を有するものとしてさらに記述さ
れ、B単量体の量は共重合体中の全単量体の全重量の約
20〜70重量%である;そして CはN−ビニルラクタムであり、その量は共重合体中の
全単量体の全重量の約1〜15重量%である;および b) 広範囲の微生物を抑制する抗菌剤(broad spectrum
antimicrobial agent)の有効量 からなる皮膜形成性組成物を提供するが、この組成物は
皮膚科学上許容することができ、しかも、皮膚の上に置
いたときに容易に蒸発する溶剤(fungitive solvent)か
ら皮膚に適用されたときに、皮膚に接着しそして抗菌剤
を皮膚へ放出する透明で実質的に耐液体性で実質的に不
粘着性の可撓性皮膜を形成することができる。
本発明の好ましい皮膜形成性組成物は抗菌剤としてヨー
ドを包含しているが、ヨードは皮膜形成性共重合体中の
N−ビニルラクタム残基を介して皮膜形成性共重合体と
錯体を形成しており、皮膜形成性共重合体とヨードの総
重量の約0.1〜15重量%の量で存在している。
ドを包含しているが、ヨードは皮膜形成性共重合体中の
N−ビニルラクタム残基を介して皮膜形成性共重合体と
錯体を形成しており、皮膜形成性共重合体とヨードの総
重量の約0.1〜15重量%の量で存在している。
抗菌活性を示す皮膜で皮膚を覆うことによつて無菌的状
態を促進するために本発明の組成物を使用する方法は a) 組成物を皮膚に適用し; b) 組成物を乾燥して皮膜を形成し;そして c) 該皮膜を皮膚上に残存させて無菌的状態を促進する 工程からなる。
態を促進するために本発明の組成物を使用する方法は a) 組成物を皮膚に適用し; b) 組成物を乾燥して皮膜を形成し;そして c) 該皮膜を皮膚上に残存させて無菌的状態を促進する 工程からなる。
本発明は次のような特性を示す皮膜形成性組成物を提供
することによつて、従来組成物に付随する問題を解消し
た。本皮膜形成性組成物は皮膚科学上許容できるばかり
でなく、エタノールやイソプロパノールのような皮膚科
学上許容性の揮発性溶剤中の溶液として便利に皮膚に適
用できる。皮膜形成性重合体の本性から、本発明の組成
物は皮膚の上に置いたときに容易に蒸発する可塑剤の存
在を必要としない。本組成物の適用から得られた皮膜は
細菌不透過性であり、実質的に耐液体性で且つ非粘着性
であり、しかも水蒸気の容易な透過を許す。さらに、こ
の皮膜は透明であるので、その下の皮膚の観察を可能に
する。また、この皮膜は皮膚に適切に接着し、そして皮
膜と皮膚が接触するとそこに包含されている抗菌剤を皮
膚へ放出する。この皮膜は皮膚科学上許容できる低級ア
ルキルアルコールに可溶性であるのでかかるアルコール
からなるリムーバー液を使用して便利に除去できる。本
発明の皮膜形成性組成物は溶液から皮膚に適用されるの
で、得られる皮膜は患部の輪郭に対して完全な順応性を
確保する。本発明の組成物は術前皮膚準備としての使用
に特に適している。また、この組成物は注射やカテーテ
ル挿入部位のような刺創の及びその周辺の無菌的状態を
促進するのに特に適している。
することによつて、従来組成物に付随する問題を解消し
た。本皮膜形成性組成物は皮膚科学上許容できるばかり
でなく、エタノールやイソプロパノールのような皮膚科
学上許容性の揮発性溶剤中の溶液として便利に皮膚に適
用できる。皮膜形成性重合体の本性から、本発明の組成
物は皮膚の上に置いたときに容易に蒸発する可塑剤の存
在を必要としない。本組成物の適用から得られた皮膜は
細菌不透過性であり、実質的に耐液体性で且つ非粘着性
であり、しかも水蒸気の容易な透過を許す。さらに、こ
の皮膜は透明であるので、その下の皮膚の観察を可能に
する。また、この皮膜は皮膚に適切に接着し、そして皮
膜と皮膚が接触するとそこに包含されている抗菌剤を皮
膚へ放出する。この皮膜は皮膚科学上許容できる低級ア
ルキルアルコールに可溶性であるのでかかるアルコール
からなるリムーバー液を使用して便利に除去できる。本
発明の皮膜形成性組成物は溶液から皮膚に適用されるの
で、得られる皮膜は患部の輪郭に対して完全な順応性を
確保する。本発明の組成物は術前皮膚準備としての使用
に特に適している。また、この組成物は注射やカテーテ
ル挿入部位のような刺創の及びその周辺の無菌的状態を
促進するのに特に適している。
また、本発明の組成物は液体包帯、経皮出入機器部位の
被覆、小孔密封、一般病院の様々な用途、乳頭浸液、お
よび薬剤使用または食品取扱のための溶液グローブ、等
々として使用される。
被覆、小孔密封、一般病院の様々な用途、乳頭浸液、お
よび薬剤使用または食品取扱のための溶液グローブ、等
々として使用される。
本発明の皮膜形成組成物によつて示される望ましい釣合
のとれた性質は皮膜形成性共重合体を特定タイプの単量
体の特定量から構成した結果である。先に述べたよう
に、皮膜形成性共重合体は本質的にA,BおよびC単量
体から成る。A単量体は柔軟性と伸びを付与するものと
考えられ、また、皮膚に対して所望の接着性を示す共重
合体を生ぜしめる。さらに、A単量体は体液に対して所
望の耐性をもたらす疎水度を付与する。B単量体は強度
と引張を付与すると共に、非粘着性である共重合体を生
ぜしめる。最後に、C単量体は得られる皮膜中の水蒸気
透過を可能にせしめ、さらに(ヨードが抗菌剤である場
合には)ヨードを錯体化するための部位となつて皮膚科
上許容できる組成物をもたらす。所望の性質を示す皮膜
形成性組成物を得ることは単量体およびその量の適切な
選択を通してのみ可能である。
のとれた性質は皮膜形成性共重合体を特定タイプの単量
体の特定量から構成した結果である。先に述べたよう
に、皮膜形成性共重合体は本質的にA,BおよびC単量
体から成る。A単量体は柔軟性と伸びを付与するものと
考えられ、また、皮膚に対して所望の接着性を示す共重
合体を生ぜしめる。さらに、A単量体は体液に対して所
望の耐性をもたらす疎水度を付与する。B単量体は強度
と引張を付与すると共に、非粘着性である共重合体を生
ぜしめる。最後に、C単量体は得られる皮膜中の水蒸気
透過を可能にせしめ、さらに(ヨードが抗菌剤である場
合には)ヨードを錯体化するための部位となつて皮膚科
上許容できる組成物をもたらす。所望の性質を示す皮膜
形成性組成物を得ることは単量体およびその量の適切な
選択を通してのみ可能である。
発明の詳細 本発明の組成物は皮膚科学上許容できるものであり、そ
して透明で実質的に耐液体性の皮膜をもたらす。本明細
書および特許請求の範囲に使用されている用語「皮膚科
学上許容できる」は組成物が接触したことによつて皮膚
に実質的刺激を起こさせたり又は患部感作を起こさせた
りしないことを意味する。本明細書および特許請求の範
囲に使用されている用語「透明」は本発明の組成物によ
つてもたらされた皮膜が透明であり且つ濁度を有さない
ことを意味する。本明細書および特許請求の範囲に使用
されている用語「実質的に耐液体性」は皮膜が体液(例
えば血液や汗)、潅注液、等々と接触したときに皮膜が
軽くこすられた場合でさえその一体性を保有することを
意味する。
して透明で実質的に耐液体性の皮膜をもたらす。本明細
書および特許請求の範囲に使用されている用語「皮膚科
学上許容できる」は組成物が接触したことによつて皮膚
に実質的刺激を起こさせたり又は患部感作を起こさせた
りしないことを意味する。本明細書および特許請求の範
囲に使用されている用語「透明」は本発明の組成物によ
つてもたらされた皮膜が透明であり且つ濁度を有さない
ことを意味する。本明細書および特許請求の範囲に使用
されている用語「実質的に耐液体性」は皮膜が体液(例
えば血液や汗)、潅注液、等々と接触したときに皮膜が
軽くこすられた場合でさえその一体性を保有することを
意味する。
先に指定した通り、皮膜形成性共重合体のA単量体は1
個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコールのアク
リルまたはメタクリル酸エステル単量体である。A単量
体がアクリル酸エステルである場合には、アルコールは
2〜約14個の炭素原子、好ましくは約4〜14個の炭
素原子を有する。A単量体がメタクリル酸エステルであ
る場合には、アルコールは約7〜18個の炭素原子、好
ましくは約10〜18個の炭素原子を有する。先に述べ
た通り、皮膜形成性共重合体におけるA単量体の存在は
柔軟性と伸びと皮膚に対する所望レベルの接着性とを付
与する。さらにA単量体は所望の耐血液性を生ぜしめる
疎水度を付与する。
個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコールのアク
リルまたはメタクリル酸エステル単量体である。A単量
体がアクリル酸エステルである場合には、アルコールは
2〜約14個の炭素原子、好ましくは約4〜14個の炭
素原子を有する。A単量体がメタクリル酸エステルであ
る場合には、アルコールは約7〜18個の炭素原子、好
ましくは約10〜18個の炭素原子を有する。先に述べ
た通り、皮膜形成性共重合体におけるA単量体の存在は
柔軟性と伸びと皮膚に対する所望レベルの接着性とを付
与する。さらにA単量体は所望の耐血液性を生ぜしめる
疎水度を付与する。
A単量体として使用するのに適するアクリル酸エステル
の例はアクリル酸と、エタノール、1−ブタノール、2
−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、
3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−
ヘキサノール、2−ヘキサノール、2−メチル−1−ペ
ンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−エチ
ル−1−ブタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘ
キサノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2
−オクタノール、イソオクチルアルコール、2−エチル
−1−ヘキサノール、2−デカノール、1−ドデカノー
ル、1−トリデカノール、1−テトラデカノール等のよ
うな非第三アルコールとのエステルである。
の例はアクリル酸と、エタノール、1−ブタノール、2
−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、
3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−
ヘキサノール、2−ヘキサノール、2−メチル−1−ペ
ンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−エチ
ル−1−ブタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘ
キサノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2
−オクタノール、イソオクチルアルコール、2−エチル
−1−ヘキサノール、2−デカノール、1−ドデカノー
ル、1−トリデカノール、1−テトラデカノール等のよ
うな非第三アルコールとのエステルである。
A単量体として使用するのに適するメタクリル酸エステ
ルの例はメタクリル酸と、3−ヘプタノール、1−オク
タノール、2−オクタノール、イソオクチルアルコー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、
1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデ
カノール、1−オクタデカノール等のような非第三アル
コールとのエステルである。
ルの例はメタクリル酸と、3−ヘプタノール、1−オク
タノール、2−オクタノール、イソオクチルアルコー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、
1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデ
カノール、1−オクタデカノール等のような非第三アル
コールとのエステルである。
好ましいA単量体はn−ブチルアクリレート、イソオク
チルアクリレートおよびラウリルメタクリレート(1−
ドデカノールのメタクリル酸エステル)からなる群から
選択される。
チルアクリレートおよびラウリルメタクリレート(1−
ドデカノールのメタクリル酸エステル)からなる群から
選択される。
皮膜形成性共重合体はA単量体の単一タイプから構成さ
れてもよいし又は2種以上の異なるA単量体から構成さ
れてもよいことを理解すべきである。
れてもよいし又は2種以上の異なるA単量体から構成さ
れてもよいことを理解すべきである。
皮膜形成性共重合体の単量体Bは1個のヒドロキシルを
含有するアルキルアルコールのメタクリル酸エステル単
量体である。アルコールは1〜約6個の炭素原子、好ま
しくは1〜約4個の炭素原子を有する。先に述べた通
り、皮膜形成性共重合体におけるB単量体の存在は強度
と引張を付与しそして非粘着性の共重合体を生ぜしめ
る。
含有するアルキルアルコールのメタクリル酸エステル単
量体である。アルコールは1〜約6個の炭素原子、好ま
しくは1〜約4個の炭素原子を有する。先に述べた通
り、皮膜形成性共重合体におけるB単量体の存在は強度
と引張を付与しそして非粘着性の共重合体を生ぜしめ
る。
B単量体として使用するのに適する単量体の例はメタク
リル酸と、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタ
ノールのような非第三アルコールとのエステルである。
リル酸と、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタ
ノールのような非第三アルコールとのエステルである。
好ましいB単量体はメチルメタクリレートおよびn−ブ
チルメタクリレートからなる群から選択される。
チルメタクリレートからなる群から選択される。
皮膜形成性共重合体は単一タイプのB単量体から構成さ
れてもよいし又は2種以上の異なるB単量体から構成さ
れてもよいと云うことを理解すべきである。
れてもよいし又は2種以上の異なるB単量体から構成さ
れてもよいと云うことを理解すべきである。
C単量体はヨードを錯体化できるN−ビニルラクタルで
ある。使用できる適切なN−ビニルラクタムの例として
は米国特許第3,907,720号(フイールド他)に
開示されているものがある。この特許は例えば次のよう
なラクタムのN−ビニル置換誘導体を開示している:
3,5−ジメチル−1−ピロリドン、4,4′−ジメチ
ル−2−ピロリドン、3,4−ジメチル−2−ピロリド
ン、3−エチル−2−ピロリドン、3,5−ジメチル−
2−ピロリドン。好ましいN−ビニルラクタムはN−ビ
ニルピロリドンである。
ある。使用できる適切なN−ビニルラクタムの例として
は米国特許第3,907,720号(フイールド他)に
開示されているものがある。この特許は例えば次のよう
なラクタムのN−ビニル置換誘導体を開示している:
3,5−ジメチル−1−ピロリドン、4,4′−ジメチ
ル−2−ピロリドン、3,4−ジメチル−2−ピロリド
ン、3−エチル−2−ピロリドン、3,5−ジメチル−
2−ピロリドン。好ましいN−ビニルラクタムはN−ビ
ニルピロリドンである。
皮膜形成性共重合体は単一タイプのC単量体から構成さ
れてもよいし又は2種以上の異なるC単量体から構成さ
れてもよいと云うことを理解すべきである。
れてもよいし又は2種以上の異なるC単量体から構成さ
れてもよいと云うことを理解すべきである。
皮膜形成性共重合体の性質は共重合体の製造に使用され
るA、BおよびC単量体の具体的な組合わせおよび相対
量に依存して変動する。A、BおよびC単量体のタイプ
および量の組合わせは、得られる皮膜形成性組成物が皮
膚科学上許容することができ、しかも、皮膚の上に置い
たときに容易に蒸発する溶剤から皮膚に適用されたとき
に、皮膚に接着しそして抗菌剤を皮膚へ放出するところ
の実質的に耐液体性で且つ実質的に不粘着性の可撓性皮
膜を形成することができるようなものである。従つて、
得られる共重合体が要求される性質を示す限り、A、B
およびC単量体のどのようなタイプの組合わせを使用し
てもよい。
るA、BおよびC単量体の具体的な組合わせおよび相対
量に依存して変動する。A、BおよびC単量体のタイプ
および量の組合わせは、得られる皮膜形成性組成物が皮
膚科学上許容することができ、しかも、皮膚の上に置い
たときに容易に蒸発する溶剤から皮膚に適用されたとき
に、皮膚に接着しそして抗菌剤を皮膚へ放出するところ
の実質的に耐液体性で且つ実質的に不粘着性の可撓性皮
膜を形成することができるようなものである。従つて、
得られる共重合体が要求される性質を示す限り、A、B
およびC単量体のどのようなタイプの組合わせを使用し
てもよい。
それぞれの単量体の量については、A単量体は共重合体
中の全単量体の全重量の約15〜80%の量で存在し、
B単量体は全単量体の全重量の約20〜70%の量で存
在し、そしてC単量体は全単量体の全重量の約1〜15
%の量で存在する。使用されるA、BおよびC単量体の
具体的量は選択されたA、BおよびC単量体の本性に依
存する。種々の単量体の量は得られる皮膜形成性組成物
が指定された性質を示す限り上記範囲内で変動可能であ
る。A、BおよびC単量体の好ましい量は共重合体中の
全単量体の総量に対してそれぞれ約40〜60%、25
〜50%および5〜15%である。
中の全単量体の全重量の約15〜80%の量で存在し、
B単量体は全単量体の全重量の約20〜70%の量で存
在し、そしてC単量体は全単量体の全重量の約1〜15
%の量で存在する。使用されるA、BおよびC単量体の
具体的量は選択されたA、BおよびC単量体の本性に依
存する。種々の単量体の量は得られる皮膜形成性組成物
が指定された性質を示す限り上記範囲内で変動可能であ
る。A、BおよびC単量体の好ましい量は共重合体中の
全単量体の総量に対してそれぞれ約40〜60%、25
〜50%および5〜15%である。
適切なタイプおよび適切な量のA、BおよびC単量体だ
けから成る共重合体は本発明の実施において適切な性能
を発揮する。しかしながら、本発明の共重合体はさらに
スチレン、ブタジエンおよび/またはイソプレンのよう
な非本質的単量体を少量含有していてもよい。しかしな
がら、この共重合体は実質量の酸官能性単量体を使用し
ていない。何故ならば、かかる含有は得られる皮膜形成
性組成物の耐液体性に悪影響を与えるからである。
けから成る共重合体は本発明の実施において適切な性能
を発揮する。しかしながら、本発明の共重合体はさらに
スチレン、ブタジエンおよび/またはイソプレンのよう
な非本質的単量体を少量含有していてもよい。しかしな
がら、この共重合体は実質量の酸官能性単量体を使用し
ていない。何故ならば、かかる含有は得られる皮膜形成
性組成物の耐液体性に悪影響を与えるからである。
皮膜形成性共重合体は通常のラジカル重合法を用いて製
造されてもよい。特に便利な一方法は次の通りである:
所望量のA、BおよびC単量体とそれ等単量体が可溶性
である有機溶剤とを密封可能なビンの中で組合わせる。
特に適する溶剤はアセトンである。それから、その溶液
にα,α′−アゾビスイソブチロニトリルのようなラジ
カル開始剤の触媒量を添加する。ビンの中から空気を追
出すために溶液の上部空間に窒素を通し、それからビン
を密封する。本質的に完全な重合を行うに足る時間密封
ビンを加熱水浴中でタンブルする。一般に、24時間は
水浴を約55℃に保つたとき本質的に完全重合を行うの
に十分な時間であることが判明した。
造されてもよい。特に便利な一方法は次の通りである:
所望量のA、BおよびC単量体とそれ等単量体が可溶性
である有機溶剤とを密封可能なビンの中で組合わせる。
特に適する溶剤はアセトンである。それから、その溶液
にα,α′−アゾビスイソブチロニトリルのようなラジ
カル開始剤の触媒量を添加する。ビンの中から空気を追
出すために溶液の上部空間に窒素を通し、それからビン
を密封する。本質的に完全な重合を行うに足る時間密封
ビンを加熱水浴中でタンブルする。一般に、24時間は
水浴を約55℃に保つたとき本質的に完全重合を行うの
に十分な時間であることが判明した。
本発明の組成物に包含される抗菌剤は局所適用に適す
る,広範囲の微生物を抑制する抗菌剤であればよい。適
する抗菌剤の例はクロールヘキシジンまたはその適する
誘導体例えばグルコン酸クロールヘキシジンまたは酢酸
クロールヘキシジンである。抗菌剤は本組成物中に有効
量(即ち、長時間例えば30分間にわたつて実質的に連
続してから皮膜からの抗菌剤の放出を可能にするような
量)で存在する。例えば、抗菌剤がクロールヘキシジン
またはその誘導体である場合には、皮膜形成性組成物は
皮膜形成性共重合体と抗菌剤との全重量に対して約4〜
10重量%の量で抗菌剤を含有することが好ましい。
る,広範囲の微生物を抑制する抗菌剤であればよい。適
する抗菌剤の例はクロールヘキシジンまたはその適する
誘導体例えばグルコン酸クロールヘキシジンまたは酢酸
クロールヘキシジンである。抗菌剤は本組成物中に有効
量(即ち、長時間例えば30分間にわたつて実質的に連
続してから皮膜からの抗菌剤の放出を可能にするような
量)で存在する。例えば、抗菌剤がクロールヘキシジン
またはその誘導体である場合には、皮膜形成性組成物は
皮膜形成性共重合体と抗菌剤との全重量に対して約4〜
10重量%の量で抗菌剤を含有することが好ましい。
本発明の組成物中に包含されるのに好ましい抗菌剤はヨ
ードである。ヨードは皮膜形成共重合体中のN−ビニル
ラクタム残基と錯体を形成すると考えられ、そして本発
明の組成物から得られる皮膜からのヨード放出は皮膜形
成性共重合体中のかかるN−ビニルラクタム残基の量の
関数であると考えられる。
ードである。ヨードは皮膜形成共重合体中のN−ビニル
ラクタム残基と錯体を形成すると考えられ、そして本発
明の組成物から得られる皮膜からのヨード放出は皮膜形
成性共重合体中のかかるN−ビニルラクタム残基の量の
関数であると考えられる。
一般的に云うと、引膜形成性共重合体とヨードの総重量
に体しての約0.1〜15%のヨードを包含する皮膜形
成性組成物は適切な抗菌活性を示す皮膜をもたらす。好
ましい皮膜形成性組成物は、皮膜形成性共重合体とヨー
ドの総重量の約2〜12重量%の量でヨードを包含して
いるものである。最も好ましい組成物は皮膜形成性共重
合体とヨードの総重量に対して5重量%の量でヨードを
包含している。やはり先に述べた通り、使用されるヨー
ドの実際の量は共重合体中に含有されたN−ビニルラク
タム残基の量に一部依存する。特定の理論に拘束するつ
もりはないが、皮膚に接触したとき皮膜形成性組成物か
らヨードが確実に放出されるようにするためには共重合
体中のN−ビニルラクタム残基の量は使用されるヨード
の量が減少すれば一般に減少されるべきであると考えら
れる。
に体しての約0.1〜15%のヨードを包含する皮膜形
成性組成物は適切な抗菌活性を示す皮膜をもたらす。好
ましい皮膜形成性組成物は、皮膜形成性共重合体とヨー
ドの総重量の約2〜12重量%の量でヨードを包含して
いるものである。最も好ましい組成物は皮膜形成性共重
合体とヨードの総重量に対して5重量%の量でヨードを
包含している。やはり先に述べた通り、使用されるヨー
ドの実際の量は共重合体中に含有されたN−ビニルラク
タム残基の量に一部依存する。特定の理論に拘束するつ
もりはないが、皮膚に接触したとき皮膜形成性組成物か
らヨードが確実に放出されるようにするためには共重合
体中のN−ビニルラクタム残基の量は使用されるヨード
の量が減少すれば一般に減少されるべきであると考えら
れる。
ヨードはエタノールのような溶剤中の溶液として皮膜形
成性重合体へ添加されることが好ましい。その溶液は望
ましくは無機ヨウ化物(例えばヨウ化ナトリウムまたは
カリウム)も含有している。特定の理論に拘束するつも
りはないが、ヨウ化物イオンはヨードとN−ビニルピロ
リドン残基とを含有する錯体の安定性を増大せしめるも
のと考えられる。適する含ヨード溶液はモル比0.5/
1〜4/1のヨウ化物/ヨードからなる。好ましいモル
比は2/1のヨウ化物/ヨードである。
成性重合体へ添加されることが好ましい。その溶液は望
ましくは無機ヨウ化物(例えばヨウ化ナトリウムまたは
カリウム)も含有している。特定の理論に拘束するつも
りはないが、ヨウ化物イオンはヨードとN−ビニルピロ
リドン残基とを含有する錯体の安定性を増大せしめるも
のと考えられる。適する含ヨード溶液はモル比0.5/
1〜4/1のヨウ化物/ヨードからなる。好ましいモル
比は2/1のヨウ化物/ヨードである。
本発明の組成物は所望の性質を達成するために可塑剤、
着色剤、粘着付与剤および/または安定剤のような通常
の添加剤をさらに包含していてもよい。かかる添加剤お
よびその量の選択は当業者の技術の範囲内である。
着色剤、粘着付与剤および/または安定剤のような通常
の添加剤をさらに包含していてもよい。かかる添加剤お
よびその量の選択は当業者の技術の範囲内である。
好ましくは、本発明の組成物は組成物が皮膚と接触した
ときに適切な速度で蒸発する溶剤中の溶液として皮膜に
適用される。皮膚形成性共重合体を可溶化し且つ適切な
揮発性を示す適切な溶剤の例はエタノールとイソプロパ
ノールである。アセトンも使用できるがあまり好ましく
ない。好ましくは、皮膜形成性組成物は皮膜形成性共重
合体と抗菌剤(例えばヨード)の合計10重量部当り約
20〜1000重量部の量の、皮膚の上に置いたときに
容易に蒸発する溶剤を包含し、より好ましくは皮膜形成
性共重合体と抗菌剤の合計10重量部当り約40〜19
0重量部を包含する。最も好ましい組成物は皮膜形成性
共重合体と抗菌剤の合計10重量部当り90重量部の溶
剤を包含する。スポンジまたはガーゼは皮膜形成性組成
物を皮膚に適用するための好ましい手段である。
ときに適切な速度で蒸発する溶剤中の溶液として皮膜に
適用される。皮膚形成性共重合体を可溶化し且つ適切な
揮発性を示す適切な溶剤の例はエタノールとイソプロパ
ノールである。アセトンも使用できるがあまり好ましく
ない。好ましくは、皮膜形成性組成物は皮膜形成性共重
合体と抗菌剤(例えばヨード)の合計10重量部当り約
20〜1000重量部の量の、皮膚の上に置いたときに
容易に蒸発する溶剤を包含し、より好ましくは皮膜形成
性共重合体と抗菌剤の合計10重量部当り約40〜19
0重量部を包含する。最も好ましい組成物は皮膜形成性
共重合体と抗菌剤の合計10重量部当り90重量部の溶
剤を包含する。スポンジまたはガーゼは皮膜形成性組成
物を皮膚に適用するための好ましい手段である。
代りに、本発明の皮膜形成性組成物はエーロゾルとして
皮膚に適用されてもよい。
皮膚に適用されてもよい。
好ましくは、本発明の皮膜形成性組成物は乾燥されたと
きの厚さが約0.1〜1ミルである皮膜を生ぜしめるよ
うな厚さで皮膚に適用される。
きの厚さが約0.1〜1ミルである皮膜を生ぜしめるよ
うな厚さで皮膚に適用される。
本発明の皮膜形成性組成物から形成された皮膜はイソプ
ロパノールのようなリムーバー液を用いて都合よく除去
できる。代りに、外科的処置に際して感圧接着剤層を有
する手術用滅菌被覆によつて本皮膜を覆う場合には、本
皮膜は(手術用滅菌被覆の接着剤層と本皮膜とが接触し
ていることから)手術用滅菌被覆を除去することによつ
て都合よく除去できる。
ロパノールのようなリムーバー液を用いて都合よく除去
できる。代りに、外科的処置に際して感圧接着剤層を有
する手術用滅菌被覆によつて本皮膜を覆う場合には、本
皮膜は(手術用滅菌被覆の接着剤層と本皮膜とが接触し
ていることから)手術用滅菌被覆を除去することによつ
て都合よく除去できる。
都合によつては、皮膜を例えば上記リムーバー液で除去
するのではなく、皮膜が単に経時的にすり減るにまかせ
る方が望ましいであろう。
するのではなく、皮膜が単に経時的にすり減るにまかせ
る方が望ましいであろう。
本発明の組成物は望ましいことは物理的外観または物理
的性質例えば非粘着性や耐液体性に実質的変化を起すこ
となく照射量2.5メガラドのγ照射にさらすことがで
きる。このように照射された組成物はさらに望ましいこ
とに適切な抗菌活性を維持している。
的性質例えば非粘着性や耐液体性に実質的変化を起すこ
となく照射量2.5メガラドのγ照射にさらすことがで
きる。このように照射された組成物はさらに望ましいこ
とに適切な抗菌活性を維持している。
本発明を下記の非限定的実施例によつてさらに説明す
る。
る。
試験法A−粘着度 組成物が実質的に非粘着性を示す皮膜をもたらすかどう
かを決定する方法は次の通りである。
かを決定する方法は次の通りである。
組成物を#26線巻塗布ロツド(N.Y.州ウエブスター在
R.D.スペシヤルテイーズから市販されている)によつて
スコツチパー 印のポリエステルフイルム(3Mから市
販されている)上に塗布する。この塗膜を22℃、相対
湿度45%の条件下で15分間乾燥する。ジヨンソン・
アンド・ジヨンソン社から市販されているレツド・クロ
ス・コツトン(長繊維の未使用精製コツトンUSP)の2
インチ×2インチ(5.08cm×5.08cm)片をこの
塗膜上に置き、そして、その上に表面積2.75平方インチ
(17.7cm2の平底円形荷重102gを乗せる。60
秒後に荷重とコツトンバツトを取り除き、そして塗膜上
に付着したコツトン繊維の存在を肉眼で検査する。実質
的に非粘着状態に適切に乾燥している皮膜は可視繊維を
本質的に付着されないであろう。
R.D.スペシヤルテイーズから市販されている)によつて
スコツチパー 印のポリエステルフイルム(3Mから市
販されている)上に塗布する。この塗膜を22℃、相対
湿度45%の条件下で15分間乾燥する。ジヨンソン・
アンド・ジヨンソン社から市販されているレツド・クロ
ス・コツトン(長繊維の未使用精製コツトンUSP)の2
インチ×2インチ(5.08cm×5.08cm)片をこの
塗膜上に置き、そして、その上に表面積2.75平方インチ
(17.7cm2の平底円形荷重102gを乗せる。60
秒後に荷重とコツトンバツトを取り除き、そして塗膜上
に付着したコツトン繊維の存在を肉眼で検査する。実質
的に非粘着状態に適切に乾燥している皮膜は可視繊維を
本質的に付着されないであろう。
試験法B−耐血液性 組成物によつて示される耐液体性の度合を測定する一方
法は次の通りである: 基体を次のように作製する:最近犠牲にされた豚から、
剃毛された豚皮膚の胸腹部側面の最大限厚さの断片(お
およそ8インチ×12インチ即ち20.3cm×30.5
cm)を切り取る。この豚皮膚断片をポリエチレンの袋に
入れ、ねじり結びでシールし、冷蔵する。この豚断片を
1週間より互い時間貯蔵する必要がある場合には、断片
を生理食塩液で覆つて冷凍すべきである。
法は次の通りである: 基体を次のように作製する:最近犠牲にされた豚から、
剃毛された豚皮膚の胸腹部側面の最大限厚さの断片(お
およそ8インチ×12インチ即ち20.3cm×30.5
cm)を切り取る。この豚皮膚断片をポリエチレンの袋に
入れ、ねじり結びでシールし、冷蔵する。この豚断片を
1週間より互い時間貯蔵する必要がある場合には、断片
を生理食塩液で覆つて冷凍すべきである。
試験時に、豚皮膚を室温に放温し、そして軽い張力下で
板上にのせる。表面を2−プロパノールで洗浄し、清浄
なガーゼ片で拭つて乾燥させる。
板上にのせる。表面を2−プロパノールで洗浄し、清浄
なガーゼ片で拭つて乾燥させる。
この試験だけのために、10重量%固形分の組成物にす
るのに必要なものとしての溶剤を添加または除去された
皮膜形成組成物をポリウレタンスポンジ片で、既に上記
のよう洗浄され乾燥され室温に平衡されている豚皮膚断
片へ適用する。組成物は約2インチ×6インチ(5.0
8cm×15.2cm)の寸法の面積を覆うべきである。組成物
は同じ方法で合成フイルム基材(例えばポリエステル基
材)に適用した場合に厚さ(乾燥時)約0.3〜0.4
ミルの範囲の均一皮膜が得られるような方法で豚皮膚に
適用されるべきである。
るのに必要なものとしての溶剤を添加または除去された
皮膜形成組成物をポリウレタンスポンジ片で、既に上記
のよう洗浄され乾燥され室温に平衡されている豚皮膚断
片へ適用する。組成物は約2インチ×6インチ(5.0
8cm×15.2cm)の寸法の面積を覆うべきである。組成物
は同じ方法で合成フイルム基材(例えばポリエステル基
材)に適用した場合に厚さ(乾燥時)約0.3〜0.4
ミルの範囲の均一皮膜が得られるような方法で豚皮膚に
適用されるべきである。
(豚皮膚に適用された)組成物を10分間乾燥した後、
その皮膜形成性組成物によつて形成された皮膜片に、ヘ
パリン化豚血液に浸漬済みの1.5インチ×7インチ
(3.8cm×17.8cm)のガーゼ片を垂直に置く。浸
漬時間は90分であるので、ガーゼは10〜15分隔で
又はガーゼを飽和状態に保つために必要に応じて(注射
器を用いて)ヘパリン化豚血液で再湿潤される。
その皮膜形成性組成物によつて形成された皮膜片に、ヘ
パリン化豚血液に浸漬済みの1.5インチ×7インチ
(3.8cm×17.8cm)のガーゼ片を垂直に置く。浸
漬時間は90分であるので、ガーゼは10〜15分隔で
又はガーゼを飽和状態に保つために必要に応じて(注射
器を用いて)ヘパリン化豚血液で再湿潤される。
90分したらガーゼ片を除去する。除去後、その領域を
洗ビンからの水道水で穏やかに洗う。その領域を吸取紙
でかわかし、そして外観変化(退色、変色、重合体損
失、等々)を検査する。
洗ビンからの水道水で穏やかに洗う。その領域を吸取紙
でかわかし、そして外観変化(退色、変色、重合体損
失、等々)を検査する。
それから、試験領域を生理食塩水浸漬ガーゼで軽い指圧
でこすり、重合体が接着力を喪失して豚皮膚表面からこ
すり落されるまでこする。破損達成までのこすり回数を
記録する。
でこすり、重合体が接着力を喪失して豚皮膚表面からこ
すり落されるまでこする。破損達成までのこすり回数を
記録する。
角組成物は豚皮膚の3個の異なる断片上で、各豚皮膚断
片上の各組成物について5回ずる試験される。それか
ら、破損達成までのこすり回数の平均値を求める。
片上の各組成物について5回ずる試験される。それか
ら、破損達成までのこすり回数の平均値を求める。
本発明の好ましい皮膜形成性組成物は、上記のように試
験されたときに、平均少なくとも20回こすつた後でも
本質的に外観変化を示さない皮膜をもたらす。
験されたときに、平均少なくとも20回こすつた後でも
本質的に外観変化を示さない皮膜をもたらす。
この試験法のもとで要求される視覚観察を容易にするた
めに、無色(例えば、ヨード以外の無色抗菌剤の存在に
よつて)である皮膜形成性組成物中には染料を包含する
ことが望ましいであろう。染料は皮膜の外観変化の視覚
化を助けるためにのみ作用するので、少量存在するだけ
にすべきである。
めに、無色(例えば、ヨード以外の無色抗菌剤の存在に
よつて)である皮膜形成性組成物中には染料を包含する
ことが望ましいであろう。染料は皮膜の外観変化の視覚
化を助けるためにのみ作用するので、少量存在するだけ
にすべきである。
試験法C−皮膚に対する接着性 組成物が皮膚に対する適切な接着性を示す皮膜をもたら
すかどうかを決定する方法は次の通りである。
すかどうかを決定する方法は次の通りである。
試験法Bに記載されているようにして得た豚皮膚をイソ
プロピルアルコールとコツトンガーゼで清浄し、そして
乾燥する。この皮膚に皮膜形成性組成物を薄い均一皮膜
状に塗り広げることによつて適用する。この組成物によ
つて形成された皮膜が完全に乾燥したら、3Mから商品
名ステリードレープ 2で入手できる巻圧性ドレープの
1インチ×4インチ(1.54cm×10.2cm)片をこ
の組成物の上に置く。このテープを5ポンド(2.3k
g)のゴム状ローラーで2回ローリングすることによつ
て良好な接触を確保する。ドレープ片の一端を開放して
試験器の巾1インチ(2.54cm)のジヨーにはさん
で、皮膜を19インチ/分(48.3cm/分)の定速で
引張りその結果生ずる剥離力を変換器を介して測定す
る。引張角度は約180゜であり、そして測定された剥
離力は巾1インチ当りのグラムで表現される。適する組
成物は少なくとも約50g/インチ巾(19.7g/c
m)の剥離接着力を示す皮膜を形成するものである。
プロピルアルコールとコツトンガーゼで清浄し、そして
乾燥する。この皮膚に皮膜形成性組成物を薄い均一皮膜
状に塗り広げることによつて適用する。この組成物によ
つて形成された皮膜が完全に乾燥したら、3Mから商品
名ステリードレープ 2で入手できる巻圧性ドレープの
1インチ×4インチ(1.54cm×10.2cm)片をこ
の組成物の上に置く。このテープを5ポンド(2.3k
g)のゴム状ローラーで2回ローリングすることによつ
て良好な接触を確保する。ドレープ片の一端を開放して
試験器の巾1インチ(2.54cm)のジヨーにはさん
で、皮膜を19インチ/分(48.3cm/分)の定速で
引張りその結果生ずる剥離力を変換器を介して測定す
る。引張角度は約180゜であり、そして測定された剥
離力は巾1インチ当りのグラムで表現される。適する組
成物は少なくとも約50g/インチ巾(19.7g/c
m)の剥離接着力を示す皮膜を形成するものである。
試験法D−引張と伸び 引張強さと伸びは「プラスチツクの引張特性の標準試験
方法」と題するASTM-D-882-81で指定されるASTM法
に従つて測定される。試験される組成物は皮膜を流延す
るために適する溶剤と一緒の特殊な皮膜形成性共重合体
だけを含有している。乾燥時に約1.5ミル(0.00
38cm)の厚さを有する皮膜になるようにその組成物を
剥離紙(例えば、H.P.スミス社製のポリスリク S−8
004)上に塗布する。この試験法に用いられるジヨー
剥離速度は20インチ(50.8cm)/分である。
方法」と題するASTM-D-882-81で指定されるASTM法
に従つて測定される。試験される組成物は皮膜を流延す
るために適する溶剤と一緒の特殊な皮膜形成性共重合体
だけを含有している。乾燥時に約1.5ミル(0.00
38cm)の厚さを有する皮膜になるようにその組成物を
剥離紙(例えば、H.P.スミス社製のポリスリク S−8
004)上に塗布する。この試験法に用いられるジヨー
剥離速度は20インチ(50.8cm)/分である。
本発明の好ましい共重合体は少なくとも約500psiの引張
強さと、約100%〜1000%の伸び値を示す。約5
00psi未満の引張強さと約1000%より大きい伸び
を示す共重合体は一般に実質的な粘着性を示す。引張強
さおよび時に伸びは皮膜の柔軟性の相対度を或る程度表
現するために有効な測定である。
強さと、約100%〜1000%の伸び値を示す。約5
00psi未満の引張強さと約1000%より大きい伸び
を示す共重合体は一般に実質的な粘着性を示す。引張強
さおよび時に伸びは皮膜の柔軟性の相対度を或る程度表
現するために有効な測定である。
実施例1 本発明の皮膜形成性組成物を次のように製造した。
イソオクチルアクリレートとメチルメタクリレートとN
−ビニルピリドンをそれぞれ重量で55%と35%と1
0%の量で含有する皮膜形成性共重合体は次のように合
成された: コンデンサー、撹拌器、温度調節器、および窒素パージ
を装備された2のスプリツト樹脂フラスコに、イソオ
クチルアクリレート330g、メチルメタクリレート2
10g、N−ビニルピロリドン60g、α,α−アゾビ
スイソブチロニトリル3g、およびアセトン600gを
添加した。それから、窒素パージおよび約250rpmで
の撹拌を行いながらフラスコを55℃に加熱した。22
時間後、この混合物にアセトン400gを添加し、そし
て混合物が均一になるまで撹拌を続行した。得られた混
合物は42.7%固形分を有しており、そしてブルツク
フイールド粘度1800cpおよび内部粘度0.61dl/
g(酢酸エチル中で0.15g/dlで)を有していた。
ガスクロマトグラフイーによれば、未反応単量体は検出
されなかつた。
−ビニルピリドンをそれぞれ重量で55%と35%と1
0%の量で含有する皮膜形成性共重合体は次のように合
成された: コンデンサー、撹拌器、温度調節器、および窒素パージ
を装備された2のスプリツト樹脂フラスコに、イソオ
クチルアクリレート330g、メチルメタクリレート2
10g、N−ビニルピロリドン60g、α,α−アゾビ
スイソブチロニトリル3g、およびアセトン600gを
添加した。それから、窒素パージおよび約250rpmで
の撹拌を行いながらフラスコを55℃に加熱した。22
時間後、この混合物にアセトン400gを添加し、そし
て混合物が均一になるまで撹拌を続行した。得られた混
合物は42.7%固形分を有しており、そしてブルツク
フイールド粘度1800cpおよび内部粘度0.61dl/
g(酢酸エチル中で0.15g/dlで)を有していた。
ガスクロマトグラフイーによれば、未反応単量体は検出
されなかつた。
上記共重合体配合物からのフイルム流延は試験法Dに従
つて試験されたときに引張強さ1187psiと伸び28
5%を示した。
つて試験されたときに引張強さ1187psiと伸び28
5%を示した。
無水エタノール56gをヨード結晶20gとヨウ化ナト
リウム24gを溶解した。この溶液を使用して次のよう
にヨードを皮膜形成性共重合体に導入した: 先に合成した皮膜形成性共重合体の42.7%固形分溶
液100gに上記ヨード/ヨウ化物溶液11.2gとエ
タノール333.9%を添加して、皮膜形成性共重合体
とヨードとヨウ化物と溶剤の総重量に対して0.5%の
ヨードを含有する皮膜形成性組成物を得た。
リウム24gを溶解した。この溶液を使用して次のよう
にヨードを皮膜形成性共重合体に導入した: 先に合成した皮膜形成性共重合体の42.7%固形分溶
液100gに上記ヨード/ヨウ化物溶液11.2gとエ
タノール333.9%を添加して、皮膜形成性共重合体
とヨードとヨウ化物と溶剤の総重量に対して0.5%の
ヨードを含有する皮膜形成性組成物を得た。
上記組成物は皮膚に使用されたときに試験法Aの条件下
で5分未満で乾燥して、試験法Aに従つて試験されたと
きに実質的に不粘着性である透明な皮膜を形成した。こ
の皮膜は試験法Cに従つて測定されたときに皮膚に対し
て適切な接着性を示した。
で5分未満で乾燥して、試験法Aに従つて試験されたと
きに実質的に不粘着性である透明な皮膜を形成した。こ
の皮膜は試験法Cに従つて測定されたときに皮膚に対し
て適切な接着性を示した。
この組成物は実質的に耐液体性である皮膜を形成した。
さらに、この組成物は試験法Bに従つて試験されたとき
に、その皮膜は平均59回こすつても無傷のままであつ
た。
さらに、この組成物は試験法Bに従つて試験されたとき
に、その皮膜は平均59回こすつても無傷のままであつ
た。
剥離紙上に厚さ1.8ミル(乾燥時)で溶剤流延される
皮膜は適切な透湿度を有しているだろう。
皮膜は適切な透湿度を有しているだろう。
本実施例の組成物を用いて得られた0.7ミル厚(0.
0018cm厚)の抗菌性皮膜と、ヨード無しの対照皮膜
を1インチ平方(2.54cm平方)に切断した。これ等
正方形の皮膜を湿り室の底部に置き、そしてS.aureus.
の生理食塩水中懸濁液0.05mlで被覆した。
0018cm厚)の抗菌性皮膜と、ヨード無しの対照皮膜
を1インチ平方(2.54cm平方)に切断した。これ等
正方形の皮膜を湿り室の底部に置き、そしてS.aureus.
の生理食塩水中懸濁液0.05mlで被覆した。
30分、45分、および90分の間隔で、皮膜を除去
し、残存ヨードを中和するための0.1%チオ硫酸ナト
リウムを含有するブレンダーの中に入れ、そして5分間
冷浸した。この各均質物のアリコートを逐次希釈し、そ
の希釈物をM-enterococcus媒体「デイフコ・メデイア6
785」(デイフコ・ラボラトリーから市販されてい
る)10ccからなる培養寒天の中に置いた。37℃で
48時間培養後にプレートのコロニーを計数した。抗菌
性皮膜テストプレートからのコロニー計数と対照皮膜テ
ストプレートからのコロニー計数との間の数値差を計算
することによつて細菌コロニー数のlog10 減少を求め
た。上記のようにテストしたとき、抗菌性皮膜は30
分、45分、および90分に於けるS.aureusのコロニー
数のlog減少が4より大きかつた。
し、残存ヨードを中和するための0.1%チオ硫酸ナト
リウムを含有するブレンダーの中に入れ、そして5分間
冷浸した。この各均質物のアリコートを逐次希釈し、そ
の希釈物をM-enterococcus媒体「デイフコ・メデイア6
785」(デイフコ・ラボラトリーから市販されてい
る)10ccからなる培養寒天の中に置いた。37℃で
48時間培養後にプレートのコロニーを計数した。抗菌
性皮膜テストプレートからのコロニー計数と対照皮膜テ
ストプレートからのコロニー計数との間の数値差を計算
することによつて細菌コロニー数のlog10 減少を求め
た。上記のようにテストしたとき、抗菌性皮膜は30
分、45分、および90分に於けるS.aureusのコロニー
数のlog減少が4より大きかつた。
本組成物はJ.H.ドレイズ(Draize)他のジヤーナル・オ
ブ・フアーマコロジー・アンド・イクスペリメンタル・
テラピユーテイツクス(J.Pharmacol.Exp.Ther.)82,37
7(1944)に記載されている方法を少し変更した方
法によつて測定されたときに皮膚に対して皮膚科学上許
容性であつた。詳しく云うと、本組成物のテスト評点は
0.3であつた。対照の値は0.0であり、2.0未満
の評点は許容性である。
ブ・フアーマコロジー・アンド・イクスペリメンタル・
テラピユーテイツクス(J.Pharmacol.Exp.Ther.)82,37
7(1944)に記載されている方法を少し変更した方
法によつて測定されたときに皮膚に対して皮膚科学上許
容性であつた。詳しく云うと、本組成物のテスト評点は
0.3であつた。対照の値は0.0であり、2.0未満
の評点は許容性である。
実施例2〜8 本発明の別の皮膜形成性組成物を次のように製造した: 第1表に示されている単量体のタイプおよび量(gで表
わされている)を用いてA〜Gの皮膜形成性共重合体を
合成した: 皮膜形成性共重合体A〜Gは次のように合成された: 各共重合体を合成するために、それぞれの単量体をそれ
ぞれの量で1クオートの細首褐色ガラスビンに入れた。
さらに、このビンにα,α′−アゾビスイソブチロニト
リル1gとアセトン(共重合体A、B、E、F、および
Gの場合)または酢酸エチル(共重合体CおよびDの場
合)のどちらか200gを添加した。ビンから空気を追
出すために溶液の上の空間に窒素を1/分の速度で通
した。それからビンを密封し、そして55℃に保たれた
水浴中で24時間タンブルした。それから、共重合体C
とDはその重合体混合液の粘度が比較的高いのでさらに
酢酸エチル200gで希釈された。こうして得られた共
重合体配合物は次のような固形分を有していた:Aは4
9.5%;Bは49.4%;Cは32.1%;Dは32.4
%;Eは49.9%;Fは47.1%;Gは49.3
%。
わされている)を用いてA〜Gの皮膜形成性共重合体を
合成した: 皮膜形成性共重合体A〜Gは次のように合成された: 各共重合体を合成するために、それぞれの単量体をそれ
ぞれの量で1クオートの細首褐色ガラスビンに入れた。
さらに、このビンにα,α′−アゾビスイソブチロニト
リル1gとアセトン(共重合体A、B、E、F、および
Gの場合)または酢酸エチル(共重合体CおよびDの場
合)のどちらか200gを添加した。ビンから空気を追
出すために溶液の上の空間に窒素を1/分の速度で通
した。それからビンを密封し、そして55℃に保たれた
水浴中で24時間タンブルした。それから、共重合体C
とDはその重合体混合液の粘度が比較的高いのでさらに
酢酸エチル200gで希釈された。こうして得られた共
重合体配合物は次のような固形分を有していた:Aは4
9.5%;Bは49.4%;Cは32.1%;Dは32.4
%;Eは49.9%;Fは47.1%;Gは49.3
%。
上記共重合体配合物から得られた皮膜は試験法Dに従つ
てテストされたときに次のような引張強さと伸びの値を
示した: 共重合体A 1610psiと369% 共重合体B 840psiと554% 共重合体C 1163psiと312% 共重合体D 1165psiと210% 共重合体E 2089psiと176% 共重合体F 716psiと218% 共重合体G 914psiと433% 上記共重合体溶液は第2表に指定されている量で実施例
1のヨード/ヨウ化物溶液およびエタノールおよび/ま
たはアセトンと組合わされてヨード0.5重量%を含有
する皮膜形成性組成物になつた。
てテストされたときに次のような引張強さと伸びの値を
示した: 共重合体A 1610psiと369% 共重合体B 840psiと554% 共重合体C 1163psiと312% 共重合体D 1165psiと210% 共重合体E 2089psiと176% 共重合体F 716psiと218% 共重合体G 914psiと433% 上記共重合体溶液は第2表に指定されている量で実施例
1のヨード/ヨウ化物溶液およびエタノールおよび/ま
たはアセトンと組合わされてヨード0.5重量%を含有
する皮膜形成性組成物になつた。
上記組成物はどれも、試験法Aの条件下で5分未満で乾
燥して、試験法Aに従つてテストされたときに実質的に
不粘着性であり且つ試験法Cに従つてテストされたとき
に皮膚に対する適切な接着性を示す透明な皮膜をもたら
した。
燥して、試験法Aに従つてテストされたときに実質的に
不粘着性であり且つ試験法Cに従つてテストされたとき
に皮膚に対する適切な接着性を示す透明な皮膜をもたら
した。
上記組成物は実質的に耐液体性である皮膜をもたらし
た。さらに、実施例6の組成物は試験法Bに従つてテス
トされたときに、得られた皮膜は平均33回こすつても
無傷のままであつた。また、実施例2〜5、および7〜
8の組成物は、試験法Bに従つてテストされたならば少
なくとも20回こすつても無傷のままであろう皮膜を同
じようにもたらしたであろう。
た。さらに、実施例6の組成物は試験法Bに従つてテス
トされたときに、得られた皮膜は平均33回こすつても
無傷のままであつた。また、実施例2〜5、および7〜
8の組成物は、試験法Bに従つてテストされたならば少
なくとも20回こすつても無傷のままであろう皮膜を同
じようにもたらしたであろう。
実施例4の皮膜形成性組成物によつてもたらされる厚さ
(乾燥時)1.8ミルの皮膜は皮膜両面の相対湿度差8
0%を用いて40℃で測定したときに透湿度600g/
m2/24hrsを示した。
(乾燥時)1.8ミルの皮膜は皮膜両面の相対湿度差8
0%を用いて40℃で測定したときに透湿度600g/
m2/24hrsを示した。
実施例9 本発明の皮膜形成性組成物を次のように製造した: イソオクチルアクリレートとメチルメタクリレートとN
−ビニルピロリドンをそれぞれ重量で55%と35%と
10%の量を含有する皮膜形成性重合体は溶剤としてア
セトンを使用して実施例2〜8の手順に従つて合成され
た。得られた共重合体配合物は49.8重量%固形分で
あつた。
−ビニルピロリドンをそれぞれ重量で55%と35%と
10%の量を含有する皮膜形成性重合体は溶剤としてア
セトンを使用して実施例2〜8の手順に従つて合成され
た。得られた共重合体配合物は49.8重量%固形分で
あつた。
上記共重合体配合物25gを酢酸クロールヘキシジン
0.79g、エタノール50g、およびアセトン48g
と組合わせた。無色透明溶液が得られたが、これは化学
的な不適合性が全く存在しないことを表わしている。こ
の組成物は、皮膚に接着しそして抗菌剤を皮膚へ放出す
る透明で実質的に耐液体性で実質的に不粘着性の可撓性
皮膜をもたらしたであろうと確信する。
0.79g、エタノール50g、およびアセトン48g
と組合わせた。無色透明溶液が得られたが、これは化学
的な不適合性が全く存在しないことを表わしている。こ
の組成物は、皮膚に接着しそして抗菌剤を皮膚へ放出す
る透明で実質的に耐液体性で実質的に不粘着性の可撓性
皮膜をもたらしたであろうと確信する。
比較例10〜15 組成物は次のように製造された: 第3表に示されている単量体のタイプおよび量(やはり
gで表わされている)を用いて実施例2〜8の手順に従
つて共重合体H〜Mを合成した: 上記から得られた共重合体配合物は次のような固形分を
有していた:Hは32.5%;Iは47.8%;Jは3
1.7%;Kは31.3%;Lは48.4%;Mは4
9.0%。
gで表わされている)を用いて実施例2〜8の手順に従
つて共重合体H〜Mを合成した: 上記から得られた共重合体配合物は次のような固形分を
有していた:Hは32.5%;Iは47.8%;Jは3
1.7%;Kは31.3%;Lは48.4%;Mは4
9.0%。
上記共重合体配合物H、IおよびMから得られた皮膜は
試験法Cに従つてテストされたときに次のような値の引
張強さと伸びを示した: 共重合体H 3101psi、 0% 共重合体I 2497psi、 23% 共重合体M 248psi、657% 共重合体J、KおよびLは触れるには非常に粘着であつ
たためこれ等共重合体については引張強さと伸びの値を
測定しなかつた。
試験法Cに従つてテストされたときに次のような値の引
張強さと伸びを示した: 共重合体H 3101psi、 0% 共重合体I 2497psi、 23% 共重合体M 248psi、657% 共重合体J、KおよびLは触れるには非常に粘着であつ
たためこれ等共重合体については引張強さと伸びの値を
測定しなかつた。
上記H、I、J、KおよびM共重合体溶液は第4表に指
定されている量で実施例1のヨード/ヨウ化物溶液およ
びエタノールまたはアセトンと組合わされて、ヨード
0.5重量%を含有する組成物にされた〔やはり、共重
合体Lは非常に粘着であつたのでそれ以上のテストを行
わなかつた(比較例14)〕。
定されている量で実施例1のヨード/ヨウ化物溶液およ
びエタノールまたはアセトンと組合わされて、ヨード
0.5重量%を含有する組成物にされた〔やはり、共重
合体Lは非常に粘着であつたのでそれ以上のテストを行
わなかつた(比較例14)〕。
比較例10〜13、および15の組成物を評価したと
き、次のようなことが観察された。
き、次のようなことが観察された。
比較例10および11の組成物は試験法Aに従つてテス
トされたときに実質的に不粘着性の皮膜をもたらした。
さらに、両皮膜は適当に耐液体性であり、且つ皮膚に適
切に接着した。しかしながら、それぞれの共重合体から
なり、しかしヨードを包含しない組成物から得られた皮
膜は上記試験法Dによつて測定したときの比較的高い引
張強さと低い伸び値によつて証明されるように脆性(即
ち非可撓性)であつた。
トされたときに実質的に不粘着性の皮膜をもたらした。
さらに、両皮膜は適当に耐液体性であり、且つ皮膚に適
切に接着した。しかしながら、それぞれの共重合体から
なり、しかしヨードを包含しない組成物から得られた皮
膜は上記試験法Dによつて測定したときの比較的高い引
張強さと低い伸び値によつて証明されるように脆性(即
ち非可撓性)であつた。
比較例12、13および15の組成物は適当に耐液体性
であり且つ皮膚に適切に接着する皮膜をもたらした。し
かしながら、これ等3種の組成物はいずれも、試験法A
に従つてテストされたときに適切に不粘着性である皮膜
をもたらすことに失敗した。
であり且つ皮膚に適切に接着する皮膜をもたらした。し
かしながら、これ等3種の組成物はいずれも、試験法A
に従つてテストされたときに適切に不粘着性である皮膜
をもたらすことに失敗した。
Claims (3)
- 【請求項1】a)共重合した次のようなA単量体とB単量
体とC単量体とから本質的に構成されている皮膜形成性
共重合体: Aは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル単量
体であり、前記アルコールは前記A単量体がアクリル酸
エステルである場合には2〜約14個の炭素原子を有
し、そして前記A単量体がメタクリル酸エステルである
場合には7〜18個の炭素原子を有し、A単量体の量は
共重合体中の全単量体の全重量の約15〜80重量%で
ある; Bは1個のヒドロキシルを含有するアルキルアルコール
のメタクリル酸エステル単量体であり、前記アルコール
は1〜6個の炭素原子を有し、B単量体の量は共重合体
中の全単量体の全重量の約20〜70重量%である;そ
して CはN−ビニルラクタムであり、その量は共重合体中の
全単量体の全重量の約1〜15重量%である; および b)広範囲の微生物を抑制する抗菌剤の有効量;を含んで
おり、 皮膚科学上許容することができ、且つ、皮膚の上に置い
たときに容易に蒸発する溶剤から皮膚に適用されたとき
に、皮膚に接着しそして前記抗菌剤を皮膚へ放出する透
明で実質的に耐液体性で実質的に不粘着性の可撓性皮膜
を形成することができる、 皮膜形成性組成物。 - 【請求項2】広範囲の微生物を抑制する抗菌剤が、皮膜
形成性共重合体中に含有されているN−ビニルラクタム
残基を介して前記皮膜形成性共重合体と錯体を形成する
ヨードであり、その量は前記皮膜形成性共重合体と前記
ヨードとの総重量の約0.1〜15重量%である、特許
請求の範囲第1項の皮膜形成性組成物。 - 【請求項3】広範囲の微生物を抑制する抗菌剤が、ヨー
ド、クロールヘキシジン、およびクロールヘキシジンの
誘導体からなる群から選択される、特許請求の範囲第1
項の皮膜形成性組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US617255 | 1984-06-04 | ||
US06/617,255 US4584192A (en) | 1984-06-04 | 1984-06-04 | Film-forming composition containing an antimicrobial agent and methods of use |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS612862A JPS612862A (ja) | 1986-01-08 |
JPH0622558B2 true JPH0622558B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=24472894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60121371A Expired - Lifetime JPH0622558B2 (ja) | 1984-06-04 | 1985-06-04 | 抗菌剤を含有する皮膜形成性組成物 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4584192A (ja) |
EP (1) | EP0164999B1 (ja) |
JP (1) | JPH0622558B2 (ja) |
AU (1) | AU583273B2 (ja) |
CA (1) | CA1254141A (ja) |
DE (1) | DE3579196D1 (ja) |
ZA (1) | ZA853799B (ja) |
Families Citing this family (117)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA859160B (en) * | 1984-08-29 | 1986-07-30 | Denis Glynn Catton | Dip compositions |
AU586243B2 (en) * | 1985-03-13 | 1989-07-06 | Novapharm Research (Australia) Pty Ltd | Antiseptic film forming fluids |
CA1284784C (en) | 1985-11-18 | 1991-06-11 | David F. Wirt | Liquid applicator |
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