JPH06224498A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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Publication number
JPH06224498A
JPH06224498A JP1220293A JP1220293A JPH06224498A JP H06224498 A JPH06224498 A JP H06224498A JP 1220293 A JP1220293 A JP 1220293A JP 1220293 A JP1220293 A JP 1220293A JP H06224498 A JPH06224498 A JP H06224498A
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JP
Japan
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output mirror
guide
mirror
solid
housing
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Application number
JP1220293A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Manpuku
康広 萬福
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 出力ミラーの位置調整を他の光学部品から独
立して行ない、且つ簡単な機構で行なえるようにする。 【構成】 出力ミラー29を有するハウジング30が装
置本体のハウジングに着脱自在に設けられる。ハウジン
グ30の中央部30fにはガイド32がX方向にスライ
ド可能に収納され、ガイド32には、出力ミラー29を
接着固定した出力ミラー用ホルダー31がY方向にスラ
イド可能に収納される。出力ミラー29をY軸方向に調
整するときは、対向した2本のネジ33a及び33bで
調整する。ホルダー31は、ガイド32に沿ってスライ
ドし、ネジ33a及び33bで位置決めされる。出力ミ
ラー29をX軸方向に調整するときは、対向した2本の
ネジ33c及び33dで調整する。ガイド32は、中央
部30f内でX軸方向にスライドし、ネジ33c及び3
3dで位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は励起光によって固体レー
ザ媒体を励起しレーザ光を出力する固体レーザ装置に関
し、特に光学部品の位置調整を簡単に行なえる固体レー
ザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ装置からの励起光によって
固体レーザ媒体を励起し、レーザ光を出力する固体レー
ザ装置としては、例えば特開昭63−27080号公報
に開示されたものが知られている。この固体レーザ装置
は、レーザ発振器を構成するレーザ媒体、非線形光学素
子、出力ミラー等の光学部品を各ホルダーに固定し、そ
の各ホルダーをハウジング内に嵌合挿入して配列させた
ものであり、組立時に光学部品が所定の許容差の範囲内
で配列されるようになっている。その配列の中で、各光
学部品を収納するホルダーは互いに結合されて一体に構
成されている。
【0003】このような生産方法は、嵌合の機械的精度
だけで行なえるので、固体レーザ装置の量産に適してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
の固体レーザ装置の構成においては、各光学部品は機械
的精度だけで組み立てられているため、光軸の位置調整
は必ずしも十分であるとは言えず、光学部品を固体レー
ザ装置に組み込んだ後でも、その位置調整が必要となる
場合がある。例えば、レーザ光の出射端側に位置する出
力ミラーでは、出力ミラーに至るまでのレーザ媒体等の
各光学部品との僅かな光軸のズレが影響してくるため、
出力ミラーの位置調整がどうしても必要になる。しか
し、上記のような構成では、他の光学部品から独立して
出力ミラーの位置調整を行なうのは困難であり、効率良
くレーザ光を得ることが困難であった。
【0005】この場合、出力ミラーの位置調整を、従来
から行なわれている光学ミラーのあおり機構を用いて行
なうこともできる。しかし、上記構成における出力ミラ
ーの位置調整は、僅かな機械的精度の不十分さを補う程
度で十分であり、出力ミラーを、光軸と交差する平面内
で移動させる程度の僅かな量の位置調整で十分である。
したがって、複雑な構成となるあおり機構を用いるまで
もない。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、出力ミラーの位置調整を他の光学部品から独
立して行ない、且つ簡単な機構で行なうことができる固
体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、固体レーザ媒体を保持部材に嵌合挿入し
て保持すると共に、前記保持部材に共振器用ミラーを有
する共振器用ミラー保持部材を着脱自在に設けた固体レ
ーザ装置において、前記共振器用ミラー保持部材は、前
記共振器用ミラーを支持する支持部材と、該支持部材を
移動自在に保持する第1の案内部材と、該第1の案内部
材を第1の案内部材の移動方向とは異方向に移動自在に
保持する第2の案内部材とを備え、前記第1の案内部材
と前記第2の案内部材とは、レーザ光の光軸に対して交
差する同一平面内を移動するようにしたことを特徴とす
る固体レーザ装置が、提供される。
【0008】
【作用】共振器用ミラーを有する共振器用ミラー保持部
材が保持部材に着脱自在に設けられる。この共振器用ミ
ラー保持部材において、共振器用ミラーを支持する支持
部材は第1の案内部材によって移動自在に保持され、そ
の第1の案内部材は、第2の案内部材によって第1の案
内部材の移動方向とは異方向に移動自在に保持される。
この第1及び第2の案内部材の各移動方向は、レーザ光
の光軸に対して交差する同一平面内に設定される。
【0009】このため、共振器用ミラーは第1及び第2
の案内部材の移動に応じて、レーザ光の光軸に対して交
差する同一平面内で移動することができる。この第1及
び第2の案内部材の移動は、保持部材の中で行なわれ
る。したがって、共振器用ミラーを固体レーザ装置に組
み込んだ後でも、その位置調整を他の光学部品から切り
離して独立に高精度で行なうことができる。
【0010】例えば保持部材に嵌合挿入されている固体
レーザ媒体がその嵌合の機械的精度内で僅かに共振器用
ミラーの光軸とズレた場合でも、共振器用ミラーを、光
軸に対して交差する同一平面内において移動させること
で、十分にそのズレ量に対応して調整することができ
る。
【0011】この位置調整は、同一平面内での移動によ
って行なわれるので、移動機構も簡単なものとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の固体レーザ装置の全体構成を示
す図である。図において、固体レーザ装置1は、励起光
を出力する励起光出力部10、励起光を受けてレーザ光
を発振し出力するレーザ光発振部20及びヒートシンク
部3から構成される。ヒートシンク部3の取り付け面3
aにはボルト4a、4b及び図示されていない他のボル
トが設けられ、そのボルト4a、4b等によって励起光
出力部10の半導体レーザ装置17及び保持管11、並
びにハウジング2が一体に固定されている。なお、その
ボルト締め部分で保持管11とハウジング2との間には
断熱部材5が設けられている。ヒートシンク部3は、図
では励起光出力部10の一端側にのみ設けてあるが、実
際はさらにハウジング2全体を被うように形成され、ヒ
ートシンク部3の外周に設けた多数の放熱フィン3bに
よって装置内部の熱を放熱している。
【0013】励起光出力部10は、半導体レーザ装置1
7、コリメートレンズ13及び集光レンズ14から成
る。半導体レーザ装置17は、ガリウム・ヒ素レーザで
あり、波長808nmのレーザ光を励起光として出力す
る。コリメートレンズ13及び集光レンズ14は、レン
ズ保持管12に嵌合挿入され、両者13、14間の距離
はスペーサ15で一定に保たれている。レンズ保持管1
2は、フランジ部分12a、抑えリング19、ネジ16
a、16b及び図示されていない他のネジによって保持
管11内に位置決めされている。ネジ16a、16b等
によるレンズ保持管12の位置調整は、ネジ16a、1
6b等に対応してハウジング2に設けた貫通穴2a、2
b等からドライバーを入れて行なう。この位置調整によ
って、コリメートレンズ13及び集光レンズ14の光軸
を後述するレーザ媒体21の光軸に一致させることがで
きる。
【0014】レーザ光発振部20は励起光出力部10の
後段に設けられ、レーザ媒体(例えばNd:YAG)2
1、非線形光学素子(例えばKTP)22及び出力ミラ
ー29から成る。ハウジング2には、図に示すように、
光軸に沿って貫通穴2cが設けられる。この貫通穴2c
の一端側にはレーザ媒体21が固定され、他端側には非
線形光学素子用マウント(以下、「素子用マウント」と
いう)23が装着されている。素子用マウント23は石
英から成り、その中央には非線形光学素子22が一体に
接着されている。
【0015】非線形光学素子22は、第2高調波を発生
するのに最適な角度、すなわち位相整合条件を満足する
方向にカットされているので、その使用に際しては角度
調整を行なって位相整合をとることが必要となる。そこ
で、素子用マウント23を回転させて非線形光学素子2
2の角度調整を行なうための角度調整用リング25が、
素子用マウント23の後段に設けられている。この素子
用マウント23と角度調整用リング25の一端側との間
には、角度調整用リング25の回転を素子用マウント2
3に伝達するためのOリング27が介在している。この
Oリング27はゴム材で形成されている。なお、ここで
は、Oリング27を使用するようにしたが、角度調整用
リング25と素子用マウント23との間に回転伝達のた
めに必要な所定の摩擦力を与えるものであれば、例えば
ゴムワッシャのような他の部材を使用するようにしても
よい。
【0016】角度調整用リング25の他端側に設けた段
差部分251には、図に示す3個の穴251a、251
b、251cと図2に示すもう1個の穴251dとの合
計4個の穴が設けられている。この4個の穴251a等
は、角度調整用リング25を回転させる際に、調整用ピ
ンを挿入するための穴である。この角度調整方法につい
ての詳細は後述する。段差部分251の後段には、スプ
リング(圧縮コイルバネ)28が当接して設けられ、ス
プリング28は、角度調整用リング25をOリング27
及び素子用マウント23側に常時付勢している。
【0017】また、角度調整用リング25の外周にはV
溝250が形成されている。上記の角度調整が完了した
ときに、このV溝250に当接するネジ26を締め込む
ことにより、素子用マウント23はOリング27を介し
てより強く押し付けられ完全に固定されるようになる。
この固定方法についての詳細も後述する。
【0018】ハウジング2の他端側に、ハウジング30
の一端側が部分的に嵌合挿入されている。このハウジン
グ30の中央には、一体になった出力ミラー用ホルダー
31とガイド32が挿入される。出力ミラー用ホルダー
31には、出力ミラー29が接着固定され、出力ミラー
29の位置は、ネジ33a、33b等によって調整され
る。ハウジング30の他端側には、板バネ35がネジ3
4a、34b等で固定され、ガイド32はその板バネ3
5で内側に押し付けられている。上記ハウジング30等
の詳細構成及び出力ミラー29の位置調整についての詳
細はさらに後述する。
【0019】上記構成の固体レーザ装置1において、励
起光出力部10の半導体レーザ装置17から射出された
レーザ光は、コリメートレンズ13で略平行光とされた
後、集光レンズ14で集光され、レーザ光発振部20の
レーザ媒体21(Nd:YAG)に入射しレーザ媒体2
1を励起する。
【0020】レーザ媒体21の入射端側及び出力ミラー
29の出射端側には、光学薄膜が被着されている。レー
ザ媒体21の入射端側に被着される光学薄膜は、上記半
導体レーザ装置17からの波長808nmの励起光を透
過すると共に、レーザ媒体21自身が励起して出力する
波長106nmのレーザ光、及び非線形光学素子22に
おいて波長変換されて得られた波長532nmのレーザ
光の双方を反射する光学特性を有している。また、出力
ミラー29の出射端側に被着される光学薄膜は、レーザ
媒体21から発振した波長106nmのレーザ光を実質
的に全反射し、且つ非線形光学素子22において波長変
換された波長532nmのレーザ光を透過する光学特性
を有している。このレーザ媒体21と出力ミラー29と
で共振器が構成され、レーザ媒体21で励起されて出射
したレーザ光は、非線形光学素子22で波長変換されて
第2高調波となり、共振器内で増幅されたのち一部が出
力ミラー29から外部に出力される。
【0021】次に、非線形光学素子22の角度調整につ
いての詳細を説明する。図2は図1のB−B断面を示す
図である。図に示すように、角度調整用リング25外周
のハウジング2には、円弧状溝2dが形成されている。
角度調整用リング25を回転させて非線形光学素子22
の角度調整を行なう際には、この円弧状溝2dから調整
用ピンを入れ、そのときの円弧状溝2dに面している
穴、図では穴251dに調整用ピンを挿入して、角度調
整用リング25全体を回転させる。調整幅は、円弧状溝
2dの円弧角度分となる。角度調整用リング25が回転
すると、その回転力は、スプリング28の付勢によって
効果的にOリング27に伝達される。非線形光学素子2
2は、Oリング27の摩擦によって回転し、その回転に
よって角度調整が行なわれる。角度調整後、その調整し
た角度に非線形光学素子22を固定する方法を図3を用
いて説明する。
【0022】図3は非線形光学素子の固定方法の説明図
である。図において、角度調整用リング25の側面外周
に設けられたV溝250は、少なくとも非線形光学素子
22側(図で左側)の斜面250aが、角度調整用リン
グ25の側面に対して、90°以上の鈍角を成すように
形成されている。このV溝250の斜面250aには、
上述したように、ハウジング2に設けたネジ26が当接
している。上記の角度調整が完了したときに、このネジ
26を締め込むと、図中矢印Dで示す方向に角度調整用
リング25が移動する。この移動は、ネジ26のテーパ
状先端部分26aがV溝250の斜面250aに食い込
んでいくことによる。矢印D方向への移動によって、O
リング27は、より強く素子用マウント23を押し付
け、非線形光学素子22をその調整角度に完全に固定す
る。
【0023】このように、非線形光学素子22の角度を
調整するために、角度調整用リング25を設け、穴25
1a等に調整用ピンを挿入して角度調整用リング25を
回転可能に構成した。このため、非線形光学素子22の
角度調整を他の光学部品から切り離して独立に行なうこ
とができ、また固体レーザ装置1に組み込んだ後でも、
高精度の調整が可能となる。
【0024】また、この非線形光学素子22と角度調整
用リング25との間には、弾性材料から成るOリング2
7を設けたので、角度調整用リング25の回転は、Oリ
ング27を介して非線形光学素子22に伝達される。し
たがって、角度調整の際に、非線形光学素子22に余分
の応力や歪みを与えることもなく、また、他の光学部品
にもミスアライメントを生じさせるようなことはない。
【0025】さらに、非線形光学素子22の角度調整後
も、スプリング28やネジ26等で素子用マウント23
を強くハウジング2側に押圧して密着させているので、
非線形光学素子22で発生した熱は効果的にハウジング
2側に流れ、その分冷却効果を上げることもでき、レー
ザ光の安定化に寄与することができる。
【0026】上記構成の固体レーザ装置1において、レ
ーザ光の出射端側に位置する出力ミラー29では、出力
ミラー29に至るまでのレーザ媒体21や非線形光学素
子22等の各光学部品との僅かな光軸のズレが影響して
くるため、出力ミラー29の位置調整がどうしても必要
になる。そこで、本実施例では、その光軸のズレに合わ
せて出力ミラー側を調整可能に構成した。以下に、本発
明に係るハウジング30等の構成及び出力ミラーの位置
調整方法について図4〜図9を用いて説明する。
【0027】図4は図1のC−C断面を示す図である。
図に示すように、ハウジング30の中央部30fにはガ
イド32がX方向にスライド可能に収納され、そのガイ
ド32には、出力ミラー29を接着固定した出力ミラー
用ホルダー31がY方向にスライド可能に収納されてい
る。また、ハウジング30の外周に沿ってネジ穴30
a、30b、30c及び30dが設けられている。この
ネジ穴30a等には、上述したように、ネジ34a等が
締め込まれて板バネ35がハウジング30に固定され
る。さらに、出力ミラー29の位置調整用に、ネジ33
a及び33bが出力ミラー用ホルダー31に当接して設
けられ、ネジ33c及び33dがガイド32に当接して
設けられる。
【0028】図5はハウジング30の外観を示す図であ
る。ハウジング30の一端部30eは、上述したよう
に、ハウジング2の他端側に嵌合挿入される。このハウ
ジング30の中央部30fは、図に示すように凹状に形
成されており、この中央部30fにガイド32、出力ミ
ラー用ホルダー31及び出力ミラー29が収納される。
また、ハウジング30の側面には、上記出力ミラー29
の位置調整用ネジ33a〜33dに対応してネジ穴33
1a〜331dが設けられる。
【0029】図6は出力ミラー用ホルダー31の外観を
示す図である。図に示すように、出力ミラー用ホルダー
31の中央には、貫通穴31aが設けられ、この貫通穴
31aに出力ミラー29が接着固定される。また、出力
ミラー用ホルダー31の一部には、図に示すように、稜
線に沿って面取り部分31bが設けられる。
【0030】図7はガイド32の外観を示す図である。
図に示すように、ガイド32は断面略コ字状に形成さ
れ、その内側に出力ミラー用ホルダー31が収納され
る。底面側には、出力ミラー29用の穴32aが設けら
れている。また、ガイド32の一部には、図に示すよう
に、突出部分32aが設けられ、出力ミラー用ホルダー
31を収納したときに、出力ミラー用ホルダー31の面
取り部分31bを抑えるようになっている。
【0031】図8は出力ミラーの収納状態を示す図であ
る。上述したように、ガイド32に出力ミラー用ホルダ
ー31が収納され、その出力ミラー用ホルダー31に出
力ミラー29が収納されている。出力ミラー用ホルダー
31の面取り部分31bは、ガイド32の突出部分32
bによって抑えられている。
【0032】図9は図1のA矢視図である。上述したよ
うに、ハウジング30(図1)の他端側には、板バネ3
5がボルト34a〜34dで固定されている。この板バ
ネ35は、中心から放射状に切り欠き35aを有してい
る。ガイド32はその板バネ35で内側に押し付けら
れ、飛び出しを防止されている。
【0033】ここで、図4に戻って出力ミラー29の位
置調整を説明する。上記構成のハウジング30におい
て、出力ミラー29を図4のY軸方向に調整するとき
は、対向した2本のネジ33a及び33bで調整する。
出力ミラー用ホルダー31は、ガイド32に沿ってスラ
イドし、ネジ33a及び33bで位置決めされる。
【0034】また、出力ミラー29を図4のX軸方向に
調整するときは、対向した2本のネジ33c及び33d
で調整する。ガイド32は、ハウジング30の中央部3
0f内でX軸方向にスライドし、ネジ33c及び33d
で位置決めされる。なお、ネジ33c及び33dを締め
込むと、ガイド32の突出部分32bは、出力ミラー用
ホルダー31の面取り部分31bを押し付けるので、出
力ミラー用ホルダー31を確実に固定できるようにな
る。
【0035】上記出力ミラー29のX方向、Y方向の位
置調整は、微弱な出力でレーザ光を発振させて外部に出
射したレーザ光を検出しながら行なう。すなわち、検出
したレーザ光のモードが最善のモードとなるように、例
えばマルチモードであればシングルモードになるように
出力ミラー29をX,Y方向に移動させて行なう。
【0036】上記の対向する2本のネジ33aと33b
の内、1本を圧縮コイルバネに置き換えるようにして
も、上記と同じ調整を行なうことができる。このこと
は、対向する2本のネジ33cと33dについても同様
である。
【0037】このように、出力ミラー29のホルダー3
1をY方向にスライド可能にガイド32に収納すると共
に、そのガイド32もX方向にスライド可能にハウジン
グ30に収納するようにしたので、出力ミラー29はレ
ーザ光の光軸に対して交差する同一平面(X−Y平面)
内を移動することができる。このホルダー31及びガイ
ド32の移動は、ハウジング30の中で行なわれる。し
たがって、出力ミラー29を固体レーザ装置1に組み込
んだ後でも、その位置調整を他の光学部品から切り離し
て独立に高精度で行なうことができる。
【0038】例えばハウジング2に嵌合挿入されている
レーザ媒体21がその嵌合の機械的精度内で僅かに出力
ミラー29の光軸とズレた場合でも、出力ミラー29
を、光軸に対して交差するX−Y平面内において移動さ
せることで、十分にそのズレ量に対応して調整すること
ができる。また、非線形光学素子22が、上記の回転角
度調整によって出力ミラー29の光軸とズレた場合で
も、同様にそのズレ量に対応して調整することができ
る。
【0039】この位置調整は、同一平面内での移動によ
って行なわれるので、移動機構も簡単なものとなる。上
記の説明では、レーザ媒体21の入射端側に被着された
光学薄膜と、出射端側に設けた出力ミラー29とで共振
器を構成するようにしたが、レーザ媒体21の光学薄膜
を全反射鏡として分離させ独立した光学部品として構成
してもよい。その場合、全反射鏡にも、上記の出力ミラ
ー29に対して設けたスライド機構と同じ機構を設ける
ことができ、出力ミラー29と同様に、その位置調整を
光軸と交差する平面内において独立して行なうことがで
きるようになる。
【0040】また、非線形光学素子を共振器内に位置さ
せたが、共振器外に位置させるように構成した固体レー
ザ装置においても、本発明を適用することができる。さ
らに、レーザ媒体の励起を半導体レーザ装置を用いてエ
ンドポンピングで行なうようにしたが、フラッシュラン
プを用いてサイドポンピングで行なうように構成したも
のにも、本発明を適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、保持部
材に設けた共振器用ミラー保持部材に、共振器用ミラー
を支持する支持部材と、その支持部材を移動自在に保持
する第1の案内部材と、その第1の案内部材を移動自在
に保持する第2の案内部材とを設けた。この第1及び第
2の案内部材の各移動方向は、互いに異方向であり、レ
ーザ光の光軸に対して交差する同一平面内に設定され
る。
【0042】このため、共振器用ミラーは第1及び第2
の案内部材の移動に応じて、レーザ光の光軸に対して交
差する同一平面内で移動することができる。この第1及
び第2の案内部材の移動は、保持部材の中で行なわれ
る。したがって、共振器用ミラーを固体レーザ装置に組
み込んだ後でも、その位置調整を他の光学部品から切り
離して独立に高精度で行なうことができる。例えば保持
部材に嵌合挿入されている固体レーザ媒体がその嵌合の
機械的精度内で僅かに共振器用ミラーの光軸とズレた場
合でも、共振器用ミラーを、光軸に対して交差する同一
平面内において移動させることで、十分にそのズレ量に
対応して調整することができる。
【0043】この位置調整は、同一平面内での移動によ
って行なわれるので、その移動機構も簡単に構成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体レーザ装置の全体構成を示す図で
ある。
【図2】図1のB−B断面を示す図である。
【図3】非線形光学素子の固定方法の説明図である。
【図4】図1のC−C断面を示す図である。
【図5】ハウジング30の外観を示す図である。
【図6】出力ミラー用ホルダー31の外観を示す図であ
る。
【図7】ガイド32の外観を示す図である。
【図8】出力ミラーの収納状態を示す図である。
【図9】図1のA矢視図である。
【符号の説明】
1 固体レーザ装置 2 ハウジング 2d 円弧状溝 3 ヒートシンク部 10 励起光出力部 17 半導体レーザ装置 20 レーザ光発振部 21 レーザ媒体 22 非線形光学素子 23 素子用マウント 25 角度調整用リング 26 ネジ 27 Oリング 28 スプリング 29 出力ミラー 30 ハウジング 31 出力ミラー用ホルダー 32 ガイド 33a〜33d ネジ 250 V溝 251 角度調整用リングの段差部分 251a〜251d 穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体レーザ媒体を保持部材に嵌合挿入し
    て保持すると共に、前記保持部材に共振器用ミラーを有
    する共振器用ミラー保持部材を着脱自在に設けた固体レ
    ーザ装置において、 前記共振器用ミラー保持部材は、前記共振器用ミラーを
    支持する支持部材と、該支持部材を移動自在に保持する
    第1の案内部材と、該第1の案内部材を第1の案内部材
    の移動方向とは異方向に移動自在に保持する第2の案内
    部材とを備え、前記第1の案内部材と前記第2の案内部
    材とは、レーザ光の光軸に対して交差する同一平面内を
    移動するようにしたことを特徴とする固体レーザ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002151778A (ja) * 2000-11-08 2002-05-24 Keyence Corp レーザー発振器
WO2024100848A1 (ja) * 2022-11-10 2024-05-16 ギガフォトン株式会社 ガスレーザ装置及び電子デバイスの製造方法

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WO2024100848A1 (ja) * 2022-11-10 2024-05-16 ギガフォトン株式会社 ガスレーザ装置及び電子デバイスの製造方法

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