JPH0622397U - ウインドレギュレータ用ワイヤロープ - Google Patents

ウインドレギュレータ用ワイヤロープ

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JPH0622397U
JPH0622397U JP6007292U JP6007292U JPH0622397U JP H0622397 U JPH0622397 U JP H0622397U JP 6007292 U JP6007292 U JP 6007292U JP 6007292 U JP6007292 U JP 6007292U JP H0622397 U JPH0622397 U JP H0622397U
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strand
core
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好一 永田
昌男 大矢
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CHRYSANTHEMUM CO., LTD.
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲げに対する耐久性と耐食性が良好なウイン
ドレギュレータ用ワイヤロープを得る。 【構成】 芯ストランド1とその周りの側ストランド3
との間に形成される空隙に潤滑油7を充填し、かつ芯ス
トランド1の周りに撚り合わせた複数本の側ストランド
3の周りにめっき層8を設け、このめっき層8によって
前記潤滑油7を封止した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、自動車などのウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータ に使用されるワイヤロープに関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、この種のウインドレギュレータ用ワイヤロープとしては、素線を多数本 撚り合わせて形成した芯ストランドの周りに、素線を多数本撚り合わせて側スト ランドを複数本撚り合わせたものが使用されている。
【0003】 ところで、ウインドレギュレータは、巻取体に巻取るワイヤロープの巻取り量 を変えることによってウインドガラスを昇降させるものであり、ウインドレギュ レータ用ワイヤロープは、巻取体やガイドローラと接触しながら繰り返し小さな 曲げ半径で曲げ伸ばしされる。
【0004】 このため、ウインドレギュレータ用ワイヤロープは、小さな曲げ半径での曲げ 伸ばしに強いものでなければならない。
【0005】 ところが、芯ストランドの周りに、複数本の側ストランドを撚り合わせた従来 のウインドレギュレータ用ワイヤロープは、小さな曲げ半径で繰り返し曲げ伸ば しを行うと、曲げ伸ばし毎に、芯ストランドとその周りの側ストランドとで、曲 げ半径の相違によりズレが生じ、このズレによって芯ストランドの素線と側スト ランドの素線とが接触して摩耗し、断線するおそれがある。
【0006】 従来、芯ストランドとその周りの側ストランドとの間で生じる摩耗を極力防止 するために、芯ストランドと側ストランドとの間に潤滑油を含浸させることも行 われているが、潤滑油はすぐに漏出してしまうため、長期間に亘って摩耗を防止 することができないという問題がある。
【0007】 また、自動車などのウインドレギュレータ用ワイヤロープは、洗車や雨等によ って水分が付着する機会が多いので、耐食性が良好でなければならないが、上記 従来のウインドレギュレータ用ワイヤロープは耐食性の点で充分なものとはいえ なかった。
【0008】 そこで、この考案は、芯ストランドとその周りの側ストランドとの間の摩耗を 長期間に亘って防止でき、しかも耐食性が良好なウインドレギュレータ用ワイヤ ロープを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この考案は、芯ストランドとその周りの側スト ランドとの間に形成される空隙に潤滑油を充填し、かつ芯ストランドの周りに撚 り合わせた複数本の側ストランドの周りにめっき層を設け、このめっき層によっ て前記潤滑油を封止した構成としたものである。
【0010】 また、芯ストランドと、その周りに撚り合わせた複数本の側ストランドの各側 ストランドをそれぞれ、錫めっき、ニッケルめっき又は亜鉛合金めっきによって 被覆してもよい。
【0011】
【作用】
上記の構成によると、芯ストランドとその周りの側ストランドとの間に充填さ れた潤滑油が、側ストランドの外側のめっき層によって封止されるため、潤滑油 の漏出がなく、長期間に亘って芯ストランドと側ストランドの摩耗が防止される 。
【0012】 また、側ストランドの外側のめっき層と、その内側に封止された潤滑油によっ て、側ストランドと芯ストランドの耐食性が良好である。
【0013】
【実施例】
以下、この考案に係るウインドレギュレータ用ワイヤロープの一実施例を説明 する。
【0014】 図1に示すウインドレギュレータ用ワイヤロープは、素線2を19本撚り合わ せて形成した芯ストランド1の周りに、素線4を7本撚り合わせて形成した側ス トランド3を8本撚り合わせている。
【0015】 芯ストランド1及び側ストランド3の素線2、4としては、直径が0.09〜 0.23の極細の鋼線を使用し、芯ストランド1と側ストランド3の素線2、4 はほぼ同径のものを使用しており、芯ストランド1の外径が側ストランド3の外 径よりも大きくなっている。
【0016】 前記8本の側ストランド3の撚り合わせた外径は、1.0〜2.5mmである。
【0017】 芯ストランド1及び側ストランド3の素線2、4の表面には、亜鉛めっきが施 されている。図1において、符号5、6は亜鉛めっき層を示している。この素線 2、4は、鋼線の外周面に高純度の電気亜鉛めっき層を形成してから、冷間加工 により伸線して形成することにより、焼加工、伸線加工による機械的性質の変化 のない、靱性に富んだ耐食性の良好なものが得られる。
【0018】 芯ストランド1とその周りの側ストランド3との間に形成される空隙に、粘着 性の良好な潤滑油7を充填し、潤滑油7を芯ストランド1の素線2間及び側スト ランド3の素線4間に含浸させている。
【0019】 そして、側ストランド3の周りにめっき層を設け、このめっき層8によって前 記潤滑油7を内部に封止している。めっき層8としては、錫めっき、ニッケルめ っき、亜鉛合金めっき等を使用することができるが、特に、錫めっきとした場合 、ワイヤロープ自体のハンダ付け性を滑り性が良好である。
【0020】 なお、上記の実施例では、側ストランド3の本数を8本とし、また、側ストラ ンド3の素線数を7本、芯ストランド1の素線数を19本としたが、これら側ス トランド3の本数及び側ストランド3の素線数、芯ストランド1の素線数は特に 限定されるものではない。
【0021】 また、側ストランド3の素線4は、外径が1.5mmのワイヤロープの場合、0 .13〜0.15mmの鋼線、特に0.14mmの鋼線が好ましい。また、芯ストラ ンド1の素線2は、外径が1.5mmのワイヤロープの場合、0.13〜0.16 mmの鋼線、特に0.14mmの鋼線が好ましい。
【0022】 次に、上記実施例の構造のワイヤロープと、無潤滑油で外周にめっき層を施し ていない、芯ストランドと側ストランドの構造が上記実施例と同じワイヤロープ とについて、曲げに対する耐久性と耐食性を実験したところ、この考案の上記実 施例のものは、比較例に比し、耐久性は約2.5倍、耐食性は約9倍であった。
【0023】 なお、曲げに対する耐久性試験は、ワイヤロープを26.5mmの径のプーリー に掛け渡し、20kgの荷重を加えながら100mmのストロープで繰り返し曲げ伸 ばしを行い、ワイヤロープが断線するまでの回数を測定することにより行った。
【0024】 また、耐食性試験は、塩水噴霧を一定時間行った後に、上記の耐久性試験を行 った。
【0025】
【考案の効果】
以上のように、この考案のウインドレギュレータ用ワイヤロープは、曲げに対 する耐久性と耐食性に富むので、長期間に亘って断線を防止することができる。
【0026】 また、芯ストランドと側ストランドとの間に潤滑油が充填、封止されているた め、屈曲の際における芯ストランドと側ストランドとの間の摩擦抵抗が少なく、 円滑な操作性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のウインドレギュレータ用ワイヤロー
プの一実施例を示す拡大断面図
【符号の説明】
1 芯ストランド 2、4 素線 3 側ストランド 5、6 亜鉛めっき層 7 潤滑油 8 めっき層

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素線を多数本撚り合わせて形成した芯ス
    トランドの周りに、素線を多数本撚り合わせて形成した
    側ストランドを複数本撚り合わせたウインドレギュレー
    タ用ワイヤロープにおいて、芯ストランドとその周りの
    側ストランドとの間に形成される空隙に潤滑油を充填
    し、かつ芯ストランドの周りに撚り合わせた複数本の側
    ストランドの周りにめっき層を設け、このめっき層によ
    って前記潤滑油を封止したことを特徴とするウインドレ
    ギュレータ用ワイヤロープ。
  2. 【請求項2】 芯ストランド及び側ストランドの素線
    に、亜鉛めっきを施してある請求項1記載のウインドレ
    ギュレータ用ワイヤロープ。
  3. 【請求項3】 側ストランドの周りのめっき層が、錫め
    っき、ニッケルめっき、又は亜鉛合金めっきである請求
    項2記載のウインドレギュレータ用ワイヤロープ。
  4. 【請求項4】 芯ストランドの周りに撚り合わせる側ス
    トランドの本数が8本で、撚り合わせた側ストランドの
    外径を1.0〜2.5mmとし、芯ストランド及び側スト
    ランドの素線の直径をほぼ同径で、かつ0.09〜0.
    23mmとし、芯ストランドを形成する素線の本数を、各
    側ストランドを形成する素線の本数よりも多くして芯ス
    トランドの外径を、各側ストランドの外径よりも大きく
    したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に
    記載のウインドレギュレータ用ワイヤロープ。
  5. 【請求項5】 芯ストランドと、その周りに撚り合わせ
    た複数本の側ストランドの各側ストランドをそれぞれ、
    錫めっき、ニッケルめっき又は亜鉛合金めっきによって
    被覆したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの
    項に記載のウインドレギュレータ用ワイヤロープ。
JP6007292U 1992-08-26 1992-08-26 ウインドレギュレータ用ワイヤロープ Expired - Lifetime JPH0650557Y2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6007292U JPH0650557Y2 (ja) 1992-08-26 1992-08-26 ウインドレギュレータ用ワイヤロープ
FR9214839A FR2695181B1 (fr) 1992-08-26 1992-12-09 Cable metallique comportant plusieurs torons et un lubrifiant.
DE19512180A DE19512180A1 (de) 1992-08-26 1995-03-31 Drahtseil

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6007292U JPH0650557Y2 (ja) 1992-08-26 1992-08-26 ウインドレギュレータ用ワイヤロープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0622397U true JPH0622397U (ja) 1994-03-22
JPH0650557Y2 JPH0650557Y2 (ja) 1994-12-21

Family

ID=13131518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6007292U Expired - Lifetime JPH0650557Y2 (ja) 1992-08-26 1992-08-26 ウインドレギュレータ用ワイヤロープ

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JP (1) JPH0650557Y2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100356311B1 (ko) * 2000-05-30 2002-10-12 고려제강 주식회사 자동차 윈도우 레귤레이터용 와이어 케이블
WO2023085386A1 (ja) * 2021-11-11 2023-05-19 株式会社ハイレックスコーポレーション 防錆性潤滑油組成物

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WO2023085386A1 (ja) * 2021-11-11 2023-05-19 株式会社ハイレックスコーポレーション 防錆性潤滑油組成物

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Publication number Publication date
JPH0650557Y2 (ja) 1994-12-21

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