JPH0622396B2 - 内燃式往復動発電装置 - Google Patents

内燃式往復動発電装置

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JPH0622396B2
JPH0622396B2 JP60299145A JP29914585A JPH0622396B2 JP H0622396 B2 JPH0622396 B2 JP H0622396B2 JP 60299145 A JP60299145 A JP 60299145A JP 29914585 A JP29914585 A JP 29914585A JP H0622396 B2 JPH0622396 B2 JP H0622396B2
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piston
reciprocating
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internal combustion
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邦彦 下田
又二 立石
陽三 土佐
暢弥 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2サイクルエンジン等の内燃機関におけるピ
ストンロッドの直線往復運動により発電を行なう内燃式
往復動発電装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、2サイクル往復動式内燃機関による発電装置とし
ては第3図に示すようなものがあり、内燃式シリンダ1
2のピストン11はコンロッド14を介しクランク軸1
5に接続されてピストン11の往復運動がクランク軸1
5の回転運動に変換されるようになっていて、同クラン
ク軸15は回転式の発電機30に接続される。
一方、シリンダ12に形成され同シリンダ12の燃焼室
20に開口しうる排気孔21および掃気孔27にはそれ
ぞれ排気管22および掃気管26が接続され、これらの
排気管22および掃気管26は、それぞれ、排気ターボ過
給機23の排気タービン24およびコンプレッサ25に
接続されるとともに、ピストン11の往復動に応じ排気
孔21および掃気孔27を介してシリンダ12内の燃焼
室20と連通するようになっている。
また、シリンダ12に取り付けられ燃焼室20内へ燃料
を噴射する噴射弁19は、高圧噴射パイプ18を介して
燃料噴射ポンプ17に接続されている。この燃料噴射ポ
ンプ17は、カム軸16および歯車列16bを介しクラ
ンク軸15に接続されて同クランク軸15により回転駆
動されるカム16aによって、ピストン11の往復動に
応じ作動する。
上述の構成により、ピストン11は、シリンダ12内を
往復運動し、コンロッド14を介してクランク軸15を
駆動する。このクランク軸15は歯車列16bを介して
カム軸16を回転駆動し、同カム軸16に取り付けられ
たカム16aにより燃料噴射ポンプ17を作動させる。
そして、燃料噴射ポンプ17は、高圧噴射パイプ18を
経て噴射弁19から高圧の燃料を燃焼室20内に噴射し
燃焼させる。燃焼した作動ガスは、ピストン11 を駆動
し、排気孔21がピストン11の下降により開口すると排
気管22へ排気ガスとして排出され、排気ターボ過給機
23の排気タービン24を駆動した後、大気中へ排出さ
れる。
一方、排気タービン24は、同軸上のコンプレッサ25
を駆動し、大気を圧縮して高圧の掃気を掃気管26へ供
給する。
また、掃気管26内の掃気は、ピストン11の下降によ
り開口している掃気孔27から燃焼室20内へ流入し、燃
焼室20内の前サイクルによる作動ガスを排気孔21か
ら排気管22へ流出させて、燃焼室20内は新しい掃気
で満たされ、この結果、次のサイクルが実施できる。
このようにして、ピストン11は往復運動を行ない、そ
の運動はコンロッド14を介しクランク軸15の回転運
動に変換される。
そして、クランク軸15 の回転により発電機30 は駆動さ
れて発電を行ない、その出力端31から電気出力を供給
するのである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述のような従来の2サイクル往復動式
内燃機関による発電装置では、ピストン11は往復運動
をするのに対して回転式の発電機30を使用するため、
往復運動を回転運動に変換するコンロッド14およびク
ランク軸15からなるクランク機構が必要であるほか、
燃料噴射ポンプ17を駆動するための歯車列16bも必
要であり、装置において重量増加とともにコスト高を招
いている。
また、従来の発電装置に用いられる2サイクル往復動式
内燃機関ではクランク軸15を等速回転運動させるた
め、第2図に実線で示すように、ピストン11の動きは
ほぼ正弦曲線に近い動きに設定されており、特にピスト
ン11の上死点TDCから下死点BDCへ向かう燃焼室
20の膨張行程の初期すなわち燃焼期間の絶対時間を長
くとることができない、このため膨張行程の後半まで燃
焼が行なわれることになりサイクルの効率が低下して、
燃費の悪化を生じている。
また、ピストンの往復運動を回転運動に変換せず往復運
動により発電を行なえるようにするために、往復運動式
発動機のピストンに磁極を設けると共に、このピストン
を収納したシリンダの外周にコイルを巻回して、前記ピ
ストンの移動によって前記コイルの磁束鎖交数を変化さ
せて発電するようにした発電機式発電機が従来提案され
ている(特開昭58-127553号公報参照)されているが、
この発動機式発電機も、上述のものと同様に、ピストン
の動きはほぼ正弦曲線に近い動きであるため、膨張行程
の後半まで燃焼が行なわれることになりサイクルの効率
が低下して、燃費が悪いという問題点がある。
本発明は、これらの問題点の解決をはかろうとするもの
で、往復運動を回転運動に変換せずに往復動により発電
を行なえるようにして装置の軽量化およびコスト低減を
はかるとともに、ピストンの上死点からの膨張行程初期
の動きを遅くすることにより膨張行程前半で燃焼を終了
させて燃費を向上させるようにした、内燃式往復動発電
装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本発明の内燃式往復動発電装置は、互いに対
向して同一軸線上に配設された一対の内燃式シリンダを
そなえ、同シリンダの各ピストンを相互に連結して直線
往復運動を行なうピストンロッドが設けられるととも
に、同ピストンロッドに装着された往復動発電部材と、
同往復動発電部材に近接して配置された固定発電部材と
が設けられて、上記の往復動発電部材および固定発電部
材の一方が発電用コイルとして構成されると同時に他方
が界磁コイルとして構成されるとともに、上記各ピスト
ンの位置を検出するための検出器と、同検出器で検出さ
れた上記各ピストンの位置信号に基づき上記界磁コイル
の界磁電流を制御する界磁電流変更器とが設けられ、同
界磁電流変更器により上記各ピストンの上死点からの膨
張行程初期の動きを遅くする制御が行なわれるように構
成されていることを特徴としている。
〔作 用〕
上述の本発明の内燃式往復動発電装置では、ピストンロ
ッドが一対の内燃式シリンダの相互間において直線往復
運動することにより、上記ピストンロッドに装着された
往復動発電部材が固定発電部材に対して動き、これらの
往復動発電部材および固定発電部材のうちのいずれか一
方を構成する発電用コイルに電流が生じる。
また、ピストンの位置検出信号に基づいて界磁電流変更
器を制御し、1サイクル中に界磁コイルに流れる界磁電
流を変化させてピストンの上死点からの膨張行程初期の
動きを遅くする作用が行なわれる。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の一実施例としての内燃式往復
動発電装置について説明すると、第1図はその模式図、
第2図はそのピストン位置と時間との関係を従来のもの
と比較して示すグラフである。
第1図に示すように、一対の内燃式シリンダ112,112
が互いに対向して同一軸線上に配設され、これらのシリ
ンダ1 1 2,1 1 2の各ピストン1 1 1は、一方のピストン
111が上死点にあるとき他方のピストン111が下死
点にあるように、ピストンロッド140により相互に連
結されている。
また、従来と同様、各シリンダ112においては、シリ
ンダ112の燃焼室120の開口しうる排気孔121お
よび掃気孔127が形成されそれぞれ排気管22および
掃気管26に接続され、これらの排気管22および掃気
管26は、それぞれ、排気ターボ過給機23の排気ター
ビン24およびコンプレッサ25に接続されるととも
に、ピストン111の往復動に応じ排気孔121および
掃気孔127を介して燃焼室120と連通するようにな
っている。
さらに、燃焼室120内へ燃料を噴射する噴射弁119
が各シリンダ112に取り付けられており、この噴射弁
119は、高圧噴射パイプ118を介して燃料噴射ポン
プ117に接続されている。この燃料噴射ポンプ117
は、対応するピストン111が上死点に到達した時点
で、ピストンロッド140に突設されたカム面141に
当接して作動する。
一方、ピストンロッド140には往復動発電部材として
の発電用コイル142が装着され、シリンダ112,1
12相互間には発電用コイル1 4 2に近接して固定発電
部材としての界磁コイル1 4 3が配設されている。
そして、発電用コイル1 4 2は摺動器1 4 6を介して出力
端1 3 1に接続されるほか、摺動器1 4 6には、各ピスト
ン1 1 1の位置を検出するための図示しない検出器がそ
なえられ、同検出は結線1 4 7を介し制御器148に接
続されるとともに、同制御器1 4 8は結線1 4 4を介し界
磁電流変更器1 4 5に接続される。
制御器148は、図示しない検出器からのピストン11
1の位置検出信号に基づき界磁電流変更器145を制御
して、界磁コイル143における界磁電流を変化させる
機能を有している。
なお、一対のうちの一方のシリンダ112には、発電装
置の始動時に燃焼室120内に高圧空気を噴射する図示
しない始動弁が取り付けられている。
本発明の一実施例としての内燃式往復同発電装置は上述
のごとく構成されているので、本装置の始動時には、一
方のピストン111をその上死点位置にセットし、図示
しない始動弁から上記一方のピストン1 1 1に対応する
燃焼室120内に高圧空気を噴射して、この高圧空気の
膨張により上記一方のピストン1 1 1を駆動する。これ
に伴い、ピストンロッド140を介して他方のピストン
1 1 1が駆動され、同他方のピストン111に対応する
燃焼室120内の作動ガスが圧縮されて、本装置はその
作動を開始する。
そして、各内燃式シリンダ112においては、ピストン
111が上死点に到達した時点で、ピストンロッド14
0に突設されたカム面141により燃料噴射ポンプ11
7が作動し、高圧噴射パイプ118を経て噴射弁119
から高圧の燃料が燃焼室120内に噴射され燃焼する。
燃焼した作動ガスは、ピストン111を駆動し、排気孔
121がピストン111の移動により開口すると排気管
22へ排気ガスとして排出され、排気ターボ過給機23
の排気タービン24を駆動した後、大気中へ排出され
る。
また、排気タービン24は、同軸上のコンプレッサ25
を駆動して、大気を圧縮して高圧の掃気を掃気管26へ
供給する。この掃気は、ピストン111の移動により開口
している掃気孔127から燃焼室120内へ流入し、燃
焼室120内の前サイクルによる作動ガスを排気孔12
1から排気管22へ流出させて、燃焼室120内は新し
い掃気で満たされる。
このような燃焼サイクルは、一対の内燃式シリンダ1 1
2,1 1 2において、交互につまり1 8 0゜位相がずれた状
態で進行するので、ピストン111,111を連結するピス
トンロッド140は、シリンダ112,112相互間に
おいて連続的に直線往復運動を行なう。
このとき、固定発電部材としての界磁コイル143に界磁
電流を流すことにより、ピストンロッド140に装着され
界磁コイル1 4 3に近接して往復運動を行なう往復動発
電部材としての発電用コイル1 4 2には電流が生じ、摺
動器146を介し出力端1 3 1から電力を得ることがで
きる。
したがって、本実施例によれば、従来、往復運動を回転
運動に変換するために必要であったコンロッドやクラン
ク軸が不要となるほか、燃料噴射ポンプを駆動するため
の歯車列も不要となるので、発電装置を軽くすることが
できるとともに、装置自体に要するコストも大幅に低減
されるのである。
一方、クランク軸の省略によりピストン111,111
の動きはクランク軸の等速回転とは無関係になるので、
図示しない検出器からのピストン111の位置検出信号に
基づいて制御器148により界磁電流変更器145を制
御し、1サイクル中に界磁コイル143を流れる界磁電
流を変化させて、第2図に点線で示すように、ピストン
111の上死点TDCからの膨張行程初期の動きを遅く
することが可能になる。
これにより、従来に比べ燃焼時間が十分に得られるよう
になって、膨張行程前半で燃焼が終了し、燃費が極めて
良くなる。
なお、本実施例においては、往復動発電部材を発電用コ
イルとして構成し、固定発電部材を界磁コイルとして構
成しているが、逆に往復動発電部材を界磁コイルとして
構成し、固定発電部材を発電用コイルとして構成しても
よく、この場合も上述と同様の作用効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の内燃式往復動発生装置に
よれば、簡素な構成で次のような効果ないし利点が得ら
れる。
(1)従来、往復運動を回転運動に変換するために必要と
したコンロッドやクランク軸などが不要となり、装置を
軽くすることができるとともに、装置自体に要するコス
トも大幅に低減される。
(2)界磁コイルを流れる界磁電流を制御することによ
り、ピストンの上死点からの膨張行程初期の動きを遅く
することができ、従来のものに比べ燃焼時間が十分に得
られるようになって、装置における燃費が極めて良くな
る利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1,2図は本発明の一実施例としての内燃式往復動発
電装置を示すもので、第1図はその模式図、第2図はそ
のピストン位置と時間との関係を従来のものと比較して
示すグラフであり、第3図は従来の2サイクル内燃機関
による発電装置を示す模式図である。 22……排気管、23……排気ターボ過給機、24……
排気タービン、25……コンプレッサ、26……掃気
管、111……ピストン、112……内燃式シリンダ、
117……燃料噴射ポンプ、118……高圧噴射パイ
プ、119……噴射弁、120……燃焼室、121……
排気孔、127……掃気孔、131……出力端、140
……ピストンロッド、141……カム面、142……往
復動発電部材としての発電用コイル、143……固定発
電部材としての界磁コイル、144……結線、145…
…界磁電流変更器、146……摺動器、147……結
線、148……制御器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 暢弥 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 (56)参考文献 特開 昭49−132505(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向して同一軸線上に配設された一
    対の内燃式シリンダをそなえ、同シリンダの各ピストン
    を相互に連結して直線往復運動を行なうピストンロッド
    が設けられるとともに、同ピストンロッドに装着された
    往復動発電部材と、同往復動発電部材に近接して配置さ
    れた固定発電部材とが設けられて、上記の往復動発電部
    材および固定発電部材の一方が発電用コイルとして構成
    されると同時に他方が界磁コイルとして構成されるとと
    もに、上記各ピストンの位置を検出するための検出器
    と、同検出器で検出された上記各ピストンの位置信号に
    基づき上記界磁コイルの界磁電流を制御する界磁電流変
    更器とが設けられ、同界磁電流変更器により上記各ピス
    トンの上死点からの膨張行程初期の動きを遅くする制御
    が行なわれるように構成されていることを特徴とする、
    内燃式往復動発電装置。
JP60299145A 1985-12-27 1985-12-27 内燃式往復動発電装置 Expired - Lifetime JPH0622396B2 (ja)

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