JPH0622392U - 植毛敷物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の植毛敷物では得られなかつた新規な趣
きの美観、感触を呈する植毛敷物を経済的に提供できる
ようにする。 【構成】 植毛敷物本体１の表面部を部分的に、その本
体とは異なつた手法で織成された異種植毛敷物地２又は
植毛敷物地以外の敷物地で置換するようにしてなる植毛
敷物である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、床上などに敷かれて室内の美化用とか足の感触を良くするためなど に使用されるマツトとかアクセントラグなどの、表面に短い毛糸などの糸が密に 植設されてなる植毛敷物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

マツトなどに使用される植毛敷物には、従来、表面に短い毛糸などの糸を植設 し、裏面に糸の抜け止め用の裏布とか、ラテツクスやプラスチツクなどの裏地を 貼着、塗着させたものが多く、また羊毛を薄く且つ広く押し延ばしたかたちのも のなどもあるが、何れも表面の組織並びにそれに付された模様が敷物の全体に亘 つて概ね均質、単調なものとなつている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで表面の組織並びに模様の均質、単調さをなくして、従来のものでは得ら れなかつた新規な趣きとか味のある美感、感触が感得できるマツトなどの植毛敷 物を経済的に提供できるようにするのが本考案の目的である。

【０００４】

【課題を解決するための手段及びその作用】

本考案は、植毛敷物本体の表面部が部分的に、その本体とは異なつた手法で織 成された異種植毛敷物地で置換されてなる植毛敷物である。そして例えば、その 植毛敷物本体を、ハンドフツク機とかミシンフツク機で基布に短い毛糸が植設さ れると共に所々その植毛の色を変えることによつて適宜の模様も表面に付された ものとする一方で、植毛されていない所定部分の基布上には小巾タフト機などで 製した植毛敷物地の表面にプリント機によつて後染で繊細な模様がプリントされ た異種植毛敷物地を貼着させるような手法によつて、植毛敷物本体の表面部が部 分的にその異種植毛敷物地で置き換えられた、そのような植毛敷物が容易にしか も低コストで得られるようになるものである。

【０００５】 このような植毛敷物では、例えば、タフト機による織成組織並びにプリント機 による繊細な模様を持つ表面部分と、フツク機による織成組織並びに色違い糸に よる大柄な模様を持つ本体表面部分とが表面部に併存するようになるように、本 体部分の組織及び模様と置換部分の組織及び模様とが表面に併存して複雑な表面 組織、表面模様を形成するようになり、従来のものにはない、新規な趣き、味の ある美観、感触の得られる敷物となる。

【０００６】 請求項３の本考案は、その植毛敷物本体の表面部が部分的に、植毛敷物地以外 の敷物地、即ち綿織物、毛織物などの織物、レースなどの編物、毛せん、毛皮と いつた繊維製などの敷物地とか、或いは藤、竹、い草、葦、柳などの天然素材の 線状材とかそれらと同等のプラスチツク線状材といつたものを織つたり、編んだ り、組んだりして作つた敷物地などによつて、それらが前述同様に本体の基布の 、或いは裏布又は裏地の所定部分上に貼付けられたり縫付けられたりすることな どを介して、置換されてなる植毛敷物である。

【０００７】 このように本体の表面部を部分的に植毛敷物以外の敷物地で置き換えた植毛敷 物も、その置換部分の表面の組織とか模様が本体部分のそれらと併存するように なり、本体部と置換部の夫々の表面の組織とか模様の持つ両様の美感とか感触が 一緒に楽しめる敷物となり、従来の敷物からは得られなかつた全く新らしい趣き 、味のある美観とか感触の感得できるものとなる。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２に示すように、基本４の、フツク機では植毛の模様付けが困難な 、比較的繊細な模様を表現させるべき予定箇所としての中央部分に、下記するよ うなハンドフツク機とかミシンフツク機で織成された植毛敷物地ではない、小巾 タフト機などで織成されたうえでその表面の植毛部分にプリント機で繊細な模様 がプリントされた異種植毛敷物地２を貼着なり縫着して定置させ、ついでその貼 着部分以外の基布４部分にはハンドフツク機とかミシンフツク機で植毛、或いは 適宜に色違い毛糸を用いつつ大柄な模様付きの植毛を行い、更に植毛の抜け止め 用などのために基布裏面に裏布５を貼着させて植毛敷物本体１部分を完成させる ようにすることを介して、植毛敷物本体１の表面部が部分的にその本体とは異な つた手法で織成された異種植毛敷物地２で置換された植毛敷物としたものである 。

【０００９】 なおその本体の表面部が部分的に異種植毛敷物地で置換された植毛敷物は、前 述のごとく本体の基布４上に異種植毛敷物地が本体一部との置換態様に貼着など されたかたちのものとする代りに、本体の裏布とか裏地上にその異種植毛敷物地 が本体一部との置換態様に貼着などされたかたちのものとしてもよいのはもとよ りであり、同様に製造容易である。

【００１０】 図３に示すのは、ヒトの肖像などの模様が表面に精緻に表現された平織物から なる植毛敷物地以外の敷物地３が、前述同様に、本体１の基布又は裏布とか裏地 の所定箇所部分上に貼着などされて定置されたうえで、その部分以外の全体につ いて基布にフツク機で植毛したり或いは裏布とか裏地上に本体１の表面部を構成 すべき植毛敷物地を貼着させたりして、植毛敷物本体１の表面部が部分的に平織 物からなる敷物地で置換された植毛敷物としたものである。このような敷物は室 内美化用などとして特に有用となる。

【００１１】 図４に示すものは、細く削られた竹、葦、い草といつた天然素材の細棒様の綿 状材、或いはそれらと同等のプラスチツク線状材を並列に組合わせてすだれとか ござ状にしてなる敷物地３を、前述同様に、植毛敷物本体１の基布又は裏布とか 裏地の所定箇所部分上に貼着などして定置しつつ、植毛敷物本体１の表面部が部 分的にそのすだれとかござ状の敷物地で置換された植毛敷物としたものである。 この種のものは従来のものとは甚だしく変つた趣きの美観を呈する敷物となり得 る。

【００１２】

【考案の効果】 以上に説明したように本考案の植毛敷物は、植毛敷物本体の表面部を部分的に 他の種類の植毛敷物地とか植毛敷物地ではない敷物地を使つて置き換えたものと するために、得られた植毛敷物が従来の植毛敷物では得られなかつた表面組織、 表面模様を持つ、新規な趣きの美観とか感触を呈する敷物となると共に、製造も 容易であつて経済的であるから、植毛敷物の品質、機能の拡大、ひいては需要、 用途の増進に貢献するところが大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例の斜視図

【図２】図１実施例のＡ−Ａ線断面図

【図３】本考案の他の実施例の斜視図

【図４】本考案の更に他の実施例の斜視図

【符号の説明】

１ 植毛敷物本体 ２ 異種植毛敷物地 ３ 植毛敷物地以外の敷物地 ４ 基布 ５ 裏布

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 植毛敷物本体（１）の表面部が部分的
   に、その本体とは異なつた手法で織成された異種植毛敷
   物地（２）で置換されたことを特徴とする植毛敷物
2. 【請求項２】 該植毛敷物本体（１）が基布（４）にハ
   ンドフツク機若しくはミシンフツク機で植毛されたもの
   であると共に、該異種植毛敷物地（２）が、タフト機で
   織成されたのちに表面に適宜の模様がプリントされた敷
   物地からなり且つその基布（４）上に貼着されつつ本体
   （１）表面部と置換されたものである請求項１記載の植
   毛敷物
3. 【請求項３】 植毛敷物本体（１）の表面部が部分的
   に、植毛敷物地以外の敷物地（３）で置換されたことを
   特徴とする植毛敷物