JPH06223593A - シフトレジスタおよびデータ選択回路 - Google Patents

シフトレジスタおよびデータ選択回路

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JPH06223593A
JPH06223593A JP5185258A JP18525893A JPH06223593A JP H06223593 A JPH06223593 A JP H06223593A JP 5185258 A JP5185258 A JP 5185258A JP 18525893 A JP18525893 A JP 18525893A JP H06223593 A JPH06223593 A JP H06223593A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低電源電圧下においても安定に動作可能なシフ
トレジスタを実現する。 【構成】データ入力端子DIN1に接続された第1のト
ランスファーゲートNTM1と、接地線に直列に接続さ
れた第2および第3のトランスファーゲートNTM2,
NTM3と、第1および第3のゲートの出力端子との間
に逆向きに接続された一対のインバータIVM1,IV
M2と、この一対のインバータIVM1,IVM2の出
力に対し並列に接続された第4および第5のトランスフ
ァーゲートNTS1,NTS2と、第4および第5のゲ
ートの出力端子との間に逆向きに接続された一対のイン
バータIVS1,IVS2とを設け、第2のゲートのゲ
ート端子をデータ入力端子に接続し、第1および第3の
ゲートのゲート端子に第1のクロック信号MCLKを入
力し、第4および第5のゲートのゲート端子に第1のク
ロック信号と位相の異なる第2のクロック信号SCLK
を入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MIS(Metal Insulat
ion Semiconductor)トランジスタを用いて構成されるシ
フトレジスタおよびデータ選択回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図19は、電源電圧VDD=5.0V系で
動作可能な従来のシフトレジスタの基本構成を示す回路
図である。図19において、MSTはマスタラッチ、S
LVはスレイブラッチ、NTM1,NTM1n,NTM
sおよびNTS1はしきい値電圧VthN が約1VのNチ
ャネルMOSトランジスタからなるトランスファーゲー
ト、IVM1,IVM2,IVM3,IVS1,IVS
2およびIVS3はインバータ、DIN1,DINnお
よびSINはデータ入力端子、DOUTはデータ出力端
子をそれぞれ示している。
【0003】マスタラッチMSTは、トランスファーゲ
ートNTM1,NTM1n,NTMs、インバータIV
M1,IVM2およびIVM3により構成されている。
具体的な接続は、トランスファーゲートNTM1,NT
M1n,NTMsの各入力端子はデータ入力端子DIN
1,DINnおよびSINにそれぞれ接続され、トラン
スファーゲートNTM1,NTM1n,NTMsの各出
力端子はそれぞれインバータIVM1の入力端子および
インバータIVM2の出力端子に接続されている。ま
た、インバータIVM1の出力端子はインバータIVM
2およびIVM3の入力端子に接続され、インバータI
VM2の出力端子はインバータIVM1の入力端子に接
続されている。すなわち、インバータIVM1とIVM
2とは、各トランスファーゲートNTM1,NTM1n
およびNTMsの出力端子とインバータIVM3の入力
端子間に、入出力端子を逆向きにして並列に接続されて
いる。インバータIVM2は、貫通電流の防止、回路の
安定動作などのために、高抵抗形のインバータにより構
成される。
【0004】スレイブラッチSLVは、トランスファー
ゲートNTS1、インバータIVS1,IVS2および
IVS3により構成されている。具体的な接続は、トラ
ンスファーゲートNTS1の入力端子はマスタラッチM
STのインバータIVM3の出力端子に接続され、出力
端子はインバータIVS1の入力端子およびインバータ
IVS2の出力端子に接続されている。また、インバー
タIVS1の出力端子はインバータIVS2およびIV
S3の入力端子に接続され、インバータIVS2の出力
端子はインバータIVS1の入力端子に接続されてい
る。すなわち、インバータIVS1とIVS2とは、ト
ランスファーゲートNTS1の出力端子とインバータI
VS3の入力端子間に、入出力端子を逆向きにして並列
に接続されている。インバータIVS2は、貫通電流の
防止、回路の安定動作などのために、高抵抗形のインバ
ータにより構成される。
【0005】また、各トランスファーゲートNTM1,
NTM1n,NTMsおよびNTS1の各ゲート端子
は、それぞれ図示しない信号線を介して制御系に接続さ
れ、この制御系によりタイミングなどが制御された所定
レベル、例えば5Vのクロック信号がそれぞれ入力され
る。具体的には、トランスファーゲートNTM1のゲー
ト端子にはクロック信号MCLK1が入力され、トラン
スファーゲートNTM1nのゲート端子にはクロック信
号MCLKnが入力される。これら第1のクロック信号
(1,n)は、同時にハイレベルとなることはない。ま
た、トランスファーゲートNTMsのゲート端子には、
デバイステスト用のスキャンクロック信号SCANCLK が入
力される。一方、トランスファーゲートNTS1のゲー
ト端子には、クロック信号MCLK(1,n)と位相が
異なるクロック信号SCLKが入力される。
【0006】図20は、クロック信号MCLK(1,
n)とクロック信号SCLKとの関係を示すタイミング
チャートである。図20に示すように、クロック信号M
CLKとクロック信号SCLKとは180°位相がずれ
ており、かつ、クロックスキューを防止するために、両
信号共ローレベルとなるいわゆるアイソレーション期間
ITが設けられている。したがって、マスタラッチMS
TのトランスファーゲートNTM1またはNTM1nが
オン状態にあるときは、スレイブラッチSLVのトラン
スファーゲートNTS1はオフ状態を保持し、スレイブ
ラッチSLVのトランスファーゲートNTS1がオン状
態にあるときは、マスタラッチMSTのトランスファー
ゲートNTM1またはNTMnはオフ状態を保持するよ
うにクロック信号の入力が制御される。
【0007】なお、スキャン用のトランスファーゲート
NTMsは、デバイスのテスト用に設けられているもの
であり、このトランスファーゲートNTMsのゲート端
子に入力されるスキャンクロック信号SCANCLK は、クロ
ック信号MCLKと同様のタイミングで入力される。す
なわち、デバイステスト時には、スキャン用のトランス
ファーゲートNTMsがオン状態にあるときは、スレイ
ブラッチSLVのトランスファーゲートNTS1はオフ
状態を保持し、スレイブラッチSLVのトランスファー
ゲートNTS1がオン状態にあるときは、スキャン用の
トランスファーゲートNTMsはオフ状態を保持するよ
うにクロック信号の入力が制御される。
【0008】ここで、図19の構成において、入力端子
DIN1に5Vのハイレベル「1」のデータが入力され
た場合の動作について説明する。入力端子DIN1に5
Vのハイレベル「1」のデータが入力されたときに、ク
ロック信号MCLK1が5Vのハイレベルでトランスフ
ァーゲートNTM1のゲート端子に入力されると、トラ
ンスファーゲートNTM1はオン状態となる。これによ
り、ハイレベル5Vの入力データは、トランスファーゲ
ートNTM1を通過することになるが、このとき、トラ
ンスファーゲートNTM1のしきい値電圧VthN (約1
V)や基板効果などにより、トランスファーゲートNT
M1の出力端子側のノードND1におけるレベルは約
3.5Vとなり、このレベルがインバータIVM1の入
力端子に印加される。
【0009】インバータIVM1の持つ回路しきい値
は、一般に電源電圧VDDの約1/2か、ややそれより低
いレベルに設定されるため、インバータIVM1のレベ
ル反転機能により、その出力側はローレベルとなる。こ
のとき、入力レベルが5Vよりも低い3.5Vであるた
め、多少の貫通電流が流れる。インバータIVM1の出
力であるローレベルがインバータIVM2およびインバ
ータIVM3の入力端子に印加される。
【0010】インバータIVM2は、上述したように、
高抵抗形のインバータで構成してあり、ローレベルを受
けたその出力はほぼ5Vとなり、この5Vのハイレベル
がインバータIVM1の入力端子に印加されるようにな
る。すなわち、トランスファーゲートNTM1のしきい
値電圧VthN や基板効果などにより約3.5Vまで降下
したデータレベルが補償され、また、貫通電流の流れが
抑止されるようになり、安定にハイレベルが保持される
ようになる。
【0011】次に、クロック信号MCLK1がローレベ
ルとなり、クロック信号SCLKがハイレベルでスレイ
ブラッチSLVのトランスファーゲートNTS1のゲー
ト端子に入力されると、トランスファーゲートNTM1
はオフ状態となり、トランスファーゲートNTS1がオ
ン状態となる。これにより、マスタラッチMSTのイン
バータIVM3のハイレベル出力がトランスファーゲー
トNTS1を通過することになるが、このとき、マスタ
ラッチMSTの場合と同様に、トランスファーゲートN
TS1のしきい値電圧VthN や基板効果などにより、ト
ランスファーゲートNTS1の出力端子側のノードND
2におけるレベルは約3.5Vとなり、このレベルがイ
ンバータIVS1の入力端子に印加される。
【0012】インバータIVS1の持つ回路しきい値
は、上述したように、電源電圧VDDの約1/2か、やや
それより低いレベルに設定されるため、インバータIV
S1のレベル反転機能により、その出力側はローレベル
となる。このとき、入力レベルが5Vよりも低い3.5
Vであるため、多少の貫通電流が流れる。インバータI
VS1の出力であるローレベルがインバータIVS2お
よびインバータIVS3の入力端子に印加される。
【0013】インバータIVS2は、上述したように、
高抵抗形のインバータで構成してあり、ローレベルを受
けたその出力はほぼ5Vとなり、この5Vのハイレベル
がインバータIVS1の入力端子に印加されるようにな
る。すなわち、トランスファーゲートNTS1のしきい
値電圧VthN や基板効果などにより約3.5Vまで降下
したデータレベルが補償され、また、貫通電流の流れが
抑止されるようになり、安定にレベルが保持されるよう
になる。これにより、インバータIVS3から安定した
ハイレベル出力が得られ、データ出力端子DOUTから
出力される。
【0014】以上のように、図19の回路は、電源電圧
DD5V下で、クロック信号MCLKおよびクロック信
号SCLKにより順次データをシフトするシフトレジス
タとして安定に動作する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、消費電
力の低下の要求や、微細なICへの信頼性の確保などの
ため、電源電圧VDDの下限を3.0Vや2.7V、アプ
リケーションによっては、さらに低い電圧下での動作保
証の要求が出てきている。これら電源電圧VDDを低下さ
せると、ICの動作速度の大幅な低下が起こるばかり
か、これらシフトレジスタなどの回路においては、Nチ
ャネルトランスファーゲートにおいてハイレベルを伝搬
させる際、上述したトランジスタ自身の持つしきい値電
圧VthN や基板効果などにより十分なハイレベルの伝搬
ができず、動作不良に至るという問題点があった。
【0016】これはトランスファーゲートを伝搬したあ
とのレベルは、約(VDD−VthN )となり低電源電圧下
においては伝搬レベルが電源電圧VDDの低下により低く
なる。このレベルを受けるインバータの持つ回路しきい
値は、設計上、現実的なベータレシオ下において電源電
圧VDDの約1/2か、ややそれよりも低いレベルに設定
されているため、トランスファーゲートを伝搬したあと
のノードにこの回路しきい値以上の十分なレベルを伝え
るには、しきい値電圧VthN を下げるか、ゲート電圧を
昇圧するなどの必要がある。
【0017】この問題を解決するために現在、製造プロ
セス中で、たとえばNチャネルのP濃度を下げるこによ
り、しきい値電圧VthN を下げるプロセスに変更し解決
しようとする提案がなされている。しかし、近年のVL
SIのトランジスタのゲート長はサブミクロンの領域に
達しており、しきい値電圧VthN を下げすぎると十分な
パンチスルー耐圧が確保できず、また、トランジスタが
オフ状態にあっても、ドレインからの空乏層の広がりに
より電流が流れてしまう、いわゆる短チャンネル効果に
よるサブスレショルド電流の増加など、量産時の様々な
問題を解決する必要がある。また、これらによるイール
ドのロスを管理改善することもプロセスへの負荷となっ
ており、たとえしきい値電圧VthX(=N,P) を現実的な値
に下げたとしても、これらの回路で電源電圧VDD=2.
7Vを保証することは製造のばらつきに対するマージン
も含めて考慮するとかなり厳しい要求となる。さらに、
今後0.65μm/0.5μmへのシュリンクなども考
慮に入れると状況は一層厳しいものとなる。
【0018】そこで、従来より、電源電圧VDD=2.7
V以下における動作要求に対しては、図21に示すよう
な、図19におけるNチャネルトランスファーゲートN
TM1,NTM1n,NTMsおよびNTS1の全て
を、低消費電力化、高速化が可能な相補型MOS(CM
OS;Complementary MOS)からなるトランスファーゲー
トCTM1,CTM1n,CTMsおよびCTS1で置
き換えた構成の、いわゆる完全CMOS型シフトレジス
タが一般的に知られている。
【0019】この完全CMOS型シフトレジスタでは、
マスタラッチMSTの各CMOSトランスファーゲート
CTM1,CTM1nおよびCTMsを構成するN−M
OSトランジスタN1,NnおよびNsの各々のゲート
端子に、クロック信号MCLK1,MCLKnおよびSC
ANCLK を入力させるとともに、各CMOSトランスファ
ーゲートCTM1,CTM1nおよびCTMsを構成す
るP−MOSトランジスタP1,PnおよびPsの各々
のゲート端子に、クロック信号MCLK1,MCLKn
およびSCANCLK を反転させた反転クロック信号XMCL
K1,XMCLKnおよびXSCANCLKを入力させることに
より、各トランスファーゲートCTM1,CTM1nお
よびCTMsをオン・オフさせている。同様に、スレイ
ブラッチSLVのCMOSトランスファーゲートCTS
1を構成するN−MOSトランジスタNSのゲート端子
に、クロック信号SCLKを入力させるとともに、CM
OSトランスファーゲートCTS1を構成するP−MO
SトランジスタPSのゲート端子に、クロック信号SC
LKを反転させた反転クロック信号XSCLKを入力さ
せることにより、トランスファーゲートCTS1をオン
・オフさせている。
【0020】また、図22は、クロック信号MCLKと
反転クロック信号XMCLKとのタイミング関係、クロ
ック信号SCLKと反転クロック信号XSCLKとのタ
イミング関係、並びに各クロック信号相互間のタイミン
グ関係を示している。図22に示すように、クロック信
号MCLKとクロック信号SCLK、または反転クロッ
ク信号XMCLKと反転クロック信号XSCLKとは1
80°位相がずれており、かつ、クロックスキューを防
止するために、両信号共ローレベルとなるいわゆるアイ
ソレーション期間ITが設けられている。
【0021】このような構成を有する完全CMOS型シ
フトレジスタは、電源電圧VDD=2.7V下において
も、クロック信号MCLKおよびクロック信号SCLK
により順次データをシフトするシフトレジスタとして安
定に動作する。
【0022】しかし、完全CMOS型シフトレジスタ
は、各CMOSトランスファーゲートCTM1,CTM
1n,CTMsおよびCTS1を構成するN−MOSト
ランジスタN1,Nn,NsおよびNS、並びにP−M
OSトランジスタN1,Nn,NsおよびNSのそれぞ
れにクロック信号を提供する必要があり、データの入力
が増えるとその2倍の数のクロック数が必要となる。そ
の結果、配線によるレイアウト面積の増大や、Pチャネ
ル、Nチャネル各々のトランスファーゲートの極性が異
なることなどにより、ウエルによる分離とそれぞれのト
ランジスタに対する一定のスペーシングの確保が必要と
なり、レイアウト面積の増大を招いてしまう。また、I
Cの高速化により、Pチャネル、Nチャネルのクロック
スキューに対する注意やクロックスキュー防止のための
タイミング回路の増加を余儀なくされ面積増加を招き、
Pチャネルドライブ用のバッファなども必要となること
からレイアウト面積の増加につながり、データパスなど
では、多数のデータ入力から選択し演算を行うため、ク
ロックドライバーの回路規模が増大し、このような回路
状態では大幅なレイアウト面積の増大が起こる。
【0023】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、レイアウト面積の増大や回路の
複雑化を招くことなく、通常の電源電圧下のみならず、
低電源電圧下においても安定に動作可能なシフトレジス
タおよびデータ選択回路を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のシフトレジスタは、互いに逆向きに接続さ
れた第1および第2のインバータと、ゲート端子に印加
される第1のクロック信号に応じて入力端子と上記第1
のインバータの入力とを導通させる第1のトランスファ
ーゲートと、互いに逆向きに接続された第3および第4
のインバータと、ゲート端子に印加される第2のクロッ
ク信号に応じて第2のノードと上記第4のインバータの
入力とを導通させる第5のトランスファーゲートとを有
し、上記第2および第3のトランスファーゲートのゲー
ト端子のうち、何れか一方のゲート端子は上記入力端子
または上記第1のインバータの入力に接続され、他方の
ゲート端子は上記第1のトランスファーゲートのゲート
端子に接続され、上記第1のノードには上記第1または
第2のインバータの出力と同じ論理の第1の信号が印加
され、上記第2のノードには上記第1の信号と論理が逆
の第2の信号が印加される。
【0025】また、本発明のデータ選択回路は、ゲート
端子に印加される信号に応じてデータ入力端子と第1の
出力端子とを導通させる直列に接続された第1および第
2のトランスファーゲートと、ゲート端子に印加される
信号に応じて接地と第2の出力端子とを導通させる直列
に接続された第3、第4および第5のトランスファーゲ
ートとを有し、上記第1および第2のトランスファーゲ
ートのゲート端子のうち、何れか一方のゲート端子、並
びに上記第3、第4および第5のトランスファーゲート
のゲート端子のうち、何れか一のゲート端子にクロック
信号が印加され、上記第1および第2のトランスファー
ゲートのゲート端子のうちの他方のゲート端子、並びに
上記第3、第4および第5のトランスファーゲートのゲ
ート端子のうちの他の一のゲート端子に制御信号が印加
され、上記第3、第4および第5のトランスファーゲー
トのゲート端子のうちの残りの一のゲート端子が、上記
データ入力端子または第1または第2のトランスファー
ゲートの出力に接続されている。
【0026】
【作用】本発明のシフトレジスタにおいて、第1、第
2、第3、第4および第5のトランスファーゲートが全
てNチャネルMOSトランジスタであるとして本発明の
作用を説明する。第1のクロック信号がハイレベルにな
ると、第1のトランスファーゲートと第3または第2の
トランスファーゲートの一方とがオン状態となり、入力
端子に入力されるハイレベル「1」またはローレベル
「0」の入力データは第1のトランスファーゲートを通
過する。入力データがハイレベルの場合、第1のインバ
ータの入力側の信号レベルは、第1のトランスファーゲ
ートのしきい値電圧VthN や基板効果などによるレベル
降下作用を受けて入力端子における信号レベルよりも低
いものとなる。インバータのしきい値電圧は、一般に電
源電圧VDDの約1/2か、ややそれより低い値に設定さ
れるので、第1のインバータの入力側の信号レベルが第
1のインバータのしきい値電圧よりも低い場合には、第
1のインバータが完全に論理反転できず、第1のインバ
ータの出力が不安定になる。第1のインバータの出力が
不安定になると第2のインバータも完全に論理反転でき
ず、第2のインバータの出力も不安定となる。すると、
ハイレベルの信号を保持できない、第1および第2のイ
ンバータに貫通電流が流れるといった問題が発生するこ
ととなる。
【0027】しかしながら、本発明では、しきい値電圧
がインバータよりも低い第2または第3のトランスファ
ーゲートがハイレベルの入力データによりオン状態とな
っているので、第2のインバータの入力側は第2および
第3のトランスファーゲートを介して接地に接続され、
安定なローレベルとなる。これにより、第2のインバー
タ延いては第1のインバータが完全に論理反転すること
となり、第1のインバータの出力側は安定なローレベル
になり、第2のインバータの出力側は安定なハイレベル
になる。この論理状態は、第1のクロック信号がローレ
ベルになって第1のトランスファーゲートと第3または
第2のトランスファーゲートがオフ状態になっても安定
に保持される。
【0028】次に、たとえば、第1のノードに第2のイ
ンバータの出力側と同じレベル(ハイレベル)の第1の
信号が印加され、第2のノードに第1のインバータの出
力側と同じレベル(ローレベル)の第2の信号が印加さ
れた状態で、第2のクロック信号がハイレベルになる
と、第4および第5のトランスファーゲートがオン状態
になる。すると、第3のインバータの入力側はハイレベ
ルとなり、第4のインバータの入力側がローレベルとな
る。この時、第3のインバータの入力側は第4のトラン
スファーゲートのしきい値電圧や基板効果などのレベル
降下作用を受けて第1のノードよりも低いレベルとな
る。もし、このレベルが第3のインバータのしきい値電
圧よりも低いレベルであると、第3のインバータが完全
に論理反転できず、その出力レベルが不安定になる。
【0029】しかしながら、第5のトランスファーゲー
トを通過するローレベルは、第5のトランスファーゲー
トのしきい値電圧や基板効果などのレベル降下作用を受
けないので、第4のインバータの入力側は安定なローレ
ベルとなる。この安定なローレベルによって第4のイン
バータ延いては第3のインバータが完全に論理反転する
こととなり、第3のインバータの出力側が安定なローレ
ベルとなり、第4のインバータの出力側は安定なハイレ
ベルとなる。この論理状態は、第2のクロック信号がロ
ーレベルになって第4および第5のトランスファーゲー
トがオフ状態になっても安定に保持される。これによ
り、本発明のシフトレジスタからハイレベルまたはロー
レベルの安定した出力が得られる。
【0030】なお、入力データがローレベルの場合に
は、第2または第3のトランスファーゲートがオン状態
にならないが、第1のトランスファーゲートを通過する
ローレベルは第1のトランスファーゲートのしきい値電
圧や基板効果などによる所定のレベル降下作用を受けな
いので安定に保持され、第1のインバータの入力側に安
定なローレベルとして現れる。従って、第1のインバー
タ延いては第2のインバータが完全に論理反転し、シフ
トレジスタとして安定に動作する。
【0031】また、本発明にデータ選択回路によれば、
制御信号により入力データの第1の出力端子への伝搬制
御が行われる。すなわち、クロック信号が所定のトラン
スファーゲートのゲート端子に印加され、かつ、制御信
号が所定のトランスファーゲートのゲート端子に印加さ
れることにより、入力データが第1の出力端子に伝搬さ
れる。このとき、第2の出力端子は接地レベルに引き込
まれる。
【0032】
【実施例1】図1は、3つのNチャネルトランスファー
ゲートとインバータとを用いて構成した本発明に係るシ
フトレジスタの第1の実施例を示す回路図であって、従
来例を示す図19と同一構成部分は同一符号をもって表
す。
【0033】すなわち、MSTはマスタラッチ、SLV
はスレイブラッチ、NTM1,NTM1n,NTM1
s,NTM2,NTM2n,NTM2s,NTM3,N
TM3n,NTM3s,NTS1およびNTS2はしき
い値電圧VthN が約1VのNチャネルMOSトランジス
タからなるトランスファーゲート、IVM1,IVM
2,IVS1,IVS2およびIVS3はインバータ、
DIN1,DINnおよびSINはデータ入力端子、D
OUTはデータ出力端子、MCLK1,MCLKnはク
ロック信号、SCLKはクロック信号、SCANCLK はスキ
ャンクロック信号をそれぞれ示している。
【0034】マスタラッチMSTは、トランスファーゲ
ートNTM1,NTM1n,NTM2,NTM2n,N
TM3,NTM3n,NTM1s,NTM2sおよびN
TM3s、インバータIVM1およびIVM2により構
成されている。
【0035】具体的な接続は、データ入力端子DIN1
にトランスファーゲートNTM1の入力端子およびトラ
ンスファーゲートNTM2のゲート端子が接続されてい
る。トランスファーゲートNTM2の入力端子は接地さ
れ、出力端子はトランスファーゲートNTM3の入力端
子に接続されている。また、トランスファーゲートNT
M1の出力端子とトランスファーゲートNTM3の出力
端子との間に、インバータIVM1とIVM2とが入出
力端子を互いに逆向きにして並列に接続されている。な
お、インバータIVM2は、従来の構成と異なり、高抵
抗形のインバータである必要はないが、低消費電力化を
考慮すればSRAMの様な小さなトランジスタで構成す
ることが望ましい。
【0036】同様に、データ入力端子DINnにトラン
スファーゲートNTM1nの入力端子およびトランスフ
ァーゲートNTM2nのゲート端子が接続されている。
トランスファーゲートNTM2nの入力端子は接地さ
れ、出力端子はトランスファーゲートNTM3nの入力
端子に接続されている。また、トランスファーゲートN
TM1nの出力端子とトランスファーゲートNTM3n
の出力端子との間に、インバータIVM1とIVM2と
が入出力端子を互いに逆向きにして並列に接続されてい
る。
【0037】さらに、データ入力端子SINにトランス
ファーゲートNTM1sの入力端子およびトランスファ
ーゲートNTM2sのゲート端子が接続されている。ト
ランスファーゲートNTM2sの入力端子は接地され、
出力端子はトランスファーゲートNTM3sの入力端子
に接続されている。また、トランスファーゲートNTM
1sの出力端子とトランスファーゲートNTM3sの出
力端子との間に、インバータIVM1とIVM2とが入
出力端子を互いに逆向きにして並列に接続されている。
【0038】スレイブラッチSLVは、トランスファー
ゲートNTS1およびNTS2、インバータIVS1,
IVS2およびIVS3により構成されている。具体的
な接続は、トランスファーゲートNTS1の入力端子は
マスタラッチMSTのトランスファーゲートNTM1,
NTM1nおよびNTM1sの出力端子に接続され、ト
ランスファーゲートNTS2の入力端子はマスタラッチ
MSTのトランスファーゲートNTM3,NTM3nお
よびNTM3sの出力端子に接続されている。また、ト
ランスファーゲートNTS1の出力端子とトランスファ
ーゲートNTS2の出力端子との間に、インバータIV
S1とIVS2とが入出力端子を互いに逆向きにして並
列に接続されている。さらに、インバータIVS1の出
力端子とインバータIVS2の入力端子との接続中点に
はインバータIVS3の入力端子が接続され、インバー
タIVS3の出力端子はデータ出力端子DOUTに接続
されている。なお、インバータIVS2は、従来の構成
と異なり、高抵抗形のインバータである必要はないが、
前述した様に低消費電力化を考慮するとSRAMの様な
小さなトランジスタで構成することが望ましい。
【0039】また、マスタラッチMSTのトランジスタ
NTM1,NTM1n,NTM1s,NTM3,NTM
3n,NTM3sのゲート端子、並びにスイレイブラッ
チSLVのトランスファーゲートNTS1,NTS2の
ゲート端子は、それぞれ図示しない信号線を介して制御
系に接続され、この制御系によりタイミングなどが制御
された5Vやさらに低い2.7V,2V,1.7Vな
ど、所定のレベルのクロック信号がそれぞれ入力され
る。
【0040】具体的には、マスタラッチMSTにおい
て、トランスファーゲートNTM1のゲートおよびトラ
ンスファーゲートNTM3のゲート端子にはクロック信
号MCLK1が入力される。同様に、トランスファーゲ
ートNTM1nのゲート端子およびトランスファーゲー
トNTM3nのゲート端子にはクロック信号MCLKn
が入力される。また、トランスファーゲートNTM1s
のゲート端子およびトランスファーゲートNTM3sの
ゲート端子にはデバイステスト用のスキャンクロック信
号SCANCLK が入力される。
【0041】さらに、スレイブラッチSLVにおいて
は、トランスファーゲートNTS1のゲート端子および
トランスファーゲートNTS2のゲート端子には、クロ
ック信号MCLK(1,n)およびスキャンクロック信
号SCANCLK と位相が180°ずれたクロック信号SCL
Kが入力される。したがって、マスタラッチMSTのト
ランスファーゲートNTM1,NTM3,NTM1n,
NTM3nまたはNTM1s,NTM3sがオン状態に
あるときは、スレイブラッチSLVのトランスファーゲ
ートNTS1,NTS2はオフ状態を保持し、スレイブ
ラッチSLVのトランスファーゲートNTS1,NTS
2がオン状態にあるときは、マスタラッチMSTのトラ
ンスファーゲートNTM1,NTM3,NTM1n,N
TM3nまたはNTM1s,NTM3sはオフ状態を保
持するようにクロック信号の入力が制御される。
【0042】次に、上記構成による動作を、入力端子D
IN1にたとえば2Vでハイレベル「1」のデータが入
力された場合を例に説明する。入力端子DIN1に入力
された2Vのハイレベル「1」のデータは、トランスフ
ァーゲートNTM1の入力端子およびトランスファーゲ
ートNTM2のゲート端子に入力され、トランスファー
ゲートNTM2はオン状態となる。このとき、クロック
信号MCLK1が2Vのハイレベルでトランスファーゲ
ートNTM1のゲート端子およびトランスファーゲート
NTM3のゲート端子にそれぞれ入力されると、トラン
スファーゲートNTM1およびNTM3はオン状態とな
る。これにより、ハイレベル2Vの入力データは、トラ
ンスファーゲートNTM1を通過することになるが、こ
のとき、トランスファーゲートNTM1のしきい値電圧
thN (約1V)や基板効果などにより、トランスファ
ーゲートNTM1の出力端子側のノードNDM1におけ
るレベルは約1Vあるいはそれ以下となり、このレベル
がインバータIVM1の入力端子に印加される。
【0043】インバータIVM1の持つ回路しきい値
は、一般に電源電圧VDDの約1/2か、ややそれより低
いレベルに設定されるため、データ入力当初は、インバ
ータIVM1のレベル反転機能により、その出力側のノ
ードNDM2はほぼローレベルとなる。入力レベルが2
Vよりも低い1Vあるいはそれ以下であるため、多少の
貫通電流が流れるが、この不安定なローレベルがインバ
ータIVM2の入力端子に印加され、インバータIVM
2の出力側、すなわちノードNDM1は不安定ながらほ
ぼハイレベルに保持される。
【0044】しかし、このとき、トランスファーゲート
NTM2,NTM3は上述したようにオン状態であるた
め、ノードNDM2は、強制的に接地レベルに引き込ま
れ、徐々に安定した0Vのローレベルとなる。この安定
したローレベルがインバータIVM2の入力端子に印加
されるようになり、インバータIVM2の出力側、すな
わちノードNDM1は安定なほぼ2Vのハイレベルに保
持されるようになる。すなわち、トランスファーゲート
NTM1のしきい値電圧VthN や基板効果などにより約
1Vまで降下したデータレベルが補償され、ノードND
M1およびノードNDM2がそれぞれ、ハイレベルおよ
びローレベルに安定に保持される。
【0045】次に、クロック信号MCLK1がローレベ
ルとなり、クロック信号SCLKがハイレベルでスレイ
ブラッチSLVのトランスファーゲートNTS1および
NTS2のゲート端子に入力され、トランスファーゲー
トNTM1およびNTM3はオフ状態となり、トランス
ファーゲートNTS1およびNTS2がオン状態とな
る。これにより、マスタラッチMSTのノードNDM1
のハイレベルが、トランスファーゲートNTS1を通過
し、このときトランスファーゲートNTS1のしきい値
電圧VthN や基板効果などによる所定のレベル降下作用
を受けてノードNDS1に現れるとともに、ノードND
M2の安定したローレベルが、トランスファーゲートN
TS2を通過し、このときトランスファーゲートNTS
2のしきい値電圧VthN や基板効果などによる所定のレ
ベル降下作用を受けずにノードNDS2に現れる。スレ
イブラッチSLVのノードNDS2に現れたローレベル
は、トランスファーゲートNTS2のしきい値電圧V
thN や基板効果などによる所定のレベル降下作用を受け
ないため安定に保持される。このため、ノードNDS1
もやがて安定なハイレベルに保持されるようになる。そ
して、ノードNDS2の安定したローレベルは、インバ
ータIVS3の入力端子に印加され、これにより、イン
バータIVS3から安定したハイレベル出力が得られ、
データ出力端子DOUTから出力される。
【0046】なお、入力データがローレベルの場合に
は、マスタラッチMSTのトランスファーゲートNTM
2はオン状態とならないが、トランスファーゲートNT
M1を通過するローレベルは、トランスファーゲートN
TM1のしきい値電圧VthN や基板効果などによる所定
のレベル降下作用を受けずに安定に保持され、ノードN
DM1に現れるため、インバータIVM1の出力側のノ
ードNDM2も安定なハイレベルに保持されて、シフト
レジスタとして安定に動作する。マスタラッチMSTか
らスレイブラッチSLVへのデータの転送は、インバー
タIVM1,IVM2により確立されるノードNDM
1,NDM2のレベルがトランスファーゲートNTS
1,NTS2を通過することにより行われる。ノードN
DM1およびNDM2には、トランジスタのゲート端子
のような大きな負荷の原因となる要素が接続されていな
いので、ノードNDM1,NDM2のレベルの確立およ
びデータの転送を行うインバータIVM1,IVM2は
それ程大きなドライブ能力を要求されない。したがっ
て、インバータIVM1,IVM2を構成するトランジ
スタのサイズを小さくできる。これはシフトレジスタの
レイアウト画積の縮小化に有効である。
【0047】以上のように、図1の回路は、電源電圧V
DD2V下で、クロック信号MCLK1およびクロック信
号SCLKにより順次データをシフトするシフトレジス
タとして安定に動作する。また、本シフトレジスタは、
通常の電源電圧レベルである5V下では、なんら問題な
く安定に動作する。
【0048】以上説明したように、本実施例によれば、
製造プロセスの負担となるNチャネルトランスファーゲ
ートのしきい値電圧VthN などを下げる必要がなく、N
チャネル用の単一クロック信号のみで十分低い電圧でも
動作可能なシフトレジスタを実現できる。また、本シフ
トレジスタは、基本的にはマスタラッチMST側にNチ
ャネルトランスファーゲートを3個使用し、従来の完全
CMOS型の2個のゲートに対してトランジスタ数は1
個増えている。しかし、スレイブラッチSLV側は、N
チャネルトランスファーゲート2個を用いているため、
シフトレジスタ全体として、トランジスタ数の増加は少
ない。さらに、全てのトランスファーゲートをNチャネ
ルトランジスタで構成しているため、ウエルのような分
離層や、トランジスタ同士の分離を必要とせず、高集積
化に適しているという利点がある。加えて、図19に示
す従来の1トランジスタ・Nチャネルトランスファーゲ
ートの場合、素子数は少ないが、レイアウト的には周り
は配線領域となり、その配線下は何も無く、まだトラン
ジスタを配置する余地がある。換言すれば、素子数は少
ないがゆえにシリコンエリアに余裕をもっていることに
なる。したがって、その余ったエリアを有効に活用でき
る利点もある。
【0049】図21に示す完全CMOS型との比較にお
いては、クロックの本数を一つのデータインに対して一
本とすることによりクロックラインのラウティングによ
るレイアウト面積の増大とクロックドライバの回路規模
の増大を防止することができる。
【0050】また、本回路の基本動作は、ハイレベル
「1」を書き込むという動作時は、トランスファーゲー
トNTM2によりノードNDM2にローレベル「0」を
書込み、ローレベル「0」を書き込む際は、ノードND
M1にローレベル「0」を書き込むことでレシオ回路に
より動作させ、ハイレベル「1」の伝搬とローレベル
「0」の伝搬する回路の経路を変えることにより、低電
圧化における動作を保証している。したがって、高速動
作に有利なNチャネル主体の回路構成であるため、低電
圧下での動作速度の低下も、小さなトランジスタ寸法に
おいても最小限にできる。
【0051】さらに、本回路構成では、スレイブラッチ
SLV側には、マスタラッチMST側のトランスファー
ゲートNTM2のように、ノードNDS1あるいはND
S2を接地レベルに引き込むためのゲートを設けること
なく、安定な動作が得られるため、ゲート増加に伴う負
荷容量の増加を防止することができ、ひいては動作速度
の低下を防止できる。
【0052】図2〜図7は、従来の完全CMOS型のシ
フトレジスタと図1の構成のシフトレジスタを用いて、
4.5V,2.7V,1.7Vおよび1.5Vの各種電
源電圧VDDでシミュレーションを行った場合の、動作速
度、消費電力を示しており、図2〜図4とも(a) は完全
CMOS型の結果を示している。シミュレーションを行
う温度としては、85℃、25℃および−25℃から適
宜選択した。また、各図中に「N」,「W」,「P」,
「S」,「N」で示す各符号の意味は、「N」はNチャ
ネル、「W」はWeak(弱い)、「P」はPチャネ
ル、「S」はStrong(強い)、「N」はNomi
nal(センタ)である。たとえば「NWPS」は、N
チャネルが弱く、Pチャネルが強い場合を示し、本シミ
ュレーションは、これらの5種類の組合せで行った。
【0053】図2は、電源電圧VDD=2.7Vでシミュ
レーションを行った場合のマスタラッチ側の動作速度を
示している。図2からわかるように、本発明品は従来の
完全CMOS型とほぼ同等の速度で動作可能である。
【0054】図3は、同じく電源電圧VDD=2.7Vで
シミュレーションを行った場合のスレイブラッチ側の動
作速度を示している。図3からわかるように、本発明品
はスレイブ側においても従来の完全CMOS型とほぼ同
等の速度で動作可能である。
【0055】図4は、同じく電源電圧VDD=2.7Vで
シミュレーションを行った場合のある伝送時間内におけ
る消費電力を示している。図4からわかるように、本発
明品は従来の完全CMOS型とほぼ同等あるいはそれ以
下の消費電力である。
【0056】また、図5は、温度85℃、25℃および
−25℃において、電源電圧VDDを1.5V、2.7V
および4.5Vに変化させてシミュレーションを行った
場合の本発明品のマスタラッチ側の動作速度を示してい
る。図5の(a) において、「NSPW」で25℃および
−25℃の部分には「*」を記してあるが、これは、電
源電圧VDD=1.5Vで温度25℃および−25℃では
動作しなかったことを示している。しかし、電源電圧V
DDを1.5Vから1.7Vに上げれば良好な速度で動作
することを確認した。図5の(a) および(b) からわかる
ように、本発明品のマスタ側は低動作電圧でも良好な速
度で動作する。また、図5の(c) からわかるように、本
発明品のマスタ側は通常の動作電圧でも、2ns以下と
いう良好な速度で動作する。
【0057】図6は、温度85℃、25℃および−25
℃において、電源電圧VDDを1.5V、2.7Vおよび
4.5Vに変化させてシミュレーションを行った場合の
本発明品のスレイブラッチ側の動作速度を示している。
図6の(a) および(b) からわかるように、本発明品のス
レイブ側も低動作電圧でも良好な速度で動作する。ま
た、図6の(c) からわかるように、本発明品のスレイブ
側も通常の動作電圧でも、2ns以下という良好な速度
で動作する。
【0058】さらに、図7は、温度85℃、25℃およ
び−25℃において、電源電圧VDDを1.5V、2.7
Vおよび4.5Vに変化させてシミュレーションを行っ
た場合の本発明品の消費電力を示している。なお、この
場合、電源電圧VDDが低くなると動作速度が遅くなるた
め、電源電圧VDDの大きさに応じてマシンサイクルを変
えてシミュレーションを行った。図7からわかるよう
に、本発明品は、良好な消費電力値を得ることができ
る。
【0059】以上のシミュレーションでは、電源電圧V
DD=1.7Vが動作限界値であった。勿論、この領域に
おいては、動作周波数の低下はあるが、シフトレジスタ
としての機能は十分に備えている。また、3V近傍で
の、図19に示す従来のNチャネル1トランジスタの場
合と比較しても3トランジスタの本発明品の方が高速に
動作し、低電圧側の十分な動作マージンを持った回路と
いえる。また、レシオ回路の定数の変更や、トランジス
タサイズの最適化などにより動作周波数の一層の改善の
可能性をもっており、さらにNチャネルトランジスタの
しきい値電圧VthN を下げれば動作可能電圧を低下させ
ることができる。
【0060】
【実施例2】図8は、本発明に係るシフトレジスタの第
2の実施例を示す回路図である。本第2の実施例が上記
第1の実施例と異なる点は、第1の実施例ではスレイブ
ラッチSLVからのみ出力を得るように構成していたの
に対し、マスタラッチMSTにおいてラッチしたデータ
も出力できるようにしたことにある。そのため、マスタ
ラッチMSTのノードNDM2に対してデータ出力用の
インバータIVM3の入力端子を接続し、インバータI
VM3の出力端子をデータ出力端子DOUTmに接続し
た構成としている。その他の構成は第1の実施例と同様
である。このような構成においても、上述した第1の実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0061】図9は、従来の完全CMOS型シフトレジ
スタ、マスタ出力を有する図8のシフトレジスタおよび
マスタ出力のない図1のシフトレジスタにおいて、デー
タイン(DIN)4、スキャンイン(SIN)1として
構成した場合のセルサイズ並びに面積比率の比較結果を
示している。図9からわかるように、本実施例によるシ
フトレジスタは、完全CMOS型を「1」とした場合、
マスタ出力を有するものでも完全CMOS型の78%、
マスタ出力を有しない図1のシフトレジスタに至っては
約70%の面積で済み、本発明品は、レイアウト面積の
増大を防止している。
【0062】なお、図8の構成のシフトレジスタについ
ても、図2〜図7を用いて説明したと同様のシミュレー
ションを行ったが、この場合も、実施例1の場合とほぼ
同様の良好な結果を得ることができた。
【0063】
【実施例3】図10は、本発明に係るシフトレジスタの
第3の実施例を示す回路図である。本第3の実施例が上
記第1の実施例と異なる点は、第1の実施例ではトラン
スファーゲートNTS2の入力端子をマスタラッチMS
TのインバータIVM1の出力端子とインバータIVM
2の入力端子とが接続されたノードNDM2に接続した
構成であるのに対し、第3の実施例ではスレイブラッチ
SLVのトランスファーゲートNTS2の入力端子をマ
スタラッチMSTのノードNDM1にインバータIVM
4を介して接続したことにある。
【0064】すなわち、本回路は、上述したようにハイ
レベルあるいはローレベルに安定に保持されるノードN
DM1に現れる信号をスレイブラッチSLVに入力さ
せ、トランスファーゲートNTS2の入力端子には、イ
ンバータIVS4でレベル反転させた信号を入力させる
ように構成した点が第1の実施例の回路と異なり、その
他の構成は第1の実施例と同様である。このような構成
においても、上述した第1の実施例と同様の効果を得る
ことができる。
【0065】
【実施例4】図11は、本発明に係るシフトレジスタの
第4の実施例を示す回路図である。本第4の実施例が上
記第3の実施例と異なる点は、スレイブラッチSLVの
トランスファーゲートNTS1の入力端子とインバータ
IVS4の入力端子との接続中点とマスタラッチMST
のノードNDM1との間に、インバータIVM4を挿入
したことにある。その結果、スレイブラッチSLVへの
入力信号レベルが上記第3の実施例の場合と反転するた
め、出力段となるインバータIVS3およびデータ出力
端子DOUTをトランスファーゲートNTS2の出力端
子に接続されたノードNDS2ではなく、トランスファ
ーゲートNTS1の出力端子に接続されたノードNDS
1に接続した構成としている。その他の構成は第3の実
施例と同様である。このような構成においても、上述し
た第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0066】
【実施例5】図12は、本発明に係るシフトレジスタの
第5の実施例を示す回路図である。本第5の実施例が上
記第1の実施例と異なる点は、第1の実施例ではトラン
スファーゲートNTM2,NTM2nおよびNTM2s
のゲート端子をデータ入力端子DIN1,DINnおよ
びSINにそれぞれ接続した構成にしていたのに対し、
各トランスファーゲートNTM2,NTM2nおよびN
TM2sのゲートをトランスファーゲートNTM1,N
TM1nおよびNTM1sの出力端子にそれぞれ接続し
たことにある。
【0067】すなわち、本回路は、入力端子DIN1,
DINnおよびSINにハイレベルの信号が入力され、
クロック信号MCLK1,MCLKnおよびスキャンク
ロック信号SCANCLK がハイレベルで各トランスファーゲ
ートNTM1,NTM1nおよびNTM1s並びにトラ
ンスファーゲートNTM3,NTM3nおよびNTM3
sのゲートに入力されたときに、各トランスファーゲー
トNTM2,NTM2n,NTM2s,NTM3,NT
M3nおよびNTM3sがオン状態となり、ノードND
M2を接地レベルに引き込むように構成されている点が
第1の実施例の回路と異なり、その他の構成は第1の実
施例と同様である。このような構成においても、上述し
た第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0068】
【実施例6】図13は、本発明に係るシフトレジスタの
第6の実施例を示す回路図である。本第6の実施例が上
記第5の実施例と異なる点は、第5の実施例ではトラン
スファーゲートNTM1,NTM1nおよびNTM1s
並びにトランスファーゲートNTM3,NTM3nおよ
びNTM3sのゲート端子をそれぞれクロック信号MC
LK1,MCLKnおよびスキャンクロック信号SCANCL
K の入力ラインに接続し、トランスファーゲートNTM
2,NTM2nおよびNTM2sのゲート端子をトラン
スファーゲートNTM1,NTM1nおよびNTM1s
の出力端子にそれぞれ接続した構成にしていたのに対
し、トランスファーゲートNTM1,NTM1nおよび
NTM1s並びにトランスファーゲートNTM2,NT
M2nおよびNTM2sのゲートをクロック信号MCL
K1,MCLKnおよびスキャンクロック信号SCANCLK
の入力ラインにそれぞれ接続し、トランスファーゲート
NTM3,NTM3nおよびNTM3sのゲート端子を
トランスファーゲートNTM1,NTM1nおよびNT
M1sの出力端子にそれぞれ接続したことにある。その
他の構成は第5の実施例と同様である。このような構成
においても、上述した第1の実施例と同様の効果を得る
ことができる。
【0069】
【実施例7】図14は、本発明に係るシフトレジスタの
第7の実施例を示す回路図である。本第7の実施例が上
記第6の実施例と異なる点は、トランスファーゲートN
TM3,NTM3nおよびNTM3sのゲート端子をト
ランスファーゲートNTM1,NTM1nおよびNTM
1sの出力端子の代わりに、データ入力端子DIN1,
DINnおよびSINにそれぞれ接続したことにある。
その他の構成は第6の実施例と同様である。このような
構成においても、上述した第1の実施例と同様の効果を
得ることができる。
【0070】
【実施例8】図15は、本発明に係るシフトレジスタの
第8の実施例を示す回路図である。本第8の実施例が上
記第4の実施例と異なる点は、マスタラッチ側のクロッ
ク信号MCLK1を直接トランスファーゲートNTM
1,NTM3のゲート端子に入力させる代わりに、図示
しない制御系からのコントロール信号CNTL1とクロ
ック信号MCLK1とをナンドゲートNAND1に入力
させてナンド条件をとり、コントロール信号CNTL1
がアクティブのときのみインバータIVM5を介して入
力させる、いわゆる条件付き入力構成としたことにあ
る。
【0071】なお、図15では、図面および説明の簡単
化のためデータ入力段を1段のみ示しているが、2段目
以降のクロック信号も、図15に示す構成と同様にナン
ドゲートおよびインバータを介してトランスファーゲー
トのゲート端子に入力される。その他の構成は第4の実
施例と同様である。このような構成においても、上述し
た第1の実施例と同様の効果を得ることができるととも
に、データのラッチ制御を任意に行える利点がある。ま
た、スレイブラッチ側のクロック信号SCLKに対して
も上述した条件付き入力構成とできることは勿論であ
る。
【0072】
【実施例9】図16は、本発明に係るシフトレジスタの
第9の実施例を示す回路図である。本第9の実施例が上
記第4の実施例と異なる点は、データ入力端子DIN1
の前段に、複数のデータ、たとえば4つのデータD1〜
D4から一のデータを選択してデータ入力端子DIN1
に入力させるデータ選択回路SELを設けたことにあ
る。
【0073】データ選択回路SELは、アンドゲートA
ND1〜AND4,ノアゲートNOR1,NOR2およ
びナンドゲートNAND2により構成されている。各デ
ータD1〜D4は、アンドゲートAND1〜AND4の
一方の入力にそれぞれ入力され、アンドゲートAND1
〜AND4の他方の入力には図示しない制御系からのセ
レクト信号SLCT1〜SLCT4がそれぞれ入力され
る。セレクト信号SLCT1〜SLCT4は、2つ以上
が同時にアクティブになることはない。そして、アンド
ゲーAND1およびAND2の出力がノアゲートNOR
1に入力され、アンドゲーAND3およびAND4の出
力がノアゲートNOR2に入力される。ノアゲートNO
R1およびNOR2の出力はNAND2の入力にそれぞ
れ入力され、ナンドゲートNAND2の出力がデータ入
力端子DIN1に入力される。すなわち、アクティブと
なったセレクト信号SLCTで選択されたデータD1〜
D4のうちの一のデータのみがデータ入力端子DIN1
に入力されることになる。
【0074】その他の構成は第4の実施例と同様であ
る。このような構成においても、上述した第1の実施例
と同様の効果を得ることができるとともに、データのラ
ッチ制御を任意に行える利点がある。
【0075】
【実施例10】図17は、本発明に係るシフトレジスタ
の第10の実施例を示す回路図である。本第10の実施
例が上記第8の実施例と異なる点は、コントロール信号
CNTL1とクロック信号MCLK1とをナンドゲート
NAND1に入力させてナンド条件をとり、コントロー
ル信号CNTL1がアクティブのときのみインバータI
VM5を介して入力させる条件付き入力構成としてデー
タのラッチ制御をする代わりに、トランスファーゲート
NTM1とデータ入力端子DIN1との間、並びにトラ
ンスファーゲートNTM3とNTM2との間に、N−M
OSトランジスタからなるコントロール用トランスファ
ーゲートNTM4,NTM5をそれぞれ直列に接続し、
トランスファーゲートNTM1およびNTM3のゲート
端子にクロック信号MCLK1を入力させ、トランスフ
ァーゲートNTM4およびNTM5のゲート端子にコン
トロール信号CNTL1を入力させるように構成したこ
とにある。その他の構成は第8の実施例を同様である。
【0076】このような構成においても、上述した第1
の実施例と同様の効果を得ることができるとともに、デ
ータのラッチ制御を任意に行える利点がある。また、第
8の実施例の構成の場合には、第4の実施例の構成に加
えてナンドゲートNAND1およびインバータIVM5
を追加することで、PチャネルおよびNチャネルが混在
するMOSトランジスタを6個増設する必要があるが、
本第10の実施例ではN−MOSトランジスタを2個増
設するだけでよいことから、本構成はデータのラッチ制
御を任意に行う場合などのレイアウト面積の縮小化に極
めて有効である。
【0077】
【実施例11】図18は、本発明に係るシフトレジスタ
の第11の実施例を示す回路図である。本第11の実施
例が上記第9の実施例と異なる点は、データ入力端子D
IN1の前段にアンドゲートAND1〜AND4、ノア
ゲートNOR1,NOR2およびナンドゲートNAND
2からなるデータ選択回路SELを設ける代わりに以下
のように構成したことにある。すなわち、本第11の実
施例では、4つのデータ入力端子DIN1〜DIN4を
並列に設けるとともに、入力端子が接地されゲート端子
が各データ入力端子DIN1〜DIN4にそれぞれ接続
されたN−MOSトランジスタからなるトランスファー
ゲートNTM21〜NTM24を設け、さらに、クロッ
ク信号MCLK1が入力されるトランスファーゲートN
TM1と各データ入力端子DIN1〜DIN4との間、
並びにトランスファーゲートNTM3と各トランスファ
ーゲートNTM21〜NTM24との間に、それぞれN
−MOSトランジスタからなるセレクト用トランスファ
ーゲートNTM41〜NTM44、NTM51 〜NTM
54をそれぞれ直列に接続し、トランスファーゲートN
TM41およびNTM51のゲート端子にセレクト信号
SLCT1を、トランスファーゲートNTM42および
NTM52のゲート端子にセレクト信号SLCT2を、
トランスファーゲートNTM43およびNTM53のゲ
ート端子にセレクト信号SLCT3を、トランスファー
ゲートNTM44およびNTM54のゲート端子にセレ
クト信号SLCT4をそれぞれ入力させるように構成し
ている。その他の構成は第9の実施例を同様である。
【0078】このような構成においても、上述した第1
の実施例と同様の効果を得ることができるとともに、デ
ータのラッチ制御を任意に行える利点がある。また、第
9の実施例の構成の場合には、第4の実施例の構成に加
えてアンドゲートAND1〜AND4、ノアゲートNO
R1,NOR2およびナンドゲートNAND2を追加す
ることで、PチャネルおよびNチャネルが混在するMO
Sトランジスタを20個増設する必要があるが、本第1
1の実施例ではN−MOSトランジスタを11個増設す
るだけでよいことから、本構成はデータのラッチ制御を
任意に行う場合などのレイアウト面積の縮小化に極めて
有効である。
【0079】なお、図1に示す第1の実施例において、
トランスファーゲートNTM1,NTM3をPチャネル
MOSトランジスタで構成してもよい。この場合、その
動作においては、クロック信号MCLK1の論理を反転
とする必要がある。また、トランスファーゲートNTS
1,NTS2についても同様である。さらには、トラン
スファーゲートNTM1,NTM3に加えて、トランス
ファーゲートNTM2もPチャネルMOSトランジスタ
で構成してもよく、この場合にはトランスファーゲート
NTM2のソースを接地ではなく電源電位に接続する必
要がある。また、上記第3の実施例において、トランス
ファーゲートNTS1の入力端子およびインバータIV
S4の入力端子を、ノードNDM1ではなくノードND
M2に接続してもよい。この場合、インバータIVS3
の入力端子は、ノードNDS1ではなくノードNDS2
に接続される。さらには、上記第4の実施例において、
インバータIVM4の入力端子を、ノードNDM1では
なくノードNDM2に接続してもよい。この場合、イン
バータIVS3の入力端子は、ノードNDS2ではなく
ノードNDS1に接続される。その他、本発明の技術思
想に基づいて様々な変形例が考えられる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レイアウト面積の増大や回路の複雑化を招くことなく、
通常の電源電圧下のみならず、低電源電圧下においても
安定に動作可能なシフトレジスタおよびデータ選択回路
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシフトレジスタの第1の実施例を
示す回路図である。
【図2】電源電圧VDD=2.7Vでシミュレーションを
行った場合のマスタラッチ側の動作速度を示す図であ
る。
【図3】電源電圧VDD=2.7Vでシミュレーションを
行った場合のスレイブラッチ側の動作速度を示す図であ
る。
【図4】電源電圧VDD=2.7Vでシミュレーションを
行った場合のある伝送時間内における消費電力を示す図
である。
【図5】温度85℃、25℃および−25℃において、
電源電圧VDDを1.5V、2.7Vおよび4.5Vに変
化させてシミュレーションを行った場合の本発明品のマ
スタラッチ側の動作速度を示す図である。
【図6】温度85℃、25℃および−25℃において、
電源電圧VDDを1.5V、2.7Vおよび4.5Vに変
化させてシミュレーションを行った場合の本発明品のス
イレイブラッチ側の動作速度を示す図である。
【図7】温度85℃、25℃および−25℃において、
電源電圧VDDを1.5V、2.7Vおよび4.5Vに変
化させてシミュレーションを行った場合の本発明品の消
費電力を示す図である。
【図8】本発明に係るシフトレジスタの第2の実施例を
示す回路図である。
【図9】図1および図8に示す本発明品と従来のCMO
S型回路とのセルサイズおよび面積比率の比較例を示す
図である。
【図10】本発明に係るシフトレジスタの第3の実施例
を示す回路図である。
【図11】本発明に係るシフトレジスタの第4の実施例
を示す回路図である。
【図12】本発明に係るシフトレジスタの第5の実施例
を示す回路図である。
【図13】本発明に係るシフトレジスタの第6の実施例
を示す回路図である。
【図14】本発明に係るシフトレジスタの第7の実施例
を示す回路図である。
【図15】本発明に係るシフトレジスタの第8の実施例
を示す回路図である。
【図16】本発明に係るシフトレジスタの第9の実施例
を示す回路図である。
【図17】本発明に係るシフトレジスタの第10の実施
例を示す回路図である。
【図18】本発明に係るシフトレジスタの第11の実施
例を示す回路図である。
【図19】電源電圧VDD=5.0V系で動作可能な従来
のシフトレジスタの基本構成を示す回路図である。
【図20】第1および第2のクロック信号を説明するた
めのタイミングチャートである。
【図21】従来の完全CMOS型シフトレジスタの回路
図である。
【図22】第1および第2のクロック信号並びに反転第
1および反転第2のクロック信号を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
MST…マスタラッチ SLV…スレイブラッチ NTM1,NTM1n,NTM1s…トランスファーゲ
ート NTM2,NTM2n,NTM2s…トランスファーゲ
ート NTM3,NTM3n,NTM3s…トランスファーゲ
ート NTM21〜NTM24…トランスファーゲート NTM4,NTM5…コントロール用トランスファーゲ
ート NTM41〜NTM44,NTM51〜NTM54…セ
レクト用トランスファーゲート NTS1…トランスファーゲート NTS2…トランスファーゲート IVM1,IVM2,IVM4,IVM5,IVS1,
IVS2,IVS3,IVS4…インバータ NAND1,NAND2…ナンドゲート AND1〜AND4…アンドゲート NOR1,NOR2…ノアゲート DIN1〜DIN4,DINn,SIN…データ入力端
子 DOUT…データ出力端子 MSLK1,MCLKn…クロック信号 SCLK…クロック信号 SCANCLK …スキャンクロック信号 CNTL1…コントロール信号 SLCT1〜SLCT4…セレクト信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに逆向きに接続された第1および第
    2のインバータと、 ゲート端子に印加される第1のクロック信号に応じて入
    力端子と上記第1のインバータの入力とを導通させる第
    1のトランスファーゲートと、 ゲート端子に印加される信号に応じて接地と上記第2の
    インバータの入力とを導通させる直列に接続された第2
    および第3のトランスファーゲートと、 互いに逆向きに接続された第3および第4のインバータ
    と、 ゲート端子に印加される第2のクロック信号に応じて第
    1のノードと上記第3のインバータの入力とを導通させ
    る第4のトランスファーゲートと、 ゲート端子に印加される第2のクロック信号に応じて第
    2のノードと上記第4のインバータの入力とを導通させ
    る第5のトランスファーゲートと、 を有し、上記第2および第3のトランスファーゲートの
    ゲート端子のうち、何れか一方のゲート端子は上記入力
    端子または上記第1のインバータの入力に接続され、他
    方のゲート端子は上記第1のトランスファーゲートのゲ
    ート端子に接続され、上記第1のノードには上記第1ま
    たは第2のインバータの出力と同じ論理の第1の信号が
    印加され、上記第2のノードには上記第1の信号と論理
    が逆の第2の信号が印加されるシフトレジスタ。
  2. 【請求項2】 上記第1のノードと上記第2のインバー
    タの出力とが接続され、上記第2のノードと上記第1の
    インバータの出力とが接続されている請求項1に記載の
    シフトレジスタ。
  3. 【請求項3】 入力が上記第1または第2のインバータ
    の出力に接続された第5のインバータを有し、上記第1
    のノードと上記第5のインバータの入力とが接続され、
    上記第2のノードと上記第5のインバータの出力とが接
    続されている請求項1に記載のシフトレジスタ。
  4. 【請求項4】 入力が上記第1または第2のインバータ
    の出力に接続された第5のインバータと、入力が上記第
    5のインバータの出力とが接続された第6のインバータ
    とを有し、上記第1のノードと上記第5のインバータの
    出力とが接続され、上記第2のノードと上記第6のイン
    バータの出力とが接続されている請求項1に記載のシフ
    トレジスタ。
  5. 【請求項5】 ゲート端子に印加される信号に応じてデ
    ータ入力端子と第1の出力端子とを導通させる直列に接
    続された第1および第2のトランスファーゲートと、 ゲート端子に印加される信号に応じて接地と第2の出力
    端子とを導通させる直列に接続された第3、第4および
    第5のトランスファーゲートと、 を有し、上記第1および第2のトランスファーゲートの
    ゲート端子のうち、何れか一方のゲート端子、並びに上
    記第3、第4および第5のトランスファーゲートのゲー
    ト端子のうち、何れか一のゲート端子にクロック信号が
    印加され、上記第1および第2のトランスファーゲート
    のゲート端子のうちの他方のゲート端子、並びに上記第
    3、第4および第5のトランスファーゲートのゲート端
    子のうちの他の一のゲート端子に制御信号が印加され、
    上記第3、第4および第5のトランスファーゲートのゲ
    ート端子のうちの残りの一のゲート端子が、上記データ
    入力端子または第1または第2のトランスファーゲート
    の出力に接続されているデータ選択回路。
  6. 【請求項6】 互いに逆向きに接続された第1および第
    2のインバータと、 ゲート端子に印加される信号に応じてデータ入力端子と
    第1のインバータの入力とを導通させる直列に接続され
    た第1および第2のトランスファーゲートと、 ゲート端子に印加される信号に応じて接地と第2のイン
    バータの入力とを導通させる直列に接続された第3、第
    4および第5のトランスファーゲートと、 互いに逆向きに接続された第3および第4のインバータ
    と、 ゲート端子に印加される信号に応じて第1のノードと上
    記第3のインバータの入力とを導通させる第6のトラン
    スファーゲートと、 ゲート端子に印加される信号に応じて第2のノードと上
    記第4のインバータの入力とを導通させる第7のトラン
    スファーゲートと、 を有し、上記第1および第2のトランスファーゲートの
    ゲート端子のうち、何れか一方のゲート端子、並びに上
    記第3、第4および第5のトランスファーゲートのゲー
    ト端子のうち、何れか一のゲート端子に第1のクロック
    信号が印加され、上記第1および第2のトランスファー
    ゲートのゲート端子のうちの他方のゲート端子、並びに
    上記第3、第4および第5のトランスファーゲートのゲ
    ート端子のうちの他の一のゲート端子に制御信号が印加
    され、上記第3、第4および第5のトランスファーゲー
    トのゲート端子のうちの残りの一のゲート端子が、上記
    データ入力端子または第1または第2のトランスファー
    ゲートの出力に接続され、上記第6および第7のトラン
    スファーゲートのゲート端子に第2のクロック信号が印
    加され、上記第1のノードには上記第1または第2のイ
    ンバータの出力と同じ論理の第1の信号が印加され、上
    記第2のノードには上記第1の信号と論理が逆の第2の
    信号が印加されるシフトレジスタ。
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