JPH06222354A - 表示装置用遮光膜 - Google Patents

表示装置用遮光膜

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Publication number
JPH06222354A
JPH06222354A JP50A JP3124893A JPH06222354A JP H06222354 A JPH06222354 A JP H06222354A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3124893 A JP3124893 A JP 3124893A JP H06222354 A JPH06222354 A JP H06222354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
light
chromium
chromium oxide
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP50A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Akao
安彦 赤尾
Takeshi Harano
猛 原納
Takuji Oyama
卓司 尾山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AG Technology Co Ltd
Original Assignee
AG Technology Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by AG Technology Co Ltd filed Critical AG Technology Co Ltd
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Publication of JPH06222354A publication Critical patent/JPH06222354A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】遮光性が高くかつ実用上十分に低い反射率を有
する遮光膜を提供する。 【構成】基板1側から可視光領域で実質的に透明な酸化
クロム膜2および可視光領域で実質的に不透明なクロム
膜3が形成されてなり、かつ酸化クロム膜2の膜厚を5
0nm〜75nmとして各膜からの反射光を干渉させる
ことにより低反射率化されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表示装置用遮光膜、特に
カラー液晶表示(LCD)用遮光膜に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高いコントラスト比を得るために、LC
Dの画素枠として設けられる遮光膜として、遮光性の高
いメタル膜、特にクロム膜が従来利用されている。しか
し、クロム膜は遮光性は高いが、可視光反射率が約50
%あり、さらに表示コントラスト比を高めるためにはこ
の反射を小さくする必要がある。
【0003】このため、従来、反射率を低くする手段と
してクロム膜のかわりに酸化クロム膜を使用することが
提案されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、それらの提案
は、単に酸化クロムの低反射率性を利用し、酸化クロム
を光の吸収体として使用しただけであって、反射防止性
能は不十分であり、また酸化クロムが酸に侵されにくい
ためパターニングのための良好なエッチング性が得にく
いなどの問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためのものであり、その手段として所定の膜厚を有
する酸化クロム膜と可視光領域で不透明なクロム膜の2
層構造から成る遮光膜を用いる。
【0006】すなわち、可視光領域で実質的に透明な透
過型表示装置用基板の上に設けられた遮光膜であって、
該基板側から可視光領域で実質的に透明な酸化クロム膜
および可視光領域で実質的に不透明なクロム膜が形成さ
れてなり、かつ該酸化クロム膜の膜厚を50nm〜75
nmとして各膜からの反射光を干渉させることにより低
反射率化されてなることを特徴とする表示装置用遮光膜
を提供する。
【0007】本発明の透過型表示装置とは、光の透過不
透過を制御して表示を行なう表示装置であればよく、代
表的には、液晶表示装置が挙げられる。このような表示
装置においては、少なくとも可視光領域において実質的
に透明な一対の基板間に液晶等の電気光学媒体を挟み、
電圧の印加、非印加に応じた光の透過率を制御して、表
示を行なう。
【0008】遮光膜のパターンは、通常、コントラスト
比を向上するため、表示用画素枠を形成するようにに設
けられる。例えばストライプ状であり、また格子状のこ
ともある。本発明の遮光膜は、カラーフィルターと併用
されることが好ましい。すなわち、基板に本発明の遮光
膜を所定のパターンで形成するとともに、R,G,Bの
カラーフィルターを表示画素に相当する部分に形成す
る。カラーフィルターは、通常用いられる染色法、印刷
法、電着法、フォトリソ法などで形成されればよい。こ
のように形成されたカラーフィルターおよび遮光膜の上
に、必要に応じて無機酸化物、有機樹脂などの保護膜を
介して、表示駆動用の透明電極を形成することにより、
表示装置用の電極付基板が形成される。
【0009】遮光膜の遮光度は、仕様、用途に応じて決
定されればよく、この遮光度を得るため、本発明のクロ
ム膜は光透過率を低くして、可視光領域で実質的に不透
明とする。実質的に不透明にするためには、通常、光透
過率で、0.01%〜1%とされれば良い。具体的に
は、厚みを40nm〜200nmとして、このような遮
光性を得ることが好ましい。
【0010】本発明においては、酸化クロム膜の厚み
は、50nm〜75nmであることを特徴とする。この
範囲からはずれると、反射光の干渉を利用して反射率を
低下することが困難になるため好ましくない。厚みは、
上記範囲で、膜の屈折率、消衰係数などから、適宜調整
されればよい。
【0011】また、酸化クロム膜については、実質的に
透明であり、波長550nmでの屈折率が1.9〜2.
4であることが好ましい。この範囲を外れると、酸化ク
ロム膜からとクロム膜からとの反射光を干渉させて、反
射光を低減することが困難になる。実質的に透明である
とは、消衰係数が0.7以下程度であることをいい、こ
れにより、十分な光の干渉を生じさせることができるよ
うになる。
【0012】本発明のクロム膜、酸化クロム膜を製膜す
るためには、通常のスパッタリングや蒸着法によって行
なえる。スパッタリングにより、クロム膜を製膜するた
めには、クロムターゲットを用い、アルゴン等の不活性
雰囲気下で、スパッタリングを行なえばよい。また、酸
化クロム膜を製膜するためには、クロムターゲットを用
い、酸素雰囲気下でスパッタリングを行なう方法のほ
か、酸化クロムターゲットを用いることも可能である。
【0013】本発明による遮光膜によれば、必要な遮光
性を可視光領域で不透明なクロム膜で実現できるととも
に、所定の膜厚を有する酸化クロム膜を用いることによ
り可視光領域での反射を下げることができる。また、本
発明の遮光膜は同時にパターニングのためのエッチング
性も良好である。上記のような、波長550nmでの屈
折率が1.9〜2.4で、消衰係数が0.7以下である
ような光学特性を持つ酸化クロムは化学量論的に完全な
酸化クロム(Cr23 )になっていないためと考えら
れる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明による遮光膜の構造を示すものであ
り、1はガラス基板、2は酸化クロム膜、3はクロム膜
である。
【0015】このような構成の遮光膜を形成するため、
可視光領域で実質的に透明なガラス基板に屈折率が2.
2、消衰係数が0.30のの酸化クロム膜を酸素とアル
ゴンの混合ガスをスパッタリングガスとし、クロムをタ
ーゲットとするスパッタリング法により表1に示した種
々の厚みに成膜し、ついでクロム膜をアルゴンのみをス
パッタリングガスとしクロムをターゲットとするスパッ
タリング法により100nm成膜した。
【0016】なお、酸化クロムの組成、光学定数はスパ
ッタリング成膜時の酸素とアルゴンの混合ガス比、およ
びスパッタリング電力の組合せで制御される。本実施例
で、酸化クロム製膜は電力7kWで、スパッタリング圧
3×10-3Torr(酸素100%)で行ない、その組成
は、CrO1.3 であった。また、クロム製膜は電力5k
Wで、スパッタリング圧3×10-3Torr(アルゴン10
0%)で行なった。
【0017】上記のようにスパッタリング法で成膜した
2層構造の膜上に、光レジストをパターニングし、それ
を硝酸第二セリウムアンモニウムおよび過塩素酸を混合
して調整したエッチング液で格子状にエッチングした。
エッチング性は良好であった。表1に酸化クロムの各厚
みでの波長550nmでの光反射率を併記する。
【0018】
【表1】
【0019】図2は表1の遮光膜のうち、酸化クロム厚
が60nmとなるものについての、図1に示した本発明
による遮光膜のガラス基板側から測定した分光反射率で
あり、比較のためクロム単膜も示した。比視感度が最大
となる550nmから560nmの波長で極小値となり
その値は550nmで6.5%である。しかし、これに
はガラス面の反射率約4%が含まれており、実質的なガ
ラス基板と遮光膜界面の反射率は約2.5%であり実用
上十分に低い。なお、反射率を極小にすべき波長は酸化
クロム膜の光学定数、膜厚により変えることができる
が、人間の視感度の高い550nm付近に設定するのが
効果的である。なお、図3は図1に示した本発明による
遮光膜の分光透過率である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による遮光
膜は遮光性が高くかつ実用上十分に低い反射率を有し、
また良好なエッチングプロファイルが実現でき、本遮光
膜を使用することでより高いコントラスト比が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遮光膜の構造を示す断面図
【図2】実施例における分光反射率を示すグラフ
【図3】本発明による遮光膜の分光透過率を示すグラフ
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:酸化クロム膜 3:クロム膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可視光領域で実質的に透明な透過型表示装
    置用基板の上に設けられた遮光膜であって、該基板側か
    ら可視光領域で実質的に透明な酸化クロム膜および可視
    光領域で実質的に不透明なクロム膜が形成されてなり、
    かつ該酸化クロム膜の膜厚を50nm〜75nmとして
    各膜からの反射光を干渉させることにより低反射率化さ
    れてなることを特徴とする表示装置用遮光膜。
JP50A 1993-01-27 1993-01-27 表示装置用遮光膜 Pending JPH06222354A (ja)

Priority Applications (1)

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JP50A JPH06222354A (ja) 1993-01-27 1993-01-27 表示装置用遮光膜

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JP50A JPH06222354A (ja) 1993-01-27 1993-01-27 表示装置用遮光膜

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JPH06222354A true JPH06222354A (ja) 1994-08-12

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JP50A Pending JPH06222354A (ja) 1993-01-27 1993-01-27 表示装置用遮光膜

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