JPH06221601A - 脱臭空調機 - Google Patents

脱臭空調機

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JPH06221601A
JPH06221601A JP5009313A JP931393A JPH06221601A JP H06221601 A JPH06221601 A JP H06221601A JP 5009313 A JP5009313 A JP 5009313A JP 931393 A JP931393 A JP 931393A JP H06221601 A JPH06221601 A JP H06221601A
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JP
Japan
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deodorizing
duct
air conditioner
fragrance
unit
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Application number
JP5009313A
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English (en)
Inventor
Masami Inada
田 雅 巳 稲
Mikio Yoshihara
原 幹 夫 吉
Tomio Oguma
熊 富 雄 小
Yasuhiro Aso
生 康 弘 麻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、室内を効率よく脱臭できる脱
臭空調機を提供することである。 【構成】装置本体2と、装置本題2に配設され端部に吸
気口3aと排気口3bを有するダクト3と、ダクト3に
配設されるファン30及び脱臭部10と、脱臭部10よ
りも下流側に配設されダクト3内の内の空気を冷却する
大気冷却手段40を備えたことを特徴とする脱臭空調機
1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室内の空気を脱臭及び冷
却する脱臭空調機に関するものであり、例えばトイレ室
内等に配設されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりトイレの空調は、トイレの天井
や壁に設置されるエアコンによって行われるようになっ
ている。一般的には、トイレ室内が狭く、通常のエアコ
ンを設置すると不経済なこともあって、セントラルヒー
ティングによって他の部屋と同時に空調されているケー
スが多い。そして、トイレ室内に発生するアンモニアや
メチルカプタンなどの悪臭は、市販の脱臭剤や消臭剤が
置かれることによって、除去されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、脱臭剤に接す
る空気には流れがないために、効率よく室内全体を脱臭
させることができなかった。また空調機によって冷やさ
れた空気では、脱臭剤の活性率が下がるため、やはり脱
臭効率が悪いという問題があった。
【0004】本発明は上記不具合を解決することを目的
とするものである。以下、各請求項についてその目的を
詳述する。
【0005】即ち、請求項1記載の発明の目的は、室内
の効率よい脱臭及び空調を行う脱臭空調機を提供するこ
ととする。
【0006】請求項2記載の発明の目的は、請求項1記
載の脱臭空調機において、脱臭手段の脱臭効果を長く存
続させることである。
【0007】請求項3記載の発明の目的は、請求項2記
載の脱臭空調機において、より脱臭効果を高めることで
ある。
【0008】請求項4記載の発明の目的は、請求項1記
載の脱臭空調機において、効率よく室内の空気を脱臭及
び冷却することである。
【0009】請求項5記載の発明の目的は、請求項4記
載の脱臭空調機において、より効率よく室内の空気を脱
臭及び冷却するとともに、装置本体を小型化することで
ある。
【0010】請求項6記載の発明の目的は、室内を効率
よく脱臭させるだけでなく、芳香させることのできる脱
臭空調機を提供することである。
【0011】請求項7及び8記載の発明の目的は、請求
項6記載の脱臭空調機において、芳香の効果を長く存続
させることのできる脱臭空調機を提供することである。
【0012】請求項9記載の発明の目的は、請求項6記
載の脱臭空調機において、芳香手段のケースを交換する
ときに、蓋部材に負荷をかけないようにすることであ
る。
【0013】
【発明の構成】
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた請求項1記載の発明は、装置本体と、該装置本
体に配設され端部に吸気口と排気口を有するダクトと、
該ダクトに配設されるファン及び脱臭手段と、前記ダク
トの前記脱臭手段よりも下流側に配設され前記ダクト内
の空気を冷房あるいは暖房する空調手段を備えたことを
特徴とする脱臭空調機である。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1の脱臭空
調機において、前記脱臭手段が、ゲンノショウコとオオ
バコの抽出成分を付着させた担持体を有することであ
る。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2の脱臭空
調機において、前記担持体が前記ダクトの上流側に配設
される第1担持体と前記ダクトの下流側に配設される第
2担持体より構成され、ゲンノショウコは前記第1担持
体に、オオバコは前記第2担持体にそれぞれ付着されて
いることである。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1の脱臭空
調機において、前記ダクトの吸気口と排気口が前記装置
本体の同一面上に配置されるとともに、前記吸気口と前
記排気口に連通する前記ダクトの端部が、互いに離れる
方向に開きをもって位置していることである。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項4の脱臭空
調機において、前記吸気口と前記排気口との間に、前記
脱臭手段及び前記空調手段を操作する操作部が位置して
いることである。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1の脱臭空
調機において、前記ダクトの前記脱臭手段よりも下流側
には、芳香手段が配設されていることである。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項6の脱臭空
調機において、前記芳香手段は、芳香剤の注入された芳
香ケースと、該芳香ケースの開口部を遮蔽する蓋部と、
該蓋部を開閉させて芳香剤を拡散させる蓋駆動部を有
し、前記脱臭空調機は、使用者を検知する人検知手段
と、該人検知手段からの信号を受けると前記蓋駆動部及
び前記ファンを作動させて芳香させる制御手段を備えて
いることである。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項7の脱臭空
調機において、前記制御手段が、前記人検知手段からの
信号を受けると前記蓋駆動部を断続的に作動させるとと
もに、前記蓋部の開口時間が信号を受けた直後は長く、
2回目以降は短くなるよう前記蓋駆動部を制御すること
である。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項7の脱臭空
調機において、前記芳香ケースがダクト内に前記吸気口
から脱着可能に配設された脱着ケース上に載置されてい
るとともに、前記蓋部に近接してレバー手段が回動可能
に配設され、該レバー手段は回動によって前記蓋部を上
方に押し上げて前記芳香ケースから離すことである。
【0023】
【作用及び効果】請求項1記載の発明によれば、ファン
の配設されたダクト内に脱臭手段が配設されているた
め、脱臭手段に大気流を当てて室内の空気を効率よく脱
臭できる。
【0024】また、空調手段が脱臭手段よりも下流側に
あるため、空調手段によって熱交換された大気流がその
まま大気に排出される。従って、空調手段が脱臭手段を
無駄に温めたり冷やしたりせず、効率よく空調が行われ
る。
【0025】請求項2記載の発明によれば、ゲンノショ
ウコとオオバコの脱臭作用を活かすために、これらの生
薬の抽出成分を担持体に付着させたため、脱臭空調機の
中に収めて脱臭剤として活かすことが可能となる。ま
た、ゲンノショウコとオオバコは脱臭作用が長く存続す
るため、これらの抽出成分を脱臭剤として用いることに
よって、脱臭効果を長く存続させることができる。
【0026】請求項3記載の発明では、硫黄系の臭気を
吸着するゲンノショウコより抽出した成分を上流側に配
置し、アンモニア等のアミン系の臭気を吸着するオオバ
コより抽出した成分を下流側に配置した。特にオオバコ
は、アミン系だけでなく硫黄系の臭気についても吸着す
る特性がある。臭気のうち、硫黄系の臭気の大部分はゲ
ンノショウコで吸着されるが、吸着しきれなかった僅か
な残りをゲンノショウコが吸着するため、硫黄系の臭気
を完全に吸着させることが可能となり、脱臭効果を上げ
ることができる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、吸気口と排
気口が互いに離れる方向に開きをもって位置しているた
め、排気される空気の流れと吸引される空気の流れとが
重ならず、排気された空気がそのまま吸気口から吸引さ
れない。従って、効率よく室内の空気が循環される。
【0028】請求項5記載の発明によれば、吸気口と排
気口との間に操作部が位置しており、吸気口と排気口の
間が離れている。従って、排気される空気の流れるを吸
引される空気の流れから遠ざけ、より効率的に室内の空
気全体を循環させることが可能となる。また、操作部が
空いた空間に機能的に配置されるため、装置全体を小型
化できる。
【0029】請求項6記載の発明によれば、脱臭手段よ
りも下流側に芳香手段が配置されているため、臭気の脱
臭された空気を芳香させて排出させ、室内の空気を芳香
させることができる。
【0030】請求項7記載の発明のよれば、人検知手段
が使用者を検知すると蓋駆動部によって蓋部が開けられ
る。このように使用者が室内にいる時だけに芳香させる
ため、芳香剤が必要なときだけ消費される。従って、無
駄がなく、芳香作用が長く存続する。
【0031】請求項8記載の発明によれば、芳香剤の芳
香時間が1回目の作動時間よりも2回目の作動時間の方
が短く設定されている。即ち、1回目の作動で室内を一
度芳香させると、この芳香は完全には室内から消え去ら
ないため、2回目の作動は1回目と比較して短くても同
様に芳香させられるわけであり、芳香時間を節約するこ
とで芳香作用を長く存続させることが可能となる。
【0032】請求項9記載の発明によれば、レバー手段
の回動によって蓋部材が上方に押し上げられて、芳香ケ
ースから離れる。このため、脱着ケースを吸気口より取
り出す場合に、芳香ケースを蓋部が接触・押圧しない。
従って、芳香ケースに負荷をかけずに芳香ケースを取り
出すことが可能となる。
【0033】
【実施例】本発明の脱臭空調機1の一実施例を図1乃至
図11に基づいて説明する。本実施例の脱臭空調機1
は、図10に示すようにトイレ室内に載置された手洗い
台60に組み込まれているものである。
【0034】図1は本実施例の脱臭空調機1の構成を模
式的に示したものである。脱臭空調機1の箱型の装置本
体2内にはU字形状に屈曲したダクト3が形成されてお
り、ダクト3の一方の開口端は吸気口3aとして、他方
の開口端は排気口3bとして作用する。吸気口3aと排
気口3bに連通するダクト3の端部は、互いに離れる方
向にθ°(0°<θ<90°)の開きをもって形成され
ており、排気口3bより排気された空気が室内へ拡散さ
れ、直接吸気口3aに吸引されないようになっている。
またダクト3内には、上流側から順に脱臭部10、芳香
部20、送風部30、空調部40が配置されており、吸
気口3aより吸引された室内の空気が、脱臭、芳香ある
いは空調されるようになっている。図6に示すように、
吸気口3a、排気口3bは、装置本体2のフロントグリ
ル2aに設けられており、吸気口3aには格子状の窓が
形成され、排気口3bにはルーバー63が配設されてい
る。ルーバー63を操作することによって、排気口3b
からの風向きは左右に調節できるようになっている。
【0035】次に脱臭部10について、図2に基づいて
説明する。図2は、装置本体2のカバー(図示せず)を
取り外して、脱臭空調機1を上方よりみた平面図を示
す。脱臭部10は、吸気口3aに隣接して配設されるフ
ィルター11と、フィルター11の下流側にそれぞれ直
列に並んで配設される第1担持体12、第2担持体13
より構成されている。フィルター11は、吸気口3aよ
り吸引された空気のごみや埃をとるために配設され、ダ
クト3内に配設される他の機能部品を埃などで機能停止
させないようになっている。第1担持体12、第2担持
体13はともにハニカム構造体であり、第1担持体12
のハニカム体にはゲンノショウコの抽出成分が、第2担
持体13のハニカム体にはオオバコの抽出成分がそれぞ
れ付着させてあるものである。図3に図2のA−A断面
図を示す。図3に図示されているように、フィルター1
1、第1担持体12、第2担持体13は、ダクト3内に
脱着可能に配設されたデオドライズケース14上に載置
されている。デオドライズケース14は、後述するレバ
ー21を操作することによって、吸気口3aより脱着で
きるようになっている。
【0036】次に芳香部20について、図2、図3に基
づいて説明する。芳香部20は、芳香剤の注入される2
個の芳香ケース22a、22b(22aのみ図示)を有
しており、2種類の芳香が楽しめるようになっている。
芳香ケース22a、22bは、脱臭部10のフィルター
11、第1,第2担持体12、13とともにデオドライ
ズケース14に載置されており、交換可能である。芳香
ケース22aを例によって説明すると、芳香ケース22
aの上部にはゴム製のシール部27aが配設されてお
り、シール部27aの中央には芳香ケース22aと連通
する開口部23aが形成されている。芳香ケース22a
の上方には、ソレノイド25aがブラケット28によっ
て装置本体2に固定され、ソレノイド25aの作動軸2
6aには、ネジ29によって開口部23aを閉塞する蓋
部24bが固定されている。ソレノイド25aが通電さ
れると、作動軸26aは上方に移動し、蓋部24aを持
ち上げて芳香ケース22aの開口部23aを開くように
なっている。芳香ケース22bについても芳香ケース2
2aと同様であり、ソレノイド25bが通電されると、
開口部23b(図示せず)が開口されるようになってい
る。尚、本実施例ではソレノイド25a、25bのどち
らか一方のみ選択的に通電されるようになっている。こ
の芳香の選択は、装置本体2のフロントグリル2b(図
6)に配設された操作パネル70によって行われるよう
になっている。
【0037】ブラケット28は、下面にソレノイド25
が固定される水平プレート部28aと、水平プレート部
28aより下方に向かって垂下する2本の垂直プレート
部28b、28c(28cは図2のみ図示)より構成さ
れている。ブラケット28の垂直プレート部28b、2
8c間には軸15が配設され、軸15にはスプリング1
6が配設されている。スプリング16は、軸15に巻回
される2つの巻状部16b、16cを有し、巻状部16
bと16cの間にはレバー21を下方向に付勢する付勢
部16aが形成されている。また、スプリング16の端
部は、それぞれブラケット28の垂直プレート部28
b、28cに係止されている。
【0038】レバー21は、四角形のレバー本体21a
と、レバー本体21aの後端部より延びる2本の脚部2
1b、21cと、脚部21b、21cの間に形成されス
プリング16の付勢部16aによって付勢される板状の
被付勢部21dより構成されている。レバー21の脚部
21b、21cには、ブラケット28の垂直プレート部
28b、28cを貫通した軸15が遊嵌されている。ま
た、レバー21はスプリング16の付勢力によって、常
時、反時計方向(図3)に付勢されているが、この付勢
力に対向してレバー本体21aの先端を持ち上げること
によって、軸15を中心に回動できるようになってい
る。しかし、反時計方向の回動は、脚部21b、21c
の後端の突起部xが装置本体2の内壁2aに当接するこ
とによって制限されている。
【0039】デオドライズケース14を引き出して第1
担持体12や芳香ケース22等を取り出す場合には、ま
ず装置本体2のフロントグリル2bを取り外し、レバー
21のレバー本体21aを上方に持ち上げる(図4)。
レバー21は軸15を中心に回転するとともに、後端の
脚部21b、21c(図2)が蓋部24に形成された段
部24cに当接して蓋部24を上方に押し上げる。こう
して、蓋部2が芳香ケース22から離れるため、芳香ケ
ース22にに無理な荷重をかけることなく、スムーズに
デオドライズケースが引き出される。尚、デオドライズ
ケース14を取り外すと、レバー21はスプリング16
の付勢力によって反時計方向に回転し、レバー21の後
端の突起部xが装置本体2の内壁2aに当接する位置で
停止するようになっている(図5)。
【0040】芳香部20の下流側には、送風部30が配
設されている。送風部30はダクト3内に配設されたシ
ロッコファン31(図9)と、シロッコファン31を回
転させるモータ32より構成され、室内の空気を吸気口
3aより吸引し、ダクト3を通して排気口3bより排出
するようになっている。
【0041】次に、空調部40について図2、図7、図
8に基づいて説明する。空調部40は、ダクト3内で最
も下流側に配置されており、熱電変換素子であるペルチ
ェ素子41、42を備えるものである。ペルチェ素子4
1、42は、それぞれ上面に第1熱電変換面41a、4
2aを、下面に第2熱伝変換面41b、42bを有して
おり、通電される電流の向きによって第1熱電変換面4
1a、42aと第2熱電変換面41b、42bの一方が
吸熱面として作用し、他方が発熱面として作用するよう
になっている。
【0042】ペルチェ素子41、42の第1熱電変換面
41a、42aの上方には、枠部材45によって形成さ
れる第1熱交換室43、第2熱交換室44が位置してお
り、枠部材45及び第1、第2熱交換室43、44の上
方には導水ブラケット46がネジ47によって固定され
ている。導水ブラケット46には4本の水路46a〜4
6dが形成されている。水路46aは第1熱交換室43
に水道水を供給するためのもので、第1熱交換室43に
対向して複数の小さな孔51(図8)が形成されてい
る。水道水は孔51よりペルチェ素子41に垂直に吐出
され、第1熱交換面41aと効率よく熱交換を行うよう
になっている。また、水路46aにはパイプ48a、ポ
ンプ49、給水パイプ50が順に連結されており、給水
パイプ50に給水される水道水がポンプ49によってパ
イプ48a及び水路46aに導かれるようになってい
る。
【0043】水路46bは第1熱交換室43に供給され
た水道水を排水させるためのもので、第1熱交換室43
に対向して単一の孔52が形成されている。水路46b
にはパイプ48bの一端が配設されており、パイプ48
bの他端は水路46cに配設されている。こうして、第
2熱交換室44には、水源から直接ではなく、第1熱交
換室43で既に熱交換をした水道水が水路46cを通っ
て送り込まれ、再利用されるようになっている。
【0044】水路46cには水路46aと同様な複数の
小さな孔53が形成されており、孔53より噴射された
水はペルチェ素子42に垂直に噴射されて第1熱交換面
42aと熱交換を行ったのち、水路46dの孔54より
排出される。水路46dには排水パイプ55が連結され
ており、この排水パイプ55より外部に排出されるよう
になっている。本実施例では、給水パイプ50、排水パ
イプ55には、水洗便器のロータンク56(図10)に
連結された給水管57、排水管58がそれぞれ連結され
るようになっており、ロータンク56内の洗浄水がペル
チェ素子41、42の熱交換水として利用されるように
なっている。
【0045】ペルチェ素子41、42の下側には、ダク
ト3の大気流の流れと平行に複数のフィン61が配設さ
れている。フィン61は上端面で一体となっており、こ
の上面で第2熱交換面41b、42bと熱的に接触して
いる。尚、シロッコファン31とフィン61との間のダ
クト3には、複数の仕切板65(図9)が形成されてい
る。この仕切板65によって、シロッコファン31より
送りだされた大気がフィン61の片側に偏ることなく、
全体に均等に送り込まれる。従って、フィン61が有す
る熱と大気とが効率よく熱交換されるようになってい
る。
【0046】次に、操作パネル70について説明する。
図6に示すように、操作パネル70はフロントグリル2
aの吸気口3aと排気口3bとの間に配設されている。
操作パネル70には、運転切換スイッチ71、空調スイ
ッチ72、緊急スイッチ73、芳香スイッチ74、75
の各スイッチが配設されている。運転切換スイッチ71
は、シロッコファン31の連続運転・断続運転を切換え
るためのスイッチである。断続運転とは、使用者がトイ
レ室内に入ってきたことを人検知センサー77が検知し
たときのみ、シロッコファン31が作動する状態を示
す。人検知センサー77は赤外線センサー、超音波セン
サー、焦電センサー等、従来と同様のものを用いること
ができるため、ここでは詳述を略す。空調スイッチ72
は、ペルチェ素子41、42への通電のオン・オフ及び
通電方向の切換を行うスイッチであり、押圧する毎に排
気口3bより排出される送風を、温風、冷風、室温風と
に切換えるようになっている。緊急スイッチ73は、ト
イレ室内で気分が悪くなった場合などに押圧するスイッ
チで、緊急スイッチ73を押圧すると、トイレ室外に配
設されたスピーカー(図示せず)よりチャイムが鳴っ
て、家族に緊急事態であることを知らせるようになって
いる。また、芳香スイッチ74、75は、装置本体2内
に配設された2種の芳香ケース22の香りを選択するた
めのもので、芳香スイッチ74を押せば一方のソレノイ
ド25が、芳香スイッチ75を押せば他方のソレノイド
25が通電され、どちらか一方の芳香ケース22の開口
部23が開かれるようになっている。これらの各スイッ
チより出力された信号は制御部79(図11)に送ら
れ、制御部79からモータ32等に作動の命令が出力さ
れるようになっている。尚、76はデジタル式の時計を
示し、時計操作部76a、76bによって、時間を調節
できるようになっている。
【0047】次に、本実施例の作用について説明する。
運転切換スイッチ71によって、連続運転が選択されて
いる場合には、モータ32、ポンプ49が連続して作動
し、トイレ室内の空気を吸引する。吸引された空気は、
まずフィルター11で埃などが除かれた後、第1担持体
12でゲンノショウコの作用により硫黄系の臭気が除か
れ、第2担持体13でオオバコの作用によりアミン系の
臭気が除かれる。本実施例では、オオバコより抽出した
成分が吸着させてある第2担持体13が下流側に設置さ
れている。オオバコはアミン系だけでなく硫黄系の臭気
についても吸着する特性があるため、ゲンノショウコで
吸着しきれなかった僅かな硫黄系の臭気の残部をゲンノ
ショウコが吸着し、硫黄系の臭気を完全に取り除くこと
が可能である。
【0048】脱臭された空気は、芳香部20で芳香ケー
ス21aあるいは芳香ケース21bのどちらかの香りが
つけられ、空調部40に送られる。香りの種類について
は、芳香スイッチ74、75のどちらが選択されている
かによる。例えば芳香スイッチ74が選択されている場
合には、ソレノイド25aに通電が行われ芳香ケース2
2aが開口される。逆に芳香スイッチ75が選択されて
いる場合には、ソレノイド25bに通電が行われ芳香ケ
ース22bが開口される。尚、無芳香にしたい場合に
は、選択されているスイッチを押すことでソレノイドへ
の通電を停止し、芳香ケース22a、22bとも蓋をす
ることができるようになっている。
【0049】空調部40ではペルチェ素子41、42が
通電され、第1熱交換面41a、42aと第2熱交換面
41b、42bのどちらか一方が吸熱面、他方が発熱面
として作用している。ここで、第2熱交換面41b、4
2bが吸熱面として作用し、空気が冷却される場合につ
いて説明する。この場合、第1熱交換面41a、42a
は発熱してポンプ49により供給される水道水によって
冷却される。一方、第2熱交換面41b、42bの吸熱
作用によりフィン59は冷却され、さらにダクト3内を
通る空気流と熱交換が行われることによって、空気流が
冷却される。こうして、排気口3bより排出される空気
流は、夏季には心地よい冷風となって吐出される。
【0050】次に、運転切換スイッチ71によって、断
続運転が選択されている場合について説明する。断続運
転が選択されている場合は、モータ32、ソレノイド2
5a、25b、ペルチェ素子41、42及びポンプ49
(以下、モータ32からポンプ49までを含めて駆動手
段と称する。)への通電が断続的になる。まず、人検知
センサー77がトイレ室内の使用者を検知すると、制御
部79は駆動手段を所定時間作動させ、連続運転と同様
に脱臭、芳香、空調を行う。断続運転の場合は、駆動手
段は所定時間作動した後しばらく停止し、この後再び作
動を始める。しかし、2回目の作動時間は1回目の作動
時間よりも短く設定されている。3回目以降の作動時間
は2回目の作動時間と同じである。こうして、人検知セ
ンサー77が使用者を検知しなくなるまで続けられる。
【0051】断続運転を選択した場合には、使用者が室
内にいない場合には駆動手段が作動しないため、電力や
芳香剤などに無駄がなく、経済的な運転をすることがで
きる。また、断続運転の1回目の作動で室内を一度芳香
させると、この芳香は完全には室内から消え去らないた
め、2回目の作動は1回目と比較して短くても同様に芳
香させられるわけであり、芳香時間を節約することで芳
香作用を長く存続させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の脱臭空調機1の構成を模式的に示し
たものである。
【図2】本実施例において、脱臭空調機の上面のカバー
を取り外して上方よりみた平面図を示す。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図を示す。
【図4】図3において、レバー21を上方に持ち上げた
状態を示す。
【図5】図3において、デオドライズケース14を取り
外した状態を示す。
【図6】本実施例の脱臭空調機の正面図を示す。
【図7】図2のB−B線に沿う断面図を示す。
【図8】図2のC−C線に沿う断面図を示す。
【図9】図6のD−D線に沿う断面図を示す。
【図10】本実施例の脱臭空調機が配設されたトイレを
示す。
【図11】本実施例の制御部のブロック図を示す。
【符号の説明】
1・・脱臭空調機、2・・装置本体、3・・ダクト、3
a・・吸気口、3b・・排気口、10・・脱臭部、12
・・第1担持体、13・・第2担持体、14・・デオド
ライドケース(脱着ケース)、20・・芳香部、21・
・レバー、22a・・芳香ケース、23a・・開口部、
24a・・蓋ぶ、25a・・ソレノイド(蓋駆動部)、
30・・送風部、31・・シロッコファン、32・・モ
ータ、40・・空調部、41、42・・ペルチェ素子、
43・・第1熱交換室、44・・第2熱交換室、46a
〜46d・・水路、59・・フィン、79・・制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 脱臭空調機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室内の空気を脱臭及び冷
却する脱臭空調機に関するものであり、例えばトイレ室
内等に配設されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりトイレの空調は、トイレの天井
や壁に設置されるエアコンによって行われるようになっ
ている。一般的には、トイレ室内が狭く、通常のエアコ
ンを設置すると不経済なこともあって、セントラルヒー
ティングによって他の部屋と同時に空調されているケー
スが多い。そして、トイレ室内に発生するアンモニアや
メチルカプタンなどの悪臭は、市販の脱臭剤や消臭剤が
置かれることによって、除去されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、脱臭剤に接す
る空気には流れがないために、効率よく室内全体を脱臭
させることができなかった。また空調機によって冷やさ
れた空気では、脱臭剤の活性率が下がるため、やはり脱
臭効率が悪いという問題があった。
【0004】本発明は上記不具合を解決することを目的
とするものであり、請求項1記載の発明の目的は、室内
の効率よい脱臭及び空調を行う脱臭空調機を提供するこ
ととする。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた請求項1記載の発明は、装置本体と、該装置本
体に配設され端部に吸気口と排気口を有するダクトと、
該ダクトに配設されるファン及び脱臭手段と、前記ダク
トの前記脱臭手段よりも下流側に配設され前記ダクト内
の空気を冷房あるいは暖房する空調手段を備えたことを
特徴とする脱臭空調機である。
【0007】
【作用及び効果】請求項1記載の発明によれば、ファン
の配設されたダクト内に脱臭手段が配設されているた
め、脱臭手段に大気流を当てて室内の空気を効率よく脱
臭できる。
【0008】また、空調手段が脱臭手段よりも下流側に
あるため、空調手段によって熱交換された大気流がその
まま大気に排出される。従って、空調手段が脱臭手段を
無駄に温めたり冷やしたりせず、効率よく空調が行われ
る。
【0009】
【実施例】本発明の脱臭空調機1の一実施例を図1乃至
図11に基づいて説明する。本実施例の脱臭空調機1
は、図10に示すようにトイレ室内に載置された手洗い
台60に組み込まれているものである。
【0010】図1は本実施例の脱臭空調機1の構成を模
式的に示したものである。脱臭空調機1の箱型の装置本
体2内にはU字形状に屈曲したダクト3が形成されてお
り、ダクト3の一方の開口端は吸気口3aとして、他方
の開口端は排気口3bとして作用する。吸気口3aと排
気口3bに連通するダクト3の端部は、互いに離れる方
向にθ°(0°<θ<90°)の開きをもって形成され
ており、排気口3bより排気された空気が室内へ拡散さ
れ、直接吸気口3aに吸引されないようになっている。
またダクト3内には、上流側から順に脱臭部10、芳香
部20、送風部30、空調部40が配置されており、吸
気口3aより吸引された室内の空気が、脱臭、芳香ある
いは空調されるようになっている。図6に示すように、
吸気口3a、排気口3bは、装置本体2のフロントグリ
ル2aに設けられており、吸気口3aには格子状の窓が
形成され、排気口3bにはルーバー63が配設されてい
る。ルーバー63を操作することによって、排気口3b
からの風向きは左右に調節できるようになっている。
【0011】次に脱臭部10について、図2に基づいて
説明する。図2は、装置本体2のカバー(図示せず)を
取り外して、脱臭空調機1を上方よりみた平面図を示
す。脱臭部10は、吸気口3aに隣接して配設されるフ
ィルター11と、フィルター11の下流側にそれぞれ直
列に並んで配設される第1担持体12、第2担持体13
より構成されている。フィルター11は、吸気口3aよ
り吸引された空気のごみや埃をとるために配設され、ダ
クト3内に配設される他の機能部品を埃などで機能停止
させないようになっている。第1担持体12、第2担持
体13はともにハニカム構造体であり、第1担持体12
のハニカム体にはゲンノショウコの抽出成分が、第2担
持体13のハニカム体にはオオバコの抽出成分がそれぞ
れ付着させてあるものである。図3に図2のA−A断面
図を示す。図3に図示されているように、フィルター1
1、第1担持体12、第2担持体13は、ダクト3内に
脱着可能に配設されたデオドライズケース14上に載置
されている。デオドライズケース14は、後述するレバ
ー21を操作することによって、吸気口3aより脱着で
きるようになっている。
【0012】次に芳香部20について、図2、図3に基
づいて説明する。芳香部20は、芳香剤の注入される2
個の芳香ケース22a、22b(22aのみ図示)を有
しており、2種類の芳香が楽しめるようになっている。
芳香ケース22a、22bは、脱臭部10のフィルター
11、第1,第2担持体12、13とともにデオドライ
ズケース14に載置されており、交換可能である。芳香
ケース22aを例によって説明すると、芳香ケース22
aの上部にはゴム製のシール部27aが配設されてお
り、シール部27aの中央には芳香ケース22aと連通
する開口部23aが形成されている。芳香ケース22a
の上方には、ソレノイド25aがブラケット28によっ
て装置本体2に固定され、ソレノイド25aの作動軸2
6aには、ネジ29によって開口部23aを閉塞する蓋
部24bが固定されている。ソレノイド25aが通電さ
れると、作動軸26aは上方に移動し、蓋部24aを持
ち上げて芳香ケース22aの開口部23aを開くように
なっている。芳香ケース22bについても芳香ケース2
2aと同様であり、ソレノイド25bが通電されると、
開口部23b(図示せず)が開口されるようになってい
る。尚、本実施例ではソレノイド25a、25bのどち
らか一方のみ選択的に通電されるようになっている。こ
の芳香の選択は、装置本体2のフロントグリル2b(図
6)に配設された操作パネル70によって行われるよう
になっている。
【0013】ブラケット28は、下面にソレノイド25
が固定される水平プレート部28aと、水平プレート部
28aより下方に向かって垂下する2本の垂直プレート
部28b、28c(28cは図2のみ図示)より構成さ
れている。ブラケット28の垂直プレート部28b、2
8c間には軸15が配設され、軸15にはスプリング1
6が配設されている。スプリング16は、軸15に巻回
される2つの巻状部16b、16cを有し、巻状部16
bと16cの間にはレバー21を下方向に付勢する付勢
部16aが形成されている。また、スプリング16の端
部は、それぞれブラケット28の垂直プレート部28
b、28cに係止されている。
【0014】レバー21は、四角形のレバー本体21a
と、レバー本体21aの後端部より延びる2本の脚部2
1b、21cと、脚部21b、21cの間に形成されス
プリング16の付勢部16aによって付勢される板状の
被付勢部21dより構成されている。レバー21の脚部
21b、21cには、ブラケット28の垂直プレート部
28b、28cを貫通した軸15が遊嵌されている。ま
た、レバー21はスプリング16の付勢力によって、常
時、反時計方向(図3)に付勢されているが、この付勢
力に対向してレバー本体21aの先端を持ち上げること
によって、軸15を中心に回動できるようになってい
る。しかし、反時計方向の回動は、脚部21b、21c
の後端の突起部xが装置本体2の内壁2aに当接するこ
とによって制限されている。
【0015】デオドライズケース14を引き出して第1
担持体12や芳香ケース22等を取り出す場合には、ま
ず装置本体2のフロントグリル2bを取り外し、レバー
21のレバー本体21aを上方に持ち上げる(図4)。
レバー21は軸15を中心に回転するとともに、後端の
脚部21b、21c(図2)が蓋部24に形成された段
部24cに当接して蓋部24を上方に押し上げる。こう
して、蓋部2が芳香ケース22から離れるため、芳香ケ
ース22にに無理な荷重をかけることなく、スムーズに
デオドライズケースが引き出される。尚、デオドライズ
ケース14を取り外すと、レバー21はスプリング16
の付勢力によって反時計方向に回転し、レバー21の後
端の突起部xが装置本体2の内壁2aに当接する位置で
停止するようになっている(図5)。
【0016】芳香部20の下流側には、送風部30が配
設されている。送風部30はダクト3内に配設されたシ
ロッコファン31(図9)と、シロッコファン31を回
転させるモータ32より構成され、室内の空気を吸気口
3aより吸引し、ダクト3を通して排気口3bより排出
するようになっている。
【0017】次に、空調部40について図2、図7、図
8に基づいて説明する。空調部40は、ダクト3内で最
も下流側に配置されており、熱電変換素子であるペルチ
ェ素子41、42を備えるものである。ペルチェ素子4
1、42は、それぞれ上面に第1熱電変換面41a、4
2aを、下面に第2熱伝変換面41b、42bを有して
おり、通電される電流の向きによって第1熱電変換面4
1a、42aと第2熱電変換面41b、42bの一方が
吸熱面として作用し、他方が発熱面として作用するよう
になっている。
【0018】ペルチェ素子41、42の第1熱電変換面
41a、42aの上方には、枠部材45によって形成さ
れる第1熱交換室43、第2熱交換室44が位置してお
り、枠部材45及び第1、第2熱交換室43、44の上
方には導水ブラケット46がネジ47によって固定され
ている。導水ブラケット46には4本の水路46a〜4
6dが形成されている。水路46aは第1熱交換室43
に水道水を供給するためのもので、第1熱交換室43に
対向して複数の小さな孔51(図8)が形成されてい
る。水道水は孔51よりペルチェ素子41に垂直に吐出
され、第1熱交換面41aと効率よく熱交換を行うよう
になっている。また、水路46aにはパイプ48a、ポ
ンプ49、給水パイプ50が順に連結されており、給水
パイプ50に給水される水道水がポンプ49によってパ
イプ48a及び水路46aに導かれるようになってい
る。
【0019】水路46bは第1熱交換室43に供給され
た水道水を排水させるためのもので、第1熱交換室43
に対向して単一の孔52が形成されている。水路46b
にはパイプ48bの一端が配設されており、パイプ48
bの他端は水路46cに配設されている。こうして、第
2熱交換室44には、水源から直接ではなく、第1熱交
換室43で既に熱交換をした水道水が水路46cを通っ
て送り込まれ、再利用されるようになっている。
【0020】水路46cには水路46aと同様な複数の
小さな孔53が形成されており、孔53より噴射された
水はペルチェ素子42に垂直に噴射されて第1熱交換面
42aと熱交換を行ったのち、水路46dの孔54より
排出される。水路46dには排水パイプ55が連結され
ており、この排水パイプ55より外部に排出されるよう
になっている。本実施例では、給水パイプ50、排水パ
イプ55には、水洗便器のロータンク56(図10)に
連結された給水管57、排水管58がそれぞれ連結され
るようになっており、ロータンク56内の洗浄水がペル
チェ素子41、42の熱交換水として利用されるように
なっている。
【0021】ペルチェ素子41、42の下側には、ダク
ト3の大気流の流れと平行に複数のフィン61が配設さ
れている。フィン61は上端面で一体となっており、こ
の上面で第2熱交換面41b、42bと熱的に接触して
いる。尚、シロッコファン31とフィン61との間のダ
クト3には、複数の仕切板65(図9)が形成されてい
る。この仕切板65によって、シロッコファン31より
送りだされた大気がフィン61の片側に偏ることなく、
全体に均等に送り込まれる。従って、フィン61が有す
る熱と大気とが効率よく熱交換されるようになってい
る。
【0022】次に、操作パネル70について説明する。
図6に示すように、操作パネル70はフロントグリル2
aの吸気口3aと排気口3bとの間に配設されている。
操作パネル70には、運転切換スイッチ71、空調スイ
ッチ72、緊急スイッチ73、芳香スイッチ74、75
の各スイッチが配設されている。運転切換スイッチ71
は、シロッコファン31の連続運転・断続運転を切換え
るためのスイッチである。断続運転とは、使用者がトイ
レ室内に入ってきたことを人検知センサー77が検知し
たときのみ、シロッコファン31が作動する状態を示
す。人検知センサー77は赤外線センサー、超音波セン
サー、焦電センサー等、従来と同様のものを用いること
ができるため、ここでは詳述を略す。空調スイッチ72
は、ペルチェ素子41、42への通電のオン・オフ及び
通電方向の切換を行うスイッチであり、押圧する毎に排
気口3bより排出される送風を、温風、冷風、室温風と
に切換えるようになっている。緊急スイッチ73は、ト
イレ室内で気分が悪くなった場合などに押圧するスイッ
チで、緊急スイッチ73を押圧すると、トイレ室外に配
設されたスピーカー(図示せず)よりチャイムが鳴っ
て、家族に緊急事態であることを知らせるようになって
いる。また、芳香スイッチ74、75は、装置本体2内
に配設された2種の芳香ケース22の香りを選択するた
めのもので、芳香スイッチ74を押せば一方のソレノイ
ド25が、芳香スイッチ75を押せば他方のソレノイド
25が通電され、どちらか一方の芳香ケース22の開口
部23が開かれるようになっている。これらの各スイッ
チより出力された信号は制御部79(図11)に送ら
れ、制御部79からモータ32等に作動の命令が出力さ
れるようになっている。尚、76はデジタル式の時計を
示し、時計操作部76a、76bによって、時間を調節
できるようになっている。
【0023】次に、本実施例の作用について説明する。
運転切換スイッチ71によって、連続運転が選択されて
いる場合には、モータ32、ポンプ49が連続して作動
し、トイレ室内の空気を吸引する。吸引された空気は、
まずフィルター11で埃などが除かれた後、第1担持体
12でゲンノショウコの作用により硫黄系の臭気が除か
れ、第2担持体13でオオバコの作用によりアミン系の
臭気が除かれる。本実施例では、オオバコより抽出した
成分が吸着させてある第2担持体13が下流側に設置さ
れている。オオバコはアミン系だけでなく硫黄系の臭気
についても吸着する特性があるため、ゲンノショウコで
吸着しきれなかった僅かな硫黄系の臭気の残部をゲンノ
ショウコが吸着し、硫黄系の臭気を完全に取り除くこと
が可能である。
【0024】脱臭された空気は、芳香部20で芳香ケー
ス21aあるいは芳香ケース21bのどちらかの香りが
つけられ、空調部40に送られる。香りの種類について
は、芳香スイッチ74、75のどちらが選択されている
かによる。例えば芳香スイッチ74が選択されている場
合には、ソレノイド25aに通電が行われ芳香ケース2
2aが開口される。逆に芳香スイッチ75が選択されて
いる場合には、ソレノイド25bに通電が行われ芳香ケ
ース22bが開口される。尚、無芳香にしたい場合に
は、選択されているスイッチを押すことでソレノイドへ
の通電を停止し、芳香ケース22a、22bとも蓋をす
ることができるようになっている。
【0025】空調部40ではペルチェ素子41、42が
通電され、第1熱交換面41a、42aと第2熱交換面
41b、42bのどちらか一方が吸熱面、他方が発熱面
として作用している。ここで、第2熱交換面41b、4
2bが吸熱面として作用し、空気が冷却される場合につ
いて説明する。この場合、第1熱交換面41a、42a
は発熱してポンプ49により供給される水道水によって
冷却される。一方、第2熱交換面41b、42bの吸熱
作用によりフィン59は冷却され、さらにダクト3内を
通る空気流と熱交換が行われることによって、空気流が
冷却される。こうして、排気口3bより排出される空気
流は、夏季には心地よい冷風となって吐出される。
【0026】次に、運転切換スイッチ71によって、断
続運転が選択されている場合について説明する。断続運
転が選択されている場合は、モータ32、ソレノイド2
5a、25b、ペルチェ素子41、42及びポンプ49
(以下、モータ32からポンプ49までを含めて駆動手
段と称する。)への通電が断続的になる。まず、人検知
センサー77がトイレ室内の使用者を検知すると、制御
部79は駆動手段を所定時間作動させ、連続運転と同様
に脱臭、芳香、空調を行う。断続運転の場合は、駆動手
段は所定時間作動した後しばらく停止し、この後再び作
動を始める。しかし、2回目の作動時間は1回目の作動
時間よりも短く設定されている。3回目以降の作動時間
は2回目の作動時間と同じである。こうして、人検知セ
ンサー77が使用者を検知しなくなるまで続けられる。
【0027】断続運転を選択した場合には、使用者が室
内にいない場合には駆動手段が作動しないため、電力や
芳香剤などに無駄がなく、経済的な運転をすることがで
きる。また、断続運転の1回目の作動で室内を一度芳香
させると、この芳香は完全には室内から消え去らないた
め、2回目の作動は1回目と比較して短くても同様に芳
香させられるわけであり、芳香時間を節約することで芳
香作用を長く存続させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の脱臭空調機1の構成を模式的に示し
たものである。
【図2】本実施例において、脱臭空調機の上面のカバー
を取り外して上方よりみた平面図を示す。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図を示す。
【図4】図3において、レバー21を上方に持ち上げた
状態を示す。
【図5】図3において、デオドライズケース14を取り
外した状態を示す。
【図6】本実施例の脱臭空調機の正面図を示す。
【図7】図2のB−B線に沿う断面図を示す。
【図8】図2のC−C線に沿う断面図を示す。
【図9】図6のD−D線に沿う断面図を示す。
【図10】本実施例の脱臭空調機が配設されたトイレを
示す。
【図11】本実施例の制御部のブロック図を示す。
【符号の説明】 1・・脱臭空調機、2・・装置本体、3・・ダクト、3
a・・吸気口、3b・・排気口、10・・脱臭部、12
・・第1担持体、13・・第2担持体、14・・デオド
ライドケース(脱着ケース)、20・・芳香部、21・
・レバー、22a・・芳香ケース、23a・・開口部、
24a・・蓋ぶ、25a・・ソレノイド(蓋駆動部)、
30・・送風部、31・・シロッコファン、32・・モ
ータ、40・・空調部、41、42・・ペルチェ素子、
43・・第1熱交換室、44・・第2熱交換室、46a
〜46d・・水路、59・・フィン、79・・制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 麻 生 康 弘 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体と、該装置本体に配設され端部
    に吸気口と排気口を有するダクトと、該ダクトに配設さ
    れるファン及び脱臭手段と、前記ダクトの前記脱臭手段
    よりも下流側に配設され前記ダクト内の空気を冷房また
    は暖房する空調手段を備えたことを特徴とする脱臭空調
    機。
  2. 【請求項2】 前記脱臭手段は、ゲンノショウコとオオ
    バコの少なくとも一方の抽出成分を付着させた担持体を
    有することを特徴とする請求項1記載の脱臭空調機。
  3. 【請求項3】 前記担持体は、前記ダクトの上流側に配
    設される第1担持体と前記ダクトの下流側に配設される
    第2担持体より構成され、ゲンノショウコは前記第1担
    持体に、オオバコは前記第2担持体にそれぞれ付着され
    ていることを特徴とする請求項2記載の脱臭空調機。
  4. 【請求項4】 前記ダクトの吸気口と排気口は前記装置
    本体の同一面上に配置されるとともに、前記吸気口と前
    記排気口に連通する前記ダクトの端部は、互いに離れる
    方向に開きをもって位置していることを特徴とする請求
    項1記載の脱臭空調機。
  5. 【請求項5】 前記吸気口と前記排気口との間には、前
    記脱臭手段及び前記空調手段を操作する操作部が位置し
    ていることを特徴とする請求項4記載の脱臭空調機。
  6. 【請求項6】 前記ダクトの前記脱臭手段よりも下流側
    には、芳香手段が配設されていることを特徴とする請求
    項1記載の脱臭空調機。
  7. 【請求項7】 前記芳香手段は、芳香剤の注入された芳
    香ケースと、該芳香ケースの開口部を遮蔽する蓋部と、
    該蓋部を開閉させて芳香剤を拡散させる蓋駆動部を有
    し、前記脱臭空調機は、使用者を検知する人検知手段
    と、該人検知手段からの信号を受けると前記蓋駆動部及
    び前記ファンを作動させて芳香させる制御手段を備えて
    いることを特徴とする請求項6記載の脱臭空調機。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記人検知手段からの
    信号を受けると前記蓋駆動部を断続的に作動させるとと
    もに、前記蓋部の開口時間が信号を受けた直後は長く、
    2回目以降は短くなるよう前記蓋駆動部を制御すること
    を特徴とする請求項7記載の脱臭空調機。
  9. 【請求項9】 前記芳香ケースは、ダクト内に前記吸気
    口から脱着可能に配設された脱着ケース上に載置されて
    いるとともに、前記蓋部に近接してレバー手段が回動可
    能に配設され、該レバー手段は回動によって前記蓋部を
    上方に押し上げて前記芳香ケースから離すことを特徴と
    する請求項7記載の脱臭空調機。
JP5009313A 1993-01-22 1993-01-22 脱臭空調機 Pending JPH06221601A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1133095A (ja) * 1997-07-18 1999-02-09 Shinko Koki Kk 脱臭方法および脱臭装置

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JPH1133095A (ja) * 1997-07-18 1999-02-09 Shinko Koki Kk 脱臭方法および脱臭装置

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