JPH06220814A - 斜張橋の耐風制振構造 - Google Patents

斜張橋の耐風制振構造

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JPH06220814A
JPH06220814A JP34048192A JP34048192A JPH06220814A JP H06220814 A JPH06220814 A JP H06220814A JP 34048192 A JP34048192 A JP 34048192A JP 34048192 A JP34048192 A JP 34048192A JP H06220814 A JPH06220814 A JP H06220814A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 斜張橋の風による橋全体の低周波振動を、橋
としての景観を阻害することなく最小数の振動抑制装置
により経済的コストの範囲内で有効に抑制する構造を得
る。 【構成】 標準形の斜張橋は左右一対の主塔1、1を有
し、これに支持された主桁2をそれぞれの主塔1、1か
らの主ケーブル3、3により吊り下げるように構成され
ている。そして、この斜張橋の左右にサブケーブル3’
を主ケーブル3と並行に張設し、これにそれぞれ振動抑
制装置5を最小数のものとして設ける。主ケーブルに振
動抑制装置5を直接取り付けるものとしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、張り渡されるケーブ
ルあるいはこれと並行にサブケーブルに振動抑制装置を
備えた斜張橋の耐風制振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】河川等に架設される橋には、その架設さ
れる場所の自然環境や地形等に適合させるため古くから
種々の形式のものがあり、例えば斜張橋、吊橋、アーチ
橋、ラーメン橋、桁橋などが知られている。このような
橋には地震、風による振動、あるいは交通振動などのい
ずれかの振動が常に作用している。これらの振動のうち
特に風による振動は、たかだか10m/s程度の風速で
振動を発生するもの(渦励振)や、台風などの40m/
sを超える風速で破壊的な振動を発生するもの(フラッ
ター)などのあることが知られている。又、これらの振
動は人に不快感を与えるだけでなく、橋の疲労破壊や崩
壊を引き起こすことがあり、何らかの振動抑制対策を取
るのが望ましい。
【0003】風による振動に対する制振対策としては、
構造力学的制振対策と空気力学的制振対策とがあり、構
造上、スペース等の制約を考慮して最大限に制振効果が
得られるようにそのいずれか又は両対策を併用して対策
が施される。一般に構造物に対して構造力学的制振対策
を施す場合は減衰を負荷する方式を採用するのが主流で
あり、例えば同調質量ダンパ(Tunned Moss
Denper、以下TMDと略称する。機械工学分野
では動吸振器と呼ばれている。)や減衰器が使用され
る。一方、空気力学的制振対策は、橋桁や塔の風に対す
る空気抵抗を減少させるような断面形状に設計すること
によって振動を抑制する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、斜張橋や吊
橋の塔に対しては、上記構造力学的制振対策を施される
ことが多く、このような制振対策を施した橋では橋の完
成時には塔にTMDを、架設中はTMDあるいは減衰器
を取り付けるのが一般的である。主桁の制振対策として
構造力学的制振対策が利用された例は少ない。これは主
桁にTMDを取り付けるようとすると、主桁として用い
られる偏平な箱桁にはスペース上の制約があるため、T
MDを桁内に収めることが要求され、構造上、外観上の
理由からかかる要求を満足することが困難だからであ
る。
【0005】従って、主桁の制振対策としては、空気力
学的制振対策を適用することが多い。しかしながら、こ
の空気力学的制振対策を施すには、風洞実験により断面
の持つ空力特性の確認を行なう必要があり、その結果構
造上の制約を与えることとなり、設計、製作との調整を
行なう必要があるなどの問題点がある。そこで、上述し
た問題点を根本的に解決する手段が所望されているが、
上記従来の一般的な手段以外は現在知られていない。
【0006】この発明は、上述した従来の斜張橋に対す
る風による振動を抑制する上での種々の問題点に留意し
て、斜張橋のケーブル又はこれと並列に設けたサブケー
ブルに振動抑制装置を設けた構造力学的制振対策を施
し、コスト的に経済的で構造上の制約を伴わず、景観に
対しても支障がなく、完成後の振動抑制だけでなく、架
設時の制振対策にもなり得る斜張橋の耐風制振構造を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する手
段としてこの発明は、路面又は鉄道路等を形成する主桁
を主塔により支持し、主桁の径間を主塔から斜めに張り
渡した複数のケーブルにより吊り下げ、上記複数のケー
ブルの含まれる少なくとも一面内の特定のケーブル又は
これと並行に取り付けたザブケーブルの端部に振動抑制
装置を設けて成る斜張橋の耐風制振構造としたのであ
る。
【0008】この場合、前記ケーブル又はサブケーブル
本数を1とするのが好ましい。
【0009】又、前記振動抑制装置として、油圧ダンパ
とばねから成る減衰器を用いることができる。あるい
は、前記振動抑制装置として、モータと、回転部と、ば
ねとから成るアクチュエータを用いてもよい。
【0010】
【作用】上記の構成としたこの発明による斜張橋の耐風
制振構造は、風等による振動に対して次のように作用し
て橋全体の振動を抑制する。斜張橋に風が作用すると空
気力が発生し、その力によって斜張橋に渦励振やフラッ
ターなどの振動が発生し、主桁を吊り下げている多数の
主ケーブルが伸びたり縮んだりする。この空気圧に起因
する振動は、地震や交通振動に比べると一般に周期性が
強く、図11に示すように、ケーブルの伸び量や張力の
変化は正弦波状に変化する。
【0011】従って、上記ケーブルの張力変化に対し
て、多数の主ケーブルのうちの最小本数又はこれと同等
なサブケーブルに取り付けた振動抑制装置により張力変
化と90°位相の遅れる付加力を作用させ斜張橋の振動
を減衰させるようにする。この場合、振動抑制装置とし
て速度比例型の減衰器を使用すれば、ケーブル張力に対
して位相が90°遅れの付加力(図11(a)、(b)
参照)が作用し、効果的に振動を抑制できる。あるい
は、振動抑制装置としてアクティブ型のアクチュエータ
を制振装置として使用する場合は、付加力をケーブル張
力に対して約90°前後位相が遅れるように動作させる
ことにより振動を抑制する。
【0012】かかる斜張橋全体に対する振動抑制作用
は、次のように説明することができる。一般にある物体
の振動抑制理論は、図12に示すように、1自由度系の
振動が基本になる。この場合の振動方程式は次式とな
る。
【0013】
【数1】
【0014】これに対して、本願発明による斜張橋の全
体構造を図13のようにモデル化して考えるものとす
る。図において、m1 、m2 ……は斜張橋の主桁等の所
定長さの質量を黒点位置に集中する質量として表わした
ものであり、y1 、y2 ……はそれぞれの点での変位で
ある。そして、このように表わされる斜張橋のモデルは
多自由度系をなし、その振動方程式は次式で表わされ
る。なお、減衰を発生させるのは最上段ケーブルのみと
する。最上段ケーブルの減衰係数をCA 、CB とする。
【0015】
【数2】
【0016】従って、斜張橋の振動を解析するために
は、上記の連立方程式を解くことになる。y1 、……、
i 、……、yn はそれぞれ時間の関数であるが、下記
に示すように位置の関数と時間の関数の積として表わせ
る。
【0017】
【数3】
【0018】φをモード形状といい、ある複雑な構造物
に対して、複数個存在するが、ここではその1つをとり
あげて考える(図14参照)。(3)式を(2)式に代
入する。
【0019】
【数4】
【0020】上式の両辺に{φ}T ={φ1 ……φi
…φn }を乗じる。
【0021】
【数5】
【0022】上式において、
【0023】
【数6】
【0024】と呼ばれ、スカラー量になる(ただし一般
化外力は時間の関数)。すなわち斜張橋のような多自由
度系の構造物でも、一つのモードをとりあげると、1自
由度系と同様に取り上げられ
【0025】
【数7】
【0026】となる。多自由度系の減衰のしやすさを示
す減衰係数c* は、簡単のためもとの構造の減衰がなく
ケーブルによる減衰CA 、CB のみであるとすると、
【0027】
【数8】
【0028】で計算できる。取り上げているモードをj
次モードとすると、
【0029】
【数9】
【0030】となる。一方、前述の1自由度の運動方程
式は単位質量当りに書き直すと
【0031】
【数10】
【0032】ここで c/m=2hω0 k/m=ω0 2 というように上記運動方程式の定数をおきかえて表現す
ると
【0033】
【数11】
【0034】ここに h:減衰定数 ω0 :固有振動数 また
【0035】
【数12】
【0036】の関係があり、この場合δは対数減衰率で
ある。上述の対数減衰率は例えば図15のような構造物
の自由振動記録に対して、下式で計算できる。
【0037】
【数13】
【0038】上記は多自由度系についても同じように扱
える。一方、減衰を発生させるのは、最上段ケーブルの
みとした時の多自由度の一般化減衰定数とケーブルの減
衰定数の関係式(4)から、
【0039】
【数14】
【0040】で計算できる。すなわち、多自由度系のj
次モードで制振するために必要な対数減衰率
【0041】
【数15】
【0042】が決まれば式(12)よりケーブル部で必
要なCc (CA 、CB )を求めることができる。こうし
て減衰率を仮定すると上記理論式のCc の値を求めるこ
とができ、これに対応するケーブル断面等から実際に使
用するケーブルや減衰器等の大きさが実現可能であるか
どうかがチェックされる。
【0043】なお、上記理論式は図8の(a)の3径間
連続形式の斜張橋で、ケーブル面は1面のみであるこ
と、又振動抑制装置は主塔1基に対して1組とし(a)
の例では計2組を前提としている。従って、ケーブル面
が2面のときは振動抑制装置は4組となる。上記前提
は、設計の試行錯誤による計算で実際のケーブル断面が
十分実施可能なケーブル寸法となることを確認した際の
ものをそのまま示しており、振動抑制装置は最小組の場
合である。
【0044】又、本発明の制振構造は架設時においても
適用できる。架設時には、例えばそれぞれの塔および塔
付近の主桁から順次架設を行い、最後に中央径間の主桁
どうしを連結させる。このような架設途中では振動しや
すいことが知られている。この振動は本発明の制振構造
を適用して制振が可能となる。
【0045】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は実施例の斜張橋の概略側面図であ
り、図2は塔の位置での断面図、図3は主桁の断面図で
ある。斜張橋自体は、従来と同様に主塔1、主桁2、主
ケーブル3から成る。主塔1はこの例では河川あるいは
海中に直立して設けられ、主桁2はこの主塔1で支持さ
れると共に他端を他の支持脚4で支持され、両支持点間
の径間を主ケーブル3で吊り下げている。
【0046】上記実施例は、代表的な斜張橋を示してい
るが、斜張橋の形式としては図8の(b)、(c)、
(d)に示すように種々の形式のものがあり、この発明
はいずれの形式のものでもよい。(a)は3径間連続形
式、(b)は2径間連続形式、(c)、(d)は単径間
形式のものである。(d)では主塔1は斜めに設けられ
ている。
【0047】塔1は、図2では門形形式のものを示して
いるが、これについても図9に示すように種々の形式の
ものがあり、そのいずれのものでもよい。図9から分る
ように、1本柱形式では主ケーブル3は1面内に張り渡
され、他の形式では2面張り渡される。(a)は1本柱
分離構造、(b)は1本柱剛結構造、(c)は2本柱剛
結構造、(d)はA形形式、(e)は門形形式を示す。
又、図10にケーブル3の張設形式について示してい
る。(a)は放射形式、(b)はファン形式、(c)は
ハープ形式である。
【0048】上記実施例の斜張橋に対し、図1に示すよ
うに、振動抑制装置5が取り付けられている。この場
合、振動抑制装置5は、左側主塔1と右側主塔1のそれ
ぞれに対し左右1ヶ所ずつ、かつ主ケーブル3は2面設
けられているからそれぞれの面の主ケーブル3に対して
左右1ヶ所ずつ、合計4ヶ所に設けられている。主ケー
ブル3が1面のみの場合は合計2ヶ所になる。又、左側
の振動抑制装置5は主ケーブル3と並行に張り渡したサ
ブケーブル3’に取り付けられ、右側のものは主ケーブ
ル3に直接取り付けられている。勿論、左右共にサブケ
ーブル3’に取り付ける、あるいは左右共に主ケーブル
3に取り付けるようにしてもよい。
【0049】図4に主塔1と主桁2間に斜めに張り渡さ
れる主ケーブルの端末の定着方法の一例を示す。この実
施例では、上下にそれぞれソケット3a、座金3b、定
着ブロック3cを用いたケーブル定着具を使用している
が、この他にも定着方法としては種々の形式のものがあ
る。図5、図6に振動抑制装置5の例を示す。図5は減
衰器5’を示している。減衰器5’は、油圧ダンパ5’
aとばね5’bから成り、取付ボックス5’cを介して
主桁2に取り付けられる。図示の場合はこの減衰器5’
はサブケーブル3’に取り付けられた例を示している。
減衰器5’の場合は、前述した理論式に従って斜張橋全
体の所定の減衰率に見合う減衰性能を有する寸法のもの
として設ければよい。
【0050】図6の振動抑制装置5は、モータ5a、ケ
ーブルに付加力を作用させる回転部5bから成るアクチ
ュエータ方式の制振器5”である。この場合、図示のよ
うに(a)と(b)の2つの方式を採用することができ
る。(a)はサブケーブル3’に取り付けた例である。
モータ5aに対して、加速度センサSの信号を受信器R
で受信し、制御回路Tからの制御信号によりモータの回
転方向及び回転量等を制御する制御部を付設している。
なお、センサSは制振器5”の定着部近くに設けられる
とは限らず、例えば塔先端、支間中央(橋全体の振動が
代表できる箇所)などに取り付けられる。
【0051】加速度センサSの信号により、主桁の振動
方向からサブケーブルの張力付加方向を決め、かつ予め
計算によりサブケーブルの基準張力と移動量を計算で求
めておきそれに対応するモータ回転量を与えることによ
って張力が調整される。(b)は主ケーブル3に対して
振動抑制装置5を取り付けた例である。この場合は、主
ケーブル3を主桁2に定着させる定着ブロック3cにア
クチュエータ5xが取り付けられている。図から分るよ
うに、この例ではモータ5aによる変位は定着ブロック
3cに伝達され、これによって主ケーブル3の張力を調
整するようにしている。加速度センサS、受信器R、制
御回路Tを同様に設けてある。
【0052】なお、上記の例では加速度センサSにより
振動を検知しそれによってケーブル張力の方向、大きさ
を調整するようにしたが、例えばテンションメータやま
たは変位計をケーブルに対して並列に設けてケーブルの
張力方向、大きさを直接的に調整するようにしてもよ
い。上記の構成としたいずれの実施例でも風に起因する
斜張橋全体の振動は、ケーブル内に設けた最小数の振動
抑制装置によって十分抑制される。
【0053】上記実施例のうち、主ケーブル面が1面で
あり、かかる径間連続斜張橋の例についての前述の理論
式に基づく計算例を示す。この例では、j=1次モー
ド、振動数N=0.5Hz、減衰率δ=0.1、スパン
l=100m、重量w=20t/m、φcj=1/6とし
て、減衰器の必要性能を求めている。
【0054】
【数16】
【0055】従って、式(12)から所要Cc は、
【0056】
【数17】
【0057】左右の主塔と主塔間の中央での振幅が10
cmとすると、減衰力は、
【0058】
【数18】
【0059】よって、サブケーブルとして長さ50m、
断面積10cm2 を使用したとすると、その時の伸び量
は、
【0060】
【数19】
【0061】これに対して
【0062】
【数20】
【0063】よって、
【0064】
【数21】
【0065】となる。従って、十分細いサブケーブルが
使用可能である。以上では、減衰器としてCA 、CB
2つを最小必要数として求めたものであり、CA 、CB
の数が多くなればサブケーブル3’の断面積はさらに小
さくて済むことになるが、これ以上細いケーブルを実際
に使用する必要はないから、CA、CB の2つを最小必
要数の減衰器として考えることができることが分る。な
お、以上では斜張橋の風による振動を抑制する場合につ
いて説明したが、さらに、吊橋や桁橋に対してもその基
本的な思想を応用することも可能である。
【0066】最後に、本発明による制振構造が斜張橋の
架設時にも適用できることを図7に示している。図にお
いて、11は鋼杭、12はベント、13は移動式防護
材、14はトラッククレーン、15は荷上げデリックで
ある。図示のように、架設時には左右一対の塔、主桁及
びケーブルからなる構造系が所定の間隔に設けられるこ
とがあり、図の左側から架設される主桁2と右側から架
設される主桁2の中間は未だ連結されていない状態の時
がある。
【0067】このような中央径間の主桁が連結されてい
ない架設時の構造系では、完成系に比べて系全体の剛性
が大きく低下しており、風による振動も発生し易いこと
が知られている。この発明による制振構造の斜張橋はこ
のような振動に対しても有効に作用し、振動を吸収する
ことができる。このように、この発明の制振構造は架設
時にも有効であることが理解されるであろう。
【0068】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明では斜張
橋の主ケーブル又はサブケーブルの端に最小数の振動抑
制装置を取り付けた構造を採用したから、橋としての景
観を阻害することなく最小数の振動抑制装置により経済
的コストで橋全体に対し風による振動を有効に抑制する
ことができるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の斜張橋の側面図
【図2】同上の断面図
【図3】同上の主桁の断面図
【図4】主ケーブル固着手段の概略図
【図5】減衰器の概略構成図
【図6】アクチュエータの概略構成図
【図7】架設時の工事状況の説明図
【図8】斜張橋の形式の説明図
【図9】主塔の形式の概略図
【図10】ケーブル張設形式の説明図
【図11】振動抑制側面図による作用の説明図
【図12】1自由度系の振動モデルの説明図
【図13】多自由度系斜張橋の振動モデルの説明図
【図14】計算例の説明図
【図15】減衰する振動波形の例
【符号の説明】
1 主塔 2 主桁 3 主ケーブル 3’ サブケーブル 4 支持点 5 振動抑制装置 5a モータ 5b 回転部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面又は鉄道路等を形成する主桁を主塔
    により支持し、主桁の径間を主塔から斜めに張り渡した
    複数のケーブルにより吊り下げ、上記複数のケーブルの
    含まれる少なくとも一面内の特定のケーブル又はこれと
    並行に取り付けたザブケーブルの最小本数の端部に振動
    抑制装置を設けて成る斜張橋の耐風制振構造。
  2. 【請求項2】 前記ケーブルあるいはサブケーブルの本
    数を1としたことを特徴とする請求項1に記載の斜張橋
    の耐風制振構造。
  3. 【請求項3】 前記振動抑制装置として、油圧ダンパと
    ばねから成る減衰器を用いたことを特徴とする請求項1
    に記載の斜張橋の耐風制振構造。
  4. 【請求項4】 前記振動抑制装置として、モータと、回
    転部と、ばねとから成るアクチュエータを用いたことを
    特徴とする請求項1に記載の斜張橋の耐風制振構造。
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JP2680518B2 (ja) 1997-11-19

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