JPH06220700A - メッキ処理用脱脂容器および脱脂装置 - Google Patents

メッキ処理用脱脂容器および脱脂装置

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JPH06220700A
JPH06220700A JP2842793A JP2842793A JPH06220700A JP H06220700 A JPH06220700 A JP H06220700A JP 2842793 A JP2842793 A JP 2842793A JP 2842793 A JP2842793 A JP 2842793A JP H06220700 A JPH06220700 A JP H06220700A
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degreasing
electrode
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oil
partition plate
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Takemi Shimojo
武美 下条
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単体に打ち抜かれた電気接点のような小型部
品のメッキ処理を行うための脱脂容器および脱脂装置を
提供する。 【構成】 一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の部品
の排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺旋状
の仕切り板5により仕切り、仕切り板5間において筒状
体4には螺旋方向に複数の電極6を等配するとともに筒
状体4の外周に複数配設した環状導電体7と対応する電
極6とを通電可能に接続し、仕切り板5によって形成さ
れる円筒状中空部10の上部には電極6とは対極をなし
半円状に湾曲した流通案内面12を有する電極11を独
立して設置し、筒状体4は周方向に回転可能としたメッ
キ処理用脱脂容器と、この容器を脱脂液槽内に設置した
脱脂装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メッキ工程の前処理と
して行われる被メッキ材の脱脂容器および脱脂装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製品に種々のメッキ処理を行う場
合、メッキの前処理として、プレスのような機械加工に
よって被メッキ材の表面に付着した油や塵埃等を除去す
るための脱脂処理が行われる。被メッキ材として、例え
ば、電気接点に使用する基材となる長尺材や大きな製品
の場合にはそれぞれの製品ごとにに脱脂処理を行うこと
が可能である。しかし、打ち抜かれて単体に形成された
電気接点のようなきわめて小さな部品は、個々の部品ご
とに脱脂処理を行うことができない。
【0003】このような小型部品を脱脂処理する場合、
従来はバレル処理法と称するバレル状容器に多数の小型
部品を投入し、容器全体を脱脂液槽に入れ、脱脂作業を
行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、小型部品を収
容した容器は、全体が20〜30Kgの重さとなるた
め、人手によって容器を持ち、脱脂処理を行うことは大
変な重労働であり、経済効率が悪いものであった。ま
た、工程が不連続であったため生産性が悪いものであっ
た。
【0005】小型部品は、金属板をプレスで打ち抜いた
時に油が付着し、また、これらを保管している時には油
の表面に更に塵埃が付着するものであった。脱脂処理を
するために、フロンのような有機溶剤を使用して脱脂を
行っていたが、環境破壊の問題からこのような溶剤を使
用できなくなってきた。
【0006】フロンのような有機溶剤に代わってアルカ
リ性脱脂液が使用されるが、この場合、脱脂液の表面に
脱脂後の油や塵埃等が皮膜状となって浮いている。この
ため、脱脂処理後に容器を液槽から引き上げた時、膜状
の油や塵埃等が部品表面に付着し、脱脂処理を全く無駄
な状態とすることがしばしばあった。
【0007】これを防止するために、脱脂液にアルカリ
性界面活性剤を混入させて乳化状態とし、脱脂後の油を
界面活性剤で捕集することにより脱脂液表面への油膜の
形成をなくすようにしていた。しかし、油そのものが脱
脂液中に浮遊しているので、容器を引き上げる時、油が
部品に接触し、部品に油が付着するのを完全に防止する
ことができなかった。また、脱脂液を乳化するために多
大の経費を必要としていた。
【0008】本発明は、上記する従来技術の問題点に鑑
み、単体に打ち抜かれた電気接点のような小型部品のメ
ッキ前処理として行われる脱脂処理を連続的に自動処理
可能としたメッキ処理用脱脂容器を提供するものであ
る。また、脱脂処理の際、水素ガスが発生し、ガス発生
に伴って部品の表面から油が剥離されるが、本発明は水
素ガスと油を脱脂液面に案内し、ガスは大気中に放出
し、油は液面で回収するようにしたメッキ処理用脱脂装
置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の
部品の排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺
旋状の仕切り板5により仕切り、仕切り板5間において
筒状体4には螺旋方向に複数の電極6を等配するととも
に筒状体4の外周に複数配設した環状導電体7と対応す
る電極6とを通電可能に接続し、仕切り板5によって形
成される円筒状中空部10の上部には電極6とは対極を
なし半円状に湾曲した流通案内面12を有する電極11
を独立して設置し、筒状体4は周方向に回転可能として
ある。
【0010】一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の部
品の排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺旋
状の仕切り板5により仕切り、仕切り板5間において筒
状体4には螺旋方向に複数の電極6を等配するとともに
筒状体4の外周に複数配設した環状導電体7と対応する
電極6とを通電可能に接続し、仕切り板5によって形成
される円筒状中空部10の上部には電極6とは対極をな
し半円状に湾曲した流通案内面12を有する電極11を
独立して設置し、筒状体4は周方向に回転可能とした脱
脂容器を脱脂液槽23内に回転可能に設置してある。
【0011】筒状体4は、両端部外周面に固定したギア
ー15とこれに噛み合うピニオン16からなる回転部材
13と、ギアー15に近接して筒状体4の外周面に固定
したガイドローラ19とこれに嵌まり合う支持ローラ2
0からなる支持部材14とで周方向に回転可能としてあ
る。
【0012】電極11は、上端部に近い位置に形成した
流通孔29に流通パイプ30を立設し、上部周面に流出
孔31を有する流通パイプ30には筒状の遮蔽体33を
設置してある。
【0013】また、脱脂容器1は方形状支持枠体27内
に回転可能に設置し、支持枠体27は脱脂液槽23内に
セット可能としてある。
【0014】
【実施例】以下、図面に従って、本発明の実施例を詳細
に説明する。図1、図2はメッキ工程の前処理として行
われる脱脂装置に使用する脱脂用容器の本体であり、こ
の容器本体1は、一端を被メッキ材である単体に形成し
た電気接点のような小型部品の投入口2とし、他端を脱
脂後の部品の排出口3として開口した合成樹脂製の多角
形筒状体4を基体としている。
【0015】この筒状体4は、長さが1〜3m、内径は
30〜40cm程度であるが、大きさは任意に選択する
ことができる。また図示において、筒状体4は六角体と
してあるが、これに限定されるものではなく五角体や七
角体等とすることができ、多角体の形状も任意に選択す
ることができる。
【0016】筒状体4内は、投入口2から排出口3方向
へ螺旋状に連続して形成した合成樹脂製の仕切り板5に
よって仕切り、仕切り板5間において筒状体4には、筒
状体4に嵌め込み固定して内外に通電可能な複数個の電
極6を螺旋状に配設する。また、筒状体4の外周には、
筒状体4の長さ方向にそって複数本配設した環状の導電
体7を巻き回して固定し、各導電体7とこれに対応する
位置にある電極6とを通電可能に接続しておく。
【0017】各電極6は、導電体7を介して外部の電源
に接続してあるが、このため例えば、各導電体7に導電
用ローラ8を支持体9によって回転可能に圧接し、各ロ
ーラ8は、支持体9内を通した導電線(図示せず)を使
用して外部の電源に接続しておけば各導電体7および電
極6にそれぞれに通電可能である。
【0018】各ローラ8への通電は、図示しないタイマ
ーを使用して投入口2側のローラ8から排出口3側のロ
ーラ8へ経時的に順に行うようにしてある。尚、各ロー
ラ8は個々に支持してあるが、全てのローラ8を一本の
回転軸に固定し、各ローラ8にはタイマーを介して各別
に通電できるようにしてもよい。
【0019】仕切り板5によって長さ方向に形成される
円筒状中空部10の上部には電極11を独立した状態で
配設する。この電極11は、図3に示すように長尺な導
電製金属板を長さ方向にそって下向きに湾曲させ、下面
を流通案内面12とした形状を有し、外部の電源に通電
可能に接続してある。上記の電極6と電極11とは、電
極6が(−)、電極11が(+)の対極を成している。
【0020】容器本体1内には投入口2から一定量の小
型部品群がまとめて投入され、仕切り板5の螺旋面にそ
って排出口3方向へ移動する。小型部品群の移動のため
に容器本体1は周方向に回転可能となっている。このよ
うに容器本体1には、投入口2から小型部品群が投入さ
れ、脱脂が終了した部品群は排出口3から排出され、更
に、筒状体4内には電極11が独立して存在し、外部電
源に接続しているので、筒状体4の外周胴部において回
転させることが望ましい。
【0021】図4、図5、図6は容器本体1の回転支持
機構の一例を示すものである。この回転支持機構は、容
器本体1を周方向に回転させるための一対の回転部材1
3と、容器本体1の周面を下面で支える一対の支持部材
14とで構成されている。
【0022】回転部材13は、筒状体4の両端部外周に
巻き回して固定したギアー15とこのギアー15に噛み
合うピニオン16とからなり、ピニオン16は回転軸1
7によって回転可能に支持されている。符号18は、上
端に軸受を有する回転軸17の支柱である。回転軸17
は図示しないモータに回転可能に連結してある。
【0023】また、支持部材14は、ギアー15に近接
して筒状体4の外周に固定した環状のガイドレール19
と、筒状体4の下面周方向に配設した一対の支持用ロー
ラ20からなり、このローラ20は、立設した支柱21
の軸受によって支持されている。
【0024】回動支持機構は上記の構成であり、容器本
体1の自重は、ガイドレール19に嵌まり合うローラ2
0によって支持されている。この状態でピニオン16を
駆動すればギアー15が回転し、容器本体1は中空部で
周方向に回転することになる。容器本体1は、ガイドレ
ール19とローラ20によって長さ方向に位置ずれを起
こすことはなく、安定して回転する。
【0025】図7は支持部材14の他の例を示すもので
あり、一対のローラ20に変え円形状としたベアリング
支持体22をガイドレール19の下方に嵌め合わせてお
けばよく、支持体22は容器本体1の自重および回転を
支持可能である。
【0026】上記する回動支持機構は一例を示すもので
あって、この構造に限定されるものではなく、容器本体
1を支持して周方向に回転可能であれば他の構造を使用
することができるものである。
【0027】次に、上記する容器本体1を使用した脱脂
装置により被メッキ材である電気接点のような小型部品
の脱脂処理作業について説明する。図8に示すように、
容器本体1は、アルカリ性脱脂剤等からなる脱脂用の液
体を充満した処理液槽23中に、投入口2が下側で排出
口3側が上側に位置するよう傾斜状に設置する。図面で
は示していないが、容器本体1は前記の回転支持機構に
よって周方向に回転可能に支持されている。
【0028】このため回転部材13の支柱18および支
持部材14の支柱21等は液槽23の底板上に立設して
固定し、ギアー15とピヨオン16とは噛み合い、ガイ
ドローラ19と支持ローラ20は嵌め合った状態となっ
ている。また、回転軸17は、液槽23内で水密状態の
モータに連結するか、回転軸17は液槽23から密に外
部に貫通させてモータに連結するようにしてもよい。
【0029】単体に形成された小型部品群24は、液槽
23外に配置した部品収納ホッパー25から案内管26
を通して投入口2から容器本体1内に必要量ずつをまと
めて投入する。このようにして部品群24を投入した
後、容器本体4を回転支持機構により周方向に回転させ
れば、部品群24は自重により筒状体4の底面側にそっ
て螺旋状の仕切り板5により、順次、上方へ移動してい
く。
【0030】部品群24を投入すると同時に両電極6、
11に直流電流を通電すれば、(−)側電極6と(+)
側電極11間で電流が流れ、部品群24の表面で液体の
電気分解反応が進行し各部品表面から水素ガスが発生す
る。水素ガスは、各部品表面に形成されている油膜面を
破って脱脂液中に浮遊するので、この時、部品表面の油
膜は剥離され、脱脂液中に浮遊することになる。液面に
浮遊した油は、常時、回収作業が行われて除去される。
【0031】部品群24を形成する各部品表面の油は、
脱脂液によって除去されるとともに水素ガスの発生時に
剥離されるので、各部品は脱脂が行われつつ排出口3方
向に移動し、脱脂が完了部品は排出口3から取り出すこ
とができる。排出口3から取り出された脱脂完了後の部
品は、液槽23中に設置した図示しない受け容器に落と
し込むようにし、ある程度集積された時点で受け容器を
液槽23外に取り出せばよい。
【0032】上記のようにして各部品から剥離された油
および水素ガスは、脱脂液よりも比重が軽いので浮遊し
つつ上昇するが、容器本体1内で上方に設置した電極1
1は半円状に湾曲してあり、かつ、容器本体1と同じく
傾斜しているので油と水素ガスは電極11の流通案内面
12に捕らえらる。このようにして捕らえられた油と水
素ガスは傾斜案内面12にそって排出口3方向に上昇、
移動する。
【0033】容器本体1から液槽23内に排出された油
は液面に浮遊するのでこれは回収して除去する。また、
水素ガスは自然に大気中に放出され、脱脂液中に滞留す
ることはない。電極11の流通案内面12から漏れた少
量の油や水素ガス等は、容器本体1内で電極11の上部
に浮遊するが、容器本体1は傾斜して回転しているので
上方の仕切り板5で徐々に上昇方向に移動され、排出口
3から前記と同じように排出されるので容器本体1内に
滞留することはない。
【0034】容器本体1の回転速度(回転数)は任意の
値に設定可能としておけば、部品に付着している油の量
によって回転速度および脱脂時間を変えることができ
る。油の付着量が少ない時には回転速度を早め、脱脂時
間を短くすることができる。逆に油の付着量が多い場合
には回転速度をゆっくりさせ、脱脂時間を長くすること
ができる。
【0035】各電極6は、個々に通電可能であるととも
に各電極6への通電はタイマーによって制御しているの
で、仕切り板5によって部品群24が上方へ移動した
時、移動位置にある電極6のみを通電するようにすれ
ば、部品群24の移動速度にあわせて当該位置の電極6
へ通電することができる。給電用の直流電流は、電圧規
制回路電源を用いるので、部品群24に接触していない
容器本体1上部の電極6からは殆ど電解電流は流れな
い。
【0036】電極6は仕切り板5間に配設してあるが、
容器本体1全体が傾斜しているので、部品群24は仕切
り板5に近い位置で押し上げられるようにして傾斜上方
に移動することになる。従って、仕切り板5間の電極6
は、下方の仕切り板5に近い位置に設置するようにして
おけば、部品群24と電極6との接触位置はきわめて近
い位置となり、通電および電気分解を良好に行うことが
可能となる。
【0037】上記の脱脂装置は、容器本体1を直接脱脂
液槽23に取り付けた場合であるが、これに限定される
ものではなく、容器本体1を支持枠体内に設置し、支持
枠体を液槽23内に設置するようにしてもよい。図9は
容器本体1を支持枠体26内に設置した状態を示してい
る。支持枠体27は、型枠材を方形状に組み立て、その
内部に前記に示した容器本体1と同一構造の容器本体1
を周方向に回転可能に設置したものであり、図10に示
すように全体を液槽23内にセットする。
【0038】全体を液槽23内にセットした時、容器本
体1を傾斜状態とするため、支持枠支持枠体27内であ
らかじめ容器本体1を傾斜状態で設置するか、支持枠体
27内に容器本体1を平行状態で設置し、図10に示す
ように、支持枠体27の下部一端に支持脚28を固定し
て支持枠体27全体を傾斜せればよい。支持枠体27内
に容器本体1を設置し、全体を液槽23内にセットした
場合の脱脂工程は前記実施例の場合と全く同じである。
【0039】図11は電極11の他の実施例を示すもの
であり、前記の実施例と同じ部分は同じ符号を使用して
いる。本実施例では湾曲して流通案内面12を有する電
極11の上端部に近い位置に流通孔29を形成してこの
流通孔29の上部に垂直状態で流通パイプ30を立設し
て固定する。流通パイプ30の上端には周方向に複数の
縦長な流出孔31を穿設しておき、この流出孔31を囲
むようにして流通パイプ30には複数本の連結棒32を
介して大径筒状の遮蔽体33が設置してある。
【0040】本実施例の電極11は上記の構成であるか
ら、前記の如く脱脂処理が行われて部品群24から剥
離、浮遊した油と水素ガスは、前記と同様、電極11の
案内面12に捕集され、傾斜面にそって上昇し、流通孔
29から流通パイプ30を通って上昇する。水素ガスは
そのまま大気中に放出され、油は流出孔31から遮蔽体
33内の脱脂液面に放出される。油は、遮蔽体33内に
溜まるのでこの部分の油を回収して除去すればよい。
【0041】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、容器本
体1は、一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の部品の
排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺旋状の
仕切り板5によって仕切り、筒状体4には仕切り板5間
において電極6を螺旋方向に複数設けるとともに筒状体
4の外周に複数配設した環状の導電体7とこれに対応す
る電極6とを接続し、筒状体4内上部には電極6とは対
極をなす電極11を独立して設置したので、投入口2か
ら必要量の部品群24を投入し、筒状体4を周方向に回
転させることにより部品群24は螺旋状仕切り板5によ
り排出口3方向へ移動可能となる。
【0042】容器本体1を脱脂液を充満した液槽23内
に、排出口3側が上に位置するよう傾斜状態で設置し、
容器本体1を周方向に回転しつつ両電極6、11に直流
電流を通電すれば、部品群24の表面に付着している油
は脱脂液によって除去されるとともに部品群24には電
気分解によって水素ガスが発生し、ガス発生時に各部品
の油膜を剥離するので部品表面の油は完全に剥離され
る。
【0043】水素ガスおよび剥離された油は浮遊状態で
上昇するが、容器本体1内の上部には湾曲した流通案内
面12を有する電極11が設置してあるので、水素ガス
および油は案内面12を通って傾斜方向へ上昇し、排出
口3から脱脂液中に排出される。水素ガスは脱脂液中を
そのまま上昇して大気中に放出される。また、油は液面
に浮遊するのでこれは回収して除去される。
【0044】筒状体4は多角形状としてあるので、内部
に部品群24を投入した状態で筒状体4を周方向に回転
させれば、内面角部で部品群24は反転して攪拌される
ので、各部品と脱脂液との接触が良好であり、全ての部
品表面で電気分解が行われて水素ガスが発生するので、
各部品表面に付着している油の剥離を完全に行うことが
できる。
【0045】各導電体7にはそれぞれに圧接したローラ
8を介して通電されるが、通電はタイマーを使用して投
入口2側の導電体7から排出口3側の導電体7に経時的
に順番に行われるので、容器本体1内で部品群24が位
置する電極6に通電すればよく、部品群24の移動に合
わせて給電状態を移動させることができ、他の導電体7
には通電する必要がないので電気の消費量を節約して経
済的である。
【0046】容器本体1は方形状の支持枠体27内に回
転可能に設置し、支持枠体27を液槽23内にセット可
能とすれば、容器本体1の交換を容易に行うことができ
る。例えば、部品群24の大きさや脱脂量等によって容
器本体1の大きさを変える必要がある場合には支持枠体
27を液槽23から取り外し、他の容器本体1を有する
支持枠体27を液槽23内にセットすればよい。また、
容器本体1の交換ができるので、容器本体1の保守、点
検も簡単に行うことができる。
【0047】電極11の上部に形成した流通孔29に流
通パイプ30を立設して固定し、流通パイプ30の上端
周面には複数の流出孔31を形成するとともにこの流出
孔31を囲むように流通パイプ30には筒状の遮蔽体3
3を設置したので、電極11の湾曲案内面12で捕らえ
られた水素ガスと油は流通孔29と流通パイプ30を通
して上昇するので、水素ガスは大気中に放出される。ま
た、油は、遮蔽体33内の液面に浮遊して他の液面に流
出することはなく、油の回収が容易であるとともに遮蔽
体33外の液面を油で汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明脱脂処理に使用する脱脂容器の一部を断
面とした正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】電極の斜視図である。
【図4】周方向に回転可能な容器本体の要部の正面図で
ある。
【図5】筒状体と回転部材の関係を示す側面図である。
【図6】筒状体と支持部材の関係を示す側面図である。
【図7】支持部材の他の実施例を示す側面図である。
【図8】脱脂容器を脱脂液槽に設置した状態の断面図で
ある。
【図9】容器本体を支持枠体に設置した状態の斜視図で
ある。
【図10】容器本体を有する支持枠体を脱脂液槽内にセ
ットした状態の断面図である。
【図11】電極の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 投入口 3 排出口 4 筒状体 5 仕切り板 6 電極 7 導電体 8 ローラ 9 支持体 10 中空部 11 電極 12 流通案内面 13 回転部材 14 支持部材 15 ギアー 16 ピニオン 17 回転軸 18 支柱 19 ガイドレール 20 支持ローラ 21 支柱 22 支持体 23 脱脂液槽 24 部品群 25 ホッパー 26 案内管 27 支持枠体 28 支脚 29 流通孔 30 流通パイプ 31 流出孔 32 連結棒 33 遮蔽体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の
    部品の排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺
    旋状の仕切り板5により仕切り、仕切り板5間において
    筒状体4には螺旋方向に複数の電極6を等配するととも
    に筒状体4の外周に複数配設した環状導電体7と対応す
    る電極6とを通電可能に接続し、仕切り板5によって形
    成される円筒状中空部10の上部には電極6とは対極を
    なし半円状に湾曲した流通案内面12を有する電極11
    を独立して設置し、筒状体4は周方向に回転可能とした
    ことを特徴とするメッキ処理用脱脂容器。
  2. 【請求項2】 一端を部品の投入口2、他端を脱脂後の
    部品の排出口3として開口した多角形状筒状体4内を螺
    旋状の仕切り板5により仕切り、仕切り板5間において
    筒状体4には螺旋方向に複数の電極6を等配するととも
    に筒状体4の外周に複数配設した環状導電体7と対応す
    る電極6とを通電可能に接続し、仕切り板5によって形
    成される円筒状中空部10の上部には電極6とは対極を
    なし半円状に湾曲した流通案内面12を有する電極11
    を独立して設置し、筒状体4は周方向に回転可能とした
    脱脂容器を脱脂液槽23内に回転可能に設置したことを
    特徴とするメッキ処理用脱脂装置。
  3. 【請求項3】 筒状体4は、両端部外周面に固定したギ
    アー15とこれに噛み合うピニオン16からなる回転部
    材13と、ギアー15に近接して筒状体4の外周面に固
    定したガイドローラ19とこれに嵌まり合う支持ローラ
    20からなる支持部材14とで周方向に回転可能とした
    ことを特徴とする請求項1、2に記載するメッキ処理用
    脱脂容器および脱脂装置。
  4. 【請求項4】 電極11は、上端部に近い位置に形成し
    た流通孔29に流通パイプ30を立設し、上部周面に流
    出孔31を有する流通パイプ30には筒状の遮蔽体33
    を設置したことを特徴とする請求項1、2および3に記
    載するメッキ処理用脱脂容器および脱脂装置。
  5. 【請求項5】 脱脂容器1は方形状支持枠体27内に回
    転可能に設置し、支持枠体27は脱脂液槽23内にセッ
    トすることを特徴とするメッキ処理用脱脂装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006348317A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Univ Fukuoka 微小物の電解めっき装置及びめっき方法
JP2010180464A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Murata Mfg Co Ltd バレルめっき装置

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