JPH06220365A - 塗布組成物 - Google Patents

塗布組成物

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JPH06220365A
JPH06220365A JP3130393A JP3130393A JPH06220365A JP H06220365 A JPH06220365 A JP H06220365A JP 3130393 A JP3130393 A JP 3130393A JP 3130393 A JP3130393 A JP 3130393A JP H06220365 A JPH06220365 A JP H06220365A
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antifungal
polyurethane resin
antibacterial
fine powder
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Shoji Yamada
昭二 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経口毒性、皮膚刺激性、目刺激性あるいは魚
毒性を有する防腐剤、防カビ剤を使用することなく、毒
性のほとんど無い抗菌剤を利用し、溶剤規制を必要とし
ない水性樹脂をバインダーとして併用した低公害の塗布
組成物を提供する。 【構成】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル(セ
ラミツク)を0.3〜1.0重量%含んだ粒径2〜70μの球状
のポリウレタン樹脂微粉末50〜80重量部と水性ポリウレ
タン樹脂50〜20重量部(固形分)よりなる抗菌抗カビ性
を有する塗布組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は比較的抗菌抗カビ性に
劣る水性樹脂を利用するに当たり、経口毒性、皮膚刺激
性、目刺激性あるいは魚毒性を有する防腐剤、防カビ剤
を使用することなく、毒性のほとんど無い銀を含有する
無機質ゲル(セラミツク)を抗菌剤として利用すること
により、溶剤規制を必要としない水性樹脂をバインダー
として併用することにより低公害のプラスチツク用、木
質用、金属用或いはセメントモルタル、石綿板等の無機
質建材用等に有用な塗布組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在使用中の水性樹脂塗料は樹脂製造に
当たり、アニオン、カチオン、ノニオン等の乳化剤及び
保護コロイドとしてポリビニルアルコール、有機酸塩及
び繊維等を使用して水性樹脂化しており、又塗料作成に
当たり安定剤、増粘剤として合成ポリマーのポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリ
ドン、スチレンマレイン酸共重合体或いはセルローズ誘
導体としてメチルセルローズ、ヒドロオキシセルロー
ズ、カルボキシメチルセルローズ等を使用している。
【0003】これらの安定剤、増粘剤は塗料の貯蔵中の
顔料沈降、塗装時のタレ防止、塗装作業性の改良、多孔
質下地への浸透防止等のために必要なものである。しか
しこれらの乳化剤、保護コロイド、安定剤或いは増粘剤
は、カビ、細菌及び放射菌等の微生物に弱く、塗料保存
中容器内で腐敗して粘度低下を起こしたり悪臭の原因と
なり又塗膜に微生物が作用して塗膜の汚染、崩壊を引き
起こす。従つて防腐剤、防カビ剤の使用は水性樹脂塗料
にとつては不可欠のものである。従来有機水銀剤、有機
スズ剤又は有機塩素剤が防腐剤、防カビ剤として使用さ
れてきたが、その潜在的毒性のために使用できなくな
り、それに代わつて非金属系化合物を主体とする低毒性
の防腐剤、防カビ剤が使用されている。低毒性のものと
して、有機酸エステル、有機窒素化合物、含ハロゲン窒
素硫黄化合物、有機ヨード化合物、イミダゾール化合
物、イミダゾール化合物と有機窒素ハロゲン化合物の混
合物或いはイミダゾール化合物と含窒素硫黄化合物の混
合物等が使用されている。
【0004】これらの防腐剤、防カビ剤は塗料に対し約
0.1〜0.3重量%使用されるのが普通であり、使用量が比
較的に少なく又低毒性であるとしても、例えば含ハロゲ
ン窒素硫黄化合物は経口毒性LD50ラツト2000mg/kg
で、皮膚、目に刺激性がある。イミダゾール化合物は経
口毒性LD50ラツト3100mg/kgと僅少ではあるが、しか
し急性毒性を有する。又、ベンズイミダゾール化合物と
有機窒素ハロゲン化合物の混合物では皮膚、目に対する
刺激性を有し、経口毒性LD50マウス4000mg/kg、魚毒
性TLm(48時間)0.7ppm(ヒメダカ)と無毒性ではな
い。
【0005】ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂或いはポリウレタン樹脂の球状の微粉末とバ
インダーとして有機溶剤樹脂又は水性樹脂とを使用して
艶消塗料、ソフト感を強調したビロード状塗料が最近市
場に出ている。
【0006】バインダーとして有機溶剤樹脂を使用した
場合には、防腐、防カビにはあまり注意を払う必要はな
いが、バインダーとして水性樹脂を利用した場合には、
乳化剤、保護コロイド、増粘剤の利用が必要となり、こ
れらのものは微生物に対する抵抗性が弱く、塗料の保存
中腐敗して粘度低下を起こし悪臭を放ち、塗膜に於いて
も高温多湿の場合には経時により容易にカビを発生す
る。
【0007】特に球状の微粉末を使用している塗膜では
凹凸面をなし、凸部の先端は球状をなしているためにバ
インダーの膜は殆どないに等しいか、又は微小膜厚に被
覆されているにすぎない。従つて塗料中に0.1〜0.3重量
%の防カビ剤を入れても球状微粉末の凸部の先端部には
僅少の防カビ剤があるか或いは防カビ剤は無いに等し
く、防カビ効果は極めて低い結果になり、経時により容
易にカビを発生することになる。又表面の防カビ剤は他
の物と接触することにより拭き取られ、或いは水洗等を
すると容易に洗い流されてなくなる。
【0008】防腐、防カビ効果を出す抗菌剤を球状の微
粉末中に入れることもできるが、抗菌剤は経口毒性、皮
膚、目刺激性又は魚毒性があり本来好ましいものではな
い。
【0009】ソフト感のある塗料としては柔軟性のある
ポリウレタン樹脂微粉末が最も適している球状の微粉末
であるが、微粉末中に抗菌剤を封入する場合には抗菌剤
が第1級、第2級アミンを含有する場合にはイソシアネ
ートとアミンが反応し微粉末を作ることが困難であると
いう技術的問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は経口毒
性、皮膚刺激性、目刺激性あるいは魚毒性を有する防腐
剤、防カビ剤を使用することなく、毒性のほとんど無い
抗菌剤を利用し、溶剤規制を必要としない水性樹脂をバ
インダーとして併用した低公害の塗布組成物を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は抗菌抗カビ性の
銀を含有する無機質ゲル(セラミツク)を0.3〜1.0重量
%含んだ粒径2〜70μの球状のポリウレタン樹脂微粉末
50〜80重量部と水性ポリウレタン樹脂50〜20重量部(固
形分)よりなる抗菌抗カビ性を有する塗布組成物に係
る。
【0012】本発明に使用する抗菌抗カビ性を有する銀
を含んだ無機質ゲル(セラミツク)は殆ど無害であり、
水に溶出することも僅少で長時間機能を維持できる。主
成分はSiO2・Al23・ZnO・Li2O・Agで粒径は
1μ以下、表面積400±50m2/g、4%水分散液はpH8
±0.5でポリウレタン樹脂中に分散し易くイソシアネー
トの反応を阻害するものはない。上記無機質ゲルとして
は例えば日板研究所製の「クリンP−2」等を例示する
ことができる。
【0013】現在水性デイスパージヨン(エマルシヨ
ン)樹脂をバインダーとした塗料で、プラスチツク(A
BS,ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン等)に適用可能で付着性、耐溶剤性、耐候性、耐水性
等の良好な塗料はないが、抗菌性、抗カビ性のある銀を
含んだ無機質ゲル(セラミツク)を0.3〜1.0重量%含ん
だ2〜70μのポリウレタン樹脂微粉末を作成し、バイン
ダーとして水性ポリウレタン樹脂を使用することにより
プラスチツクに適用可能で50℃×20分強制乾燥後20℃で
4日間放置した塗膜は耐水性、耐候性、耐溶剤性、付着
性良好で抗カビ性も極めて良好である。
【0014】本発明において用いられる水性ポリウレタ
ン樹脂としてはポリウレタン樹脂デイスパーシヨン、ポ
リウレタン樹脂水性エマルシヨンを挙げることができ
る。これらデイスパーシヨン及びエマルシヨンは単独で
使用できるが、両者を併用するのがより好ましい。上記
ポリウレタン樹脂水性デイスパーシヨンの例としてスペ
ンゾールLシリーズ(大日本インキ化学工業)等、又、
ポリウレタン樹脂水性エマルシヨンの例としてアイゼラ
ツクスSシリーズ(保土谷化学工業)等を挙げることが
できる。
【0015】本発明において上記無機質ゲルを含んだポ
リウレタン樹脂微粉末と、水性ポリウレタン樹脂の割合
は、前者の50〜80重量部に対して、後者を固形分で50〜
20重量部とするのが好ましい。又、ポリウレタン樹脂微
粉末には無機質ゲル以外に体質顔料、着色顔料等を配合
することもできる。体質顔料の含有量は5〜30重量%、
着色顔料の含有量は1〜30重量%、両顔料を併用する場
合は1〜40重量%とするのが好ましい。
【0016】本発明の塗料の30℃における安定性もよ
く、3ケ月間腐敗による粘度低下も見られない。抗菌抗
カビ性のある銀を含んだ無機質ゲル(セラミツク)の含
有量が0.3重量%以下と少なくなつた2〜70μのポリウ
レタン樹脂微粉末を使用した水性塗料に於いては抗カビ
性は劣り十分とはいえないが、この場合バインダーの水
性樹脂に0.1〜1.0重量%の上記抗菌抗カビ性の銀を含ん
だ無機質ゲル(セラミツク)或いは0.1〜0.5重量%の既
存の防腐剤、防カビ剤を添加することにより抗カビ性を
補うことができる。この場合ポリウレタン微粉末の使用
量はバインダーとして使用する水性樹脂より多く従つて
塗料全体としての防腐剤、防カビ剤は既存の方法の半分
以下となり、従つて更に低毒性となる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。尚、単に%
とあるのは重量%を示す。
【0018】実施例1 抗菌抗カビ性を有する銀含有の無機質ゲル(セラミツ
ク)クリンP−2(株式会社日板研究所、主成分SiO2
・Al23・ZnO・Li2O・Ag、平均粒子径1μ以
下、表面積400±50m2/g)100g、ポリエチレングリコー
ル(分子量400)200g及びアルミナビーズ(径3mm)200
gを500ccビーカーに入れ撹拌機にて500〜800回/分で撹
拌する。約10分の撹拌にて十分無機質ゲルとポリエチレ
ングリコールは混練される。30メツシユ金網にてアルミ
ナビーズを分離する。この成分をA成分とする。ポリエ
チレングリコール(分子量400)を分子量200のポリエチ
レングリコール、分子量1000又は2000のポリプロピレン
グリコールに置換しても同一効果を示すものが得られ
る。
【0019】ヘキサメチレンジイソシアネートと2価ア
ルコールを縮合したウレタンプレポリマー、デユラネー
トD101(旭化成工業株式会社、NCO% 19.5%、粘度
20℃、800cps)300g、ポリエチレングリコール(分子量
200)30gを500ccの3つ口フラスコに入れ温度計、窒素
ガス吸込器を取り付け窒素ガスを吹き込んでフラスコ中
の空気及び水分を追い出した後200回/分で撹拌しなが
ら加熱し70〜80℃に2時間保持するとポリエチレングリ
コールとウレタンプレポリマーの縮合反応は完結する。
粘度は約2000cps(20℃)でこれをB成分とする。A成
分 1.5g、B成分100g及び脱水剤としてギ酸エチル 0.2g
を200ccビーカーに入れ500〜800回/分で10〜30分撹
拌、混合する。これをC成分とする。
【0020】50〜60℃の温水ウオーターバスに600cc容
量のビーカーを取り付け、その中に300gの50〜60℃の清
水を入れ、50〜60℃に保持する。ホモミキサーにて5000
〜6000回/分にて撹拌しながらC成分100gを約30秒間に
滴下する。
【0021】ウレタンプレポリマーと水との反応熱及び
撹拌熱により温度は上昇するが60〜70℃に調節し2時間
保持するとウレタンプレポリマーと水との反応は完結
し、樹脂粉末の粘着性は無くなる。微粉末になる理由と
してウレタンプレポリマーは親水性のエチレンオキサイ
ド基を一部有しているために水中に分散し易くなり又高
速回転による剪断力により細く均一に粒状化されるもの
と思われる。
【0022】反応物を濾布(5μ孔径)で濾過し105〜1
10℃で水分含有量が1%以下に乾燥する。乾燥品をボー
ルミルに入れ約30回/分で8時間運転を続けると二次凝
集物は解離される。これを250メツシユ金網にて篩分け
すると2〜70μの粒子径を有する球状のポリウレタン樹
脂微粉末約95gを得る。この微粉末は約0.5%の抗菌抗カ
ビ性を有する銀を含有する無機質ゲル(セラミツク)を
含む。この成分をD成分とする。D成分 43g、清水 8
g、アンモニア水(25%)0.08g、乳化剤としてエマルゲ
ン950(花王株式会社、ポリオキシエチレンノニルフエ
ニルエーテル、HLB 18.2)0.04g、消泡剤としてアデ
カネート B−192(旭電化工業株式会社、比重1.2、pH
7、有効成分100重量%)0.04g、増粘剤としてナトラゾ
ール 250HR(ハーキユリーズジヤパン、ヒドロオキシ
エチルセルローズ、分子量 1.0×106)の2%水溶液8g
を入れ、約600回/分で撹拌してD成分のポリウレタン
樹脂微粉末を湿潤分散した後、ポリウレタン樹脂水性デ
イスパージヨンのスペンゾールL−50(大日本インキ化
学工業株式会社、pH8.0〜9.5、粘度500〜4000cps)10
g、ポリウレタン樹脂エマルシヨンのアイゼラツクスS
−8040N(保土谷化学工業株式会社、pH6〜8、粘度1
000cps以下、不揮発分50重量%)24gを加え約10分間撹
拌混合すると、B型粘度計20℃、20回/分にて5700cp
s、2回/分にて27000cpsの水性塗料92gを得る。
【0023】この水性塗料に清水5%を加えるとノズル
口径1.3〜1.5mmの吹付塗装ガンで吹付塗装をすることが
でき、チクソトロピツク性が高いために吸い込みが全く
なく、プラスチツク素材の垂直面にもタレルことなく塗
装しうる。得られる塗膜は艶消でソフト感のあるビロー
ド状を示す。ABS板に塗装して得られる塗膜は付着
性、耐水性、耐溶剤性、促進耐候性に優れ、更にポリウ
レタン樹脂微粉末中に含まれる抗菌抗カビ性の銀含有無
機質ゲル(セラミツク)の抗菌性のために別の防腐剤、
防カビ剤を後添加することなく優れた防腐、防カビ性を
示す。
【0024】実施例2 実施例1のA成分 1.9g、B成分 100g及び軽質炭酸カル
シウムホモカルD(白石カルシウム、比重2.45、粒子径
0.07μ、吸油量 23.5cc/100g、pH8.6)25g、脱水剤と
してギ酸エチル 0.3gを200ccのビーカーに入れ500〜800
回/分で10〜30分撹拌混合して、これをE成分とする。
E成分を使用し実施例1と同様の方法により抗菌抗カビ
性を有する銀含有無機質ゲル(セラミツク)約0.5%、
体質顔料約20重量%を含む2〜70μのポリウレタン樹脂
微粉末約120gを得る。
【0025】この微粉末を用いた以外は実施例1と同一
の方法により本発明の塗料を得た。その塗膜の抗カビ性
は実施例1の抗カビ性と同等であつた。体質顔料の使用
はポリウレタン樹脂微粉末の価格低減に寄与する。着色
剤を使用していないために得られる塗膜は半透明である
が、バインダーとして使用する水性樹脂を着色顔料によ
り着色すると得られる塗膜は均一色の艶消状のソフト感
のある塗膜とすることができる。
【0026】実施例3 実施例1のA成分 1.9g、B成分 100g及びルチル型チタ
ン白 20g、脱水剤としてギ酸エチル 0.3gを200ccのビー
カーに入れ500〜800回/分で30分撹拌混合分散して、こ
れをF成分とする。F成分を使用し実施例1と同様の方
法により抗菌抗カビ性を有する銀含有無機質ゲル(セラ
ミツク)約0.5%、チタン白約17%を含む2〜70μのポ
リウレタン樹脂微粉末約118gを得る。
【0027】この微粉末を用いた以外は実施例1と同一
の方法により本発明の塗料を得た。その塗膜は白色塗膜
でその抗菌性効果も同等であつた。
【0028】チタン白の代りに黒色顔料としてカーボン
ブラツク、鉄黒、赤色顔料として弁柄、レーキの赤色顔
料、青色顔料としてシアニンブルー、群青、緑色顔料と
してシアニングリーン、黄色顔料として黄鉛、テツカエ
ロー、レーキの黄色顔料を使用して各種の着色されたポ
リウレタン樹脂微粉末を得ることができる。同一種類の
着色微粉末を使用した塗布組成物から得られる塗膜は均
一色を示すが、2種類或いはそれ以上の着色微粉末を使
用した塗布組成物から得られる塗膜は多彩色の霜降り状
の塗膜で美観的にも優れた艶消しのビロード状塗膜が得
られる。
【0029】実施例4 実施例1のA成分 1.9g、B成分 90g、軽質炭酸カルシ
ウムホモカルD 20g、ルチル型チタン白 15g、脱水剤と
してギ酸エチル 0.3gを200ccのビーカーに入れ500〜800
回/分で30分撹拌混合分散して、これをG成分とする。
G成分を使用し実施例1と同様の方法により抗菌抗カビ
性を有する銀含有無機質ゲル(セラミツク)約0.5%、
体質顔料約16%、チタン白約12%を含む2〜70μのポリ
ウレタン樹脂微粉末約122gを得る。
【0030】この微粉末を用いた以外は実施例1と同一
の方法により本発明の塗料を得た。その塗膜の抗菌性効
果も同等であつた。
【0031】得られる塗膜の発色性は実施例3のそれと
同一であるが、体質顔料を使用することにより価格低減
に寄与する。
【0032】実施例5 ポリウレタン樹脂微粉末中に含まれる銀含有の無機質ゲ
ル(セラミツク)の量が0.2%以下の場合には、防カビ
性が落ちる傾向にあり、これを補うために塗料のバイン
ダーとして使用するポリウレタン樹脂水性デイスパージ
ヨン(エマルシヨン)に抗菌抗カビ性を有する銀含有の
無機質ゲル(セラミツク)を塗料作成中にバインダーに
加え全塗料中の銀含有の無機質ゲル(セラミツク)を増
加することにより実施例1と同等の抗カビ効果を上げる
ことができる。
【0033】実施例1のA成分 0.6g、B成分 100g、脱
水剤としてギ酸エチル 0.2gを200ccのビーカーに入れ50
0〜800回/分で10〜30分撹拌混合して、これをH成分と
する。H成分を使用し実施例1と同様の方法により抗菌
抗カビ性を有する銀含有無機質ゲル(セラミツク)約0.
2%を含む2〜70μの水分量1%以下の乾燥したポリウ
レタン樹脂微粉末約95gを得、これをI成分とする。
【0034】I成分 43g、清水 8g、増粘剤としてナト
ラゾール250HRの2%水溶液 8g、消泡剤としてアデ
カネート B−192 0.04g、乳化剤としてエマルゲン950
0.04g、アンモニア水(25%)0.08g及びバインダーに
対し約0.4%の無機質ゲル(セラミツク)0.14gを入れ約
600回/分で撹拌してI成分のポリウレタン樹脂微粉末
及び無機質ゲル(セラミツク)を湿潤分散する。これに
バインダーとしてスペンゾール L−50 10g及びアイゼ
ラツクスS−8040N 24gを加え約10分間撹拌混合する
と、B型粘度計にて回転数20回/分、20℃、5800cps、
2回/分で27500cpsの水性塗料92gを得る。この水性塗
料は清水5%を加えると口径1.3〜1.5mmの吹付塗装ガン
にて吹付塗装をすることができ、得られる塗膜の抗カビ
性は実施例1のそれと同等である。
【0035】実施例6 実施例5においてポリウレタン樹脂微粉末中に含まれる
抗菌抗カビ性を有する銀含有無機質ゲル(セラミツク)
の量が0.2%以下の場合の抗菌抗カビ性の低下を補うた
めにバインダーに対し無機質ゲルを添加したが、その代
りに普通使用されている非金属系化合物の防腐防カビ剤
の低毒性物質を入れて抗菌抗カビ性を補うこともでき
る。防腐防カビ剤は通常塗料に対し0.1〜0.3%使用する
ことが望ましく、この場合もバインダーに対し0.2%の
使用で十分である。バインダーに対し0.2%の防腐防カ
ビ剤を添加してもバインダーに対し無機質ゲル含有のポ
リウレタン樹脂微粉末 43gに対しバインダー 34gの割合
であり、防腐防カビ剤の含有量は塗料全体として少なく
なり従つて毒性もそれに比例して低減する。
【0036】実施例5におけるバインダーに対し0.4%
の抗菌抗カビ性のある銀含有無機質ゲル(セラミツク)
の代りに、バインダーに対し0.2%の抗菌剤コートサイ
ド(武田薬品工業株式会社、ベンゾイミダゾール化合
物、淡黄色液体、pH1.2〜2.2、10重量%水溶液)を添
加することにより得られる塗料は実施例1と同等の防腐
防カビ性を有する。
【0037】試験例1 実施例1で得られた塗料をABS板(1×50×150mm)
に塗装し50℃×20分乾燥し、20℃にて4日間静置後試験
を行う。試験項目及び結果は次のようである。 (1) 鉛筆硬度(20℃、JIS K5400,三菱ユニにて底
部に達するまでの硬度)H (2) 付着性(20℃、1mm方眼100ケ、セロテープ剥離、
密着目数)100/100 (3) 耐水性(50±2℃、清水、48時間後の色差、付着
性)△E 0.5,100/100 (4) 耐湿性(50±2℃、湿度98±2%、48時間後の色
差、付着性)△E 0.2,100/100 (5) 促進耐候性(サンシアインウエザオメーター200時
間後の色差、付着性)△E 0.6,100/100 (6) 耐溶剤性(20℃、トルオールを浸したガーゼを指頭
で押さえ往復摩擦し素地が見えるまでの往復回数)200
回異状なし
【0038】また、フレキシブルボード板(3×50×50
mm、JIS A5403)に塗装し、50℃×20分乾燥後、20
℃にて4日間静置した試験片にて抗カビ性試験を行う。
結果を表1に示す。使用した試験菌はAspergillus nig
er, Penicillium citrinum及びTrichoderma T−1の
3種の混合菌であり、カビ抵抗性の判断基準は次の通り
である。 3……試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認
められない。 2……試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸
の発育部分の面積は、全面積の1/3を越えない。 1……試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸
の発育部分の面積は、全面積の1/3を越える。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、経口毒性、皮膚刺激
性、目刺激性あるいは魚毒性を有する防腐剤、防カビ剤
を使用することなく、毒性のほとんど無い抗菌剤を利用
することにより、溶剤規制を必要としない水性樹脂をバ
インダーとして併用することにより低公害のプラスチツ
ク用、木質用、金属用或いはセメントモルタル、石綿板
等の無機質建材用等に有用な塗布組成物が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.3〜1.0重量%含んだ粒径2〜70μの
    球状のポリウレタン樹脂微粉末50〜80重量部と水性ポリ
    ウレタン樹脂50〜20重量部(固形分)よりなる抗菌抗カ
    ビ性を有する塗布組成物。
  2. 【請求項2】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.3〜1.0重量%、体質顔料5〜30重量
    %を含んだ粒径2〜70μの球状のポリウレタン樹脂微粉
    末50〜80重量部と水性ポリウレタン樹脂50〜20重量部
    (固形分)よりなる抗菌抗カビ性を有する塗布組成物。
  3. 【請求項3】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.3〜1.0重量%、着色顔料1〜30重量
    %を含んだ粒径2〜70μの球状のポリウレタン樹脂微粉
    末50〜80重量部と水性ポリウレタン樹脂50〜20重量部
    (固形分)よりなる抗菌抗カビ性を有する塗布組成物。
  4. 【請求項4】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.3〜1.0重量%、着色顔料及び体質顔
    料を1〜40重量%含んだ粒径2〜70μの球状のポリウレ
    タン樹脂微粉末50〜80重量部と水性ポリウレタン樹脂50
    〜20重量部(固形分)よりなる抗菌抗カビ性を有する塗
    布組成物。
  5. 【請求項5】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.1〜0.3重量%含んだ粒径2〜70μの
    球状のポリウレタン樹脂微粉末50〜80重量部と抗菌抗カ
    ビ性の銀を含有する無機質ゲル(セラミツク)を0.1〜
    1.0重量%含んだ水性ポリウレタン樹脂50〜20重量部
    (固形分)よりなる抗菌抗カビ性を有する塗布組成物。
  6. 【請求項6】 抗菌抗カビ性の銀を含有する無機質ゲル
    (セラミツク)を0.1〜0.3重量%含んだ粒径2〜70μの
    球状のポリウレタン樹脂微粉末50〜80重量部と非金属系
    の防腐剤、防カビ剤を0.1〜0.5重量%含んだ水性ポリウ
    レタン樹脂50〜20重量部(固形分)よりなる抗菌抗カビ
    性を有する塗布組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100712131B1 (ko) * 2005-09-16 2007-04-27 대영고분자 주식회사 플라스틱 도장용 항균 도료 조성물
KR101004283B1 (ko) * 2007-09-17 2011-01-03 주식회사선구 방오 도료의 제조방법

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