JPH0622031A - Ｕ点トランクパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＤＳＵの機能を持ったトランクパッケージに
おける伝送路等の試験を容易にすることを目的とする。 【構成】本発明は、回線終端装置（ＤＳＵ）機能を備え
たＵ点トランクパッケージであり、前記Ｕ点トランクパ
ッケージは、ＩＳＤＮ網（１）からのＵ点入力された情
報を符号化してＳ／Ｔ点出力に変換する入出力形式変換
手段（２）と、試験状態と通常通信状態の切換を行うラ
イン切換制御手段（３）と、同期多重変換手段（５）と
を有し、前記ライン切換制御手段（３）にＳ／Ｔ点試験
用端末（４）を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】ディジタル通信回線における、入
出力形式変換手段（回線終端装置ＤＳＵ）を内包したト
ランクパッケージに係り、このトランクパッケージを介
して通信回線の試験を行う方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、ＮＴＴ（登録商標）の管轄内であ
った入出力形式変換手段である回線終端装置（ＤＳＵ）
のユーザ設置が可能になり、ＤＳＵとＰＢＸ等の端末機
器との接続を行い、接続回路の試験、及び各々の機器の
機能試験を行っている。

【０００３】例えば、構内交換機（ＰＢＸ）の外部にＤ
ＳＵを接続し、ＤＳＵと端末機器との間のインタフェー
ス点（これをＳ／Ｔ点という）に試験用端末を接続し
て、接続状態が正常であるか、又は各機器の機能は正常
に作動しているか等の試験を行う。

【０００４】前記従来例を図に基づいて説明する。図４
は、回線終端装置と端末機器との接続形態の従来例を示
す構成ブロック図である。

【０００５】ＩＳＤＮ網３６と構内交換機（ＰＢＸ）３
４を接続する回線上に回線終端装置（ＤＳＵ）３５を設
け、ＤＳＵ３５により図中のＵ点における基本インタフ
ェース又は２線式光伝送方式を４線伝送に変換する。前
記４線伝送路のＳ／Ｔ点において、試験用端末３０を接
続し、図中Ｓ点のユーザ端末２９とのパス設定によりＰ
ＢＸ３４の通話試験を行い、試験用端末３０からＩＳＤ
Ｎ網３６に発呼することにより伝送路の試験を行うこと
が出来た。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ＤＳＵを構内
終端装置（ＰＢＸ）等の宅内終端装置の外部に設けるこ
とは、新たにスペースを確保する必要が生じ、かつコス
トもかかり、保守の面においても不利である。そこで、
ＤＳＵをトランクパッケージに内包するのが好都合であ
る。

【０００７】しかし、ＤＳＵを内包したトランクパッケ
ージをＰＢＸ等の宅内終端装置内に設置する場合、前記
従来の方法のように、Ｔ点からの試験が不可能となり、
また、パッケージ入出力がピンポン伝送方式（Ｕ点入出
力）であるため、現在有るＩＳＤＮ端末やアナログ電話
では伝送路の接続試験やＵ点トランクパッケージの機能
試験を容易に行うことは不可能であった。

【０００８】本発明は前記課題に鑑みてなされたもので
あり、設置スペースを取らず、容易に試験を行える試験
方法を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、前記
課題を解決するために以下のようにした。これを図１の
原理図に基づいて説明する。

【００１０】本発明のトランクパッケージは、ＩＳＤＮ
網１からのＵ点入力された情報を符号化してＳ／Ｔ点出
力に変換する入出力形式変換手段２と、この入出力形式
変換手段２と端末機器側６，８との間に接続される同期
多重変換手段５と、前記入出力形式変換手段２と前記同
期多重変換手段５との間に接続されたライン切換手段３
と、前記ライン切換手段３に接続されるＳ／Ｔ点試験用
端末４とを備えている。そして、前記ライン切換手段３
を介して前記Ｓ／Ｔ点試験用端末を伝送路に接続するよ
うにしたことを特徴とする。

【００１１】ここで、前記入力形式変換手段２は、本パ
ッケージ側からＩＳＤＮ網側へ出力する場合には、Ｓ／
Ｔ点入力された情報を復号化してＵ点出力する機能を持
っている。

【００１２】さらに、前記ライン切換手段は、試験状態
と通常通信状態の切換を行うライン状態切換部３ａと、
試験時において試験の対象回線経路の選択を行える試験
回路選択スイッチ３ｂとを備えている。

【００１３】

【作用】本発明によれば、ＩＳＤＮ網からＵ点入力され
た情報を、入出力形式変換手段においてＳ／Ｔ点として
出力され、このＳ／Ｔ点に設けたライン切換手段３にＩ
ＳＤＮ端末やＴＡ（ターミナル・アダプタ）等を接続
し、且つラインをテスト状態に切り換えることにより、
同期多重変換手段５を経てネットワーク６に接続する伝
送路の試験を行い、又入出力形式変換手段を経てＩＳＤ
Ｎ網１に接続する伝送路の試験を行うことが出来、さら
にＵ点トランクパッケージの機能が正常に作動している
かどうかの試験を行うことが出来る。

【００１４】

【実施例】本実施例では、Ｕ点トランクにおける簡易試
験法を、基本インタフェースの場合と一次郡速度インタ
フェースの場合とにおいて、各々図に基づいて説明す
る。

【００１５】＜実施例１＞本実施例１では、既存電話網
のメタリック加入者線路を使用する単独加入者線用のイ
ンタフェースであり、６４ｋｂ／ｓの伝送速度をもつユ
ーザ情報転送用Ｂチャンネルを二つと、１６ｋｂ／ｓの
伝送速度をもつ信号情報転送用のＤチャンネルからなる
基本インタフェース（チャンネル構造２Ｂ＋Ｄ）におい
て試験を行った。

【００１６】図２は、基本インタフェースにおけるＵ点
トランクパッケージの構成をブロック図で示したもので
ある。

【００１７】ＩＳＤＮ網１１と入出力形式変換手段１３
間はＴＣＭ方式（２線方式）により伝送を行っており、
入出力形式変換手段１３により伝送方式は２線式から４
線式に変換され、ライン切換手段１４に入力される。

【００１８】ライン切換手段１４は、通常通信回線と試
験時回線の切換を行う。ここで、通常回線の場合に情報
は、ライン切換手段１４を経て同期多重変換手段１５に
入力される。

【００１９】また、試験を行う場合には、前記入出力形
式変換手段１３において２線−４線変換を行い、ライン
切換手段１４において、Ｓ／Ｔ点の引出し及び試験ライ
ンの選定・切換を行う。この場合ラインの選定・切換
は、引出し回線に接続された試験用端末１７とユーザ端
末間の伝送ラインと、試験用端末１７からＩＳＤＮ網１
１への伝送ラインを選定・切換できる。前記の選定・切
換は、ライン切換手段１４内に設けたリレースイッチに
より行う。また、端末１７にはＴＡ（ターミナル・アダ
プタ）又はＩＳＤＮ端末等を使用する。

【００２０】試験用端末１７とユーザ端末間の伝送路を
選定した場合、試験用端末１７とユーザ端末にパス設定
を施し、Ｕ点トランクパッケージ９の通話試験を行う。

【００２１】次に、試験用端末１７からＩＳＤＮ網１１
への伝送路を選定した場合、試験用端末１７からＩＳＤ
Ｎ網１１に発呼することにより、この間の伝送路の試験
を行う。

【００２２】一方、同期多重変換手段１５は、Ｓ／Ｔ点
における基本インタフェースのチャンネル構造である２
Ｂ＋Ｄを情報転送用信号の２×Ｂチャンネルと信号情報
転送用のＤチャンネルに分離し、Ｂチャンネルは発呼処
理装置（ＣＰＲ）１２より指定されたタイムスロットに
割付けられ、ネットワーク（ＮＷ）１０に接続される。
そして、Ｄチャンネルは伝送路処理装置（ＬＰＲ）１６
により終端され、ＬＰＲ１６とＣＰＲ１２間の通信に使
用される。

【００２３】＜実施例２＞本実施例２は、６４ｋｂ／ｓ
の伝送速度をもつユーザ情報転送用Ｂチャネルを２３個
（又は３０個）と、１６ｋｂ／ｓの伝送速度をもつ信号
情報転送用Ｄチャネルからなる一次郡速度インタフェー
ス（チャネル構造２３Ｂ＋Ｄ又は３０Ｂ＋Ｄ）において
試験を行った。

【００２４】図３は、一次郡インタフェースにおけるＵ
点トランクパッケージＵＴＫの構成をブロック図で示し
たものである。

【００２５】光ドライバ／レシーバ１８は、光信号を電
気信号に変換すると共に、電気信号を光信号に変換する
ための装置である。フレーム同期１９、２０は、送信側
ではフレーム同期パターンの挿入を行い、受信側ではフ
レーム同期検出及び保護を行う。ＭＵＸ／ＤＭＵＸ２１
は、Ｂチャネル及びＤチャネルの多重・分離、回線設
定、伝送路上での各種警報の検出を行う同期多重変換装
置である。Ｂ８ＺＳ２２は、符号化及び復号化を行う入
出力形式変換手段である。ＤＳＷ（１）２３は、通常時
ＤＳＷ（１）＝１と試験時ＤＳＷ（１）＝０の切り換え
を行うためのライン切換手段としてのディップスイッチ
である。そして、ＤＳＷ（２）２４は、本実施例２のパ
ッケージの試験時において、伝送路側の試験｛ＤＳＷ
（２）＝１｝とＮＷ側の試験｛ＤＳＷ（２）＝１｝を切
り替え選択を行うためのディップスイッチである。さら
に、ＮＷ２５はユーザネットワークを示し、ＣＰＲ２６
は呼処理プロセッサを表す。

【００２６】試験を行うため、ＤＳＷ（１）２３により
試験用回路に切り換え、以下のように試験を実施した。

【００２７】まず、ＤＳＷ（２）２４をＤＳ（２）＝０
に設置して伝送路側の試験を行う。試験経路は、ＩＳＤ
Ｎ網２７から発呼された光信号を光ドライバ／レシーバ
１８により電気信号に変換する。前記電気信号は、フレ
ーム同（１）１９によりフレームの検出及び保護を行
い、前記電気信号はＤＳＷ（１）２３の指示に従いＢ８
ＺＳ２２を経て試験器２８に入力される。

【００２８】また、試験器２８から電気信号を発呼した
場合、前記電気信号は、ＤＳＷ（２）２４とＤＳＷ
（１）２３の指示に従いフレーム同期（１）１９を経
て、光ドライバ／レシーバ１８により光信号に変換さ
れ、ＩＳＤＮ網２７に入力される。

【００２９】以上のようにして伝送路側の試験を行う。
次に、ＤＳＷ（２）２４をＤＳＷ（２）＝１に設置し、
さらにネットワークＮＷ２５と試験器２８との間にパス
を設置してネットワークＮＷ側の試験を行う。

【００３０】試験経路は、試験器２８から出力された電
気信号はＢ８ＺＳ２２を経て、ＤＳＷ（２）２４の指示
に従い、フレーム同期（２）に入力され、ＭＵＸ／ＤＭ
ＵＸ２１においてＢチャネルとＤチャネルに分離され
る。前記ＢチャネルはネットワークＮＷ２５に入力さ
れ、前記Ｄチャネルは呼処理プロセッサＣＰＲ２６に入
力される。

【００３１】同様にして、ネットワークＮＷから出力さ
れた電気信号を試験器２８に入力させる。

【００３２】以上のようにしてネットワークＮＷ側の試
験を行う。ゆえに、実施例１と実施例２から伝送路の試
験及びＵ点トランクパッケージの機能試験を容易に行う
ことができる。

【００３３】

【発明の効果】Ｕ点トランクにおいて、ＩＳＤＮ端末あ
るいはＴＡ（ターミナルアダプタ）とアナログ電話を用
いて簡単に伝送路の試験及びＵ点トランクパッケージの
通話試験が行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理図

【図２】実施例１におけるＵ点トランクパッケージの構
成図

【図３】実施例２におけるＵ点トランクパッケージの構
成図

【図４】従来のＤＳＵ接続構成図

【符号の説明】

１，１１，２７，３６・・ＩＳＤＮ網 ２，１３・・入出力形式変換手段 ２ａ・・符号化部 ２ｂ・・復号化部 ３，１４・・ライン切換手段 ３ａ・・ライン状態切換部 ３ｂ・・試験回路選択スイッチ ４，１７，３０・・試験用端末 ５，１５・・同期多重変換手段 ６，２５，３２・・ネットワーク ７，１２，２６・・呼処理プロセッサ ８，２９・・ユーザ端末 ９・・実施例１におけるＵ点トランクパッケージ １０・・ネットワーク １６・・伝送路処理プロセッサ １８・・光ドライバ／レシーバ １９・・フレーム同期（１） ２０・・フレーム同期（２） ２１・・ＭＵＸ／ＤＭＵＸ ２２・・Ｂ８ＺＳ ２３・・ＤＳＷ（１） ２４・・ＤＳＷ（２） ２８・・試験器 ３１・・加入者回路パッケージ ３３・・トランクパッケージ ３４・・構内交換機（ＰＢＸ） ３５・・回線終端装置（ＤＳＵ）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＩＳＤＮ網（１）からのＵ点入力された
   情報を符号化してＳ／Ｔ点出力に変換する入出力形式変
   換手段（２）と、 この入出力形式変換手段（２）と端末機器側（６，８）
   との間に接続される同期多重変換手段（５）と、 前記入出力形式変換手段（２）と前記同期多重変換手段
   （５）との間に接続されたライン切換手段（３）と、 前記ライン切換手段（３）に接続されるＳ／Ｔ点試験用
   端末（４）とを備え、 前記ライン切換手段（３）を介して前記Ｓ／Ｔ点試験用
   端末を伝送路に接続するようにしたことを特徴とするＵ
   点トランクパッケージ。
2. 【請求項２】 前記入力形式変換手段（２）は、本パッ
   ケージ側からＩＳＤＮ網側（１）へ出力する場合に、Ｓ
   ／Ｔ点入力された情報を復号化してＵ点出力することを
   特徴とする請求項１記載のＵ点トランクパッケージ。
3. 【請求項３】 前記ライン切換手段（３）は、試験状態
   と通常通信状態との切換を行うライン状態切換部（３
   ａ）と、試験時において試験の対象回線経路の選択を行
   える試験回路切換スイッチ（３ｂ）とを備えることを特
   徴とする請求項１記載のＵ点トランクパッケージ。