JPH06220265A - 耐熱性樹脂組成物及び絶縁電線 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物及び絶縁電線

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Publication number
JPH06220265A
JPH06220265A JP1262793A JP1262793A JPH06220265A JP H06220265 A JPH06220265 A JP H06220265A JP 1262793 A JP1262793 A JP 1262793A JP 1262793 A JP1262793 A JP 1262793A JP H06220265 A JPH06220265 A JP H06220265A
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JP
Japan
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resin composition
heat
resistant resin
insulated wire
heat resistance
Prior art date
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Pending
Application number
JP1262793A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazufumi Kimura
一史 木村
Masami Tanmachi
正美 反町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は酸化防止剤を増量させること
なく、高度な耐熱性を備えた耐熱性樹脂組成物及び絶縁
電線を提供するものである。 【構成】 本発明はエチレン系コポリマ100重量部に
対し、セミヒンダードもしくは高ヒンダードフェノール
系及びチオエーテル系酸化防止剤をそれぞれ0.5〜1
0重量部、アクリレート、メタクリレート類、シアヌレ
ート、イソシアヌレート類及びマレイミド類のうち少な
くとも1種類の架橋助剤0.5〜10重量部を配合して
なることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に耐熱性に優れた耐熱
性樹脂組成物及びこれを絶縁材料とする絶縁電線に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から耐熱性の要求される電線・ケー
ブルの絶縁材料には架橋ポリオレフィンが使用されてい
るが、近年ではさらに高い耐熱性が求められるようにな
り、フッ素樹脂等への高耐熱材料が用いられるようにな
った。しかしながら、このような樹脂は高価であり、使
用範囲が限定されるといった欠点も有している。
【0003】そのため、安価なポリオレフィンに高耐熱
性を持たせるために、いくつかの検討がなされており、
そのうち最も簡便な方法としては酸化防止剤を多量に添
加する方法が知られている。
【0004】また、各種の酸化防止剤を組合わせて相乗
効果の優れた併用系の選定や、異種ポリマの網目を相互
に入り組ませて新しい性質を付与する相互侵入高分子網
目(IPN)や異なる性質のポリマを複合し、相乗効果
を引き出すポリマーアロイ等の新技術がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなポリオレフィン中への酸化防止剤の増量はブリード
や架橋阻害を引き起こし、また、コストアップを招くと
いった欠点がある。
【0006】一方、酸化防止剤の併用は多くの研究がな
され、良好な系が得られているが、これだけでは、まだ
高耐熱化には充分ではない。また、IPNやポリマーア
ロイの新技術は、現状では検討段階と思われ、また、加
工工程が増すため生産性に未だ問題を残している。
【0007】そこで、本発明はこの問題点を有効に解決
するために案出されたものであり、その目的はUL15
0℃定格の耐熱性を満足させる高耐熱性の樹脂組成物及
び絶縁電線を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明はエチレン系コポリマ100重量部に対し、セ
ミヒンダードもしくは高ヒンダードフェノール系及びチ
オエーテル系酸化防止剤をそれぞれ0.5〜10重量
部、アクリレート、メタクリレート類、シアヌレート、
イソシアヌレート類及びマレイミド類のうち少なくとも
1種類の架橋助剤0.5〜10重量部を配合してなる耐
熱性樹脂組成物及び、この耐熱性樹脂組成物を導体上に
被覆し架橋してなる絶縁電線である。
【0009】本発明に使用するエチレン系コポリマとは
エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレンエチルアクリ
レート、エチレンメチルメタクリレート、直鎖状低密度
ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレンプロピ
レンゴム、エチレンプロピレン−ジエン三元共重合体、
エチレン−ブチルアクリレート等である。
【0010】また、酸化防止剤はセミヒンダード或いは
高ヒンダードフェノール系とチオエーテル系の併用によ
り相乗効果が得られる。また、両者を各々0.5〜10
重量部に制限したのは0.5重量部未満では酸化防止の
効果が低く、10重量部を越えるとそれ以上の効果が得
られない上に、架橋阻害やブリードを発生するからであ
る。
【0011】架橋助剤は架橋の進行を助長する作用があ
ることは勿論であるが、有機過酸化物を用いて架橋する
系で、これを添加すると目覚ましい耐熱効果を発揮する
ことをつきとめた。すなわち、架橋組成物が高温に晒さ
れた際、酸化防止の他に架橋進行による硬化劣化を生じ
脆くなるが、架橋助剤はこのような架橋進行を緩和し、
架橋時の架橋度を長時間に渡って維持する効果を持つも
のと考えられるため、耐熱性が飛躍的に向上するものと
思われる。この架橋助剤としてはエチレングリコール・
ジメタクリレート,トリメチロールプロパン・トリメタ
クリレート(TMPT)、多価アルコールメタクリレー
ト及びアクリレート,N,N−m−フェニレンジマレイ
ミド、トリアリル・イソシアヌレート(TAIC)、ト
リアリルシアヌレート(TAC)、メタクリル酸亜鉛、
ジメタクリル酸マグネシウム等がある。そして、これら
は単独でも二種以上を併用しても差し支えない。また、
これらの架橋助剤を0.5〜10重量部の範囲に制限し
たのは0.5重量部未満では、耐熱性への効果が殆どな
く、10重量部を越えてもそれ以上の効果は得られず、
また架橋速度が増し、押出加工等を施す際スコーチを引
き起こす可能性があるからである。
【0012】また、架橋は電子線や有機過酸化物によっ
て周知の方法で行われる。この組成物に難燃性を付与す
る場合は、周知のハロゲン系難燃剤や、水酸化マグネシ
ウム、三酸化アンチモン等の無機系難燃剤を加えると良
い。
【0013】また、以上の成分の他に必要に応じ、充填
剤やカーボンブラック、着色剤、滑剤等を適当量加えて
も差し支えない。
【0014】
【作用】本発明は上述したように構成したため、架橋助
剤が硬化劣化を生じ脆くなるような架橋進行を緩和し、
架橋時の架橋度を長時間に亘って維持する効果を発揮す
るため、耐熱性が飛躍的に向上する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳述する。
【0016】表1の実施例1〜4及び比較例1〜4に示
すように配合した各種成分を100〜120℃に保持し
た6インチロールで混練し、これを120℃1分間プレ
スにより予備成形した後、水蒸気架橋(12kg/cm
2 ×3分間)して厚さ1mmのシートをそれぞれ作製
し、また、電線は上記各種成分をバンバリミキサで混練
したコンパウンドを1.8mmφに被覆し、これを上記
シート状の資料と同様に架橋して作製した後、これら各
種試料の特性を以下の試験方法によって評価した。尚、
表1に示す配合量単位はいずれも重量部である。
【0017】(1)耐熱老化性の評価試験としてはUL
−Subject758に準じて行い、シートによる1
80℃×7日後の引張強さ・伸び各々の残率と、電線に
よる158℃×150日後の自己径でのクラック発生の
有無を評価した。
【0018】(2)ムーニー試験としてはJIS−K−
6301に準じ、130℃におけるスコーチタイムを測
定した。ムーニースコーチは、押出し加工する際のいわ
ゆる焼けの目安であり、これは裕度を考慮して10分以
上あれば良好である。
【0019】(3)ブルーム試験としては60℃に保持
された恒温槽内にアルミホイルで密封した試料を1週間
投入して評価した。
【0020】
【表1】
【0021】この結果、表1からも明らかなように、本
発明に係る実施例1〜4ではいずれも良好な結果を示し
た。特に耐熱老化性は180℃という恒温での促進試験
であるが、かなり高い耐熱性を示した。これに対し、配
合成分が本発明以外の比較例1〜4では全てクラックが
発生し、また、酸化防止剤の配合量が規定値を越える比
較例1及び4ではブルームが発生してしまった。また、
架橋助剤TMPTを添加しないと酸化防止剤が多量に添
加しても耐熱性が劣ることから架橋助剤TMPTの耐熱
性に与える影響が大きいことが判る。また、架橋助剤T
AICを規定値以上添加した比較例2では引張強さ及び
伸び残率が劣ってしまい、架橋助剤TMPT規定値以上
添加した比較例3ではスコーチを引き起こす虞がある。
【0022】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、安価で、
かつ優れた耐熱性を発揮することができるため、特に高
温環境下で使用される電線への適用が可能となって信頼
性の高い絶縁電線を提供することができる等といった優
れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 3/44 D 9059−5G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系コポリマ100重量部に対
    し、セミヒンダードもしくは高ヒンダードフェノール系
    及びチオエーテル系酸化防止剤をそれぞれ0.5〜10
    重量部、アクリレート、メタクリレート類、シアヌレー
    ト、イソシアヌレート類及びマレイミド類のうち少なく
    とも1種類の架橋助剤0.5〜10重量部を配合してな
    ることを特徴とする耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記耐熱性樹脂組成物を導体上に被覆し
    架橋してなることを特徴とする絶縁電線。
JP1262793A 1993-01-28 1993-01-28 耐熱性樹脂組成物及び絶縁電線 Pending JPH06220265A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6627819B2 (en) 2000-07-19 2003-09-30 The Furukawa Electric Co., Ltd. Insulated wire
WO2005026262A1 (ja) * 2002-07-03 2005-03-24 Daicel-Degussa Ltd. 樹脂組成物及びそれを用いた複合体とその製造方法
WO2014010717A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 株式会社日本触媒 安定化剤組成物

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