JPH06220079A - レニウム錯体 - Google Patents

レニウム錯体

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JPH06220079A
JPH06220079A JP5188361A JP18836193A JPH06220079A JP H06220079 A JPH06220079 A JP H06220079A JP 5188361 A JP5188361 A JP 5188361A JP 18836193 A JP18836193 A JP 18836193A JP H06220079 A JPH06220079 A JP H06220079A
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JP
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alkenyl
cycloalkyl
alkynyl
carbons
aryl
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JP5188361A
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English (en)
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Timothy W Jackson
ティモシー・ウィリアム・ジャクソン
Masaharu Kojima
正治 小嶋
Richard M Lambrecht
リチャード・マール・ランブレクト
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Australian Nuclear Science and Technology Organization
Original Assignee
Australian Nuclear Science and Technology Organization
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/23Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/24Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C323/25Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton the carbon skeleton being acyclic and saturated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F13/00Compounds containing elements of Groups 7 or 17 of the Periodic Table
    • C07F13/005Compounds without a metal-carbon linkage

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) 【化1】 [Rは、シクロアルキルまたはアリールで置換されてい
てもよい直鎖又は分岐した炭素数1〜10のアルキル、
炭素数1〜10のアルケニル又は炭素数1〜10のアル
キニル;直鎖又は分岐したアルキル、アルケニル、アル
キニルまたはアリールで置換されていてもよい炭素数1
〜10のシクロアルキル;直鎖又は分岐したアルキル、
アルケニル、アルキニル又はシクロアルキルで置換され
ていてもよいアリールである。]で表される新規なレニ
ウム錯体、その放射標識錯体または医薬学的に許容され
る塩。 【効果】 放射標識レニウム錯体は、肝臓の癌の治療お
よび癌転移の検査に適した比較的高い比放射能、適当な
半減期を有し、核医学に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レニウム錯体、特に腫
瘍の放射線治療に用いる放射標識レニウム錯体に関す
る。
【0002】
【従来の技術および課題】レニウムの放射性同位体であ
るレニウム−186(186Re)およびレニウム−18
8(188Re)は、テクネチウム(Tc)と周期族的に
類似の化学特性を示す。186Reの半減期は90.6時間
であり、そのベータ放射による崩壊の終点エネルギー
(endpoint energy)は1.07MeVである。186Re
はレニウム−185(185Re)の中性子照射により生
産される。188Reの半減期は17.0時間であり、ベー
タ放射による終点エネルギーは2.12MeVである。
188Reは、崩壊して188Reとなる半減期が69日間の
タングステン−188(188W)を形成するタングステ
ン−186(186W)の二重中性子捕獲反応により、非
担体付加形態で製造され得る。188Reは188W−>188
Reジェネレーターにより取得し得る。186Reはター
ゲット金属185Reから製造される反応体である。
【0003】186Reおよび188Reは共に、医用放射線
機器により検知され得るガンマ放射により崩壊する。し
かしながら放射免疫治療に用いるためには、抗体が腫瘍
細胞に結合する性質があるので、放射性レニウムは高い
比放射能が要求される。従って、モノクローナル抗体を
用いる放射免疫治療には、比放射能の高い188Reが好
ましい。一方で186Reも、比放射能の低いレニウム化
合物の投与による受容体に特異な相互作用が医学的適用
を限定しないような体内放射線治療に用いられる。
【0004】イワイらは131Iで標識したリピオドール
(Lipiodol)を用いた肝臓癌の放射線治療を報告してい
る[K.Iwai, H.Maeda および T.Konno (1984), Cancer
Res., 44, 2115]。リンパ管造影剤として用いられる沃
素化油、即ち沃素化したケシの種子油である脂質造影剤
であるリピオドール(Guerbet社商標)[比重1.3で沃
素は38重量%]を腫瘍に血液を供給する動脈内に注入
したところ、その多くが選択的に腫瘍内に保持された。
ナカジョウらは肝臓の動脈に注入された[131I]リピオ
ドールの体内分布および生体内における動態を報告し、
1986年から1990年の間に治療された5人の患者
における肝細胞癌の体内放射線治療の潜在能力を評価し
ている[M.Nakajo, H.Kobayashi, K.Shimabukuro, K.Sh
irono,H.Sakata, M.Taguchi, N.Uchiyama, T.Sonoda お
よび S.Shinohara (1988), J.Nucl. Med., 29, 1066;
C.H.Park, H.S.Yoo および J.H.Sue (1990), Eur. J.Nu
cl. Med., 16, 5143]。著者らは次のように結論してい
る: 血管腫瘍が小さいほど反応が良好である;(4.5
cmを越える)大きな腫瘍は、131I−リピオドールと
動脈内の化学療法、塞栓形成法または温熱療法とを組み
合わせることによって、より効果的に治療された。リピ
オドールの選択的蓄積の機構は未だ完全には判明してい
ないものの、リピオドールと抗癌剤とを組み合わせるこ
とにより原子間薬剤濃度(interatomic drug concentra
tion)を強化することができる。SMANCSは分子量
約15,000ダルトンの抗癌剤である。SMANCS
の均質なリピオドール懸濁液が、動脈内投与に用いられ
ている[T.Konno,H.Maeda, K.Iwai, S.Tashiro, S.Mak
i, T.Morinaga, M.Mochaninaga, T.Hiraokaおよび I.Yo
koyama (1983), Eur. J. Cancer Cli. Oncol., 19, 105
3]。SMANCS−リピオドールによる化学療法は、
生存期間および組織学的観察において顕著な抗腫瘍効果
を示した。
【0005】131I−リピオドールまたはリピオドール
−抗癌剤の併用は肝臓癌の治療に顕著な効果を示す。リ
ピオドールを標識するための131Iの使用は、幾つかの
望ましくない物理学的および生物学的特性、主として生
体内における急速かつ持続的な脱ハロゲン化により131
I核種が実質的に損なわれることを示している。131
のベータ放射の終点エネルギーは0.32MeVであ
る。従って、本発明者らは肝臓癌の体内放射治療の有用
な道具としてリピオドールと併用するための186Reま
たは188Re標識錯体を合成した。この目的の為には、
186Reおよび188Re化合物はリピオドールに可溶性で
かつ安定でなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一態様とし
て、下記一般式(I):
【0007】
【化7】
【0008】[式中、Rは、シクロアルキルまたはアリ
ールにより置換されていてもよい直鎖または分岐した炭
素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルケニ
ル、または炭素数1〜10のアルキニル;直鎖または分
岐したアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリー
ルにより置換されていてもよい炭素数1〜10のシクロ
アルキル;直鎖または分岐したアルキル、アルケニル、
アルキニルまたはシクロアルキルにより置換されていて
もよいアリールである。]で表されるレニウム錯体、そ
れらの放射線標識錯体またはそれらの医薬学的に許容さ
れる塩を提供する。Rは、好ましくは -(CH2)4CH3、-(C
H2)6CH3 または -(CH2)8CH3 である。
【0009】本発明は、別の態様として、前記一般式
(I)で表される化合物、その放射線標識錯体またはそ
れらの医薬学的に許容される塩の製造方法において、下
記工程(a): (a)(i) 1,1,4,4−テトラメチルイミダゾリ
ジノ[1,2−d]ジチアアゼピンをアシル化剤で処理
してアシル誘導体とし、(ii) 前記アシル誘導体を
還元剤で処理して2,2,9,9−テトラメチル−4,7−
ジアザ−1,10−デカンチオール(以下、TMDAD
Tと略称することがある。)のN−CH2−R誘導体と
し、そして(iii) 前記TMDADTのN−CH2−R
誘導体を塩化第一錫の存在下にレニウム剤で処理して一
般式(I)の化合物と成す、あるいは下記工程(b): (b)(i) 1,1,4,4−テトラメチルイミダゾリ
ジノ[1,2−d]ジチアアゼピンを所望のα−ブロモ
アルカンで処理し、続いて(ii) 生成したN−アル
キル化合物を還元剤で処理し、そして(iii) 得られ
たTMDADTのN−アルキル誘導体を塩化第一錫の存
在下にレニウム剤で処理して一般式(I)の化合物と成
す、を包含する製造方法を提供する。
【0010】Re=O[4−N−CH2−R]の合成経路
を下記のスキーム1に示す。
【0011】
【化8】
【0012】化合物(1)をアシルクロリド等のアシル
化剤で処理することによりN−アシル化合物(3)が収
率よく得られる。化合物(3)をLiAlH4等の還元
剤で還元することにより40〜50%の収率でN−CH
2−R化合物(4)が得られる。化合物(4)を塩化第
一錫の存在下にNH4ReO4等のReO4~ 生成剤で処
理することにより一般式(I)の錯体が得られる。Re
=O[N−n−ヘキシルTMDADT]を結晶化させ、
リピオドールに溶解させて10 mg/ml 以上の濃度にし
たが、この溶液は高い化学的安定性を示した。肝臓癌治
療用の放射性医薬品として期待される186ReO[N−
n−ヘキシルTMDADT]も、良好な収率で得られ
た。
【0013】本発明は、さらに別の態様として、肝臓癌
および転移癌の治療のための放射性医薬品として、前記
一般式(I)で表される化合物、その放射線標識錯体ま
たはそれらの医薬学的に許容される塩を提供する。本発
明者らは、製造したRe=O(V)[DADT]錯体の
中でも、(アルキルがメチルからデカニルまでである)
2,2,9,9−テトラメチル−4−N−アルキル−4,7
−ジアザ−1,10−デカンジチオール(4)が安定
で、リピオドールに可溶なRe=O[4−N−アルキル
TMDADT]を形成することを見いだした。Re=O
[4−N−メチル]の合成経路をスキーム2に示す。
【0014】
【化9】
【0015】氷浴内で冷却しつつ3,3,10,10−テ
トラメチル−1,1−ジチア−5,8−ジアザシクロデカ
−4,8−ジエンを1モル比の硼水素化ナトリウムを用
いて還元することにより、94%の収率にて1,1,4,
4−テトラメチルイミダゾリジノ[1,2ーd]ジチア
アゼピン(1)が得られた。水酸化ナトリウムによる中
和に続いて、化合物(1)をヨードメチル化することに
より、N−メチル化合物(2)を得た。化合物(2)を
LiAlH4で還元することにより、40〜50%の収
率でN−メチル化合物(4)が得られた。得られた塩酸
塩は非常に吸湿性が高いので、マムードの方法[A.Mahm
ood, K.E.Baidoo および S.Z. Lever、「化学および核医
学におけるテクネチウムおよびレニウム」第3版(Techn
etiumand Rhenium in Chemistry and Nuclear Medicin
e)、M.Nicolini, G.Bandoliおよび U.Mazzi 編 (199
0), pp.119, Raven Press, New York]に従い、化合物
(4)の未精製塩酸塩を用いてレニウム錯体を調製し
た。
【0016】一般式(I)のレニウム錯体をスキーム2
の変法を用いて合成することもできる。この方法におい
ては、適当な長さのαブロモアルカンを中間体(1)と
反応させて、LiAlH4を用いることで容易に還元さ
れてジアミンジチオールリガンドとなる、(炭素数2〜
10の)長鎖N−アルキル化合物を形成することができ
る。この方法では、還元工程がより容易かつ迅速に実施
されるので、それにより、より純粋かつ安定なリガンド
を得ることができる。
【0017】リピオドールへの186Re=O[4−N−
n−ヘキシル TMDADT]の溶解度は充分に高いの
で、典型的には4〜5ml量の1回分の標準リピオドー
ル注射量[T.Konno, H.Maeda, K.Iwai, S.Tashiro, S.M
aki, T.Morinaga,M.Mochaninaga, T.Hiraoka, および
I.Yokoyama, 1983, Eur. J. Cancer Cli.,Oncol., 19,
1053; M.Nakajo, H.Kobayashi, K.Shimabukuro, K.Shir
ono,H.Sakata, M.Taguchi, N.Uchiyama, T.Sonoda およ
び S.Shinohara (1988), J.Nucl. Med., 29, 1066]で
有効量を送り込むことができる。186Reのベータ照射
エネルギー(1.07MeV)は[131I]リピオドール
(0.32MeV)に比べて高く、また186Reの腫瘍組
織内の保持率も[131I]リピオドールよりも高いの
で、放射核種/リピオドール治療効果の顕著な改善が期
待される。
【0018】従って、本発明は、さらに別の態様とし
て、リピオドールまたは他の脂質可溶性油、長鎖脂肪酸
またはそのエステル中に、下記一般式(II):
【0019】
【化10】
【0020】[式中、R'は一般式(I)におけるRと
同義である。]で表される放射標識レニウム錯体、また
はその医薬学的に許容される塩を含有する、医薬学的製
剤を提供する。前記脂質可溶性油としては、グレープ種
子油、マスタード種子油、オリーブ油等が好ましい。前
記エステルとしてはグリセリド、およびケシの実油の沃
素化脂肪酸のエチルエステルであるエチオドールを包含
する。
【0021】本発明は、さらに別の態様として、肝臓癌
の治療の際にリピオドールの効能を強化するために、前
記一般式(II)で表される放射標識レニウム錯体を使用
する方法を提供する。レニウム錯体と油の併用剤は、標
準的な技術に従い調製および投与される。例えば、投与
量が約200mCiとなるように、20〜40 mCi/
mg の186ReO[N−n−ヘキシルTMDADT]
約5〜10mgを標準リピオドール注射液一回分(4〜
5ml)に溶解し、即ち典型的には、2.5 mg/ml を越
えない濃度で投与される。上記条件下で使用するために
必要なレニウム錯体または該錯体とリピオドールとの併
用剤の有効量は共に、投与経路、治療条件および治療患
者の状態により種々に変化し、結局は医師の裁量によ
る。
【0022】付加的に合成される、結合手を有する一般
式(I)または(II)の錯体は、種々の癌を治療するた
めにモノクローナル抗体および放射免疫特異性医薬品と
結合させるのに有用である。リピオドールまたは他の脂
質可溶性油への一般式(II)の錯体の溶解性に鑑みて、
リピオドールおよびSMANCS等の他の抗癌剤と一般
式(II)の錯体との併用剤が癌治療における使用に適し
ていることが判明した。好ましい使用法として、リピオ
ドールに溶解した放射活性を有する一般式(II)の錯体
を、医学分野において実施されているように、動脈内注
射により肝臓に投与する方法を挙げることができる。
【0023】さらに、一般式(II)の化合物の好ましい
使用法として、肝臓癌、肝細胞癌および体内のどこか、
例えば結腸の癌が肝臓へ転移した癌の治療における使用
が挙げられる。キレートをモノクローナル抗体に結合
し、これをリピオドールに添加した溶液として投与する
場合には、非担体付加188Reが186Reよりも好まし
い。
【0024】本発明は、さらに別の態様として、医薬学
的に許容される担体中に、前記一般式(I)の化合物、
その放射標識化合物またはそれらの医薬学的に許容され
る塩を含有する医薬学的製剤を提供する。本発明の医薬
学的製剤は、活性化合物と共に、一つまたはそれ以上の
医薬学的に許容される担体、および場合により他の治療
成分を含有する。本製剤は慣習に従い単位投与量の形態
で調製することができ、また慣用の製薬技法により調製
することができる。さらに、本製剤は一つまたはそれ以
上の副成分、例えば希釈剤、緩衝液、着香剤、結合剤、
崩壊剤、界面活性剤、粘稠化剤、滑沢剤、保存剤および
その他を含有することができる。
【0025】本発明は、レニウムを99mTc等の別の放
射性核種および90Y等の別の放射治療学的同位体で置換
した一般式(I)または(II)の錯体およびそれらを、
癌の治療に使用することも意図している。90Yは人工反
応体であり、2.27Mevの終点エネルギーを有する
ベータ放射により崩壊し、その半減期は64時間であ
る。以下の実施例により本発明の特定の実施態様を説明
する。しかしながら、本発明はこれらの実施例により些
かも限定されるものではないことを理解すべきである。
【0026】
【実施例】
(a) 2,2−ジチオ−ビス(2−メチルプロパナー
ル)の調製 本化合物は最初にニーデルハウザーらにより調製された
[W.D.Niederhauwser(1952), U.S. Patent 2,580,69
5]。しかし、その後種々の変法が報告されている[K.W.
Merz および M.Specker (1963), Arch. Pharm., 296, 4
27; J.J.D'Amicoおよび W.E. Dahl (1975), J. Org. Ch
em., 40, 1224; J.L.Corbin およびD.E.Work (1976),
J. Org. Chem., 41, 489; H.F.Kung, M.Molnar, J.Bill
ings,R.Wicks および M.Blau (1984), J. Nucl. Med.,
25, 326; F.H.Liang,F.Virzi および D.J.Hnatowich (1
987), Nucl. Med. Bio., 14, 63]。本発明者らは、ラ
イアンの方法に従い40〜65%の収率で本化合物を得
た。
【0027】(b) 3,3,10,10−テトラメチル
−1,2−ジチア−5,8−ジアザシクロデカ−4,8−
ジエンの調製 この環状ジイミンは、2,2−ジチオ−ビス(2−メチ
ルプロパナール)およびエチレンジアミンから、カンら
[H.F.Kung, M.Molnar, J.Billings, R.Wicksおよび M.
Blau (1984)]およびライアンら[F.H.Liang, F.Virzi
およびD.J.Hnatowich (1987), Nucl. Med. Bio., 14, 6
3]により調製されている。本発明者らはライアンの方
法に従い、50〜65%の収率で本化合物を得た。
【0028】(c) 1,1,4,4−テトラメチルイミ
ダゾリジノ[1,2−d]ジチアゼピン(1)の調製 本化合物は、ジョシュアらの方法[A.V.Joshua, J.R.Sc
ott, S.M.Sondhi,R.G.Ball および J.W.Lown (1987),
J. Org. Chem., 52, 2447]の変法により合成した。3,
3,10,10−テトラメチル−1,2−ジチア−5,8−
ジアザシクロデカ−4,8−ジエン 4.60g(20mmo
l)をエタノール 80mlに添加した混合液を氷浴にて
冷却した。この混合液にNaBH4 0.756g(20m
mol)を撹拌しながら少しづつ添加した。得られた混合
液を室温下で30分間撹拌し、そして減圧下でエタノー
ルを蒸発除去した。残渣に水を添加し、不溶の固体をエ
ーテルで抽出した。抽出物を水で洗浄した後、硫酸ナト
リウムで乾燥させた。減圧下でエーテルを蒸発除去した
後、融点58〜62℃の固体を4.37g(収率94.0
%)得た。この化合物は精製せずに次の合成に用いた。
【0029】(d) 1,1,4,4−テトラメチル−9
−N−メチルイミダゾリジノ[1,2−d]ジチアゼピン
(2)の調製 1,1,4,4−テトラメチルイミダゾリジノ[1,2−
d]ジチアゼピン4.85gをエタノール 20mlに溶
解した溶液に沃素化メチル 1gを添加した。この混合
液を3時間加熱して還流させた。冷却後にエーテルを添
加し、そして濾過して融点193〜194℃の結晶 6.
15gを収集した。得られた結晶(5.0g)をエーテ
ル 50mlおよび水 20ml中の水酸化ナトリウム
(0.6g)に懸濁させ、全ての結晶がエーテルに溶解
するまで撹拌した。エーテル層を分離し、水で洗浄し
た。硫酸ナトリウムでエーテル層を乾燥させた後、エー
テルを減圧下で蒸発させ結晶化した油 3.20gを得
た。融点:28〜29℃。 H1−NMR(CDCl3)分析の結果 計算値: C112222: C,53.61; H,9.00; N,11.37 測定値: C,53.53; H,9.13; N,11.57
【0030】(e) 2,2,9,9−ペンタメチル−4
−N−メチル−4,7−ジアザ−1,10−デカンジチオ
ール [4(N−メチル)]の調製 N−メチル−ビシクロ化合物(2)(10mmol)のドラ
イTHF(100〜150ml)溶液に大過剰のLiA
lH4(30mmol)を添加し、この混合液を約24時間
還流させた。反応混合液を飽和NH4Clを用いて急冷
し、濾過した。漏斗の内容物を100mlのCHCl3
で2回洗浄し、THFおよびCHCl3の混合濾液を減
圧下で蒸発させ、乾燥させた。得られた残渣をエーテル
(100ml)に溶解し、エタノール−塩酸の添加によ
り塩酸塩を形成し、そして減圧下に有機溶媒を除去し
た。この塩酸塩の結晶性は、その強い吸湿性のために脆
弱である。
【0031】(f) 2,2,9,9−ペンタメチル−4
−N−オクチル−4,7−ジアザ−1−1,10−デカン
ジチオール [4(N−オクチル)]の調製 1当量の化合物(1)に1.5当量の1−ブロモオクタ
ンのトルエン溶液を添加した。また、2当量のK2CO3
も添加した。反応液を24時間還流させた後、トルエン
を蒸発させ、水を添加し、そしてエーテルで水層を抽出
した。エーテル層の生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、ジクロロメタン溶離剤)により純化し、
収率46.7%で生成物を得た。このエーテル層生成物
は、次に、3当量のLiAlH4を用いてテトラヒドロ
フラン中で12時間還流させることにより容易に還元さ
れてジアミンジチオールとなった。
【0032】(g) アシル化の一般的手順 − 化合
物(3)の調製 氷浴中で撹拌しながら、1当量のビシクロ化合物(1)
のエーテル溶液と1.2当量の水酸化ナトリウム(1N
NaOH−H2O)を混合し、これに1当量のアシルク
ロリドを滴下した。次に、この混合液を室温で30分間
撹拌した。エーテル層を分離して水で洗浄し、そして硫
酸ナトリウムで乾燥させた。エーテルを除去して、N−
アシルジアゼピンを得た。
【0033】(1) 化合物(1)(3.85g、16.
56mmol)をn−ヘキサノイルクロリド(2.4g、1
7.5mmol)で処理して油状化合物を得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3)により
純化してN−n−ヘキサノイル化合物 5.0g(91.
1%)を得た。得られた塩酸塩は無色で光沢のある針状
であった。融点:133〜135℃。IR:1656c
-1。NMR(フリーベース)。 (2) 化合物(1)(2.32g、10mmol)をn−
オクタノイルクロリド(1.63g、10mmol)で処理
して油状化合物を得た。これをシリカゲルクロマトグラ
フィー(CHCl3)により純化してN−n−オクタノ
イル化合物2.86g(79.7%)を得た。得られた塩
酸塩は無色で光沢のある針状であった。融点:127〜
128℃。IR:1653cm-1
【0034】(3) 化合物(1)(2.32g、10m
mol)をデカノイルクロリド(1.94g、10mmol)で
処理して3.88gの油状化合物を得た。これをシリカ
ゲルクロマトグラフィー(CHCl3)により純化して
N−デカノイル化合物 3.03g(78.4%)を、固
体として得た。融点:53〜56℃。IR:1651c
-1。 (4) 化合物(1)(2.32g、10mmol)をミリ
ストイルクロリド(2.72g、10mmol)で処理して
4.41gの固体化合物を得た。これをシリカゲルクロ
マトグラフィー(CHCl3)により純化してN−ミリ
ストイル化合物2.0g(45.2%)を、固体として得
た。融点:73〜74℃。IR:1651cm-1
【0035】(h) N−アルキル−2,2,9,9−テ
トラメチル−4,7−ジアザ−4−アルキル−1,10−
デカンジチオール(4)の調製の一般的手順 N−アシルビシクロ化合物(3)(10mmol)のドライ
テトラヒドロフラン(THF)(100〜150ml)
溶液に大過剰のLiAlH4(50mmol)を添加し、こ
の混合液を約24時間還流させた。反応混合液を飽和N
4Clを用いて急冷し、濾過した。漏斗の内容物を1
00mlのCHCl3で2回洗浄し、THFおよびCH
Cl3の混合濾液を減圧下で蒸発乾燥させた。これに水
(100ml)を添加し、濃塩酸を用いてpHを3.0
に調整した。この混合液をジエチルエーテル(80ml
/抽出)で抽出して、エーテルに可溶性の不純物を除去
した。これらのエーテル溶液は廃棄した。次に混合液の
pHを8.0に調整し、これを新たなエーテルで抽出し
た。これらのエーテル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、
濾過し、そして減圧下で蒸発させた。残渣をエーテル
(100ml)に溶解し、そしてエタノール−塩酸を添
加して塩酸塩を形成させ、次に減圧下で有機溶媒を除去
した。得られた塩酸塩の結晶性は、その非常に強い吸湿
性のために脆弱である。
【0036】(1) 2,2,9,9−テトラメチル−4,
7−ジアザ−4−n−ヘキシル−1,10−デカンジチ
オールを、油として45%の収率で得た。 (2) 2,2,9,9−テトラメチル−4,7−ジアザ−
4−n−オクチル−1,10−デカンジチオールを、油
として57.6%の収率で得た。
【0037】(i) Re=O[4−N−アルキル D
ADT]の調製 これらのレニウム錯体は、マムードの方法[A.Mahmood,
K.E.Baidoo および S.Z. Lever、「化学および核医学
におけるテクネチウムおよびレニウム」第3版(Techne
tium and Rhenium in Chemistry and Nuclear Medicin
e)、M.Nicolini,G.Bandoli および U.Mazzi 編 (1990),
pp.119, Raven Press, New York]に従い調製した。 リガンドと過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4
をエタノールと水の混和液(50:50)に,そのモル
比が等しくなるように混合した。溶液を撹拌しながら、
該溶液と等量の塩化第一錫溶液[SnCl2−2H2
(0.1M)の塩酸(0.9M)溶液を調製]を滴下し
た。還元剤の添加は、即時に緑紫色に変化する色変わり
を引き起こした。反応混合液を室温で10分間撹拌した
後、エタノールを減圧室温下で蒸発させた。反応混合液
をK2CO3で中和し、次いでクロロホルムで抽出した。
溶媒を蒸発させた後、溶離溶媒としてクロロホルムを用
いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに粗生成物を
供した。濃紫色のバンドのみを溶離し、これを回収して
減圧下で濃縮した。
【0038】放射標識の一般的手順 1. 過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)と
2,2,9,9−テトラメチル−4,7−ジアミノ,4−n
−ヘキシル,1−10−デカンジチオール[N−ヘキシ
ル TM-DADT]の反応 (直前に調製した)N−ヘキシル TM-DADT 25
0mg(0.78mmol)および(冷)NH4ReO4 20
9mg(0.78mmol)を、エタノール 10mlおよび
水 10mlに溶解させた。直前に調製して径0.22μ
mのフィルターを通して濾過したSnCl2・2H2
0.667g(2.96mmol)の0.9M HCl 30m
l溶液を、15分間かけて前記溶液に添加した。次に、
この反応液を窒素雰囲気下で2時間撹拌した。真空下に
エタノールを除去し、そして溶液を濃K2CO3溶液で中
和(pH7〜8)した。次いで、水層をクロロホルム
(3×20ml)で3回抽出した。次に混合したフロロ
ホルム抽出液を真空下において還元し、そしてシリカゲ
ルG60(Merck社)を用いたカラムクロマトグラフィ
ーに供した。ジクロロメタン中で紫色のガムとして結晶
化させて目的化合物を単離した。この目的化合物は12
0mg(0.23mmol)得られ、収率は29.5%であっ
た。ReO[N−n−ヘキシル TM DADT] 1H NMR (CDCl3 δ 0.9 (t,3H), 1.3-1.4(m,6H), 1.5(s,3H),
1.6(s,3H),1.8(s,3H), 1.85-1.90(m,2H), 1.9
0(s,3H), 2.2(d,1H),2.4(m,1H), 3.2(m,1H),
3.25(d,1H), 3.5(m,2H),3.8-3.9(m,2H), 4.0
(m,1H), 4.2(m,1H)。 極大紫外線 370, 269 nm; IR(Re=0) 942cm
-1; 融点 120℃。 分析: 測定値(計算値) C,37.2(37.0); H,6.8(6.4);
N,5.2(5.4)。
【0039】2. 過レニウム酸アンモニウム(NH4
ReO4)と4,7−ジアミノ,4−n−オクチル,2,2,
9,9−テトラメチル−1,10−デカンジチオール・ジ
塩酸塩 [N−オクチル TM-DADT・2HCl]の
反応 N−オクチルTM−DADAT−2HCl 600mg
(1.42mmol)およびNH4ReO4 380mg(1.
42mmol)をエタノール 20mlおよび水 20mlに
溶解した。この溶液に、(直前に調製し濾過した)0.
1M SnCl2・2H2Oの0.9M 塩酸溶液 90ml
を添加した。これを窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら1
時間反応させた。次に、真空下にエタノールを除去し、
そして固体K2CO3を用いて水層を中和(pH8)した。
次いで、目的化合物をクロロホルム(100ml×3)で
抽出し、クロロホルム抽出液を混合して蒸発させ、そし
てカラムクロマトグラフィー(シリカゲルG40、CH
Cl3溶離剤)に供した。この目的化合物は紫色のガム
として300mg得られ、収率は39.8%であった。ReO[N−オクチル TM DADT] 1H NMR (CDCl3 δ 0.9 (t,3H), 1.2-1.4(m,8H), 1.5(s,3H),
1.6(s,3H),1.8(s,3H), 1.80-1.90(m,2H), 1.9
(s,3H), 2.2(d,1H),2.3-2.4(m,1H), 3.1-3.2(m,1
H), 3.2(d,1H), 3.4-3.55(m,2H),3.8-3.9(m,2
H), 3.9-4.0(m,1H), 4.1-4.2(m,1H)。 IR(Re=0) 941cm-1
【0040】3. 186Reを用いた放射標識 3mgまでのRe金属(10mCi)を30% H22
(2ml)に溶解して2時間かけてRe金属を酸化させ
た後、この液に27% NH3を2ml添加して中和し、
過レニウム酸アンモニウム塩を形成させた。次いで、こ
の溶液を蒸発乾燥させ、水 2mlを用いて洗浄して別
のフラスコに移した後、N−ヘキシルTM-DADT-2
HCl 30mg(78μmol)のエタノール 2ml溶
液を添加し、そして0.1M SnCl2・2H2O(90
mmol)の0.9M 塩酸溶液 3mlを徐々に添加した
(添加した溶液は直前に調製し、径0.22μmのフィ
ルターを通して濾過したものであった)。窒素ガス雰囲
気下に2時間反応を進行させた後、真空下にエタノール
を除去した。濃縮K2CO3溶液(≒2ml)を用いて水
層を中和し、そしてCHCl3(5ml×3)で抽出し
た。翌日、混合したCHCl3抽出液を真空下に乾燥さ
せ、そして再度溶解させてからクロロホルム中でG40
(Merck社)シリカカラムを用いたクロマトグラフィー
に供した。不鮮明な紫色のバンドを回収したが、これは
5mCiの放射能を記録した。CHCl3を除去し、次
に、得られた物質をエタノール 2mlに溶解し、径0.
22μmのミリポアフィルターを通して濾過し、そして
CHCl3を用いた高速薄層クロマトグラフィーに供し
た(一つのピーク rf=0.9)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ティモシー・ウィリアム・ジャクソン オーストラリア国、ニュー・サウス・ウェ ールズ 2230、クロナラ、オーク・ストリ ート 3 (72)発明者 小嶋 正治 岩手県盛岡市開運橋通 3−43−706 (72)発明者 リチャード・マール・ランブレクト オーストラリア国、ニュー・サウス・ウェ ールズ 2041、バーチグローヴ、バラス ト・ポイント・ロード 8

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 [式中、Rは、シクロアルキルまたはアリールにより置
    換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜10
    のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭素
    数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表されるレニウム錯体、その放射線標識
    錯体またはそれらの医薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I): 【化2】 [式中、Rは、シクロアルキルまたはアリールにより置
    換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜10
    のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭素
    数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表される化合物、その放射線標識錯体ま
    たはそれらの医薬学的に許容される塩の製造方法におい
    て、下記工程(a): (a)(i) 1,1,4,4−テトラメチルイミダゾリ
    ジノ[1,2−d]ジチアアゼピンをアシル化剤で処理
    してアシル誘導体とし、(ii) 前記アシル誘導体を
    還元剤で処理して2,2,9,9−テトラメチル−4,7−
    ジアザ−1,10−デカンチオールの N−CH2−R誘
    導体とし、そして(iii) 前記 N−CH2−R 誘導体
    を塩化第一錫の存在下にレニウム剤で処理して上記一般
    式(I)の化合物と成す、あるいは下記工程(b): (b)(i) 1,1,4,4−テトラメチルイミダゾリ
    ジノ[1,2−d]ジチアアゼピンを所望のα−ブロモ
    アルカンで処理し、続いて(ii) 生成したN−アル
    キル化合物を還元剤で処理し、そして(iii) 得られ
    た1,1,4,4−テトラメチル−4,7−ヂアザ−1,1
    0−デカンチオールのN−アルキル誘導体を塩化第一錫
    の存在下にレニウム剤で処理して下記一般式(I)の化
    合物と成す、を包含する製造方法。
  3. 【請求項3】 医薬学的に許容される担体中に、下記一
    般式(I): 【化3】 [式中、Rは、シクロアルキルまたはアリールにより置
    換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜10
    のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭素
    数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表される化合物、その放射線標識錯体ま
    たはそれらの医薬学的に許容される塩を含有する、医薬
    学的製剤。
  4. 【請求項4】 沃素化油(Lipiodol)あるいは他の脂質
    可溶性油中に、下記一般式(II): 【化4】 [式中、R'は、シクロアルキルまたはアリールにより
    置換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜1
    0のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭
    素数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表される放射標識レニウム錯体またはそ
    の医薬学的に許容される塩を含有する、製造物。
  5. 【請求項5】 さらに一つまたはそれ以上の別の抗癌剤
    を含有する、請求項4に記載の製造物。
  6. 【請求項6】 肝臓癌および転移癌の治療用放射性医薬
    品として、下記一般式(II): 【化5】 [式中、R'は、シクロアルキルまたはアリールにより
    置換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜1
    0のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭
    素数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表されるレニウム錯体、その放射標識錯
    体またはそれらの医薬学的に許容される塩を使用する方
    法。
  7. 【請求項7】 肝臓癌の治療の際に沃素化油の効能を強
    化するために、下記一般式(II): 【化6】 [式中、R'は、シクロアルキルまたはアリールにより
    置換されていてもよい直鎖または分岐した炭素数1〜1
    0のアルキル、炭素数1〜10のアルケニル、または炭
    素数1〜10のアルキニル;直鎖または分岐したアルキ
    ル、アルケニル、アルキニルまたはアリールにより置換
    されていてもよい炭素数1〜10のシクロアルキル;直
    鎖または分岐したアルキル、アルケニル、アルキニルま
    たはシクロアルキルにより置換されていてもよいアリー
    ルである。]で表される放射標識レニウム錯体を使用す
    る方法。
  8. 【請求項8】 沃素化油または別の脂質可溶性油と組み
    合わせて使用する、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 さらに一つまたはそれ以上の別の抗癌剤
    を組み合わせて使用する、請求項8に記載の方法。
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