JPH06219727A - ケイ酸カルシウム含有水性スラリーの製造方法 - Google Patents

ケイ酸カルシウム含有水性スラリーの製造方法

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JPH06219727A
JPH06219727A JP952093A JP952093A JPH06219727A JP H06219727 A JPH06219727 A JP H06219727A JP 952093 A JP952093 A JP 952093A JP 952093 A JP952093 A JP 952093A JP H06219727 A JPH06219727 A JP H06219727A
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JP
Japan
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raw material
slurry
calcium silicate
reaction
aqueous slurry
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Application number
JP952093A
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English (en)
Inventor
Eiji Tawara
暎二 田原
Takaharu Yamamoto
隆晴 山本
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱効率のよいケイ酸カルシウム含有水性スラ
リーの製造方法を提供する。 【構成】 複数個の攪拌槽を直列に接続した連続多段攪
拌槽型式の反応装置の第1段に、石灰質原料とケイ酸質
原料とを水に分散させた原料スラリーを供給し、装置内
で130℃以上で反応させてケイ酸カルシウム含有水性
スラリーを生成させる。最終段から抜出された生成スラ
リーは熱交換器で原料スラリーと熱交換させて熱回収し
たのち脱水成形に供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケイ酸カルシウム含有水
性スラリーの製造方法に関する。ケイ酸カルシウム含有
水性スラリーは、耐火被覆材、耐火断熱材、保温材等と
して用いられるケイ酸カルシウム成形体の原料である。
【0002】
【従来の技術】ケイ酸カルシウム成形体は、一般的に
は、水中に分散させた石灰質原料とケイ酸質原料とを反
応させて得られたケイ酸カルシウムを含む水性スラリー
を、脱水成形し、そのまま乾燥するか又は加圧下水蒸気
養生した後に乾燥させることにより製造される。
【0003】嵩密度が低く、強度の優れたケイ酸カルシ
ウム成形体を得るために、水中に分散させた石灰質原料
とケイ酸質原料との反応は、加圧下、130℃以上の高
温で行うとよいことが知られている(特公昭58−30
259号)。一方、脱水成形は通常70〜80℃で行わ
れている。従来、石灰質原料とケイ酸質原料とからケイ
酸カルシウム含有水性スラリーを製造する反応装置とし
ては、バッチ式攪拌槽や円柱状の単筒型容器が一般的で
ある。また、特公昭49−30917号には直列に接続
した攪拌機付きオートクレーブから成る反応装置が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ケイ酸カルシウム含有
水性スラリーの製造に際しては反応原料の加熱に多量の
エネルギーを必要とする。すなわち、嵩密度の小さいケ
イ酸カルシウム成形体を製造するためには、石灰質原料
とケイ酸質原料とを水中に稀薄に懸濁させた状態で反応
させなければならず、大量の水を反応温度まで加熱しな
ければならないからである。本発明はエネルギー消費量
の少ないケイ酸カルシウム含有水性スラリーの製造方法
を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、連続多段攪拌槽型式の反応装置を用い、且つ最
終段から抜出した生成スラリーの保有熱量を間接熱交換
器を介して原料スラリーに供給することにより、エネル
ギーを効率よく利用できることを見いだし本発明に到達
した。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、水中に分散さ
せた石灰質原料とケイ酸質原料とを130℃以上で反応
させてケイ酸カルシウム含有水性スラリーを製造する方
法において、反応装置として複数個の攪拌槽を直列に接
続してなる連続多段攪拌槽型式の反応装置を用い、且つ
原料は最終段の攪拌槽から抜出された生成スラリーと伝
熱面を介した熱交換により昇温させたのち第1段の攪拌
槽に供給することを特徴とするケイ酸カルシウム含有水
性スラリーの製造方法に存する。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明方法で用いられる石灰質原料としては、生石灰、消
石灰、カーバイト滓等の周知のものがいずれも使用可能
であり、好適には生石灰である。ケイ酸質原料としては
珪藻土、珪石等の天然品、あるいはシリコンダスト、湿
式燐酸製造プロセスで副生する珪弗化水素酸と水酸化ア
ルミニウムとを反応させて得られるシリカ等の工業副産
物のいずれもが使用できる。石灰質原料とケイ酸質原料
とのモル比は所望のケイ酸カルシウムの組成に応じて適
宜選択すればよいが、通常は約1である。
【0008】上記両原料は原料固形分に対し10重量倍
以上,好ましくは15〜40重量倍の水に分散させ、原
料スラリーとして反応装置に供給される。本発明方法で
用いられる反応装置は、複数個の攪拌槽を直列に接続し
た連続多段反応装置である。攪拌槽の形状は特に限定さ
れず、従来公知の攪拌機付きの耐圧容器が使用できる。
【0009】攪拌槽の段数は2段以上であればよいが、
未反応物のショートパスを減少させるため4段以上とす
るのが好ましい。装置費用と反応成績とを総合すると通
常は4〜6段が好ましい。石灰質原料とケイ酸質原料と
の反応は130℃以上で行われる。水媒体中での反応で
あるため加圧下で反応させることになる。反応温度は好
ましくは150〜240℃である。反応所要時間はバッ
チ式反応の場合の1〜2倍程度であり、段数が多いほど
短縮できる。例えば5段程度の場合にはバッチ式反応の
場合の3割増し程度でよい。
【0010】ケイ酸カルシウムは普通はトバモライトゲ
ル→C−S−H(II)→C−S−H(I)→結晶性トバ
モライト→ゾノトライトの順で相転移するので、所望す
るケイ酸カルシウムに応じて反応温度、反応時間を調節
する。また、各攪拌槽の反応温度は同じでも異なってい
てもよい。
【0011】最終段の攪拌槽から抜き出された生成スラ
リーは130℃以上の高温なので、間接熱交換器を介し
て原料スラリーと熱交換させたのち脱水成形に供する。
間接熱交換器としては多管式熱交換器、渦巻熱交換器、
プレート熱交換器等の公知の熱交換器が使用できる。脱
水成形の温度は通常70〜80℃なので、熱交換後の温
度がこの温度を下廻らない限り、生成スラリーからの熱
回収は生成スラリーの利用に何ら障害とならない。生成
スラリーとの熱交換により昇温させた原料スラリーは第
1段の攪拌槽に供給し、さらに水蒸気で所定の温度まで
加熱して反応を進行させる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例によ
り何等限定されるものではない。
【0013】実施例1 内容積40容量部の攪拌器付きオートクレーブを5基直
列に連結した反応装置に、原料スラリー(生石灰に温水
を加えて消化し、これにCaO/SiO2 のモル比が
1.05になるように珪石を添加し、総水量が固形分に
対し27.5重量倍になるよう水を加え、90℃とした
スラリー)をポンプで15kg/m2 Gに昇圧し、50
容量部/Hrの割合で、後述する第5反応槽から抜き出
されたスラリーを熱源とする間接熱交換器を通して約1
80℃に加熱した後、第1反応槽に連続的に供給した。
さらに第1反応槽には水蒸気を加えて加熱し、200℃
とした。反応装置内でスラリーは反応しつつ各反応槽を
順次経由して流れ、第5反応槽から系外に抜出された。
第2反応槽から第5反応槽は十分に断熱して加熱するこ
となく反応させた。第5反応槽から抜き出されたスラリ
ーは間接熱交換器を通して約110℃まで降温させた後
に、減圧弁で約2kg/m2 Gまで減圧し、さらに約8
0℃、常圧まで降温、降圧してから脱水成形工程に送っ
た。この反応での平均滞留時間は合計4時間であった。
第5反応槽から抜き出されたスラリーにケイ酸カルシウ
ムに対し3重量%のガラス繊維を添加したのち型に注入
して圧縮成形し、乾燥した。型の大きさは1,000×
3,000×30mmであり、乾燥後の成形体の密度は
0.5g/cm3 であった。乾燥による収縮率は長さ方
向が0.7%、厚み方向が5.3%であった。また、原
料スラリー1リットル当たりの水蒸気で加えた熱量は2
0kcalであった。
【0014】比較例1 2基のバッチ式攪拌反応槽を用い、熱回収をしながらケ
イ酸カルシウム含有水性スラリーを製造した。第1及び
第2の2基の反応槽のそれぞれに実施例1で用いたと同
様の原料スラリー(温度90℃)を供給した。次いで第
1反応槽を200℃に加熱して3時間反応させ、ケイ酸
カルシウム含有水性スラリーを生成させた。
【0015】双方の反応槽の気相部を配管で連絡したと
ころ、双方の反応槽の温度(200℃と90℃)の差に
より、第1反応槽から第2反応槽に水蒸気が移動し、原
料スラリーの温度が約140℃まで上昇した。第2反応
槽は更に水蒸気を加えて200℃とし、この温度で3時
間反応させ、ケイ酸カルシウム含有水性スラリーを生成
させた。一方、第1反応槽の生成スラリーは約80℃、
常圧まで降温,降圧してから圧縮成形工程に送り、実施
例1と同様にしてテストピースを作成した。
【0016】この方法では原料スラリーの仕込、昇温、
反応、降温の1サイクルに9時間かかった。すなわち、
反応に利用されている反応槽は全体の1/3であり、装
置の利用効率が低かった。また、原料スラリー1リット
ル当たりの水蒸気で加えた熱量は約60kcalであっ
た。得られた成形体の密度は0.5g/cm3 、乾燥に
よる収縮率は長さ方向が0.7%、厚さ方向が5.6%
であり、実施例1のものとほぼ同一であった。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、熱効率よくケイ
酸カルシウム含有水性スラリーを製造する事ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に分散させた石灰質原料とケイ酸質
    原料とを130℃以上で反応させてケイ酸カルシウム含
    有水性スラリーを製造する方法において、反応装置とし
    て複数個の攪拌槽を直列に接続してなる連続多段攪拌槽
    型式の反応装置を用い、且つ原料は最終段の攪拌槽から
    抜出された生成スラリーとの伝熱面を介した熱交換によ
    り昇温させたのち第1段の攪拌槽に供給することを特徴
    とするケイ酸カルシウム含有水性スラリーの製造方法。
JP952093A 1993-01-22 1993-01-22 ケイ酸カルシウム含有水性スラリーの製造方法 Pending JPH06219727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003078055A1 (en) * 2001-05-10 2003-09-25 Akzo Nobel N.V. Continuous process and apparatus for the efficient conversion of inorganic solid particles

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KR100938061B1 (ko) * 2001-05-10 2010-01-21 아크조 노벨 엔.브이. 무기 고체 입자들의 효과적인 전환을 위한 연속 방법 및장치

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