JPH06219052A - 熱転写シート及び画像形成方法 - Google Patents

熱転写シート及び画像形成方法

Info

Publication number
JPH06219052A
JPH06219052A JP5275749A JP27574993A JPH06219052A JP H06219052 A JPH06219052 A JP H06219052A JP 5275749 A JP5275749 A JP 5275749A JP 27574993 A JP27574993 A JP 27574993A JP H06219052 A JPH06219052 A JP H06219052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
image forming
image
transfer sheet
thermal transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5275749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3606891B2 (ja
Inventor
Yonosuke Takahashi
洋之介 高橋
Hideyuki Nakamura
秀之 中村
Fumiaki Shinozaki
文明 篠崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP27574993A priority Critical patent/JP3606891B2/ja
Publication of JPH06219052A publication Critical patent/JPH06219052A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3606891B2 publication Critical patent/JP3606891B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/46Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography characterised by the light-to-heat converting means; characterised by the heat or radiation filtering or absorbing means or layers

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 画像電気信号で変調された光信号により、明
室内で乾式で画像記録することができ、任意の色材を含
み、変色の無い多色画像を高感度、高解像度で容易に形
成することができる熱転写シート、及び画像形成方法を
提供する。 【構成】 支持体上に光熱変換物質を含む光熱変換層、
熱剥離層、色材を含む画像形成層がこの順に設けられて
おり、画像形成層と光熱変換層の間の結合力が高密度エ
ネルギ−光照射により、小さくなることを特徴とする熱
転写シート。及びこの熱転写シートの画像形成層の上に
受像要素を積層し、高密度エネルギー光を画像様に照射
して、光熱変換層と画像形成層間の結合力を低下させ、
その後、支持体と受像要素を引き離し、高密度エネエル
ギー光非照射領域の画像形成層を支持体側に残し、高密
度エネルギー光照射領域の画像形成層を受像要素上に転
写することにより、受像要素上に画像を形成することを
特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾式現像法による画像記
録を可能とする熱転写シ−ト、及びそれを用いた画像形
成方法に関するものであり、特にディジタル画像信号か
らレ−ザ−記録により、印刷分野におけるカラ−プル−
フ(Direct Digital Color Proof; DDCP)、もしくはマ
スク画像を得るための材料、及びそれを用いた画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフィックア−ツ分野においては、カ
ラ−原稿からリスフィルムにより一組の色分解フィルム
を出力し、それを用いて、印刷版焼き付けが行われる
が、本印刷を行う前に、色分解フィルムからカラ−プル
−フを作成し、色分解工程での誤りチェック、色補正の
必要性チェック等が一般に行われている。このカラ−プ
ル−フ用の材料としては、印刷物との近似性から、印刷
本紙上での画像形成と共に、色材として顔料の使用が好
ましいとされている。更に中間調画像の高再現性を可能
にする高解像力、及び高い工程安定性と共に、近年は現
像液を使用しない乾式プル−フ作成法が要望されてい
る。また最近の印刷前工程(プリプレス分野)における
電子化システムの普及に伴い、ディジタル信号から直接
カラ−プル−フを作成する材料と記録システムに対する
要求が高まっている。
【0003】高画質のカラ−プル−フを得るためには、
一般的には150線/インチ以上の網点画像を再現させ
る必要がある。そのためディジタル信号から高画質の網
点を記録するために、ディジタル信号で変調可能で、且
つ記録光を細く絞り込むことが可能なレ−ザ−光を、記
録ヘッドとして使用することが好ましい。そのため記録
材料には、網点再現可能な高解像力と共に、レ−ザ−光
に対する高い記録感度が必要とされる。高いレ−ザ−記
録感度を有し、且つ高解像力、乾式現像可能な方法とし
て、特表平2−501552号公報に一例が開示されて
いる。この公報中には、画像形成照射線に対して透過性
の材料から形成されており、高められた温度で液化、流
動性にすることができる画像形成表面層を有する支持
体:上記表面層の上に被覆されている多孔質または粒子
状の画像形成性の層であり、この画像形成物質が当該画
像形成物質と上記表面層との間の接着力よりも大きい凝
集強度を示すものである層:を有し、上記層中の物質の
うち少なくとも一種は上記照射線を吸収して、画像形成
表面層の物質を液化させることができる熱エネルギ−に
変換するものであり:上記表面層の物質は液化された時
に画像形成物質中に毛細管的流動を示すものであり、こ
れにより画像形成表面層が冷却されると、画像形成物質
の層全体が実質的に固定される熱画像形成要素を使用す
る方法が開示されている。
【0004】即ち、特表平2−501552号公報に開
示された画像形成方法は、画像形成照射線に対して透過
性の材料からなる支持体に、上記照射線で照射された部
分の画像形成層を、照射線で照射されない部分の画像形
成層との接着力よりも強い接着力で結合させることによ
り、支持体の表面に画像を形成する方法である。この方
法は、画像形成照射線としてレ−ザ−光のような高密度
エネルギ−光走査により画像を記録することができる方
法であるが、画像形成層に、レ−ザ−光の吸収と熱変換
の機能を持たせているために、半導体レ−ザ等の単一波
長光源で多色画像を形成することは困難であった。
【0005】上記特表平2−501552号公報による
方法では困難な多色画像形成を可能にする方法が特開昭
62−140884号公報に記載されている。この公報
には、支持体上にレ−ザ光を吸収して熱に変換する層
(光熱変換層)、色材、ワックス類などの低融点物質を
含む熱溶融型画像形成層がこの順に設けられた材料を用
い、レ−ザ光の吸収により生じた熱により画像形成層を
溶融させ、受像体へ付着、転写させることにより、画像
を形成する方法が開示されている。この方法によれば、
画像形成層にレ−ザ光吸収物質を含有させる必要がない
ため、各種色相の画像を同一受像体へ転写することによ
り、色相の優れた多色画像を形成することが可能であ
る。しかしながらこの方法では、画像形成層の受像体へ
の転写を比較的低温で行わせる為に、色材以外にワック
ス等の添加剤を画像形成層に多量に含有させる必要があ
り、結果として画像形成層の膜厚は一般的に1μm以上
の比較的大きな値となる。そのため材料の昇温に必要と
されるエネルギ−が大きくなり、レ−ザ感度の低下を招
くと共に、転写時の解像力の点でも不利となり、実用化
を図る上で大きな障害になっている。尚、上記特開昭6
2−140884号公報記載の実施例1には、画像形成
層(インキ層)がワックス等の低融点物質を含まず、受
像層に低融点物質を含有する例も開示されている。この
場合、画像形成層の厚味を小さく出来るため、解像力の
点では好ましいが、レ−ザの熱エネルギ−を、厚い受像
層まで伝熱し、加熱、溶融させる必要があるため、記録
感度に大きな問題が残されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】乾式で高感度、高解像
力、且つ色相に優れた高密度エネルギー光記録材料、及
びそれを用いた画像形成方法を提供する。特にディジタ
ル画像信号で変調されたレ−ザ光により、印刷物近似性
の高いカラ−プル−フをダイレクトに作成するための材
料、及び方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、 1.支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、熱剥
離層、色材を含む画像形成層がこの順に設けられて構成
されており、該熱剥離層の介在により結合されている該
画像形成層と光熱変換層の間の結合力が、高密度エネル
ギ−光照射により小さくなる熱転写シートにおいて、該
熱剥離層の平均膜厚が0.03〜0.3μmであること
を特徴とする熱転写シ−ト、及び 2.上記1.に記載の熱転写シートを用いて、(a)受
像要素を、該画像形成層に重ね、積層する工程、(b)
高密度エネルギー光を該積層体に画像様に照射して、該
熱剥離層により結合されていた該光熱変換層と画像形成
層間の結合力を低下させる工程、(c)該熱転写シ−ト
と該受像要素とを引き離し、高密度エネエルギー光非照
射領域の画像形成層を熱転写シ−ト側に残し、高密度エ
ネルギー光照射領域の画像形成層を受像要素上に転写す
る工程、から成ることを特徴とする画像形成方法、もし
くは、 3.上記1.に記載の熱転写シートを用いて、(a)高
密度エネルギー光を該熱転写シ−トに画像様に照射し
て、該熱剥離層により結合されていた該光熱変換層と画
像形成層間の結合力を低下させる工程、(b)受像要素
を該画像形成層上に重ね、積層する工程、(c)該熱転
写シ−トと該受像要素とを引き離し、高密度エネエルギ
ー光非照射領域の画像形成層を熱転写シ−ト側に残し、
高密度エネルギー光照射領域の画像形成層を受像要素に
転写する工程、から成ることを特徴とする画像形成方
法、により達成された。
【0008】以下に、本発明の好適な態様の例を示す。
【0009】(1)支持体上に、光熱変換物質を含む光
熱変換層、平均膜厚が0.03〜0.3μmの熱剥離
層、色材を含む画像 形成層がこの順に設けられてなる
熱転写シ−ト、及び、高密度エネルギ−光照射の直前
に、該熱転写シートに受像要素を積層することを特徴と
する上記の画 像形成方法。
【0010】(2)高密度エネルギー光照射による光熱
変換層と画像形成層間の結合力の低下が、熱剥離層と光
熱変換層間の結合力低下、熱剥離層と画像形成層間の結
合力低下、または熱剥離層の凝集力低下の一種以上によ
るものであることを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及
び画像形成方法。
【0011】(3)上記熱剥離層が、上記光熱変換層材
料の熱変化温度よりも低い熱変化温度の材料を含むこと
を特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0012】(4)上記熱剥離層の熱変化が、熱分解で
あることを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形
成方法。
【0013】(5)上記熱剥離層が、ポリマ−を含むこ
とを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方
法。
【0014】(6)上記熱剥離層中のポリマ−がニトロ
セルロ−ス、及び塩素化ポリオレフィンから選ばれた少
なくとも一種であることを特徴とする上記の熱転写シ−
ト、及び画像形成方法。
【0015】(7)上記熱剥離層が、ポリマ−以外に発
熱分解性低分子化合物を含むことを特徴とする上記の熱
転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0016】(8)上記発熱分解性低分子化合物がガス
発生性化合物であることを特徴とする上記の熱転写シ−
ト、及び画像形成方法。
【0017】(9)上記熱剥離層中の発熱分解性化合物
が、280℃以下に熱分解温度を有する低分子化合物で
あることを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形
成方法。
【0018】(10)上記熱剥離層中の発熱分解性化合
物が、ジアゾニウム化合物、アジド化合物から選ばれた
少なくとも一種であることを特徴とする上記の熱転写シ
−ト、及び画像形成方法。
【0019】(11)上記光熱変換層の熱変化が、熱分
解、及び/又は融解による形状変化であることを特徴と
する上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0020】(12)上記光熱変換層の熱変化温度が、
上記熱剥離層の熱変化温度に比べ、20℃以上高いこと
を特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0021】(13)上記光熱変換層中の光熱変換材料
が、カ−ボンブラック、及び/又はグラファイトである
ことを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方
法。
【0022】(14)上記光熱変換層中の光熱変換材料
が、赤外線吸収色素であることを特徴とする上記の熱転
写シ−ト、及び画像形成方法。
【0023】(15)上記光熱変換層中が、水溶性ポリ
マ−もしくはアルコ−ル可溶性ポリマ−からなるバイン
ダーを含有することを特徴とする上記の熱転写シ−ト、
及び画像形成方法。
【0024】(16)上記光熱変換層の平均厚さが0.
05〜2μmであることを特徴とする上記の熱転写シ−
ト、及び画像形成方法。
【0025】(17)上記光熱変換層の高密度エネルギ
ー光波長での光吸収率が70%以上であることを特徴と
する上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0026】(18)上記支持体が、高密度エネルギ−
光に関して透過性の材料からなることを特徴とする上記
の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0027】(19)上記支持体が、ポリエチレンテレ
フタレ−トであることを特徴とする上記の熱転写シ−
ト、及び画像形成方法。
【0028】(20)上記画像形成層が、色材とポリマ
−バインダ−を含むことを特徴とする上記の熱転写シ−
ト、及び画像形成方法。
【0029】(21)上記画像形成層がバインダ−とし
て、平均分子量5,000〜100,000のポリマ−
を含むことを特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像
形成方法。
【0030】(22)上記画像形成層中の色材とバイン
ダ−の重量比が1:5〜10:1であることを特徴とす
る上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0031】(23)上記画像形成層が、色材とバイン
ダ−以外に、加塑剤を含有することを特徴とする上記の
熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0032】(24)上記画像形成層の厚さが0.1〜
1 μmであることを特徴とする上記の熱転写シ−ト、
及び画像形成方法。
【0033】(25)上記受像要素が受像支持体、及び
その上に設けられた受像層から成ることを特徴とする上
記の画像形成方法。
【0034】(26)上記受像層が、ヴィカ−法(Vica
t法)に よる軟化温度が80℃以下のポリマ−により形
成されていることを特徴とする上記の画像形成方法。
【0035】(27)上記受像層が、ポリマ−バインダ
−、光重合性モノマ−、光重合開始剤を含むことを特徴
とする上記の画像形成方法。
【0036】(28)上記受像支持体の厚さが、10〜
400μmであることを特徴とする上記の画像形成方
法。
【0037】(29)上記高密度エネルギー光記録直前
の、熱転写シ−トと受像体の積層が、表面温度130℃
以下のヒ−トロ−ラ−によって行われることを特徴とす
る上記の画像形成方法。
【0038】(30)高密度エネルギー光記録後、熱転
写シ−トから引き離され、第一の色相(p)の画像が形
成された受像要素上に、第二の色相(q)の熱転写シ−
トを積層し、高密度エネルギー光記録、剥離現像の工程
を繰り返して、多色画像を受像要素上に形成することを
特徴とする上記の熱転写シ−ト、及び画像形成方法。
【0039】(31)高密度エネルギー光記録後、熱転
写シ−トから引き離され、受像層上に画像が形成された
受像要素を最終画像支持体に積層し、次いで受像要素と
最終画像支持体を引き離し、画像を受像層と一体の状態
で最終画像支持体に転写することを特徴とする上記の画
像形成方法。
【0040】(32)上記高密度エネルギ−光がレ−ザ
−光であることを特徴とする、上記の画像形成方法。
【0041】(33)上記高密度エネルギ−光が半導体
レ−ザ−光であることを特徴とする上記の画像形成方
法。
【0042】(34)上記レ−ザ−光を、光熱変換層上
でビ−ム径5〜50μmに集光し、速度1m/秒以上の
速度で走査・記録することを特徴とする上記の画像形成
方法。
【0043】本発明を、添付する図面を参照して詳細に
説明する。図1は、本発明の画像形成方法で使用する熱
転写シ−トの一例の断面を模式的に示す断面図である。
図1において、熱転写シ−ト1は、支持体11の上に光
熱変換層12、熱剥離層13が設けられ、更にその上に
画像形成層14が設けられ構成されている。
【0044】図2は本発明で使用する受像要素2の一例
の断面を模式的に示す断面図である。図2において、受
像要素2は、受像支持体21の上に受像層22が設けら
れて構成されている。
【0045】図3は、熱転写シ−トが受像要素にラミネ
−された状態を模式的に示す。11は熱転写シ−ト支持
体、12は光熱変換層、13は熱剥離層、14は画像形
成層、21は受像要素支持体、22は受像層を示す。
【0046】図4は、レ−ザ記録後の熱転写シ−トの様
子の1例を模式的に示す。11は熱転写シ−ト支持体、
12は光熱変換層、13は熱剥離層、14は画像形成
層、21は受像要素支持体、22は受像層を示す。ま
た、HELは高密度エネルギ−光(レーザ 光等)、14A,
14Bは各々照射部、非照射部の画像形成層、14aは照
射による接着力低下部分を模式的に示す。
【0047】図5は、剥離現像時の熱転写シ−トの様子
を模式的に示す。11は熱転写シ−ト支持体、12は光
熱変換層、13は熱剥離層、21は受像要素支持体、2
2は受像層を示す。また、14A,14Bは各々照射部、
非照射部の画像形成層を模式的に示す。
【0048】本発明の熱転写シ−トの支持体11は、光
熱変換層、熱剥離層、画像形成層を機械的に支持する働
きを持つ。その材質としては機械的強度が強く、耐熱性
を有すると同時に有機溶剤に対する耐性の大きな材質が
好ましい。また、光照射を支持体側から行う場合には、
該光波長に対して支持体の光透過率が大きい必要があ
り、さらに光源としてレ−ザを使用し、10μm以下の
小スポットに絞り込む場合には、支持体の複屈折率が小
さいことが好ましい。支持体11の厚みについては上記
の特性を有していればシ−ト状、板状いずれでも良く、
その使用目的に応じて使用される。一般的な用途として
は、シ−ト状の支持体が好適に用いられ、その際には5
〜300μm、好ましくは25〜150μmの厚みが用
いられる。
【0049】支持体11の材料としては、一般的には例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、スチレンーアクリロニトリル共重合
体などの高分子化合物を挙げることができ、特に、二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートが、機械的強度、熱に
対する寸法安定性の点で好ましい。支持体11の表面に
は、光熱変換層との密着性をあげるためにグロー放電処
理、コロナ放電処理などの物理的な表面処理がなされて
いてもよい。また、図1には示されていないが、必要に
応じて支持体11と光熱変換層の間に、下塗層を設けて
も良い。下塗層としては、支持体と光熱変換層両者の間
の密着性が大きく、また後述する熱剥離層よりも耐熱性
が大きな材料が好ましい。また、支持体11への熱伝導
による感度低下を小さくするためには、ポリスチレン等
の熱伝導率の小さな材料が好ましい。これらの条件、及
び光熱変換層の塗布溶剤に対する耐性を考慮して、被膜
性のあるポリマー材料中から、適宜選択される。その厚
みには特に制限は無いが、通常は0.01μmから2μ
mが好ましい。また支持体の、光熱変換層とは反対面に
も必要に応じて、例えば反射防止層塗布等、各種処理が
なされていてもよい。
【0050】本発明に用いる光熱変換層12は、レ−ザ
光、キセノンフラッシュ等の光源から照射される高密度
エネルギー光を吸収して熱エネルギ−に変換する働きを
有する。光源としては前述したようにレ−ザ、特に半導
体レ−ザを使用することが好ましい。光熱変換層中には
該高密度の光を吸収する物質が含まれる。このような物
質としては、カ−ボンブラックの様な黒色顔料、フタロ
シアニン、ナフタロシアニンのような可視から近赤外域
に吸収を有する大環状化合物を用いた顔料などが好まし
い。また光ディスクなど高密度レ−ザ記録に使用される
材料も一般に半導体レ−ザ光を強く吸収するため、本目
的にも好適に使用される。有機色素がその代表的な例で
あり、インドレニン色素等のシアニン色素、アントラキ
ノン系、アズレン系、フタロシアニン系等の色素、ジチ
オ−ルニッケル錯体等の有機金属化合物等の色素を挙げ
ることができる。記録感度の点からは、光熱変換層はで
きるだけ薄いことが好ましく、そのため照射光波長にお
ける吸光係数の大きなシアニン色素、フタロシアニン系
色素などがより好ましい。
【0051】本発明の光吸収材料としては、無機材料も
使用可能である。半導体レ−ザ光吸収特性の点からは一
般に金属材料が好ましい。金属材料を用いる場合には、
例えば真空蒸着膜のような薄膜として光熱変換層を形成
する場合と、上記の顔料と同様にバインダ−中に分散さ
れた形で形成する二通りの方法がある。スパッタリング
法等の真空薄膜法により金属を製膜すると、一般に光反
射率が高くなり、レ−ザ記録感度の上で好ましくない。
そのような場合には、一般的な方法として、異なった屈
折率を有する材料(例えばカルコゲン材料)を積層して
反射防止効果を持たせることが有効であり、また他の方
法として、酸素ガスを導入しながら真空製膜、もしくは
金属酸化物・硫化物などの無機化合物を金属と混合製膜
する等の方法により、反射率を低下させることが可能で
ある。
【0052】真空薄膜法による本発明の光熱変換層の材
料としては、Sn,Bi,Te,Sb等、熱伝導率が低い金属及び
その合金が挙げられる。これら金属の反射率を下げるた
めに、上記したように屈折率の異なるカルコゲン化合物
を光入射側に積層することが好ましい。また、カルコゲ
ン化合物等の無機化合物と上記金属膜の混合は、反射率
と同時に金属膜の熱伝導率を下げることができるため、
特に有効である。この様な効果を有する材料としては、
SnS,InS,GeS等の硫化物、In,Sn,Te,Ga等の酸化物等が挙
げられる。これらの材料のうちから、光熱変換層として
必要とされる耐熱性(融点、分解温度)を考慮して、適
宜選択されて使用される。これらの金属と無機化合物を
積層する方法としては、蒸着材料、もしくはスパッタ材
料として、予め混合した材料を用いる方法がある。更
に、真空槽内にこれら金属と、無機化合物の両者を仕込
み、抵抗加熱等の方法によりエネルギーを与え、両者を
同時に基板上に混合させながら、膜として付着させる方
法がある。本発明に用いられる真空薄膜の厚みは、用い
る金属、無機化合物の種類、混合比によって変わるが、
総計として0.01μmから0.5μm、好ましくは
0.03μmから0.1μmである。また混合比は、同
様に材料の種類によって変わるが、一般に金属と無機化
合物の重量比は5:1から1:3、好ましくは2:1か
ら1:2である。
【0053】またバインダ−中に分散された金属微粒子
を光吸収材として用いる代表的な例として、金属微粒子
を溶液中バインダ−と共に分散する方法があり、他の方
法としてハロゲン化銀を用いた写真乳剤を露光・現像し
て得られる黒化金属膜がある。更に、ベヘン酸銀などの
有機金属化合物を、溶液中またはフィルム中、還元剤と
共存させながら加熱することにより、in-situで金属微
粒子を析出させる方 法なども当業者に公知である。
【0054】光吸収材料として顔料、色素等を用いる場
合、これらは一般に被膜強度、即ち凝集力が小さく、一
般に剥離方式で現像するためには、光熱変換層にはバイ
ンダ−を含有させる必要がある。そのようなバインダ−
としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル等のようなアクリル系モノ
マーの単独重合体又は共重合体、メチルセルロース、エ
チルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロ
ース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニルー酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニールアルコール等のようなビニル系ポリ
マー及びそれらの共重合体、ポリエステル、ポリアミド
のような縮合系ポリマー、ブタジエンースチレン共重合
体のようなゴム系ポリマー等の熱加塑性ポリマ−、アク
リル酸エステル、エポキシ化合物等の光重合性、または
熱重合性化合物を重合・架橋させたポリマ−等が用いら
れる。
【0055】このような記録方法では、高密度光照射
時、一般的に光熱変換層は極めて高い温度に上昇する。
その昇温による光熱変換層の変質、融解等によりアブレ
−ション(Ablation)が起きると、剥離現像の際、光熱
変換層の一部が受像体へ転写し、画像形成層の色相と混
じる(混色)原因となる。そのため本発明に用いる光熱
変換層の材料の熱変化温度は、後述する熱剥離層材料の
それよりも高いことが好ましい。ここで熱変化とは、そ
の層に含まれる材料の溶融変形、熱分解を示す。光熱変
換層が光吸収材とバインダ−から構成される場合、バイ
ンダ−の耐熱性は特に重要である。
【0056】バインダ−に必要とされる熱変化温度は、
光熱変換物質の種類と混合量、熱剥離層材料の熱変化温
度によっても変わるが、一般的には200℃以上、特に
250℃以上の熱分解温度を有するポリマ−が好まし
い。この条件を満たし、且つ塗布、製膜の容易さ、上に
積層する熱剥離層溶剤への耐性等の理由から、バインダ
−としてはポリビニルアルコ−ル等の水溶性ポリマ−、
ポリビニルブチラ−ル、ナイロン等のアルコ−ル可溶性
ポリマ−が好適に使用される。これら色素、顔料の光熱
変換物質とバインダ−の比率は重量比で1:5〜10:
1、好ましくは1:3〜3:1である。この比率が小さ
すぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、光熱変換物質
の転写・混色を誘発しやすい。また、この比率が大きす
ぎると、一定の光吸収率を出すための膜厚が大きくな
り、感度低下を招きやすい。
【0057】上記顔料、色素を用いた光熱変換層の膜厚
は用いる色材、バインダ−の性質によって変わるが、一
般的には平均0.05〜2μm、好ましくは平均0.1〜
1μmであり、且つ、レ−ザ光波長での光吸収率が70
%以上であることが好ましい。
【0058】上記顔料、色素等の色材とバインダ−を含
む光熱変換層の場合、色材とバインダ−の重量比が大き
くなるにつれ、光熱変換層の表面のミクロな平滑性が失
われる場合がある。特に顔料を用いると、顔料粒子の形
状の影響を受けて、表面が凹凸状となる。更に顔料比を
大きくすると、光熱変換層の膜が多孔質状となる。その
ため光熱変換層の膜厚(塗布量)は、ミクロには場所に
より均一でない場合も生じる。しかし、本発明の目的を
達成する上で重要なことは、熱剥離層が実質的に光熱変
換層表面全体を覆っていることであり、熱剥離層のミク
ロな膜厚変動周期が、画像を形成する画素の大きさ(一
般には5μm以上)以下のピッチの場合には、大きく特
性を損なうことは少ない。
【0059】この光熱変換層を支持体上に設けるには、
当業者にとって公知の方法により行うことが出来る。即
ち、これらの光吸収材とバインダ−を有機溶剤に溶か
し、ホエラ−、スピンナ−等の回転塗布法、グラビア、
ドクタ−ブレ−ド等を用いたウエブ塗布法、ディップコ
−ト等の方法により塗布する。また顔料を用いる場合に
は、ボ−ルミル、超音波、ペイトシェ−カ−等、公知の
方法により行われる。溶剤としては水、アルコ−ル、ケ
トン類、セロソルブアセテ−ト類等バインダ−、色剤に
適した一般的な溶剤を用いることが出来る。
【0060】本発明に用いる熱剥離層13は、高密度エ
ネルギー光非照射状態で光熱変換層12と画像形成層1
4の間に介在、両者を結合させる機能を有する。また、
剥離現像の際に、高密度エネルギー光照射領域の光熱変
換層の一部が、受像体へ転写、混色することを防止する
と共に、記録感度を向上させるための役割も果たす。即
ち、光熱変換層12で吸収した熱を受けて、光熱変換層
と熱剥離層の間の結合力、熱剥離層と画像形成層の間の
結合力、もしくは熱剥離層の凝集力、の何れかを低下さ
せる作用を有する層である。上記の機能を満たすには、
光熱変換層の熱変化(バインダ−、色材等の熱分解)が
起きるより低い照射エネルギ−で、上記の結合力もしく
は凝集力変化が起きる必要があり、そのために本発明に
用いられる熱剥離層の熱変化温度は、光熱変換層の熱変
化温度よりも低く設計される。この熱変化温度を低下さ
せることにより、熱剥離層が無い場合に比べ、混色防止
と共に、低い照射エネルギ−で転写が誘起され、高速記
録に有利となる。本発明に用いる熱剥離層13は剥離現
像時、高密度エネルギ−光非照射領域の画像形成層が受
像体に転写しないような適度の結合力、凝集力を有する
必要がある。
【0061】本発明の熱剥離層は、上記の条件を満たす
ためにポリマ−材料を含む。その中で、比較的熱分解温
度の低いポリマ−を選択して使用することが好ましい。
また一般のポリマ−中に、熱分解性低分子化合物を添加
して、熱剥離効果を付与することも可能である。本発明
の熱剥離層に用いるポリマ−材料としては、例えばニト
ロセルロ−スのような自己酸化性ポリマ−、塩素化ポリ
オレフィン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデンのようなハロゲン含有ポリマ−、ポリイソブチ
ルメタクリレ−ト等のアクリル系ポリマ−、エチルセル
ロ−ス等のセルロ−スエステル等が用いられる。本発明
の熱剥離層中で起きる熱分解反応としては、酸化、脱窒
素、脱炭酸、脱ハロゲン等、結合開裂を伴う広範囲の熱
反応様式が利用され、その熱分解温度は280℃以下、
より好ましくは230℃以下であり、その反応が発熱的
に進行する材料が好ましい。ここで熱分解温度の値はDS
C(示差熱分析)法、熱 重量分析法等、通常の測定方法
による。これらの方法による、熱分解温度等の熱特性値
は、一般に昇温速度によって多少変化する。本発明実施
例では、10℃/分の速度で評価した時、熱分解量が全
量の1/2となる温度を、その材料の熱分解温度の基準
とした。
【0062】本発明の熱剥離層中に添加することの出来
る熱分解性低分子化合物としては、ジアゾ化合物、アジ
ド化合物等の発熱分解性、及びガス発生性の材料が好ま
しい。この場合の熱剥離層バインダ−としては、一般の
ポリマ−を用いることが出来るが、上記の熱分解性ポリ
マ−をバインダ−として組み合わせることは、より好ま
しい。その場合の熱分解性低分子化合物とバインダ−ポ
リマ−の重量比は、一般に0.02:1〜3:1、特に
好ましくは0.05:1〜2:1である。本発明の剥離
現像時、高密度エネルギー光照射部での剥離が光熱変換
層12と熱剥離層13の界面、または熱剥離層13の凝
集破壊面で行われる場合には、高密度エネルギー光照射
部の熱剥離層の全部、もしくは一部が受像要素に転写さ
れる。そのため、熱剥離層の着色が大きいと、受像要素
上の画像の混色を起こし、好ましくない。そのため、熱
剥離層が転写しても、混色が目視上、問題とならない程
度に、熱剥離層は可視光に対し透過性が高いことが好ま
しい。具体的には、熱剥離層は可視光に対し、光吸収率
が50%以下、好ましくは10%以下である。
【0063】本発明の熱剥離層は、実質的に光熱変換層
の全面を被覆する必要がある。そのため一定以上の量の
熱剥離層材料を光熱変換層上に設ける必要がある。熱剥
離層の平均厚さ(塗布量)は、0.03〜0.3μmで
ある。平均膜厚が0.03μm未満の場合、記録感度が
著しく低下すると共に、光熱変換層の一部が転写し、混
色が発生する。また、0.3μmを越えると高速での記
録感度が著しく低下する。ここで、前述した顔料等の色
材とバインダ−から成る熱剥離層の場合、顔料比が大き
くなると、層表面が凹凸となり、更には多孔質状の膜構
造となる。その場合、光熱変換層上に塗布、乾燥された
熱剥離層膜厚は、著しく光熱変換層の膜構造の影響を受
ける。そのため本発明に好適な上記熱剥離層の厚みは、
ミクロな膜厚変動を平均化した値を用いている。この熱
剥離層を光熱変換層上に設けるには、光熱変換層と同様
の、当業者に公知の方法、溶剤を用いて塗布することが
出来る。
【0064】本発明の画像形成層14の材料としては、
上記の作用機構及び熱剥離層の性質に合わせて、適宜選
択される。一般的には、画像を可視化するために色素、
顔料などの色材、及びバインダ−の混合物が好適に用い
られる。色材としては、顔料または染料が使用される。
顔料は一般に有機顔料と無機顔料に大別され、前者は塗
膜の透明性、後者は一般に隠蔽性に優れる特性を有す
る。印刷色校正用に使用する場合には、印刷インキに使
用されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと一致
もしくは近い色調の有機顔料が好適に使用される。この
他金属粉、蛍光顔料等もその目的に応じて用いられる。
好適に使用される顔料としては、アゾ系、フタロシアニ
ン系、アントラキノン系などのスレン系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、イソインドリノン系等が挙げられ
る。顔料は代表的には有機溶媒、もしくは水系分散媒の
中に有機結合剤と共に分散される。この顔料は対応する
画像の色と画質を再現する程度までに粉砕される。一般
的に平均粒径1μm以下、特に0.5μm以下 が、高い
解像力を得る上で好ましい。
【0065】次の例は、この技術分野で公知の多くの顔
料及び染料の内の若干例であるが、本発明に使用できる
顔料もしくは染料はこれらに限定されるものではない
(C.I.はカラーインデックスを意味する)。 ビクトリアピュアブルー(C.I.42593)、オー
ラミンO(C.I.41000)、カチロンブリリアン
トフラビン(C.I.ベーシック13)、ローダミン6
GCP(C.I.45160)、ローダミンB(C.
I.45170)、サフラニンOK70:100(C.
I.50240)、エリオグラウシンX(C.I.42
080)、ファーストブラックHB(C.I.2615
0)、No.1201リオノールイエロー(C.I.2
1090)、リオノールイエローGRO(C.I.21
090)、シムラーファーストイエロー8GF(C.
I.21105)、ベンジジンイエロー4Tー564D
(C.I.21095)、シムラファーストレッド40
15(C.I.12355)、リオノールレッド7B4
401(C.I.15850)、ファーストゲンブルー
ーTGRーL(C.I.74160)、リオノールブル
ーSM(C.I.26150)、三菱カーボンブラック
MA−100、三菱カーボンブラック#40。
【0066】これらの顔料以外に、チバガイギー(株)
等から製造、販売されているポリマーキャリヤー中に微
粒子顔料を分散させた加工顔料、例えばミクロリスイエ
ロー4GA、ミクロリスイエロー2R−A(C.I.2
1108)、ミクロリスイエローMX−A(C.I.2
1100)、ミクロリスブルー4G−A(C.I.74
160)、ミクロリスレッド3R−A、ミクロリスレッ
ド2C−A、ミクロリスレッド2BーA、ミクロリスブ
ラックC−A等も使用される。
【0067】画像形成層14は、その被膜性と脆さ、及
び熱剥離層13との間の結合力を制御するために少なく
とも一種の結合剤を含む。また結合剤は上記塗膜のレオ
ロジカルな性質を制御すると共に、分散系の顔料を安定
させるためにも使用される。代表的には顔料と結合剤ま
たは結合剤の一部が、所望の粒径が得られるまでミルの
中で粉砕される。粉砕されたペーストを溶媒または溶媒
混合物によって希釈して、所望の粘度の分散物を得る。
画像状照射部、及び非照射部に対応して画像形成層14
を選択的に転写し、高画質の画像を得るために、本発明
に用いる画像形成層塗膜のせん断破壊力及び伸びは共に
小さいことが好ましい。そのために画像形成層に適した
結合剤中の少なくとも一種は、剥離現像温度において脆
性であることが好ましい。この観点から、少なくとも結
合剤の一種は、ガラス転移温度Tgを有するポリマーの
場合には、Tgが少なくとも室温以上であることが好ま
しい。
【0068】さらに結合剤ポリマーの分子量が小さすぎ
ると、画像形成層14を加圧、加熱下、受像層にラミネ
ートする際に、結合剤が軟化、もしくは融解を起こし易
く、本来接着して欲しくない非照射部感光層との粘着性
が増大し、解像力低下を招きやすい。そのため結合剤ポ
リマーとしては、平均分子量が5,000〜100,0
00、特に10,000〜30,000が好ましい。こ
の層に適した結合剤は熱可塑性樹脂またはその混合物で
あり、混合物の場合、二種以上の樹脂が相溶状態にあっ
ても、非相溶状態のいずれであってもよい。具体的に好
ましいポリマーの例は、メチルセルロース、エチルセル
ロース、三酢酸セルロースのようなセルロース誘導体、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル等のようなアクリル系モノマーの単独
重合体又は共重合体等がある。更には、ポリビニルブチ
ラ−ル、ポリブニルフォルマ−ル等のビニル系ポリマ
−、スチレン系ポリマ−等も使用可能である。
【0069】好ましい実施態様において顔料と結合剤の
混合比は、顔料と結合剤の組み合わせによって異なる
が、一般的には顔料:結合剤比は1:5〜10:1(重
量比)であり、特に1:3〜3:1が好ましい。またレ
−ザ記録感度を向上させるために、画像形成層のバイン
ダ−として熱剥離層バインダーとして記載した熱分解性
ポリマ−の使用、もしくは上記バインダ−中への混合、
添加等も好ましい。
【0070】このようにして形成された画像形成層14
は、顔料および結合剤ともに脆く、一色のみの高画質を
得る上では良好な性能を有するが、受像体上に既に形成
されている画像の上に、別の色相の画像を記録、転写・
接着し多色化させる場合、強い加圧もしくは加熱条件が
必要となり、記録装置が複雑、高価になりやすい。その
ような場合、画像形成層に加塑剤を添加して、被膜の接
着性、凝集力の制御を行うことも出来る。
【0071】即ち、可塑剤は、異なった色相の画像形成
層14同士の接着力を向上させ、受像要素への転写を促
進するために添加される。使用される材料は、色材、結
合剤との組み合わせにより適宜選択される。低分子可塑
剤の例としては、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル
酸ジーnーオクチル(DnOP)、フタル酸ジ(2ーエ
チルヘキシル)(DOP)、フタル酸ジノニル(DN
P)、フタル酸ジラウリル(DLP)、フタル酸ブチル
ラウリル(BLP)、フタル酸ブチルベンジル(BB
P)等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2ーエチ
ルヘキシル)(DOA),セバシン酸ジ(2ーエチルヘ
キシル)(DOS)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン
酸トリクレジル(TCP),リン酸トリ(2ーエチルヘ
キシル)(TOF)等のリン酸トリエステル類、ポリエ
チレングリコールエステル等のポリオールエステル類、
エポキシ脂肪酸エステルのようなエポキシ化合物等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0072】上記の一般的な可塑剤の他に、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、1,2,4ーブタント
リオールトリメタクリレート、トリメチロールエタント
リアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリレー
ト、ペンタエリトリットテトラアクリレート、ジペンタ
エリトリットーポリアクリレートのようなアクリル酸エ
ステル類も、結合剤の種類によって好適に使用される。
これらの可塑剤は単独で、また二種以上を混合して使用
してもよい。またこれらの可塑剤に、ポリ塩化パラフィ
ンのような二次可塑剤(補助可塑剤)を配合して使用し
てもよい。添加される可塑剤の量は、顔料および結合剤
との組み合わせによって異なるが、一般的には(顔料と
結合剤の総量):可塑剤の重量比が100:1〜1:
2、好ましくは100:2〜1:1である。
【0073】上に記載した成分に加えて、画像形成層1
4は界面活性剤、増粘剤、分散安定剤、接着促進剤、そ
の他の添加剤を含むこともできる。画像形成層の乾燥膜
厚は、目的とする用途によるが、一般的に5μmを越え
ることはない。好ましくは0.1μm〜2μmでり、更
に好ましくは0.1〜1μmである。
【0074】図1には示されていないが、本発明の画像
形成層の表面には、取り扱い時の傷防止、保存時の膜面
同士の接着などをふせぐために、必要に応じてカバーフ
ィルムが設けられていてもよい。これらの目的のための
カバーフィルムの材料は一般的には例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどの高分子化合物を挙げることができ
る。カバーフィルムの厚さは一般的には5〜400μ
m、特に10〜100μmであることが好ましい。これ
らのカバーフィルムの画像形成層と接触する面には、カ
バーフィルムの接着性を制御するために、各種表面処理
がなされてもよい。
【0075】本発明の光熱変換層、熱剥離層、画像形成
層等の膜厚測定は、通常の触針式による方法以外に、走
査型電子顕微鏡、トンネル顕微鏡、レ−ザ顕微鏡等の顕
微鏡観察による方法、及びESCA、FT-IR等の物理的表面
解析方法、更には、各層を溶剤で溶解した後の化学分析
法等の方法によっても良い。前述したように、光熱変換
層としてカ−ボンブラック等の微粒子を分散した層を用
いる場合には、その表面が分散粒子の形状の影響を受け
て凹凸になる場合がある。そのような層の上に熱剥離
層、更には画像形成層を設けると、下地の凹凸の影響を
受けて上層の膜厚は必ずしも均一とはならない。後述す
るように、本発明の実施例で、熱転写シ−ト上の光熱変
換層、画像形成層の各平均膜厚を、走査型電子顕微鏡に
よる断面観察で測定した。また、熱転写シ−ト作成に用
いる塗布液と同一組成の塗布液を、平滑表面を有するポ
リエステルフィルムに、熱転写シ−ト作成時と同じ条件
で塗布、乾燥し、膜厚を触針式膜厚計で測定した。両者
の値はほぼ等しかった。この結果から、本発明において
は、平滑ポリエステルフィルム上の測定膜厚を、熱転写
シ−トの対応する各層の平均膜厚(塗布量)とした。
【0076】図2は本発明で使用する受像要素2の一例
の断面を模式的に示す断面図である。図2において、受
像要素21は、受像支持体21の上に受像層22が設け
られて構成されている。尚、図示はしていないが、受像
支持体が受像要素を兼ねた構成の受像要素も、必要に応
じて可能である。受像支持体21はフィルム状もしくは
板状のものであれば特に限定されず、どのような物質か
ら作ったものであってもよい。受像支持体21の材料と
しては、一般的には例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレンーア
クリロニトリル共重合体などの高分子化合物を挙げるこ
とができ、特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
が、水、熱に対する寸法安定性の点で好ましい。また受
像支持体21の厚さは、フィルム状の場合一般的には1
0〜400μm、特に25〜200μmであることが好
ましい。また、用途によっては、受像支持体21として
ガラス、金属板等も使用することは可能である。図2に
は図示されていないが、受像支持体21の表面には、受
像層22との密着性をあげるために下塗層の積層もしく
は物理的な表面処理がなされていてもよい。下塗層とし
ては被膜性のあるポリマー材料から、支持体及び受像層
両者との密着性等をを考慮して適宜選択される。その厚
みには特に制限は無いが、通常は0.01μmから2μ
mが好ましい。密着性をあげる手段として、支持体表面
のグロー放電処理、コロナ放電処理などの物理的処理
も、特に好ましい。受像層22としては、画像形成層を
受容する上で、ビカー(Vicat)法による軟化温度
が約80℃より低いポリマー層が好ましい。その例とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル−エチレン共重
合体等が挙げられる。また、これら以外のポリマ−に加
塑剤を加えた材料も同様に用いられる。また本発明の受
像層23は、必要に応じて印刷本紙に転写するための、
適度のレリース性を得るために、特開昭59ー9714
0号公報に記載されている光重合性材料からなることが
好ましい。
【0077】本発明に好適な光重合性受像層は a)付加重合によって光重合体を形成しうる多官能ビニル
又はビニリデン化合物の少なくとも一種、 b)有機重合体結合剤、 c)光重合開始剤、及び必要に応じて熱重合禁止剤等の添
加剤、を含有する。
【0078】本発明に使用出来る適当なビニルまたはビ
ニリデン化合物は、例えばポリオールの不飽和エステ
ル、特にアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、例え
ばエチレングリコールジアクリレート、グリセリントリ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3ープロパンジオールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、1,2,4ーブタン
トリオールトリメタクリレート、トリメチロールエタン
トリアクリレート、ペンタエリトリットジメタクリレー
ト、ペンタエリトリットトリメタクリレート、ペンタエ
リトリットテトラメタクリレート、ペンタエリトリット
ジアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリレー
ト、ペンタエリトリットテトラアクリレート、ジペンタ
エリトリットーポリアクリレート、1,3ープロパンジ
オールージアクリレート、1,5ーペンタンジオールー
ジメタクリレート、200〜400の分子量を有するポ
リエチレングリコールのビスアクリレート及びビスーメ
タクリレート及び類似の化合物、不飽和アミド、特にそ
のアルキレン鎖が炭素原子によって開かれていてもよい
α,ωージアミンを有するアクリル酸及びメタクリル酸
の不飽和アミド及びエチレンビスーメタクリルアミドで
ある。
【0079】更に、例えば多価アルコールと多価の有機
酸のエステルと、アクリル酸またはメタクリル酸との縮
合によるポリエステルアクリレートも使用しうるが、こ
れらに限定されるものではない。有機重合体結合剤(バ
インダー)(b)は、熱可塑性樹脂またはその混合物であ
り、その例としてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル等のようなアクリ
ル系モノマーの単独重合体又は共重合体、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、セルロースアセテートのよう
なセルロース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニールアルコ
ール等のようなビニル系ポリマー及びそれらの共重合
体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマ
ー、ブタジエンースチレン共重合体のようなゴム系ポリ
マーなどが挙げられる。これらの中で、各種アクリル系
モノマーの共重合体は、広い範囲で軟化点等の熱的性質
を制御することが容易であり、また光重合性モノマーと
の相溶性が良好であり好ましい。 これらのポリマー
は、10,000〜2,000,000の平均分子量を
有する。ここで、光重合性モノマーと有機重合体結合剤
の混合比は、使用されるモノマー化合物と結合剤の組み
合わせによって異なるが、一般的にはモノマー:結合剤
比が0.1:1.0〜2.0:1.0(重量比)が好ま
しい。
【0080】光重合開始剤としては、近紫外部に吸収、
活性を有し、可視部に吸収が無い、もしくは小さな化合
物である必要がある。このような例としてベンゾフェノ
ン、ミヒラーケトン[4,4’−ビスー(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン]、4,4’−ビスー(ジメエルア
ミノ)ベンゾフェノン、4ーメトキシー4’ージメチル
アミノベンゾフェノン、2ーエチルアントラキノン、フ
ェノントラキノン、及びその他の芳香族ケトンのような
芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェチルエ
ーテルのようなベンゾインエーテル類、メチルベンゾイ
ン、エチルベンゾイン及びその他のベンゾイン類、並び
に2ー(Oークロロフェニル)ー4,5ージフェニルイ
ミダゾール二量体、2ー(Oークロロフェニル)ー4,
5ー(mーメトキシフェニル)イミダゾール二量体等が
挙げられる。
【0081】ここで、光重合性モノマーと、有機重合体
結合剤の混合比は使用されるモノマー化合物と結合剤の
組み合わせによって適正比は異なるが、一般的にはモノ
マー:結合剤比が0.1:1.0〜2.0:1.0(重
量比)が好ましい。光開始剤の添加量はモノマー化合物
に対して0.01〜20重量%が好ましい。
【0082】受像層22の膜厚は、画像形成後の4色の
色像を受容するために変形される必要があるが、そのた
めの十分な厚さが最低あれば良い。光重合性物質の適正
な塗布膜厚は、色像の膜厚によって異なるが、1〜50
μmが好適である。図2には記載されていないが、本発
明の受像層22は必要に応じて、二層構成であっても良
い。特に、印刷本紙等の永久支持体に画像を転写する
際、二層のうち上層を画像と共に転写し、下層(支持体
側)を受像支持体に残留させる方法が特開昭61ー18
9535号、特開平2ー244146、同2ー2441
47号、同2ー244148号公報に詳細に記載されて
いる。これらの公報に記載されている方法は、印刷物と
の近似性、その他の点から好ましく、本発明の受像体要
素として好適に使用される。
【0083】レーザー記録により、サープリント法でカ
ラ−プル−フを作成するためのプロセスの一例を以下、
順を追って説明する。 1)記録ドラム上に、受像層を外側にして受像要素を、
真空引き等により密着、固定する。 2)熱転写シ−トの画像形成層14を、受像要素の受像
層22と接しながら、加圧(必要に応じ加熱)ロ−ラに
より、受像要素と熱転写シ−トを積層する(図3)。 3)高密度エネルギ−光(レーザ光)HELを、熱転写シ
−ト支持体11側から、光熱変換層12上に適当なビー
ム径で集光する。記録ドラムを一定速度で回転し、また
記録ヘッドをドラムに対し、平行方向に一定速度で移動
させ、回転走査方向と直交する方向に同期を取りつつ、
色分解された画像信号で変調したレーザービームを走
査、記録する(図4)。 4)レーザー記録された熱転写シ−トを、受像要素から
引き離し、剥離現像を行う(図5)。現像後の熱転写シ
−トは、記録ドラムから除去される。 5)次いで、第二の色相の熱転写シ−トが、上記第一の
色相の画像が形成された受像要素にラミネ−トされる。 6)第一の画像の位置にあわせて、レ−ザビ−ム及びド
ラムの位置合わせを行い、上記3)、4)の工程が繰り
返され、第一の画像の上に、第二の色相の画像が形成さ
れる。 7)順次、第3、及び必要に応じて第4の色相の分解画
像が、同一の受像要素上にレーザー記録される。 8)4色の分解画像が転写された受像要素を記録ドラム
から離す。次いで、画像が転写している受像層を、白色
紙上に重ね、加熱加圧下で熱ラミネーターを通過させ、
白色紙と接着させる。 9)受像層が光重合性の場合には、受像要素の透明な支
持体を通して全面に紫外線露光を与え、受像層を光硬化
させる。 10)受像支持体を剥離することによって、白色紙上に
光硬化受像層と共に、転写された4色画像が得られる。
【0084】上に述べたプロセスは、記録前に熱転写シ
−トを受像要素にラミネ−トしているが、必要に応じて
記録後、熱転写シ−トを受像要素にラミネ−トしても良
い。
【0085】前述したように本発明の記録原理は、光熱
変換層12で吸収・変換された熱エネルギ−を熱剥離層
に伝熱し、熱剥離層13の熱変化(熱分解等)により、
結合力または凝集力を低下させることによる。一般に熱
溶融型転写材料の場合、前述した如く、記録時の熱によ
り画像形成層及び/または受像層が軟化、溶融し、受像
体との結合力が増し、剥離により転写される。そのため
熱溶融型転写材料の場合、記録時、画像形成層と受像体
が接触している必要があるのに対し、本発明では、記録
後も接着力が低下した状態が維持されるため、記録後に
受像体をラミネ−ト、剥離しても、大きな感度の低下が
なく現像される。
【0086】本発明の熱転写シ−トと受像要素のラミネ
−トは、一般に加圧ロ−ラによって行われるが、ロ−ラ
を加圧と同時に加熱しながら、ラミネ−トすることも好
ましい。加熱条件は、各材料の熱機械的性質(熱膨張率
等)により制約を受ける。またロ−ラの加熱温度が高
く、且つレ−ザ光焦点位置に近い位置にあると、ロ−ラ
による空気加熱、対流が生じ、細く絞ったレ−ザスポッ
トの形状等に悪影響を与える。これらの制約から、加熱
ロ−ラの温度は130℃以下、特に好ましくは100℃
以下である。
【0087】レーザー記録の段階は、アルゴンイオンレ
ーザ、ヘリウムネオンレーザ、ヘリウムカドミウムレー
ザ等のガスレーザ、YAGレーザなどの固体レーザ、半
導体レーザなどの他に、色素レーザ、エキシマーレーザ
などから直接出射された光、もしくはこれらの出射光を
二次高調波素子を通して、半分の波長に変換した光等で
行なわれる。熱転写シ−トの感光波長、感度、必要とさ
れる記録速度に応じて、これらのレーザから適宜選択さ
れるが、これらの中で半導体レ−ザが価格、出力パワ
−、大きさ、変調のしやすさ等の点から、最も好まし
い。画像信号によるレーザ光の変調は、例えばアルゴン
イオンレーザの場合には外部変調器にビームを通し、ま
た半導体レーザの場合には、レーザーに注入する電流を
信号により制御(直接変調)する等、公知の方法により
行なわれる。光熱変換層上で集光されるレ−ザスポット
の大きさ、及び走査速度は、画像に必要とされる解像
力、材料の記録感度等に応じて設定される。印刷用途の
場合、一般に高い解像力が必要であり、ビ−ムスポット
は小さい方が画質的に好ましいが、一方で焦点深度が小
さくなり、機械的な制御が困難になる。また、走査速度
が小さすぎると、熱転写シ−ト支持体等への熱伝導によ
る熱損失が大きくなり、エネルギ−効率が低下すると共
に、記録時間が長くなり好ましくない。以上から、本発
明の記録条件は、光熱変換層上でのビ−ム径が5〜50
μm、特に好ましくは6〜30μm、走査速度は1m/
秒以上、好ましくは3m/秒以上である。以下、実施例
により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0088】
【実施例】
実施例1 (1)熱転写シ−トの作成
【0089】 (a)光熱変換層の作成 (i)塗布液用母液の調製 カ−ボン ブラック(三菱化成株式会社製、 三菱カ−ボンブラック、MA−10 0、C.I.Pigment Black 7) 20重量部 分散助剤(ジョンソンポリマ−株式会社製、ジョンクリル J−62の30 %水溶液) 6重量部 イオン交換水 80重量部 イソプロピルアルコ−ル 20重量部 ガラスビ−ズ 100重量部 上記の成分を、ペイントシェ−カ−(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理して母液を調製した。
【0090】 (ii)塗布液の調製 上記の母液 100重量部 ポリビニルアルコ−ル(クラレ株式会社製、ポバ−ル タイプ205) 3重量部 イソプロピルアルコ−ル 100重量部 イオン交換水 450重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、光熱変換
層用塗布液を調製した。
【0091】(iii)支持体の準備 光熱変換層の塗布厚さ75μmのポリエチレンテレフタ
レ−トの上に、下塗り層として、スチレン−ブタジエン
共重合体(厚さ0.5μm)、ゼ ラチン(厚さ0.1μ
m)をこの順に設けたフィルムを、熱転写シ−ト用支持
体 として準備した。この支持体の上に、上記光熱変換
層用塗布液を、回転塗布機(ホエラ−)を使用して1分
間塗布し、塗布物を100℃のオ−ブン中で2分間乾燥
して、光熱変換層(触針式膜厚計による膜厚:0.3μ
m、波長488nmでの 光吸収率90%)を作成した。
同じ試料を、走査型電子顕微鏡により断面観察したとこ
ろ、平均膜厚は0.3μmであった。
【0092】 (b)熱剥離層の積層 (i)塗布液の調製 ニトロセルロ−ス(ダイセル株式会社製、タイプ RS1/2) 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部 プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト 20重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、熱剥離層
塗布液を調製した。
【0093】(ii)熱剥離層の塗布と膜厚測定 上記熱転写シ−ト用支持体に設けた光熱変換層の表面
に、上記熱剥離層用塗布液を、回転塗布機(ホエラ−)
を使用して1分間塗布し、塗布物を100℃のオ−ブン
中で2分間乾燥した。また、上記熱剥離層塗布液を用
い、平滑な表面を有するポリエステルフィルム上に同条
件で塗布乾燥した。触針式膜厚計でその時の膜厚を測定
したところ0.1μmであった。
【0094】 (c)画像形成層(マゼンタ)の積層 (i) 塗布液用母液の調製 ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L)の20重量%溶液(溶媒:n−プロピルアルコ−ル) 63重量部 色材(マゼンタ顔料、東洋インキ株式会社製、リオノ−ルレッド6B4290 G、C.I.Pigment Red 57:1) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−20,000) 0.8重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 ガラスビ−ズ 100重量部 上記の成分を、ペイントシェ−カ−(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理して母液を調製した。
【0095】 (ii)塗布液の調製 上記の母液 10重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 界面活性剤(大日本インキ株式会社製、メガファックF−176PF) 0.05重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、マゼンタ
用画像形成層塗布液を調製した。
【0096】(iii)マゼンタ用画像形成層塗布液の塗
布、膜厚の測定 上記熱転写シ−ト用支持体に設けた熱剥離層の表面に、
上記画像形成層用塗布液を、回転塗布機(ホエラ−)を
使用して1分間塗布し、塗布物を100℃のオ−ブン中
で2分間乾燥して、マクベス濃度計での光学濃度は0.
7の画像形成層を積層し、熱転写シ−トを作成した。上
記画像形成層用塗布液を同条件でポリエステルフィルム
(100μm厚)に塗布、乾燥し、膜厚を測定したとこ
ろ0.3μmであった。走査型電子顕微鏡により、熱転
写シ−トのマゼンタ画像形成層の膜厚を、断面観察法に
より測定したところ、平均はほぼ0.3μmであった。
【0097】(2)受像要素の作成 (a)受像層用塗布液の調製 次に受像層用塗布液として下記を調製した。
【0098】 (i)受像第一層塗布液 ポリ塩化ビニル 9重量部 (日本ゼオン(株)製、商品名 ゼオン25) 界面活性剤 0.1重料部 (大日本インキ(株)製、商品名メガファックF−177P) メチルエチルケトン 130重量部 トルエン 35重量部 シクロヘキサノン 20重量部 ディメチルフォルムアミド 20重量部
【0099】 (ii)受像第二層塗布液 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸共重合体 (三菱レーヨン(株)製、商品名ダイヤナールBRー77) 17重量部 アルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体 17重量部 (三菱レーヨン(株)製、商品名ダイヤナールBRー64) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 22重量部 (新中村化学(株)製、商品名A−TMMT) 界面活性剤 0.4重量部 (大日本インキ(株)製、商品名メガファックF−177P) メチルエチルケトン 100重量部 ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.05重量部 2,2ージメトキシー2ーフェニルアセトフェノン(光重合開始剤) 1.5重量部
【0100】(b)受像層の塗布 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムを支持体として、回転塗布機(ホエラー)を使
用して上記受像第一層塗布液を塗布し、100℃のオー
ブン中で2分間乾燥した。得られた第一層の膜厚は1μ
mであった。この第一層の上に、第二層用塗布液を用い
て同様の方法により塗布し、乾燥膜厚26μmの受像第
二層を積層し、受像要素を得た。
【0101】(3)積層体の作成 上記のようにして作成した熱転写シートと受像要素を、
表面温度70℃、圧力4.5kg/cm2のヒートローラ
に速度200cm/分の速度で通し、図3に示すよう
に、受像層と画像形成層とが実質的に均一に接触するよ
うに積層体を作成した。ここで圧力は、富士写真フィル
ム株式会社製の圧力測定用感圧発色材料(プレスケ−
ル)を用い、室温のロ−ラを通して測定した。
【0102】(4)上記のようにして得られた積層体
を、熱転写シート支持体がレーザ光入射面、受像要素支
持体が回転ドラム面と接するように、真空吸着用のサク
ション穴の開いた回転ドラムに巻き付け、真空引き、固
定した。波長488nmのアルゴンレーザ光を、光熱変換
層上で10μmのスポット状に集光し、回転ドラムの回
転方向(主走査方向)に対し直角方向に移動(副走査)
しつつ、下記の条件でレーザ記録を行なった。 レーザパワー 32mW 主走査速度 4m/秒 副走査ピッチ(1回転当たりの副走査量) 20μm
【0103】(5)記録後、上記積層体をドラムから取
り外し、受像要素と熱転写シートを手により、引き離し
たところ、レーザ照射部のみの画像形成層が受像層に転
写していることが、明瞭に観察された。更に、光学顕微
鏡により転写画像を観察したところ、光熱変換層中のカ
ーボンブラックの転写も観察されず、記録線幅5μmを
示していた。
【0104】(6)熱分解温度の測定 上記ニトロセルロ−ス、ポリビニルアルコ−ルの熱特性
を熱重量分析法により測定した(昇温速度 10℃/
分)。ニトロセルロ−スは約165℃で発熱分解を開始
し、193℃で約半減し、207℃でほぼ全量熱分解し
た。ポリビニルアルコ−ルは約210℃から分解開始
し、270℃で約半減した。尚ポリビニルブチラ−ル
は、65℃前後に軟化温度は有するものの、300℃前
後まで、大きな分解は認められなかった。
【0105】(7)光熱変換層の膜構造 上記光熱変換層の表面及び断面を走査型電子顕微鏡によ
り観察したところ、顔料粒子の影響を受けた明瞭な表面
凹凸と共に、多孔質状の構造が観察された。また、熱剥
離層塗布後においても、その表面は顔料粒子の影響を受
けた凹凸を有することが観察された。
【0106】実施例2 実施例1で用いたレ−ザ記録用ドラム上に、焦点位置調
整用スペ−サとして、100μmのポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムを貼り付け、更にその上に実施例1で
用いた熱転写シ−トを、支持体がレ−ザ入射面となるよ
うに重ねた。次いで、実施例1と同様の条件でレ−ザ記
録を行った後、熱転写シ−トをスペ−サ用ポリエチレン
テレフタレ−トフィルムから取り外した。取り外した後
のスペ−サフィルムには、画像形成層の転写は観察され
なかった。次に、記録済みの熱転写シ−トを、実施例1
と同じ受像要素に重ね、実施例1と同じ条件でヒ−トロ
−ラを通し積層した後、熱転写シ−トを受像要素から剥
離した。レーザ照射部のみの画像形成層が受像層に転写
していることが、明瞭に観察され、更に、光学顕微鏡に
より転写画像を観察したところ、光熱変換層中のカーボ
ンブラックの転写も観察されず、記録線幅6μmを示し
ていた。レ−ザ照射以後、剥離まで5分程度の時間経過
があったにも拘わらず、良好な記録感度を示しているこ
とから、画像形成層の融解による受像要素との接着力増
加が画像形成の支配要因ではなく、レ−ザ照射による結
合力の低下が支配的な要因と判断された。
【0107】実施例3 実施例1の熱転写シ−トを用い、実施例2と同様の方法
により、レ−ザ記録を行った。冷却後、粘着テ−プ(日
東電気工業株式会社製、ニット−ポリエステルテ−プ
No.31B)を、記録面に室温にて指で圧着ながらラミネ
−トした。すぐに剥離したところ、粘着テ−プ上に画像
が形成されており、その記録線幅は7μmであった。
【0108】比較例1 熱剥離層を塗布しない点を除き、実施例1と同様の方法
により比較試料を作成した。熱剥離層の無いこの熱転写
シ−トを、実施例1と同様の方法により受像要素に積
層、レ−ザ記録した所、剥離現像後の受像要素には、転
写画像が観察されなかった。
【0109】実施例4〜8、比較例2〜3 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層の作成 実施例1と同条件で7枚の光熱変換層を作成した。
【0110】(b)熱剥離層の作成 ニトロセルロ−スの濃度を8水準変えた下記の組成の塗
布液を作成した。 ニトロセルロ−ス(ダイセル株式会社製、タイプ RS1/2) 0.2〜2重量部 メチルエチルケトン 50重量部 プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト 10重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、熱剥離層
塗布液を調製した。この塗布液を用い、上記光熱変換層
上に、回転塗布機(120rpm)で1分間塗布し、1
00℃2分間乾燥し、平均膜厚が0.02μmから2μ
mまでの熱剥離層を設けた。
【0111】(c)画像形成層の積層 実施例1と同様の方法、条件により、上記各熱剥離層上
に、マゼンタの画像形成層を形成した。
【0112】(2)レ−ザ記録特性の評価 上記熱転写シ−トを実施例1と同じ受像要素に重ね、ヒ
−トロ−ラを通して積層した後、レ−ザ記録、剥離現像
を行った。光学顕微鏡により、受像要素上に転写された
画線の線幅、及び光熱変換層中のカ−ボンブラックの転
写(混色)の有無を評価した。結果を表1に示す。
【0113】
【表1】
【0114】熱剥離層の厚味が0.02μmでは感度が
低く(細い記録線幅)、またカ−ボンブラック転写によ
る混色が観察された。熱剥離層の膜厚を0.03μ以上
にすると、混色が減少すると共に、感度も向上するが、
0.3μmを越えると感度が急減することがわかった。
【0115】実施例9 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層及び 熱剥離層の作成 実施例1と同条件で光熱変換層、及びその上に熱剥離層
を積層した。
【0116】 (b)画像形成層(黒色マスク用)の作成 (i)塗布液用母液の調製 ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L)の20重量%溶液(溶媒:n−プロパノ−ル) 63重量部 色剤(カ−ボンブラック顔料、三菱化成株式会社製、タイプMA-100) 24重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−20、000) 0.6重量部 n-プロピルアルコ−ル 40重量部 ガラスビ−ズ 100重量部 上記の成分を、ペイントシェ−カ−(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理して母液を調製した。
【0117】 (ii)塗布液の調製 上記の母液 10重量部 n-プロピルアルコ−ル 30重量部 界面活性剤(大日本インキ株式会社製、メガファックF−176PF) 0.05重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、黒色マス
ク用画像形成層塗布液を調製した。
【0118】 (iii)黒色マスク用画像形成層塗布液の塗布 上記熱転写シ−ト用支持体に設けた熱剥離層の表面に、
上記画像形成層用塗布液を、回転塗布機(ホエラ−)を
使用して1分間塗布し、塗布物を100℃のオ−ブン中
で2分間乾燥して、膜厚0.6μ m(マクベス濃度計で
の紫外濃度は3.1)の画像形成層を積層し、熱転写シ
−トを作成した。
【0119】(2)受像要素の作成 (a)受像層用塗布液の調製 次に受像層用塗布液として下記を調製した。 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸共重合体 (三菱レーヨン(株)製、商品名ダイヤナールBRー77) 17重量部 アルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体 17重量部 (三菱レーヨン(株)製、商品名ダイヤナールBRー64) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 22重量部 (新中村化学(株)製、商品名A−TMMT) 界面活性剤 0.4重量部 (大日本インキ(株)製、商品名メガファックF−177P) メチルエチルケトン 100重量部 ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.05重量部 2,2ージメトキシー2ーフェニルアセトフェノン(光重合開始剤) 1.5重量部
【0120】(b)受像層の塗布 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレ−トの上に、密
着性向上用下塗りとして、スチレン−ブタジエン共重合
体(厚さ0.5μm)、ゼラチン(厚さ0.1μm)をこ
の順に設けたフィルムを支持体として、回転塗布機(ホ
エラー)を使用して上記受像層塗布液を塗布し、100
℃のオーブン中で2分間乾燥し、受像層膜厚26μmの
受像要素を得た。
【0121】(3)積層体の作成 上記熱転写シ−トと受像要素を、実施例1の方法により
加熱ロ−ラに通しラミネ−ト、積層体を作成した。
【0122】 (4)レ−ザ記録特性、及びマスク画像特性の評価 上記積層体を、実施例1と同様の方法によりレ−ザ記
録、剥離現像を行った。次いで、グラフィックア−ツ用
紫外線照射プリンタ−(大日本スクリ−ン製造株式会社
製、タイプPA−607)により、真空引きしながら現像
後の受像要素に紫外線照射を行った。光学顕微鏡によ
り、受像要素上に転写された画線の線幅を測定したとこ
ろ、3μmであった。また、画線部、非画線部共に、耐
傷性も優れ、更に、画像部の紫外光学濃度は3以上あ
り、また波長350〜450nmでの非画像部の光学濃度
は0.05と、光学的コントラストも大きく、印刷版焼
き付け用等のマスク画像として優れた性能を示した。
【0123】実施例10 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層の作成 実施例1と同様の支持体と塗布液を用い、 実施例1と
同様の方法により、光熱変換層を作成した。
【0124】 (b)熱剥離層の作成 (i)塗布液の調製 塩素化ポリエチレン(山陽国策パルプ株式会社製、ス−パ−クロン 907 HA) 1重量部 トルエン 100重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、熱剥離層
用塗布液を調製した。
【0125】(ii)熱剥離層の積層 実施例1と同様の方法により、上記熱剥離層の塗布液を
調製、上記光熱変換層の上に塗布、平均膜厚0.1μm
の熱剥離層を積層した。
【0126】(c)画像形成層の作成 実施例1と同様の方法により、画像形成層用塗布液を調
製、上記熱剥離層の上に塗布、積層し、熱転写シ−トを
作成した。
【0127】(2)レ−ザ記録特性の評価 実施例1で用いた受像要素を、上記受像要素と重ね、実
施例1と同様の方法により、加熱ロ−ラを通し、次いで
レ−ザ記録、剥離現像を行った。受像要素上に転写され
た画像は、レ−ザ光吸収材による混色もなく、また記録
線幅は3μmを示していた。
【0128】比較例4 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層及び熱剥離層の作成 実施例1と同条件で光熱変換層、及びその上に熱剥離層
を積層した。
【0129】 (b)画像形成層(黒色マスク用)の作成 (i)塗布液用母液の調製 ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L) 24重量部 色剤(カ−ボンブラック顔料、三菱化成株式会社製、タイプMA-100) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−20、000) 0.8重量部 n-プロピルアルコ−ル 100重量部 ガラスビ−ズ 100重量部 上記の成分を、ペイントシェ−カ−(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理して母液を調製した。
【0130】 (ii)塗布液の調製 上記の母液 10重量部 n-プロピルアルコ−ル 40重量部 界面活性剤(大日本インキ株式会社製、メガファックF−176PF) 0.05重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、黒色用画
像形成層塗布液を調製した。
【0131】(iii)黒色画像形成層塗布液の塗布 上記熱転写シ−ト用支持体に設けた熱剥離層の表面に、
上記画像形成層用塗布液を、回転塗布機(ホエラ−)を
使用して1分間塗布し、塗布物を100℃のオ−ブン中
で2分間乾燥して、膜厚2.1μmの画像形成層を積層
し、熱転写シ−トを作成した。
【0132】(2)レ−ザ記録特性の評価 実施例1で用いた受像要素を、上記受像要素と重ね、実
施例1と同様の方法により、加熱ロ−ラを通し、次いで
レ−ザ記録(走査速度は1m/秒)、剥離現像を行っ
た。得られた画像は、解像力が極めて悪く、また感度も
低いものであった。
【0133】実施例11 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層の作成 実施例1と同様の支持体と塗布液を用い、実施例1と同
様の方法により、光熱変換層を作成した。
【0134】 (b)熱剥離層の作成 (i)塗布液の調製 ニトロセルロ−ス(ダイセル株式会社製、タイプRS1/2) 0.6重量部 ジアゾニウム化合物(構造式A)(DSCによる熱分解開始温度:120℃) 0.4重量部
【0135】
【化1】
【0136】 メチルエチルケトン 100重量部 プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト 20重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、熱剥離層
用塗布液を調製した。
【0137】(ii)熱剥離層の積層 実施例1と同様の方法により、上記熱剥離層の塗布液を
調製、上記光熱変換層の上に塗布、積層した。実施例1
と同様に膜厚を評価したところ、0.1μmであった。
【0138】(c)画像形成層の作成 実施例1と同様の方法により、画像形成層用塗布液を調
製、 上記熱剥離層の上に塗布、積層し、熱転写シ−ト
を作成した。
【0139】(2)レ−ザ記録特性の評価 実施例3と同様の方法によりレ−ザ記録を行い、次いで
粘着テ−プの積層、剥離現像を行った。受像要素上に転
写された画像は、レ−ザ光吸収材による混色もなく良好
であり、記録線幅は9μmを示し、熱剥離層中へのジア
ゾニウム化合物添加が無い場合(実施例3)に比べ、約
30%の感度上昇が認められた。
【0140】実施例12 (a)光熱変換層、及び熱剥離層の作成 実施例1と同様の方法により、支持体上に光熱変換層、
熱剥離層をこの順に設けた。
【0141】 (b)各色画像形成層塗布液用母液の調製 (i)シアン ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L)の20重量%溶液(溶媒:n−プロパノ−ル) 63重量部 色剤(シアン顔料、東洋インキ株式会社製、No700−ブル−10FG CY -Blue、C.I.Pigment Blue 15:4 ) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソ ルスパ−スS−20、000) 0.8重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−12、000) 0.2重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 ガラスビ−ズ 100重量部
【0142】 (ii)イエロ− ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L)の20重量%溶液(溶媒:n−プロパノ−ル) 63重量部 色剤(シアン顔料、東洋インキ株式会社製、No.1401−G リオノ −ルイ エロ−、C.I.Pigment Yellow 14) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−20、000) 0.8重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 ガラスビ−ズ 100重量部
【0143】 (iii)ブラック ポリビニルブチラ−ル(電気化学工業株式会社製、デンカブチラ−ル#200 0−L)の20重量%溶液(溶媒:n−プロパノ−ル) 63重量部 色剤(カ−ボンブラック顔料、三菱化成株式会社製、タイプMA−100 C.I. Pigment Black 7) 12重量部 分散助剤(ICI株式会社製、ソルスパ−スS−20,000) 0.8重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 ガラスビ−ズ 100重量部 上記の成分を、ペイントシェ−カ−(東洋精機株式会社
製)を使用して2時間分散処理して各色母液を調製し
た。
【0144】(c)塗布液の調製 シアン、ブラックについては実施例1と同様の方法によ
り塗布液を調製した。イエロ−については、下記の組成
の塗布液を調製した。 上記のイエロ−母液 20重量部 n-プロピルアルコ−ル 60重量部 界面活性剤(大日本インキ株式会社製、メガファックF−176PF) 0.05重量部 上記の成分をスタ−ラ−で撹拌下に混合して、イエロ−
用画像形成層塗布液を調製した。
【0145】(d)各色画像形成層塗布液の塗布・熱転
写シ−トの作成 上記熱転写シ−ト用支持体に設けた熱剥離層の表面に、
上記シアン、イエロ−、及びブラック画像形成層用塗布
液を、実施例1と同様の方法により塗布、乾燥し、それ
ぞれの色に対応する熱転写シ−トを作成した。シアン、
イエロ−、及びブラック画像形成層の各々の膜厚は、
0.3μm、0.6μm、0.3μmであり、またそれ ぞ
れに対応する光学濃度は各々0.6、0.7、0.8(マ
クベス濃度計)であった。
【0146】(e)多色画像の記録 実施例1で用いた受像要素の上に、上記ブラック熱転写
シ−トを重ね、実施例1と同様の方法により、積層体を
作成した。次いで、実施例1と同様な方法でレ−ザ記録
を実施した。この時のレ−ザ光は、カラ−原稿を色分解
した後の、黒色画像信号で変調して照射された。記録、
剥離現像された受像要素の黒色画像の上に、上記シアン
熱転写シ−トを重ね、上記と同様の方法により積層、シ
アン画像記録、現像を繰り返した。次に、実施例1で用
いたマゼンタ熱転写層、上記イエロ−熱転写層について
も、この順に上記積層、記録、現像を繰り返したとこ
ろ、受像要素上に、良好なカラ−画像が得られた。
【0147】(f)印刷本紙への転写 上記受像要素に形成されたカラ−画像をア−ト紙に重
ね、グラフィックア−ツ用プリンタ−(大日本スクリ−
ン製造株式会社製、タイプP−607)を用いて、真空
引きしながら受像要素側から紫外線照射を3分間行っ
た。次いで、ア−ト紙と受像要素を引き離したところ、
受像第一層と受像第二層の間で剥離が行われ、受像第二
層と共に、カラ−画像がア−ト紙に転写した。受像第二
層は光硬化しているため、良好な耐傷性による保護層と
しての機能も備えていた。
【0148】実施例13 (1)熱転写シ−トの作成 (a)光熱変換層 の作成 下記の光熱変換層用塗布液を調製した。 赤外線吸収性シアニン色素(構造式 B) 0.3重量部
【0149】
【化2】
【0150】 ポリビニルアルコ−ル(クラレ株式会社製、ポバ−ル、タイプ205)の5 重量%水溶液 6重量部 イソプロピルアルコ−ル 5重量部 イオン交換水 20重量部 実施例1で用いた熱転写シ−ト用支持体を用い、実施例
1と同様の方法により上記光熱変換層用塗布液を塗布、
乾燥し、膜厚0. 3μmの光熱変換層を得た。分光光度
計により830nmにおける吸光度を測定したところ、
1.4の値を示した。
【0151】(b)熱剥離層、画像形成層の積層 実施例1と同様の方法により熱剥離層、画像形成層各々
の塗布液を調液し、上記光熱変換層の上に塗布、乾燥
し、マゼンタの熱転写シ−トを作成した。
【0152】(2)半導体レ−ザ記録特性の評価 上記熱転写シ−トの画像形成層側から、下記の条件で半
導体レ−ザ光を照射し、記録テストを行った。 半導体レ−ザ波長 ;830nm 光熱変換層上でのビ−ム径;10μm 膜面上のレ−ザパワ− ;21mW レ−ザ照射時間 ;5μ秒
【0153】(3)受像要素の積層、剥離現像 実施例1で用いた受像要素を、上記記録済みの熱転写シ
−トに重ね、実施例1と同条件でヒ−トロ−ラに通し積
層し、次いで剥離現像を行った。剥離後の受像要素側
に、レ−ザ照射部のマゼンタ画像が転写されていた。顕
微鏡で観察したところ、赤外吸収色素による混色が無
く、コントラストの大きな直径8μmの円形画像を示し
ていた。
【0154】
【発明の効果】本発明の熱転写シ−ト及び画像形成方法
は、任意の色材による良好な色相の画像を高解像度で、
乾式法により容易に形成できるという顕著な効果を奏す
る材料及び方法である。本発明においては、使用する熱
転写シ−トの光熱変換層と、画像形成層を機能分離する
ことにより、任意の色相の画像を形成できると共に、両
層の間に熱剥離層を設けることにより、光熱変換層中の
レ−ザ光吸収材の転写、画像の変色(混色)を防ぐこと
が出来る。更には、熱剥離層として熱分解温度の低い材
料を用いるため、著しく記録感度を向上させるという効
果を有する。また、画像形成層の膜厚を小さくすること
が出来るため、極めて高い解像力を示すという効果も奏
することが出来る。本発明の熱転写シ−ト及び画像形成
方法は、ダイレクト・ディジタル・カラ−・プル−フの
製造に利用すると特に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シ−トの一例の断面を模式的に
示す断面図である。
【図2】本発明の画像形成方法に使用する受像要素の一
例の断面を、模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の熱転写シ−トと、画像形成に使用する
受像要素の積層状態を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の熱転写シ−トが、レ−ザ記録された状
態(潜像)を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の熱転写シ−トが、レ−ザ記録された
後、剥離現像されている状態を模式的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 熱転写シ−ト 11 熱転写シ−ト支持体 12 光熱変換層 13 熱剥離層 14 画像形成層 2 受像要素 21 受像支持体 22 受像層 HEL 高密度エネルギ−光(レーザ光等) 14A 高密度エネルギ−光照射部分の画像形成層、 14B 高密度エネルギ−光非照射部分の画像形成
層、 14a 高密度エネルギ−光照射部の接着力低下部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 524 7/34 7124−2H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変
    換層、熱剥離層、色材を含む画像形成層がこの順に設け
    られて構成されており、該熱剥離層の介在により結合さ
    れている該画像形成層と光熱変換層の間の結合力が、高
    密度エネルギ−光照射により小さくなる熱転写シートに
    おいて、該熱剥離層の平均膜厚が0.03〜0.3μm
    であることを特徴とする熱転写シ−ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱転写シートを用い
    て、(a)受像要素を、該画像形成層に重ね、積層する
    工程、(b)高密度エネルギー光を該積層体に画像様に
    照射して、該熱剥離層により結合されていた該光熱変換
    層と画像形成層間の結合力を低下させる工程、(c)該
    熱転写シ−トと該受像要素とを引き離し、高密度エネエ
    ルギー光非照射領域の画像形成層を熱転写シ−ト側に残
    し、高密度エネルギー光照射領域の画像形成層を受像要
    素上に転写する工程、から成ることを特徴とする画像形
    成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の熱転写シートを用い
    て、(a)高密度エネルギー光を該熱転写シ−トに画像
    様に照射して、該熱剥離層により結合されていた該光熱
    変換層と画像形成層間の結合力を低下させる工程、
    (b)受像要素を該画像形成層上に重ね、積層する工
    程、(c)該熱転写シ−トと該受像要素とを引き離し、
    高密度エネエルギー光非照射領域の画像形成層を熱転写
    シ−ト側に残し、高密度エネルギー光照射領域の画像形
    成層を受像要素に転写する工程、から成ることを特徴と
    する画像形成方法。
JP27574993A 1992-11-06 1993-11-04 熱転写シート及び画像形成方法 Expired - Fee Related JP3606891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27574993A JP3606891B2 (ja) 1992-11-06 1993-11-04 熱転写シート及び画像形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-297306 1992-11-06
JP29730692 1992-11-06
JP27574993A JP3606891B2 (ja) 1992-11-06 1993-11-04 熱転写シート及び画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06219052A true JPH06219052A (ja) 1994-08-09
JP3606891B2 JP3606891B2 (ja) 2005-01-05

Family

ID=26551602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27574993A Expired - Fee Related JP3606891B2 (ja) 1992-11-06 1993-11-04 熱転写シート及び画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3606891B2 (ja)

Cited By (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0698500A1 (en) 1994-08-22 1996-02-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image receiving sheet and image forming method
JPH08112970A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Fuji Photo Film Co Ltd 感熱転写記録材料
EP0739751A2 (en) * 1995-04-25 1996-10-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image forming method
EP0751008A1 (en) * 1995-06-30 1997-01-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image transfer sheet and image forming method
JP2001039039A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd レーザ熱転写材料
EP1226972A2 (en) 2001-01-24 2002-07-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material.
EP1226973A2 (en) 2001-01-26 2002-07-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multi-color image-forming material and multi-color image-forming process
EP1228893A2 (en) 2001-02-02 2002-08-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method
EP1238817A2 (en) 2001-03-05 2002-09-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material and multicolor image-forming method
EP1241017A2 (en) 2001-03-16 2002-09-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material
EP1243438A2 (en) * 2001-03-19 2002-09-25 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser thermal transfer recording method and apparatus therefor
WO2002096667A1 (fr) 2001-05-28 2002-12-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede d'enregistrement par transfert thermique par laser
WO2003016069A1 (fr) 2001-08-16 2003-02-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Materiau de formation d'images en couleur et procede de formation d'images en couleur l'utilisant
WO2003051645A1 (fr) 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede de formation d'une image multicolore
WO2003051644A1 (fr) 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Matiere de formation d'image multicolore et procede de formation d'image multicolore
EP1362709A2 (en) 2002-05-16 2003-11-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method
EP1369257A1 (en) 2002-06-06 2003-12-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material
US6856337B2 (en) 2001-03-19 2005-02-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming method and multicolor image-forming material
US6867416B2 (en) 2003-01-31 2005-03-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image forming method and image forming material
US6870557B2 (en) 2002-08-16 2005-03-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US6911294B2 (en) 2002-08-29 2005-06-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US6936397B2 (en) 2002-11-29 2005-08-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat transfer sheet, heat transfer recording material, and method for image formation
US6953650B2 (en) 2003-07-08 2005-10-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material
US6962893B2 (en) 2001-08-31 2005-11-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material, image formation method and method for manufacturing color proof
US7022386B2 (en) 2002-06-25 2006-04-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of forming glossy image
US7022453B2 (en) 2002-04-01 2006-04-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material and multicolor image-forming method
US7108898B2 (en) 2002-08-29 2006-09-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US7226716B2 (en) 1996-04-15 2007-06-05 3M Innovative Properties Company Laser addressable thermal transfer imaging element with an interlayer
US7285476B2 (en) 1996-08-27 2007-10-23 Seiko Epson Corporation Exfoliating method, transferring method of thin film device, and thin film device, thin film integrated circuit device, and liquid crystal display device produced by the same
JP2008053698A (ja) * 2006-07-28 2008-03-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
US7396631B2 (en) 2005-10-07 2008-07-08 3M Innovative Properties Company Radiation curable thermal transfer elements
USRE40601E1 (en) 1996-11-12 2008-12-09 Seiko Epson Corporation Manufacturing method of active matrix substrate, active matrix substrate and liquid crystal display device
US7534543B2 (en) 1996-04-15 2009-05-19 3M Innovative Properties Company Texture control of thin film layers prepared via laser induced thermal imaging
US7626603B2 (en) 2006-11-02 2009-12-01 Industrial Technology Research Institute Thermal transfer device and method for forming a display device using the same
US7678526B2 (en) 2005-10-07 2010-03-16 3M Innovative Properties Company Radiation curable thermal transfer elements
US8703579B2 (en) 2006-07-28 2014-04-22 Semiconductor Energy Laborator Co., Ltd. Method of manufacturing semiconductor device

Cited By (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0698500A1 (en) 1994-08-22 1996-02-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image receiving sheet and image forming method
JPH08112970A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Fuji Photo Film Co Ltd 感熱転写記録材料
EP0739751A2 (en) * 1995-04-25 1996-10-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image forming method
EP0739751A3 (en) * 1995-04-25 1997-10-22 Fuji Photo Film Co Ltd Image forming method
EP0751008A1 (en) * 1995-06-30 1997-01-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image transfer sheet and image forming method
US7534543B2 (en) 1996-04-15 2009-05-19 3M Innovative Properties Company Texture control of thin film layers prepared via laser induced thermal imaging
US7226716B2 (en) 1996-04-15 2007-06-05 3M Innovative Properties Company Laser addressable thermal transfer imaging element with an interlayer
US7468308B2 (en) 1996-08-27 2008-12-23 Seiko Epson Corporation Exfoliating method, transferring method of thin film device, and thin film device, thin film integrated circuit device, and liquid crystal display device produced by the same
US7285476B2 (en) 1996-08-27 2007-10-23 Seiko Epson Corporation Exfoliating method, transferring method of thin film device, and thin film device, thin film integrated circuit device, and liquid crystal display device produced by the same
USRE40601E1 (en) 1996-11-12 2008-12-09 Seiko Epson Corporation Manufacturing method of active matrix substrate, active matrix substrate and liquid crystal display device
JP2001039039A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd レーザ熱転写材料
EP1226972A2 (en) 2001-01-24 2002-07-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material.
US6864033B2 (en) 2001-01-24 2005-03-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material
EP1226973A2 (en) 2001-01-26 2002-07-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multi-color image-forming material and multi-color image-forming process
EP1228893A2 (en) 2001-02-02 2002-08-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method
EP1238817A2 (en) 2001-03-05 2002-09-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material and multicolor image-forming method
EP1241017A2 (en) 2001-03-16 2002-09-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material
EP1241017A3 (en) * 2001-03-16 2005-08-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material
EP1243438A3 (en) * 2001-03-19 2003-04-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser thermal transfer recording method and apparatus therefor
EP1243438A2 (en) * 2001-03-19 2002-09-25 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser thermal transfer recording method and apparatus therefor
US6856337B2 (en) 2001-03-19 2005-02-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming method and multicolor image-forming material
WO2002096667A1 (fr) 2001-05-28 2002-12-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede d'enregistrement par transfert thermique par laser
WO2003016069A1 (fr) 2001-08-16 2003-02-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Materiau de formation d'images en couleur et procede de formation d'images en couleur l'utilisant
US6962893B2 (en) 2001-08-31 2005-11-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material, image formation method and method for manufacturing color proof
WO2003051644A1 (fr) 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Matiere de formation d'image multicolore et procede de formation d'image multicolore
US7083891B2 (en) 2001-12-17 2006-08-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multi-color image forming material and multi-color image forming method
WO2003051645A1 (fr) 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede de formation d'une image multicolore
US7022453B2 (en) 2002-04-01 2006-04-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image-forming material and multicolor image-forming method
US6872688B2 (en) 2002-05-16 2005-03-29 Fuji Photo Film, Ltd Image-forming material and image formation method
EP1362709A2 (en) 2002-05-16 2003-11-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method
US6699634B2 (en) 2002-06-06 2004-03-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material
EP1369257A1 (en) 2002-06-06 2003-12-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material
US7022386B2 (en) 2002-06-25 2006-04-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of forming glossy image
US6870557B2 (en) 2002-08-16 2005-03-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US7108898B2 (en) 2002-08-29 2006-09-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US6911294B2 (en) 2002-08-29 2005-06-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method of multicolor image formation
US6936397B2 (en) 2002-11-29 2005-08-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat transfer sheet, heat transfer recording material, and method for image formation
US6867416B2 (en) 2003-01-31 2005-03-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image forming method and image forming material
US6953650B2 (en) 2003-07-08 2005-10-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material
US7396631B2 (en) 2005-10-07 2008-07-08 3M Innovative Properties Company Radiation curable thermal transfer elements
US7678526B2 (en) 2005-10-07 2010-03-16 3M Innovative Properties Company Radiation curable thermal transfer elements
JP2008053698A (ja) * 2006-07-28 2008-03-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
US8703579B2 (en) 2006-07-28 2014-04-22 Semiconductor Energy Laborator Co., Ltd. Method of manufacturing semiconductor device
US7626603B2 (en) 2006-11-02 2009-12-01 Industrial Technology Research Institute Thermal transfer device and method for forming a display device using the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3606891B2 (ja) 2005-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3606891B2 (ja) 熱転写シート及び画像形成方法
JP3364318B2 (ja) 画像形成方法
US5534383A (en) Image transfer sheet, its laminate and image forming method
EP0751008B1 (en) Image transfer sheet and image forming method
US5352562A (en) Image forming process and light-sensitive image forming material
JP2000355177A (ja) 熱転写材料及びレーザ熱転写記録方法
US6235445B1 (en) Thermal transfer sheet
JP3720441B2 (ja) 熱転写材料
JP2763205B2 (ja) 感熱記録材料を用いた画像形成方法
EP0739751A2 (en) Image forming method
US6482768B1 (en) Laser thermal transfer material
JPH08290676A (ja) 感熱転写シートおよび画像形成方法
US20020168579A1 (en) Image-forming material, color filter-forming material, and method of forming images and color filters
JP3866411B2 (ja) 熱転写シート
JP3792953B2 (ja) レーザ熱転写材料
JP2001010244A (ja) 熱転写シート
JP2000351279A (ja) 熱転写シート
JPH09175029A (ja) 熱転写シート
JPH08216541A (ja) 画像形成方法、画像形成用積層体及び画像記録転写シート
US6703087B1 (en) Thermal transfer material and image forming material using the same
JPH0550743A (ja) 感熱記録材料及び画像形成方法
JP2001328287A (ja) 多色画像形成方法
JP2001310491A (ja) 画像形成方法
JP2000326629A (ja) 熱転写シート、およびそれを用いた画像形成材料
JPH11334231A (ja) 熱転写シート

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071015

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees