JPH06218654A - 工作機械の工具損傷検出装置 - Google Patents

工作機械の工具損傷検出装置

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JPH06218654A
JPH06218654A JP5010845A JP1084593A JPH06218654A JP H06218654 A JPH06218654 A JP H06218654A JP 5010845 A JP5010845 A JP 5010845A JP 1084593 A JP1084593 A JP 1084593A JP H06218654 A JPH06218654 A JP H06218654A
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tool
signal
damage
machining
machining fluid
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JP5010845A
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Ichiro Inazaki
一郎 稲崎
Kengo Ohira
研五 大平
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械の機械加工中に発生する工具損傷の
検出精度と検出信頼性を向上させ、かつ機械の無人化に
対処できる工具損傷検出装置を提供する。 【構成】 工作機械の主軸14内部を通る加工液供給経
路34中の加工液を伝播媒体にし、工具20による機械
加工中に発生するAE信号を、同加工液供給経路34に
連通した加工液路に臨むAE信号センサ60で検出し、
信号処理機構の判別回路で判別、処理して工具20の損
傷発生を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の工具損傷検
出装置に関し、特に、工作機械の機械加工々程で必須に
用いられる加工液をアコースティックエミッション信号
の伝播媒体とし、工具の破損や摩耗等の損傷発生を迅速
に、かつ、確実に検出して工作機械の運転における自動
化率の向上を図る工具損傷検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械による機械加工中に生ずる工具
の破損や摩耗等の損傷に伴って発生する音響パルス信
号、所謂、アコースティックエミッション信号(以下、
簡単のために、AE信号と言う)を検出し、このAE信
号を弁別して工具の損傷を検出する方法やその実行手段
は従来より種々、研究、開発され、かつ提案されてい
る。
【0003】然しながら、これら既に提案されたAE信
号を用いる工具損傷の検出方法や装置は、工作機械の実
機への適用性において、例えば、ノイズの混入により、
検出精度が十分でない等の問題がある。つまり、工具の
直近位置へAE信号の検出センサを設定、配置する方法
では、単に、実験室的な検出方法に過ぎず、また、工作
機械の機体にAE信号の検出センサを取付けると、機械
作動中に発生する工具損傷以外の多種のノイズが混入
し、真の工具損傷を検出することが困難である等の問題
がある。このような問題点を解決する一対策として、A
E信号を工作機械の機体を介して検出することに代え、
加工液をAE信号の伝播媒体に用い、AE信号へのノイ
ズの混入を極力、抑制した工具損傷の検出方法が既に、
例えば、特開平4ー176542号公報に提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4ー1
76542号公報に提案された流体中を伝播するAE信
号の検出方法と装置に依れば、工作機械の工具の加工部
直近位置に外側から加工液供給管路により加工液を連続
的に放出、供給し、このとき、加工液供給管路の適所
に、工具損傷の発生に伴って加工液を伝播するAE縦波
信号を検出するセンサ手段を設けたものである。つま
り、AE信号のセンサを工作機械の機体や工具或いはワ
ークに直接、固着してAE信号を検出するのではなく、
加工液を伝播媒体にして検出すべく、上述のように加工
液管路の適所に設けるようにして、以て工具のみなら
ず、回転体や微小物体、線材等をも損傷の検出対象にし
たものである。
【0005】然しながら、上記の特開平4ー17654
2号公報に開示された流体をAE信号の伝播媒体として
検出する方法では、工作機械の実機における工具損傷の
検出等に適用したとき、加工液の供給管路を、損傷検出
媒体である工具の加工部の外周の直近位置へ配置し、加
工液供給管路と工具との間に加工液の連続流を常時、形
成しておく必要がある。このために、次のような実用上
の問題点が発生する。
【0006】すなわち、(1)このAE信号検出方法を
用いてFMS現場等のマシニングセンタを始めとする種
々の無人化、自動化された工作機械に適用せんとした場
合には、工具の自動交換が遂行されることから、種々の
工具形状、工具径の大小等の変化に対応して加工液の供
給管路からの加工液放出端位置をAE信号の検出に最適
の位置へ自動的に移動させてやらなければならないが、
そのような点に就いて、考慮がなされていない。つま
り、限られた種類の工作機械、例えば、従来の手動操作
型の工作機械にしか有効に適用できない。
【0007】また、(2)近時の工作機械は益々、主軸
速度が高速度化の傾向にあるが、高速回転する切削刃を
有した工具外周へ加工液を供給管路から放出、供給する
方法では、加工液と工具外周との接点域等で加工液流が
大きな力で攪拌作用を受け、このため、加工液供給管路
の適所に設けたAE信号センサと工具外周域との間で乱
流が発生してしまい、AE信号の液中伝播が適正に行わ
れない場合がある。
【0008】従って、本発明の目的は、AE信号の伝播
媒体を加工液にする工具損傷の検出技術を基礎にし、な
お、無人化された自動型の工作機械にも適用できる工作
機械の工具損傷検出装置を提供せんとするものである。
本発明の他の目的は、工具破損や摩耗等の工具損傷の検
出精度をより向上させ得る工作機械の工具損傷検出装置
を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、工作機械、特
に、主軸内部に、その一端側から工具装着端側へ連通し
た加工液の供給通路を有する例えば、本出願人の出願に
係る実公昭62−21403号公報に開示されている加
工液供給機構、いわゆるスピンドルスルークーラント装
置を備えるような工作機械に適用され、同加工液の供給
通路内には機械加工中に常時、加工液が供給、充満され
ていることに鑑みて、この加工液供給通路の加工液をA
E信号の伝播媒体とすることにより常に、工具の損傷を
ノイズ混入のないAE信号として安定的に検出し、か
つ、自動化された工作機械、例えば、マシニングセンタ
等の自動工具交換装置を有した工作機械の場合にも主軸
先端に装着される工具の形状、工具径寸法等の変化に左
右されることなく、AE信号の検出を確実に遂行可能に
したものである。
【0010】すなわち、本発明によれば、工作機械によ
るワークの加工中に発生する工具の破損や摩耗等の損傷
をアコースティックエミッションによって検出する工作
機械の工具損傷検出装置において、主軸内部を通過し工
具の加工部に向けて連続的に加工液を供給する加工液供
給手段と、前記加工液供給手段における加工液供給経路
内部の加工液中を伝播するアコースティックエミッショ
ン信号を検出するセンサ手段と、前記センサ手段の検出
信号から工具の損傷の有無を判別する信号処理手段とを
具備して構成された工作機械の工具損傷検出装置が提供
される。
【0011】更に、本発明によれば、工作機械によるワ
ークの加工中に発生する工具の破損や摩耗等の損傷をア
コースティックエミッションによって検出する工作機械
の工具損傷検出装置において、主軸内部に形成された加
工液経路を通して工具の加工部に向け連続的に加工液を
供給する加工液供給手段と、前記加工液供給経路内の加
工液中を伝播するアコースティックエミッション信号を
検出する第1のセンサ手段と、工具主軸を支持する構造
体に伝播するアコースティックエミッション信号を検出
する第2のセンサ手段と、前記第1、第2のセンサ手段
の2つの検出信号から工具の損傷を判別する信号処理手
段とを具備して構成された工作機械の工具損傷検出装置
が提供される。
【0012】
【作用】上述した第1の発明の構成によれば、工作機械
の機械加工々程の間に、工具主軸に装着された工具の損
傷によって生ずるAE信号は、主軸内部の加工液経路を
充満しながら主軸に装着された工具の切削作用部に供給
されている加工液を通してセンサ手段に伝播、検出さ
れ、信号処理回路により工具損傷の発生を弁別されるの
で、主軸の先端に装着される工具の形状や寸法の変化に
関係なく工具損傷の検出を行うことができる。従って、
自動化された工具交換装置付きの工作機械に対しても等
しく適用することができる。
【0013】また、上述した第2の発明の構成によれ
ば、第1、第2のセンサ手段によって得られるAE信号
を信号処理して主軸軸受の回転音等のノイズ成分も除去
して工具損傷を検出できるので、高精度の工具損傷検出
を達成することができる。以下、本発明を添付図面に示
す実施例に基づいて、更に詳細に説明する。
【0014】
【実施例】図1は、本発明による工作機械の工具損傷検
出装置の実施例を示すもので、工作機械の主軸部分の断
面図、図2は、本発明による工作機械の工具損傷検出装
置において、1つのAE信号検出センサを用いて工具損
傷を検出する場合の信号処理機構のブロック図、図3
は、本発明による工作機械の工具損傷検出装置におい
て、2つのAE信号検出センサを用いて工具損傷を検出
する場合の信号処理機構のブロック図、図4は図3の信
号処理における各段階での信号波形の一例を示すグラフ
図である。
【0015】先ず、図1を参照すると、工作機械は主軸
頭10の内部に主軸軸受12a、12bにより回転自在
に支持された主軸14を備え、下端に工具ホルダ18を
介して工具20を装着する工具受け穴16を有してい
る。工具20を先端に有した工具ホルダ18は、内奥端
側にプルスタッド部22を備え、このプルスタッド部2
2を介して主軸14の中心部分に装着されているドロー
バー30の先端のコレット31の開閉作用に応じて工具
受け穴16に受納される構造を有している。
【0016】上記のドローバー30は常時は、皿ばね3
2により主軸頭10の図示上方域に向けて引き寄せられ
ており、このとき、コレット31の先端は閉じた状態に
あり、工具ホルダ18のプルスタッド部22に係合、保
持する。他方、図示されていないピストンシリンダ機構
等の適宜の作動手段に依って上記皿ばね32が図示の下
方へ押し下げられると、ドローバー30の先端のコレッ
ト31が開動してプルスタッド部22との係合から解離
され、工具ホルダ18は、主軸14の先端から取外し自
在になる。
【0017】ここで、図示の主軸14は、主軸内部を通
して加工液を切削加工部ヘ供給する機構、いわゆるスピ
ンドルスルークーラント装置を有した主軸装置として形
成されている。すなわち、主軸14は、主軸頭10の上
方部で回転継手40の回転中空管42に接続された液管
34をドローバー30の中空路に挿設された構造を有
し、この液管34の下端は、工具ホルダ18のプルスタ
ッド部22の中心部に形成された中空液路24と同工具
ホルダ18の本体部の中心に形成された中空液路26を
経由して工具20の中心液孔28に連通し、従って同中
心液孔28から工具先端内部に形成された複数のノズル
孔29を介して工具20の切削加工部へ連通している。
【0018】また、液管34の上端は、既述のように回
転継手40の回転中空管42に接続され、同回転中空管
42の内部液路は、回転継手40のハウジング44に結
合された液アダプタ46の中空孔に連通しており、同液
アダプタ46が適宜の配管路48を介してポンプ手段を
有した加工液供給手段50に連通している。斯くして、
主軸14においては、下端に装着された工具20が切削
加工、孔明け加工等の機械加工を遂行するとき、加工液
供給手段50から連続的に供給される加工液が、回転継
手40の中空管42、主軸14の液管34、中空液路2
4、26、工具20の中心液孔28、ノズル孔29等か
ら成る加工液供給経路を経て機械加工部へ放出され、切
屑除去と冷却を行う構成となっている。
【0019】ここでノズル孔29の代わりに工具20の
外周に軸線と平行にクーラント溝が刻設された工具を用
いても良いし、工具ホルダ18の工具装着孔の内周面に
軸線と平行にクーラント溝が刻設され、ノズル孔29や
クーラント溝のない工具20を装着し、その工具20の
外周に沿ってクーラントが加工点へ連続的に供給される
構成であっても良い。
【0020】ここで、注目すべき点として、機械加工中
は、上述のように加工液が連続的に加工液供給手段50
から供給されているために、主軸14の内部、工具ホル
ダ18と工具20の中心部には常時、加工液が略充満状
態に維持され、液中に途切れ部分が無いと言うことであ
る。また、この加工液の充満状態は、主軸14の回転速
度の遅速の如何に関わりなく維持されることである。
【0021】さて、上述した主軸頭10、主軸14の構
造を有する工作機械において、本発明は、少なくとも上
述した加工液の供給経路の適所、例えば、図示の回転継
手40に装着された液アダプタ46にAE信号センサ6
0が装着され、そのセンサ先端の検出プローブは、同液
アダプタ46内部の加工液路内に臨むように突出、配置
されるのである。
【0022】上記AE信号センサ60の検出プローブ
は、加工液内部に臨んだ構造で設けられていることか
ら、上述した加工液供給経路の加工液を通して工具20
の先端域から伝播するAE信号を検出することが可能で
ある。そして、加工液供給経路は主軸14を回転支持す
る回転軸受12a、12b等の機械的動作部から比較的
に離隔された構造にあることから、工具20の切削作用
中に発生する損傷に伴うAE信号を明瞭に検出すること
ができるのである。なお、AE信号センサ60の検出々
力は、図2に示す信号処理機構へ送出され、工具損傷の
解析が行われる。
【0023】また、本発明においては、上記のAE信号
センサ60により常時、加工液供給路内に充満された加
工液を伝播するAE信号を検出するようにしているか
ら、他のノイズ等の誤差信号の混入を十分に抑制するこ
とが可能であるが、主軸頭10と主軸14との間に介在
する回転軸受12a、12bの高速回転に伴って発生す
る音響等がノイズとしてAE信号中に混入することを完
全に回避することは困難である。
【0024】従って、主軸頭10の機械構造体、例え
ば、主軸頭10のハウジング10aの適当な位置に、他
のAE信号センサ70を第2のAE信号センサとして取
着して、同第2のAE信号センサ70により主軸頭10
における最も大きなノイズ源となる回転軸受12a、1
2bの回転に伴って発生するAE信号を別に検出し、こ
のノイズ信号を上述したAE信号センサ60(第1のA
E信号センサ)のAE信号出力と対比し、第1のAE信
号センサ60中のノイズ成分の除去に用いるようにする
ことが望ましい。
【0025】ここで図2を参照すると、同図2に示され
た信号処理機構は、上記のAE信号センサ60を有して
工作機械の工具損傷を検出する場合の信号処理機構を示
しており、AE信号センサ60の出力は、増幅器62に
おいて信号レベルを増幅後にノイズフィルタ63におい
て予め既知のノイズ成分を分離される。こうしてノイズ
成分を分離後のAE信号は、周波数解析器64におい
て、周波数解析されることにより、AE信号中に含まれ
ている種々の周波数信号毎に分離される。
【0026】斯くして周波数解析されたAE信号は夫
々、次段の判定回路65に送出され、同判定回路65に
おいて、周波数解析された夫々のAE信号から、工具損
傷によって発生するAE信号成分が見出されたとき、工
具損傷が発生しているものとして、工作機械の制御装置
66に工具に異常が発生したことを報知する。従って、
制御装置66は、所要に応じて工作機械を自動停止さ
せ、損傷した工具の交換を指令する指令信号を工作機械
の自動工具交換装置へ送出して損傷した工具20の交換
を図る。
【0027】なお、第1、第2のAE信号センサ60、
70を備えて居る場合には、図3に示す信号処理機構に
依って工具の損傷検出を行う。即ち、図3に示すよう
に、第1、第2のAE信号センサ60、70の夫々が検
出したAE信号を対応の増幅器62、72で増幅し、増
幅後の夫々のAE信号を信号処理回路73に入力する。
信号処理回路73においては、第1のAE信号センサ6
0の検出信号が工具20の損傷により発生するAE信号
に重畳して既述の回転軸受12a、12b等によるノイ
ズ成分を混入していることから、最も影響の大きい該回
転軸受12a、12bのノイズ成分を検出した第2のA
E信号センサ70からのAE信号を用いて差引演算によ
りノイズ成分の除去を図る。
【0028】こうしてノイズ成分の除去されたAE信号
を図2の実施例と同様に、周波数解析器64、判定回路
65を介することにより、主軸14に装着された工具2
0に工具損傷の発生が有るか否かを明瞭に分析、判定
し、判定結果を制御装置66に送出する。その結果、制
御装置66は、工具の交換等の所要の保守措置を講ずる
指令信号を送出するのである。
【0029】図4は、AE信号センサ60、70の信号
波形の一例を図示しており、(a)の波形は第1のAE
信号センサ60の検出々力の波形、(b)の波形は、同
(a)のAE信号波形をノイズフィルタ63を通してノ
イズ成分の除去を図った信号波形を示している。更に、
(c)の波形は、第2のAE信号センサ70の検出々力
の波形であり、例えば、図示例では、主軸頭10のハウ
ジング10aを介して検出される回転軸受12a、12
b等の高速回転に伴って発生したAE信号の検出々力で
あり、この信号波形(c)のノイズ信号を(b)のAE
信号成分の波形から減算することにより、工具の損傷に
伴って発生したAE信号を高精度に検出する処理を行う
ことが可能となるのである。
【0030】以上、本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明による工作機械の工具損傷検出装置によれ
ば、次のような種々の効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明による工具損傷検出装置によれ
ば、工作機械の主軸の内部に設けられる加工液供給路中
の加工液を伝播媒体にして主軸の先端に装着される工具
が切削作用中に破損や摩耗等の損傷を生じたときには、
確実に、その損傷発生を検出し、工作機械の制御装置へ
損傷発生の検出結果をフィードバックすることができ
る。
【0032】しかも、主軸の中心部に実質的に直線路と
して形成された加工液供給路を経由し、しかも機械構造
体中で発生する種々のノイズ音響の影響を極力低減させ
た状態でAE信号を検出するので、工具損傷の発生検出
における信頼性を著しく高めることができる。また、2
つのAE信号センサを用い、一方のAE信号センサによ
り工作機械の構造体中で発生するノイズ成分を検出し、
これを用いて工具損傷を検出するAE信号中に混入した
ノイズ成分を除去することもできるので、工具損傷の検
出精度を高精度化させることができる。
【0033】また、本発明による工具損傷検出装置は、
工具の損傷を上述のように主軸内部に形成された加工液
供給経路中の加工液をAE信号伝播媒体にして検出する
構成としており、工具の外側から加工液を工具外周域に
放射、供給しながら、その加工液を利用してAE信号を
検出する従来の技術と異なり、工具形状や工具寸法の違
い等の影響を受けないのである。つまり、本発明に係る
工具損傷検出装置は、自動工具交換装置を備えたマシニ
ングセンタ等の自動化、無人化された工作機械にも適用
して工具の損傷を検出し、所要の保守処理を遂行するよ
うに構成することもできると言う効果を有する。この結
果、FMS等における自動運転工作機械の無人化効果を
一層、向上させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による工作機械の工具損傷検出装置の実
施例を示すもので、工作機械の主軸部分の断面図であ
る。
【図2】本発明による工作機械の工具損傷検出装置にお
いて、1つのAE信号検出センサを用いて工具損傷を検
出する場合の信号処理機構のブロック図である。
【図3】本発明による工作機械の工具損傷検出装置にお
いて、2つのAE信号検出センサを用いて工具損傷を検
出する場合の信号処理機構のブロック図である。
【図4】図3の信号処理における各段階での信号波形の
一例を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10…主軸頭 10a…ハウジング 12a、12b…回転軸受 14…主軸 18…工具ホルダ 20…工具 24…液路 26…液路 28…液路 30…ドローバー 31…コレット 34…液管 40…回転継手 48…配管路 50…加工液供給手段 60…第1のAE信号センサ 62…増幅器 63…ノイズフィルタ 64…周波数解析器 65…判定回路 70…第2のAE信号 72…増幅器 73…信号処理回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械によるワークの加工中に発生す
    る工具の破損や摩耗等の損傷をアコースティックエミッ
    ションによって検出する工作機械の工具損傷検出装置に
    おいて、 主軸内部を通過し工具の加工部に向けて連続的に加工液
    を供給する加工液供給手段と、 前記加工液供給手段における加工液供給経路内部の加工
    液中を伝播するアコースティックエミッション信号を検
    出するセンサ手段と、 前記センサ手段の検出信号から工具の損傷の有無を判別
    する信号処理手段と、を具備して構成したことを特徴と
    する工作機械の工具損傷検出装置。
  2. 【請求項2】 工作機械によるワークの加工中に発生す
    る工具の破損や摩耗等の損傷をアコースティックエミッ
    ションによって検出する工作機械の工具損傷検出装置に
    おいて、 主軸内部に形成された加工液経路を通して工具の加工部
    に向け連続的に加工液を供給する加工液供給手段と、 前記加工液供給経路内の加工液中を伝播するアコーステ
    ィックエミッション信号を検出する第1のセンサ手段
    と、 工具主軸を支持する構造体に伝播するアコースティック
    エミッション信号を検出する第2のセンサ手段と、 前記第1、第2のセンサ手段の2つの検出信号から工具
    の損傷を判別する信号処理手段と、を具備して構成した
    ことを特徴とする工作機械の工具損傷検出装置。
JP5010845A 1993-01-26 1993-01-26 工作機械の工具損傷検出装置 Pending JPH06218654A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007208114A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置
WO2010051938A1 (de) * 2008-11-05 2010-05-14 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule Aachen Verfahren zur durchführung von tiefbohrungen und spandetektor dafür
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