JPH06218630A - ナットねじ溝の加工方法及び加工装置 - Google Patents

ナットねじ溝の加工方法及び加工装置

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JPH06218630A
JPH06218630A JP773093A JP773093A JPH06218630A JP H06218630 A JPH06218630 A JP H06218630A JP 773093 A JP773093 A JP 773093A JP 773093 A JP773093 A JP 773093A JP H06218630 A JPH06218630 A JP H06218630A
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JP
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nut
lap bar
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bracket
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JP773093A
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Hideo Matsuhashi
英夫 松橋
Yutaka Tsuchida
豊 土田
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】形状や面粗度等の加工精度が良好で、しかも加
工時間が速く、電着工具費低廉なナットねじ溝の加工方
法及び加工装置を提供する。 【構成】加工速度の速い電解加工と加工精度の良いラッ
プ加工とを組み合わせて複合加工する。先ず、ラップバ
ー6にブラケット11で支持した被加工ナット1を螺合
し、両者間に隙間を保って電解液38を介在させ、電解
加工手段16によりナットのねじ溝を電解加工する。そ
の後、ラップバー6の突条をナットねじ溝のフランク面
に押し当ててラップ加工する。ナットのねじ溝の大部分
を電解加工した後、電極に用いたラップバーを用いてラ
ップ加工するから、被加工ナットに各種ねじ溝を高精度
に且つ短時間に、低コストで加工することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボールねじその他の送
りねじ用のナットのねじ溝を仕上げ加工するナットねじ
溝の加工方法及び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のナットねじ溝の加工技術
としては、例えば本出願人の提案した特開平3−270
819号公報に記載されたものがある。このものは、図
8に示すように、両端を回転自在に支持されたねじ軸形
工具(ラップバー)6のねじ溝に被加工ナット1のねじ
溝を螺合せしめて、そのラップバー6と被加工ナット1
とを相対回転させることにより、ナットのねじ溝をラッ
プ加工するものであり、例えば超大リードのボールねじ
ナットのように回転砥石によるねじ溝研削加工が不可能
なナットねじ溝を加工することができる。すなわち、ラ
ップバー6には回転自在で且つ軸方向に平行移動自在に
構成されたナット取付スリーブ35が配設されており、
被加工ナット1はそのナット取付スリーブ35に取付け
られる。取付けられた被加工ナット1は、エアシリンダ
15のような押圧手段で軸方向に押圧されて、ナットね
じ溝のフランク面がラップバー6の外周面の凸条に押し
つけられる。ラップバー6の外周面にはラップ材として
ダイヤモンド等の砥粒が介在されるか又は電着されてお
り、そのラップバー6と被加工ナット1との相対回転に
より、両者を回転方向及び軸方向に相対運動せしめて被
加工ナットのねじ溝のフランク面をラップ加工する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のナットねじ溝の加工技術にあっては、良い加
工精度は得られるが、加工費用及び加工時間に関して次
のような問題点があった。 被加工ナット1とラップバー6との間に遊離砥粒を介
在させて加工する場合は、ナットのねじ溝と共にラップ
バーの外周面も同じく削られて形状が崩れるため、高価
なラップバーを大量に必要とする。
【0004】一方、ラップバー6にメッキ等で砥粒を電
着してナットを加工するラップ加工の場合は、ラップバ
ー本体の形状崩れは少なくラップバーが繰り返し使用で
きるという利点がある。しかし、ラップ加工はラップバ
ー6の回転に伴い被加工ナット1が移動しながら加工さ
れるため、加工の周速を速くすることが困難で、このた
め砥粒の切れ刃の寿命を長くできない。そのため、1回
の電着によって加工できるナットの数が多くできず、ナ
ット1個当たりの電着工具費が高くなってしまう。
【0005】ラップ加工は加工速度が遅いために、加
工時間が長くなってしまう。そこで本発明は、加工速度
の大きい電解加工と加工精度の良好なラップ加工とを組
み合わせた複合加工とすることにより、形状や面粗度等
の加工精度が良好で、しかも加工時間が速く、電着工具
費低廉なナットねじ溝の加工方法及び加工装置を提供す
ることを目的している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の第一の発明は、内面にねじ溝を有する被加工ナッ
トを該ねじ溝に遊嵌する螺旋状の凸条を設けたラップバ
ーに前記ねじ溝の面と前記凸条の面との間に隙間を保っ
て螺合させる工程と、当該隙間に電解液を介在させた状
態で前記ラップバーと前記被加工ナットとの間に電圧を
加えると共に前記ラップバーの回転に同期させて前記被
加工ナットを回転移動させることにより前記隙間を保ち
つつ電解加工を行う工程と、電解加工完了後前記ラップ
バーと前記被加工ナットとの間に加えた電圧を切ると共
にナットをラップバーに対して相対的に軸方向に変位さ
せ前記ナットのねじ溝を前記ラップバーの凸条に接触さ
せて前記ラップバーにより前記ナットのねじ溝をラップ
加工する工程とを含むナットねじ溝の加工方法である。
【0007】また、本発明の第二の発明は、外周面に螺
旋状の凸条を有して両端を回転自在に支持され正逆に回
転駆動される長尺のラップバーと、前記ラップバーに螺
合される被加工ナットを回転自在に支持するブラケット
と、該ブラケットを前記ラップバーに沿って移動させる
手段と、前記ブラケットに支持された被加工ナットを回
転駆動させる手段と、前記ラップバーを陰極、前記被加
工ナットを陽極とし、ラップバーと被加工ナットとの間
に保たれた前記隙間に電解液を介在させ、両者間に直流
電圧を印加する手段と、前記ラップバーの回転に同期さ
せて前記被加工ナットを相対回転させると共に軸方向に
相対移動させるべく前記ブラケットを移動させる手段及
び被加工ナットを回転させる手段の駆動を予め設定され
た割合で制御しつつ前記ラップバーの螺旋状の凸条と前
記被加工ナットのねじ溝との間に微小の隙間を保って電
解加工する状態と前記ラップバーの螺旋状の凸条と前記
被加工ナットのねじ溝とを接触させてラップ加工する状
態とを経時的に切り換える制御手段とを備えたことを特
徴とするナットねじ溝の加工装置である。
【0008】
【作用】砥粒を電着したラップバーを陰電極に用いて、
はじめに被加工ナットに対してねじ溝を電解加工するこ
とで、従来のラップ加工のみの場合に比し加工速度が大
幅に促進され、被加工ナットのねじ溝を電解加工で大部
分行った後、電極に用いたラップバーを用いてラップ加
工するものであるから、その電解加工中は砥粒の切れ刃
が被加工ナットに非接触のため切れ刃が傷むことがな
く、一回当たりの電着で多くの被加工ナットを加工で
き、ナット一個当たりの電着コストを低くでき、かつ従
来の加工精度を確保することができる。
【0009】このように、本発明により、被加工ナット
に各種ねじ溝を高精度に且つ短時間に、低コストで加工
することができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図7は、本発明のナットねじ溝の加
工方法を実施するためのナットねじ溝加工装置の一実施
例の図で、ボールねじ用のボールナットを被加工ナット
とし、そのボールねじ溝(以下、単にボールねじ溝とい
う)をラップ加工するものである。被加工ナット1の内
周面には、ボールねじ溝が予め旋削加工で形成されてい
る。
【0011】先ず、本実施例のナットねじ溝加工装置の
構成の概要を説明する。ベース2の上にスピンドル3が
配設されると共に、そのベース2に立設された垂直ベー
ス4の側面には、スピンドル3に対し距離を隔ててテー
ルストック5が配設されている。そして、スピンドル3
の回転センタ3aとテールストック5の回転センタ5a
とに両端を支持されて、螺旋状の凸条を有する外周面に
ダイヤモンド砥粒が電着された長尺のラップバー6が装
着されている。スピンドル3は、ベルト電動機構7を介
して接続されているラップバー駆動モータ8により正方
向及び逆方向に回転駆動されるようになっている。
【0012】また、垂直ベース4の壁面には、ラップバ
ー6に螺合される被加工ナット1を回転自在に支持する
ブラケット11が、そのブラケット11をラップバー6
に沿って平行に水平移動させるブラケット移動手段12
を介して取付けられている。ブラケット11には、回転
自在に支持した被加工ナット1を回転駆動させる手段1
3が搭載されている。
【0013】垂直ベース4の壁面には、また、ラップバ
ー6の回転によりラップバーの軸方向に移動する被加工
ナット1の移動方向とは逆の方向に、前記ブラケット1
1を押圧する押圧力付与手段15としてのエアシリンダ
が配設されている。このナットねじ溝の加工装置は、更
に、ラップバー6を陰極とし、被加工ナット1を陽極と
して、ラップバー6と被加工ナット1との間に保った隙
間に電解液を介在させて直流電圧を印加し被加工ナット
内面を電解加工する手段16を備えている。
【0014】本装置で前記電解加工する手段16による
電解加工中は、ラップバー1の螺旋状の凸条と被加工ナ
ット1のねじ溝との間に短絡防止のために微小の隙間を
確保する必要がある。そのため、ラップバー6の回転に
同期させて被加工ナット1を相対回転させると共にラッ
プバー6の軸方向に相対移動させるべく、ブラケット移
動手段12と被加工ナットを回転駆動させる手段13と
を予め設定された割合で駆動制御する制御手段17を備
え、NCにより同期制御する。
【0015】一方、上記電解加工する手段16による電
解加工を一定時間行った後は、上記の同期制御を解除す
ると共に、ラップバー6により被加工ナット1のねじ溝
をラップ加工する。ラップ加工中は、ラップバー6の螺
旋状の凸条に被加工ナット1のねじ溝を接触させた状態
でラップ加工する。前記制御手段17で、この電解加工
の状態とラップ加工の状態とを経時的に切り換える。
【0016】以下、前記各手段の構成の詳細を説明す
る。ブラケット移動手段12は、ラップバー6の回転中
心6aに対して平行に垂直ベース4上に取付けられた二
本の案内レール21a,21aとその案内レール上に移
動自在に跨架されたスライダ21bとを有する一対の直
動案内22と、二本の案内レール21a,21aを跨い
で直動案内22上に取付けられた移動テーブル23と、
この移動テーブル23の下面に固定されたボールねじナ
ット24及び電磁クラッチ25と、このボールねじナッ
ト24が螺合されると共に垂直ベース4上にサポートユ
ニット26,26により回転自在に支持されたボールね
じ軸27と、このボールねじ軸27の一端側にカップリ
ング28を介して連結された移動テーブル用モータ29
とを備えている。ボールねじ軸27とボールねじナット
24との螺合は、電磁クラッチ25により離接可能とさ
れている。ブラケット11は、前記移動テーブル23上
に電気絶縁体30を介して固定されている。
【0017】前記被加工ナット1を回転駆動させる手段
13は、ブラケット11に搭載されたナット回転駆動用
モータ32と、そのモータ出力軸に歯車電動機構33を
介して連結されると共に玉軸受34を介してブラケット
11に回転自在に支持された円筒状のナット取付軸35
とを備えている。このナット取付軸35は、前記ラップ
バーの回転中心6aに対して同心度及び直角度をそれぞ
れ出した内周面35a及び端面35bを有しており、被
加工ナット1は予め基準面として仕上げ加工された外周
面及び端面を前記内周面35a及び端面35bにそれぞ
れ当接させてナット取付軸35に嵌合して取付けられ
る。
【0018】前記電解加工する手段16は、ベース2上
に設置された電解槽37と、この電解槽37の電解液3
8内に浸漬されたラップバー6及び被加工ナット1にそ
れぞれブラシ39を介して接続され、ラップバー6を陰
極とし被加工ナット1を陽極として電解加工するための
直流電源40とを備えている。電解液38としては硝酸
ナトリウムを使用している。なお、ラップバー6のテー
ルストック5に支持された端部は電解液38中にある
が、他端側の端部はシール41を介して電解槽37の外
に突き出しスピンドル3に支持されている。
【0019】次に、上記の構成を有するナットねじ溝の
加工装置を用いて、被加工ナット1のねじ溝を加工する
方法を述べる。最初の工程は、ラップバー6に被加工ナ
ット1を螺合させる工程である。これは、ブラケット1
1に回転自在に支持されている円筒状のナット取付軸3
5の内周面35aに被加工ナット1の外周面を嵌合して
取付けることにより行われる。これにより、被加工ナッ
ト1はラップバー6の回転中心6aに対して同心度及び
直角度を出して取付けることができる。この場合、図5
に模式的に示すように、取付けた被加工ナット1の内面
のボールねじ溝1aと、そのボールねじ溝1aに螺合し
たラップバー外周の凸条6bとの間に、隙間Sが保たれ
る。
【0020】次の工程は、前記隙間Sに電解液38を介
在させた状態で、被加工ナット1のボールねじ溝1aに
電解加工を施す工程である。上記のようにラップバー6
に螺合させた被加工ナット1は電解槽37の電解液38
内に浸漬される。直流電源40をオンにして被加工ナッ
ト1とラップバー6との間に電圧を加える。同時に、制
御装置17の指令で、ラップバー駆動モータ8を起動し
てラップバー6を回転させると共に、そのラップバー6
の回転に同期させて被加工ナット1を回転移動させるこ
とにより前記隙間Sを維持するべく、ブラケット移動手
段12の移動テーブル用モータ29とナット回転駆動手
段13のナット回転駆動用モータ32とを駆動し、被加
工ナット1の回転,ラップバー軸の軸線6aに沿う方向
の移動,ラップバー6の回転の三軸のNC制御を行う。
電解加工中、ラップバー駆動モータ8,移動テーブル用
モータ29,ナット回転駆動用モータ32の各モータを
正逆回転させて、電解槽37内でラップバー1との間に
隙間Sを確保した状態で、被加工ナット1を図1の左右
方向に移動させる。これにより、被加工ナット1とラッ
プバー6との間の隙間Sには、常に新しい電解液38が
供給される。この電解加工による被加工ナット1のボー
ルねじ溝1aの加工は、ラップ加工よりも加工速度が速
く効率が良い。
【0021】被加工ナット1のボールねじ溝1aの加工
が仕上がる少し前で、電解加工を終了する。電解加工の
終了と同時に、制御装置17は上記の三軸同期制御の解
除を指令し、且つ電磁クラッチ25の開放とラップ加工
への切換を指令する。電磁クラッチ25の解除により、
ブラケット移動手段12のボールねじナット24とボー
ルねじ軸27との係合が開放されてブラケット11がブ
ラケット移動手段12から切り離され、ラップバー6に
沿い自由に移動可能な状態になる。この状態でラップバ
ー6の正逆回転を繰り返す。ナット回転駆動モータ32
は停止させるか又はラップバー6の回転より遅い速度で
回転させる。これに応じて、被加工ナット1は非回転ま
たは低回転となり、ラップバー6の回転方向に応じて軸
中心6a沿いに左右移動を繰り返す。このとき、被加工
ナット1とラップバー6との間の隙間Sは消失し、ナッ
トの内面のボールねじ溝1aとラップバー外周の凸条6
bとが噛み合って接触している。このように被加工ナッ
ト1が移動する時に、押圧力付与手段15であるエアシ
リンダを動作させて、被加工ナット1にその移動方向と
は逆方向の押圧力Fを負荷する(図6,図7参照)。こ
れにより、被加工ナット1のフランク面1cが左右交互
にラップバー外周の凸条6bに押圧されてラップ加工さ
れる。
【0022】かくして、電解加工とラップ加工を組み合
わせた効率的で且つ高精度のねじ溝加工が短時間で可能
になり、ラップ加工工具の寿命も延長できる。本装置を
用いて電解加工とラップ加工とを併用した場合と、従来
のラップ加工のみの場合とを例えば軸径30mmのナッ
トについて比較すると約10倍の生産性の向上が可能と
なった。
【0023】なお、上記実施例では、ラップ加工時に被
加工ナット1にその移動方向とは逆方向の押圧力Fを押
圧力付与手段15により与えることにより、被加工ナッ
ト1のボールねじ溝1aの左右のフランク面1cを交互
にラップ加工する例を示したが、押圧力Fは被加工ナッ
ト1の移動方向と同方向としても良い。また、ラップ加
工時の押圧力付与手段15としてエアシリンダを用いた
ものを示したが、これに限らず、ブラケット移動手段1
2のボールねじナット24とボールねじ軸27とを係合
させた状態で、移動テーブル用モータ29の回転を制御
することにより押圧力Fを負荷するようにしても良い。
【0024】また、被加工ナット1のねじ溝としては、
円弧状でもゴシックアーチ状でも加工可能であり、また
角ねじ,台形ねじ等の加工にも好適に適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の加工方
法によれば、螺旋状の凸条を有するラップバーに内面に
ボールねじ溝を有する被加工ナットを前記ボールねじ溝
と前記凸条との間に隙間を保って螺合させる工程と、当
該隙間に電解液を介在させた状態で前記ラップバーと前
記被加工ナットとの間に電圧を加えると共に前記ラップ
バーの回転に同期させて前記被加工ナットを回転移動さ
せることにより前記隙間を保ちつつ電解加工を行う工程
と、その後ナットをラップバーに対して相対的に軸方向
に変位させ前記ナットのボールねじ溝を前記ラップバー
の凸条に接触させて前記ラップバーにより前記ナットの
ねじ溝をラップ加工する工程とを含むナットねじ溝の加
工方法としたため、加工速度の速い電解加工で加工時間
を短縮し引き続いて仕上げラップ加工を行って良好な加
工精度を1チャックで確保できて、低コストで高精度の
ラップ加工が可能になった。
【0026】また、本発明の加工装置によれば、外周面
に螺旋状の凸条を有して両端を回転自在に支持され正逆
に回転駆動される長尺のラップバーと、前記ラップバー
に螺合される被加工ナットを回転自在に支持するブラケ
ットと、該ブラケットを前記ラップバーに沿って移動さ
せる手段と、前記ブラケットに支持された被加工ナット
を回転駆動させる手段と、前記ラップバーを陰極、前記
被加工ナットを陽極とし、ラップバーと被加工ナットと
の間に保たれた前記隙間に電解液を介在させ、両者間に
直流電圧を印加し被加工ナット内面を電解加工する手段
と、前記ラップバーの回転に同期させて前記被加工ナッ
トを相対回転させると共に軸方向に相対移動させるべく
前記ブラケットを移動させる手段及び被加工ナットを回
転させる手段の駆動を予め設定された割合で制御しつつ
前記ラップバーの螺旋状の凸条と前記被加工ナットのね
じ溝との間に微小の隙間を保って電解加工する状態と前
記ラップバーの螺旋状の凸条と前記被加工ナットのねじ
溝とを接触させてラップ加工する状態とを経時的に切り
換える制御手段とを備えたものとしたため、超大リード
ねじ溝のような従来のねじ研削装置では加工不可能なナ
ットの加工時間の短縮がラップ加工の精度を維持したま
まで行え、しかもラップバーの砥粒電着コストの低減が
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナットねじ溝の加工装置の一実施例の
平面図である。
【図2】図1に示すものの一部を切り欠いた正面図であ
る。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】ナットねじ溝が電解加工されている状態を示す
作動説明図である。
【図6】ナットねじ溝の左フランク面がラップ加工され
ている状態を示す作動説明図である。
【図7】ナットねじ溝の右フランク面がラップ加工され
ている状態を示す作動説明図である。
【図8】従来のナットねじ溝の加工装置の一部を切り欠
いて示す平面図である。
【符号の説明】
1 被加工ナット 6 ラップバー 6b 突条 11 ブラケット 12 ブラケット移動手段 13 被加工ナット回転駆動手段 16 電解加工手段 17 制御手段 38 電解液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面にねじ溝を有する被加工ナットを該
    ねじ溝に遊嵌する螺旋状の凸条を設けたラップバーに前
    記ねじ溝の面と前記凸条の面との間に隙間を保って螺合
    させる工程と、当該隙間に電解液を介在させた状態で前
    記ラップバーと前記被加工ナットとの間に電圧を加える
    と共に前記ラップバーの回転に同期させて前記被加工ナ
    ットを回転移動させることにより前記隙間を保ちつつ電
    解加工を行う工程と、電解加工完了後前記ラップバーと
    前記被加工ナットとの間に加えた電圧を切ると共にナッ
    トをラップバーに対して相対的に軸方向に変位させ前記
    ナットのねじ溝を前記ラップバーの凸条に接触させて前
    記ラップバーにより前記ナットのねじ溝をラップ加工す
    る工程とを含むナットねじ溝の加工方法。
  2. 【請求項2】 外周面に螺旋状の凸条を有して両端を回
    転自在に支持され正逆に回転駆動される長尺のラップバ
    ーと、前記ラップバーに螺合される被加工ナットを回転
    自在に支持するブラケットと、該ブラケットを前記ラッ
    プバーに沿って移動させる手段と、前記ブラケットに支
    持された被加工ナットを回転駆動させる手段と、前記ラ
    ップバーを陰極、前記被加工ナットを陽極とし、ラップ
    バーと被加工ナットとの間に保たれた前記隙間に電解液
    を介在させ、両者間に直流電圧を印加する手段と、前記
    ラップバーの回転に同期させて前記被加工ナットを相対
    回転させると共に軸方向に相対移動させるべく前記ブラ
    ケットを移動させる手段及び被加工ナットを回転させる
    手段の駆動を予め設定された割合で制御しつつ前記ラッ
    プバーの螺旋状の凸条と前記被加工ナットのねじ溝との
    間に微小の隙間を保って電解加工する状態と前記ラップ
    バーの螺旋状の凸条と前記被加工ナットのねじ溝とを接
    触させてラップ加工する状態とを経時的に切り換える制
    御手段とを備えたことを特徴とするナットねじ溝の加工
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011110641A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 電解加工装置、電解加工方法および微細工具の機上成形機
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