JPH06218244A - フィルター装置 - Google Patents

フィルター装置

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Publication number
JPH06218244A
JPH06218244A JP2599093A JP2599093A JPH06218244A JP H06218244 A JPH06218244 A JP H06218244A JP 2599093 A JP2599093 A JP 2599093A JP 2599093 A JP2599093 A JP 2599093A JP H06218244 A JPH06218244 A JP H06218244A
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JP
Japan
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filter
asymmetric membrane
casing
ring
silica glass
Prior art date
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Application number
JP2599093A
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English (en)
Inventor
Kuniko Andou
久爾子 安藤
Koichi Shiraishi
耕一 白石
Kenji Takahashi
研司 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06218244A publication Critical patent/JPH06218244A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のフィルターを密着して積層するフィル
ター装置に比べて大きな濾過面積をもたせることであ
る。 【構成】 媒体を濾過するためのフィルター装置におい
て、媒体の供給部と媒体の排出部を有するケーシング
と、ケーシングの内面に沿ってスペースをもたせて配置
したリングと、媒体を濾過するためにケーシングの中に
所定の間隔をおいてリングの開口側に配置される複数の
フィルターを備え、各フィルターが支持体とその片面に
形成された濾過膜から成る平板状の非対称膜フィルター
であって、支持体の気孔率が10〜60%で、濾過膜の
厚みが構成粒子の10〜500倍であることを特徴とす
るフィルター装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造プロセス等
で使用される反応ガス等の気体、薬液等の液体の濾過に
使用するフィルター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直濾過式のフィルターと
しては、ポリテトラフロロエチレン等の合成樹脂からな
る樹脂フィルターやガラスフィルターなどが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
樹脂フィルターにおいては、耐熱性や、耐薬品性に制限
があると共に、強度が低い。そして循環や送液の際の圧
力変動に伴う脈動により、樹脂フィルターの目が部分的
に広がって捕集物が樹脂フィルターを通ってしまい、完
全な濾過を行えない。
【0004】また、樹脂フィルターは、ベーキング等に
より再生して使用することができない問題がある。
【0005】また、ガラスフィルターにおいては、その
中に含まれるほう素、アルカリイオン等の不純物の溶出
により、気体や液体に不純物の混入が起こる問題があ
る。また、ガラスフィルターは孔のない円盤状であり、
濾過膜の有効面積を増すために、複数のガラスフィルタ
ーを密着して積層すると、各ガラスフィルターの有効濾
過面積全体を有効に使用することができない。
【0006】1枚のガラスフィルターの径を大きくして
濾過膜の有効濾過面積を大きくすると、ガラスフィルタ
ーを備えたモジュールもしくはフィルター装置全体が大
きくなってしまう。このため、過面積の大きいガラスフ
ィルター装置を流体のライン中に接続することが難し
い。
【0007】そこで、本発明は、複数のフィルターを密
着して積層するフィルター装置に比べて大きな有効濾過
面積をもたせることができるフィルター装置の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、媒体を濾過
するためのフィルター装置において、媒体の供給部と媒
体の排出部を有するケーシングと、ケーシングの内面に
沿ってスペースをもたせて配置したリングと、媒体を濾
過するためにケーシングの中に所定の間隔をおいてリン
グの開口側に配置される複数のフィルターを備え、各フ
ィルターが支持体とその片面に形成された濾過膜から成
る平板状の非対称膜フィルターであって、支持体の気孔
率が10〜60%で、濾過膜の厚みが構成粒子の10〜
500倍であることを特徴とするフィルター装置であ
る。
【0009】
【作用】ケーシング、リング及びフィルターをうまく組
み合わせて、各フィルターを特別な構成にして、複数の
フィルターを密着して積層しないで間隔をおいて配置し
ているので、とくに大型の場合、各フィルターの間に媒
体を通して各フィルターによりこの媒体を濾過すること
ができる。つまり各フィルターの有効濾過面積全体を媒
体を、濾過するのに効率よく使用することができる。
【0010】
【実施例】この発明におけるフィルター装置のフィルタ
ーは、非対称膜フィルターである。非対称膜フィルター
とは、支持体の片面に微細な多孔質の濾過層を積層した
構造のものである。
【0011】非対称膜フィルターは、好ましくは純度が
99.9%以上で、アルカリ、アルカリ土類金属、重金
属類及びIIIb属元素の総量が150ppm以下の非
晶質シリカ粉末の焼結体からなる。ケーシングや濾過部
ユニットの保持体も同様の純度であることが好ましい。
【0012】非対称膜フィルターの支持体の気孔率は、
10〜60%にする。支持体の気孔率が10%未満であ
ると圧力損失が増大し、かつ透過量が低下する。支持体
の気孔率が60%を越えると、フィルターとしての機械
的強度が低下する。
【0013】非対称膜フィルターの濾過層の厚さは、構
成粒子の大きさの10〜500倍にする。濾過層の厚さ
が構成粒子の10倍未満であると、ピンホール等を生じ
る。濾過層の厚さが構成粒子の500倍を越えると、圧
力損失が大きくなる。
【0014】非対称膜フィルターは好ましくはフィルタ
ーの中心に貫通孔を有している。非対称膜フィルターの
貫通孔の直径は、この非対称膜フィルターの直径の1/
2以下が好ましい。貫通孔の直径が非対称膜フィルター
の直径の1/2より大きいと、フィルター装置の大きさ
に対する有効濾過面積の大きさが小さくなり、処理能力
が低下する。このフィルターの貫通孔はフィルターの中
央部に設けるのが好ましいが、本発明はそれに限定され
ない。
【0015】実施例1 図1を参照する。
【0016】図1に示す本発明のフィルター装置は、濾
過部ユニット1とケーシング2を有している。
【0017】濾過部ユニット1は、非対称膜フィルター
3,4と保持体9から成る。保持体9はリング5および
シリカガラス板6を有している。
【0018】非対称膜フィルター3,4はリング5の両
端面の開口側に溶着されている。非対称膜フィルター
3,4はSiO2 粒子の焼結体からなるドーナツ状の平
板であり、それぞれ中央部に貫通孔7,8を有してい
る。シリカガラス板6は非対称膜フィルター3の貫通孔
7をふさぐように非対称膜フィルター3に溶着されてい
る。リング5は、好ましくは非対称膜フィルター3,4
と同様のSiO2 粒子の焼結体からなるリングもしくは
シリカガラス製のリングである。
【0019】このように構成されている濾過部ユニット
1は空間部10を有している。
【0020】ケーシング2はシリカガラス製であり、リ
ング状の周壁部11とドーナツ状の側壁部12,15、
および供給部13と排出部14を有している。周壁部1
1と側壁部12および供給部13と排出部14は溶着さ
れている。ケーシング2の内部空間16には濾過部ユニ
ット1を収容している。
【0021】リング5はケーシング2の周壁部の内周面
に沿っており、両者間に環状のスペースが形成されてい
る。そこを媒体が流される。
【0022】供給部13はチューブ状のもので、側壁部
12の中央に配置され、気体や液体などの流体をケーシ
ング2の中に導くために図示しない流体のラインに接続
されている。
【0023】排出部14はチューブ状のもので、図1の
実施例1では非対称膜フィルター4の貫通孔8に対応し
てかつ供給部13と同軸になるように配置されている。
この排出部14の内端は貫通孔8に接続するために非対
称膜フィルター4に対して溶着されている。排出部14
は側壁部15にも溶着されている。排出部14の外の排
出口20は図示しない流体のラインに接続されている。
【0024】これにより流体は矢印Aで示すように供給
口19に入って、ケーシング2と濾過部ユニット1の間
の環状のスペースを通り、矢印BとCで示すように2つ
の非対称膜フィルター3,4を通って空間部10に入
る。これにより流体は不純物等が非対称膜フィルター
3,4により濾過される。このあと、濾過ずみの流体は
矢印Dで示すように排出口20を介して流体のラインに
導かれる。
【0025】次に図1に示した実施例1の製造方法を説
明する。
【0026】まず非対称膜フィルター3,4を次のよう
にして作製した。
【0027】火炎法すなわち、四塩化けい素(SiCl
4 )を酸素−水素炎中で熱分解してシリカ(SiO2
を得る方法で合成した合成シリカガラスカレットを、シ
リカガラス製ボールミル中で乾式粉砕し、平均粒径15
μmのシリカ粉末を得た。この粉末中の不純物濃度を表
1に示す。
【0028】
【表1】 この粉末を10〜20μmに分級した後、これに水を添
加し、スリップキャスティングにより内径3mm、外径
15mm、厚さ2mmの円板を成形した。成形体を15
00℃の温度で焼成し、非晶質シリカ粉末の焼結体から
構成された多孔質の支持体を作製した。
【0029】この支持体は、中央部に貫通孔を有するド
ーナツ状のものである。
【0030】一方、火炎法で合成した合成シリカガラス
カレットをシリカガラス製ボールミル中で湿式粉砕し、
平均粒径3μmのシリカ粉末を含むスラリーを得た。こ
のスラリーを上記支持体の上面に流し、シリカ粒子を付
着させた後、1200℃の温度で焼成し、支持体上に非
晶質シリカ粉末の焼結体からなる微細な多孔質の濾過層
を積層し、ドーナツ平板状の非対称膜の構造を有するシ
リカガラスフィルター3,4を得た。
【0031】次に、シリカガラスのリング5の両端面の
開口側に非対称膜フィルター3,4をそれぞれ溶着し
た。リング5は、外径が15mm、高さが5mmであっ
た。1つの非対称膜フィルター3の中央の貫通孔7には
シリカガラス板6を溶着して封止した。これにより濾過
部ユニット1を完成した。この場合、非対称膜フィルタ
ー3、4の多孔質の濾過層は、たとえば外側、すなわち
媒体が入る側に位置している。
【0032】次に封止した非対称膜フィルター3をケー
シング1の供給部13に対面するように、ケーシング2
に設定し、フィルター装置を完成した。
【0033】実施例2 図2を参照する。
【0034】図1に示した実施例1のフィルター装置に
おいては、濾過部ユニットが1つ設定されている。これ
に対して図2の実施例2のフィルター装置では、3つの
濾過部ユニット50、51,71とケーシング52を有
している。2つの濾過部ユニット50,51は図1の実
施例1の濾過部ユニット1と同様の構成となっている。
【0035】各濾過部ユニット50は、非対称膜フィル
ター53,54と保持体から成る。保持体はシリカガラ
スリング55である。
【0036】非対称膜フィルター53,54はシリカガ
ラスリング55の両端面の開口に溶着されている。非対
称膜フィルター53,54はドーナツ状の平板であり、
それぞれ中央部に貫通孔57,58を有している。
【0037】このように構成されている濾過部ユニット
50は空間部60を有している。
【0038】1つの濾過部ユニット50の非対称膜フィ
ルター54と他の濾過部ユニット51の非対称膜フィル
ター53は、シリカガラス製のスペーサ66により溶着
して接続されている。
【0039】一方、もう1つの濾過部ユニット71は、
非対称膜フィルター73,74と保持体を有している。
この保持体はシリカガラスリング75である。
【0040】非対称膜フィルター74は、前述の非対称
膜フィルター53,54と同様にドーナツ状の平板のも
のであり、中央に貫通孔78を有している。これに対し
て非対称膜フィルター73は、貫通孔を有しない円板状
である。
【0041】これらの非対称膜フィルター73,74は
シリカガラスリング75の両端の開口部に溶着されてい
る。
【0042】このように構成されている濾過部ユニット
71は空間部80を有している。非対称膜フィルター7
4と53の間にスペーサ76が溶着されている。したが
って濾過部ユニット50,51,71の各空間部60,
61,80は孔57,58,57,78を介して連絡さ
れている。
【0043】ケーシング2はシリカガラス製であり、リ
ング状の周壁部81とドーナツ状の側壁部82,85お
よび供給部83と排出部84を有している。周壁部81
と側壁部82および供給部83と排出部84は溶着され
ている。ケーシング52の内部空間86には3つの濾過
部ユニット50,51,71を収容している。
【0044】供給部83はチューブ状のもので、側壁部
82の中央に配置され、気体や液体などの流体をケーシ
ング52の中に導くために図示しない流体のラインに接
続されている。
【0045】排出部84は非対称膜フィルター73に対
応してかつ供給部83と同軸状になるように配置されて
いる。この排出部84の内端は孔58に接続するために
非対称膜フィルター54に対して溶着されている。排出
部84の排出口90は図示しない流体のラインに接続さ
れている。
【0046】これにより流体は矢印Eで示すように供給
口89に入って、矢印Fで示すように非対称膜フィルタ
ー73を通り、矢印Gで示すように非対称膜フィルター
74,53,54を通り、矢印Hで示すように非対称膜
フィルター54を通る。これにより流体は空間部80,
61,60に入り、排出部84の排出口90を介して矢
印Jで示すように流体のラインに導かれる。
【0047】実施例1の場合と同様な方法により、2つ
の濾過部ユニット50,51を作製した。
【0048】一方、濾過部ユニット71は次のように作
製した。実施例1の場合と同様な方法により直径15m
mの円盤状の非対称膜フィルター73と、内径3mm、
外径15mmの非対称膜フィルター74を作製した。そ
して外径15mm、高さ5mmのシリカガラスリング7
5の両端に、これらの非対称膜フィルター73,74を
溶着した。これら3個の濾過部ユニット50,51,7
1を中央の開口部ともいう孔57,58,78のところ
でスペーサ66,76を介して溶着した。また孔58に
対して排出部84の内端を溶着した。そして濾過部ユニ
ット50、51、71をケーシングに設定し、フィルタ
ー装置を完成した。
【0049】実施例3 図3を参照する。
【0050】図3に示す本発明のフィルター装置は、2
つの濾過部ユニット100,101とケーシング102
を有している。
【0051】濾過部ユニット100は、非対称膜フィル
ター103と、それの保持体109から成る。保持体1
09はシリカガラスリング105およびシリカガラス板
106を有している。
【0052】濾過部ユニット101は、非対称膜フィル
ター103とそれの保持体110から成る。保持体11
0はシリカガラスリング115およびドーナツ状のシリ
カガラス板111から成る。シリカガラス板111は中
央に貫通孔140を有している。
【0053】1つの非対称膜フィルター103はシリカ
ガラスリング105の一方の端面に溶着されている。も
う1つの非対称膜フィルター103はシリカガラスリン
グ115の一方の端面に溶着されている。
【0054】シリカガラス板106はシリカガラスリン
グ105の他方の端面の開口部に溶着されている。シリ
カガラス板111はシリカガラスリング115の他方の
端面の開口部に溶着されている。シリカガラス板111
は非対称膜フィルター103に対してスペーサ116を
介して溶着されている。このスペーサ116もシリカガ
ラス製である。
【0055】非対称膜フィルター103は中央部に貫通
孔117あるいは112を有している。
【0056】このように構成されている濾過部ユニット
100,101は空間部120,121を有している。
【0057】ケーシング102はシリカガラス製であ
り、リング状の周壁部131とドーナツ状の側壁部13
2,135および供給部113と排出部114を有して
いる。周壁部131と側壁部135および供給部113
と排出部114は溶着されている。ケーシング2の内部
空間136には濾過部ユニット100,101を収容し
ている。
【0058】実施例1と同様な方法によって得た平均粒
径25μmのシリカ粉末を20〜30μmに分級した
後、分級粉末をプレス成形により内径3mm、外径15
mm、厚さ2mmの円板に成形した。成形体を1500
℃の温度で焼成し、非晶質シリカ粉末の焼結体から構成
された多孔質の支持体を作製した。
【0059】また、合成石英ガラス粉末を湿式粉砕し、
平均粒径5μmのシリカ粉末を含むスラリーを得た。こ
のスラリーを上記支持体の上面に流してシリカ粒子を付
着させた後、1300℃の温度で焼成し、支持体上に非
晶質シリカ粉末の焼結体からなる微細な多孔質の濾過層
を積層し、支持体及び濾過層による非対称膜の構造を有
するシリカガラスフィルター103を得た。
【0060】外径15mm、高さ5mmのシリカガラス
リング105の両端の開口に、この非対称膜フィルター
103及びこのフィルター103と同じ形状のシリカガ
ラス板106を溶着し、濾過部ユニット100を作製し
た。
【0061】また、外径15mm、高さ5mmのシリカ
ガラスリング115の両端に、非対称膜フィルター10
3及び直径15mmのシリカガラス板111を溶着し
て、濾過部ユニット101を作製した。
【0062】このように作られた濾過部ユニット100
の非対称膜フィルター103の貫通孔117と濾過部ユ
ニット101のシリカガラス板111の貫通孔140の
ところをスペーサ116で接続した。この2つの濾過部
ユニット100,101はケーシング102に設定し、
フィルター装置を完成した。
【0063】比較例 この発明の実施例1〜3と比較するために、比較例1を
図4に示すように作製した。
【0064】実施例1の場合と同様な方法によって、直
径15mm、厚さ2mmの多孔質の支持体を作製した。
【0065】また、実施例1の場合と同様な方法によっ
て、この多孔質の支持体の片面に濾過層を形成し、非対
称膜フィルター200を作製した。
【0066】この非対称膜フィルター200をケーシン
グ202にセットし、フィルター200とケーシング2
02を溶着し、比較例のフィルター装置を作製した。
【0067】ここで、本発明の実施例1、実施例2およ
び実施例3である各フィルター装置、および比較例1の
フィルター装置について窒素ガス透過量を測定した。圧
力損失0.5kgf・cm-2のとき、実施例1のもので
900m3 ・hr-1・m-2、実施例2のもので2600
3 ・hr-1・m-2、実施例3のもので1000m3
hr-1・m-2、そして比較例1のもので500m3 ・h
-1・m-2となった。
【0068】この結果から、図1〜図3のような本発明
の実施例1〜3のフィルター装置のように、ドーナツ形
平板状の非対称膜フィルターとシリカガラスリングを組
合せた濾過部ユニットをケーシング内に設定することに
よって、図4の比較例のように同様の大きさの1つの円
盤状のフィルターを直接ケーシングに設ける場合に比べ
て窒素ガス透過量を大きくすることができる。
【0069】また、たとえば実施例2,3のように濾過
部ユニットの数を2つあるいは3つに増やすことにより
透過量を変えることができる。
【0070】好ましくはモジュール式のフィルター装置
全体が高純度のシリカガラスで構成され、ケーシングお
よび濾過部ユニットの接合が溶着によって行われる。
【0071】円盤状の非対称膜フィルターの中央部に貫
通孔を設けると、貫通孔を介して濾過部ユニットの空間
部を接続できる。このため、濾過部ユニットを所定の間
隔をおいて積層することができる。つまり非対称膜フィ
ルターを所定の間隔をおいて配置できる。このため、各
非対称膜フィルターの濾過膜の有効濾過面積を全部効率
的に濾過に使用できる。
【0072】濾過部ユニットの組合せ数を変えることに
より、非対称膜フィルターの濾過膜の有効濾過面積を簡
単に変えることができる。
【0073】また、非対称膜フィルターは、支持体及び
濾過層により、いわゆる非対称膜の構造にすると共に、
構成粒子を非晶質にすると、結晶質のもののように粒界
に粒子間層が形成されるようなことはなく、均一な連続
構造を有し、かつ固着粒子が球状に近くなり、その表面
が平滑になる。また、負の静電チャージが非常に大きく
なる。
【0074】なお、リング等の保持体はシリカガラスで
作製してもよいし、非対称膜フィルターと同様のSiO
2 粒子の焼結体により構成してもよい。
【0075】この発明は上述の実施例に限定されない。
たとえば非対称膜フィルターの貫通孔は中央以外の位置
に設けてもよい。接続する濾過部ユニットの個数は1〜
3個に限らない。
【0076】フィルター装置の全体を好ましくはシリカ
ガラスで構成し、かつケーシング及び濾過部ユニットの
接合を溶着にすると、耐薬品性を高めることができ、し
かも部品を高精度で作製する必要がなくなり、製造が容
易となる。
【0077】非対称膜フィルターの構成粒子が非晶質で
あると、粒界に偏析不純物を含む粒子間相が形成される
ようなことはなく、均一な連続構造を有するので、耐薬
品性及び強度を向上することができる。
【0078】非対称膜フィルターの固着粒子が球状に近
くなると、濾過流体の流れが滑らかとなり、圧力損失を
小さくし得、かつ透過率を高めることができる。
【0079】非対称膜フィルターによる気体の濾過に際
し、非対称膜フィルターの負のチャージが非常に大きく
なるので、小さなダストと、特に正に帯電した粒子を捕
獲することができる。
【0080】
【発明の効果】この発明によれば、ケーシング、リング
及びフィルターの特殊な組み合わせに加えて、各フィル
ターを特別な構造にし、しかも複数のフィルターを所定
の間隔をおいて配置しているので、各フィルターの間に
媒体を通して各フィルターによりこの媒体を濾過するこ
とができる。各フィルターの有効濾過面積を効果的に濾
過に使用できる。したがって、複数フィルターを密着し
て積層する場合に比べて大きな有効濾過面積をもたせる
ことができ、濾過効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のフィルター装置の実施例1を示す断
面図。
【図2】この発明のフィルター装置の実施例2を示す断
面図。
【図3】この発明のフィルター装置の実施例3を示す断
面図。
【図4】フィルター装置の比較例を示す断面図。
【符号の説明】
1 濾過部ユニット 2 ケーシング 3 非対称膜フィルター 4 非対称膜フィルター 5 シリカガラスリング 6 シリカガラス板 7 貫通孔 8 貫通孔 9 保持体 10 空間部 11 シリカガラスリング 12 側壁部 13 供給部 14 排出部 15 側壁部 16 中空部 19 供給口 20 排出口◆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体を濾過するためのフィルター装置に
    おいて、媒体の供給部と媒体の排出部を有するケーシン
    グと、ケーシングの内面に沿ってスペースをもたせて配
    置したリングと、媒体を濾過するためにケーシングの中
    に所定の間隔をおいてリングの開口側に配置される複数
    のフィルターを備え、各フィルターが支持体とその片面
    に形成された濾過膜から成る平板状の非対称膜フィルタ
    ーであって、支持体の気孔率が10〜60%で、濾過膜
    の厚みが構成粒子の10〜500倍であることを特徴と
    するフィルター装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015033688A (ja) * 2013-07-08 2015-02-19 住友電気工業株式会社 ハイシリカゼオライト膜用多孔質シリカ基体、流体分離材料および流体分離材料の製造方法

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