JPH06217761A - 腸内有用菌増殖促進剤 - Google Patents

腸内有用菌増殖促進剤

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JPH06217761A
JPH06217761A JP4182887A JP18288792A JPH06217761A JP H06217761 A JPH06217761 A JP H06217761A JP 4182887 A JP4182887 A JP 4182887A JP 18288792 A JP18288792 A JP 18288792A JP H06217761 A JPH06217761 A JP H06217761A
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英明 山田
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究 椎葉
Hiroyoshi Hara
博嘉 原
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芳行 森下
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性アラビノキシランを有効成分とする腸
内有用菌増殖促進剤、特にイネ科植物のアラビノキシラ
ン含有部位を水の存在下に温度100〜145℃、圧力1〜4
気圧で加熱処理した後、植物細胞壁崩壊酵素を作用させ
て得た分子量1500〜7000の水溶性アラビノキシランを有
効成分とするビフィズス菌増殖促進剤。 【効果】 本発明で用いる水溶性アラビノキシランは、
ヒトや動物の腸内細菌のうちで、有用菌であるビフィズ
ス菌や乳酸菌によって選択的に資化されるが、大腸菌等
の腐敗菌や他の有害菌によっては資化されないので、有
用菌であるビフィズス菌と乳酸菌のみを選択的に増殖さ
せることができ、ヒトや動物の健康増進に極めて有効で
あり、特に成人の腸内に生息するビフィズス菌の増殖促
進に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腸内有用菌菌増殖促進剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビフィズス菌や乳酸菌はヒトの腸内に生
息し、腸内のpHを酸性に維持して大腸菌等の腐敗菌や
病原菌が腸内で生息したり増殖するのを抑制して、ヒト
の健康状態を向上させる有用菌であることが広く知られ
ている。そして、このビフィズス菌や乳酸菌は、乳児期
では腸内における優勢菌であるが、ヒトの成長につれて
大腸菌等の腐敗菌が優勢になり、この腐敗菌が体内に多
量の有害物質を生成して人体に悪影響を及ぼすとされて
いる。そこで、ビフィズス菌や乳酸菌を外部から摂取し
て体内でビフィズス菌や乳酸菌を増殖させることを目的
として、ビフィズス菌入りの飲食物が種々開発され販売
されている。しかしながら、体外から摂取したビフィズ
ス菌や乳酸菌は、腸内で元々生息し増殖したものではな
いために、その定着性があまり良好でなく摂取した菌量
の割りには効果が少ない。
【0003】このために、体内に元々生息するビフィズ
ス菌や乳酸菌をそのまま体内で積極的に増殖させること
ができる物質に関する研究、開発が近年盛んに行われる
ようになっており、例えばフラクトオリゴ糖、大豆オリ
ゴ糖等の特定のオリゴ糖にはビフィズス菌増殖促進作用
のあることが報告されている。しかしながら、フラクト
オリゴ糖や大豆オリゴ糖などは、ビフィズス菌や乳酸菌
等の有用菌により分解消化されるだけでなく、バクテロ
イデス(Bacteroides)菌、ユウバクテリウム(Eubacte
rium)菌、ミツオケラ(Mitsuokella)菌、大腸菌等の
有害菌、なかでも有害菌の代表であるバクテロイデス・
フラギリス(Bacteroides fragilis)菌やバクテロイデ
ス・ブルガタス(Bacteroides vulgatus)菌によっても
分解消化されるために、ビフィズス菌等の有用菌のみを
選択的に増殖させることができないという欠点を有す
る。
【0004】また、米糠、小麦フスマなどの穀物の副生
物をn−ヘキサン等の有機溶媒で脱脂処理した後、水酸
化ナトリウム溶液を加えて窒素ガスで置換した容器内で
抽出して得られる水溶性ヘミセルロース(B)のような
多糖類を、ビフィズス菌の腸内における増殖を促進する
ための整腸剤として用いてことも提案されている(特開
昭63−165325号公報)。しかし、本発明者らが
この水溶性ヘミセルロース(B)を用いて追試を行った
ところ、水溶性ヘミセルロース(B)のビフィズス菌や
乳酸菌の増殖作用は充分満足のゆくものではなかった。
特に、乳児の腸内のビフィズス菌の大半がビフィドバク
テリウム ブレベ(B.breve)やビフィドバクテリウム
インファンティス(B.infantis)であるのに対して、成
人の腸内におけるビフィズス菌の大半はビフィドバクテ
リウム アドレスセンテス(B.adolescentis)およびビ
フィドバクテリウム ロングム(B.longum)であり、乳
児と成人とでは腸内に生息するビフィズス菌の種類が異
なっているが、水溶性ヘミセルロース(B)は、成人の
腸内の主たるビフィズス菌である上記のビフィドバクテ
リウム アドレスセンテス(B.adolescentis)およびビ
フィドバクテリウムロングム(B.longum)の増殖作用を
有しておらず、整腸が必要な成人には適していないこと
が判明した。
【0005】
【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、ビフィズ
ス菌等の有用菌のみによって選択的に分解消化(すなわ
ち資化)されて該有用菌のみを増殖させることができ、
他の有害菌を増殖させず、特に成人の腸内に生息するビ
フィズス菌の増殖により適している物質を得ることを目
的として研究を行ってきた。その結果、水溶性アラビノ
キシラン、特にイネ科植物のアラビノキシラン含有部位
を特定の方法で処理して得た水溶性アラビノキシラン
が、ビフィズス菌や乳酸菌により選択的に資化されてビ
フィズス菌および乳酸菌を選択的に増殖させることがで
き、ビフィズス菌のうちでも特に上記したビフィドバク
テリウム アドレスセンテス(B.adolescentis)および
ビフィドバクテリウム ロングム(B.longum)の増殖に
有効であることを見出して本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明は、水溶性アラビノキ
シランを有効成分とする腸内有用菌増殖促進剤であり、
特にイネ科植物のアラビノキシラン含有部位を水の存在
下に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で加熱処理
した後、植物細胞壁崩壊酵素を作用させることにより得
られた水溶性アラビノキシランを有効成分とする腸内有
用菌増殖促進剤である。
【0007】本発明の腸内有用菌増殖促進剤では、小麦
フスマなどのイネ科植物のアラビノキシラン含有部位を
水の存在下に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で
加熱処理し、次いで植物細胞壁崩壊酵素を作用させて得
られた水溶性アラビノキシランを使用すると特に優れた
腸内有用菌増殖促進作用を示し、この水溶性アラビノキ
シランは通常約1500〜7000の分子量を有してい
る。
【0008】上記の水溶性アラビノキシランは、好まし
くは米、小麦、大麦、エン麦、ヒエ、アワ、トウモロコ
シ、タケ等のイネ科植物の種実の皮部、種実の外皮部、
穂軸部、茎部、葉部等、より具体的には種実の皮部であ
るフスマ、ヌカ、グルテンフィード;種実の外皮である
モミガラ;コーンコブ等の穂軸部;イナワラ、ムギワラ
等の茎部等のイネ科植物のアラビノキシラン含有部位か
ら、好ましくは水洗などによって蛋白質等の夾雑物を除
去した後に、該アラビノキシラン含有部位を水の存在下
に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で短時間加熱
処理して植物細胞壁を少なくとも部分的に破壊するかま
たは細胞壁構造をゆるやかにし、次いで植物細胞壁崩壊
酵素を作用させて水溶性のアラビノキシランを未分解の
細胞壁成分や水不溶性の繊維質部分から水溶性区分とし
て分離・回収することにより得られる。
【0009】その際の植物細胞壁崩壊酵素としては、セ
ルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ等を挙げるこ
とができ、これらが複数混合されている複合酵素を用い
るのが好ましい。これらの酵素は高等植物、菌類、細菌
などに広く分布しているが、近年微生物に起源を有する
ものが市販されて入手可能となっており、市販の複合酵
素の例としては、上記した“セルラーゼオノズカ”“ペ
クトリアーゼ Y−23”および“メイセラーゼ”、そ
の他にも“フンセラーゼ”(ヤクルト社製)、“マセロ
ザイム”(ヤクルト社製)、“セルラーゼ”(シグマ社
製)、“ノボザイム”(ノボ社製)などを挙げることが
できる。
【0010】酵素は、遊離の状態で使用しても担体に固
定化して使用してもよい。また、酵素処理は連続法で行
ってもバッチ法で行ってもよい。酵素の種類や起源、酵
素の使用量、処理時の温度や圧力、pH、処理時間等の
諸条件を各々の状況に応じて適宜選んで処理を行うとよ
い。
【0011】上記の工程を経ることによって、アラビノ
キシランを組成式Xnm(式中、Xはキシロース単位、
Aはアラビノース単位、nはキシロースの結合数、mは
アラビノースの結合数を示し、n≧1、m≧1)で表わ
したときに、重合度(m+n)が100以下、特にm+
nが11〜50のアラビノキシラン、すなわち分子量が
1500〜7000のアラビノキシランを高い割合で含
み(通常50%以上)、更に他の種々の糖を含有する糖
混合物の液が得られる。この糖混合物の液は、液状のま
ま又は乾燥固体にしてそのまま腸内有用菌殖促進剤とし
て使用しても、または該糖混合物の液を限外濾過膜、活
性炭、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換樹脂等
の分離手段の1つまたは複数を組合せて処理して、水溶
性アラビノキシランを分離回収し、それを腸内有用菌増
殖促進剤として使用してもよい。
【0012】本発明で使用する水溶性アラビノキシラン
の具体的な調製方法は、例えば本出願人の出願に係る特
願平3−282400号に詳細に記載されているが、勿
論そこに記載されている方法で得られるものに限定され
ず、他の方法によっても得ることができる。そして、水
溶性アラビノキシランのうちで、特に上記の組成式にお
いてn+mが11〜50(すなわち分子量が1500〜
6000)の範囲のアラビノキシランが望ましい。
【0013】本発明の腸内有用菌増殖促進剤では、上記
の方法により調製した1種類の水溶性アラビノキシラン
のみを使用しても、または同様にして調製した複数種の
水溶性アラビノキシランの混合物を使用してもよい。ま
た、場合により少量の他の糖類を含有していてもよい。
本発明で使用する水溶性アラビノキシランは、吸湿性の
高い、水溶性の白色固体であり、人間の体内にある酵素
では分解されない。
【0014】本発明で使用する水溶性アラビノキシラン
は、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属の細
菌、特に成人の腸内における主たるビフィズス菌である
ビフィドバクテリウム アドレセンティス(B.adolescen
tis)菌およびビフィドバクテリウム ロングム(B.lon
gum)菌、並びにラクトバシルス(lactobacillus)族の
細菌によって選択的に資化されて、ビフィズス菌および
乳酸菌を増殖するが、バクテロイデス(Bacteroides)属
細菌[例えばバクテロイデス フラギリス(B.fragili
s)、バクテロイデス テタオタオミクロン(B.thetaio
taomicrom)、バクテロイデス ブルガタス(B.vulgatu
s)、バクテロイデス ディスタソミス(B.distasomi
s)、ミツオケラ(Mitsuokella)属細菌[例えばミツオ
ケラ マルティアシダス(M.multiacidus)]、クロスト
リジウム(Clostridium)属細菌[例えばクロストリジ
ウム ラモーザム(C.ramosum)、クロストリジウム
パーフリンゲンス(C.perfringens)]、ユウバクテリ
ウム(Eubacterium)属細菌[例えばユウバクテリウム
アエロファッセンス(E.aerofaciens)、ユウバクテ
リウム リモーザム(E.limosum)]、ペプトストレプ
トコッカス(Peptostreptococcus)属細菌[例えばペプ
トストレプトコッカスアナエロビウス(P.anaerobiu
s)、エンテロコッカス(Enterocuccus)属細菌[例え
ばエンテロコッカス フェカーリス(E.faicalis)、エ
シュリッヒア(Esherichia)属細菌[例えばエシュリッ
ヒア コリ(E.coli)]等の他の腸内細菌によっては資
化されずそれらの増殖を招かない。
【0015】したがって、本発明の腸内有用菌増殖促進
剤をヒトや動物に給与した場合には、有用腸内細菌であ
るビフィズス菌や乳酸菌によって選択的に資化されてビ
フィズス菌や乳酸菌を増殖させるが他の有害な腸内細菌
や病原菌を増殖させないので、腸内のpHを酸性側に保
つことができ、その健康増進を図ることができる。
【0016】本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、粉末状
のまま直接ヒトや動物に給与しても、または種々の飲食
物に添加して使用してもよい。更に、本発明の腸内有用
菌増殖促進剤は、錠剤、顆粒剤、丸薬、液剤等の任意形
態の薬剤として使用することができる。また、本発明の
腸内有用菌増殖促進剤とビフィズス菌および/または乳
酸菌とを予め組み合わせたものを調製し、それをヒトや
動物に給与すると、ヒトや動物の腸内におけるビフィズ
ス菌や乳酸菌の増殖を一層促進することができ好まし
い。本発明の腸内有用菌増殖促進剤とビフィズス菌およ
び/または乳酸菌とを併用する場合は、ビフィズス属の
菌のうち、その資化能力のより高い上記したビフィドバ
クテリウム アドレスセンティス(B.adolescentis)菌
およびビフィドバクテリウム ロングム(B.longum)菌
を用いるのがよく、それらの菌は乾燥菌体のかたちで用
いるのが取り扱い易く便利である。
【0017】また、ビフィズス菌や乳酸菌の生育や増殖
には、糖の他にアミノ酸やパントテン酸やリボフラビン
等のビタミン類が必要であることが知られており、した
がって、そのようなアミノ酸やビタミン類を本発明の腸
内有用菌増殖促進剤に配合してヒトや動物に給与すると
腸内有用菌の増殖に一層効果がある。本発明の腸内有用
菌増殖促進剤を給与するに当たっては、給与対象の種
類、年齢、健康状態等に応じてその給与量を適宜選択す
るとよい。また、本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、ヒ
トや動物に給与するだけではなく、ビフィズス菌や乳酸
菌を実験室や工場等で生産する場合にも栄養源として使
用することができる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明を例を挙げて具体的に説明す
るが本発明はそれらによって限定されない。下記の実施
例中の%はすべて重量%による。
【0019】《実施例 1》精選小麦フスマ4kgを水
洗し、澱粉質や水溶性蛋白質を除去した。この水洗小麦
フスマ(水分60%)5kgに水10リットルを加えて
充分に混合した後、オートクレーブにて120℃、2.
1気圧で10分間加熱処理した。この液の温度50℃に
した後、植物細胞壁分解酵素(“セルラーゼオノズカR
S”;ヤクルト社製)を10g(キシナラーゼとして8
3,000units)加えて、50℃で10分間反応させ
た。反応後、直ちに煮沸して酵素を失活させ、遠心分離
(10,000G)を10分間行った後、上清液を凍結
乾燥して凍結乾燥物632g(精選小麦フスマに対する
収率=15.8%)を得た。
【0020】この凍結乾燥物中の水溶性アラビノキシラ
ン含有率を、TARIO,BHATTらの方法[Biochem. Biophy
s.Acta. 222(1970), p339-347]により測定したところ6
6.7%であった。また、凍結乾燥物の5%水溶液を調
製して、下記の条件下にHPLC分析法により分子量分
布を調べたところ、図1に示すとおり大部分が5000
以下であった。
【0021】HPLC分析条件 注入量:20マイクロリットル カラム:ウルトラハイドロゲル250(Ultrahydrogel 250)
×2本(ウオーターズ社) 溶離液:純水 流 速:0.8ミリリットル/分 温 度:70℃ 検出装置:示差屈折計
【0022】更に、凍結乾燥物を2規定のトリフルオロ
酢酸により100℃で2時間加水分解してその構成糖を
調べたところ、キシロース:アラビノースの比率は1:
0.32であった。上記で得た凍結乾燥物を使用して、
下記の方法によって腸内細菌資化判定試験を行った。そ
の結果を下記の表1に示す。
【0023】腸内細菌資化判定試験 ペプトン・イースト・フィルディス(Pepton−Yeast−F
ildes:PYF)培地に、上記で得た凍結乾燥物を0.
5%になるように加えて、これをオートクレーブで11
5℃で20分間滅菌処理して、糖分解用培地を複数個調
製した。次に、イガース・ガグノン(Eggerth−Gagno
n;EG)寒天培地を複数個用意して、その各々に下記
の表2に示した菌の各々を発育させてコロニーを形成
し、各菌のコロニーを各イガース・ガグノン・フィルデ
ィス(Eggerth−Gagnon−Fildes;EGF)培地に別々
に接種して、37℃で1〜2日スチールウール法を用い
てステンレスジャー中で嫌気培養した。発育した菌液を
新たなEGF培地に接種して嫌気的に1日培養したもの
を接種材料とした。次いで、各糖分解用培地に各菌液を
別々に接種後、7日間嫌気培養を行った後に各培地のp
Hを測定して、菌液を接種していない対照とのpHの差
によって糖の利用状態を判定した。判定基準は以下のと
おりである。
【0024】判 定 基 準 − ・・・ pHの差が0.5未満 W ・・・ pHの差が0.5〜1.0 + ・・・ pHの差が1.0〜1.5 ++ ・・・ pHの差が1.5より大
【0025】また、比較のため、精製大豆オリゴ糖、フ
ラクトオリゴ糖、ポリデキストロースおよび上記の特開
昭63−165325号公報に記載されている水溶性ヘ
ミセルロース(B)を用いて、上記と同様にして腸内細
菌資化判定試験を行った。その結果を表1に示す。ここ
で、フラクトオリゴ糖としては明治製菓株式会社製のメ
イオリゴP(純度95%以上)を、ポリデキストロース
としてはファイザー株式会社製のポリデキストロースを
使用し、また精製大豆オリゴ糖および水溶性ヘミセルロ
ース(B)としては、以下により調製したものを使用し
た。
【0026】精製大豆オリゴ糖の調製 カルピス食品工業株式会社製の大豆オリゴ糖30gを2
00ミリリットルの純水に溶かした後、1ミリリットル
/分の流速で活性炭カラム(直径2.64cm、長さ4
5cm;カルゴン粒状活性炭;三井製薬株式会社製)に
吸着させた。次いで、10容量%エタノールを5ミリリ
ットル/分の流速で流して、単糖類および2糖類を溶出
させた。次に、残りのオリゴ糖を70容量%エタノール
を用いて5ミリリットル/分の流速で溶出させた。この
第2の溶出液をエバポレーターで濃縮乾固した後、少量
の水を加え凍結乾燥して精製大豆オリゴ糖を得た。この
精製大豆オリゴ糖の糖組成をHPLC分析により調べた
ところ、ラフィノースとスタキオースからなっていた。
【0027】水溶性ヘミセルロース(B)の調整 脱脂した小麦フスマ100gに0.5規定の水酸化ナト
リウム溶液1リットルを加え、窒素ガスで置換した容器
内で130ストローク/分で18時間抽出した。この抽
出液を遠心分離処理して(3000rpm、10分間)
残渣を除去し、酢酸で中和した後、最終濃度7%になる
ようにトリクロロ酢酸を加えて蛋白質を除いた上清を得
た。次に、限外濾過で脱塩し、上清の約4倍量のメタノ
ールを加えて水溶性多糖の沈殿を得た。この沈殿物を水
で溶解した後、凍結乾燥してヘミセルロース(B)の粉
末6gを得た。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1の結果から、本発明の水溶性アラ
ビノキシランはビフィズス菌および乳酸菌、そのうちで
も特に成人の腸内に生息するビフィズス菌の大半を占め
るビフィドバクテリウム アドレスセンテス(B.adoles
centis)およびビフィドバクテリウム ロングム(B.lo
ngum)によって選択的に資化されてそれらの菌を増殖さ
せ、そして他の細菌によっては資化されないかまたは僅
かしか資化されず他の細菌を増殖させないことがわか
る。それに対して、フラクトオリゴ糖および精製大豆オ
リゴ糖はビフィズス菌や乳酸菌によって資化されるもの
の他の細菌によっても同様に資化されビフィズス菌およ
び乳酸菌のみを選択的に増殖させることができないこ
と、またポリデキストロースはビフィズス菌によって僅
かしか資化されずビフィズス菌の増殖促進作用が極めて
低いこと、更に水溶性ヘミセルロース(B)はビフィズ
ス菌、乳酸菌および他の細菌のいずれによっても資化さ
れずビフィズス菌および乳酸菌の増殖促進作用をほとん
ど有していないことがわかる。
【0030】《実施例 2》[動物実験] 下記の表2に示す組成を有する3種類の飼料を準備し
た。
【0031】
【表2】
【0032】3週齢のウイスターラットを5匹を1群と
して3群用意し、各群に表2に示した飼料の各々を4週
間連続して食餌した。更にICRマウスを5匹を1群と
して3群用意し、各群に表2に示した飼料の各々を4週
間連続して食餌した。4週間後にそれらの盲腸内容物を
採取し、希釈液[リン酸バッファー(pH7.2)に寒
天を0.1%になるように加えたもの]を用いて希釈し
た後、下記の表3に示す培地および培養条件で、表3に
示す各種の腸内細菌を培養してその数を測定して、5匹
の平均値を採った。
【0033】
【表3】
【0034】また、盲腸内容物を純水で希釈した後、下
記の条件下にガスクロマトグラフィー分析を行って、各
種揮発性脂肪酸量を測定して5匹の平均値を採った。そ
れと併せてpHの測定を行って5匹の平均値を採った。
【0035】ガスクロマトグラフィー分析条件 検出器:水素炎検出器(Flame ionization detector)(F
ID) カラム:Unisole F−200(直径3mm、長さ2m) 温 度:146℃ その結果、ウイスターラットでは下記の表4に示す結果
を得た。
【0036】
【表4】
【0037】また、ICRマウスでは下記の表5に示す
結果を得た。
【0038】
【表5】
【0039】表4の結果から、ウイスターラットを用い
た実験では、本発明における特定の水溶性アラビノキシ
ランを含有する飼料2および飼料3を給餌した第2群と
第3群では、該水溶性アラビノキシランを含まない飼料
1と給餌した第1群のラットに比べて、水溶性アラビノ
キシランの添加量の応じて有用菌であるビフィズス菌が
有意に増加し、一方有害菌である大腸菌、ストレプトコ
ッカス菌およびスタフィロコッカス菌は第2群では増加
せず変化がなく、第3群では有意に減少していることが
わかる。また、表4の結果から、水溶性アラビノキシラ
ンの添加量に応じて、酢酸およびプロピオン酸の量が顕
著に増加すると共にpHが低下することがわかる。
【0040】更に表5の結果から、ICRマウスを用い
た実験においても、ウイスターラットによる実験の場合
とほぼ同じ傾向になることがかわる。
【0041】
【発明の効果】水溶性アラビノキシラン、特にイネ科植
物のアラビノキシラン含有部位を水の存在下に温度10
0〜145℃、圧力1〜4気圧で加熱処理した後、植物
細胞壁崩壊酵素を作用させることにより得られた分子量
が1500〜7000の水溶性アラビノキシランを有効
成分とする本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、ヒトや動
物の腸内細菌のうち、有用菌であるビフィズス菌および
乳酸菌によって選択的に資化され大腸菌等の腐敗菌や他
の有害菌によっては資化されないので、有害菌の増殖を
招かずに、有用菌であるビフィズス菌や乳酸菌を選択的
に増殖させることができ、ヒトや動物の健康を増進させ
ることができる。特に、本発明の腸内有用菌増殖促進剤
は、成人の腸内におけるビフィズス菌の大半を占めるビ
フィドバクテリウム アドレスセンテス(B.adolescent
is)およびビフィドバクテリウムロングム(B.longum
の増殖促進効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の水溶性アラビノキシランのHPLC
分析により得られた各フラクションのクロマトグラムを
示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腸内有用菌増殖促進剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ビフィズス菌や乳酸菌はヒトの腸内に生
息し、腸内のpHを酸性に維持して大腸菌等の腐敗菌や
病原菌が腸内で生息したり増殖するのを抑制して、ヒト
の健康状態を向上させる有用菌であることが広く知られ
ている。そして、このビフィズス菌や乳酸菌は、乳児期
では腸内における優勢菌であるが、ヒトの成長につれて
大腸菌等の腐敗菌が優勢になり、この腐敗菌が体内に多
量の有害物質を生成して人体に悪影響を及ぼすとされて
いる。そこで、ビフィズス菌や乳酸菌を外部から摂取し
て体内でビフィズス菌や乳酸菌を増殖させることを目的
として、ビフィズス菌入りの飲食物が種々開発され販売
されている。しかしながら、体外から摂取したビフィズ
ス菌や乳酸菌は、腸内で元々生息し増殖したものではな
いために、その定着性があまり良好でなく摂取した菌量
の割りには効果が少ない。
【0003】このために、体内に元々生息するビフィズ
ス菌や乳酸菌をそのまま体内で積極的に増殖させること
ができる物質に関する研究、開発が近年盛んに行われる
ようになっており、例えばフラクトオリゴ糖、大豆オリ
ゴ糖等の特定のオリゴ糖にはビフィズス菌増殖促進作用
のあることが報告されている。しかしながら、フラクト
オリゴ糖や大豆オリゴ糖などは、ビフィズス菌や乳酸菌
等の有用菌により分解消化されるだけでなく、バクテロ
イデス(Bacteroides)菌、ユウバクテリウム(Eubacte
rium)菌、ミツオケラ(Mitsuokella)菌、大腸菌等の
有害菌、なかでも有害菌の代表であるバクテロイデス・
フラギリス(Bacteroides fragilis)菌やバクテロイデ
ス・ブルガタス(Bacteroides vulgatus)菌によっても
分解消化されるために、ビフィズス菌等の有用菌のみを
選択的に増殖させることができないという欠点を有す
る。
【0004】また、米糠、小麦フスマなどの穀物の副生
物をn−ヘキサン等の有機溶媒で脱脂処理した後、水酸
化ナトリウム溶液を加えて窒素ガスで置換した容器内で
抽出して得られる水溶性ヘミセルロース(B)のような
多糖類を、ビフィズス菌の腸内における増殖を促進する
ための整腸剤として用いてことも提案されている(特開
昭63−165325号公報)。しかし、本発明者らが
この水溶性ヘミセルロース(B)を用いて追試を行った
ところ、水溶性ヘミセルロース(B)のビフィズス菌や
乳酸菌の増殖作用は充分満足のゆくものではなかった。
特に、乳児の腸内のビフィズス菌の大半がビフィドバク
テリウム ブレベ(B.breve)やビフィドバクテリウム
インファンティス(B.infantis)であるのに対して、成
人の腸内におけるビフィズス菌の大半はビフィドバクテ
リウム アドレスセンテス(B.adolescentis)およびビ
フィドバクテリウム ロングム(B.longum)であり、乳
児と成人とでは腸内に生息するビフィズス菌の種類が異
なっているが、水溶性ヘミセルロース(B)は、成人の
腸内の主たるビフィズス菌である上記のビフィドバクテ
リウム アドレスセンテス(B.adolescentis)およびビ
フィドバクテリウムロングム(B.longum)の増殖作用を
有しておらず、整腸が必要な成人には適していないこと
が判明した。
【0005】
【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、ビフィズ
ス菌等の有用菌のみによって選択的に分解消化(すなわ
ち資化)されて該有用菌のみを増殖させることができ、
他の有害菌を増殖させず、特に成人の腸内に生息するビ
フィズス菌の増殖により適している物質を得ることを目
的として研究を行ってきた。その結果、水溶性アラビノ
キシラン、特にイネ科植物のアラビノキシラン含有部位
を特定の方法で処理して得た水溶性アラビノキシラン
が、ビフィズス菌や乳酸菌により選択的に資化されてビ
フィズス菌および乳酸菌を選択的に増殖させることがで
き、ビフィズス菌のうちでも特に上記したビフィドバク
テリウム アドレスセンテス(B.adolescentis)および
ビフィドバクテリウム ロングム(B.longum)の増殖に
有効であることを見出して本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明は、水溶性アラビノキ
シランを有効成分とする腸内有用菌増殖促進剤であり、
特にイネ科植物のアラビノキシラン含有部位を水の存在
下に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で加熱処理
した後、植物細胞壁崩壊酵素を作用させることにより得
られた水溶性アラビノキシランを有効成分とする腸内有
用菌増殖促進剤である。
【0007】本発明の腸内有用菌増殖促進剤では、小麦
フスマなどのイネ科植物のアラビノキシラン含有部位を
水の存在下に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で
加熱処理し、次いで植物細胞壁崩壊酵素を作用させて得
られた水溶性アラビノキシランを使用すると特に優れた
腸内有用菌増殖促進作用を示し、この水溶性アラビノキ
シランは通常約1500〜7000の分子量を有してい
る。
【0008】上記の水溶性アラビノキシランは、好まし
くは米、小麦、大麦、エン麦、ヒエ、アワ、トウモロコ
シ、タケ等のイネ科植物の種実の皮部、種実の外皮部、
穂軸部、茎部、葉部等、より具体的には種実の皮部であ
るフスマ、ヌカ、グルテンフィード;種実の外皮である
モミガラ;コーンコブ等の穂軸部;イナワラ、ムギワラ
等の茎部等のイネ科植物のアラビノキシラン含有部位か
ら、好ましくは水洗などによって蛋白質等の夾雑物を除
去した後に、該アラビノキシラン含有部位を水の存在下
に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧で短時間加熱
処理して植物細胞壁を少なくとも部分的に破壊するかま
たは細胞壁構造をゆるやかにし、次いで植物細胞壁崩壊
酵素を作用させて水溶性のアラビノキシランを未分解の
細胞壁成分や水不溶性の繊維質部分から水溶性区分とし
て分離・回収することにより得られる。
【0009】その際の植物細胞壁崩壊酵素としては、セ
ルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ等を挙げるこ
とができ、これらが複数混合されている複合酵素を用い
るのが好ましい。これらの酵素は高等植物、菌類、細菌
などに広く分布しているが、近年微生物に起源を有する
ものが市販されて入手可能となっており、市販の複合酵
素の例としては、上記した“セルラーゼオノズカ”“ペ
クトリアーゼ Y−23”および“メイセラーゼ”、そ
の他にも“フンセラーゼ”(ヤクルト社製)、“マセロ
ザイム”(ヤクルト社製)、“セルラーゼ”(シグマ社
製)、“ノボザイム”(ノボ社製)などを挙げることが
できる。
【0010】酵素は、遊離の状態で使用しても担体に固
定化して使用してもよい。また、酵素処理は連続法で行
ってもバッチ法で行ってもよい。酵素の種類や起源、酵
素の使用量、処理時の温度や圧力、pH、処理時間等の
諸条件を各々の状況に応じて適宜選んで処理を行うとよ
い。
【0011】上記の工程を経ることによって、アラビノ
キシランを組成式Xnm(式中、Xはキシロース単位、
Aはアラビノース単位、nはキシロースの結合数、mは
アラビノースの結合数を示し、n≧1、m≧1)で表わ
したときに、重合度(m+n)が100以下、特にm+
nが11〜50のアラビノキシラン、すなわち分子量が
1500〜7000のアラビノキシランを高い割合で含
み(通常50%以上)、更に他の種々の糖を含有する糖
混合物の液が得られる。この糖混合物の液は、液状のま
ま又は乾燥固体にしてそのまま腸内有用菌殖促進剤とし
て使用しても、または該糖混合物の液を限外濾過膜、活
性炭、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換樹脂等
の分離手段の1つまたは複数を組合せて処理して、水溶
性アラビノキシランを分離回収し、それを腸内有用菌増
殖促進剤として使用してもよい。
【0012】本発明で使用する水溶性アラビノキシラン
の具体的な調製方法は、例えば本出願人の出願に係る特
願平3−282400号に詳細に記載されているが、勿
論そこに記載されている方法で得られるものに限定され
ず、他の方法によっても得ることができる。そして、水
溶性アラビノキシランのうちで、特に上記の組成式にお
いてn+mが11〜50(すなわち分子量が1500〜
6000)の範囲のアラビノキシランが望ましい。
【0013】本発明の腸内有用菌増殖促進剤では、上記
の方法により調製した1種類の水溶性アラビノキシラン
のみを使用しても、または同様にして調製した複数種の
水溶性アラビノキシランの混合物を使用してもよい。ま
た、場合により少量の他の糖類を含有していてもよい。
本発明で使用する水溶性アラビノキシランは、吸湿性の
高い、水溶性の白色固体であり、人間の体内にある酵素
では分解されない。
【0014】本発明で使用する水溶性アラビノキシラン
は、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属の細
菌、特に成人の腸内における主たるビフィズス菌である
ビフィドバクテリウム アドレセンティス(B.adolescen
tis)菌およびビフィドバクテリウム ロングム(B.lon
gum)菌、並びにラクトバシルス(lactobacillus)族の
細菌によって選択的に資化されて、ビフィズス菌および
乳酸菌を増殖するが、バクテロイデス(Bacteroides)属
細菌[例えばバクテロイデス フラギリス(B.fragili
s)、バクテロイデス テタイオタオミクロン(B.theta
iotaomicrom)、バクテロイデス ブルガタス(B.vulga
tus)、バクテロイデス ディスタソミス(B.distasomi
s)、ミツオケラ(Mitsuokella)属細菌[例えばミツオ
ケラ マルティアシダス(M.multiacidus)]、クロスト
リジウム(Clostridium)属細菌[例えばクロストリジ
ウム ラモーザム(C.ramosum)、クロストリジウム
パーフリンゲンス(C.perfringens)]、ユウバクテリ
ウム(Eubacterium)属細菌[例えばユウバクテリウム
アエロファッセンス(E.aerofaciens)、ユウバクテ
リウム リモーザム(E.limosum)]、ペプトストレプ
トコッカス(Peptostreptococcus)属細菌[例えばペプ
トストレプトコッカスアナエロビウス(P.anaerobiu
s)、エンテロコッカス(Enterocuccus)属細菌[例え
ばエンテロコッカスフェカーリス(E.faicalis)、エシ
ェリッヒア(Esherichia)属細菌[例えばエシェリッヒ
ア コリ(E.coli)]等の他の腸内細菌によっては資化
されずそれらの増殖を招かない。
【0015】したがって、本発明の腸内有用菌増殖促進
剤をヒトや動物に給与した場合には、有用腸内細菌であ
るビフィズス菌や乳酸菌によって選択的に資化されてビ
フィズス菌や乳酸菌を増殖させるが他の有害な腸内細菌
や病原菌を増殖させないので、腸内のpHを酸性側に保
つことができ、その健康増進を図ることができる。
【0016】本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、粉末状
のまま直接ヒトや動物に給与しても、または種々の飲食
物に添加して使用してもよい。更に、本発明の腸内有用
菌増殖促進剤は、錠剤、顆粒剤、丸薬、液剤等の任意形
態の薬剤として使用することができる。また、本発明の
腸内有用菌増殖促進剤とビフィズス菌および/または乳
酸菌とを予め組み合わせたものを調製し、それをヒトや
動物に給与すると、ヒトや動物の腸内におけるビフィズ
ス菌や乳酸菌の増殖を一層促進することができ好まし
い。本発明の腸内有用菌増殖促進剤とビフィズス菌およ
び/または乳酸菌とを併用する場合は、ビフィズス属の
菌のうち、その資化能力のより高い上記したビフィドバ
クテリウム アドレスセンティス(B.adolescentis)菌
およびビフィドバクテリウム ロングム(B.longum)菌
を用いるのがよく、それらの菌は乾燥菌体のかたちで用
いるのが取り扱い易く便利である。
【0017】また、ビフィズス菌や乳酸菌の生育や増殖
には、糖の他にアミノ酸やパントテン酸やリボフラビン
等のビタミン類が必要であることが知られており、した
がって、そのようなアミノ酸やビタミン類を本発明の腸
内有用菌増殖促進剤に配合してヒトや動物に給与すると
腸内有用菌の増殖に一層効果がある。本発明の腸内有用
菌増殖促進剤を給与するに当たっては、給与対象の種
類、年齢、健康状態等に応じてその給与量を適宜選択す
るとよい。また、本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、ヒ
トや動物に給与するだけではなく、ビフィズス菌や乳酸
菌を実験室や工場等で生産する場合にも栄養源として使
用することができる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明を例を挙げて具体的に説明す
るが本発明はそれらによって限定されない。下記の実施
例中の%はすべて重量%による。
【0019】《実施例 1》精選小麦フスマ4kgを水
洗し、澱粉質や水溶性蛋白質を除去した。この水洗小麦
フスマ(水分60%)5kgに水10リットルを加えて
充分に混合した後、オートクレーブにて120℃、2.
1気圧で10分間加熱処理した。この液の温度50℃に
した後、植物細胞壁分解酵素(“セルラーゼオノズカR
S”;ヤクルト社製)を10g(キシナラーゼとして8
3,000units)加えて、50℃で10分間反応させ
た。反応後、直ちに煮沸して酵素を失活させ、遠心分離
(10,000G)を10分間行った後、上清液を凍結
乾燥して凍結乾燥物632g(精選小麦フスマに対する
収率=15.8%)を得た。
【0020】この凍結乾燥物中の水溶性アラビノキシラ
ン含有率を、TARIO,BHATTらの方法[Biochem. Biophy
s.Acta. 222(1970), p339-347]により測定したところ6
6.7%であった。また、凍結乾燥物の5%水溶液を調
製して、下記の条件下にHPLC分析法により分子量分
布を調べたところ、図1に示すとおり大部分が5000
以下であった。
【0021】HPLC分析条件 注入量:20マイクロリットル カラム:ウルトラハイドロゲル250(Ultrahydrogel 250)
×2本(ウオーターズ社) 溶離液:純水 流 速:0.8ミリリットル/分 温 度:70℃ 検出装置:示差屈折計
【0022】更に、凍結乾燥物を2規定のトリフルオロ
酢酸により100℃で2時間加水分解してその構成糖を
調べたところ、キシロース:アラビノースの比率は1:
0.32であった。上記で得た凍結乾燥物を使用して、
下記の方法によって腸内細菌資化判定試験を行った。そ
の結果を下記の表1に示す。
【0023】腸内細菌資化判定試験 ペプトン・イースト・フィルディス(Pepton−Yeast−F
ildes:PYF)培地に、上記で得た凍結乾燥物を0.
5%になるように加えて、これをオートクレーブで11
5℃で20分間滅菌処理して、糖分解用培地を複数個調
製した。次に、イガース・ガグノン(Eggerth−Gagno
n;EG)寒天培地を複数個用意して、その各々に下記
の表2に示した菌の各々を発育させてコロニーを形成
し、各菌のコロニーを各イガース・ガグノン・フィルデ
ィス(Eggerth−Gagnon−Fildes;EGF)培地に別々
に接種して、37℃で1〜2日スチールウール法を用い
てステンレスジャー中で嫌気培養した。発育した菌液を
新たなEGF培地に接種して嫌気的に1日培養したもの
を接種材料とした。次いで、各糖分解用培地に各菌液を
別々に接種後、7日間嫌気培養を行った後に各培地のp
Hを測定して、菌液を接種していない対照とのpHの差
によって糖の利用状態を判定した。判定基準は以下のと
おりである。
【0024】判 定 基 準 − ・・・ pHの差が0.5未満 W ・・・ pHの差が0.5〜1.0 + ・・・ pHの差が1.0〜1.5 ++ ・・・ pHの差が1.5より大
【0025】また、比較のため、精製大豆オリゴ糖、フ
ラクトオリゴ糖、ポリデキストロースおよび上記の特開
昭63−165325号公報に記載されている水溶性ヘ
ミセルロース(B)を用いて、上記と同様にして腸内細
菌資化判定試験を行った。その結果を表1に示す。ここ
で、フラクトオリゴ糖としては明治製菓株式会社製のメ
イオリゴP(純度95%以上)を、ポリデキストロース
としてはファイザー株式会社製のポリデキストロースを
使用し、また精製大豆オリゴ糖および水溶性ヘミセルロ
ース(B)としては、以下により調製したものを使用し
た。
【0026】精製大豆オリゴ糖の調製:カルピス食品工
業株式会社製の大豆オリゴ糖30gを200ミリリット
ルの純水に溶かした後、1ミリリットル/分の流速で活
性炭カラム(直径2.64cm、長さ45cm;カルゴ
ン粒状活性炭;三井製薬株式会社製)に吸着させた。次
いで、10容量%エタノールを5ミリリットル/分の流
速で流して、単糖類および2糖類を溶出させた。次に、
残りのオリゴ糖を70容量%エタノールを用いて5ミリ
リットル/分の流速で溶出させた。この第2の溶出液を
エバポレーターで濃縮乾固した後、少量の水を加え凍結
乾燥して精製大豆オリゴ糖を得た。この精製大豆オリゴ
糖の糖組成をHPLC分析により調べたところ、ラフィ
ノースとスタキオースからなっていた。
【0027】水溶性ヘミセルロース(B)の調整:脱脂
した小麦フスマ100gに0.5規定の水酸化ナトリウ
ム溶液1リットルを加え、窒素ガスで置換した容器内で
130ストローク/分で18時間抽出した。この抽出液
を遠心分離処理して(3000rpm、10分間)残渣
を除去し、酢酸で中和した後、最終濃度7%になるよう
にトリクロロ酢酸を加えて蛋白質を除いた上清を得た。
次に、限外濾過で脱塩し、上清の約4倍量のメタノール
を加えて水溶性多糖の沈殿を得た。この沈殿物を水で溶
解した後、凍結乾燥してヘミセルロース(B)の粉末6
gを得た。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1の結果から、本発明の水溶性アラ
ビノキシランはビフィズス菌および乳酸菌、そのうちで
も特に成人の腸内に生息するビフィズス菌の大半を占め
るビフィドバクテリウム アドレスセンテス(B.adoles
centis)およびビフィドバクテリウム ロングム(B.lo
ngum)によって選択的に資化されてそれらの菌を増殖さ
せ、そして他の細菌によっては資化されないかまたは僅
かしか資化されず他の細菌を増殖させないことがわか
る。それに対して、フラクトオリゴ糖および精製大豆オ
リゴ糖はビフィズス菌や乳酸菌によって資化されるもの
の他の細菌によっても同様に資化されビフィズス菌およ
び乳酸菌のみを選択的に増殖させることができないこ
と、またポリデキストロースはビフィズス菌によって僅
かしか資化されずビフィズス菌の増殖促進作用が極めて
低いこと、更に水溶性ヘミセルロース(B)はビフィズ
ス菌、乳酸菌および他の細菌のいずれによっても資化さ
れずビフィズス菌および乳酸菌の増殖促進作用をほとん
ど有していないことがわかる。
【0030】《実施例 2》[動物実験] 実施例1で製造した水溶性アラビノキシラン(凍結乾燥
物)を使用して下記の表2に示す組成を有する3種類の
飼料を準備した。
【0031】
【表2】
【0032】3週齢のウイスターラットを5匹を1群と
して3群用意し、各群に表2に示した飼料の各々を4週
間連続して食餌した。更にICRマウスを5匹を1群と
して3群用意し、各群に表2に示した飼料の各々を4週
間連続して食餌した。4週間後にそれらの盲腸内容物を
採取し、希釈液[リン酸バッファー(pH7.2)に寒
天を0.1%になるように加えたもの]を用いて希釈し
た後、下記の表3に示す培地および培養条件で、表3に
示す各種の腸内細菌を培養してその数を測定して、5匹
の平均値を採った。
【0033】
【表3】
【0034】また、盲腸内容物を純水で希釈した後、下
記の条件下にガスクロマトグラフィー分析を行って、各
種揮発性脂肪酸量を測定して5匹の平均値を採った。そ
れと併せてpHの測定を行って5匹の平均値を採った。
【0035】ガスクロマトグラフィー分析条件 検出器:水素炎検出器(Flame ionization detector)(F
ID) カラム:Unisole F−200(直径3mm、長さ2m) 温 度:146℃ その結果、ウイスターラットでは下記の表4に示す結果
を得た。
【0036】
【表4】
【0037】また、ICRマウスでは下記の表5に示す
結果を得た。
【0038】
【表5】
【0039】表4の結果から、ウイスターラットを用い
た実験では、本発明における特定の水溶性アラビノキシ
ランを含有する飼料2および飼料3を給餌した第2群と
第3群では、該水溶性アラビノキシランを含まない飼料
1と給餌した第1群のラットに比べて、水溶性アラビノ
キシランの添加量の応じて有用菌であるビフィズス菌が
有意に増加し、一方有害菌である大腸菌、ストレプトコ
ッカス菌およびスタフィロコッカス菌は第2群では増加
せず変化がなく、第3群では有意に減少していることが
わかる。また、表4の結果から、水溶性アラビノキシラ
ンの添加量に応じて、酢酸およびプロピオン酸の量が顕
著に増加すると共にpHが低下することがわかる。
【0040】更に表5の結果から、ICRマウスを用い
た実験においても、ウイスターラットによる実験の場合
とほぼ同じ傾向になることがかわる。
【0041】《実施例 3》本発明の水溶性アラビノキ
シランの効果を調べるために、年齢21〜23才の健康
な成人男性9名からなる被検者に、実施例1で製造した
凍結乾燥物を水溶性アラビノキシランとして一人当たり
毎日5グラムずつになるように2週間にわたって摂取さ
せた。この間、生菌製剤、市販オリゴ糖、市販食物繊維
および乳酸飲料の摂取を制限した他は特に食事制限を行
わなかった。摂取直前、摂取1週間後、摂取2週間後お
よび摂取中止1週間後に便を採取して、各採便日におけ
る一人当たりの平均排便量(g)および便のpHを測定
すると共に、便の水分含量を下記の方法により測定し
た。
【0042】また、光岡らの方法[(1)Mitsuoka, T.,
K. Ohno, Y. Benno, K. Suzuki, and K. Nanba. 1976.
Die Faekalflora bei Menschen. Zentralbl. Bakterio
l. Hyg., I. Abt. Orig. A234: 219-233 および(2)Mit
suoka, T., T. Sega, and S.Yamamoto. 1965. Eine ver
besserte Methodik der qualitativen und quantitativ
en Analyse der Darmflora von Menschen und Tieren.
Zentralbl. Bakteriol.Hyg., I. Abt. Orig. A195:455-
469]に準拠して便の腸内菌叢、アンモニア濃度および
腐敗産物(硫化物、フェノール、クレゾール、エチルフ
ェノール、インドール、スカトール)濃度を下記の方法
により調べた。その結果を、下記の表6に示す。
【0043】便の水分含量の測定:便1gを予め恒量し
ておいたビーカーに精秤し、10mmHg以下の減圧下
に105℃の温度で6時間乾燥して、乾燥後の便重量を
測定して、減量分を水分としてその含量(%)を求め
た。
【0044】腸内菌叢の測定:採取した便1gを秤量し
て直ちに嫌気性希釈液9ミリリットルを入れた試験管に
移し、酸素を含まない無菌炭酸ガスを吹き込んでよく混
和した後、その1ミリリットルを採取して上記と同じ希
釈液9ミリリットルを入れた別の試験管に移して無菌炭
酸ガスを吹き込み混和した。同様の操作を繰り返して1
8倍に希釈した液を調製した。嫌気性菌用平板9種類
および好気性菌用平板7種類を準備し、これらの平板の
各々に上記で調製した便の希釈液を各0.05ミリリッ
トルずつ一様に塗布した。嫌気性菌用平板は、硫酸銅溶
液で還元したスチールウールと共にジャーに入れて雰囲
気を炭酸ガスで置換して37℃で72時間培養した。ま
た、好気性菌用平板のうちのDHL寒天培地とTS寒天
培地は各々37℃で24時間好気培養した。別の好気性
菌用平板であるNAC寒天培地は、37℃で48時間培
養した。更に好気性菌用平板であるTATAC培地、P
EES培地およびPNAC培地は、37℃で72時間好
気培養した。また、好気性菌用平板のLBS寒天培地
は、これをジャーに入れてスチールウールを入れずに雰
囲気を炭酸ガスに置換して37℃で72時間微好気培養
した。培養終了後、集落の形成、グラム染色性および細
胞の形態によって菌群を決定して集計し、便1g当たり
の常用対数で菌数を表した。その際の有意差の検定はpa
red-t検定により行った。
【0045】便中のアンモニア濃度の測定:ビーカーに
便0.5gを精秤し、これに純水を加えて総量を50ミ
リリットルに希釈して1N 苛性ソーダ溶液でpHを1
2に調整し総重量を測定した後、隔離型アンモニウムイ
オン電極を取り付けたイオンメーターでアンモニウムイ
オンを測定して便1g中のアンモニア量(μg)で表し
た。
【0046】便中の腐敗産物濃度の測定:ナス型フラス
コに便1gを秤量し、これに純水5ミリリットルを加
え、pH8〜9に調整した後水蒸気蒸留を行った。内部
標準としてp−イソプロピルフェノールを加え50ミリ
リットルに定量した後、これをガスクロマトグラフィー
にかけて、各腐敗産物(硫化物、フェノール、クレゾー
ル、エチルフェノール、インドール、スカトール)を分
別定量し、便1g当たりの量(μg)で表した。
【0047】
【表6】
【0048】上記表6の結果から、本発明の水溶性アラ
ビノキシランを摂取すると、便のpHが低下すると共に
腸内有用菌であるビフィズス菌の増殖が促進され、且つ
バクテロイデス菌などの腸内有害菌の増殖が抑制される
ことがわかる。また表6の結果は、水溶性アラビノキシ
ランを摂取した場合にはアンモニア、その他の腸内腐敗
産物の濃度が減少することを示しており、これはアンモ
ニアやその他の腸内腐敗産物の主たる発生源である腸内
有害菌の増殖が抑制されたことを裏付けている。更に、
表6の結果は、水溶性アラビノキシランを摂取した場合
には、便中の水分含量が適性便の水分含量とされている
80%に近づくと共に、排便量が増加することを示して
おり、このことから本発明の水溶性アラビノキシランは
腸内の状態をビフィズス菌などの有用菌の増殖に有利な
状態にし、便秘の解消などにも有効であることが理解で
きる。
【0049】
【発明の効果】水溶性アラビノキシラン、特にイネ科植
物のアラビノキシラン含有部位を水の存在下に温度10
0〜145℃、圧力1〜4気圧で加熱処理した後、植物
細胞壁崩壊酵素を作用させることにより得られた分子量
が1500〜7000の水溶性アラビノキシランを有効
成分とする本発明の腸内有用菌増殖促進剤は、ヒトや動
物の腸内細菌のうち、有用菌であるビフィズス菌および
乳酸菌によって選択的に資化され大腸菌等の腐敗菌や他
の有害菌によっては資化されないので、有害菌の増殖を
招かずに、有用菌であるビフィズス菌や乳酸菌を選択的
に増殖させることができ、ヒトや動物の健康を増進させ
ることができる。特に、本発明の腸内有用菌増殖促進剤
は、成人の腸内におけるビフィズス菌の大半を占めるビ
フィドバクテリウム アドレスセンテス(B.adolescent
is)およびビフィドバクテリウムロングム(B.longum
の増殖促進効果が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 1/20 C12R 1:01)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性アラビノキシランを有効成分とす
    る腸内有用菌増殖促進剤。
  2. 【請求項2】 水溶性アラビノキシランの分子量が15
    00〜7000である請求項1の腸内有用菌増殖促進
    剤。
  3. 【請求項3】 イネ科植物のアラビノキシラン含有部位
    を水の存在下に温度100〜145℃、圧力1〜4気圧
    で加熱処理した後、植物細胞壁崩壊酵素を作用させるこ
    とにより得られた水溶性アラビノキシランを有効成分と
    する腸内有用菌増殖促進剤。
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