JPH06214533A - 高速画面表示方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、画面切換え要求時点から次表示画
面を表示するまでの時間を大幅に短縮化し、画面切換処
理の高効率化および所要のデータ処理作業を能率よく行
うことにある。 【構成】 画像データを所有するサーバ１０とこのサー
バから画像データを受けとって表示部に表示するクライ
アント２０とを有するサーバ／クライアント方式を用い
た画面表示方式において、前記クライアント２０側に複
数の業務プロセスを設け、ある業務プロセス例えば２２
₁ による画像データの画面表示中に、他のある業務プロ
セス２２₂ が前記サーバ側から次に表示すべき画像デー
タを取り込んで画面表示可能な状態に処理することによ
り、画面切換え時に迅速に次に表示すべき画像データを
表示する高速画面表示方式である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、所要の画像データを作
成するグラフィックコンピュータ機能をもつサーバと、
このサーバから種々のサービスを受け取るクライアント
とで構成されるサーバ／クライアント方式に利用される
高速画面表示方式に係わり、特に表示画面切換え時の表
示速度を短縮化する技術を設けた高速画面表示方式に関
する。

【０００２】

【従来の技術】種々の金融機関などでは、その本店等の
上位機器またはホストにて画面作成用プログラムを用い
て例えば種々のサイズ（例えば４，Ａ６等）の金融取引
書類に係わる画像データを作成する一方、各支店はその
画像データ化された種々のサイズの金融取引書類の画像
データを受け取って表示部に画面表示し、金融取引に必
要なデータ処理を行っている。

【０００３】通常、このような金融取引業務にはサーバ
／クライアント方式を用いたＯＡシステムが広く利用さ
れているが、かかる金融取引業務だけでなく、種々の分
野のデータ処理にサーバ／クライアント方式が有効に利
用されている。

【０００４】ところで、このサーバ／クライアント方式
は、図４に示すように所要の画像データを作成するグラ
フィックコンピュータ機能をもつ上位機器またはホスト
コンピュータとなるサーバ１と、このサーバ１から画像
データを受けて表示部に表示する１０〜２０個からなる
下位機器または端末機器となるクライアント２とが直接
接続されている。これらクライアント２側では、ある表
示画面のデータ処理が完了すると、そのデータ処理の完
了ごとにオペレータの指示に従ってサーバ１に画面切換
え要求を行い、必要な画像データを受け取って順次必要
なデータ処理を行なうものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従って、このような画
面表示方式は、表示画面の切換え要求を行った後にデー
タ通信を行って画像データを受けとる通信処理および受
けとった画像データを画像メモリ等に適切に格納する画
面作成処理を実行するので、実際にサーバ１側の画像デ
ータをクライアント２側の画像メモリに格納するまでに
相当な時間がかかり、しかも，その後に画像メモリから
画像データを読み出してクライアント２側の表示部に画
面表示するので、画面切換え要求から次の画像データの
表示画面までに非常に遅くなること。また、クライアン
ト２側のデータ処理はある画像データの表示画面のデー
タ処理が完了するごとに行なうので、データ処理作業が
非常に能率の悪いものとなる。

【０００６】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、表示画面の切換え要求時点から次の画像データの表
示画面を表示するまでの時間を大幅に短縮化し、データ
処理作業を能率よく行う高速画面表示方式を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１に対応する発明は、画像データを所持する
サーバと、このサーバから画像データを受けとって表示
部に表示して所要のデータ処理を実行するクライアント
とを有するサーバ／クライアント方式を用いた画面表示
方式において、

【０００８】前記クライアント側に複数の業務プロセス
を設け、ある業務プロセスが前記表示部に画像データを
画面表示しているとき、他のある業務プロセスが前記サ
ーバ側から次に表示すべき画像データを取り込んで画面
表示可能な状態に処理し、画面切換え時に迅速に次に表
示すべき画像データを表示する高速画面表示方式であ
る。

【０００９】

【作用】従って、請求項１に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、複数の業務プロセスが動作
を開始するとともに、画像データを画面表示する表示権
とサーバとの間で画像データの通信を行う通信権との獲
得アクセスを行い、ある業務プロセスが表示権を獲得し
たときに排他制御を実施して他の業務プロセスが画面表
示処理終了までの間表示権を獲得できない状態に設定
し、一方、他の残りの業務プロセスは画像データの画面
表示中にサーバと次の表示すべき画像データを先き読み
を行って画面表示可能な状態に設定するので、画面切換
え時の次の画像データの表示画面の表示速度を大幅に短
縮でき、効率の良い画面切換え処理を実行できる。

【００１０】また、逆に、ある業務プロセスが先に通信
権を獲得したとき、他の残りの業務プロセスが表示権を
獲得することになり、表示権および通信権の何れが先に
獲得するかは問わないものである。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図１および
図２を参照して説明する。なお、図１は本発明方式を適
用するシステムのうち、特にクライアント側の内部構成
を具体的に示す図、図２はシステムの全体構成図であ
る。

【００１２】すなわち、この高速画面表示方式を適用す
るシステムは、図２に示すようなワークステーションの
基本構成によって構築されている。具体的には、所要の
画像データを作成するグラフィックコンピュータ機能を
もつ上位機器またはホストコンピュータとなるサーバ１
０が設けられている。このサーバ１０は、機能的にはグ
ラフィックコンピュータであるので、グラフィック画面
を作成するためのキーボード，マウス等データ入力機器
１１や作成画面を確認するためのＣＲＴ表示部１２や作
成された画像データを記憶する記憶手段等が設けられて
いる。

【００１３】このサーバ１０にはＬＡＮ（ローカル・エ
リア・ネットワーク）１３を介して複数の下位機器また
は端末機器となる例えばパーソナルコンピュータなどを
用いた複数のクライアント２０，…が接続されている。

【００１４】各クライアント２０は、図１に示すように
従来のクライアント（図４）と異なって画面制御機能を
もった構成を有しており、具体的には、サーバ１０との
間で画像データの通信を行なう通信機能をもつ通信プロ
セス２１、画像データを格納する画面作成処理およびこ
の作成された画像データを表示する複数の業務プロセス
２２₁ ，２２₂ ，…，２２_n 、自己のクライアント側の
業務処理上必要な業務プロセス制御用メッセージキュー
２３を作成し、かつ、複数の業務プロセス２２₁ ，２２
₂ ，…，２２_n を起動する業務メニュープロセス２４が
設けられている。

【００１５】これら複数の業務プロセス２２₁ ，２
２₂ ，…，２２_n は、業務プロセス制御用メッセージキ
ュー２３の内容を確認しながら、デイスプレィ２５に画
面表示を行なうための表示権を獲得したり、或いはサー
バ１０との間で画像データの通信を行なうための通信権
を獲得したりし、決して２つ以上の業務プロセス２
２₁ ，２２₂ ，…，２２_n が同時に表示権を獲得した
り、或いは通信権を獲得したりするものではない。２６
は画像データを格納する画像メモリである。次に、以上
のようなシステムを用いた高速画面表示方式の動作を説
明する。

【００１６】先ず、クライアント２０側の業務メニュー
プロセス２４は、所定のプログラムに基づいて業務プロ
セス制御用メッセージキュー２３を作成し、メモリ上に
表示権エリアと通信権エリアとを確保し、これら表示権
エリアおよひび通信権エリアとにそれぞれディスプレィ
２５に対して画像データを画面表示させるための表示
権、サーバ１０と通信を行なわせるための通信権をそれ
ぞれセットする。これら表示権および通信権のセットは
それぞれ例えばフラグ“１”をセットすることにより行
なうものとする。

【００１７】ここで、業務メニュープロセス２４は、業
務プロセス制御用メッセージキュー２３の表示権エリア
と通信権エリアにそれぞれ表示権および通信権をセット
した後、複数の業務プロセス２２₁ ，２２₂ ，…，２２
_n を起動する。

【００１８】起動された各業務プロセス２２₁ ，２
２₂ ，…，２２_n は、図３に示すようにそれぞれ業務プ
ロセス制御用メッセージキュー２３内の表示権および通
信権を獲得するためのアクセス制御を行なう。このと
き、業務プロセス例えば２２₁ が表示権を獲得すると、
メッセージキュー２３の該当エリアのフラグ“１”を
“０”に反転して排他制御機能をもたせるとともに、画
像メモリ２６に既に格納されている画像データを読み出
してデイスプレィ２５に画面表示することにより、所要
とするデータ処理を行なう。

【００１９】他の業務プロセス例えば２２₂ 〜２２
_n は、表示権エリアのフラグが“０”となっているの
で、表示権を獲得するためのアクセス処理が不可能とな
るが、通信権を獲得するためのアクセス処理を行うこと
ができる。つまり、業務プロセス２２₁ を除く他の業務
プロセス２２₂ 〜２２_n は、業務プロセス制御用メッセ
ージキュー２３内の通信権を獲得するためのアクセス処
理を実行する。ここで、業務プロセス例えば２２₂ が表
示権を獲得すると、同様にメッセージキュー２３の通信
権エリアのフラグ“１”を“０”に反転するとともに、
通信プロセス２１を利用してサーバ１０との間で次に表
示すべき画像データの通信処理を実行する。

【００２０】つまり、表示権を得た業務プロセス２２₁
が画像データをデイスプレィ２５に画面表示している間
に、業務プロセス２２₂ では通信権を獲得してサーバ１
０から画像データの先読み処理によって画像データを取
り込んで画像メモリ２６の所定のアドレスに順次格納す
る画面作成処理を行っていき、その画面作成処理終了後
には待機している。この段階においては、他の残りの業
務プロセス２２₃ 〜２２_n は何れも表示権および通信権
を獲得できずに待機状態にある。

【００２１】しかる後、業務プロセス２２₁ が画面表示
処理を終了すると、メッセージキュー２３に表示権を返
却する処理を行う。この表示権の返却処理は、メッセー
ジキュー２３の表示権エリアのフラグ“０”を再び
“１”に戻す処理である。ここで、メッセージキュー２
３の表示権エリアがフラグ“１”となると、前述と同様
に複数の業務プロセスが繰り返し表示権を獲得するアク
セス処理を行うことになる。

【００２２】このように表示権エリアのフラグが“１”
に戻った時点で、各業務プロセス２２₁ 〜２２_n では再
び表示権を獲得するためのアクセス処理に入るが、ここ
で例えば業務プロセス２２₂ が表示権を獲得すると、該
当エリアのフラグ“１”を“０”に反転するとともに、
既に先読みした画像メモリ２６の画像データを読み出
し、現在表示されている表示画面に重ね合わせた後、そ
の下側のバック側画面（表示中であった画面）を消去す
ることにより画面切換えを終了する。

【００２３】従って、以上のような高速画面表示方式に
よれば、予め業務メニュープロセス２４にてメッセージ
キュー２３を作成し、ディスプレィ２５に画面表示させ
る表示権およびサーバ１０との通信を行わせる通信権を
セットするようにしたので、各業務プロセス２２₁ 〜２
２_n では、そのメッセージキュー２３の内容に基づいて
表示権および通信権を獲得すればよく、しかも各権利を
獲得した後はセット内容を変化させて排他制御状態を作
り出すようにしたので、多数の業務プロセス２２₁ 〜２
２_n が混乱することなく適切に所要とするデータ処理を
実行できる。

【００２４】また、表示権を獲得した業務プロセスがデ
ィスプレィ２５に画像データを画面表示しているとき、
他の業務プロセスでは通信権を得たものから通信プロセ
ス２１を介してサーバ１０から画像データを受信し、画
面作成処理を行って次に表示すべき画像データを画像メ
モリ２６に格納して待機しているので、画面切換えの度
にデータ通信および画面作成処理を待つ必要がなくな
り、従来のような画像データの通信や画面作成等による
オーバヘッドを解消することができ、ひいては画面切換
え要求があったときに速かに次画面を表示でき、所要と
する業務作業を円滑に処理できる。

【００２５】なお、上記実施例では、クライアント側に
複数の業務プロセスを設け、これら業務プロセス２２₁
〜２２_n がメッセージセキュー２３に基づいて表示権お
よび通信権を獲得し、同時刻に画像データの画面表示と
画像データの通信を行うようにしたが、同一の考えの下
に表示権および通信権以外の権利も新たに付加して必要
な処理を行うこともできる。また、上記実施例では、複
数の業務プロセスが通信権よりも先に表示権を獲得する
ような説明をしたが、表示権よりも先に通信権を獲得す
る場合も当然ありうるものであり、この場合には通信権
を獲得した業務プロセス以外の業務プロセスが表示権を
獲得するアクセイ処理を行うものである。その他、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
る。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表
示画面の切換え要求時点から次表示画面を表示するまで
の時間を大幅に短縮でき、画面切換処理の高効率化およ
び所要とするデータ処理作業の能率を大幅に向上できる
高速画面表示方式を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる高速画面表示方式を適用したシ
ステムの構成図。

【図２】サーバ／クライアント方式を用いたシステムの
うち、特にクライアント側の内部構成を具体的に示す
図。

【図３】各業務プロセスの表示権および通信権の獲得お
よび獲得不可状態を説明する図。

【図４】従来の高速画面表示方式を適用したシステムの
構成図。

【符号の説明】

１０…サーバ、１３…ＬＡＮ、２０…クライアント、２
１…通信プロセス、２２₁ 〜２２_n …業務プロセス、２
３…メッセージキュー、２４…業務メニュープロセス、
２５…デイスプレイ（ＣＲＴ表示部）、２６…画像メモ
リ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 康 広島県広島市中区大手町二丁目７番10号 東芝中国システム開発株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像データを所持するサーバと、このサ
   ーバから画像データを受けとって表示部に表示して所要
   のデータ処理を実行するクライアントとを有するサーバ
   ／クライアント方式を用いた画面表示方式において、 前記クライアント側に複数の業務プロセスを設け、 ある業務プロセスが前記表示部に画像データを画面表示
   しているとき、他のある業務プロセスが前記サーバ側か
   ら次に表示すべき画像データを取り込んで画面表示可能
   な状態に処理し、画面切換え時に迅速に次に表示すべき
   画像データを表示することを特徴とする高速画面表示方
   式。