JPH06213878A - 超音波映像検査装置 - Google Patents

超音波映像検査装置

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JPH06213878A
JPH06213878A JP5020631A JP2063193A JPH06213878A JP H06213878 A JPH06213878 A JP H06213878A JP 5020631 A JP5020631 A JP 5020631A JP 2063193 A JP2063193 A JP 2063193A JP H06213878 A JPH06213878 A JP H06213878A
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scan
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JP5020631A
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Inventor
Hiroaki Yanagimoto
裕章 柳本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】測定対象位置の前後にも大きな反射部分がある
ような場合であっても、容易に焦点合わせができるよう
な超音波映像検査装置を提供する。 【構成】先ず広い幅のゲートの下で、傾斜走査を行い測
定データを画像表示する。ここで、明確に表示されてい
る映像部分をオペレータが選択し、その画面上の位置を
入力する。これに基づいて被検体の音速を確定し、狭い
幅のゲートの下で、再度傾斜走査と画像表示を行う。こ
の画像では、近接した反射面も鮮明に表示される。そこ
で、この画面に対して入力された表示データの位置情報
と深さ方向の位置関係を示す関係情報とに基づいて画像
処理装置がその映像についての測定値が採取されたとき
のプローブの深さ方向の位置を求めてそこにプローブを
位置決めする。これにより検査面に対して自動的に焦点
合わせが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波映像検査装置
に関し、詳しくは、超音波測定に慣れていない人でも所
定の深さの検査位置に焦点型の超音波探触子(以下プロ
ーブ)の焦点を容易に合わせることができるような超音
波映像検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波測定装置の1つである超音波映像
検査装置(これには焦点合わせ型のプローブを用いる超
音波映像探査装置が含まれる。) は、被検体の内部をB
スコープ像やCスコープ像の映像として表示することが
可能である。より鮮明な映像を採取するために、この種
の映像装置は、プローブの音響特性や媒体、被検体内部
でのそのときの温度による音速等の各種の測定条件を入
力し、それに応じて被検体内の所望の深さ位置にプロー
ブの焦点を設定する焦点合わせ作業が必要である。
【0003】従来、この焦点合わせ作業は、オシロスコ
ープ等を使用して被検体からの反射波形(Aスコープ
像)を観察して行われている。それは、まず、観察波形
を参照して測定したい深さやゲート幅等を設定し、次に
目標となる反射エコーが最大となるように焦点型のプロ
ーブを被検体に対して上下移動させる操作(深さ(Z方
向)の位置決め)を行い、測定したい深さにプローブの
焦点を合わせるものである。
【0004】超音波映像検査装置の中には、これとは別
に、被検体の音速等の音響特性値やプローブの水中焦点
距離、測定したい深さ、ゲート幅等の測定条件をその画
像処理装置(制御装置)に入力すると、画像処理装置に
おいて測定したい深さに焦点が合うような演算がなさ
れ、その演算結果に基づいて焦点位置にプローブの焦点
が自動的に設定されるようなものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの場合
にも装置を走査するオペレータには超音波測定技術に関
する知識や被検体の音響特性に関する知識、さらにはオ
シロスコープ等の操作を含めた電子計測に関する知識が
必要である。そこで、オペレータとしては、専門家であ
る測定エンジニア以外、超音波映像検査装置を扱うこと
が難しい。ところで、最近では、各種の検査について非
破壊で検査ができる超音波映像検査装置が使用され、装
置の中には携帯可能な装置もあるので、測定エンジニア
以外にも多くの人々がこの種の検査装置を操作するよう
になってきている。
【0006】その結果、超音波測定に熟練していない人
がこの種の検査装置を操作し、利用する機会も多くな
り、一般的な意味で誰でも使用でき、操作のし易いもの
を、という要請がこの種の装置にはある。これらの超音
波映像検査装置は、通常、マイクロプロセッサとメモリ
を有する画像処理装置を備えていて、各種の操作につい
てあらかじめデータを設定することが可能である。そこ
で、先の要請に応えるために簡単な操作で済むようにあ
らかじめある種の操作に関してデータ設定をしておくこ
とができる。
【0007】しかし、検査対象である被検体に応じて行
わなければならない焦点合わせについては、検査対象物
に応じて決まることなので、あらかじめデータ設定によ
り操作を簡単にしておくことが実作業では難しい。その
結果、焦点合わせだけは、被検体の音響特性、材質等を
理解している技術者が電子計測器等を使用して行うこと
になる。これは、必要に応じて被検体内部における超音
波の状態をAスコープ又はCスコープ等で画像表示し、
それを観察しながら測定条件等を考慮に入れて行わなけ
ればならず、これが先の要請に応えられない一因となっ
ている。
【0008】かかる要請に応えるべく、焦点合わせの作
業を容易に行う手段として傾斜断面に沿っての測定を行
って測定画像を表示する方法が、同一出願人により提案
されている(特願平3-128483参照)。この方法は、測定
後の表示画像に対して観察したい位置を指定するだけの
操作で、観察位置への焦点合わせが自動的に行えるとい
う画期的なものである。この方法により未熟練者でも大
抵の場合は容易に焦点合わせをすることができるように
なった。
【0009】とはいうものの、この方法だけでは万全で
はない。例えば、ICパッケージのSiチップとダイパ
ッドとの接着状態を観察しようとするときに、観察対象
に近接したSiチップ表面からのエコーの影響により、
目的とする位置が不明瞭で特定しきれないことがある。
このように測定対象位置の前後に測定対象以外にも大き
な反射部分がある場合や、さらには多層構造の被検体等
の測定の場合には、この手段を用いても未熟練者にとっ
ては必ずしも容易とは言えない。
【0010】その理由は、ゲート幅の設定に起因して測
定画像の分解能が悪いことに因る。このことをゲートの
一般的説明から順を追って説明する。一般に断面測定で
は、余分な反射エコーによるノイズ等の悪影響を避ける
ために、測定したい深さ以外の部分からのエコー信号を
マスクする必要がある。このために、超音波測定装置で
は、深さ方向に対応して時間軸に沿って得られるエコー
信号について一定範囲の深さからエコー信号のみに対応
する所定の時間幅を有する電気的なゲートすなわちゲー
トが設定される。そして、このゲートの幅が狭いほど、
測定の分解能が高くて良好な測定画像が得られる。
【0011】ただし、そのためには前提として、このゲ
ートが超音波の焦点深さに対応してこの焦点位置を含ん
でいることが必要である。ところが、媒質である水から
被検体に超音波が入射するときの屈折により、被検体内
部における超音波の焦点位置は、水中のみにおける焦点
位置から微妙にずれてしまう。この焦点位置のずれ量に
は、屈折率が被検体によって異なることから、ばらつき
が有る。そこで、上記の前提条件を満足するには、かか
る焦点位置の変動範囲に対応してゲートの幅を広く設定
せざるを得ないというのが理由である。
【0012】かかる理由から測定の分解能が制限され
て、上例の如く大きな反射部分が近接しているような場
合には、測定画像がぼやけたものとなってしまう。この
ため、傾斜断面に沿う測定画像による方法の適用範囲が
限られてしまい、焦点合わせが困難となるので不都合で
ある。この発明の目的は、深さ方向において測定対象位
置の前後に測定対象以外にも大きな反射部分があるよう
な場合であっても、超音波測定に慣れていない人や一般
の人も表示画像から所定の映像を選択する操作だけで容
易に焦点合わせができる超音波映像検査装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、この発明の超音波映像検査装置は、所定の深
さに検査面を有する被検体に対して焦点型のプローブに
より深さ方向に傾斜し、かつ平面からみて線状または傾
斜面となるような走査を行う。プローブの焦点位置を含
む範囲にゲートをかけ、一定方向に直線的にかつ深さ方
向には傾斜する走査、あるいは、いわゆるラスタースキ
ャン型走査でラインごとに深さ方向には傾斜する走査
(以下、これらをまとめて傾斜走査という)で得られた
エコーのピーク値を各測定位置に対応して測定データと
して採取する。
【0014】さらに、このピーク値の採取と同時に各測
定位置における被検体とプローブとの深さ方向での位置
関係を設定(例えば、位置関係を決定する関係情報によ
る設定)しておき、これをメモリに保持しておく。そし
て、前記深さ方向傾斜走査により得られた各測定点対応
のピーク値の測定データを各測定点との関係においてデ
ィスプレイの画面に画像表示する。なお、以上の測定と
表示とをまとめて以下傾斜測定表示という。
【0015】そして、ゲート幅を変えて上述の傾斜測定
表示を複数回行うが、先の傾斜測定表示では、焦点位置
の変動をも考慮してかなり広い幅にゲートが設定されて
いる。このとき画像表示された映像は、検査対象面に対
応する探傷部分の付近においては深さ方向に近接した他
の反射源のためにぼんやりとした映像しか得られないこ
とがある。かかる場合は、さらに、検査対象面ではなく
てもよいからディスプレイ上の表示画像のうち鮮明な映
像部分をオペレータが選択し、その画面上の位置を入力
装置により入力する。
【0016】すると、入力された表示データの位置情報
と先の関係情報とに基づいて画像処理装置が、被検体の
音速を求める。あるいは、前記情報に基づいてその映像
についての測定値の採取されたときのプローブの深さ方
向の位置を求めてそこにプローブを位置決めし、そこで
計測した経過時間等に基づいて被検体の音速を求める。
そして、この音速に基づいて正確な焦点位置を算出す
る。この焦点位置に対応して狭い幅にゲートを再設定し
なおしてから、後の傾斜測定表示が行われる。
【0017】このとき画像表示された映像は、近接した
他の反射源の影響を排除して検査対象面に対応する探傷
部分の映像が鮮明に映し出される。そこで、ディスプレ
イ上の表示画像のうち明確に表示されている映像部分を
オペレータが選択し、その画面上の位置を入力装置によ
り入力すると、入力された表示データの位置情報と先の
関係情報とに基づいて画像処理装置がその映像について
の測定値が採取されたときのプローブの深さ方向の位置
を求めてそこにプローブを位置決めし、これにより検査
対象面に対する焦点合わせを行う。
【0018】
【作用】焦点型プローブを用いた超音波画像の特徴とし
て焦点位置以外での反射エコーは低く、かつ、測定対象
付近以外のところでは焦点位置での反射エコーも低くな
る。そこで、被検体の特定の深さにエコーを発生する、
平面的にある程度のエリアを持つ測定対象がある場合に
は、焦点型プローブを用い深さ方向に傾斜する走査によ
り一定方向に被検体を探傷をすると、深さ方向に変化が
ある画像をディスプレイの画面上に得ることができる。
【0019】この画像は、あたかも深さ方向に透視し、
その画像の中で測定対象面となる位置に合焦した部分だ
けが鮮明に強調されたように見えるはずである。そこ
で、ディスプレイ上において、鮮明な映像部分を選択す
ることで深さ方向の測定位置が分かり、そこにプローブ
を位置決めすることで焦点合わせが可能になる。もっと
も、以上のことが有効なのは、深さ方向において検査対
象面の前後近接したところに検査対象面以外には大きな
反射部分がないような場合である。もし、そのようなも
のがあれば、検査対象面となる位置を含む部分の画像は
他の反射部分の影響により不鮮明なものとして表示され
る。
【0020】このような場合には、ディスプレイ上にお
いて、検査対象面の位置を鮮明な映像としては選択する
ことができないのでその代わりに一旦他の鮮明な映像部
分を選択する。すると、このことに基づいて音速等が算
出でき、さらにゲート幅を狭くすることができて、より
精密な再測定および鮮明な映像の再表示が行なわれる。
このようにして、焦点合わせすべき検査対象面に対応す
る位置にある映像が鮮明に描き出されている画像を見れ
ば、超音波測定測定技術や電子計測の技術を熟知してい
ないオペレータでも、その鮮明な画像の位置は画面上誰
しも分かり、それを選択することができる。
【0021】そこで、オペレータが再表示された鮮明な
画像の中から検査対象面に対応する位置を選択してその
位置を入力すれば、この映像検査装置は、この選択され
た位置情報を入力装置より受けてこれにより選択された
映像を採取した深さ方向の位置を関係情報に基づいて算
出し、そこへ自動的にプローブの高さを合わせる。これ
により、例え深さ方向において検査対象面の前後に測定
対象以外にも大きな反射部分があるような場合にも、超
音波測定に慣れていない人であっても単にディスプレイ
に表示された画像から観察したい映像の位置を入力する
だけで簡単に焦点合わせができることになる。
【0022】
【実施例】図1は、この発明の一実施例の超音波映像検
査装置のブロック図であり、図2は、その焦点合わせ処
理のフローチャート、そして図3は、その焦点合わせの
説明図、図4(a),(b)はエコー波形とゲート幅と
の関係を示す説明図である。図1において、20は、超
音波映像検査装置であって、1は、XYZ移動機構を有
するその走査機構である。焦点型のプローブ3は、この
走査機構1に取付られていて被検体17をY方向に主走
査をし、X方向に副走査をする。
【0023】超音波映像検査装置20は、このXY走査
によりそれぞれの測定点でAスコープ像が得られる測定
値を得て、これに基づいてBスコープ像の表示データや
Cスコープ像の表示データを生成してBスコープ像やC
スコープ像の画像を表示する。なお、この実施例におけ
る被検体17には、表面からある深さ位置に検査対象と
なる接合面17bが存在し、さらにそのすぐ上方に他の
接合面17aも存在している(図3参照)。
【0024】走査機構1は、スキャン制御装置2により
制御され、スキャン制御装置2は、インタフェース8を
介して画像処理装置11により制御される。プローブ3
は、超音波探傷器4に接続されている。超音波探傷器4
は、パルサー・レシーバ等から構成されている。これ
は、画像処理装置11からの制御信号に応じてその送信
端子からプローブ3に所定の測定周期でパルス信号を送
ってプローブ3を駆動する。このとき発生した超音波に
対して被検体17から得られるエコーをプローブ3が電
気信号に変換し、この変換された電気信号をプローブ3
からエコー受信信号としてその受信端子で受ける。そし
て、これを増幅し、さらに検波し、得られた信号をピー
ク検出回路5や時間計測回路6に送出する。
【0025】ピーク検出回路5は、検波されたエコー受
信信号から所定の位置にゲートをかけて必要なエコー部
分のピーク値を検出し、これをA/D変換回路7に出力
する。なお、ゲート位置は、インタフェース8を介して
画像処理装置11から受けた設定信号による。ピーク検
出回路5は、この設定信号に応じて、例えば、表面エコ
ーを検出して時間カウントをすることでゲートを設定す
る。
【0026】時間計測回路6は、表面エコー検出後の経
過時間を計測する回路であり、測定データごとに表面エ
コーからデータ測定までの経過時間を求め、これをイン
ターフェイス8を介して画像処理装置11に送出する。
A/D変換回路7は、画像処理装置11からの制御信号
に応じて得られたピーク値のアナログ信号を、例えば、
8ビット256段階でデジタル値に変換する。このデジ
タル値を画像処理装置11のマイクロプロセッサ(MP
U)9が処理できるように入力データとしてバス14に
送出する。
【0027】以上の構成において超音波映像検査装置2
0は、通常の測定状態にあっては、例えば、プローブ3
は、X方向に1ライン走査後にY方向にピッチ送りさ
れ、X方向に先とは逆方向に走査する、いわゆるX方向
での往復走査により被検体17をXY平面上で走査す
る。この走査で所定のピッチで割り当てられる各測定点
ごとにピーク検出回路5でピーク値が検出され、それを
デジタル値の形でMPU9が取込む。MPU9は、これ
らピーク値のデータを各測定点に対応して順次メモリ1
0に記憶していく。
【0028】また、後述する焦点合わせのための測定で
は、XY平面走査におけるX方向あるいはY方向の1ラ
インの走査に応じてZ方向の走査も加えて行い、深さ方
向(Z方向)に傾斜する、ここで言う傾斜走査を行う。
この傾斜走査の具体例については後述する。なお、MP
U9が測定データをメモリ10に記憶する場合には、各
測定点に対応する識別情報を記憶したエリアをメモリ1
0に設けておき、識別情報に対応して各測定点から得ら
れた測定データ等を記憶するようにすることができる。
【0029】さて、バス14には、マイクロプロセッサ
9のほかに、操作パネル(図示せず)、各種プログラム
やデータを記憶したメモリ10、画像メモリ12、ディ
スプレイ13等が接続されている。そして、ディスプレ
イ13には、タッチスクリーン15が画面に装着されて
いる。このタッチスクリーン15は、タッチスクリーン
インタフェース16を介してバス14に接続されてい
る。そこで、そのタッチ位置が割り込み処理によりMP
U9に読込まれる。このタッチスクリーン15は、この
発明における選択された表示映像部分の画面上における
位置情報を与える入力装置の具体例の1つである。
【0030】ここで、メモリ10には、斜面走査プログ
ラム10a、平面走査プログラム10b、焦点合わせプ
ログラム10c、音速演算プログラム10d、ゲート演
算設定プログラム10e、表示処理プログラム等の各種
プログラムが、格納されている。そして、そのパラメー
タ記憶領域10fには、傾斜走査関数Zs=f(x),
Zs=f(y)等が記憶されている。
【0031】斜面操作プログラム10aは、特に初期位
置指定がなされていないときにはプローブの初期位置設
定が行われる。これがMPU9により実行されると、M
PU9は、あらかじめ操作パネルから入力されたプロー
ブ3の焦点距離と被検体17との位置関係(通常、所定
の水槽の底部に被検体17は配置されているので、その
厚み等が操作パネルから入力されることでこの位置関係
が決定される。)に応じて測定開始点において、まず、
被検体17の表面直下に焦点が位置付けられるようにプ
ローブ3のZ座標位置(高さ)を算出してプローブ3を
位置決めする(図3の位置A参照)。
【0032】特別に位置設定があった場合には、それに
従ってプローブ3がZ方向で位置付けられるが、そのよ
うな場合を除いてこの位置が傾斜走査の基準位置(初期
位置)になる。そして、MPU9は、測定開始とともに
Y方向(又はX方向)の測定点の更新に応じて測定点の
Y方向(又はX方向)の座標位置から前記の傾斜走査関
数Zs=f(y)(又はZs=f(x))に従って演算
を行い、Z座標の位置座標Zsを算出する。さらに、M
PU9は、Y方向(又はX方向)の走査とともにこのZ
座標の算出結果に応じてZ方向に走査する傾斜走査の制
御を行う。このときにプローブ3が位置付けられるZ方
向の座標は、先の傾斜走査関数により算出された値で決
定されることになる。
【0033】なお、以下においてはY方向の走査に応じ
て深さ方向の走査を行う場合の例を中心として説明す
る。X方向の走査に応じて深さ方向の走査を行う場合も
同様であり、このときには傾斜走査関数がZs=f
(x)になるだけであって、実質的な相違はないのでこ
れについては説明を割愛する。ここで、傾斜走査関数f
(y)が一次関数のときには、Y方向の座標更新に対応
して所定のピッチでZ方向(高さ方向)にプローブ3が
移動する。その結果、通常は、Y方向の走査に応じてプ
ローブ3は、被検体17に対して所定のピッチで接近し
ていくことになる。このことにより被検体17は、側面
からみて傾斜した平面走査をプローブ3により受ける。
【0034】ところで、このような焦点合わせについて
は、プローブ3の焦点距離を知る必要がある。プローブ
3の焦点距離は、それぞれに固有のものである。それ
は、使用時には既知の値である。使用環境に応じた焦点
距離を得るときには、単純なゲージを用いてもよいし、
プローブと一体で動作するようにした距離センサを用い
てもよい。これには、特定の技術知識は不要である。な
お、この発明では、深さ方向に向かう傾斜走査の結果で
焦点合わせが行われるので、たとえ使用環境におけるプ
ローブの焦点距離が不明であってもプローブ3の焦点距
離さえ分かっていれば、それによって傾斜走査の初期設
定の焦点位置がおおよその位置で決定できる。ここでの
焦点合わせとしてはそれだけで済む。
【0035】平面走査プログラム10bは、通常の二次
元走査プログラムであり、MPU9がこのプログラムを
実行することでMPU9は、プローブ3のZ座標(高
さ)が設定されるとその高さ(Z座標)を固定にしたま
まY方向に所定のピッチで主走査をし、X方向に副走査
をする。なお、斜面走査プログラム10aも平面走査プ
ログラム10bもX方向、Y方向の測定ピッチはあらか
じめ設定された距離で行われる。Y方向の測定ピッチ
は、X方向の測定ピッチと同じである場合もあれば、そ
れより粗い場合もある。
【0036】また、斜面走査プログラム10aもここで
は通常のXY走査と同様にX方向の1ラインの走査が終
了した時点でY方向に1ピッチ移動し更にZ方向にも1
ピッチ移動してX方向の走査を逆方向から行う、往復走
査である。さらに、X方向の帰りの走査が終了した時点
でもY方向に1ピッチ移動し更にZ方向にも1ピッチ移
動して次の走査に入る。したがって、X方向の走査が繰
り返されてY方向の走査が進むに連れ、Z方向の位置
も、最初の測定点の基準位置から順次下がっていく。
【0037】被検体17が2つの近接した接合面17
a,17bを有している場合を例にとって、図3を参照
しながらこれについて詳述すると、基準位置のときには
被検体表面に焦点が合っており(位置A)、徐々に焦点
位置が下がって、接合面17aに合い(位置B)、接合
面17bに合い(位置C)、さらに被検体17の内部に
焦点が移る(位置D)。また、位置Bにおけるエコー波
形とゲートとの関係を図4(a)に示し、位置Cにおけ
るエコー波形とゲートとの関係を図4(b)に示す。こ
こに、Tは打ち出し波、Sは表面エコー、Faは接合面
17aからの反射エコー、Fbは接合面17bからの反
射エコー、G,G’はゲートであり、これらは時間軸t
に沿って示されている。
【0038】そして、焦点合わせプログラム10cは、
タッチスクリーン15により指定されたディスプレイ1
3の画面上のX座標の位置からそれに最も近い測定点
(表示画像の画素と測定点とが1対1で対応するときに
は、その画素が指定されることでそれが測定位置に一致
することになる。)を割り出してプローブ3の走査上の
Z座標を前記の傾斜走査関数f(x)から得て、その位
置にプローブ3を位置決めする処理をする。
【0039】音速演算プログラム10eは、傾斜走査に
より測定されたデータとこれについて時間計測回路6に
より計測された時間から被検体17の音速を算出するプ
ログラムである。図3と図4を参照しつつ具体的な一例
をあげると、被検体17の表面に合焦点での水距離と接
合面17aに合焦点での水距離との差dz、被検体17
の内部での焦点深さの差df、被検体の音速C17、水
の音速Cwの間に、プローブの振動子径に較べ焦点距離
が十分大きい場合には(C17/Cw)と(dz/d
f)とがほぼ等しくなるという関係があることを利用し
て音速を算出する方法等がある。
【0040】これは、通常は付帯条件も満足されること
からこれらを等置し、さらに表面エコーSから接合面1
7aまでの経過時間tsfが(2×df/C17)であ
ることを利用して、その式を変形する。すると、音速C
17は(2×Cw×dz/tsf)の平方根として求め
られる。なお、経過時間tsfは、時間計測回路6を用
いて計測されるが、超音波測定ともに常時計測して記憶
しておき後から対応する値を取り出して用いてもよい
し、計測すべき位置等が指定されてから計測してもよ
い。
【0041】ゲート演算設定プログラム10eは、ゲー
トG,G’等(図4参照)の幅等を算出するプログラム
である。被検体17の音速が不明のときには広い幅にゲ
ートが設定され(ゲートG’)、被検体17の音速の確
定後には狭い幅にゲートが設定される(ゲートG)。音
速が確定すれば正確な屈折率が算出できるので、被検体
の内部における焦点位置が正確に予測できる。そして、
焦点位置が正確に予測できれば、ゲート幅が狭くても焦
点位置を逃すことなく確実に測定を行うことができる。
【0042】ところで、前記のような傾斜走査により得
られた画像は、プローブ3の合焦点部が順方向の走査に
伴って次第に深くなる深さ方向に透視した平面画像(こ
こでは傾斜画像という)になる。この画像の各画素と走
査機構のZ軸の座標位置(走査上のZ座標値)、すなわ
ち、被検体17とプローブ3との間隔は、前記傾斜関数
f(y)により対応関係が採られている。そこで、先の
走査上のZ座標は容易に求めることができる。なお、こ
のZ座標の算出は、傾斜関数f(y)によることなく、
各測定点の測定に対応してプローブ3のZ座標の位置
(高さ)をメモリ10に記憶しておいて測定点とプロー
ブ3の高さとの対応を採ることでもよい。また、測定点
が画素対応のときには、ディスプレイ13の表示画素に
対応してメモリ10にプローブ3の高さのデータが記憶
されるようにしてもよい。
【0043】次に、画像処理装置11の焦点合わせの処
理について、図2のフローチャートに従って説明する。
まず、所定の焦点合わせ機能キーが入力された時点で図
2の処理がスタートし、そのステップで操作パネルか
らプローブ3の焦点距離と被検体17の厚さ等の初期情
報を入力する。一方、メモリ10の所定領域には超音波
探傷器4の送信パルスの発生周期やピーク検出回路5の
ゲート幅G’等について、あらかじめ超音波映像検査装
置として最もよく使われる設定値が記憶されている。
【0044】そこで、このときMPU9は、それらの設
定データを参照してインタフェース8を介して各種回路
に必要な設定データを設定する。例えば、このとき、ピ
ーク検出のゲート幅は、0.1μsから数μs程度の期
間に設定される。これらの設定値は可変であるが、設定
値を変えなくても機能上、問題はないので、超音波測定
について知識がない限り、広いゲート幅G’を他の値に
設定変更する必要はない。
【0045】なお、ゲート位置は、プローブ3の焦点位
置に合わせて行われ、表面エコーを検出してからの時間
として設定される。設定される時間は、Y方向における
傾斜走査の場合には、Y方向の走査距離に応じて傾斜関
数により決定されるZ座標の各測定位置を得て、この位
置に基づいてプローブ3の焦点位置を割出してゲート設
定のための時間を算出する。ゲート演算設定プログラム
10eは、このような処理も行う。その算出結果は、傾
斜走査に対応してMPU9によりインタフェース8を介
してピーク検出回路5に与えられる。
【0046】次のステップにおいて、測定開始位置
(初期位置)にまずプローブ3が位置付けられる。すな
わち、プローブ3の高さ方向の基準位置としてプローブ
3の焦点がその表面直下に来る距離と等しくなるように
被検体17とプローブ3との間隔が設定される(図3の
位置A参照)。ステップで、操作パネル上の測定開始
キーの入力待ちループに入り、走査開始か否かをそのキ
ー入力により検出する。
【0047】キーが入力されると、次のステップにお
いて、斜面走査プログラム10aが起動され、傾斜走査
測定が開始され、MPU9の斜面走査プログラム10a
の実行により被検体17は、Y方向の測定点更新(測定
位置の更新)ともに傾斜走査が行われる。その結果、X
方向の1ラインの走査が終了するごとにY方向に1ピッ
チ移動するとともに徐々に被検体17とプローブ3との
間隔が接近して傾斜走査が行われる。
【0048】このY方向における傾斜走査のXY走査に
応じて各測定点に対応して得られたピーク値の多階調の
データは、その都度現在の走査位置のXY座標に応じて
そのXY座標に対応する画像メモリ12のアドレスに表
示データとして記憶される。画像メモリ12に記憶され
た表示データは、次にディスプレイ13のビデオメモリ
に転送され、ディスプレイ13に内蔵されたコントロー
ラの制御の下にその画像が表示される。このとき表示さ
れている画像は、深さ方向に傾斜走査を行った場合の探
傷映像となっている。
【0049】ところで、これは、広い幅のゲートG’の
下での測定画像であることから、被検体17の内部の2
つの接合面17a,17bが近接しているような場合に
は、これらからの反射エコーFa,Fbが同時にゲート
G’内に入ってしまい峻別不能となる。このため、この
測定画像では、反射エコーの強い位置B(接合面17
a)は比較的明瞭であるが、肝心の目標とする位置C
(接合面17b)は接合面17bからの影響によってぼ
んやりしたものとなっている(図6参照)。
【0050】さて、次のステップにおいて、焦点合わ
せプログラム10cが起動され、オペレータが画面上で
鮮明な表示位置を指定して焦点あわせを行う。本来は目
標とする位置Cを指定したいのであるが、位置Cがぼん
やりしているので、とりあえず他の鮮明な表示位置例え
ば位置Bに対応してタッチスクリーン15をタッチする
と、ステップに移行する。そして、このタッチによる
割込み信号がインタフェース16を介してMPU9に入
力される。その結果、このステップで、MPU9は、
焦点合わせ処理を行う。
【0051】すなわち、MPU9は、割込み信号を受け
ると、ディスプレイ13上に表示された位置Bの表示座
標をタッチスクリーン15からの位置信号から割出し
て、そのY座標を抽出し、抽出した測定位置から傾斜関
数f(y)に従って走査上のZ座標を算出してその位置
にプローブ3を位置決めする。この位置が、位置Bに対
応する接合面17aに対してプローブ3の焦点の合った
高さ位置である。
【0052】次のステップで、操作パネル上のキーの
入力待ちループに入り、再度傾斜測定を行うか否かを、
そのキー入力により決定する。接合面17aを測定する
場合には既に焦点合わせが済んでいるので再度の傾斜測
定を行う必要はなく、この場合にはステップ(14)に
移る。今回は、接合面17bを測定したいので、再度の
傾斜測定を行うべく、ステップに移る。
【0053】ステップでは、音速演算プログラム10
dが起動される。そして、先ず現在焦点が合わされてい
る接合面17aについての経過時間tsfが計測され
る。次にステップで、音速演算プログラム10dが既
述の方法で被検体17の音速C17を算出する。さら
に、ゲート演算設定プログラム10eは、音速C17が
判明したことに基づいてゲートを狭い幅のゲートGに再
設定する。ゲートの幅が狭くも、音速が確定したことに
より屈折率等も明確になるので焦点位置が正確に予測で
きる。そこで、確実にゲートが焦点位置に対応ずけられ
る。また、ゲートの幅が狭いので、欠陥エコーFa,F
bが明瞭に分離される(図4のG参照)。
【0054】ステップ(10)及びステップ(11)で
は、ステップ及びステップと同様の処理が繰り返さ
れ、再度傾斜測定が行われて斜面の探傷映像が再表示さ
れる。なお、ここでは同一のプログラムを利用するため
に全面を再測定したが、ステップで焦点合わせされた
位置B以降の部分のみを再測定・再表示してもよい。こ
の場合、プログラムは多少複雑になるが、処理時間が短
縮されて作業効率は良い。このように、狭い幅のゲート
Gの下で測定され表示された探傷映像は、分解能が向上
している、そこで、図5の如く、近接した接合面17
a,17bのそれぞれが明瞭に表示されている。すなわ
ち、接合面17aに対応した位置Bばかりでなく、接合
面17bに対応した位置Cにも鮮明な表示が現れる。
【0055】このように位置Cが鮮明になったところ
で、ステップ(12)及びステップ(13)において、
ステップ及びステップと同様にしてオペレータが画
面上で鮮明な表示位置Cを指定して焦点あわせを行う。
その結果、このステップ(13)で、MPU9は、位置
Cに対応する接合面17bに焦点合わせ処理を行う。次
のステップ(14)で、MPU9は、操作パネル上の走
査測定開始キーの入力待ちループにより走査開始か否か
を検出する。このキーが入力されると、次のステップ
(15)において平面走査プログラム10bが起動さ
れ、MPU9は、前記の焦点合わせされた高さに固定さ
れたプローブ3により測定開始位置から通常のXY走査
による平面走査を行う。この平面走査測定によって得ら
れる平面画像は、測定したい深さに焦点の合った鮮明な
映像になる。
【0056】このように、オペレータは、焦点合わせに
際して、得られた焦点合わせのための画像(これは、結
果的にXY平面に対して傾斜する斜面像になる)から測
定したい深さの付近のうち鮮明な箇所を、タッチスクリ
ーン15上で単にタッチすれば焦点合わせが済む。MP
U9は、タッチされた箇所に対応する画素のX方向の位
置座標からX方向の測定点の位置を求め、このX方向の
測定位置から傾斜関数Zs=f(x)(又はZs=f
(y))によりZ方向での測定位置を求め、その座標値
に従ってMPU9は、プローブ3と被検体17との間隔
が設定されるように走査機構1のZ軸を移動させる制御
をする。
【0057】さらに、多層構造物等の如く反射面が近接
して一回の焦点合わせでは目標とする部分の鮮明な画像
が得られ難い場合でも、一旦他の鮮明な箇所に焦点合わ
せを行った後に、再度、焦点合わせのための画像を表示
させればよい。今度は、鮮明な画像が得られるから、そ
の中から測定したい深さに対応した鮮明な箇所を、タッ
チスクリーン15上で単にタッチすれば目標への焦点合
わせが済む。したがって、深さ方向において測定対象位
置の前後に測定対象以外にも大きな反射部分があるよう
な場合であっても、超音波や電子計測器等に関する特定
の技術知識がなくても、極めて簡単に超音波映像検査装
置の焦点合わせができる。
【0058】以上説明してきたが、実施例での焦点の合
った座標指定方法は、タッチスクリーンによっている
が、これは、タッチスクリーンに限らず、マウスやキー
ボード(特にそのカーソル移動キーなど)等による座標
入力であってもよい。実施例における傾斜関数は、深さ
方向であるZ方向の測定位置をX,Yのいずれかの方向
の走査に対応して決定するものである。傾斜関数は、得
られた測定値のZ方向の位置と得られた測定値から生成
された画面上の表示データとの対応を採るための関係情
報の具体例の1つに過ぎない。これは、画面上において
選択された映像の位置からそれに対する測定値が採取さ
れた深さ方向の位置が割出せる関係情報であればどのよ
うな情報であってもよく、関数である必要はない。例え
ば、測定位置座標は、測定点に対応して設けられた識別
情報に対応してテーブル化されて管理されてもよい。
【0059】実施例では、X,Y方向に二次元走査して
平面画像を得ているが、Y方向又はX方向へ1ライン走
査した結果の画像が明確であれば、それにより指定する
こともできる。1ラインのみの走査による場合には、被
検体に対してプローブを接近させる場合ばかりではな
く、最接近した状態から徐々に離しても同じである。な
お、X,Y,Zの方向は、被検体に対して相対的に決定
されるものであって絶対的なものではない。特に、X,
Yの平面走査ではなく、R,Θの回転走査でも、この発
明は同様に適用可能である。さらに、X,Y,Zの座標
も被検体を載置するテーブルとプローブとの相対的な移
動により決定される。
【0060】したがって、X,Y,Z方向に関係するい
ずれかの前記テーブル側を移動させてそれに対してプロ
ーブ側が固定されるようなスキャン機構を採用すること
もできる。また、さらにZ方向の走査は、例えば、アレ
イ型のプローブを用い電子的に焦点位置を深さ方向にお
いて設定し、これを電気的な制御で移動させる電子的走
査方式を用いてもよい。要するに、走査の仕方はどのよ
うな方向であってもよいが、最低各測定点が線状に並ぶ
状態の走査が行われ、かつ、これと同時に被検体の深さ
方向に向かう傾斜走査が行われればよい。
【0061】実施例では、傾斜走査の開始位置を被検体
の表面直下にしているが、これに限定されるものではな
く、任意の深さから傾斜走査を開始することができる。
また、実施例では、傾斜走査により表示された画像のう
ち1点だけを指定してそこに焦点合わせをしているが、
傾斜走査の表示画像情報をメモリに記憶しておき、機能
キーに応じてそれを呼び出して焦点合わせの前後の位置
等を焦点合わせ位置として再指定できるようにすれば、
被検体内部の深さ方向の複数個所において順次焦点合わ
せを行うことも可能である。さらに、実施例では、エコ
ーのピーク値を検出しているが、これは、ピークに限定
されるものではなく、いわゆるエコーの強弱を含めて、
エコーレベルを検出するものであればよい。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明にあっては、広い幅のゲート設定の下で音速未確定
の被検体でも、走査に対応して焦点型プローブを高さ方
向に順次移動させることにより、映し出される深さが徐
々に深さ方向に変化していく平面映像が得られる。さら
に、反射面が近接している等のためにこの映像では本来
の測定対象位置が鮮明に判別しにくい場合には、一旦、
最も鮮明に表示されている位置を選択する。
【0063】これにより、被検体の音速が確定し、狭い
幅のゲート設定の下でも、傾斜した映像が得られる。し
かも、ゲートの幅が狭いことから、接近した反射面でも
それぞれ鮮明に表示される。そこで、これらの中から目
標とする位置を選択することにより、この位置に自動的
に焦点が合わせられる。その結果、深さ方向において測
定対象位置の前後に測定対象以外にも大きな反射部分が
あるような場合であっても、超音波測定に熟知していな
い人でも簡単に焦点合わせができ、合焦点状態で正確な
測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この発明の一実施例の超音波映像検
査装置のブロック図である。
【図2】 図2は、その焦点合わせ処理のフローチャー
トである。
【図3】 図3は、その焦点合わせの説明図である。
【図4】 図4(a)は位置Bにおけるエコー波形の
例、(b)は、位置Cにおけるエコー波形の例である。
【図5】 図5は、再表示された映像の例である。
【図6】 図6は、表示された映像の例である。
【符号の説明】
1…走査機構、2…スキャン制御装置、3…プローブ、
4…超音波探傷器、5…ピーク検出回路、6…時間計測
回路、7…A/D変換回路、8…インタフェース、9…
マイクロプロセッサ(MPU)、10…メモリ、10a
…傾斜走査プログラム、10b…平面走査プログラム、
10c…焦点合わせプログラム、10d…音速演算プロ
グラム、10e…ゲート演算設定プログラム、10f…
パラメータ記憶領域、11…画像処理装置、12…画像
メモリ、13…ディスプレイ、14…バス、15…タッ
チスクリーン、16…タッチスクリーンインタフェー
ス、17…被検体、17a,17b…接合面、20…超
音波測定装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に検査対象面を有する被検体を焦点型
    のプローブにより探傷して前記被検体から得られるエコ
    ーについて焦点位置に対応して設定されたゲートの範囲
    内のエコーのレベルを検出して測定値とし、この測定値
    に基づき表示データを生成して走査に対応して得られる
    前記検査対象面の測定画像をディスプレイの画面上に表
    示する超音波映像検査装置において、 前記被検体に対して少なくとも前記検査対象面に沿った
    第1の方向と前記被検体の深さ方向に沿った第2の方向
    での走査を行う走査装置と、 前記走査装置を制御して第1の方向の走査において第2
    の方向に傾斜する走査を行い、得られた測定値に基づい
    て前記表示データを生成し、前記ディスプレイの画面上
    に測定画像を表示する傾斜測定表示手段を具備し、前記
    被検体の音速が未確定であることに対応して広い第1の
    幅に前記ゲートの幅が設定されることにより前記ゲート
    が前記焦点位置に対応づけられて前記傾斜測定表示手段
    により測定画像が表示されこの測定画像のうちある第1
    の映像部分が選択されたことを示す信号が外部から入力
    されたときにこの入力信号に応じて前記第1の映像部分
    に対する測定値が採取された第2の方向における位置の
    情報に基づいて前記被検体の音速を確定し、前記被検体
    の確定した音速に対応して狭い第2の幅に前記ゲートの
    幅が再設定されることにより前記ゲートが前記焦点位置
    に精密に対応づけられて前記傾斜測定表示手段により再
    測定して得られた測定画像が再表示され、この再表示さ
    れた測定画像のうちある第2の映像部分が選択されたこ
    とを示す信号が外部から入力されたときにこの入力信号
    に応じて前記第2の映像部分に対する測定値が採取され
    た第2の方向における位置に前記プローブを位置決めす
    る画像処理装置と、 を備えることを特徴とする超音波映像検査装置。
JP5020631A 1993-01-13 1993-01-13 超音波映像検査装置 Pending JPH06213878A (ja)

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