JPH06213799A - フロー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像解析方法 - Google Patents

フロー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像解析方法

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JPH06213799A
JPH06213799A JP5005920A JP592093A JPH06213799A JP H06213799 A JPH06213799 A JP H06213799A JP 5005920 A JP5005920 A JP 5005920A JP 592093 A JP592093 A JP 592093A JP H06213799 A JPH06213799 A JP H06213799A
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particles
particle
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JP5005920A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Horiuchi
秀之 堀内
Shinichi Sakuraba
伸一 桜庭
Riyouhei Yabe
良平 矢辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粒子検出光学系と静止画像撮像光学系とを備え
たフロー式粒子画像解析装置及びその解析方法におい
て、各光学系の構成及び調整が簡単で、正確に粒子検出
ができ、かつ良好な静止画像が得られ高精度な分析がで
きるようにする。 【構成】顕微鏡コンデンサレンズ3とフローセル4の間
に設置された微小反射鏡19により、粒子検出用のレー
ザ光束をフローセル4の粒子の画像取り込み領域の上流
側の近接位置に導き、上記レーザ光の散乱光によりサン
プル液流れ13中の粒子の通過を検出し、この検出に基
づいてフラッシュランプ光源1よりパルス光を発生させ
粒子の静止画像を撮像する。微小反射鏡19は、顕微鏡
コンデンサレンズ3で集束されるパルス光束の周縁部に
粒子検出用のレーザ光束の光路を接近させ、かつ集束さ
れるパルス光束にその光路を交差させないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流れているサンプル液
中に懸濁した粒子の画像を撮像し、粒子を分析するフロ
ー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像解析方法に
係わり、特に血液中や尿中の細胞や粒子を分析するのに
適したフロー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像
解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や尿等のサンプル液中の細胞
や粒子の分類及び分析は、スライドガラス上に標本を作
成し顕微鏡で観察することにより行われてきた。サンプ
ル液が尿の場合には、含まれる粒子の濃度が薄いため、
サンプル液を予め遠心分離器で遠心分離してから観察し
ていた。そして、これらの観察や検査の作業を自動化す
るために、サンプル液をスライドガラス上に塗沫し顕微
鏡にセットした後、顕微鏡ステージを自動的に走査して
粒子の存在する位置で粒子の静止画像を撮像し、特徴抽
出やパターン認識手法を用いた画像処理技術によりサン
プル液中にある粒子の分類や分析等を行う装置が開発さ
れた。
【0003】しかし、上記装置では標本作成に時間がか
かり、また顕微鏡ステージを機械的に移動させながら粒
子を見つけ、顕微鏡視野において粒子を適当な画像取り
込み領域へ移動させる作業が必要である。そのため、分
類や分析のために長時間を要したり、機械的機構が複雑
になるという問題点があった。
【0004】これに対し、上記のような塗沫標本を作成
せず、被検粒子をサンプル液体中に懸濁させたまま連続
的にフローセル中に流し、光学的に分析するフローサイ
トメータによる方法が知られている。フローサイトメー
タによる方法は、サンプル液中の各粒子からの蛍光強度
や散乱光強度を観測するものであり、毎秒数1000個
の処理能力を持っている。しかし、粒子の形態学的特徴
を反映する情報を得ることはむずかしく、従来からの形
態学的特徴による粒子の分類ができない。
【0005】また、連続的に流れているサンプル液中の
粒子の静止画像を撮像し、個々の粒子の静止画像から粒
子を分類及び分析する試みとして、特公昭57−500
995号公報や、特開昭63−94156号公報に記載
のような技術が知られている。
【0006】特公昭57−500995号公報において
は、幅広の撮像領域を有する特殊な形状の流路にサンプ
ル液を流し、パルス光源(以下、フラッシュランプとい
う)を発光させてサンプル液中の粒子の静止画像を撮像
し、その静止画像を用い粒子の分類や分析を行う方法が
示されている。また、上記フラッシュランプはCCDカ
メラの動作に同期して周期的に発光し、顕微鏡を用いて
サンプル粒子の拡大画像がCCDTVカメラ上に投影さ
れる。このフラッシュランプの発光時間は短く、さらに
CCDTVカメラは毎秒30枚の静止画像を撮影するこ
とが出来るので、粒子が連続的に流れていてもその静止
画像を得ることができる。
【0007】特開昭63−94156号公報において
は、画像取り込み領域よりも上流位置に、静止画像撮像
用の光学系とは別の粒子検出光学系を有している。ま
た、サンプル液は、焦点深度の影響を低減するために、
静止画像撮像光学系の光軸に対して垂直方向に偏平な断
面形状になるようにフローセルと呼ばれるガラス等で形
成された流路中に流される。そして、予め粒子検出光学
系において粒子によるレーザ光の散乱光を検出すること
で粒子の通過を検出し、その粒子が画像取り込み領域に
丁度達した時に撮像されるように、粒子の検出時よりあ
る所定の遅延時間後にフラッシュランプを点灯させる。
この方法では、フラッシュランプの発光を周期的に行わ
ずに、粒子検出光学系で粒子の通過が検出された時だけ
タイミングを合わせて静止画像を撮像するので、効率的
に粒子の静止画像を撮像することができ、濃度が薄いサ
ンプル液中の粒子の分類や分析の場合でも粒子の写って
いない無意味な画像を撮像することはない。
【0008】尚、粒子の静止画像を撮像しない通常のフ
ローサイトメータや粒子解析装置において、粒子の通過
を検出するための手段を別に設けた例としては、特開昭
60−260830号公報、特開昭63−231244
号公報、及び特開平1−245131号公報等に記載の
ようなものが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特公昭57−5009
95号公報に記載の方法を利用する場合、試料を遠心分
離しないで分析すると、必要な体積の試料を分析するた
めに非常に多くの枚数の画像を分析しなければならず、
場合によっては画像の枚数が数千から1万数千枚程度必
要となる。このような多数枚の画像を得て画像処理する
には非常に長い時間を要するため、一定時間に分析でき
る検体数が少なく能率が良くないという欠点があった。
さらに、処理時間を短縮するために、処理する画像の枚
数を減らすと、分析できる粒子の数が減り、高精度な分
析が行えない。また、試料の濃度が薄い場合には粒子を
撮像せずに見逃してしまう可能性も高くなる。
【0010】また、特開昭63−94156号公報に記
載の方法では、フローセル上の検出光が照射される位置
(以下、粒子検出位置という)と画像取り込み領域とが
離れているために設定される遅延時間の間に次の粒子が
通過しても検出されず、この間の情報が無駄になる。従
って、粒子濃度がある程度高い場合にはその濃度を正確
に知ることができない。また、粒子検出位置と画像取り
込み領域までの距離が離れているため、フローセル中の
サンプル液の流速の影響により、一定の遅延時間を設定
しても粒子の通過と撮像のタイミングが合わない場合も
ある。
【0011】上記2つの従来技術の問題点を解決するた
め、本出願人は、フローセルにおける粒子検出用レーザ
光束の照射位置を静止画像撮像光学系の画像取り込み領
域に近接させた粒子分析装置を先に提案し出願した(特
願平4−300808号;出願日 平成4年11月11
日)。この先願発明においては、粒子検出光学系を粒子
の静止画像撮像光学系に近接させるための具体的手段と
して、粒子検出用レーザ光束を顕微鏡コンデンサレンズ
の周辺部分に通す構成、粒子検出用レーザ光束を画像撮
像領域内に通す構成、粒子検出用レーザ光束を顕微鏡コ
ンデンサレンズに通さずに静止画像撮像光学系の光軸に
対し垂直な方向からサンプル液の流れに照射する構成の
いずれかを採用している。そして、フローセル中を流れ
るサンプル液中の粒子による上記レーザ光の散乱光を顕
微鏡対物レンズで集光し検出することにより、粒子の通
過を検出する。これらの構成によると、粒子検出光学系
と静止画像撮像光学系とを一部共用させるので、独立し
た粒子検出光学系を別途設置する必要がなく、粒子検出
位置を出来るだけ画像取り込み領域に近づけて配置でき
るので、サンプル液の濃度や流速にも影響されず、能率
良く分類及び分析が行える。
【0012】しかし、上記先願発明においては、以下の
ようなさらに改善すべき点があることがわかった。 (1)顕微鏡コンデンサレンズの周辺部分に粒子検出用
レーザ光束を通す場合には、静止画像撮像用のフラッシ
ュランプの光量を減少させることなく、顕微鏡コンデン
サレンズに粒子検出用レーザ光束を通してサンプル液の
流れに導くことができる。しかし、このように顕微鏡コ
ンデンサレンズの周辺部分を利用するためには、開口絞
りを開けるなどしてレンズの開口数(以下、NA1と表
す)を大きくすることが必要になる。このことは、最良
の顕微鏡画像を得るための必要条件である顕微鏡コンデ
ンサレンズの開口数NA1を顕微鏡対物レンズの開口数
(以下、NA2と表す)と等しいか幾分小さくすること
に反し、従って最良の状態で撮影することができなくな
る。また、顕微鏡コンデンサレンズの周辺部分を利用す
るので、この部分を通るレーザ光束がレンズの収差の影
響を受けやすくなる。さらに、顕微鏡コンデンサレンズ
の外径が大きい場合には、フローセルに入射する粒子検
出用レーザ光束と静止画像撮像光学系の光軸とのなす角
度(以下、フローセルへの入射角度という)が大きくな
り、フローセル表面での反射による損失が大きくなる
他、顕微鏡対物レンズに集光される散乱光はレーザ光束
の直接光より離れた角度の強度の低い散乱光となり、検
出するのに十分な散乱光強度が得られない。
【0013】(2)また、上記の場合、顕微鏡コンデン
サレンズに粒子検出用レーザ光束を通すので、顕微鏡コ
ンデンサレンズと粒子検出光学系の調節が完全に独立し
たものでなくなり、一方の調整のためでも両方の調整を
する必要があり、調整箇所が多くなる。また、粒子検出
光学系と静止画像撮像光学系が顕微鏡コンデンサレンズ
を共用しているため、粒子検出用レーザ光束の設計上の
制約になり、光学系設計が複雑になる。結果として、顕
微鏡コンデンサレンズによるレーザ光束の断面形状への
影響を補正するための光学部品が必要となり、部品点数
が増加し、それらの調整も複雑になる。
【0014】(3)粒子検出用レーザ光束を顕微鏡コン
デンサレンズの周辺部分に通さずに、顕微鏡コンデンサ
レンズの画像撮像領域内に通す場合には、ハーフミラー
を利用したり、粒子検出用レーザ光の波長域をフラッシ
ュランプからのパルス光の波長域とは違ったものにする
等の工夫がなされるが、このレーザ光束の強度が強いと
画像処理の対象とする領域にレーザ光束(直接光)の像
が写ってしまい画像処理上の障害となる。
【0015】(4)粒子検出用レーザ光束を顕微鏡コン
デンサレンズに通さずに静止画像撮像光学系の光軸に対
し垂直な方向からサンプル液の流れに照射する場合、散
乱光を顕微鏡対物レンズで集光せずにレーザ光束の光軸
上で検出するためには新たな光学系等が必要で部品点数
が増加することになり、また散乱光を顕微鏡対物レンズ
で集光して検出するためには、垂直方向の散乱光を利用
することになるので散乱光強度が小さくなる。また、先
にも述べたようにサンプル液の流れは静止画像撮像光学
系の光軸に対して垂直方向に偏平な断面形状にされる
が、上記の場合、粒子検出用レーザ光束がサンプル液の
流れに入射する方向は流れの断面の長手(幅の広い)方
向である。これに対し、上記レーザ光束の焦点深度は浅
く、流れの断面における粒子の流れる位置によって検出
される散乱光強度が変化してしまい、正確に粒子を検出
できない。
【0016】以上のことから、粒子検出光学系を伴った
静止画像撮像光学系を構築するには、光学系の構成が簡
単であること、光学系の調整がそれぞれ独立で簡単であ
ること、粒子検出光学系により十分な散乱光強度が得ら
れ正確に粒子の検出が行えること、粒子の静止画像の画
質を犠牲にしないこと等が望まれる。
【0017】本発明の第1の目的は、比較的短時間の間
に数多くの粒子の静止画像を正確に分析することができ
るフロー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像解析
方法を提供することである。
【0018】本発明の第2の目的は、各光学系の構成及
びその調整が簡単であり、正確に粒子の検出を行うこと
ができ、かつ良好な静止画像が得られ高精度な分析が行
えるフロー式粒子画像解析装置及びフロー式粒子画像解
析方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の目的
を達成するため、本発明によれば、粒子を懸濁させたサ
ンプル液が供給されるフローセルと、パルス光束を発す
るパルス光源、このパルス光源より発せられるパルス光
束を集束させ前記フローセルに照射するコンデンサレン
ズ、及び前記フローセルに照射されたパルス光束に基づ
く前記フローセル中の通過粒子の画像を取り込んで撮像
する撮像手段を有する静止画像撮像光学系と、得られた
静止画像を画像解析し該サンプル液中の粒子の分析を行
う粒子分析手段とを備えるフロー式粒子画像解析装置に
おいて、検出光を発する検出光源、前記コンデンサレン
ズと前記フローセルとの間に設けられ前記検出光を前記
粒子の画像取り込み領域の上流側の近接した位置に導く
反射鏡、及び前記検出光の散乱光により前記粒子の存在
を検出する粒子検出手段を有する粒子検出光学系と、前
記粒子検出手段による検出に基づいて前記静止画像撮像
光学系を動作させる撮像制御手段とを備えることを特徴
とするフロー式粒子画像解析装置が提供される。
【0020】ここで好ましくは、前記反射鏡は、前記コ
ンデンサレンズにより集束される前記パルス光束の周縁
部に前記検出光の光路を接近させ、かつ前記集束される
パルス光束に前記検出光の光路を交差させないように設
けられる。
【0021】また、好ましくは、前記静止画像撮像光学
系は前記フローセルに照射されたパルス光束を集光する
対物レンズをさらに有し、前記反射鏡は、前記対物レン
ズにより集光される前記パルス光束の周縁部に前記検出
光の光路を接近させ、かつ前記コンデンサレンズにより
集束されるパルス光束に前記検出光の光路を交差させな
いように設けられる。
【0022】また、好ましくは、前記検出光源は連続的
にレーザ光束を発するレーザ光源である。
【0023】また、好ましくは、前記サンプル液は血
液、または尿、または尿沈渣成分である。さらに、好ま
しくは、前記粒子は生物細胞である。
【0024】また、上記第1及び第2の目的を達成する
ため、本発明によれば、粒子を懸濁させたサンプル液を
フローセルに流し、パルス光源より発せられるパルス光
束をコンデンサレンズにより集束させて前記フローセル
に照射し、前記フローセルに照射されたパルス光束に基
づく前記フローセル中の通過粒子の画像を取り込んで撮
像し、得られた静止画像を画像解析し該サンプル液中の
粒子の分析を行うフロー式粒子画像解析方法において、
検出光源より発する検出光を、前記コンデンサレンズと
前記フローセルとの間に設けられた反射鏡により前記粒
子の画像取り込み領域の上流側の近接した位置に導き、
前記検出光の散乱光により前記粒子が画像取り込み領域
を通過することを検出し、その検出に基づいて前記パル
ス光源よりパルス光束を発し前記粒子の静止画像を撮像
することを特徴とするフロー式粒子画像解析方法が提供
される。
【0025】ここで好ましくは、前記検出光を、前記コ
ンデンサレンズにより集束される前記パルス光束の周縁
部に接近させ、かつ前記集束されるパルス光束に交差さ
せないようにする。
【0026】また、好ましくは、前記フローセルに照射
されたパルス光束を対物レンズに集光させ、前記検出光
を、前記対物レンズにより集光される前記パルス光束の
周縁部に接近させ、かつ前記コンデンサレンズにより集
束されるパルス光束に交差させないようにする。
【0027】
【作用】上記のように構成された本発明においては、ま
ず、粒子検出光学系によってフローセル中を流れるサン
プル液中を被検粒子が通過したことが画像取り込み領域
に来る前に検出される。即ち、検出光源より発せられた
検出光はコンデンサレンズとフローセルとの間に設けら
れた反射鏡により画像取り込み領域の上流側の近接した
位置に導かれ、粒子検出手段において検出光の散乱光が
検出され、これにより粒子の通過が検出される。そし
て、この検出に基づいて撮像制御手段が静止画像撮像光
学系を動作させ、粒子が丁度画像取り込み領域に来た時
に撮像が行われる。
【0028】上記のように、反射鏡をコンデンサレンズ
とフローセル間に設け、これによって検出光をフローセ
ルに導くことにより、検出光をコンデンサレンズに通さ
なくても良くなり、検出光のためにパルス光源から発せ
られるパルス光束の光量を減少させる必要がなくなる。
また、検出光をコンデンサレンズの周辺部分に通す必要
もなくなることにより、コンデンサレンズの開口数NA
1を対物レンズの開口数NA2と等しいか幾分小さくする
ことができ、最良の顕微鏡画像が得られる。さらに、コ
ンデンサレンズの周辺部分を利用しないことにより、検
出光はレンズの収差の影響を受けない。
【0029】また、検出光をコンデンサレンズに通して
導くことはしないことから、コンデンサレンズ、従って
静止画像撮像光学系の調節と粒子検出光学系の調節とが
完全に独立したものになり、一方の調整のために両方の
調節をする必要がなくなり、調整箇所も少なくなる。さ
らに、粒子検出光学系にコンデンサレンズが含まれない
ことにより、粒子検出光学系における検出光の光路や断
面形状を設計する上での制約がなくなり設計が簡単にな
る。
【0030】また、検出光が反射鏡によって画像取り込
み領域の上流側の近接した位置に導かれることにより、
粒子検出位置と画像取り込み領域との距離が短くなり、
サンプル液の流速の影響によって、粒子の通過と撮像の
タイミングが合わなくなることがない。さらに、粒子が
粒子検出位置から画像取り込み領域に達するまでの所用
時間が短くなり、粒子濃度の影響なく粒子が確実に検出
される。
【0031】また、上記反射鏡を用いて、コンデンサレ
ンズで集束されるパルス光束の周縁部に検出光を接近さ
せることにより、検出光のフローセルへの入射角度をコ
ンデンサレンズの開口数NA1で決まる角度(フローセ
ル上のパルス光束集束位置からコンデンサレンズを見込
む角度の1/2)程度に小さくすることができ、フローセ
ル表面での反射損失が低減される。さらに、上記反射鏡
が、コンデンサレンズで集束されるパルス光束に検出光
の光路が交差しないように設置されることにより、静止
画像中に検出光の直接光が写ることがなく、画像処理上
の問題とならない。
【0032】また、上記反射鏡を用いて、対物レンズに
より集光されるパルス光束の周縁部に検出光を接近させ
ることにより、検出光の直接光に近い散乱角度の散乱光
が対物レンズで集光され、この散乱光が粒子検出手段で
検出される。従って、強度の高い散乱光が得られ粒子検
出の感度が向上する。また、対物レンズで集光される散
乱光の散乱角度の範囲は、直接光に近い散乱角度から対
物レンズの開口数NA2で決まる角度の2倍(フローセ
ル上のパルス光束集束位置から対物レンズを見込む角
度)までの広い範囲となり、粒子の粒径を広い範囲に亘
って検出することが可能となる。さらに、対物レンズに
より集光されるパルス光束の周縁部に接近した検出光の
直接光の光路は対物レンズの周辺部分近傍を通過するの
で、粒子検出に不要な直接光を対物レンズ入射させずに
遮断することが容易になる。
【0033】また、検出光源をレーザ光源とし、このレ
ーザ光源から連続的に検出光としてのレーザ光束を発生
させることにより、フローセルを流れるサンプル液中の
粒子が粒子検出位置を通過することが常に観測される。
【0034】
【実施例】本発明によるフロー式粒子画像解析装置及び
フロー式粒子画像解析方法の一実施例について、図1か
ら3を参照しながら説明する。まず、図1に示す全体構
成図により本実施例のフロー式粒子画像解析装置の構成
を説明する。図1に示すように、本実施例のフロー式粒
子画像解析装置は、静止画像撮像光学系101、粒子分
析手段102、粒子検出光学系103、及び撮像制御手
段104を備える。
【0035】静止画像撮像光学系101は顕微鏡として
の機能を持ち、パルス光源であるフラッシュランプ1、
フラッシュランプ1からのパルス光束を平行にするフィ
ールドレンズ2、フィールドレンズ2からの平行なパル
ス光束10をサンプル液流れ13に集束させる顕微鏡コ
ンデンサレンズ3、粒子を懸濁させたサンプル液が供給
されるフローセル4、フローセル4内のサンプル液流れ
13に照射されたパルス光束を集光し結像位置6に結像
させる顕微鏡対物レンズ5、投影レンズ7を介して投影
した結像位置6の像を取り込み電気信号に変換するTV
カメラ8、パルス光束10の幅を制限する視野絞り11
及び開口絞り12を有する。
【0036】粒子分析手段102は、TVカメラ8から
の電気信号をデジタル信号に変換するAD変換器24、
AD変換器24からの信号に基づくデータを記憶する画
像メモリ25、画像メモリ25におけるデータの書き込
み及び読み出しの制御を行う画像処理制御回路26、画
像メモリ25からの信号に基づき画像処理を行い粒子数
や粒子の分類等の分析を行う特徴抽出回路27及び識別
回路28、画像処理結果を記憶し表示部35に表示させ
たり画像処理制御回路26の制御を行う中央制御部29
を有する。
【0037】粒子検出光学系103は、検出光としての
レーザ光を発する検出光源である半導体レーザ15、半
導体レーザ15からのレーザ光を平行なレーザ光束14
にするコリメータレンズ16、コリメータレンズ16か
らのレーザ光束の1方向のみ集束させるシリンドリカル
レンズ17、シリンドリカルレンズ17からの光束を反
射させる反射鏡18、顕微鏡コンデンサレンズ3とフロ
ーセル4の間に設けられ反射鏡19からのレーザ光束を
サンプル液流れ13上の画像取り込み領域の上流側の近
接した位置に導く微小反射鏡19、粒子による上記レー
ザ光束の散乱光を集光する顕微鏡対物レンズ5、顕微鏡
対物レンズ5で集光された散乱光を反射させるビームス
プリッタ20、ビームスプリッタ20からの散乱光を絞
り21を介して受光しその強度に基づく電気信号を出力
する粒子検出手段としての光検出器22を有する。尚、
顕微鏡対物レンズ5は静止画像撮像光学系101と共用
される。
【0038】撮像制御手段104は、フラッシュランプ
1を点灯させるフラッシュランプ駆動回路30、及び光
検出器22からの電気信号に基づいてフラッシュランプ
駆動回路30を制御するフラッシュランプ点灯制御回路
31を有する。
【0039】また、図2に示すように、フローセル4に
おいては、サンプル送液口40からサンプル液41が供
給され、サンプル送液口40に連通するノズル42の先
端からサンプル液が送り出されると同時に、ノズル42
の横方向に位置するシース液送液口43からシース液4
4が供給され、サンプル液がシース液に包まれる流れを
形成する。そしてサンプル液流れ13は静止画像撮像光
学系101の光軸(顕微鏡光軸)9に対して垂直方向に
偏平な断面形状を有する安定した定常流(シースフロ
ー)となり、フローセル4の中心を廃液口45へ向かっ
て送られる。
【0040】図1に戻り、上記構成を有するフロー式粒
子画像解析装置の動作を説明する。半導体レーザ15は
常時連続的に発振しており、常にサンプル中の粒子が検
出領域を通過するのを観測している。半導体レーザ15
からのレーザ光束は、コリメータレンズ16で平行なレ
ーザ光束14に変換され、シリンドリカルレンズ17で
光束の1方向のみ集束させる。このシリンドリカルレン
ズ17による集束に関しては後述する。このレーザ光束
は反射鏡18および微小反射鏡19で反射されフローセ
ル4内のサンプル液流れ13上に照射される。この照射
位置はシリンドリカルレンズ17によってレーザ光束が
集束する粒子検出位置であり、サンプル液流れ13上の
画像取り込み領域の上流側の近接した位置である。
【0041】測定対象である粒子が上記レーザ光束を横
切ると、レーザ光束は散乱され、この散乱光は静止画像
撮像光学系101において共用される顕微鏡対物レンズ
5で集光され、ビームスプリッタ20で反射され、絞り
21でサンプル液流れ13上の観測領域が制限されて、
光検出器22ににおいて受光されその強度に基づく電気
信号に変換される。
【0042】光検出器22からの電気信号はフラッシュ
ランプ点灯制御回路31に入力され、ここでこの電気信
号が所定の信号レベル以上有るかどうかが判断され、所
定の信号レベル以上有れば画像処理対象の粒子が通過し
たものとみなされて検出信号がフラッシュランプ駆動回
路30に送られる。この検出信号は、粒子がTVカメラ
8の画像取り込み領域の所定の位置に丁度達した時にフ
ラッシュランプ1が発光し撮像が行われるように、粒子
検出位置と画像取り込み領域との距離及びサンプル液の
流速で決まる所定の遅延時間の後にフラッシュランプ駆
動回路30に送られる。但し、この遅延時間は、粒子検
出位置と画像取り込み領域との距離がわずかであるため
に非常に短い時間であり、粒子の検出や分析精度がサン
プル液の流速や粒子濃度の影響を受けることはない。
【0043】検出信号がフラッシュランプ駆動回路30
に送られると、フラッシュランプ駆動回路30はフラッ
シュランプ1を発光させる。フラッシュランプ1より発
せられたパルス光は顕微鏡光軸9上を進み、フィールド
レンズ2で平行光となり顕微鏡コンデンサレンズ3によ
り集束されてフローセル4内のサンプル液流れ13上に
照射される。尚、視野絞り11および開口絞り12によ
りパルス光束10の幅が制限される。
【0044】フローセル4内のサンプル液流れ13に照
射されたパルス光束は顕微鏡対物レンズ5で集光され、
結像位置6に像を結像する。この結像位置6の像は投影
レンズ7によりTVカメラ8の撮像面上に投影され、こ
こで電気信号(ビデオ出力信号)に変換される。これで
粒子の静止画像を撮像したことになる。このTVカメラ
8としては、残像の少ないCCDカメラ等が一般に用い
られる。
【0045】TVカメラ8から出力される電気信号はA
D変換器24でデジタル信号に変換され、これに基づく
データが画像処理制御回路26の制御のもとに画像メモ
リ25に記憶される。画像メモリ25に記憶されたデー
タは画像処理制御回路26の制御のもとに読み出され、
特徴抽出回路27及び識別回路28に入力されて画像処
理が行われ粒子数や粒子の分類等の分析処理が実行さ
れ、中央制御部29にその結果が記憶される。また、画
像処理結果は表示部35により表示される。
【0046】次に、フローセル4における画像取り込み
領域と粒子検出位置との関係及び粒子検出用のレーザ光
束の集束条件に関し、図2及び図3により説明する。図
3は図2のIII方向からの矢視図である。図3におい
て、サンプル液流れ13は流れの中心50に沿って幅a
の範囲53の領域を紙面上左側から右側に流れ、矩形の
画像取り込み領域52を横切る。粒子の静止画像をボケ
ずに撮像するためには、顕微鏡光軸9方向のサンプル液
流れ13の厚さを顕微鏡対物レンズ5の焦点深度内に抑
え十分薄くすることが必要である。即ち、先にも述べた
ように顕微鏡光軸9に対して垂直方向に薄い偏平な断面
形状とすることが必要であり、これを実現するために
は、例えば特公昭54−8312号公報等で知られてい
る粒子整列方法を使用すればよい。
【0047】また、粒子検出用のレーザ光束は極めて細
長い形状に集束され、その集束位置(粒子検出位置)5
1は画像取り込み領域52よりわずかに流れの上流側で
あって、好ましくは画像取り込み領域52に極力近づけ
られる。これにより、フローセル4の長さを短くでき
る。集束位置51におけるレーザ光束は、サンプル液流
れ13に垂直な方向の寸法(以下、長径という)bが範
囲53の幅aよりも十分長く、サンプル液流れ13の方
向の寸法(以下、短径という)cが極めて短い断面形状
をしている。
【0048】半導体レーザ15から発せられコリメータ
レンズ16で一旦平行にされた時点でのレーザ光束14
(図2参照)の断面形状は楕円形をしており、中心部分
の光強度の13.5%の強度の範囲をビーム寸法と定義する
と、一般的には長軸方向の寸法が3〜4mm、短軸方向の
寸法が1.5〜2mmである。画像取り込み領域52の大き
さはサンプル液中の粒径分布や測定システムから決めら
れるものであるが、例えば1辺250μmの画像を得よう
とすると、サンプル液流れ13の範囲53の周辺部分に
おいても散乱光強度が減少せず十分な強度が得られるよ
うにするためには、集束位置51のレーザ光束の長径b
は1〜1.5mm以上必要である。そこで、コリメータレン
ズ16を出たレーザ光束14の短軸方向が寸法1.5〜2m
mであることにより、この寸法がそのままレーザ光束の
長径bとして使える。
【0049】一方、粒子検出位置において微小な粒子を
十分な散乱強度で検出を行うためには、集束位置51の
レーザ光束の短径cは数10μm以下にしなければならな
い。シリンドリカルレンズ17(図2参照)はこのため
に使用されるものであって、コリメータレンズ16を出
たレーザ光束14の長軸方向の寸法のみを数10μm以下
に集束させる。シリンドリカルレンズ17の焦点距離
は、必要とする集束位置51のレーザ光束の短径cの寸
法に基づいて決められる。
【0050】シリンドリカルレンズ17からのレーザ光
束は、一旦反射鏡18で反射され、顕微鏡コンデンサレ
ンズ3とフローセル4の間に設置された微小反射鏡19
で反射されて集束位置51上に集束するが、この微小反
射鏡19の設置条件を次に説明する。微小反射鏡19
は、フローセル4への入射角度(フローセル4に入射す
るレーザ光束と顕微鏡光軸9とのなす角)が、顕微鏡コ
ンデンサレンズ3の開口数NA1より式sinθ=NA1
で決まる角度θ(フローセル上のパルス光束集束位置か
らコンデンサレンズを見込む角度の1/2)に比べてわず
かに大きく、かつ出来るだけθに接近するように、その
設置位置及び設置方向が決定される。これにより、顕微
鏡コンデンサレンズ3で集束されるフラッシュランプ1
からのパルス光束の周縁部に微小反射鏡19で導かれる
レーザ光束が接近するが、集束されるパルス光束にレー
ザ光束の光路が交差することはない。これにより、図3
に示すような画像取り込み領域と粒子検出位置との位置
関係が実現される。この微小反射鏡14としては例えば
直径数mm、代表的には直径3〜4mm程度のものが用
いられる。
【0051】一般に、通常の顕微鏡コンデンサレンズで
はレンズからサンプル液までの距離(以下、物体距離と
いう)が短く、またフローセルのガラス厚さで大部分の
光路長を取ってしまうので、レンズからフローセルまで
の距離を長く取れない。例えば、開口数NA1を小さく
し物体距離を長くした顕微鏡コンデンサレンズではその
物体距離が約10mm程度であり、フローセルの表面から
フローセルの中心までの距離を2mm程度の短い寸法に
しても、これに相当する実際の光路長はガラスの屈折率
が1.5であるので約3mmとなり、レンズとフローセルと
の空間は約7mmしかとれない。しかし、粒子検出用レ
ーザ光束のビーム寸法(ビーム幅)は十分小さいので、
この程度の空間であっても微小反射鏡19を挿入するこ
とは十分可能である。しかもビームウエストをサンプル
液流れ13上に形成させる場合に、微小反射鏡19とし
て数mm程度のものを用いても光束が蹴られることな
く、即ち光束の漏れなく反射させることができる。
【0052】上記微小反射鏡19によってフローセル4
に導かれ、フローセル4を通過した後のレーザ光束の直
接光は散乱光計測には不必要なものであるが、この直接
光は顕微鏡対物レンズ5に集光されるパルス光束に交差
した後にそのパルス光束の周縁部より離れ、顕微鏡対物
レンズ5の枠5aに当たることにより、容易にブロック
される。従って、粒子検出に直接影響を与えることがな
い。即ち、レーザ光束の散乱光のうち直接光に近い散乱
角度から対物レンズの開口数NA2で決まる角度の2倍
(フローセル4上のパルス光束集束位置より顕微鏡対物
レンズ5を見込む角度)までの広い範囲のものが顕微鏡
対物レンズ5で集光されることになる。これ以後の動作
としては、前述のようにこの散乱光により粒子検出が行
われ、静止画像撮像光学系101により粒子の静止画像
の撮像が行われる。
【0053】以上のように本実施例によれば、比較的短
時間の間に数多くの粒子の静止画像を正確に分析するこ
とができる他、次のような効果が得られる。
【0054】即ち、粒子検出用のレーザ光束を顕微鏡コ
ンデンサレンズ3に通さないので、フラッシュランプ1
の光量を減少させることなく静止画像撮像光学系101
を構成できる。また、顕微鏡コンデンサレンズ3の周辺
部分に上記レーザ光束を通す必要もなくなるので、顕微
鏡コンデンサレンズ3の開口数NA1を対物レンズの開
口数NA2と等しいか幾分小さくすることができ、最良
の顕微鏡画像が得ることができる。また、顕微鏡コンデ
ンサレンズ3の周辺部分を利用しないので、レーザ光束
はレンズの収差の影響を受けない。
【0055】また、静止画像撮像光学系101と粒子検
出光学系103の調節を完全に独立させることができ、
一方の調整のために両方の調節をする必要がなくなり、
調整箇所も少なくできる。さらに、粒子検出光学系10
3を設計する上での制約がなくなり設計が簡単になる。
結果として、光学部品点数が減り、それらの調整も簡単
になる。
【0056】また、粒子検出用レーザ光束を微小反射鏡
19によって画像取り込み領域52の上流側の近接した
位置に導くので、粒子検出位置51と画像取り込み領域
52との距離が短くなり、サンプル液の流速や粒子濃度
の影響をなくし粒子を確実に検出することができる。ま
た、これにより、フローセルの長さを短くできる。
【0057】また、微小反射鏡19により、顕微鏡コン
デンサレンズ3で集束されるパルス光束の周縁部に粒子
検出用レーザ光束を接近させるので、フローセル4表面
での反射損失を低減することができる。また上記パルス
光束に上記レーザ光束の光路を交差させないので、静止
画像中に直接光が写ることがなく、画像処理上の問題と
ならない。
【0058】また、顕微鏡対物レンズ5で集光されるパ
ルス光束の周縁部に粒子検出用レーザ光束を接近させる
ので、直接光に近く強度の高い散乱光から対物レンズの
開口数NA2で決まる角度の2倍(フローセル4上のパ
ルス光束集束位置から顕微鏡対物レンズ5を見込む角
度)までの広い範囲の散乱光を集光することができ、広
い範囲の粒子の粒径を高感度で検出することができる。
さらに、直接光を対物レンズに入射させずに遮断するこ
とが容易になる。
【0059】また、レーザ光束のビーム寸法は十分小さ
いので、顕微鏡コンデンサレンズ3とフローセル4の間
に微小反射鏡19を挿入することは十分可能であり、こ
の微小反射鏡19によってレーザ光束を漏れなく反射さ
せることができる。
【0060】また、半導体レーザ15を常時発振させレ
ーザ光束を連続的に発生させるので、粒子の通過を常に
観測することができる。
【0061】尚、これまでの説明では粒子検出用レーザ
光束を集束させる方法として、シリンドリカルレンズ1
7と反射鏡18と微小反射鏡19の組み合わせによる方
法について述べてきたが、これに代え、凹面円筒鏡と反
射鏡の組み合わせによっても同様のことが実現できる。
このような凹面円筒鏡は、図2の反射鏡18または微小
反射鏡19の位置に設置されるが、どちらに設置するか
はサンプル液流れに集束させるレーザ光束の寸法から決
定する。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、粒子検出用の検出光を
コンデンサレンズに通さないので、パルス光の光量を減
少させることなく静止画像撮像光学系を構成でき、コン
デンサレンズと対物レンズの光学的関係を最良の画像が
得られる関係にできる。また、レーザ光束はコンデンサ
レンズの収差の影響を受けない。
【0063】また、静止画像撮像光学系と粒子検出光学
系の調節を完全に独立させることができ、さらに粒子検
出光学系を設計する上での制約がなくなり設計が簡単に
なる。
【0064】また、検出光を画像取り込み領域の上流側
の近接した位置に導くので、粒子検出位置と画像取り込
み領域との距離が短くなり、サンプル液の流速や粒子濃
度に影響されず粒子を確実に検出することができる。ま
た、これにより、フローセルの長さを短くできる。
【0065】また、コンデンサレンズで集束されるパル
ス光束の周縁部に検出光を接近させるので、フローセル
表面での反射損失を低減することができ、さらに上記パ
ルス光束に上記レーザ光束の光路を交差させないので、
画像処理上の問題とならない。
【0066】また、対物レンズで集光されるパルス光束
の周縁部に検出光を接近させるので、広範囲の散乱光を
集光することができ、広範囲の粒子の粒径を高感度で検
出することができる。さらに、直接光を対物レンズに入
射させずに遮断することが容易になる。
【0067】また、検出光の幅は十分小さいので、コン
デンサレンズとフローセルの間に検出光の漏れなく反射
鏡を挿入することができる。
【0068】また、レーザ光源から連続的に検出光を発
生させるので、粒子の通過を常に観測することができ
る。
【0069】従って、本発明によれば、比較的短時間の
間に数多くの粒子の静止画像を正確に分析することがで
きるとともに、各光学系の構成及びその調整を簡単にす
ることができ、正確に粒子の検出を行うことができ、良
好な静止画像が得られて分析精度を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフロー式粒子画像解析装置の一実
施例を示す全体構成図である。
【図2】図1のフローセル近傍の拡大図である。
【図3】図2のIII方向からの矢視図であり、フロー
セルにおける画像取り込み領域と粒子検出位置との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 フラッシュランプ(パルス光源) 3 顕微鏡コンデンサレンズ 4 フローセル 5 顕微鏡対物レンズ 8 TVカメラ 9 顕微鏡光軸(静止画像撮像光学系の光軸) 10 パルス光束 13 サンプル液流れ 14 レーザ光束 15 半導体レーザ 17 シリンドリカルレンズ 18 反射鏡 19 微小反射鏡 20 ビームスプリッタ 21 絞り 22 光検出器 24 AD変換器 25 画像メモリ 26 画像処理制御回路 27 特徴抽出回路 28 識別回路 29 中央制御部 30 フラッシュランプ駆動回路 31 フラッシュランプ点灯制御回路 35 表示部 51 集束位置(粒子検出位置) 52 画像取り込み領域 101 静止画像撮像光学系 102 粒子分析手段 103 粒子検出光学系 104 撮像制御手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子を懸濁させたサンプル液が供給され
    るフローセルと、パルス光束を発するパルス光源、この
    パルス光源より発せられるパルス光束を集束させ前記フ
    ローセルに照射するコンデンサレンズ、及び前記フロー
    セルに照射されたパルス光束に基づく前記フローセル中
    の通過粒子の画像を取り込んで撮像する撮像手段を有す
    る静止画像撮像光学系と、得られた静止画像を画像解析
    し該サンプル液中の粒子の分析を行う粒子分析手段とを
    備えるフロー式粒子画像解析装置において、 検出光を発する検出光源、前記コンデンサレンズと前記
    フローセルとの間に設けられ前記検出光を前記粒子の画
    像取り込み領域の上流側の近接した位置に導く反射鏡、
    及び前記検出光の散乱光により前記粒子の存在を検出す
    る粒子検出手段を有する粒子検出光学系と、 前記粒子検出手段による検出に基づいて前記静止画像撮
    像光学系を動作させる撮像制御手段とを備えることを特
    徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  2. 【請求項2】 前記反射鏡は、前記コンデンサレンズに
    より集束される前記パルス光束の周縁部に前記検出光の
    光路を接近させ、かつ前記集束されるパルス光束に前記
    検出光の光路を交差させないように設けられることを特
    徴とする請求項1記載のフロー式粒子画像解析装置。
  3. 【請求項3】 前記静止画像撮像光学系は前記フローセ
    ルに照射されたパルス光束を集光する対物レンズをさら
    に有し、前記反射鏡は、前記対物レンズにより集光され
    る前記パルス光束の周縁部に前記検出光の光路を接近さ
    せ、かつ前記コンデンサレンズにより集束されるパルス
    光束に前記検出光の光路を交差させないように設けられ
    ることを特徴とする請求項1記載のフロー式粒子画像解
    析装置。
  4. 【請求項4】 前記検出光源は連続的にレーザ光束を発
    するレーザ光源であることを特徴とする請求項1から3
    のうちいずれか1項記載のフロー式粒子画像解析装置。
  5. 【請求項5】 前記サンプル液は血液であることを特徴
    とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のフロー
    式画像解析装置。
  6. 【請求項6】 前記サンプル液は尿または尿沈渣成分で
    あることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1
    項記載のフロー式画像解析装置。
  7. 【請求項7】 前記粒子は生物細胞であることを特徴と
    する請求項1から4のうちいずれか1項記載のフロー式
    画像解析装置。
  8. 【請求項8】 粒子を懸濁させたサンプル液をフローセ
    ルに流し、パルス光源より発せられるパルス光束をコン
    デンサレンズにより集束させて前記フローセルに照射
    し、前記フローセルに照射されたパルス光束に基づく前
    記フローセル中の通過粒子の画像を取り込んで撮像し、
    得られた静止画像を画像解析し該サンプル液中の粒子の
    分析を行うフロー式粒子画像解析方法において、 検出光源より発する検出光を、前記コンデンサレンズと
    前記フローセルとの間に設けられた反射鏡により前記粒
    子の画像取り込み領域の上流側の近接した位置に導き、
    前記検出光の散乱光により前記粒子が画像取り込み領域
    を通過することを検出し、その検出に基づいて前記パル
    ス光源よりパルス光束を発し前記粒子の静止画像を撮像
    することを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  9. 【請求項9】 前記検出光を、前記コンデンサレンズに
    より集束される前記パルス光束の周縁部に接近させ、か
    つ前記集束されるパルス光束に交差させないようにする
    ことを特徴とする請求項8記載のフロー式粒子画像解析
    方法。
  10. 【請求項10】 前記フローセルに照射されたパルス光
    束を対物レンズに集光させ、前記検出光を、前記対物レ
    ンズにより集光される前記パルス光束の周縁部に接近さ
    せ、かつ前記コンデンサレンズにより集束されるパルス
    光束に交差させないようにすることを特徴とする請求項
    8記載のフロー式粒子画像解析方法。
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