JPH06212953A - 内燃エンジンの空燃比センサ劣化検出装置 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比センサ劣化検出装置

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JPH06212953A
JPH06212953A JP5026285A JP2628593A JPH06212953A JP H06212953 A JPH06212953 A JP H06212953A JP 5026285 A JP5026285 A JP 5026285A JP 2628593 A JP2628593 A JP 2628593A JP H06212953 A JPH06212953 A JP H06212953A
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fuel ratio
sensor
air
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deterioration
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Yoichi Iwata
洋一 岩田
Toshihiko Sato
佐藤  敏彦
Yasunari Seki
康成 関
Takeshi Takizawa
剛 滝澤
Takayoshi Nakayama
隆義 中山
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1438Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor
    • F02D41/1493Details
    • F02D41/1495Detection of abnormalities in the air/fuel ratio feedback system

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上,下流側O2センサによる空燃比制御中に
おいて、上流側O2センサの劣化検知を正確に行うこと
が可能な内燃エンジンの空燃比センサ劣化検出装置を提
供することを目的とする。 【構成】 KO2値が下限値O2LMILに貼りつく前で
はフラグFKO2LMT=0となり、上流側O2センサ1
4Fの劣化検知が許可されている。KO2値が下限値O2
LMILに貼りつくと、フラグFKO2LMT=1とな
り、上流側O2センサ14Fの劣化検知は許可されな
い。KO2値が下限値O2LMILから所定範囲内に戻っ
ても、所定時間tOPENが経過するまではフラグFK
O2LMT=1を継続し、空燃比制御が安定してから劣
化検知を許可とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒式排気浄化装置の
上、下流に空燃比センサがそれぞれ設けられた内燃エン
ジンの空燃比センサ劣化検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃エンジンに供給される混合
気の空燃比が所望の値となるように制御するために、空
燃比センサとして排気ガス中の酸素ガス濃度を検出する
酸素センサ(以下、O2センサという)の出力に応じて
混合気の空燃比を制御している。
【0003】このようなO2センサは、熱劣化などによ
り特性(内部抵抗、起電力、応答時間)が変化しやす
く、特性が低下した場合は、空燃比の制御精度を悪化さ
せることになる。
【0004】そこで、触媒式排気浄化装置の下流側にも
O2センサを設け、上流側O2センサによる空燃比フィー
ドバック制御の特性を下流側O2センサで補償すること
により、高精度な空燃比フィードバック制御を行うもの
が既に種々提案されている。すなわち、この手法では、
上流側O2センサの出力に基づいてエンジンに供給され
る混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御す
るに際し、該空燃比フィードバック制御における制御操
作量を下流側O2センサで増減補正して、上流側O2セン
サの劣化による制御点のずれを補償するものである。し
かし、この手法において、前記補償の限界を越える上流
側O2センサの劣化が生じた場合には、排気エミッショ
ン特性が悪化するという問題があった。
【0005】この点を解決するものとして、上述の上流
側及び下流側O2センサによる空燃比制御中において、
上流側O2センサの出力に応じた空燃比補正係数(空燃
比補正量)KO2の反転周期が大きい時に上流側O2セン
サが劣化していると判定して、この検出結果に基づいて
センサ交換を促すようにして排気エミッション特性が悪
化したままの状態で運転されることがないようにした手
法が本願出願人により提案されている(特開平4−22
5284号公報)。
【0006】また、従来一般的な空燃比制御装置と同様
に上記装置においても、燃料噴射弁の故障(燃料漏れ、
弁本体供給管等の詰まり等)を検出するために、上記K
O2値に所定の上、下限値を設けている。すなわち、燃
料噴射弁から吸気管への燃料漏れがあると、気筒内への
供給される燃料量が目標燃料量よりも多くなる結果、K
O2値が減少して下限値に固定される状態が継続するよ
うになる(以下、単に下限値貼りつきという)。さら
に、燃料噴射弁に詰まりがあると、燃料が気筒内へ供給
されないので、KO2値が上昇して上限値に固定される
状態が継続することになる(以下、単に上限値貼りつき
という)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の装置では、
前述の燃料噴射弁の故障の他にキャニスタ側からの多量
の蒸発燃料(ベーパ)が吸気管へパージされる場合にお
いても、KO2値が減少して下限値貼りつき状態とな
る。
【0008】こうした下限値貼りつき状態となると、実
際の燃料噴射量が目標量よりも濃くなり、上流側O2セ
ンサの出力がリッチ状態のままとなる。この間のKO2
値は反転することなく、リッチ側のまま推移するので、
KO2値の反転周期が長くなる。
【0009】また、上記提案の装置において上限値貼り
つき状態となると、実際の燃料噴射量が目標量よりも薄
くなり、上流側O2センサの出力がリーン状態のままと
なる。この間のKO2値は反転することなく、リーン側
のまま推移するので、上記同様にKO2値の反転周期が
長くなる。
【0010】このように、上限値貼りつき状態または下
限値貼りつき状態の場合は、KO2値の反転周期が通常
よりも長くなるので、上流側O2センサの劣化検知を正
確に行うことができないという問題があった。
【0011】本発明は上記従来の問題点に鑑み、上,下
流側O2センサによる空燃比制御中において、上流側O2
センサの劣化検知を正確に行うことが可能な内燃エンジ
ンの空燃比センサ劣化検出装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、内燃エンジンの排気系に設けられた触
媒式排気浄化手段の上流側、下流側にそれぞれ設けられ
た第1及び第2の空燃比センサと、前記第1及び第2の
空燃比センサの出力に基づいて空燃比補正量を演算する
空燃比補正量演算手段と、前記空燃比補正量に基づいて
エンジンへ供給する空燃比を調整する空燃比調整手段
と、前記空燃比補正量に基づいて、前記第1の空燃比の
劣化を検出する劣化検出手段とを備えた内燃エンジンの
空燃比センサ劣化検出装置において、前記空燃比補正量
が所定範囲を越えたときに前記劣化検出手段の作動を禁
止する劣化検出禁止手段を設けたものである。
【0013】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記空燃比補正量が前記所定範囲内に戻った時から所定
時間後に前記劣化検出手段の作動を許可する劣化検出許
可手段を設けたものである。
【0014】
【作用】上記構成により第1の発明によれば、空燃比補
正量が例えば上限値または下限値に貼りつき所定範囲を
越えているときには、劣化検出禁止手段は劣化検出手段
の作動を禁止して第1の空燃比センサの劣化検出を不許
可とする。
【0015】第2の発明によれば、空燃比補正量が所定
範囲内に戻った時から所定時間後に劣化検出手段の作動
を許可するので、空燃比制御が安定してから劣化検知を
再開することができ、第1の空燃比センサの劣化検出が
より高精度化される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0017】図1は、本発明の一実施例に係る内燃エン
ジン及びその制御装置(空燃比センサ劣化装置を含む)
の全体構成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気
管2の途中にはスロットル弁3が設けられている。スロ
ットル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が
連結されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電
気信号を出力してエンジン制御用電子コントロールユニ
ット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0018】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は燃料ポンプ6
aに接続されていると共にECU5に電気的に接続され
て当該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時間が
制御される。
【0019】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0020】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)セ
ンサ10及びCRKセンサ11はエンジン1の図示しな
いカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付けられている。
エンジン回転数センサ10はエンジン1のクランク軸の
180度回転毎に所定のクランク角度位置でパルス(以
下「TDC信号パルス」という)を出力し、CRKセン
サ11は所定のクランク角毎、例えば30°のクランク
角度位置で信号パルス(以下「CRK信号パルス」とい
う)を出力するものであり、これらの各信号パルスはE
CU5に供給される。
【0021】排気管12に設けられた触媒式排気浄化装
置としての三元触媒(以下「触媒」と言う)13の上流
位置には、空燃比センサとしての上流側O2センサ14
Fが装着されているとともに、触媒13の下流位置には
下流側O2センサ14Rが装着され、それぞれ排気ガス
中の酸素濃度を検出してその検出値に応じた電気信号
(FV02,RV02)がECUに供給される。また触媒1
3にはその温度を検出する触媒温度(TCAT)センサ1
5が装着され、検出された触媒温度TCATに対応する電
気信号はECU5供給される。さらに、エンジン1の各
気筒には、点火プラグ16が設けられている。ECU5
には更に、エンジン1が搭載された車両の速度を検出す
る車速(VH)センサ21が接続されており、それらの
検出信号がECU5に供給される。
【0022】更に、エンジン1の排気ガスの一部を吸気
管2に還流させる排気還流(EGR)装置17が設けら
れ、この装置17は、一端18aが排気管12の触媒1
3上流側に、他端18bが吸気管2のスロットル弁3下
流側に夫々連通する排気還流路8と、この排気還流路1
8の途中に介設された排気還流量を制御する排気還流弁
19とにより構成されている。
【0023】この排気還流弁19は電磁弁から成り、E
CU5に接続され、その弁開度がECU5からの制御信
号によってリニアに変化させることができるように構成
されている。排気還流弁19には、その弁開度を検出す
るリフトセンサ20が設けられており、その検出信号は
ECU5に供給される。
【0024】密閉された燃料タンク31の上部とスロッ
トル弁3直後の吸気管2との間には燃料蒸発ガス排出抑
止装置を構成する2ウェイバルブ32、キャニスタ3
3、パージ制御弁34が設けられている。パージ制御弁
34はECU5に接続され、ECU5からの信号により
制御される。即ち燃料タンク31内で発生した蒸発燃料
ガスは、その圧力が所定の設定圧に達すると2ウェイバ
ルブ32の正圧バルブを押し開き、キャニスタ21に流
入し貯蔵される。ECU5からの制御信号によりパージ
制御弁34が開弁されると、キャニスタ33に一時貯え
られていた蒸発燃料ガスは吸気管2の負圧により、キャ
ニスタ21に設けられた外気取込口から吸入された外気
と共に吸気管2へ吸引され(パージ)、気筒へ送られ
る。また外気の影響などで燃料タンク31が冷却されて
燃料タンク内の負圧が増すと、2ウェイバルブ32の負
圧バルブが開弁し、キャニスタ33に一時貯えられてい
た蒸発燃料ガスは燃料タンク31へ戻される。このよう
にして燃料タンク31内に発生した蒸発燃料ガスが大気
に放出されることを抑止している。
【0025】なお、ECU5には、後述する劣化判定処
理ルーチンによる上流側O2センサ14Fの劣化判定時
に点灯する警報手段としてのLED46が接続されてい
る。
【0026】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6、排気還流弁19、パージ制御弁34等に駆動信号
を供給する出力回路5d等から構成される。
【0027】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、後述するように、空燃比のフィード
バック制御領域やフィードバック制御を行わない複数の
特定運転領域(以下「オープンループ制御領域」とい
う)等の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、
該判別されたエンジン運転状態に応じ、数式1に基づ
き、前記TDC信号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃
料噴射時間TOUTを演算する。
【0028】
【数1】TOUT=Ti×K02×KLS×K1+K2 ここに、Tiは燃料噴射弁6の基本燃料噴射時間であ
り、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じて決定される。
【0029】K02は空燃比補正係数であり、空燃比フィ
ードバック制御領域ではO2センサ14F,14Rの出
力値に基づいて決定され、後述するフィードバック制御
ルーチンにより、更に各オープンループ制御領域では当
該領域に応じた所定値に設定される。
【0030】KLSはエンジンがオープンループ制御領域
のうち、リーン化領域にあるとき値1.0未満の所定値
(例えば0.95)に設定される空燃比リーン化係数で
ある。
【0031】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される他の補正係数および補正変数で
あり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加
速特性等の諸特性の最適化が図れるような値に決定され
る。
【0032】CPU5bは上述のようにして求めた燃料
噴射時間TOUTに基づいて駆動信号を出力回路5dを介
して燃料噴射弁6に供給し、燃料噴射弁6を開弁させ
る。
【0033】図2は、上流側O2センサ14Fの劣化検
出処理を行うCPU5bの内部構成の概要を示す機能ブ
ロック図である。
【0034】上流側O2センサ14F及び下流側O2セン
サ14Rの各出力FVO2,RVO2は空燃比補正量演算
手段51に供給される。そのうち、上流側O2センサ1
4Fの出力FVO2は、上流側O2センサ14Fの基準電
圧FVREF(後述する)と比較され(図中511)、
リッチ/リーンの反転時にディレイがかけられ(51
2)、KO2値が算出される(513)。
【0035】このKO2値の算出の際、下流側O2センサ
14Rの出力RVO2と基準電圧RVREF(後述す
る)とが比較される(514)ことによって算出された
フィードバック制御定数(515)を使用する。
【0036】このようにして算出されたKO2値は劣化
検出手段52及び劣化検出禁止手段53に供給される。
劣化検出手段52は、このKO2値の反転周期に基づい
て(521)上流側O2センサ14Fの劣化検知を行い
(522)、劣化検出禁止手段53は、KO2値のなま
し値を所定のリミット値(上限値及び下限値)と比較し
(532)、このリミット値を越えている時には前述の
上流側O2センサ14Fの劣化検知(522)及びフィ
ードバック制御定数の算出(515)を禁止する。
【0037】図3は、上流側O2センサ14Fの検出
(劣化モニタ)を行うメインルーチンを示すメインフロ
ーチャートである。
【0038】まず、ステップS101では、後述するモ
ニタ前条件が成立したか否かを判別し、モニタ前条件が
成立しない場合はステップS102へ進み、ステップS
104の所定時間tOPENを計測するためのカウンタ
(アップカウンタ)を“0”にリセットしてスタートさ
せ、本ルーチンを終了する。一方、モニタ前条件が成立
した場合はステップS103へ進み、KO2値が上限値
または下限値貼りつき状態となっていることを“1”で
示すフラグFKO2LMT(後述する図11参照)が
“1”となっているか否かを判別する。フラグFKO2
LMTが“1”である場合は、前記ステップS102を
経て本ルーチンを終了する。フラグFKO2LMTが
“0”である場合は、続くステップS104において所
定時間tOPEN(例えば10秒)が経過したか否かを
判別する。所定時間tOPENが経過していない場合
は、前記同様にステップS102を経て本ルーチンを終
了する。
【0039】ステップS104の答が肯定(YES)、
即ち所定時間tOPENが経過したときは、例えば、K
O2値が上限値または下限値貼りつき状態にあった場合
はKO2値がその上限値と下限値の間の所定範囲に復帰
した時からの所定時間tOPENが経過して空燃比制御
が安定して行われていると判断し、ステップS105へ
進む。
【0040】ステップS105では、後述する(図9参
照)フラグFAF2が“0”から“1”になったか否か
を判別する。フラグFAF2が“0”のままである場合
は、本ルーチンを終了する。一方、フラグFAF2が
“0”から“1”になった時、すなわち上流側O2セン
サ14Fの出力FVO2がリーンからリッチに反転して
遅延時間CDLY1が経過した場合は、ステップS10
6へ進み、その反転がモニタが許可されてから最初の反
転であるか否かを判別する。1回目はモニタが許可され
てから最初の反転となるので、その答が肯定(YES)
となり、ステップS107でモニタを開始して本ルーチ
ンを終了する。
【0041】2回目からの反転は、モニタが許可されて
から最初の反転でなくなるので、前記ステップS106
の答が否定(NO)となり、続くステップS108で前
記反転の回数nWAVEを計数した後、ステップS10
9において、モニタ開始からの計測時間tWAVEが所
定値(例えば10sec)以上になったか否かを判別す
る。その答が否定(NO)の場合は本ルーチンを終了
し、計測時間tWAVEが所定値以上になった場合は、
ステップS110で反転周期TCYCLを数式2で算出
する。
【0042】
【数2】TCYCL=tWAVE/nWAVE なお、計測時間tWAVEを計測するカウンタ(アップ
カウンタ)は、前記ステップS107のモニタ開始時に
“0”にリセットされてスタートされる。同様に、nW
AVE値を計測するカウンタ(アップカウンタ)も、モ
ニタ開始時に“0”にリセットされてスタートされる。
【0043】前記ステップS110で反転周期TCYC
Lが算出された後、ステップS111で後述する上流側
O2センサ14Fの劣化判定処理を行ってステップS1
12でモニタ終了の結果をECU5に記憶させて本ルー
チンを終了する。
【0044】図4は前記図3のステップ101のモニタ
前条件成立判別サブルーチンを示すフローチャートで、
先ずステップS200でモニタ開始のために、後述する
多重故障チェックを行った後、エンジン1の運転状態を
判別する(ステップS201)。すなわち、吸気温セン
サ8の出力TAが所定範囲TACHKL〜TACHKH
L(例えば、60℃〜100℃)にあるか、冷却水温セ
ンサ9の出力Twが所定範囲TACHKL〜TACHKHL(例
えば、60℃〜100℃)にあるか、エンジン回転数セ
ンサ10の出力Neが所定範囲NECHKL〜NECHKH(例
えば、2800rpm〜3200rpm)にあるか、吸
気管内絶対圧力センサ7の出力PBAが所定範囲PBA
CHKL〜PBACHKH(例えば、負圧で−350mmHg〜
−250mmHg)にあるか、上流側O2センサの出力
FVO2が所定FVO2CHKL〜FVO2CHKHの範囲にある
かがチェックされる。続いてステップS202で車速V
Hが定常状態にあるか、すなわち車速センサ11の出力
VHの変動幅が0.8km/sec以下の状態が所定時
間(例えば2秒)継続したかが判別される。次にステッ
プS203でモニタが許可される前の所定時間(例えば
10秒)空燃比フィードバック制御が行なわれていたか
が判別される。更にステップS204で所定時間(例え
ば2秒)経過したかが判別される。
【0045】而して、上記ステップS200〜S204
の答が全て肯定(YES)の場合に、ステップ205で
モニタが許可されて図3のステップS103に移行し、
いずれかの答が(No)の場合に、ステップS206で
モニタが不許可とされて、図3のステップS102を経
て図3のメインルーチンが終了する。
【0046】次に、前記モニタ前条件成立の判別処理
(図4のステップS200)で実行される多重故障チェ
ック処理について、図5を用いて説明する。
【0047】図5において、まずステップS301で
は、上流側O2センサ14Fが断線/短絡しているか否
かを判別し、その答が否定(NO)の場合はステップS
302へ進み、上流側O2センサ14Fが活性化したか
否かを判別する。これらは、上流側O2センサ14Fの
出力電圧をチェックするか、または上流側O2センサ1
4Fに電圧を印加して内部インピーダンスをチェックし
て行う。そして、前記ステップS302の答が肯定(Y
ES)、即ち上流側O2センサ14Fの断線/短絡がな
く且つ該O2センサ14Fが活性化している場合は、ス
テップS303へ進む。
【0048】ステップS303では各種センサが異常か
否かを判別する。すなわち、PBAセンサ7、TAセン
サ8、TWセンサ9、VHセンサ17、またはNEセン
サ10が異常か否かを判別する。これらの異常は、各セ
ンサの出力電圧値に基づいて判断される断線/短絡等で
ある。そして、これら各センサ全てに異常がないと判別
された場合はステップS304へ進む。
【0049】ステップS304では、下流側O2センサ
14R、蒸発燃料排出抑止系31〜34、排気還流装置
17、及び燃料供給系(燃料噴射弁6等)の異常、さら
に失火率が所定値以上に達したか否かの判別が行われ
る。すなわち、これらの異常とは、下流側O2センサ1
4Rでは、断線/短絡等の場合、例えば出力電圧が所定
値以上または以下の場合であり、蒸発燃料排出抑止系で
は、燃料タンク31等のリークしている場合であり、燃
料供給系では、燃料供給量の制御可能範囲からの逸脱等
の場合である。そして、これら全てに異常がなく、且つ
失火率が所定値に達していない場合は、ステップS30
5へ進む。
【0050】ステップS305では、後述する図6で示
すモニタ実施コントロール処理で各種デバイス(触媒1
3、蒸発燃料排出抑止系、及び燃料供給系)の異常検出
(モニタ)を行っている最中であるか否かを判別し、そ
の答が否定(NO)であれば、ステップS306へ進
み、空燃比フィードバック制御を行っている最中である
か否かを判別する。空燃比フィードバック中である場合
は、ステップS307で現在失火を検出したか否かを判
別する。現在失火を検出していない場合は、ステップS
308で多重チェック結果OKと判断する。
【0051】多重チェック結果OKと判断されると、前
記図4のステップS200の答が肯定(YES)とな
り、続くステップS201へ進むことになる。
【0052】一方、これらステップS301,S303
〜S305,S307〜S307のいずれかの答が肯定
(YES)、またはステップS302,S303,S3
06のいずれかの答が否定(NO)である場合、即ち上
流側O2センサ14Fが断線/短絡している場合、上流
側O2センサ14Fが活性化してない場合、各種センサ
に異常がある場合、蒸発燃料排出抑止系31〜34、排
気還流装置17、または燃料供給系に異常があり、また
失火率が所定値以上に達した場合、各種デバイスの異常
検出中である場合、空燃比フィードバック制御中でない
場合、現在失火が検出されている場合、ステップS30
9で劣化検知を正常に行うことができないので多重チェ
ック結果NGと判断して、図4の前記ステップS200
の答が否定(NO)となり、前記ステップS206でモ
ニタ不許可となる。
【0053】図6は、図5の前記ステップS305で実
行されるモニタ実施コントロール処理を示すフローチャ
ートである。
【0054】まず、ステップS401では、燃料供給系
をモニタするためにパージカット実施中であることを
“1”で示すフラグFPGSCNTが“1”か否かを判
別し、フラグFPGSCNTが“0”であって燃料供給
系モニタのためのパージカットが実施されていない場合
はステップS402へ進む。ステップS402では、触
媒13の異常検出を行っているか否かを判別し、触媒1
3の異常検出を行っていない場合は、ステップS403
へ進む。
【0055】続くステップS403〜S404では、蒸
発燃料排出抑止系がモニタ中であるかを検出する。すな
わち、蒸発燃料排出抑止系のモニタは、排出抑止系を大
気に開放する排出抑止系大気開放処置と、燃料タンクを
閉回路にしてタンク内圧の変動量を計測し燃料タンク内
の蒸発燃料の発生量をチェックするタンク内圧変動チェ
ックと、エンジンの吸気系の負圧を利用して排出抑止系
を目標圧力まで減圧して負圧状態にするタンク内圧減圧
処理と、前記目標圧力からの復帰圧力をチェックし排出
抑止系からのリークの有無をチェックするリークダウン
チェックとを順次実行する。
【0056】まず、ステップS403では、今回の走行
で一度前記タンク内圧減圧処理を実行したか否かを判別
し、その答が否定(NO)、即ち未だ一度もタンク内圧
減圧処理を実行していない場合は、次のステップS40
4で現在、タンク内圧減圧処理を実行中であるか否かを
判別する。その答が肯定(YES)である場合は、ステ
ップS405で蒸発燃料排出抑止系のタンク内圧減圧処
理中であるため空燃比が変動する虞があるのでO2セン
サのモニタを不許可にする。
【0057】また、前記ステップS404でタンク内圧
減圧処理を実行中でないと判別された場合は、ステップ
S406で上流側O2センサ14Fのモニタの実行を許
可する。
【0058】一方、前記ステップS403の答で一度タ
ンク内圧減圧処理を実行したと判別された場合は、上流
側O2センサのモニタの実行を許可する(ステップS4
06)。
【0059】また、前記ステップS401で前記フラグ
FPGSCNTが“1”のときはステップS407へ進
み、燃料供給系のモニタによりパージカットが行われて
おり、空燃比が変動するため上流側O2センサのモニタ
の不許可にする。前記ステップS402で触媒13の異
常検出を実施中である場合は、触媒の異常検出のため下
流側のO2センサの出力のみによる空燃比制御を行うた
め上流側O2センサが正常であっても反転周期が長くな
り異常と誤検知する恐れがあるため、ステップS408
で上流側O2センサのモニタを不許可にする。
【0060】以上から明らかなように、前記ステップS
406、ステップS407、及びステップS408で
は、それぞれ蒸発燃料排出抑止系、燃料供給系及び触媒
13の各モニタの実施中であり、従って前記図5のステ
ップS305の答が肯定(YES)となり、多重チェッ
ク結果NGとなる。また、前記ステップS406のみの
状態のときが、蒸発燃料排出抑止系、燃料供給系及び触
媒13の各モニタの実施中でなく、従ってステップS3
05の答が否定(NO)となり、次の前記ステップS3
06へ進むことになる。
【0061】図7は、前記図3の前記ステップS111
の劣化判定処理のサブルーチンのフローチャートてあ
る。
【0062】これは、図2の劣化検出手段52で実行さ
れるものであり、まず、ステップS501において、前
記図3のステップS110で算出した反転周期TCYC
Lが所定値以上か否かを判別し、所定値以上である場合
には、ステップS502で上流側O2センサ14Fが異
常状態であると判断して警報手段46によりLED40
を点灯させて本ルーチンを終了する。そして、ステップ
S501で反転周期TCYCLが所定値未満であると判
別された場合には、ステップS503で上流側O2セン
サ14Fは正常状態であると判断して本ルーチンを終了
する。ここで前記所定値を運転状態に応じて設定するこ
とにより異常検出の精度を向上させることができる。
【0063】以上のようにして、上流側O2センサ14
Fの劣化モニタが実施されるが、続いてこれ以降では、
上、下流側O2センサ14F,14Rを使用した空燃比
フィードバック制御(以下、2O2センサF/B制御と
いう)について説明する。
【0064】図8は、上流側O2センサ14Fの出力に
応じた空燃比フィードバック制御のフィードバックゲイ
ンの検索処理を示すフローチャートである。ここでは、
エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて
最適なフィードバックゲインをマップにより設定する。
【0065】まず、ステップS601では、エンジン1
の運転領域がアイドル状態であるか否かを判別する。ア
イドル状態であれば、ステップS602でアイドル用の
KP(P項(比例項)増減係数),I項(積分項),T
DL1(P項加算ディレイタイム),TDR1(P項減
算ディレイタイム)を図示しないアイドル用マップによ
り検索して本ルーチンを終了し、前記ステップS601
の答がアイドル状態以外となれば、ステップS603へ
進む。
【0066】ステップS603では、上流側O2センサ
14Fの出力が定常状態にあるか否かを判別する。この
判別は、例えばエンジン冷却水温TWが低いか否か、エ
ンジン回転数NEの変動量が大か否か、吸気管内絶対圧
PBAの変動が大か否か、スロットル弁開度θTHの変
動量が大か否か等に基づいて行われる。上流側O2セン
サ14Fの出力が定常状態である場合は、図示しない定
常マップを使用して、その時のエンジン回転数NE及び
吸気管内絶対圧PBAに応じた係数KP,I項,ディレ
イタイムTDL1,ディレイタイムTDR1を検索して
(ステップS604)本ルーチンを終了する。なお、定
常マップには、上流側O2センサ14Fの定常時におけ
るエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じ
て係数KP,I項,ディレイタイムTDL1,ディレイ
タイムTDR1が設定されている。
【0067】また、ステップS603の答が否定(N
O)、即ち下流側O2センサ14Rが過渡状態である場
合は、図示しない過渡マップを使用して、その時のエン
ジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じた係数
KP,I項,ディレイタイムTDL1,ディレイタイム
TDR1を検索して(ステップS605)本ルーチンを
終了する。なお、過渡マップには、上流側O2センサ1
4Fの過渡時におけるエンジン回転数NE及び吸気管内
絶対圧PBAに応じて係数KP,I項,ディレイタイム
TDL1,ディレイタイムTDR1が設定されている。
【0068】図9及び図10は、2O2センサF/B制
御における空燃比補正係数KO2の算出処理を示すフロ
ーチャートである。ここでは、上流側O2センサ14F
の出力FVO2と下流側O2センサ14Rの出力RVO2
とに応じて空燃比補正係数KO2を算出して、空燃比が
理論空燃比(λ=1)になるように制御する。
【0069】まず、ステップS701では、上流側O2
センサ14Fの出力FVO2のリーン/リッチ状態をそ
れぞれ“0”/“1”で示すフラグFAF1、及び後述
するカウンタ(CDLY1)によるディレイタイム経過
後の出力FVO2のリーン/リッチ状態をそれぞれ
“0”/“1”で示すフラグFAF2を初期化する。続
いてステップS702において、空燃比補正係数KO2
の初期化(例えば、平均値KREFに設定)を行い、ス
テップS903へ進む。
【0070】ステップS703では、今回の空燃比補正
係数KO2が初期化されたか否かを判別する。その答が
否定(NO)の場合は、ステップS704へ進み、出力
FVO2が基準値FVREF(出力FVO2のリーン/リ
ッチ判定用閾値)よりも小さいか否かを判別する。その
答が肯定(YES)、即ちFVO2<FVREFの場合
は出力FVO2はリーン状態にあると判断して、ステッ
プS705でフラグFAF1を“0”にセットすると共
に、P項発生ディレイタイムを計数するためのカウンタ
(設定値CDLY1)のカウンタ数CDLYをディクリ
メントする。すなわち、FVO2<FVREFが成立す
るときは、ステップS705において本ステップを実行
する毎にフラグFAF1を“0”にセットすると共に前
記カウンタ数CDLYをディクリメントし、その結果を
カウンタの設定値CDLY1とする。そして、ステップ
S706において、CDLY1値が前記ディレイタイム
TDR1よりも小さいか否かを判別し、その答が肯定
(YES)の場合(CDLY1<TDR1)は、CDL
Y1値をディレイタイムTDR1にリセットする。
【0071】一方、前記ステップS704の答が否定
(NO)、即ちFVO2≧FVREFであって出力FV
O2がリッチ状態にある場合は、ステップS708でフ
ラグFAF1を“1”にセットすると共に、前記カウン
タ数CDLYをインクリメントする。すなわち、FVO
2≧FVREFが成立するときは、ステップS708に
おいて本ステップを実行する毎にフラグFAF1を
“1”にセットすると共に前記カウンタ数CDLYをイ
ンクリメントし、その結果をカウンタの設定値CDLY
1とする。そして、ステップS709において、CDL
Y1値が前記ディレイタイムTDL1よりも小さいか否
かを判別し、その答が否定(NO)の場合(CDLY1
<TDL1)は、CDLY1値をディレイタイムTDL
1にリセットする(ステップS710)。
【0072】そして、前記ステップS706の答が否定
(NO)、即ちCDLY1≧TDR1の場合は、前記ス
テップS707をスキップしてステップS711へ進
む。同様に、前記ステップS709の答が肯定(YE
S)、即ちCDLY1<TDL1の場合は、前記ステッ
プS710をスキップしてステップS711へ進む。
【0073】ステップS711では、前記カウンタ値C
DLY1の符号が反転したか、即ち出力FVO2が反転
した後、前記ディレイタイムTDR1または前記ディレ
イタイムTDL1が経過したか否かを判別する。その答
が否定(NO)、即ち未だディレイタイムTDR1また
はTDL1が経過していない場合は、ステップS712
において、フラグFAF2が“0”にセットされている
か否かを判別する。その答が肯定(YES)の場合に
は、さらにステップS713でフラグFAF1が“0”
にセットされているか否かを判別する。この答が肯定で
あればリーン状態が継続されていると判断して、ステッ
プS714へ進み、CDLY1値をディレイタイムTD
R1にリセットして、ステップS715へ進む。また、
前記ステップS713の答が否定(NO)の場合は、上
流側O2センサ14Fの出力FVO2がリッチからリー
ンに反転した後のディレイタイム経過前と判断して前記
ステップS714をスキップしてステップS715へ進
む。
【0074】ステップS715においては、数式3で、
前回算出されたKO2値にI項を加算し今回のKO2値
として設定する。
【0075】
【数3】KO2=KO2+I ステップS715の処理後は、後述の手法(図11参
照)により、KO2値のリミットチェック(ステップS
716)、及びKREF2値(発進時のKO2の学習
値)を算出して(ステップS717)、そのリミットチ
ェックを行って(ステップS718)本ルーチンを終了
する。
【0076】一方、前記ステップS712の答が否定
(NO)、即ちフラグFAF2が“1”であった場合
は、さらにステップS719において、フラグFAF1
が“1”か否かを判別する。その答が肯定(YES)の
場合は、リッチ状態が継続していると判断して、ステッ
プS720で再度CDLY1値をディレイタイムTDL
1にリセットしてステップS721へ進む。また、前記
ステップS719の答が否定(NO)の場合には、上流
側O2センサ14Fの出力FVO2がリーンからリッチ
に反転した後のディレイタイム経過前と判断して、前記
ステップS920をスキップしてステップS721へ進
む。ステップS721では、数式4で、前回算出された
KO2値からI項を減算し今回のKO2値として設定し
た後、前記ステップS716〜718の処理を実行して
本ルーチンを終了する。
【0077】
【数4】KO2=KO2−I このように、前記カウンタCDLY1の符号が反転しな
い時は、フラグFAF1及びフラグFAF2のセット状
態を調べて上流側O2センサ14Fの出力FVO2が反
転しているか否かを判別し、それに応じて最終的な補正
係数KO2を算出する。
【0078】一方、CDLY1の符号が反転した時は、
前記ステップS711の答が肯定(YES)、即ち上流
側O2センサ14Fの出力FVO2が反転した後、ディレ
イタイムTDR1またはTDL1が経過した場合は、ス
テップS722へ進み、フラグFAF1が“0”に設定
されているか否か、すなわち上流側O2センサ14Fの
出力FVO2がリーンか否かを判別する。本ステップS
722でFAF1=0の時、すなわちFVO2がリーン
の場合、ステップS722の答が肯定(YES)となり
ステップS723へ進む。ステップS723では、フラ
グFAF2を“0”にセットして、続いてステップS7
24でCDLY1値をディレイタイムTDR1にリセッ
トして、ステップS725へ進む。
【0079】ステップS925では、数式5で、前回算
出されたKO2値に比例項PRと係数KPとの積値を加
算し今回のKO2値として設定する。ここで、右辺のK
O2値は、KO2の前回値であり、PR項は、上流側O
2センサ14Fの出力FVO2がリッチからリーンに反
転した後ディレイタイムTDL1が経過したときに、補
正係数KO2をステップ状に増加させて空燃比をリッチ
側に移行させるための補正項であり、下流側O2センサ
14Rの出力RVO2に応じて変化する(算出手法は後
述する)。また、係数KDは前述したステップS60
2,S604,S605において運転状態に応じて設定
された値である。
【0080】
【数5】KO2=KO2+(PR×KP) 続いて、後述する図11に示す手法により補正係数KO
2のリミットチェック(ステップS726)を行い、K
REF0値(アイドル時のKO2の平均値)及びKRE
F1値(アイドル時以外のKO2の平均値)を算出して
(ステップS727)、前記ステップS718を経て本
ルーチンを終了する。
【0081】また、前記ステップS722でFAF1=
1の時、すなわち上流側O2センサ14Fの出力FVO2
がリッチの時、否定(NO)となりステップS728へ
進む。ステップS728ではフラグFAF2を“1”に
セットし、続いてステップS729でCDLY1値をデ
ィレイタイムTDL1にリセットしてステップS730
へ進む。
【0082】ステップS730では、数式6で、前回算
出されたKO2値から比例項PLと係数KPとの積値を
減算し今回のKO2値として設定する。ここで、右辺の
KO2値は、KO2の前回値であり、PL項は、上流側
O2センサ14Fの出力FVO2が理論空燃比に対して
リーンからリッチに反転した後ディレイタイムTDR1
が経過したときに、補正係数KO2をステップ状に減少
させて空燃比をリーン側に移行させるための補正項であ
り、下流側O2センサ14Rの出力RVO2に応じて変
化する(算出手法は後述する)。またKPは前述したス
テップSS602,604,S605において運転状態
に応じて設定された値である。
【0083】
【数6】KO2=KO2−(PL×KP) そして、前記ステップS726,S727,S718を
順次実行して本ルーチンを終了する。以上のようにして
上流側O2センサ14Fの出力FVO2によりKO2の積
分項I及び比例項Pの発生タイミングが算出される。ま
た図9において、空燃比フィードバック制御開始時に、
ステップS702で学習値KREFを補正係数KO2の
初期値として設定してステップS703に進み、ステッ
プS703の答が肯定(YES)となり、ステップS7
12〜S721の処理を前記同様に実行して本ルーチン
を終了する。
【0084】図11は、上記したステップS716,7
26(図10)で実行されるKO2値のリミットチェッ
ク処理を示すフローチャートである。
【0085】同図において、まず、ステップS751で
は、KO2値が上限値O2LMIHよりも小さいか否かを
判別する。小さい場合はステップS752へ進み、KO
2値が下限値O2LMILより大きいか否かを判別する。
その答が肯定、即ち、O2LMIL<KO2<O2LMI
Hの関係が成立するとき、フラグFKO2LMTを
“0”にセットして(ステップS753)、本ルーチン
を終了する。
【0086】一方、前記ステップS751の答が否定
(NO)、即ちKO2≧O2LMIHである場合、または
前記ステップS752の答が否定(NO)、即ちKO2
≦O2LMILである場合は、それぞれKO2値を上限値
O2LMIHまたは下限値O2LMILに設定した後(ス
テップS754,S755)、共にフラグFKO2LM
Tを“1”にセットして(ステップS756)、本ルー
チンを終了する。
【0087】図12は、下流側O2センサ14Rによる
空燃比フィードバック制御を示すメインルーチンのフロ
ーチャートである。ここでは、上流側O2センサ14F
の制御量のずれを下流側O2センサ14Rの出力RVO
2に応じて補正するものである。
【0088】まず、ステップS851では、下流側O2
センサ14Rによる空燃比フィードバック制御(以下、
SecO2F/Bという)の実行判定処理を行う。この
実行判定処理は、SecO2F/Bの実行を行うか、禁
止するか、あるいは一時停止するかを判定する処理(後
述する図13参照)であり、この判定結果に従って、次
のステップS852において、SecO2F/Bが禁止
中であるか否かを判別する。禁止中の場合は、ステップ
S853へ進み、下流側O2センサオープンモードに設
定して(ステップS853)、PL項及びPR項を共にP
項の初期値PINIで初期化した後(ステップS85
4)、本ルーチンを終了する。
【0089】また、前記ステップS852でSecO2
F/Bが禁止中でないと判別された場合は、ステップS
855でSecO2F/Bが停止中か否かを判別する。
停止中である場合は、REF設定モードにして(ステッ
プS856)、PL項及びPR項を、後述するPREF算
出処理で算出される学習値PLREF,PRREFにそれ
ぞれ設定する(ステップS857)。
【0090】前記ステップS855でSecO2F/B
の停止中でないと判別された場合は、SecO2F/B
モードに設定して(ステップS858)、後述するサブ
ルーチンによりPL項及びPR項を算出する(ステップS
859)。さらに、PREF算出処理を実行して本ルー
チンを終了する(ステップS860)。
【0091】図13及び図14は、前記ステップS85
1で実行されるSecO2F/Bの実行判定処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【0092】図13において、まず、ステップS901
では例えばチェッカーサーキットによって下流側O2セ
ンサ14Rが断線/短絡しているか否かを判別する。下
流側O2センサ14Rの断線/短絡が生じている場合は
2O2センサF/B制御を禁止し(ステップS90
2)、下流側O2センサ14Rの断線/短絡が生じてい
ない場合はステップS903へ進み、上流側O2センサ
14Fによる空燃比フィードバック制御条件が成立して
いるか否かを判別する。この条件が成立している場合、
例えば高負荷燃料増量をしていない(エンジン負荷が中
庸)状態、上流側O2センサ14Fが正常で活性化して
いる状態、及びフューエルカット中でない状態のときは
ステップS904へ進み、これら条件の1つでも欠落し
ている場合は、空燃比フィードバック制御条件が成立し
ていないと判断されて、ステップS905へ進む。
【0093】ステップS904では、エンジンがアイド
ル時であるか否かを判別し、アイドル時である場合は、
前記ステップS902で2O2センサF/B制御を禁止
する。また、ステップS905ではフューエルカット中
であるか否かを判別し、フューエルカット中でない場合
も2O2センサF/B制御を禁止する(ステップS90
2)。さらに、ステップS905の答が肯定(YE
S)、即ち、フューエルカット中である場合はステップ
S906に進み、2O2センサF/B制御の禁止継続デ
ィレイ時間tDSOPENとして、フューエルカット時
用のディレイ時間tDSFC(フューエルカット後の禁
止継続時間を考慮した時間)を設定し、2O2センサF
/B制御の禁止を行う(図14のステップS902)。
【0094】前記ステップS904の答が否定(N
O)、即ちエンジンがアイドル時でない場合はステップ
S907へ進み、前記フラグFKO2LMTが“1”か
否かを判別する。フラグFKO2LMTが“1”となる
KO2値の上限値または下限値貼りつき時にはステップ
S908へ進み、2O2センサF/B制御の停止継続デ
ィレイ時間tDSREFとして、上限値または下限値貼
りつき時用のディレイ時間tDSLMT(上限値または
下限値貼りつき後の停止継続時間を考慮した時間)を設
定し、2O2センサF/B制御を停止する(図14のス
テップS909)。
【0095】前記ステップS907の答が否定(N
O)、即ち、フラグFKO2LMTが“0”である場合
は、下流側O2センサ14Rが活性状態にあるか否か
(ステップS910)、下流側O2センサ14Rが過渡
状態にあるか否か(ステップS911)を順次判別す
る。ここで、下流側O2センサ14Rが過渡状態にある
場合とは、例えばエンジン水温が低温である、触媒劣化
モニタ中である、吸気管内絶対圧PBAの変動が大き
い、あるいはスロットル弁開度θTHの変動が大きい等
の状態をいう。
【0096】ステップS910の答が否定(NO)、即
ち下流側O2センサ14Rが不活性状態にある場合は2
O2センサF/B制御を停止する(ステップS90
9)。同様に、ステップS911の答が肯定(YE
S)、即ち下流側O2センサ14Rが過渡状態にある場
合も2O2センサF/B制御を停止する(ステップS9
09)。
【0097】さらに、ステップS911の答が否定(N
O)、即ち下流側O2センサ14Rが定常状態にある場
合はステップS912へ進み、吸気管内絶対圧PBAが
所定の下限値PBSLよりも小さいか否かを判別する。
その答が肯定(YES)の場合はエンジンが低負荷状態
にあると判断して2O2センサF/B制御を停止し(ス
テップS909)、その答が否定(NO)の場合はエン
ジンが高負荷状態にあると判断してステップS913へ
進む。
【0098】ステップS913では、2O2センサF/
B制御禁止後、前記所定時間tDSOPENが経過した
か否かを判別し、その答が肯定(YES)の場合に進む
ステップS914では2O2センサF/B制御停止後、
所定時間tDSREFが経過したか否かを判別する。そ
れらの答が否定(NO)の場合はステップS915へ進
み、2O2センサF/B制御禁止または停止後に下流O2
センサ14Fの出力RVO2が反転したか否かを判別す
る。出力RVO2が反転していない場合は2O2センサF
/B制御を停止し(ステップS909)、反転した場合
は本ルーチンを終了する。そして、前記ステップS91
4の答が肯定(YES)、即ち2O2センサF/B制御
停止後、所定時間tDSREFが経過した場合も本ルー
チンを終了する。
【0099】次に、図15及び図16は、図12の前記
ステップS859において実行されるPL項,PR項の算
出処理を示すフローチャートである。ここでは、下流側
O2センサ14Rの出力RVO2の変動に応じてPL項,
PR項を算出する。
【0100】まず、ステップS951では、後述するサ
ブルーチンで示す手法でPL項及びPR項の初期化を行
い、次いでステップS952においては、P項算出実施
ディレイタイムを計数するためのカウンタCPDLYの
カウンタ数が“0”であるか否かを判別し、“0”でな
い場合はステップS953へ進み、カウンタ数をディク
リメントして本ルーチンを終了する。一方、前記ステッ
プS952においてカウンタCPDLYのカウンタ数が
“0”であると判別された場合は、CPDLYを初期値
CPDLYINIにリセットする。
【0101】続くステップS955では、下流側O2セ
ンサ14Rの出力RVO2がリーン側の基準値VREF
Lよりも小さいか否かを判別し、その答が肯定(YE
S)の場合(RVO2<VREFL)は、ステップS9
56へ進んで、前回のPR項にDPLを加算して今回の
PR項として設定する。さらに、ステップS957にお
いて、PR項がその上限値PRMAXよりも大きいか否か
を判別する。
【0102】前記ステップS957の答が肯定(YE
S)、即ちPR>PRMAXであると判別された場合は、
PRMAX値をPR項として設定して(ステップS95
8)ステップS959へ進む。一方、前記ステップS9
57の答が否定(NO)、即ちPR≦PRMAXであると
判別された場合は、前記ステップS958をスキップし
てステップS959へ進む。
【0103】ステップS959では、前回のPL項から
DPLを減算して今回のPL項として設定し、次いでス
テップS960でPL項がその下限値PLMINよりも小
さいか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即ち
PL<PLMINである場合は、PLMIN値をPL項とし
て設定して(ステップS961)、本ルーチンを終了
し、前記ステップS960の答が否定(NO)、即ちP
L≧PLMINである場合は前記ステップS961をスキ
ップして本ルーチンを終了する。
【0104】一方、前記ステップS955の答が否定
(NO)の場合(RVO2≧VREFR)は、出力RV
O2がリッチ側の基準値VREFRよりも大きいか否か
を判別し(ステップS962)、その答が肯定(YE
S)の場合(RVO2≧VREFR)は、ステップS9
63へ進んで、前回のPR項からDPRを減算して今回
のPR項として設定する。さらに、ステップS964に
おいて、PR項がその下限値PRMINよりも小さいか否
かを判別する。
【0105】前記ステップS964の答が肯定(YE
S)、即ちPR<PRMINであると判別された場合は、
PRMIN値をPR項として設定して(ステップS96
5)、ステップS966へ進む。一方、前記ステップS
964の答が否定(NO)、即ちPR≧PRMINである
と判別された場合は、前記ステップS965をスキップ
してステップS966へ進む。
【0106】ステップS966では、前回のPL項にD
PRを加算して今回のPL項として設定し、次いでステ
ップS967でPL項がその上限値PLMAXよりも大き
いか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即ちP
L>PLMAXである場合は、PLMAX値をPL項として
設定して(ステップS968)、本ルーチンを終了す
る。また、前記ステップS967の答が否定(NO)、
即ちPL≦PLMAXである場合には前記ステップS96
8をスキップして本ルーチンを終了する。
【0107】一方、前記ステップS962の答が否定
(NO)の場合(RVO2≦VREFR)は、出力RV
O2が該出力RVO2 用の基準値VREFよりも小さい
か否かを判別し(ステップS969)、その答が肯定
(YES)の場合(RVO2<VREF)は、ステップ
S970へ進んで、前回のPR 項にDPLSを加算して
今回のPR項として設定する。さらに、ステップS97
1において、PR項がその上限値PRMAXよりも大きい
か否かを判別する。
【0108】前記ステップS971の答が肯定(YE
S)、即ちPR>PRMAXであると判別された場合は、
PRMAX値をPR項として設定して(ステップS97
2)ステップS973へ進む。一方、前記ステップS9
71の答が否定(NO)、即ちPR≦PRMAXであると
判別された場合は、前記ステップS972をスキップし
てステップS973へ進む。
【0109】ステップS973では、前回のPL項から
DPLSを減算して今回のPL項として設定し、次いで
ステップS974でPL項がその下限値PLMINよりも
小さいか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即
ちPL<PLMINである場合は、PLMIN値をPL項と
して設定して(ステップS975)、本ルーチンを終了
する。また、前記ステップS974の答が否定(N
O)、即ちPL≧PLMINである場合は前記ステップS
975をスキップして本ルーチンを終了する。
【0110】一方、前記ステップS969の答が否定
(NO)の場合(RVO2≧VREFR)は、ステップ
S976へ進んで、前回のPR項からDPRSを減算し
て今回のPR項として設定する。さらに、ステップS9
77において、PR項がその下限値PRMINよりも小さ
いか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即ちP
R<PRMINであると判別された場合は、PRMIN値
をPR項として設定して(ステップS978)、ステッ
プS979へ進む。また、前記ステップS977の答が
否定(NO)、即ちPR≧PRMINであると判別された
場合は、前記ステップS978をスキップしてステップ
S979へ進む。
【0111】ステップS979では、前回のPL項にD
PRSを加算して今回のPL項として設定し、次いでス
テップS980でPL項がその上限値PLMAXよりも大
きいか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即ち
PL>PLMAXである場合は、PLMAX値をPL項とし
て設定して(ステップS981)、本ルーチンを終了す
る。前記ステップS980の答が否定(NO)、即ちP
L≦PLMAXである場合は、前記ステップS981をス
キップして本ルーチンを終了する。
【0112】このように、本実施例では、VREFL≦
RVO2≦VREFRの条件が成立している場合は、P
項の増減を大きくし、RVO2がこの条件から逸脱する
場合はP項の増減を小さくするように制御すると共に、
PR項及びPL項にリミット値を設けている。以上のよう
にして下流側O2センサ14Rの出力FVO2により比例
項PR項及びPL項を算出することにより上流側O2
ンサ14Fのばらつきによる空燃比の乱れを防止し、空
燃比を安定するように制御している。
【0113】図17は、図15の前記ステップS951
のPR項,PL項の初期化処理を示すフローチャートであ
る。
【0114】まず、ステップS991では、前回がSe
cO2F/B中であったか否かを判別し、SecO2F/
B中であった場合は本ルーチンを終了する。また、ステ
ップS991において、前回がSecO2F/B中では
ないと判別された場合は、ステップS922へ進み、P
L項及びPR項を、前記PLREF値,PRREF値にそれ
ぞれ設定すると共に、前記カウンタ(設定値CPDL
Y)のカウンタ数を“0”にセットして本ルーチンを終
了する。ここでPLREF,PRREFは上述した処理
により算出されたPL項、PR項の平均値である。
【0115】図18は、本発明の特徴の概要を説明する
ためのタイムチャートである。図示例では、KO2値の
下限値貼りつきを示しており、KO2値が下限値O2LM
ILに貼りつく前の時刻t1以前ではフラグFKO2L
MT=0となり、上流側O2センサ14Fの劣化検知が
許可されている。時刻t1〜t2において、上述したよ
うに例えば多量のベーパが吸気系へパージされると、K
O2値が下限値O2LMILに貼りつき、この間はフラグ
FKO2LMT=1となるため、上流側O2センサ14F
の劣化検知は許可されない。時刻t2を経過すると、ベ
ーパ量が減少してKO2値が下限値O2LMILから所定
範囲内に戻るが、時刻t2から所定時間tOPENが経
過するまではフラグFKO2LMT=1を継続し、空燃
比制御が安定してから劣化検知を許可とする。
【0116】
【発明の効果】以上に説明したように、第1の発明によ
れば、内燃エンジンの排気系に設けられた触媒式排気浄
化手段の上流側、下流側にそれぞれ設けられた第1及び
第2の空燃比センサと、前記第1及び第2の空燃比セン
サの出力に基づいて空燃比補正量を演算する空燃比補正
量演算手段と、前記空燃比補正量に基づいてエンジンへ
供給する空燃比を調整する空燃比調整手段と、前記空燃
比補正量に基づいて、前記第1の空燃比の劣化を検出す
る劣化検出手段とを備えた内燃エンジンの空燃比センサ
劣化検出装置において、前記空燃比補正量が所定範囲を
越えたときに前記劣化検出手段の作動を禁止する劣化検
出禁止手段を設けたので、第1の空燃比センサの劣化検
知を正確に行うことができる。
【0117】第2の発明によれば、前記第1の発明にお
いて、前記空燃比補正量が前記所定範囲内に戻った時か
ら所定時間後に前記劣化検出手段の作動を許可する劣化
検出許可手段を設けたので、空燃比制御が安定してから
劣化検知を再開することができ、第1の空燃比の劣化検
出をより高精度化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る内燃エンジンの及びその
制御装置の全体構成図である。
【図2】本実施例の劣化検出処理を行うCPUの内部構
成の概要を示す機能ブロック図である。
【図3】上流側O2センサ劣化モニタのメインルーチン
を示すメインフローチャートである。
【図4】上流側O2センサ劣化モニタのモニタ前条件の
成立判別サブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】前記モニタ前条件の処理で実行される多重故障
チェック処理を示すフローチャートである。
【図6】前記多重故障チェック処理で使用されるモニタ
実施コントロール処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施例の劣化判定処理を示すフローチャート
てある。
【図8】上流側O2センサ14Fにおけるフィードバッ
クゲインの検索処理を示すフローチャートである。
【図9】2O2センサF/B制御における空燃比補正係
数KO2の算出処理を示すフローチャートである。
【図10】2O2センサF/B制御における空燃比補正
係数KO2の算出処理を示す続きのフローチャートであ
る。
【図11】KO2リミットチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図12】下流側O2センサによる空燃比フィードバッ
ク制御を示すメインルーチンのフローチャートである。
【図13】下流側O2センサによる空燃比フィードバッ
ク制御の実行判定処理を示すフローチャートである。
【図14】図13の実行判定処理の続きのフローチャー
トである。
【図15】PL項,PR項の算出処理を示すフローチャー
トである。
【図16】PL項,PR項の算出処理を示す続きのフロー
チャートである。
【図17】PR項,PL項の初期化処理を示すフローチャ
ートである。
【図18】本発明の特徴の概要を説明するためのタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 13 三元触媒 14F 上流側O2センサ 14R 下流側O2センサ 5 ECU(空燃比補正量演算手段、劣化検出手段、空
燃比調整手段、劣化検出禁止手段、結果検出許可手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝澤 剛 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 中山 隆義 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台143番地 株式 会社PSG内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気系に設けられた触媒
    式排気浄化手段の上流側、下流側にそれぞれ設けられた
    第1及び第2の空燃比センサと、前記第1及び第2の空
    燃比センサの出力に基づいて空燃比補正量を演算する空
    燃比補正量演算手段と、前記空燃比補正量に基づいてエ
    ンジンへ供給する空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    前記空燃比補正量に基づいて、前記第1の空燃比の劣化
    を検出する劣化検出手段とを備えた内燃エンジンの空燃
    比センサ劣化検出装置において、 前記空燃比補正量が所定範囲を越えたときに前記劣化検
    出手段の作動を禁止する劣化検出禁止手段を設けたこと
    を特徴とする内燃エンジンの空燃比センサ劣化検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記空燃比補正量が前記所定範囲内に戻
    った時から所定時間後に前記劣化検出手段の作動を許可
    する劣化検出許可手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の内燃エンジンの空燃比センサ劣化検出装置。
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