JPH06211658A - バイオフィルム破壊剤およびバイオフィルム破壊剤を含 有する抗菌組成物 - Google Patents

バイオフィルム破壊剤およびバイオフィルム破壊剤を含 有する抗菌組成物

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JPH06211658A
JPH06211658A JP2611493A JP2611493A JPH06211658A JP H06211658 A JPH06211658 A JP H06211658A JP 2611493 A JP2611493 A JP 2611493A JP 2611493 A JP2611493 A JP 2611493A JP H06211658 A JPH06211658 A JP H06211658A
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JP2611493A
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Kazuo Fujimaki
一雄 藤巻
Masahiro Takahata
正裕 高畑
Takashi Yasuda
隆 保田
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Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】β−ラクタマーゼ阻害物質、たとえば、(a)
クラブラン酸もしくはその塩またはそれらの誘導体、
(b)スルバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導
体、(c)タゾバクタムもしくはその塩またはそれらの
誘導体あるいは(d)6−[(1−メチル−1H−1,
2,3−トリアゾール−4−イル)メチレン]−7−オ
キソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト−2−エン−2−カルボン酸もしくはその塩またはそ
れらの誘導体などを有効成分とするバイオフィルム破壊
剤、およびβ−ラクタマーゼ阻害物質を有効成分とする
バイオフィルム破壊剤と薬剤を含有する抗菌組成物。 【効果】β−ラクタマーゼ阻害物質は、バイオフィルム
の破壊作用を発揮し、さらに該β−ラクタマーゼ阻害物
質を有効成分とするバイオフィルム破壊剤と薬剤を含有
する組成物は、優れた抗菌作用を発揮し、細菌性感染症
の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β−ラクタマーゼ阻害
物質を有効成分とするバイオフィルム破壊剤、およびβ
−ラクタマーゼ阻害物質を有効成分とするバイオフィル
ム破壊剤と薬剤を含有する抗菌組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学療法の領域、第8巻、第2号、
第227-234頁(1992年)およびアンチミクロバイアル・エ
ージェンツ・アンド・ケモテラピー(Antimicrob.Agent
s Chemother.)第34巻、第9号、第1666-1671頁(1990年)
などには、「細菌はその生育条件の悪い環境において
は、菌体自身が多糖体を主成分としたポリマー[グリコ
カリックス(glycocalyx)]を産生し、一種の保護壁を形
成する。この形成されたものをバイオフィルムといい、
生体内における感染状態においても認められ、感染症の
慢性化および難治化の要因の一因子とされている。一旦
このバイオフィルムが形成されると薬剤の殺菌作用や白
血球の貪食作用への抵抗性をもたらす。」と記載されて
いる。また、第40回日本化学療法学会西日本支部総会発
表抄録、第46頁(1992年)には、「現在までのところエリ
スロマイシンのようなマクロライド系抗生剤は、バイオ
フィルムの破壊あるいは薬剤透過性の変化をもたらす作
用を発揮する。」と報告されている。一方、β−ラクタ
マーゼ阻害物質がバイオフィルムの破壊作用を発揮する
ことは知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】バイオフィルムに起因
すると考えられる感染症が問題となっている。そこで、
薬剤の抗菌作用を十分に発揮させるためにバイオフィル
ムを破壊する物質およびこれを含有する組成物の開発が
望まれていた。本発明の目的は、薬剤の抗菌作用を十分
に発揮させる、有用な、後述するバイオフィルム破壊
剤、およびバイオフィルム破壊剤と薬剤を含有する抗菌
組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】上記課題に対して、本発
明者らは鋭意研究を行った結果、β−ラクタマーゼ阻害
物質が、バイオフィルムの破壊作用を発揮することを見
出した。本発明者らは、さらにβ−ラクタマーゼ阻害物
質を有効成分とするバイオフィルム破壊剤と薬剤を含有
する組成物が、感染症の治療に有用なことを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0004】つぎに、本発明を詳細に説明する。本発明
で使用されるβ−ラクタマーゼ阻害物質としては、たと
えば、特開昭52-48686号、同52-68195号、同52-83993
号、同52-95689号、同52-125191号、同53-149995号、同
53-15408号および同53-21193号などに記載のクラブラン
酸もしくはその塩またはそれらの誘導体;特開昭54-309
4号、同56-57788号および同58-59990号などに記載のス
ルバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導体;特開
昭56-104886号、同58-185589号、同58-225091号、同59-
118790号、同60-84291号および同60-215688号などに記
載のタゾバクタムもしくはそれらの塩またはそれらの誘
導体;特開昭60-185786号、特開平2-287号および同2-28
8号などに記載の6−[(1−メチル−1H−1,2,
3−トリアゾール−4−イル)メチレン]−7−オキソ
−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸もしくはその塩またはそれらの
誘導体などが挙げられる。
【0005】また、本発明で使用される薬剤は、特に限
定されないが、キノロン剤、具体的には、一般式[1]
【化2】 「式中、R1は、置換されていてもよい低級アルキル、
低級アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素
環式基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、アルコキシ基、保護されていてもよいヒドロキ
シル、アミノもしくは低級アルキルアミノ基またはジ−
低級アルキルアミノ基を;R3は、置換されていてもよ
いシクロアルキル、ビニルまたは環状アミノ基を;
【外7】 は、
【外8】 または
【外9】 (式中、X1は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
を意味するか、またはR1と一緒になって式
【式2】 (式中、R4は、水素原子または低級アルキル基を;D
は、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表わされる基
を示し;
【外10】 は、
【外11】 または
【外12】 (式中、X2は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
で表わされる基を示す。」で表わされる化合物またはそ
の塩;
【0006】テトラサイクリンまたはオキシテトラサイ
クリンなどのようなテトラサイクリン系化合物;ゲンタ
マイシンまたはフラジオマイシンなどのようなアミノグ
リコシド系化合物;エリスロマイシンのようなマクロラ
イド系化合物およびクロラムフェニコールなどのような
抗菌剤;および塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリ
ジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウムまた
は塩化ベンザルコニウムなどのような殺菌消毒剤などが
挙げられる。
【0007】なお、本明細書において特にことわらない
限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、たとえば、
メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルまたはオクチルなどのようなC1-10 アル
キル基を;低級アルキル基とは、たとえば、上記したア
ルキル基のうち、C1-5アルキル基を;アルコキシ基と
は、たとえば、−O−アルキル基(アルキル基は、上記
したC1-10アルキル基を示す。)を;低級アルキルアミ
ノ基とは、たとえば、メチルアミノ、エチルアミノまた
はプロピルアミノなどのようなC1-5 アルキルアミノ基
を;ジ−低級アルキルアミノ基とは、たとえば、ジメチ
ルアミノのようなジ−C1-5アルキルアミノ基を;低級
アルケニル基とは、たとえば、 ビニル、アリル、1−
プロペニルまたは1−ブテニルなどのようなC2-5アル
ケニル基を;シクロアルキル基とは、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルな
どのようなC3-6シクロアルキル基を;アリール基 と
は、フェニルまたはナフチルなどを;アルコキシカルボ
ニル基とは、たとえば、−COO−アルキル基(アルキ
ル基は、上記したC1-10アルキル基を示す。)を;ヒド
ロキシ低級アルキル基とは、たとえば、ヒドロキシメチ
ル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルなどの
ようなヒドロキシ−C1-5アルキル基を;アミノ低級ア
ルキル基とは、たとえば、アミノメチル、アミノエチル
またはアミノプロピルなどのようなアミノ−C1-5アル
キル基を;低級アルキルアミノ低級アルキル基とは、た
とえば、メチルアミノメチル、エチルアミノメチルまた
はエチルアミノエチルなどのようなC1-5アルキルアミ
ノ−C1-5アルキル基を;ジ−低級アルキルアミノ低級
アルキル基とは、たとえば、ジメチルアミノメチルまた
はジエチルアミノメチルなどのようなジ−C1-5アルキ
ルアミノ−C1-5アルキル基を;環状アミノ基とは、た
とえば、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニルま
たは1,4−ジアザビシクロ[3.2.1]オクチルな
どのような4−10員環状アミノ基を;環状アミノ低級
アルキル基とは、たとえば、1−ピペラジニルメチル、
1−ピロリジニルメチル、1−アゼチジニルメチルまた
は1−モルホリニルメチルなどのような4−6員環状ア
ミノ−C1-5アルキル基を;アシルアミノ基とは、たと
えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニル
アミノまたはブチリルアミノなどのようなC1-4アシル
アミノ基を;アシルオキシ基とは、たとえば、ホルミル
オキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシまたはブ
チリルオキシなどのようなC1-4アシルオキシ基を;ト
リハロゲノ−低級アルキル基とは、たとえば、トリクロ
ロメチルまたはトリフルオロメチルなどのようなトリハ
ロゲノ−C1-5アルキル基を;および複素環式基とは、
酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる1つ以
上の異項原子を含む5員もしくは6員またはそれらの縮
合環、たとえば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサ
ゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、1−ピロリジニ
ル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ピリジル、キノ
リル、ピリミジニルまたはモルホリニルなどのような基
を、それぞれ意味する。
【0008】一般式[1]の化合物またはその塩におい
て、R1の各基は、ハロゲン原子、シアノ基、保護され
ていてもよいカルボキシル基、保護されていてもよいヒ
ドロキシル基、保護されていてもよいアミノ基、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリー
ル基、シクロアルキル基、アシルアミノ基、アシルオキ
シ基、低級アルケニル基、トリハロゲノ−低級アルキル
基、低級アルキルアミノ基またはジ−低級アルキルアミ
ノ基などから選ばれる一つまたは二つ以上の置換基で置
換されていてもよく、また、R3の各基は、ハロゲン原
子、低級アルキル基、保護されていてもよいカルボキシ
ル基、保護されていてもよいヒドロキシル基、保護され
ていてもよいアミノ基、保護されていてもよい低級アル
キルアミノ基、保護されていてもよいアミノ低級アルキ
ル基、保護されていてもよい低級アルキルアミノ低級ア
ルキル基、保護されていてもよいヒドロキシ低級アルキ
ル基、ジ−低級アルキルアミノ基、ジ−低級アルキルア
ミノ低級アルキル基または環状アミノ低級アルキル基な
どから選ばれる一つまたは二つ以上の置換基で置換され
ていてもよい。
【0009】カルボキシル基の保護基としては、たとえ
ば、生体内において容易に脱離するエステル形成基のよ
うな薬学的に許容されるカルボキシル保護基が挙げられ
る。
【0010】また、アミノ基、アミノ低級アルキル基、
低級アルキルアミノ基および低級アルキルアミノ低級ア
ルキル基の保護基としては、たとえば、生体内において
容易に脱離する薬学的に許容されるアミノ保護基が挙げ
られる。さらに、ヒドロキシル基およびヒドロキシ低級
アルキル基の保護基としては、たとえば、生体内におい
て容易に脱離する薬学的に許容されるヒドロキシル保護
基が挙げられる。
【0011】本発明のβ−ラクタマーゼ阻害物質および
薬剤において、塩および異性体(たとえば、光学異性
体、幾何異性体、互変異性体など)が存在する場合、本
発明は、それらすべての異性体を包含し、また、すべて
の結晶形、溶媒和物および水和物を包含するものであ
る。
【0012】本発明で使用される薬剤の好ましい化合物
としては、具体的に、ナフチリジンもしくはキノリンの
7位またはベンゾオキサジンもしくはベンゾチアジンの
10位に塩基性基が結合する化合物、たとえば、以下の
化合物を挙げることができる。
【0013】・1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソ−7−(1−ピペラジニル)−1,
8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−エチル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−4−メチル−1−ピロリジニル)
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−メチ
ルアミノ−1−ピロリジニル)−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸
【0014】・7−(3−アミノ−3−メチル−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(1−ピペ
ラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−
ナフチリジン−3−カルボン酸 ・7−(シス−3−アミノメチル−4−クロロ−1−ピ
ロリジニル)−1−シクロプロピル−6−フルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−(2,
4−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カル
ボン酸 ・1−エチル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−7−(1−ピペラジニル)−キノリン−3−カ
ルボン酸
【0015】・1−エチル−6,8−ジフルオロ−7−
(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・1−(2−フルオロエチル)−6,8−ジフルオロ−
7−(4−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(3,5−ジ
メチル−1−ピペラジニル)−6,8−ジフルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
酸 ・7−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・7−(3−アミノメチル−1−モルホリノ)−1−シ
クロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ
−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0016】・1−シクロプロピル−6−フルオロ−7
−(1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−6−フルオロ−5−メチル−7
−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)
−7−(3−メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 ・5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(3−エチル
アミノメチル−1−ピロリジニル)−6,8−ジフルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カル
ボン酸 ・1−シクロプロピル−7−(3−エチルアミノメチル
−1−ピロリジニル)−5,6,8−トリフルオロ−
1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン
【0017】・1−エチル−6−フルオロ−7−(4−
メチル−1−ピペラジニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸 ・1−シクロプロピル−7−(3,5−ジメチルピリジ
ン−1−イル)−6−フルオロ−4−オキソキノリン−
3−カルボン酸 ・9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7
H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキ
サジン−6−カルボン酸 ・10−(1−アミノシクロプロピル)−9−フルオロ
−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−
ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾオキサジ
ン−6−カルボン酸
【0018】・(S)−9−フルオロ−3−メチル−1
0−(4−メチル−1−ピペラジニル)−7−オキソ−
2,3−ジヒドロ−7H−ピリド[1,2,3−de]
[1,4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸 ・(S)−10−(1−アミノシクロプロピル)−9−
フルオロ−3−メチル−7−オキソ−2,3−ジヒドロ
−7H−ピリド[1,2,3−de][1,4]ベンゾ
オキサジン−6−カルボン酸(T−3761)
【0019】本発明の抗菌組成物におけるβ−ラクタマ
ーゼ阻害物質の使用量は、薬剤1に対し0.02-500(重量
比)で十分であり、好ましくは、0.5-50(重量比)であ
る。
【0020】本発明のβラクタマーゼ阻害物質を有効成
分とするバイオフィルム破壊剤を医薬品製剤とする場
合、またはβ−ラクタマーゼ阻害物質を有効成分とする
バイオフィルム破壊剤と薬剤を含有する抗菌組成物を医
薬品製剤とする場合、通常知られた剤形、たとえば、経
口投与用には、錠剤、散剤、顆粒、糖衣錠、カプセルお
よび液剤などが、また、非経口投与用には、懸濁液、液
剤、乳剤、アンプルおよび注射剤などが挙げられ、これ
らを組み合わせた形態とすることができる。
【0021】医薬品製剤とするには、有効成分に、必要
に応じて、乳糖、無水乳糖、マンニトール、コーンスタ
ーチおよび結晶セルロースなどのような賦形剤;ヒドロ
キシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンおよび
メチルセルロースなどのような結合剤;カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよび部分
α化デンプンなどのような崩壊剤;ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸な
どのような滑沢剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、メタアクリル酸アクリル酸コポリマーおよびヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレートなどのような
コーティング剤;マンニトールのような等張化剤;パラ
オキシ安息香酸メチルのような保存剤:並びにベンジル
アルコールのような無痛化剤などを用いて、当業者が通
常行う方法で製剤化すればよい。
【0022】また、医薬品として投与する場合、投与方
法、投与量および投与回数は、患者の症状、年齢、体重
および抗菌組成物の薬剤の種類によって適宜選択でき
る。通常、投与量は、β−ラクタマーゼ阻害物質を有効
成分とするバイオフィルム破壊剤またはβ−ラクタマー
ゼ阻害物質を有効成分とするバイオフィルム破壊剤と薬
剤を含有する抗菌組成物として0.2-500mg/kgでよい。
【0023】
【実施例】つぎに、本発明を具体的な実施例を挙げて説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、表中の略号は、それぞれ、次の意味を有する。 CVA:クラブラン酸 SBT:スルバクタム TAZ:タゾバクタム BRL42715:6-[(1-メチル-1H-1,2,3-トリアソ゛ール-4-イル)メチレン]-7-オ
キソ-4-チア-1-アサ゛ヒ゛シクロ[3.2.0]ヘフ゜ト-2-エン-2-カルホ゛ン酸 TFLX:トスフロキサシン CPFX:シプロフロキサシン OFLX:オフロキサシン
【0024】実施例1 [バイオフィルム破壊作用] (1)バイオフィルムの試験管内作成法は、藤巻らの方法
[日本化学療法学会誌、第40巻、第7号、第886-893頁(1
992年)]に準じて行った。すなわち、緑膿菌のS-827株
の一夜培養液を集菌し、生理食塩液で2度洗浄した後、
その菌体を0.2%(W/V)のグルコースを含む生理食塩液に
浮遊させ、その菌液中に滅菌した医療用テフロンシート
(中川医療機器,1cm×1cm)を入れ、37℃で7日間培養
した。7日後、テフロンシートに付着したものをバイオ
フィルムとした。
【0025】(2)バイオフィルムにβ−ラクタマーゼ阻
害物質を最終濃度10μg/mlとなるように添加し、24時間
後にテフロンシート上に付着しているバイオフィルムの
多糖類の相対量を、小野らの方法[第40回西日本化学療
法学会西日本支部総会発表抄録、第44頁(1992年)]に準
じて測定した。すなわち、テフロンシートを0.1%(W/V)
トルイジンブルーで30分間染色し、蒸留水で洗浄した
後、染色物を0.1N塩酸で30分抽出し、得られた抽出液の
590nmにおける吸光度を測定した。その結果を表1に示
す。なお、表1は、β−ラクタマーゼ阻害物質を添加し
なかった無処理のものを100として表わされている。
【0026】
【0027】実施例2 [バイオフィルムに対するβ−ラクタマーゼ阻害物質を
有効成分とするバイオフィルム破壊剤と薬剤を含有する
抗菌組成物の抗菌作用] 実施例1の方法で作成したバイオフィルムに最終濃度と
してタゾバクタム10μg/mlおよびキノロン剤(トスフロ
キサシン0.2μg/ml、シプロフロキサシン0.2μg/mlまた
はオフロキサシン0.78μg/ml)を添加し、48時間後、こ
の液をハート・インフュージョン・アガー(栄研化学)
に接種し、37℃で20時間培養した後、菌数を計測した。
その結果を表2に示す。
【0028】
【0029】
【発明の効果】本発明のβ−ラクタマーゼ阻害物質を有
効成分とするバイオフィルム破壊剤は、顕著なバイオフ
ィルムの破壊作用を発揮し、さらにβ−ラクタマーゼ阻
害物質と薬剤を含有する抗菌組成物は、薬剤の抗菌作用
を十分に発揮させるので、感染症の治療に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/535 7431−4C 31/54 7431−4C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−ラクタマーゼ阻害物質を有効成分とす
    るバイオフィルム破壊剤。
  2. 【請求項2】β−ラクタマーゼ阻害物質が、(a)クラ
    ブラン酸もしくはその塩またはそれらの誘導体、(b)
    スルバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導体、
    (c)タゾバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導
    体あるいは(d)6−[(1−メチル−1H−1,2,
    3−トリアゾール−4−イル)メチレン]−7−オキソ
    −4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
    2−エン−2−カルボン酸もしくはその塩またはそれら
    の誘導体から選ばれる一種以上である請求項1記載のバ
    イオフィルム破壊剤。
  3. 【請求項3】β−ラクタマーゼ阻害物質を有効成分とす
    るバイオフィルム破壊剤および薬剤を含有する抗菌組成
    物。
  4. 【請求項4】β−ラクタマーゼ阻害物質が、(a)クラ
    ブラン酸もしくはその塩またはそれらの誘導体、(b)
    スルバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導体、
    (c)タゾバクタムもしくはその塩またはそれらの誘導
    体あるいは(d)6−[(1−メチル−1H−1,2,
    3−トリアゾール−4−イル)メチレン]−7−オキソ
    −4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
    2−エン−2−カルボン酸もしくはその塩またはそれら
    の誘導体から選ばれる一種以上である請求項3記載の抗
    菌組成物。
  5. 【請求項5】薬剤が、一般式 【化1】 「式中、R1は、置換されていてもよい低級アルキル、
    低級アルケニル、シクロアルキル、アリールまたは複素
    環式基を;R2は、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、アルコキシ基、保護されていてもよいヒドロキ
    シル、アミノもしくは低級アルキルアミノ基またはジ−
    低級アルキルアミノ基を;R3は、置換されていてもよ
    いシクロアルキル、ビニルまたは環状アミノ基を; 【外1】 は、 【外2】 または 【外3】 (式中、X1は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
    を意味するか、またはR1と一緒になって式 【式1】 (式中、R4は、水素原子または低級アルキル基を;D
    は、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表わされる基
    を示し; 【外4】 は、 【外5】 または 【外6】 (式中、X2は、水素原子またはハロゲン原子を示す。)
    で表わされる基を示す。」で表わされる化合物またはそ
    の塩である請求項3記載の抗菌組成物。
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