JPH06211190A - 船舶の運航制御装置 - Google Patents
船舶の運航制御装置Info
- Publication number
- JPH06211190A JPH06211190A JP2339593A JP2339593A JPH06211190A JP H06211190 A JPH06211190 A JP H06211190A JP 2339593 A JP2339593 A JP 2339593A JP 2339593 A JP2339593 A JP 2339593A JP H06211190 A JPH06211190 A JP H06211190A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- control device
- ship
- degree
- impact
- marine vessel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 波浪下での船体の破損などの事故を防止しか
つ船舶の定時運航を確立するとともに、避難率の向上を
実現する。 【構成】 航海中に船舶が受ける衝撃度を、検出手段
(4) となる複数台の加速度検出器(4a,4b,4c)で検出し、
検出された加速度を監視手段(5) で常時監視しかつ計測
して、この検出加速度が、予め設定された設定限度値を
超えた場合に、推進制御装置(6) により船舶の速度を減
速する。
つ船舶の定時運航を確立するとともに、避難率の向上を
実現する。 【構成】 航海中に船舶が受ける衝撃度を、検出手段
(4) となる複数台の加速度検出器(4a,4b,4c)で検出し、
検出された加速度を監視手段(5) で常時監視しかつ計測
して、この検出加速度が、予め設定された設定限度値を
超えた場合に、推進制御装置(6) により船舶の速度を減
速する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶の航行を安全に行
わせることができる船舶の運航制御装置に関する。
わせることができる船舶の運航制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】船舶の運航に関し、大きな影響力を及ぼ
す要件の一つに天候、気象、海象がある。即ち、天候、
気象、海象の如何により船舶の運航計画が大きく左右さ
れる。運航計画に狂いが生じると燃料費、人件費にまで
影響が及ぶため、運航採算は大幅な低下につながる。し
かしながら、運航採算を重要視する余り、悪天候等の情
況下で運航を強行した場合、船舶は、船体損傷或いは積
荷貨物の損傷や破壊を招き、最悪の場合、致命的な船体
破壊および、沈没や遭難等の事故につながる危険があ
る。
す要件の一つに天候、気象、海象がある。即ち、天候、
気象、海象の如何により船舶の運航計画が大きく左右さ
れる。運航計画に狂いが生じると燃料費、人件費にまで
影響が及ぶため、運航採算は大幅な低下につながる。し
かしながら、運航採算を重要視する余り、悪天候等の情
況下で運航を強行した場合、船舶は、船体損傷或いは積
荷貨物の損傷や破壊を招き、最悪の場合、致命的な船体
破壊および、沈没や遭難等の事故につながる危険があ
る。
【０００３】このような事態を避けるため、船舶の乗組
員はそれぞれの船が有している運動性能や特性および、
積載貨物量等の諸条件を考慮しながら、長年の経験と判
断或いは、勘により運航を行い、悪天候等の場合には状
況が好転するまで船舶を安全な場所に避難させて運航を
見合わせている。しかし、この場合、乗組員の経験と判
断や勘には、それぞれ個人差があり、又、波浪や風力の
観測と体感にも定量性がなくそれぞれ個人差がある。そ
のため、乗組員の判断等が必ずしも的確でない場合、既
述の運航採算の低下や船体損傷、積荷貨物損傷の事態に
まで発展することもある。一方、国内海運界にあって
は、近年、輸送体系の変革や物流革命等により陸上トラ
ックとの競合から、定時運航性の向上および避難率の向
上が余儀なくされている。
員はそれぞれの船が有している運動性能や特性および、
積載貨物量等の諸条件を考慮しながら、長年の経験と判
断或いは、勘により運航を行い、悪天候等の場合には状
況が好転するまで船舶を安全な場所に避難させて運航を
見合わせている。しかし、この場合、乗組員の経験と判
断や勘には、それぞれ個人差があり、又、波浪や風力の
観測と体感にも定量性がなくそれぞれ個人差がある。そ
のため、乗組員の判断等が必ずしも的確でない場合、既
述の運航採算の低下や船体損傷、積荷貨物損傷の事態に
まで発展することもある。一方、国内海運界にあって
は、近年、輸送体系の変革や物流革命等により陸上トラ
ックとの競合から、定時運航性の向上および避難率の向
上が余儀なくされている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】これら各種問題を解消
するための一手段として、波浪や風力に強い耐航型船舶
の開発や大型船舶の導入等が考慮できるが、しかし、こ
の種の実現に伴う建造コストや運航コストは大きく、そ
のため、経済的な輸送効果を大幅に低下させざるを得な
い。本発明の目的は、上記事情に基づいてなされたもの
であり、船舶の定時運航を確立でき、同時に避難率の向
上と安全性の確保とが図れる船舶の運航制御装置を提供
をすることにある。
するための一手段として、波浪や風力に強い耐航型船舶
の開発や大型船舶の導入等が考慮できるが、しかし、こ
の種の実現に伴う建造コストや運航コストは大きく、そ
のため、経済的な輸送効果を大幅に低下させざるを得な
い。本発明の目的は、上記事情に基づいてなされたもの
であり、船舶の定時運航を確立でき、同時に避難率の向
上と安全性の確保とが図れる船舶の運航制御装置を提供
をすることにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の上記目的
は、航海中の船体に加わる衝撃度を検出する検出手段
と、検出された前記衝撃度を監視計測する監視手段と、
該監視手段の出力信号に応答する推進制御装置とを備
え、前記衝撃度が設定限度値を超えた場合に前記推進制
御装置が航海速力を制御することを特徴とする船舶の運
航制御装置により達成される。
は、航海中の船体に加わる衝撃度を検出する検出手段
と、検出された前記衝撃度を監視計測する監視手段と、
該監視手段の出力信号に応答する推進制御装置とを備
え、前記衝撃度が設定限度値を超えた場合に前記推進制
御装置が航海速力を制御することを特徴とする船舶の運
航制御装置により達成される。
【０００６】
【作用】衝撃度を計測して航海速力（船速）を減速させ
ることにより、船体が受ける抵抗を減らして船体の破損
および積荷貨物の破損を防止できる。また、衝撃度を定
量的に把握しかつ継続的に計測して避難判断の基準とす
ることにより、不必要な避難を解消して避難率を向上で
きかつ、充分な安全性を確保できる。
ることにより、船体が受ける抵抗を減らして船体の破損
および積荷貨物の破損を防止できる。また、衝撃度を定
量的に把握しかつ継続的に計測して避難判断の基準とす
ることにより、不必要な避難を解消して避難率を向上で
きかつ、充分な安全性を確保できる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の船舶の運航制御装置の実施例
を図面を参照しながら説明する。図１は、本発明の一実
施例を示す船舶の運航制御装置の構成図である。この運
航制御装置１０は、航海中の船体に加わる衝撃度を検出
する検出手段４と、検出された前記衝撃度を常時監視し
かつ計測する監視手段５と、該監視手段５の出力信号に
応答して航海速力を調節する推進制御装置６とからな
り、前記運航制御装置１０は、主機関１に付設して構成
される。前記主機関１は推力伝導軸すなわちプロペラ軸
３を介してプロペラ２を駆動する主推進システムを構成
している。なお、主機関１は、本実施例では、一台が図
示されているが、複数台装備される場合もある。
を図面を参照しながら説明する。図１は、本発明の一実
施例を示す船舶の運航制御装置の構成図である。この運
航制御装置１０は、航海中の船体に加わる衝撃度を検出
する検出手段４と、検出された前記衝撃度を常時監視し
かつ計測する監視手段５と、該監視手段５の出力信号に
応答して航海速力を調節する推進制御装置６とからな
り、前記運航制御装置１０は、主機関１に付設して構成
される。前記主機関１は推力伝導軸すなわちプロペラ軸
３を介してプロペラ２を駆動する主推進システムを構成
している。なお、主機関１は、本実施例では、一台が図
示されているが、複数台装備される場合もある。
【０００８】図２により、前記運航制御装置１０につい
て更に詳述すると、この運航制御装置１０は、前記検出
手段４として複数台の加速度検出器４ａ，４ｂ，４ｃを
設置しており、これら検出器４ａ，４ｂ，４ｃは、航海
中の船体に加わる衝撃度として上下方向、左右方向およ
び前後方向の加速度を検出し、検出加速度を前記監視手
段５へ送出する。前記監視手段５には、後述する設定限
度値を設定するための警報値設定器７が接続されてい
る。前記設定限度値は、航海中の船体に加わる加速度に
応じて船速を制御するための基準値となるものである。
前記監視手段５は、前記各検出器４ａ，４ｂ，４ｃによ
り検出された加速度と前記設定限度値とを内蔵のマイク
ロコンピュータにより常時比較し、前記加速度のいずれ
か一つでも限度値を超えた場合に、前記推進制御装置６
に対して衝撃度異常超過信号を送出する。前記推進制御
装置６は、この衝撃度異常超過信号に応じて減速指令を
主機関１に対して送出し、船速を、船舶が破損を受けな
い所定値まで減速させる。なお、この推進制御装置６
は、定常下で船速を調節するための機能も有しており、
通常は、乗組員が手動でハンドル操作することにより船
速を調節することができる。
て更に詳述すると、この運航制御装置１０は、前記検出
手段４として複数台の加速度検出器４ａ，４ｂ，４ｃを
設置しており、これら検出器４ａ，４ｂ，４ｃは、航海
中の船体に加わる衝撃度として上下方向、左右方向およ
び前後方向の加速度を検出し、検出加速度を前記監視手
段５へ送出する。前記監視手段５には、後述する設定限
度値を設定するための警報値設定器７が接続されてい
る。前記設定限度値は、航海中の船体に加わる加速度に
応じて船速を制御するための基準値となるものである。
前記監視手段５は、前記各検出器４ａ，４ｂ，４ｃによ
り検出された加速度と前記設定限度値とを内蔵のマイク
ロコンピュータにより常時比較し、前記加速度のいずれ
か一つでも限度値を超えた場合に、前記推進制御装置６
に対して衝撃度異常超過信号を送出する。前記推進制御
装置６は、この衝撃度異常超過信号に応じて減速指令を
主機関１に対して送出し、船速を、船舶が破損を受けな
い所定値まで減速させる。なお、この推進制御装置６
は、定常下で船速を調節するための機能も有しており、
通常は、乗組員が手動でハンドル操作することにより船
速を調節することができる。
【０００９】航海中の船舶の船速を制御する方法には、
２〜３種類の方法が有るが、その内の一つは、プロペラ
を可変ピッチプロペラ方式とし、そのプロペラピッチを
調節することにより行われる。また、他の方式は、プロ
ペラを固定ピッチプロペラ方式とし、主機関またはプロ
ペラ軸の回転数を調節することにより行われる。主機関
には、蒸気タービンや、ディーゼル機関またはガスター
ビンが適用されるが、蒸気タービンでは急激な負荷変動
に対応することが難しい。一方、主機関がディーゼル機
関の場合は回転数が比較的低く、減速比が小さい。従っ
て、複数台の主機を要求出力に応じて組合せて使う方法
が理想的であり、複数台の主機の統合分割はクラッチと
歯車の組合わせで行われる。
２〜３種類の方法が有るが、その内の一つは、プロペラ
を可変ピッチプロペラ方式とし、そのプロペラピッチを
調節することにより行われる。また、他の方式は、プロ
ペラを固定ピッチプロペラ方式とし、主機関またはプロ
ペラ軸の回転数を調節することにより行われる。主機関
には、蒸気タービンや、ディーゼル機関またはガスター
ビンが適用されるが、蒸気タービンでは急激な負荷変動
に対応することが難しい。一方、主機関がディーゼル機
関の場合は回転数が比較的低く、減速比が小さい。従っ
て、複数台の主機を要求出力に応じて組合せて使う方法
が理想的であり、複数台の主機の統合分割はクラッチと
歯車の組合わせで行われる。
【００１０】
【発明の効果】以上記載したとおり、本発明の船舶の運
航制御装置によれば、航海中の波浪下で船体が受ける衝
撃度を計測し、この衝撃度が予め設定した設定限度値を
超えた場合に船速を減速させるように制御しているの
で、船体または船体を構成する構造物等の破損が防止で
きるとともに、積荷貨物の破損や損傷も防止できる。
又、この装置は、衝撃度を定量的に把握することができ
るため、避難の判断を明瞭にし、不必要な避難を回避さ
せて避難率を向上できる。更に、不必要な避難が回避さ
れることにより、船舶の稼働率を向上させるとともに、
安全性も向上できる。また更に、省エネルギー化にも貢
献できる等のほか、船舶の大型化も不要にさせて経済的
効果も大きい。
航制御装置によれば、航海中の波浪下で船体が受ける衝
撃度を計測し、この衝撃度が予め設定した設定限度値を
超えた場合に船速を減速させるように制御しているの
で、船体または船体を構成する構造物等の破損が防止で
きるとともに、積荷貨物の破損や損傷も防止できる。
又、この装置は、衝撃度を定量的に把握することができ
るため、避難の判断を明瞭にし、不必要な避難を回避さ
せて避難率を向上できる。更に、不必要な避難が回避さ
れることにより、船舶の稼働率を向上させるとともに、
安全性も向上できる。また更に、省エネルギー化にも貢
献できる等のほか、船舶の大型化も不要にさせて経済的
効果も大きい。
【図１】本発明の一実施例を示す装置の構成図である。
【図２】図１の装置を更に詳細に示したブロック図であ
る。
る。
１ 主機関 ２ プロペラ ３ プロペラ軸 ４ 検出手段 ４ａ 上下加速度検出器 ４ｂ 左右加速度検出器 ４ｃ 前後加速度検出器 ５ 監視手段 ６ 推進制御装置 ７ 警報値設定器 １０ 運航制御装置
Claims (1)
- 【請求項１】 航海中の船体に加わる衝撃度を検出する
検出手段と、検出した前記衝撃度を監視計測する監視手
段と、該監視手段の出力信号に応答する推進制御装置と
を備え、前記衝撃度が設定限度値を超えた場合に前記推
進制御装置が航海速力を制御することを特徴とする船舶
の運航制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2339593A JPH06211190A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 船舶の運航制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2339593A JPH06211190A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 船舶の運航制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06211190A true JPH06211190A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=12109325
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2339593A Pending JPH06211190A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 船舶の運航制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06211190A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007083976A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Fukada Salvage & Marine Works Co Ltd | 海上輸送監視システム |
| JP2008260413A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Kokusan Denki Co Ltd | 船舶用エンジン緊急停止装置及び船舶用事故判定装置 |
| JP2014015944A (ja) * | 2013-10-31 | 2014-01-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 発電方法、タービン発電機、タービン発電機の制御方法、制御装置、および該タービン発電機を備えた船舶 |
| JP2022542647A (ja) * | 2019-07-03 | 2022-10-06 | ヤラ・マリーン・テクノロジーズ・アーエス | 船舶の推進力出力を制御するための方法及びシステム |
| EP4265514A1 (en) | 2022-04-21 | 2023-10-25 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Speed control method for marine vessel, and marine vessel |
| EP4273037A1 (en) | 2022-04-21 | 2023-11-08 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Speed control method for marine vessel, and marine vessel |
-
1993
- 1993-01-20 JP JP2339593A patent/JPH06211190A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007083976A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Fukada Salvage & Marine Works Co Ltd | 海上輸送監視システム |
| JP2008260413A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Kokusan Denki Co Ltd | 船舶用エンジン緊急停止装置及び船舶用事故判定装置 |
| JP2014015944A (ja) * | 2013-10-31 | 2014-01-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 発電方法、タービン発電機、タービン発電機の制御方法、制御装置、および該タービン発電機を備えた船舶 |
| JP2022542647A (ja) * | 2019-07-03 | 2022-10-06 | ヤラ・マリーン・テクノロジーズ・アーエス | 船舶の推進力出力を制御するための方法及びシステム |
| EP4265514A1 (en) | 2022-04-21 | 2023-10-25 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Speed control method for marine vessel, and marine vessel |
| EP4273037A1 (en) | 2022-04-21 | 2023-11-08 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Speed control method for marine vessel, and marine vessel |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020918 |