JP2500234B2 - 荒天航法援助装置 - Google Patents

荒天航法援助装置

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JP2500234B2 JP2415777A JP41577790A JP2500234B2 JP 2500234 B2 JP2500234 B2 JP 2500234B2 JP 2415777 A JP2415777 A JP 2415777A JP 41577790 A JP41577790 A JP 41577790A JP 2500234 B2 JP2500234 B2 JP 2500234B2
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守 桑田
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Yokogawa Electric Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/30Adapting or protecting infrastructure or their operation in transportation, e.g. on roads, waterways or railways

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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶に搭載される荒天
航法援助装置に係わり、さらにいえば、航海中に自動的
に荒天状態を検出して、船舶の安全を守るために主機遠
隔操縦装置やオ―トパイロットを制御するための荒天航
法援助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来このような荒天航法援助装置は存在
しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】つまり、従来にあって
は、人間の経験と勘により荒天時航法に当たっていた。
本発明は、従来の技術の有するこのような状況に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、船舶が
荒天中を航海中に、自動的にその荒天状態を検出するこ
とができて、これに基づく減速指令を主機遠隔操縦装置
に与えたり、オ―トパイロットに天候調整モ―ド切換指
令を与えることができ、さらに操舵者に警報を発するこ
とができる荒天航法援助装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、船舶の対水速度を検出する電磁ログ及び
プロペラのプロペラ回転数を検出タコジェネレ―タが接
続される荒天航法援助装置にあって、演算処理手段を具
備し、該演算処理手段で、入力する前記対水速度及び前
記プロペラ回転数と設定されている前記プロペラのプロ
ペラピッチPとに基づいて、演算式 Sl =[1-30.9 ×{Va /(Na ・P)}]×100[%]
(但し、Va は対水速度の平均値、Na はプロペラ回転
数の平均値)を用いて見掛スリップSl を演算し、さら
に該見掛スリップSl と設定される平穏時における見掛
スリップS0 との差“Sl −S0 ”を演算した上でこの
差が規定値を越えたときに荒天状態と判断し、該判断に
基づいて減速指令、天候調整モ―ド切換指令及び警報信
号を得ることができる構成としたことを特徴とするもの
である。
【0005】
【作用】演算処理手段としてマイクロコンピュ―タを用
いた荒天航法援助装置の構成とし、この荒天航法援助装
置に、電磁ログ及びタコジェネレ―タにより検出された
対水速度V及びプロペラ回転数Nを導く。そして前記マ
イクロコンピュ―タで、キ―ボ―ドで設定されるプロペ
ラのプロペラピッチに基づいて、見掛スリップSl が演
算され、この演算される見掛スリップSl と平穏時にお
ける見掛スリップS0 との差(Sl −S0 )が、設定さ
れた規定値IQに比べて大きいか否かを常時判定し、S
l −S0 ≧IQ、すなわち、がSl −S0 IQより大き
い場合に荒天状態と判断する。そして、荒天状態と判断
された場合は、インタフェ―スから減速指令DS,天候
調整モ―ド切換指令WRを得ると共に、操船者に対して
警報するための警報信号を得ることができる。
【0006】
【実施例】本発明の具体的実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明の一実施例を示す構成図、図2
及び図3は本発明の動作を説明するための図である。図
1において、1 は船舶の対水速度Vを検出する電磁ログ
であり、この電磁ログ1 は、例えば200 パルス/マイル
の対水速度に比例したパルスを出力するようになってい
る。2 はプロペラ回転数Nを検出するタコジェネレ―タ
(TG)である。3 は表示器である。4 はプロペラピッ
チPや平穏時の見掛スリップS=や荒天航法を採用する
見掛スリップの増加量の規定値IQ等を設定するキ―ボ
―ドである。10は荒天航法援助装置である。この荒天航
法援助装置10は、演算処理手段であるマイクロコンピュ
―タ11,電磁ログ1 の検出値が導かれるパルスカウンタ
12、タコジェネレ―タ2 の検出値が導かれるAD変換器
13、各種デ―タを記憶するメモリ14、表示器3 にデ―タ
を出力するインタフェ―ス15、キ―ボ―ド4 からのデ―
タを入力するインタフェ―ス16、減速指令DS,天候調
整モ―ド切換指令WR及び警報信号ALを得る(出力す
る)インタフェ―ス17等から成る。18は船舶の主機遠隔
操縦装置、19はオ―トパイロットである。
【0007】以下この図1について、図2及び図3を用
いながらさらに説明をする。 一般的に1〜2万トン級
の船舶が荒天に遭遇したとき、船舶の速力は平穏時(風
力3以下)比べてかなり低下していることは、経験上良
く知られていることである。この低下率は、波高の増加
に伴って大きくなっており、実績は図2に示すとおりで
ある。そして、このときの見掛スリップの増加SIは図
3のようになっている。図2は、横軸に波高[m]を、
縦軸に荒天遭遇時の船速と平穏時の船速の比をとったと
きの、前記低下率の実績を示す図である。これによれ
ば、ランバキャリヤなど甲板積みの船(コンテナ船を除
く)を除くと、大体まとまった傾向を示しており、平均
して、波高6mで86%,波高10mで78%程度の減速率で
あることが分る。
【0008】図3は、横軸Qに荒天遭遇時の速力と平穏
時の船速の比[%]を、縦軸SIに見掛スリップの増加
量[%]をとったときの大型専用船の見掛スリップ増と
風力の関係を示す図である。ところで、船舶において、
プロペラが水中で回転するとき、1回転してもプロペラ
ピッチP[m] だけは船舶は進まない。つまり、船舶
の速力はプロペラの速力よりも小さい(この両者の差を
ここではスリップと称する)。今、船舶速度をV[k
t]、プロペラ速度をVP [kt]とすると、船舶の見
掛スリップSは、 S={(VP −v)/VP }×100 [%] …(1) で表わすことができる。一方、1ktは1852[m/H]で
あるから、プロペラ速度VP は、 VP ={(P・N×60)/1852}[m/H] …(2) となる。
【0009】そこで、荒天状態を検出する手段として船
舶の見掛スリップをパラメ―タとし、現在の対水速度の
平均値Va [kt]、プロペラ回転数の平均値Na [r
pm]を用いて、船舶の見掛けスリップSl を、
(1),(2)式に基づいて得る。 Sl =[1-30.9 ×{Va /(Na ・P)}]×100[%] …(3) この見掛スリップSl を求めることにより、荒天状態を
識別することができる。ここで、荒天回避の操船方法と
しては、減速するか、変針するかの方法がある。そこ
で、この回避動作をする時期について、見掛スリップで
行なうようする。すなわち、本発明における荒天航法援
助装置にあっては、上記(3)式から求められる見掛ス
リップSl と、平穏時における見掛スリップS0 との差
を演算し、この差が予め設定した規定値IQを越えたと
きに、主機遠隔操縦装置18に減速指令DSを与えると共
に、オ―トパイロット19の天候調整モ―ド切換指令WR
を荒天状態にするようにし、さらに操船者に警報ALを
出力する。このようにして、自動的に荒天状態を検出
し、船舶を安全側に制御するようにしている。
【0010】具体的にこの荒天航法援助装置10について
見る。図1に示すように、電磁ログ1 で測定された対水
速度Vはパルスカウンタ12で計数される。コジェネレ―
タ2 で測定されたプロペラ回転数NはAD変換器13でデ
ィジタル量に変換される。その後に、それぞれが、バス
ラインを経てマイクロコンピュ―タ11に逐次入力され
る。マイクロコンピュ―タ11は、パルスカウンタ12及び
AD変換器13を介して入力される対水速度V及びプロペ
ラ回転数Nの平均値(Va ,Na )を求めると共に、前
記(3)式に従って見掛スリップSl を計算する。ここ
で、プロペラピッチPは予めキ―ボ―ド4 からインタフ
ェ―ス16を介してメモリ14に記憶されており、マイクロ
コンピュ―タ11はこのメモリ14に記憶されたプロペラピ
ッチPを用いて前記(3)式の計算を行なう。また、平
穏時の見掛スリップS0 をマイクロコンピュ―タ11に与
えるために、これも平穏時にキ―ボ−ド4 から入力操作
して見掛スリップS0 をメモリ14に保持させている。さ
らに、荒天航法を採用する見掛スリップの増加量の規定
値IQを設定しておくが、この規定値もキ―ボ―ド4 か
らインタフェイス16を介してメモリ14に記憶させてい
る。この規定値としては、たとえば25%程度である。
【0011】従って、マイクロコンピュ―タ11は、前記
(3)式に従って見掛スリップSlが計算できて、平穏
時の見掛スリップS0 との差を求め、その差がキ―ボ―
ド4で設定された規定値IQに比べて大きいか否かを常
時判定する。すなわち、 Sl −S0 ≧IQ …(4) を判定し、“Sl −S0 ”が規定値IQより大きい場合
に、荒天状態になったと判断し、インタフェ―ス17を介
して、主機遠隔操縦装置18に減速指令DSを、オ―トパ
イロット19に天候調整モ―ド切換指令WRを、それぞ
れ、例えば接点信号で与えると共に、現在荒天航法を指
令したことを操船者に知らせるために、警報信号AL
を、例えば接点信号出力する。このようにして荒天航法
援助装置10は、自動的に荒天状態を検出し、その回避方
法の1つである減速を行ない、同時にもう1つの回避方
法である変針のタイミングを操船者に知らせる。
【0012】なお、電磁ログ1 で測定された対水速度
V、タコジェネレ―タ2 で測定されたプロペラ回転数
N、キ―ボ―ド4 で予め設定入力されたプロペラピッチ
P、平穏時の見掛スリップS0 、荒天航法を採用する見
掛スリップ増の規定値IQ等は、インタフェ―ス15を介
して表示器3 に表示されるようになっている。ところ
で、本発明の荒天航法援助装置は、衛星航法受信器や、
オ―トパイロット(19),主機遠隔操縦装置(18)等に
組込んで利用することもできる。
【0013】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次に記載するような効果を奏する。この発
明の荒天航法援助装置によれば、人間の経験と勘に頼っ
ていた荒天回避の操船を、自動的に行なうことができ、
荒天時の安全運航が確実になるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の動作を説明するための他の図である。
【符号の説明】
1 電磁ログ 2 タコジェネレ―タ 3 表示器 4 キ―ボ―ド 10 荒天航法援助装置 11 マイクロコンピュ―タ 12 パルスカウンタ 13 AD変換器 14 メモリ 15〜17 インタフェ―ス 18 主機遠隔操縦装置 19 オ―トパイロット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶の対水速度を検出する電磁ログ及びプ
    ロペラのプロペラ回転数を検出タコジェネレ―タが接続
    される荒天航法援助装置にあって、演算処理手段を具備
    し、該演算処理手段で、入力する前記対水速度及び前記
    プロペラ回転数と設定されている前記プロペラのプロペ
    ラピッチPとに基づいて、演算式 Sl =[1-30.9 ×{Va /(Na ・P)}]×100[%]
    (但し、Va は対水速度の平均値、Na はプロペラ回転
    数の平均値)を用いて見掛スリップSl を演算し、さら
    に該見掛スリップSl と設定される平穏時における見掛
    スリップS0 との差“Sl −S0 ”を演算した上でこの
    差が規定値を越えたときに荒天状態と判断し、該判断に
    基づいて減速指令、天候調整モ―ド切換指令及び警報信
    号を得る構成としたことを特徴とする荒天航法援助装
    置。
JP2415777A 1990-12-12 1990-12-12 荒天航法援助装置 Expired - Lifetime JP2500234B2 (ja)

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