JPH062108A - 粉砕・分散用メディアおよび高純度ito原料の調製方法 - Google Patents

粉砕・分散用メディアおよび高純度ito原料の調製方法

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JPH062108A
JPH062108A JP4184542A JP18454292A JPH062108A JP H062108 A JPH062108 A JP H062108A JP 4184542 A JP4184542 A JP 4184542A JP 18454292 A JP18454292 A JP 18454292A JP H062108 A JPH062108 A JP H062108A
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ito
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光一郎 江島
Mitsuteru Toishi
光輝 戸石
Yoshinori Kudo
佳則 工藤
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Dowa Holdings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉砕・混合・分散工程におけるITO原料へ
の不純物の混入を防止し得る粉砕・分散用メディアおよ
び高純度ITO原料の調製方法の提供。 【構成】 まず、純度4NのIn2 3 粉末とSnO2
粉末とを90:10wt比で配合した粉体 100gを容積3lの
ナイロンポットに入れる。次いで、該ポットに相対密度
が92%のITO焼結体からなるφ10mmボール状の粉砕・
分散用メディアを体積で1lになるように入れ、純水 2
00gを加えた後、ボールミル架台上において 70rpmで10
hr回転させて混合し、スラリーを得る。次に、得られた
スラリーを乾燥し、ITO原料を得る。次いで、上記I
TO原料を所定の形状に成形した後焼成し、この焼結体
を用いてスパッタ法によって成膜を行い、高純度で低抵
抗なITO膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉砕・分散用メディア
および該メディアを用いた高純度なITO原料の調製方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ITOは透明導電膜や反射防止
膜などの材料として広く用いられており、上記ITOを
材料としたITO膜は、スパッタ法、蒸着法またはスプ
レー法などといった方法により成膜されてきた。
【0003】近年、フラットパネルディスプレイに使用
されるITO膜において、ディスプレイの高精細化や、
大型化により、より低抵抗で高透過率なものが要求され
るようになってきた。これらの要求に対しては、抵抗値
を高めたり、透明性を阻害するような不純物を極力抑え
ることが重要となる。また、TFT(薄膜トランジス
タ)などの素子に使用される場合は、その素子の構成成
分に悪影響を及ぼす不純物も問題となる。
【0004】すなわち、ITO原料の調製においては、
ITO膜の抵抗値を高めたり、透明性を阻害するような
不純物(例えばAl2 3 、ZrO2 、SiO2 等)
や、基材そのものに悪影響を及ぼす不純物(例えばN
a、K、Fe等)の混入を極力抑え、純度を向上させる
ことが必要なのである。
【0005】従来、ITO原料の調製においては、酸化
インジウム粉末と酸化スズ粉末との粉砕混合の際、粉砕
メディアを用いることにより混合効率の向上が図られて
いた。上記粉砕メディアとしては、Al2 3 や部分安
定化ジルコニア(PSZ)などが用いられる他、硬質ナ
イロンボール等のように混入しても後処理で揮発される
ものなどが用いられてきた。
【0006】しかしながら、Al2 3 やPSZなどを
粉砕メディアとして用いる方法によると、粉砕混合時に
おけるAl2 3 やPSZの摩耗など粉砕メディア自体
からの不純物の混入が避けられないという問題点があっ
た。また、硬質ナイロンボール等のように混入しても後
処理で揮発されるものを粉砕メディアとして使用する方
法によると、ナイロンボール等の揮発処理のコストが高
くついてしまうという問題点があった。
【0007】一方、In2 3 粉末とSnO2 粉末とを
通常の混合法で混合せずに、共沈法などによってIn2
3 中にSnO2 を含有させるといった方法も開発され
ているが、この方法によるとSnO2 を分散させること
においては有効であるが、原料製造工程が複雑になる
上、原料コストが高くなってしまうという問題点があっ
た。
【0008】また、焼結体の製造工程では、成形助剤
(結合剤など)を添加混合して成形を容易にするが、こ
の工程においても分散混合効果を高めるため上記のよう
なメディアを用いることがあり、同様に不純物の混入の
原因となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ITO原料の調製方法において使用されてきた粉砕メデ
ィアは、メディア自体の摩耗等によりITO原料への不
純物の混入が避けられないという問題点があった。
【0010】そこで本発明は、上述従来の技術の問題点
を解決し、粉砕・混合・分散工程におけるITO原料へ
の不純物の混入を防止し得る粉砕・分散用メディアおよ
び高純度ITO原料の調製方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究の結果、特定条件下で製造し
たITO焼結体を粉砕メディアとして用いることによ
り、粉砕メディア自体の摩耗による不純物の混入が抑制
され、高純度ITO原料の調製が可能となることを見い
出し、本発明に到達した。
【0012】すなわち、本発明は、相対密度が85%以上
であるITO焼結体からなることを特徴とする粉砕・分
散用メディア;およびIn2 3 を主成分とするITO
原料の調製方法であって、その分散・混合工程において
相対密度が85%以上であるITO焼結体からなる粉砕・
分散用メディアを使用することを特徴とする高純度IT
O原料の調製方法を提供するものである。
【0013】
【作用】本発明のITO原料の調製方法によると、粉砕
・混合・分散処理の際に、相対密度が85%以上のITO
焼結体を粉砕・分散用メディアとして用いている。この
ような粉砕・分散用メディアを用いることにより、上記
処理工程における不純物の混入が抑制されるようにな
る。
【0014】本発明におけるITO焼結体からなる粉砕
・分散用メディアは、被処理物のITOと同じ組成であ
ることが望ましい。すなわち、ITOと同じ組成のメデ
ィアを用いることにより、メディア自体からの不純物の
混入が完全に防止されるようになるのである。なお、一
般的に使用されているITOは、SnO2 が0〜15wt%
含有されているのが通常である。
【0015】また、ITO原料の調製においては、被処
理物に導電性などの改善のために第3成分が付加される
場合があるが、このような場合、粉砕・分散用メディア
にも上記第3成分を含有させ、純度として第3成分を含
めて99.9%以上とすることが好ましい。
【0016】本発明における粉砕・分散用メディアの形
状は、ボール、円筒などのように、従来より広く用いら
れてきた粉砕メディアと同様の形状で良く、その寸法に
ついても処理効果を考慮して適当なものを選択すれば良
い。ただし、本発明のITO焼結体からなる粉砕・分散
用メディアは、従来の粉砕メディアと比較して摩耗性が
大きいため、例えばボール状のものの場合であればφ
0.5mm以下では実用的でない。
【0017】本発明における粉砕・分散用メディアは、
ITO原料粉をプレス成形、CIP成形または転動法な
どの方法で成形し焼結したものであるため、焼結体の相
対密度が85%未満では摩耗や破壊の発生が多く実用的で
ない。これは、相対密度が85%未満では焼結体の曲げ強
度やビッカース硬度などの機械的特性が悪く、85%以上
で焼結体強度が高くなる傾向にあるためである。
【0018】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。しかし本発明の範囲は以下の実施例により制
限されるものではない。
【0019】
【実施例1】本発明の一実施例を以下に示す。
【0020】まず、純度4NのIn2 3 粉末とSnO
2 粉末とを90:10wt比で配合した粉体 100gを容積3l
のナイロンポットに入れた。次いで、該ポットに相対密
度が92%のITO焼結体からなるφ10mmのボール状の粉
砕・分散用メディアを体積で1lになるように入れ、純
水 200gを加えた後、ボールミル架台上において 70rpm
で10hr回転させて混合し、スラリーを得た。次に、得ら
れたスラリーを乾燥し、ITO原料を得た。
【0021】上記のようにして得たITO原料における
不純物量をICP発光分析によって測定し、その結果を
表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】なお、Pb、Bi、Ni、CdおよびZn
元素の含有量についても測定を行ったが、これらの元素
の含有量は原料粉における含有量と変わらなかった。
【0024】次に、上記ITO原料を所定の形状に成形
した後焼成し、この焼結体を用いてスパッタ法によって
成膜を行い、高純度で低抵抗なITO膜を得た。なお、
上記スラリーは、そのままガラス塗布剤(コーティング
剤)として使用することができる。
【0025】
【比較例1】相対密度が80%のITO焼結体からなる粉
砕・分散用メディアを用いたこと以外は実施例1と同様
にしてITO原料を得、得られた原料について実施例1
と同様の測定を行った。その結果、不純物量については
実施例1と同様の数値を得ることができた。
【0026】なお、本比較例においては、原料の混合中
にITO焼結体のボールが割れ等を起こし、粉体中にか
たまりとして残った。
【0027】
【比較例2】純度が96%で10φmmのAl2 3 ボール、
純度が99.9%で10φmmのAl2 3ボール、または10φm
mのPSZボール(Y2 3 3 mol%)をそれぞれ粉砕
メディアとして用いたこと以外は実施例1と同様にして
ITO原料を得、得られた原料について実施例1と同様
の試験を行い、その結果を表1に併記した。
【0028】表1からも分かるように、従来の粉砕メデ
ィアを用いてITO原料の調製を行った場合、それぞれ
のメディアの主成分たる不純物が摩耗によりITO原料
中に含まれていたのに対し、本発明の粉砕・分散用メデ
ィアを用いた場合には、ITO原料中への不純物の混入
は認められなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明の粉砕・分散用メディアおよび高
純度ITO原料の調製方法の開発により、混合、粉砕、
分散処理工程における不純物混入が、安価かつ容易に防
止されるようになった。そのため、このITO原料から
なるITO膜は高純度かつ低抵抗なものであり、近時の
要求を十分に満足し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 佳則 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 同 和ケミカル株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対密度が85%以上であるITO焼結体
    からなることを特徴とする粉砕・分散用メディア。
  2. 【請求項2】 酸化インジウム錫(ITO)原料の調製
    方法であって、その分散工程において相対密度が85%以
    上であるITO焼結体からなる粉砕・分散用メディアを
    使用することを特徴とする高純度ITO原料の調製方
    法。
JP4184542A 1992-06-18 1992-06-18 粉砕・分散用メディアおよび高純度ito原料の調製方法 Expired - Lifetime JP2842969B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110256049A (zh) * 2019-08-05 2019-09-20 先导薄膜材料有限公司 一种ito粉末的制备方法

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