JPH06209988A - 芳香器 - Google Patents

芳香器

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JPH06209988A
JPH06209988A JP5023264A JP2326493A JPH06209988A JP H06209988 A JPH06209988 A JP H06209988A JP 5023264 A JP5023264 A JP 5023264A JP 2326493 A JP2326493 A JP 2326493A JP H06209988 A JPH06209988 A JP H06209988A
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JP
Japan
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unglazed
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container
liquid
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Toshihiko Kaneko
俊彦 金子
Koji Yamauchi
浩司 山内
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ST Chemical Co Ltd
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ST Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素焼き等に芳香液を含浸させる形式でありな
がら、家具や家屋の一部等の載置面に芳香液による染み
を生じさせたり、従前の芳香を残存させることなく使用
することができる芳香器を提供する。 【構成】 台座17には、円形の座面18と該座面18
の周部に起立する環状壁19とが設けられている。座面
18上には、吸収体14が配置されており、該吸収体1
4の周部には複数の切欠部22が設けられている。吸収
体14上には、器体15が載置されており、該器体15
は素焼きであって円錐台形に形成されている。すなわ
ち、器体15には上壁16及びテーパー状の周壁11が
設けられているとともに、下端に開口部12が設けられ
ており、該開口部12は、前記上壁16より大径に形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香液を含浸させた状
態でその芳香成分を揮散させる芳香器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の芳香器としては、例えば実開昭5
5−143846号公報、実開昭59−85232号公
報、実開昭63−148339号公報等に開示されたも
のが提案されている。これらの芳香器は、芳香液を素焼
き等の多孔質素材よりなる器体に収容して器体周壁に浸
透させるとともに、この器体周壁に浸透した芳香液の芳
香成分を外部に揮散させ、器体の周囲に芳香空間を形成
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
芳香器にあっては、前述のように芳香液を器体に浸透さ
せることから、該器体を家具や家屋等の適宜の載置面上
に載置すると、芳香液が含浸している器体の底面が前記
載置面に接触した状態となる。このため、底面に含浸し
ている芳香液が載置面上に浸出して、該載置面に染みが
形成されてしまい家具や家屋の一部の品質感を低下させ
てしまう不都合があった。
【0004】また、このように載置面に芳香液が浸透す
ると、当該器体を除去した後も、芳香液が浸透した家具
や家屋の一部から従前の芳香成分が揮散する。このた
め、新たに異種芳香成分を揮散する芳香器を、前記芳香
液が浸透した家具等を有する部屋に配置すると、芳香液
が浸透した部分より揮散した従前の芳香成分と新たな芳
香器からの芳香成分とが混ざり合い、予期しない芳香が
生じてしまう不都合もあった。
【0005】本考案は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、素焼き等に芳香液を含浸させる形
式でありながら、家具や家屋の一部等の載置面に芳香液
による染みを生じさせたり、従前の芳香を残存させるこ
となく使用することができる芳香器を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、芳香液が浸透不可能な非浸透性部
材と、該非浸透性部材上に配置され芳香液を含浸可能な
成形体または素焼きとからなり、あるいは、芳香液を含
浸可能な成形体を設けるとともに、該成形体の載置面と
接触する外面に前記芳香液が浸透不可能な非浸透性被膜
を設けてある。
【0007】また、本発明は、芳香液を含浸可能な素焼
きと、該素焼きが載置される載置面との前記素焼きとの
間に介挿され、前記芳香液が浸透不可能な非浸透性部材
とからなり、若しくは、芳香液を含浸可能な素焼きを成
形するとともに、該素焼きの載置面と接触する外面に釉
薬を塗布してある。ここで、前記素焼きは、上面に開口
部を有し、該開口部が対向する底壁より大径の器体、又
は逆に底面に開口部を有し、該開口部の径が上面より大
径の器体であることが好ましく、さらには前記器体の内
部に、前記素焼きより密度が低い吸収体を収容配置して
ある。
【0008】さらに、本発明の他の構成にあっては、芳
香液が浸透不可能な台座と、該台座上に配置され前記芳
香液を吸収可能な吸収体と、該吸収体上に配置され前記
芳香液を含浸可能な成形体とからなり、あるいは、芳香
液が浸透不可能な台座と、該台座上に配置され前記芳香
液を吸収可能な吸収体と、該吸収体上に配置され前記芳
香液を含浸可能な素焼きとからなる。そして、好ましく
は、前記素焼きは、底面に開口部を有し、該開口部が相
対向する上面より大径の器体であり、また、素焼きの上
部外面に釉薬を塗布してある。
【0009】加えて、吸収体の周部を前記素焼きの外部
に露呈させ、又は、前記吸収体の周部に切欠部を設け、
該切欠部を介して前記器体の内部を外気と連通状態と
し、ここで前記台座は、前記吸収体が配置される座面と
該座面の周部に起立する環状壁とからなり、前記座面
に、その中心部が隆起し周縁に向かって下降するテーパ
ー面を設けてある。また、前記台座の環状壁の内周面
に、前記器体の外周面に接触する複数の接触片を設ける
ことが好ましい。
【0010】
【作用】前記構成において、使用に際しては芳香液を含
浸させた成形体あるいは素焼きを、所望の載置面上に非
浸透性部材を介して載置する。すると、成形体に含浸し
た芳香液の芳香成分は、成形体あるいは素焼きの表面よ
り揮散して、載置面を有する空間に拡散する。このと
き、成形体あるいは素焼きと載置面との間には非浸透性
部材が介挿されていることから、成形体から芳香液が浸
出しても、この浸出した芳香液が載置面まで至ることは
ない。
【0011】また、成形体の載置面と接触する外面に非
浸透性被膜が設けられている構成、及び素焼きの載置面
と接触する外面に釉薬を塗布した構成にあっても、芳香
液の載置面への到達は非浸透性被膜あるい釉薬により阻
止される。ここで、前記素焼きが、上端あるいは下端に
開口部を有し、該開口部の径が底壁あるいは上壁より大
径の所謂広口の容器であれば、素焼きの器体であっても
大量生産が可能となる。
【0012】また、前記器体の内部に、前記素焼きより
密度が低い吸収体を収容配置する構成によれば、芳香液
は短時間で吸収体に吸収された後、該吸収体に吸収され
た芳香液が素焼きの器体に移行する。また、芳香液には
通常30%程度の不揮発性成分が含有されているが、こ
の不揮発性成分からなる残渣は吸収体側に捕捉され、素
焼き側に移行することがない。よって、多孔質の素焼き
が残渣により目詰まりする不都合が防止され、その結
果、素焼きの含浸性を長期に亙って維持することができ
る。
【0013】さらに、台座上に吸収体を配置し、該吸収
体上に素焼きを配置した構成においても、芳香液は短時
間で吸収体に吸収された後、該吸収体に吸収された芳香
液が素焼きに移行し、また、残渣は吸収体側に捕捉され
る。また、台座の座面にその中心部が隆起し周縁に向か
って下降するテーパー面を設けることにより、座面上に
配置された吸収体の中心部に芳香液を滴下すると、当該
部分にて吸収しきれない芳香液がテーパー面を流下して
周囲に分散する。したがって、芳香液は分散しながら吸
収体に吸収され、より短時間で芳香液を吸収体に吸収さ
せることができる。さらに、吸収体の周部に切欠部を設
け、該切欠部を介して前記器体の内部を外気と連通状態
としておくことにより、器体の内部への空気の通流路が
確保され、芳香成分の揮散が促進される。
【0014】加えて、前記素焼きの器体の上部外面に釉
薬を塗布しておくと、この釉薬が塗布された部分からの
芳香成分の揮散はなく、よって、釉薬が塗布されてない
部分からのみ芳香成分は揮散する。そして、不揮発成分
が素焼きの器体に含浸した場合には、最終的に不揮発成
分は器体の上部に移行して、当該部分において目詰まり
を発生させる。しかし、器体の上部には釉薬が塗布され
て、元々芳香成分の揮散はないことから、目詰まりが生
じても器体の揮散面積に変化はなく、よって、目詰まり
に左右されることなく一定の揮散率をもって芳香成分が
揮散する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図にしたがって説
明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる芳香器を
示すものであり、成形体1は、粒状合成樹脂の焼結体、
セラミック、コルク、焼石膏の固型体、素焼き等、多孔
質性を有し、芳香オイル5を含浸可能な物質にて成形さ
れている。また、この成形体1は中実状であって、上面
2、周面3、及び底面4等を有する適宜の形状に成形さ
れている。一方、非浸透性プレート6は、芳香オイル5
が浸透不可能な合成樹脂板、金属板等からなり、前記成
形体1の底面4より広い面積を有している。
【0016】以上の構成にかかる芳香器を使用するに際
しては、家具や家屋の一部等の所望の載置面7上に非浸
透性プレート6を載置し、該非浸透性プレート6上に成
形体1を配置する。しかる後に、該成形体1の上面2
に、芳香成分を含有してなる芳香オイル5を微少量ずつ
滴下する。すると、上面2に滴下された芳香オイル5は
徐々に成形体1の内部に浸透して、該成形体1に含浸さ
れる。この成形体1に含浸された芳香オイル5に含まれ
ている芳香成分は、成形体1の上面2及び周面3より揮
散し、当該載置面7が存在する空間に拡散する。
【0017】一方、成形体1の底面4は、非浸透性プレ
ート6と接触していることから、該非浸透性プレート6
の底面4と接触している部分には芳香オイル5が付着す
るが、載置面7に芳香オイル5が付着したり染みが形成
されてしまうこともなく、この染みにより家具や家屋の
一部の品質感を低下する不都合を防止することができ
る。
【0018】また、このように載置面7に芳香オイル5
による染みが生じないことから、非浸透性プレート6と
ともに成形体1を除去すれば、載置面7から当該芳香オ
イル5に含まれている芳香成分による香りが発生するこ
ともない。このため、部屋の雰囲気を変えるべく、新た
な異種芳香成分を揮散する芳香器を、載置面7上に載置
した場合であっても、従前の芳香成分と新たな芳香器に
からの芳香成分とが混ざり合うこともなく、新たな芳香
器による所定の芳香を得ることができる。なお、この実
施例においては、成形体1と非浸透性プレート6とを別
体としたが、両者を接合して一体化してもよい。
【0019】図2は、本発明の第2実施例を示すもので
あり、第1実施例と同様の構成にかかる成形体1には、
底面4全体及び周壁3の下部に亙って非浸透性被膜8が
被覆されている。該非浸透性被膜8は、樹脂フィルム等
の芳香オイル5が浸透不可能なシート状の部材からな
る。したがって、この実施例においても、底面4から浸
出した芳香オイル5が載置面7まで至ることはなく、載
置面7に芳香オイル5による染みが形成されてしまうこ
ともない。加えて、この第2実施例にあっては、成形体
1と非浸透性被膜8とが一体化されていることから、載
置する場所を変更する際の移動が容易となる。
【0020】図3は、本発明の第3実施例を示すもので
あり、器体9は素焼きであって逆円錐台形に形成されて
いる。すなわち、器体9には底壁10及びテーパー状の
周壁11が設けられているとともに、前記底壁10に対
向する上面に開口部12が設けられており、該開口部1
2は、前記底壁10より大径に形成されている。そし
て、器体9は前述した各実施例と同様の構成にかかる非
浸透性プレート6を介して、載置面7上に載置される。
【0021】以上の構成にかかる第3実施例の芳香器を
使用するに際しては、家具や家屋の一部等の所望の載置
面7上に非浸透性プレート6を載置し、該非浸透性プレ
ート6上に器体9を配置する。しかる後に、該器体9の
開口部12を介して、その内部に芳香成分を含有してな
る芳香オイル5を滴下する。すると、底壁10上に滴下
された芳香オイル5は徐々に器体9の周壁11に浸透し
て、該器体9全体に含浸される。この器体9に含浸され
た芳香オイル5に含まれている芳香成分は、周壁11よ
り外部に揮散し、当該載置面7が存在する空間に拡散す
る。一方、器体9の底壁10は、非浸透性プレート6と
接触していることから、該非浸透性プレート6の底壁1
0と接触している部分には芳香オイル5が付着するが、
載置面7に芳香オイル5が付着したり染みが形成されて
しまうことはない。
【0022】また、この実施例においては、器体9の開
口部12の径が底壁10より大径である所謂広口の容器
であることから、器体9は素焼きであっても1個ずつ手
作りする必要なく、機械的に大量生産が可能となる。よ
って、器体9を機械的に大量生産することにより低コス
ト化を図り、これにより素焼きによる高級感を得つつ低
廉化を図ることができる。なお、この図3に示した器体
9を天地逆にして、開口部12側にて非浸透性プレート
6上に載置するようにしてもよい。
【0023】図4は、本発明の第4実施例を示すもので
あり、第3実施例と同様の構成にかかる器体9には底壁
10の外面に非浸透性被膜8が被覆されている。該非浸
透性被膜8は、樹脂フィルム等の芳香オイル5が浸透不
可能なシート状の部材からなる。したがって、この実施
例においても、底壁10から浸出した芳香オイル5が載
置面7まで至ることはなく、載置面7に芳香オイル5に
よる染みが形成されてしまうこともない。しかも、この
第4実施例にあっては、器体9と非浸透性被膜8とが一
体化されていることから、載置する場所を変更する際の
移動が容易となる。
【0024】図5は、本発明の第5実施例を示すもので
あり、器体15は素焼きであって円錐台形に形成されて
いる。すなわち、器体15には上壁16及びテーパー状
の周壁11が設けられているとともに、底面に開口部1
2が設けられており、該開口部12は、前記上壁16よ
り大径に形成されている。そして、開口部12の周縁部
に前記非浸透性被膜8が被覆されている。したがって、
この第5実施例によれば、第4実施例より少ない面積に
非浸透性被膜8を被覆するのみにより、周壁11に含浸
された芳香オイル5が載置面7に到達するのを防止する
ことができる。
【0025】図6は、本発明の第6実施例を示すもので
あり、第3実施例と同様の構成にかかる器体9には底壁
10の外面に釉薬13が塗布されている。一方、器体9
の内部であって、底壁10上には吸収体14が敷設され
ている。該吸収体14は、濾紙、紙、吸油ポリマー、木
片等であって、素焼きより密度が低い多孔質材により構
成されている。
【0026】したがって、この第6実施例において、使
用に際して図6の(A)に示したように、芳香オイル5
を滴下すると、該芳香オイル5が同図の(B)に示した
ように、瞬時にして吸収体14の内部に浸透する。よっ
て、芳香オイル5を滴下した後、誤って器体9を倒して
も、芳香オイル5が外部に流出してしまうことがない。
【0027】そして、このように瞬時にして吸収体14
の内部に浸透した芳香オイル5は、徐々に器体9の底壁
10及び周壁11に浸透し、該底壁10及び周壁11に
含浸される。このとき、芳香オイル5には通常30%程
度の不揮発性成分が含有されているが、この不揮発性成
分からなる残渣は密度の低い吸収体14側に捕捉され、
素焼きの器体9側に移行することがない。
【0028】よって、多孔質である素焼きの器体9が残
渣により目詰まりする不都合が防止され、その結果、器
体9の含浸性を長期に亙って維持することができる。し
たがって、器体9に含浸した芳香オイル5の芳香成分が
全て揮散した後には、新たな吸収体14と交換し、図6
の(A)に示したように再度芳香オイル5を滴下すれ
ば、継続して多数回再使用することでき、これにより長
期に亙る再使用が可能となる。
【0029】図7、8は本発明の第7実施例を示すもの
であり、台座17には、円形の座面18と該座面18の
周部に起立する環状壁19とが設けられている。前記座
面18には、図8に示したように、その中心部が隆起し
周縁に向かって下降するテーパー面20が設けられてお
り、前記環状壁19の内周面には、後述する器体の外周
面に接触する複数の接触片21・・・が設けられてい
る。
【0030】前記座面18上には、吸収体14が配置さ
れており、該吸収体14の周部には複数の切欠部22が
設けられている。吸収体14上には、器体15が載置さ
れており、該器体15は素焼きであって円錐台形に形成
されている。すなわち、器体15には上壁16及びテー
パー状の周壁11が設けられているとともに、底面に開
口部12が設けられており、該開口部12は、前記上壁
16より大径に形成されている。なお、図8の(B)に
示したように、前記切欠部22は吸収体14の中心方向
において器体15の内側に至る長さを有し、したがっ
て、器体15を吸収体14上に配置した状態において、
器体15の内部は切欠部22を介して外部と連通状態に
維持されている。
【0031】以上の構成にかかる本実施例において、使
用に際しては図8の(A)に示したように、器体15を
除去した状態で芳香オイル5を吸収体14に滴下する
と、この滴下した芳香オイル5は瞬時に吸収体14に吸
収される。このとき、座面18にはテーパー面20が設
けられていることから、吸収体14の滴下した部分にて
吸収しきれない芳香オイル5はテーパー面20を流下し
て周囲に分散する。したがって、芳香オイル5は分散し
ながら吸収体14に吸収され、より短時間で芳香オイル
5を吸収体14に吸収させることができる。また、座面
18の周縁には環状壁19が設けられていることから、
吸収体14の最大吸収量以上の芳香オイル5を滴下した
場合には、剰余した芳香オイル5の外部への流出が防止
され、芳香オイル5が載置面7上に至ることはない。
【0032】このようにして、芳香オイル5を吸収体1
4に吸収させた後、図8の(B)に示したように器体1
5を吸収体14上に配置すると、前記複数の接触片21
が器体15の外周面に当接し、器体15は安定した状態
に保持される。また、吸収体14の内部に浸透した芳香
オイル5は、徐々に器体15の周壁11及び該周壁11
を介して上壁16に浸透し含浸される。この周壁11及
び上壁16にに含浸された芳香オイル5に含まれている
芳香成分は、両壁11,16の表面よりより揮散して、
周囲空間に拡散する。このとき、器体15の内部は切欠
部22を介して外部と連通状態に維持されていることか
ら、器体15内への空気の通流路が確保されて、芳香成
分の揮散が促進され、これにより広い周囲空間に亙って
芳香効果を得ることができる
【0033】図9は、本発明の第8実施例を示すもので
あり、器体15の上壁16の全体と周壁11の上端部
に、釉薬13が塗布されていること以外は、前述した第
7実施例と同様の構成である。かかる第8実施例におい
ては、上壁16の全体と周壁11の上端部には釉薬13
が塗布されていることから、器体15に浸透した芳香オ
イル5の芳香成分は、周壁11の釉薬13が塗布されて
いない領域のみから揮散する。
【0034】他方、前述のように芳香オイル5には不揮
発性成分が含有されており、この不揮発性成分からなる
残渣は密度の低い吸収体14側に専ら捕捉され、素焼き
の器体15側への移行が防止される。しかし、吸収体1
4により捕捉されずに器体15側に移行した残渣があっ
た場合には、この残渣は吸収体14からの芳香オイル5
の吸い上げに伴って、器体15の上壁16に移行し、該
上壁16において目詰まりを生じさせる。このとき、器
体15の上壁16には釉薬13が塗布されて元々芳香成
分の揮散はないことから、目詰まりが生じても器体15
の揮散面積に変化はない。よって、目詰まりに左右され
ることなく、一定の揮散率をもって芳香成分が揮散し、
これにより一定な芳香状態を長期に亙って得ることがで
きる。
【0035】図10は、本発明の第9実施例を示すもの
であり、吸収体14の周部が該吸収体14上に配置され
た器体15の外部に露呈する構成となっている。かかる
第9実施例においては、芳香オイルを吸収体14に滴下
し、該吸収体14上に器体15を配置した後、吸収体1
4の芳香オイルが器体15に移行する前であっても、吸
収体15の露呈している部分15Aから芳香オイルの芳
香成分Sが揮散する。したがって、吸収体14に吸収さ
れた芳香オイルが器体15側に移行していない使用開始
直後であっても、芳香効果を得ることができる。
【0036】なお、図11に示した第10実施例のよう
に上部に開口部12を有する器体9を吸収体14上に配
置した構成によれば、底壁10が吸収体14と接触する
ことにより、吸収体14と器体9との接触面積を充分に
確保することができる。よって、芳香オイルの吸収体1
4から器体9への移行速度が高くなり、使用開始から短
時間で器体9から芳香オイルの芳香成分を揮散させるこ
とができる。また、図12に示した第11実施例のよう
に成形体1を吸収体14上に配置した構成にあっても、
吸収体14との接触面積を充分に確保でき、同様に使用
開始から短時間で器体9から芳香オイルの芳香成分を揮
散させることができる。
【0037】また、図7から図12に示した実施例にお
いては、台座17の座面18上に吸収体14を敷設し、
該吸収体14に芳香液5を吸収させた後、成形体1ある
いは器体9,15を吸収体14上に配置するようにし
た。しかし、吸収体14を用いることなく、台座17の
座面18上に直接芳香液5を滴下してた後、この芳香液
5が滴下された座面18上に成形体1あるいは器体9,
15を配置して、該成形体1あるいは器体9,15に芳
香液5を浸透させるようにしてもよい。また、予め座面
18上に芳香液5が滴下された台座17を、破断可能な
樹脂フィルム等により密封包装しておき、使用に際して
はこの樹脂フィルム等を破断して除去し、前記座面18
上に直接成形体1あるいは器体9,15を配置し、若し
くは吸収体14を敷設した後、該吸収体14上に成形体
1あるいは器体9,15を配置するようにしてもよい。
【0038】さらには、予め芳香液5を吸収させた吸収
体14を破断可能な樹脂フィルム等により密封包装して
おき、使用に際してはこの樹脂フィルムを破断して、吸
収体14を取り出して、前記座面18上に配置し、吸収
体14上に成形体1あるいは器体9,15を配置するよ
うにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、芳香液を
含浸可能な成形体あるいは素焼きと載置面との間に非浸
透性部材を介挿するようにした。よって、成形体や素焼
きから浸出した芳香液が載置面まで至ることはなく、載
置面に芳香液による染みが形成されて、この染みにより
載置面を形成する家具や家屋の一部の品質感を低下する
不都合を防止することができる。
【0040】また、このように載置面に芳香液による染
みが生じないことから、載置面から当該芳香液に含まれ
ている芳香成分による香りが発生することもない。この
ため、新たな異種芳香成分を揮散する芳香器を、載置面
上に載置した場合であっても、従前の芳香成分と新たな
芳香器にからの芳香成分とが混ざり合うこともなく、新
たな芳香器による所定の芳香を得ることができる。
【0041】また、成形体の載置面と接触する外面に非
浸透性被膜を形成し、あるいは素焼きの載置面と接触す
る外面に釉薬を塗布したことから、前記効果を得つつ芳
香器を載置する場所を変更する際の移動が容易となる。
【0042】さらに、素焼きをその上端開口部を有し、
該開口部の径が底壁より大径の器体、あるいはその下端
に開口部を有し、該開口部の径が上壁より大径の器体と
したことから、器体は素焼きであっても1個ずつ手作り
する必要なく、機械的に大量生産が可能となる。よっ
て、器体を機械的に大量生産することにより低コスト化
を図り、これによりこの素焼きによる高級感を得つつ低
廉化を図ることができる。
【0043】また、器体の内部に、素焼きより密度が低
い吸収体を収容配置したことから、芳香液を滴下する
と、該芳香液が即時に吸収体の内部に浸透し、よって、
芳香液を滴下した後、誤って器体を倒しても、芳香液が
外部に流出してしまうことがない。
【0044】また、芳香液が浸透不可能な台座上に吸収
体を配置し、該吸収体上に成形体あるいは素焼きを配置
するようにした。よって、芳香液に含まれている不揮発
性成分からなる残渣を吸収体側に捕捉して、残渣が成形
体や素焼き側に移行することを防止することができる。
よって、成形体や素焼きが残渣により目詰まりする不都
合が解消されて、含浸性を長期に亙って維持することが
できる。その結果、継続して多数回再使用することで
き、これにより長期に亙る再使用が可能となる。
【0045】さらに、素焼きの上部外面に釉薬を塗布し
たことから、芳香液の芳香成分は釉薬が塗布されていな
い領域のみから揮散し、他方芳香液に含有されている残
渣が素焼き側に移行した場合には、この残渣は芳香液の
吸い上げに伴って、素焼きの上部に移行して目詰まりを
生じさせる。しかし、素焼きの上部には釉薬が塗布され
て元々芳香成分の揮散はないことから、目詰まりが生じ
ても素焼きの揮散面積に変化はない。よって、目詰まり
に左右されることなく、一定の揮散率をもって芳香成分
が揮散し、これにより一定な芳香状態を得ることができ
る。
【0046】また、吸収体の周部を前記素焼きの外部に
露呈させたことから、吸収体に吸収された芳香液が素焼
きに移行する前であっても、吸収体の露呈している部分
から芳香液の芳香成分を揮散させることができる。した
がって、吸収体に吸収された芳香液が器体側に移行して
いない使用開始直後であっても、芳香効果を得ることが
できる。
【0047】加えて、吸収体の周部に切欠部を設け、該
切欠部を介して器体の内部を外気と連通状態としたこと
から、器体内への空気の通流路が確保されて、芳香成分
の揮散が促進され、これにより広い周囲空間に亙って芳
香効果を得ることができるまた、吸収体が配置される台
座を、座面と該座面の周部に起立する周壁とで構成した
ことから、吸収体の最大吸収量以上の芳香液を滴下した
場合に、剰余した芳香液の外部への流出を防止すること
ができる。
【0048】しかも、前記座面に、その中心部が隆起し
周縁に向かって下降するテーパー面を設けたことから、
吸収体において芳香液が滴下された部分にて吸収しきれ
ない芳香液はテーパー面を流下して周囲に分散する。し
たがって、芳香液は分散しながら吸収体に吸収され、よ
り短時間で芳香オイルを吸収体に吸収させることができ
る。
【0049】また、台座の周壁の内周面に、器体の外周
面に接触する複数の接触片を設けたことから、該複数の
接触片が器体の外周面に当接することにより、器体を安
定した状態で吸収体上に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す垂直断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す垂直断面図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す垂直断面図である。
【図6】本発明の第6実施例を示す垂直断面図である。
【図7】本発明の第7実施例を示す分解斜視図である。
【図8】同実施例の垂直断面図である。
【図9】本発明の第8実施例を示す垂直断面図である。
【図10】本発明の第9実施例を示す垂直断面図であ
る。
【図11】本発明の第10実施例を示す垂直断面図であ
る。
【図12】本発明の第11実施例を示す垂直断面図であ
る。
【符号の説明】
1 成形体 5 芳香オイル 6 非透過性プレート 7 載置面 8 非透過性被膜 9 器体 10 底壁 12 開口部 13 釉薬 14 吸収体 15 器体 16 上壁 17 台座 18 座面 19 環状壁 20 テーパー面 21 接触片 22 切欠部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香液が浸透不可能な非浸透性部材と、
    該非浸透性部材上に配置され前記芳香液を含浸する成形
    体とからなる芳香器。
  2. 【請求項2】 芳香液を含浸する成形体を設けるととも
    に、該成形体の載置面と接触する外面に前記芳香液が浸
    透不可能な非浸透性被膜を設けたことを特徴とする芳香
    器。
  3. 【請求項3】 芳香液が浸透不可能な非浸透性部材と、
    該非浸透性部材上に配置され前記芳香液を含浸する素焼
    きとからなる芳香器。
  4. 【請求項4】 前記非浸透性部材は、前記素焼きが配置
    される座面と該座面の周部に起立する環状壁とからなる
    台座であることを特徴とする請求項3記載の芳香器。
  5. 【請求項5】 前記素焼きの上部外面に釉薬を塗布した
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の芳香器。
  6. 【請求項6】 芳香液を含浸可能な素焼きを成形すると
    ともに、該素焼きの載置面と接触する外面に釉薬を塗布
    したことを特徴とする芳香器。
  7. 【請求項7】 前記素焼きは、上面に開口部を有し、該
    開口部が対向する底面より大径の器体であることを特徴
    とする請求項3から6いずれか記載の芳香器。
  8. 【請求項8】 前記器体の内部に、吸収体を収容配置し
    たことを特徴とする請求項7記載の芳香器。
  9. 【請求項9】 前記吸収体は、前記素焼きより密度が低
    いことを特徴とする請求項8記載の芳香器。
  10. 【請求項10】 前記素焼きは、底面に開口部を有し、
    該開口部が対向する上面より大径の器体であることを特
    徴とする請求項3から6いずれか記載の芳香器。
  11. 【請求項11】 芳香液が浸透不可能な台座と、該台座
    上に配置され前記芳香液を吸収可能な吸収体と、該吸収
    体上に配置され前記芳香液を含浸可能な成形体とからな
    る芳香器。
  12. 【請求項12】 芳香液が浸透不可能な台座と、該台座
    上に配置され前記芳香液を吸収可能な吸収体と、該吸収
    体上に配置され前記芳香液を含浸可能な素焼きとからな
    る芳香器。
  13. 【請求項13】 前記素焼きは、底面に開口部を有し、
    該開口部が相対向する上面より大径の器体であることを
    特徴とする請求項12記載の芳香器。
  14. 【請求項14】 前記素焼きの上部外面に釉薬を塗布し
    たことを特徴とする請求項12記載の芳香器。
  15. 【請求項15】 前記吸収体の周部を前記素焼きの外部
    に露呈させたことを特徴とする請求項12記載の芳香
    器。
  16. 【請求項16】 前記吸収体の周部に切欠部を設け、該
    切欠部を介して前記器体の内部を外気と連通状態とした
    ことを特徴とする請求項13記載の芳香器。
  17. 【請求項17】 前記台座は、前記吸収体が配置される
    座面と該座面の周部に起立する環状壁とからなることを
    特徴とする請求項11又は12記載の芳香器。
  18. 【請求項18】 前記座面に、その中心部が隆起し周縁
    に向かって下降するテーパー面を設けたことを特徴とす
    る請求項17記載の芳香器。
  19. 【請求項19】 前記台座の環状壁の内周面に、前記器
    体の外周面に接触する複数の接触片を設けたことを特徴
    とする請求項17記載の芳香器。
  20. 【請求項20】 前記素焼きは、上面に開口部を有し、
    該開口部が対向する底面より大径の器体であることを特
    徴とする請求項12記載の芳香器。
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