JPS5820267Y2

JPS5820267Y2 - 揮散装置

Info

Publication number: JPS5820267Y2
Application number: JP16492778U
Authority: JP
Inventors: 幹夫菅野; 紘二相上
Original assignee: 花王株式会社
Priority date: 1978-11-30
Filing date: 1978-11-30
Publication date: 1983-04-26
Also published as: JPS5581328U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、防臭剤、芳香剤、殺虫剤その他の揮散性物質
の揮散装置として適する装置の構造に関する。

特に、ゲル状物質または固体状揮散性物質担体から揮散
性の薬剤成分が大気中へ揮散する量を調節することがで
き、かつ揮散性を向上させることのできる揮散装置に関
する。

揮散性の殺虫剤、香料、消臭剤等の物質を天然あるいは
合成の高分子化合物または昇華性化合物に配合して、長
期間にわたり薬剤を揮散させることが行われている。

従来、この薬剤を収納している容器、例えばゲル状芳香
剤容器は、香料を揮散させるために、第１図に示すよう
に外装の容器１に小穴２を開けたり、あるいは、第２図
に示すように外装の容器１を引き上げ、香料担体３であ
るゲルの一部または全面を露出させて香料を揮散させた
りするものであった。

しかしこのような従来例構造では、薬剤を収納している
容器によって薬剤の揮散量を調節することは困難であり
、また、揮散性物質担体が表面に露出するため、長期間
の使用中にはその表面にほこり等が付着し、見苦しい揮
散残渣を露出するという欠点があった。

本考案はこれを改良するもので、薬剤の揮散量を容易か
つ適切に調節することができ、揮散性物質担体が外部表
面に露出することがなく、さらに揮散性を向上させるこ
とのできる揮散装置を提供することを目的とする。

本考案は、筒状孔が少なくとも１以上形成された揮散性
物質担体と、この担体を支える通気性の中蓋が取付けら
れた収納部と、この収納部を支持する支持部と、上記収
納部の上部を覆い開口部となる切断面が１以上設けられ
た上蓋とを備えたことを特徴とする。

次に実施例を図面に基づいて説明する。

第３図は本考案実施例装置の構造を示す斜視図であり、
第４図は同装置の縦断面構造図である。

図において、３は揮散性物質担体、４は格納容器を示す
。

格納容器４は円錐台形状の容器で、上蓋５および中蓋６
を有し、中蓋６より上部の収納部７と、中蓋６より下部
の支持部８とから構成されている。

収納部７には揮散性物質担体３が収納されている。

支持部８はこの収納部７を支持している。上蓋５、収納
部７および支持部８は一体戒形により形成されている。

揮散性物質担体３は、格納容器４の内部で弁蓋６の上に
載せられ、上蓋５との間に充填され収納されている。

この揮散性物質担体３には、円または角形の筒状の孔９
が、この担体３の上面と底面に通じて開口し、上蓋５お
よび中蓋６にほぼ垂直に適当な間隔で複数個設けられて
いる。

格納容器４の上蓋５には、複数個の切断可能な開口用の
切断面１０が適当な間隔で刻まれている。

この開口用切断面１０は、例えばミシン目のような容易
に切断可能な切れ目で形成されている。

格納容器４の中蓋６は、収納部７と支持部８との境界に
設けられた通気性の蓋である。

この中蓋６は、収納部７の揮散性物質担体３に混合配合
された物質が液状になっであるいは一部が脱落して、こ
の容器から洩れることを防止している。

この中蓋６は通気性のものであればよく、例えば、上記
担体３の筒状孔９と連通化したプラスチックその他の材
質の多孔板、発泡ウレタン、不織布、紙または金網等が
用いられる。

格納容器４の支持部８の側壁には、上記中蓋６と連通ず
る通気孔用の切断面１２が刻まれている。

この通気孔用切断面１２は適当な間隔で複数個設けるこ
とができ、上記開口用切断面１０と同様に形成されてい
る。

なお格納容器４の材質は、プラスチック、紙、金属等特
に限定することなく使用することができる。

第５図は本考案の第２の実施例装置の構造を示す斜視図
であり、第６図は同装置の縦断面構造図である。

図において、１５は摺動蓋を示す。摺動蓋１５は格納容
器の上蓋５に摺動自在にがぶせられている。

この摺動蓋１５には、上蓋５の開口面積を調節するため
の調節穴１６が少なくとも１個以上設けられている。

この摺動蓋１５を適当に上蓋５の表面に摺動させながら
回転移動させることによって、その調節穴１６と上蓋５
の切断された開口部とが重なる面積を調節することがで
きる。

これにより、薬剤の揮散可能な開口面積、すなわち薬剤
の揮散量を調節することができる。

また、この第２の実施例の格納容器４は、中蓋６より上
部の収納部７と、下部の支持部８とが分離して形成され
ている。

別個に成形された支持部８の側面には、上記の中蓋６と
連通ずる通気孔用の切断面１２が複数個形成されている
。

また、支持部８の上部には、中蓋６および収納部７の側
面を支えるためのつば１７が設けられている。

なお、上記の摺動蓋１５、収納部７および支持部８は、
前記の実施例と同様の材質のものを使用することができ
る。

このように構成された本考案装置を使用するときは、格
納容器４の支持部８の底面が、平面状に形成されている
ので、そのまま平らな床上に置いて使用することができ
る。

格納容器上蓋５の切断面１０を必要個所で切断すると、
揮散性物質担体３の揮散性薬剤成分は、通気性の中蓋６
および切断された上蓋開口部を通して大気中に揮散され
る。

従って、本考案装置の輸送または販売中は、上記の切断
面１０を切断することなく薬剤の不必要な揮散を防止す
ることができる。

一方、使用者は、好みに応じて上記の切断面１０を切断
することができる。

さらに、支持部８の通気孔用切断面１２を必要個所で切
断することにより、支持部８の通気孔がら中蓋６を通し
て、担体自体の筒状孔９がら上蓋開口部への空気の流通
が、いわゆる煙突効果により良好となり、揮散効果を向
上させることができる。

また、切断面１０および１２の切断個数および摺動蓋１
５による上蓋開口面積の調節により、所望の揮散強度お
よび通気量に調節することができる。

第７図は本考案の第３の実施例装置の構造を示す斜視図
である。

格納容器４の上端部にはこの容器の支持部８である吊り
下げ材が取付けられている。

上記第１および第２の実施例では、格納容器４の支持部
８が収納部７を下方から支える円錐台形状のものについ
て説明してきた。

しかし、この第３の実施例装置における支持部８には、
この装置を壁等に吊り下げて使用することができる吊り
下げ材が用いられている。

この吊り下げ材には、ひもまたは針金等が使用される。

なお、この装置の支持部８には、上記実施例の他に接着
テープや鉤等を含むものである。

これらの支持部８を格納容器４の側面に設けることによ
って、本考案装置の壁等に取付けて使用することができ
る。

以上説明したように、本考案の揮散装置によれば、揮散
性薬剤担体の薬剤揮散量の調節を容易かつ適切に行うこ
とができる。

また、揮散性薬剤担体を外部表面に露出させることなく
格納容器の内部より薬剤を揮散させることができるので
、従来のように、露出表面にほこり等が付着することが
なく、また見苦しい揮散残渣を露出することもない。

さらに、格納容器支持部の通気孔用切断面の必要個所を
切断することによって、中蓋および担体自体の筒状孔を
通して上蓋開口部への空気の流通が良好となり、揮散効
果を向上させることができる。

なお、上記実施例では、格納容器および摺動蓋の形状が
円形のものについて説明したが、この形状はこの例に限
定するものではなく、角形等適宜の形状のものを使用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例装置の構造を示す斜視図。第２図は第２の従来例装置の使用状態を示す図。第３図は本考案実施例装置の構造を示す斜視図。第４図は同装置の縦断面構造図。第５図は本考案の第２の実施例装置の構造を示す斜視図
。第６図は同装置の縦断面構造図。第７図は本考案の第３の実施例装置の構造を示す斜視図
。１・・・・・・外装容器、２・・・・・・小穴、３・・
・・・・揮散性物質担体、４・・・・・・格納容器、５
・・・・・・上蓋、６・・・・・・中蓋、７・・・・・
・収納部、８・・・・・・支持部、９・・・・・・筒状
孔、１０・・・・・・上蓋開口用切断面、１２・・・・
・・通気孔用切断面、１５・・・・・・摺動蓋、１６・
・・・・・調節穴、１７・・・・・・つば。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）筒状孔が少なくとも１以上形成された揮散性物質
担体と、この担体を支える通気性の中蓋が取付けられた
収納部と、この収納部を支持する支持部と、上記収納部
の上部を覆い開口部となる切断面が１以上設けられた上
蓋とを備えた揮散装置。
（２）通気孔となる切断面が１以上支持部に設けられた
ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１）項記
載の揮散装置。