JPH0620779U - スライド式仮設階段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 建築作業現場での高所への立掛け場所に対応
させて下部梯子段１、２と上部梯子段１′、２′との重
なり部分を上下方向へスライドさせることにより全長を
調整すると共に上記重なり部分を螺止８した後、最上部
の踏板の前端部に設けたフック４を高所に設けた横組材
９に引っ掛けて立掛けができる建築用仮階段を上下方向
に２組Ａ、Ｂ用い、中間に伸縮脚６で高さ調節が可能な
架台７を用いて踊り場のある本階段を想定して組立てる
ことができるスライド式仮設階段。 【効果】 三つの構成物品からなるので軽量化ができ一
人でも運搬組立が可能であり、取扱いがし易く強度も向
上する。直線の階段の他、１８０度Ｕ字形、９０度Ｌ字
形の回り階段等の場合にも適用できる。本階段設置後上
記架台７を利用し本階段上に高所作業可能な台を水平に
設置できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建築作業に於て工事が完了する迄の間、仮設して使用するスライド式 仮設階段に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建築作業に於て高所への上り下りには、梯子を使用するかあるいは、伸 縮調節のできない仮階段を使用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の方法によるときは、工事の進行に伴って高所へ運搬する材料、道具 類等の運搬物の量が増加すると之等運搬物の持ち運び作業は益々容易ではなく、 安全性にも欠け、然も、手に持つ運搬物の量に限度があるので、作業能率も良く なかった。又、踊り場のある階段を建築するにも、梯子あるいは、伸縮調節ので きない仮階段を用いて作業していた為に階段の建築構造物に占めるスペース及び 形状が不明なままに作業を進めているのが現状であった。

【０００４】 本考案は上記従来の問題を解決し、作業現場での高所への上り下りを容易に、 安全に行い得ると共に運搬物の持ち運びを能率良く行うことが出来る様にし、又 、三つの構成物品からなるので軽量化により一人でも運搬、組立が可能となり強 度も向上する。しかも、直線の階段の他、回り階段、１８０度Ｕ字形又は９０度 Ｌ字形の場合にも適用でき、架台を踊り場として設置するので、天井、壁等の形 成作業が容易にでき、延いては工期を短縮し工費の節減をも図ることが出来るも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成する為、伸縮自在に形成された螺止（１０）付きの４ 本の支脚（６）を持ち、且高さの調節が可能な架台（７）を踊り場に使用し、そ の上部平面部の一端に間隔を隔てて対向させた樋状形の左右両側柱（２）（２） の溝の外壁面に多数の踏板（３）の左右両側辺の前端部を所定のピッチで固定し てなる下部梯子段（１４）に於ける左右両側柱（１）（２）の前部立上り片（ｂ ）の上部に、間隔を隔てて対向させた樋状形の左右両側柱（１′）（２′）の溝 の外壁面に多数の踏板（３′）の左右両側辺の後端部を上記下部梯子段（１４） の各踏板（３）…（３）のピッチと同一ピッチで固定すると共に最上部の踏板（ ３′）の前端部にフック（４）を設けてなる上部梯子段（１３）に於ける左右両 側柱（１′）（２′）の後部立上り片（ａ）の下部を重ね、上記下部梯子段（１ ４）に於ける左右両側柱（１）（２）の上端部と上部梯子段（１３）に於ける左 右両側柱（１′）（２′）の下端部とにスライド案内具（５）を夫々設けると共 に上記重ね合せた下部梯子段（１４）の前部立上り片（ｂ）と上部梯子段（１３ ）の後部立上り片（ａ）との重なり部分を螺止してなるスライド式仮階段（Ａ） の最上部踏板前端部のフック（４）を引っ掛けて立て掛けて止め、最下部は地面 に設置し、これと同形状の他のスライド式仮階段（Ｂ）の最下部は上記架台（７ ）の上部平面部に設置し、最上部踏板前端部のフック（４）は、建築物の高所に 設けた横組材（９）に引っ掛けて立て掛けてなるスライド式仮設階段で、建築現 場に於いて使用するものである。

【０００６】

【作用】

本考案に係るスライド式仮設階段は、上記の様に構成されているから、之を使 用する場合には、先ず、建築物の基本的骨格の組立てと並行しながら本考案に係 る仮設階段の場所を設定し、その仮設場所に対応させて、踊り場の高さと同じ高 さに伸縮自在に形成された螺止（１０）をもつ４本の支脚（６）の長さを調節し 、架台（７）の位置を仮設場所に設置した後、本階段の立掛け場所に対応させて 下のスライド式仮階段（Ａ）の全長を調整すると共に、下部梯子段（１４）の前 部立上り片（ｂ）と上部梯子段（１３）の後部立上り片（ａ）との重なり部分を 螺止した後、最上部の前端部に設けたフック（４）を架台（７）に引っ掛けて立 て掛けて使用する。下のスライド式仮階段（Ａ）の設置後、上のスライド式仮階 段（Ｂ）も同様にして、全長を調整、螺止めした後、最上部の前端部に設けたフ ック（４）を建築物の高所に設けた横組材（９）に引っ掛けて立て掛けて使用す る。 下のスライド式仮階段（Ａ）と上のスライド式仮階段（Ｂ）、踊り場用伸縮脚 の架台（７）の組合せは、建築物の本階段に相当する形状として、図１に示す様 に架台（７）に引っ掛けて立て掛けた下のスライド式仮階段（Ａ）の上部に、踊 り場用伸縮脚の架台（７）を足場として用いた上のスライド式仮階段（Ｂ）を、 下のスライド式仮階段（Ａ）と並行させ且延長させた状態で、最上部の前端部に 設けたフック（４）を建築物の高所に設けた横組材（９）に引っ掛けて立て掛け た形状、平面図として見た場合の直線形を仮設階段として使用する。

【０００７】 図２に示す様に架台（７）の横長方向に引っ掛けて立て掛けた下のスライド式 仮階段（Ａ）の上部に踊り場用伸縮脚の架台（７）の横長方向に対し直角状態の 足場として用いた上のスライド式仮階段（Ｂ）を、下のスライド式仮階段（Ａ） と並行させ且１８０度、反対方向に向けた状態で最上部の前端部に設けたフック （４）を建築物の高所に設けた横組材（９）に引っ掛けて立て掛けた形状、平面 図として見た場合のＵ字形を仮設階段として使用する。

【０００８】 図３に示す様に架台（７）の横長方向に引っ掛けて立て掛けた下のスライド式 仮階段（Ａ）の上部に踊り場用伸縮脚の架台（７）の横長方向に対し並行状態の 足場として用いた上のスライド式仮階段（Ｂ）を下のスライド式仮階段（Ａ）と ９０度直角方向に向けた状態で最上部の前端部に設けたフック（４）を建築物の 高所に設けた横組材（９）に引っ掛けて立て掛けた形状、平面図として見た場合 のＬ字形を仮設階段として使用するもので、斯くして所望の場所に備え付けられ た階段を高所への上り下りに利用するときは、従来の梯子を使用する場合よりも 、三つの構成物品からなるので軽量化がはかられ、一人でも運搬、組立可能とな り取扱いがし易く強度も向上し然も直線階段の他、９０度Ｌ字形、１８０度Ｕ字 形の場合にも適用できる。 又、三つの構成物品が各々伸縮可能となっているので、どの様な高さにも対応 調節ができ、架台を踊り場として、天井、壁等の形成作業ができる。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を図面に従って説明すれば下記の通りである。

【００１０】 図中（７）は伸縮脚（６）で高さ調節が可能な架台で、この架台には、全長の 調整可能なスライド式仮階段（Ａ）が最上部踏板前端部に設けたフック（４）に より架台（７）に引っ掛けて立て掛けて使用し、架台（７）にはフック（４）用 の止め穴があけてあり、且架台（７）の上面には全長の調整可能なスライド式仮 階段（Ｂ）が、最上部踏板前端部に設けたフック（４）によって建築物の高所に 設けられた横組材（９）に引っ掛けて使用してある。

【００１１】 スライド式仮階段（Ａ）、（Ｂ）とも、下部梯子段（１４）の前部立上り片（ ｂ）と上部梯子段（１３）の後部立上り片（ａ）との重なり部分を螺止し固定し てある。架台（７）も伸縮脚（６）が止め螺（１０）によって螺止め固定してあ る。尚、側柱（１）（１′）（２）（２′）に支柱（１１）を間隔的に樹立し、 その上端に手摺り（１２）を連結して使用すれば、安全性を更に向上させること が出来るものである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係るスライド式仮仮設階段は上記の様に建築現場の所望の場所に容易 に備え付けることができると共にこの階段を高所への上り下りに利用するときは 従来の梯子に於ける踏棧や伸縮調節のできない仮階段と異なり、三つの構成物品 からなるので軽量化がはかられ、一人でも運搬、組立可能となり、取扱いがし易 く、強度も向上し、然も直線階段の他、９０度Ｌ字形、１８０度Ｕ字形の場合に も適用できる。三つの構成物品が各々伸縮可能となっているので、どの様な高さ にも対応調節ができ、架台を踊り場として、天井、壁等の形成作業ができるので 、安全性が高く、作業能率も大幅に向上されるから工期を短縮し、工費の節減を 実現できる。又、本階段建築後、高さ調節が可能な架台の伸縮脚を調節して本階 段上に於てその架台を用いて高所作業、天井、壁等の形成作業もできる特徴を有 するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るスライド式仮設階段の直線形の斜
視図である。

【図２】本考案に係るスライド式仮設階段の１８０度Ｕ
字形の斜視図である。

【図３】本考案に係るスライド式仮設階段の９０度Ｌ字
形の斜視図である。

【符号の説明】

１ 側柱 １′ 側柱 ２、２′ 側柱 ３、３′ 踏板 ４ フック ５ スライド案内具 ６ 架台伸縮脚 ７ 架台 ８ 螺子 ９ 高所横組材 １０ 架台伸縮脚止め螺 １１ 支柱 １２ 手摺り １３ 上部梯子段 １４ 下部梯子段 ａ 後部立上り片 ｂ 前部立上り片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 伸縮自在に形成された４本の支脚を持
   ち、且高さの調節が可能な架台を踊り場に使用し、その
   上部平面部の一端に、間隔を隔てて対向させた樋状形の
   左右両側柱の溝の外壁面に多数の踏板の左右両側辺の前
   端部を所定のピッチで固定してなる下部梯子段に於ける
   左右両側柱の前部立上り片の上部に、間隔を隔てて対向
   させた樋状形の左右両側柱の溝の外壁面に多数の踏板の
   左右両側辺の後端部を上記下部梯子段の各踏板のピッチ
   と同一ピッチで固定すると共に最上部踏板前端部にフッ
   クを設けてなる上部梯子段に於ける左右両側柱の後部立
   上り片の下部を重ね、上記下部梯子段に於ける左右両側
   柱の上端部と上部梯子段に於ける左右両側柱の下端部と
   にスライド案内具を夫々設けると共に上記重ね合せた下
   部梯子段の前部立上り片と上部梯子段の後部立上り片と
   の重なり部分を螺止してなるスライド式仮階段の最上部
   踏板前端部のフックを引っ掛けて立て掛けて止め、最下
   部は地面に設置し、これと同形状の他のスライド式仮階
   段の最下部は上記架台の上部平面部に設置し、最上部踏
   板前端部のフックは、建築物の高所に設けた横組材に引
   っ掛けて立て掛けてなるスライド式仮設階段。