JPH06205526A - 床配線装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性が高められる床配線装置の提供。 【構成】 床面下に配設されるボックス1 と、ボックス
1 に取り付けられるカバー2 と、ボックス1 に収容され
るコンセント3 と、コンセント3 へのプラグの接続等を
行うための開口部7 と床面上にプラグコード挿通孔23を
表出させる着脱片18を有すると共に開口部7 を塞ぐ蓋部
12と蓋部12による開口部7 の閉塞状態を解除するための
レバー24とを有し床面に敷設されるプレート部材6 と、
を備える床配線装置において、プレート部材6 のレバー
24を、プラグコード挿通孔23の両側壁20,20 の延長面に
挟まれた範囲から外れる位置に設ける構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、コンセントを床面下
に収容した状態で使用するための床配線装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の床配線装置には、例えば図５乃至
図７に示すようなものがある。このものは、ボックス1
とカバー2 とコンセント3 とプレート部材6 とを備え
る。ボックス1 は、一般的なＪＩＳ仕様のアウトレット
ボックスであり、一面が開口した箱体をなし、床面下に
配設されてコンセントを収容する。カバー2 は、中央に
開口部を有する平板状のもので、ボックス1 に螺着され
る。また、カバー2 は、その開口部周縁に対向する起立
片2a,2a を有する。この起立片2aの先端は折曲してコン
セント取付部2bとなっており、雌螺子が刻設してある。
コンセント3 は、差込口を２つ備えてボックス1 に収容
されるもので、カバー2 のコンセント取付部2bに螺着す
るための取着片4 を有する。

【０００３】プレート部材6 は、円板状をなし、開口部
7 と蓋部12とレバー24とを備える。開口部7 は、プレー
ト部材6 の中央に設けてあり、そこからコンセント3 に
プラグP を接続したり、コンセント3 をカバー2 に取り
付けたりする。また、開口部7 の縁部8 には、一端に蓋
部12をプレート部材6 に取り付けるための係合孔9 が設
けてあり、他端に弾性力を有する押し上げばね10が設け
てある。

【０００４】蓋部12は、開口部7 とその縁部8 に重なる
大きさを有する平板状をなし、着脱自在にプレート部材
6 に取り付けられるもので、押し上げばね10から弾性力
を受けながら開口部7 を塞ぐ。蓋部12は、その一端に開
口部7 の縁部8 の係合孔9 と係合する係合片13を有し、
また、他端から略コ字状に切り取った形状をなす着脱自
在な着脱片18を有する。着脱片18を外した蓋部12の端面
には突状片17が設けてある。

【０００５】着脱片18は、平坦部19の両端から側壁20,2
0 が連設されており、側壁20の下端は傾斜している。着
脱片18は、側壁20の上端近傍に第１嵌合溝21、下端近傍
に第２嵌合溝22を有する。これらの溝は、蓋部12の突状
片17と嵌合する。第２嵌合溝22を嵌合させると着脱片18
は床面上に突出し、平坦部19と側壁20,20 で形成された
プラグコード挿通孔23が表出する。このプラグコード挿
通孔23は、着脱片18の一端から連設される脚片26によっ
て二つに分割されている。脚片26は、その下端に係止溝
16を有する。また、着脱片18は、脚片26の他端に押し上
げばね10と当接する突起片14を有し、さらにその突起片
14の中間には脚片26に設けたのと同様な係止溝16を備え
た係止部15を有する。コンセント3 を使用していないと
きは、第１嵌合溝21を蓋部12の突状片17と嵌合させる。

【０００６】レバー24は、弾性力を有して変位するもの
で、蓋部12による開口部7 の閉塞状態を解除する。レバ
ー24は、押し上げばね10の近傍、蓋部12がプラグコード
挿通孔23を表出させてプレート部材6 に取り付けられて
いるときのプラグコード挿通孔23の近傍、に設けてあ
り、舌片状のロック板25を備えている。ロック板25は、
レバー24の変位に連動するもので、先端には斜面を有す
る。このロック板25は、蓋部12が開口部7 を閉塞してい
る状態では蓋部12の係止溝16に係止しているが、レバー
24を外方へ押圧して変位させると蓋部12の係止溝16から
離れる。それによって蓋部12は弾性力を有する押し上げ
ばね10に上方へ押し上げられ、開口部7 の閉塞状態は解
除される。

【０００７】開口部7 を閉塞状態にするときには、ま
ず、蓋部12の係合片13をプレート部材6 の係合孔9 に係
合させる。そして、その他端でロック板25の先端の斜面
を上方から押圧すると、ロック板25は一度外方へ変位し
たあと弾性力によって内方へ変位し、係止溝16に係止す
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の床配
線装置は、レバーを蓋部の着脱片のプラグコード挿通孔
の近傍に設けてあるので、着脱片のプラグコード挿通孔
からその他端までの長さを短くせざるを得なかった。そ
のため、プラグコードを無理なく引き出すためには着脱
片の突出する高さを高くしなければならず、通行の邪魔
になったり、人が躓いたりする危険性も高くなってしま
う。

【０００９】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、安全性が高められる床配
線装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の床配線装置は、床面下に配設されるボック
スと、ボックスに取り付けられるカバーと、ボックスに
収容されるコンセントと、コンセントへのプラグの接続
等を行うための開口部と床面上に大略コ字状のプラグコ
ード挿通孔を表出させる着脱片を有すると共に弾性力を
付与されて開口部を塞ぐ蓋部と蓋部による開口部の閉塞
状態を解除するためのレバーとを有し床面に敷設される
プレート部材と、を備える床配線装置において、プレー
ト部材のレバーを、大略コ字状を形成するプラグコード
挿通孔の両側壁の延長面に挟まれた範囲から外れる位置
に設けた構成としている。

【００１１】

【作用】この構成によれば、蓋部の着脱片のプラグコー
ド挿通孔からその他端までの長さを従来よりも長く取れ
るので、着脱片の突出する高さを低く抑えることができ
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１乃至図４に基づ
いて説明する。なお、従来のものと基本的な機能が同じ
部材には、同じ符号を付している。本発明の床配線装置
は、ボックス1 とカバー2 とコンセント3 とプレート部
材6 とを備える。ボックス1 及びカバー2 は、一般的な
ＪＩＳ仕様のものである。コンセント3 は、差込口を１
つ備えるもので、舌片状の取着部5 を設けた取着片4 を
有する。

【００１３】プレート部材6 は、円板状をなし、開口部
7 と蓋部12とレバー24とを備える。開口部7 は、プレー
ト部材6 の中央に設けてあり、そこからコンセント3 に
プラグP を接続したりする。また、開口部7 の縁部8 に
は、一端に蓋部12をプレート部材6 に取り付けるための
係合孔9 が設けてあり、他端に弾性力を有する押し上げ
ばね10が設けてある。さらに、それらと異なる両端部の
中央付近には、コンセント3 の取着片4 の取着部5 と適
合する凹部11を設けてあり、その凹部11は、螺子孔を有
する。

【００１４】蓋部12は、開口部7 とその縁部8 に重なる
大きさを有する平板状をなし、着脱自在にプレート部材
6 に取り付けられるもので、押し上げばね10から弾性力
を受けながら開口部7 を塞ぐ。蓋部8 は、その一端に開
口部7 の縁部8 の係合孔9 と係合する係合片13を有し、
他端に押し上げばね10と当接する突起片14を有する。さ
らにその突起片14の中間には、係止溝16を備えた係止部
15が設けてある。また、蓋部12は、係合片13と突起片14
に挟まれた一端から略コ字状に切り取った形状をなす着
脱自在な着脱片18を有する。着脱片18を外した蓋部12の
端面には突状片17が設けてある。

【００１５】着脱片18は、平坦部19の両端から側壁20,2
0 が連設されており、側壁20の下端は傾斜している。着
脱片18は、側壁20の上端近傍に第１嵌合溝21、下端近傍
に第２嵌合溝22を有する。これらの溝は、蓋部12の端面
の突状片17と嵌合する。第２嵌合溝22を嵌合させると着
脱片18は床面上に突出し、平坦部19と側壁20,20 により
大略コ字状に形成されたプラグコード挿通孔23が表出す
る。コンセント3 を使用していないときは、第１嵌合溝
21を蓋部12の突状片17と嵌合させる。

【００１６】レバー24は、コイルばねから弾性力を付与
されながら変位するもので、蓋部12による開口部7 の閉
塞状態を解除する。レバー24は、押し上げばね10の近
傍、蓋部12がプラグコード挿通孔23を表出させてプレー
ト部材6 に取り付けられているときのプラグコード挿通
孔23と直角な位置、に設けてある。従って、着脱片18の
プラグコード挿通孔23からその他端までの長さを長くと
ることができ、着脱片18の突出する高さも低く抑えるこ
とができる。

【００１７】また、レバー24は、先端に斜面を有する舌
片状のロック板25を備えている。ロック板25は、螺子に
よってレバー24と連結されており、従って、レバー24の
変位に連動し、レバー24と同様にコイルばねから弾性力
を付与される。このロック板25は、蓋部12が開口部7 を
閉塞している状態では蓋部12の係止溝16に係止している
が、レバー24を外方へ押圧して変位させると蓋部12の係
止溝16から離れる。それによって蓋部12は弾性力を有す
る押し上げばね10に上方へ押し上げられ、開口部7 の閉
塞状態は解除される。

【００１８】この床配線装置の配設は、以下のように行
われる。まず、ボックス1 にカバー2 を取り付けて床面
下に配設する。次に、その上方から蓋部12を取り外した
プレート部材6 を床面に敷設する。次に、コンセント3
の取着片4 の取着部5 をプレート部材6 の凹部11に当接
させ、プレート部材6 とコンセント3 を一括してカバー
2 に螺着して固定する。そして、蓋部12をプレート部材
6 に取り付ける。

【００１９】蓋部12のプレート部材6 への取り付けは、
詳しくは、まず、蓋部12の一端に設けた係合片13をプレ
ート部材6 の係合孔9 に係合させる。次に、その他端を
下方へ押圧、すなわち、ロック板25の先端の斜面を上方
から押圧する。これにより、ロック板25は、弾性力を付
与されながら外方へ変位する。そして、ロック板25は、
蓋部12の係止部15の係止溝16と接触すると弾性力の反力
によって内方へ変位し、係止溝16に係止する。蓋部12の
プレート部材6 からの取外しは、前述した通りである。

【００２０】コンセント3 を使用する場合は、蓋部12を
取り外してプラグP をコンセント3に差し込み、着脱片1
8の第２嵌合溝22を嵌合してプラグコード挿通孔23を表
出させた蓋部12を再び取り付ける。このとき、プラグコ
ードはプラグコード挿通孔23から引き出す。コンセント
3 を使用しない場合は、蓋部12を取り外してコンセント
3 からプラグP を引抜き、着脱片18の第１嵌合溝21を嵌
合した蓋部12を再び取り付ける。

【００２１】なお、コンセントが差込口を２つ備えるも
のである場合、全体の寸法は大きくなるが、本発明の要
部には影響しない。また、プレート部材は、円板状に限
らず、例えば四角形状でもよい。また、蓋部は、着脱自
在でなく、一端が固定されているものでもよい。また、
蓋部の着脱片のプラグコード挿通孔には、埃などの異物
が入りこまないように異物遮断部材、例えばスポンジを
設けるのが望ましい。さらに、レバーは、プラグコード
挿通孔と直角な位置に限らず、例えばプラグコード挿通
孔に対して４５°の位置でもよいし、要はプラグコード
挿通孔の大略コ字状を形成する両側壁の延長面に挟まれ
た範囲から外れる位置に設ければよいものである。

【００２２】

【発明の効果】本発明の床配線装置は、蓋部の着脱片の
プラグコード挿通孔からその他端までの長さを従来より
も長く取れるので、着脱片の突出する高さを低く抑える
ことができ、従って通行の邪魔になったり、人が躓いた
りする危険性等が減少させられ、よって安全性の高いも
のとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図である。

【図２】そのプレート部材の開口部が開いた状態を示す
斜視図である。

【図３】そのプレート部材の蓋部の着脱片を示す分解斜
視図である。

【図４】そのコンセントにプラグを差し込んだ状態を示
す断面図である。

【図５】従来例を示す断面図である。

【図６】そのプレート部材の開口部が開いた状態を示す
斜視図である。

【図７】そのプレート部材の蓋部の着脱片を示す分解斜
視図である。

【符号の説明】

1 ボックス 2 カバー 3 コンセント 6 プレート部材 7 開口部 12 蓋部 18 着脱片 20 側壁 23 プラグコード挿通孔 24 レバー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面下に配設されるボックスと、ボック
   スに取り付けられるカバーと、ボックスに収容されるコ
   ンセントと、コンセントへのプラグの接続等を行うため
   の開口部と床面上に大略コ字状のプラグコード挿通孔を
   表出させる着脱片を有すると共に弾性力を付与されて開
   口部を塞ぐ蓋部と蓋部による開口部の閉塞状態を解除す
   るためのレバーとを有し床面に敷設されるプレート部材
   と、を備える床配線装置において、プレート部材のレバ
   ーを、プラグコード挿通孔の大略コ字状を形成する両側
   壁の延長面に挟まれた範囲から外れる位置に設けたこと
   を特徴とする床配線装置。