JPH0620395B2 - きのこ類の培養基体 - Google Patents

きのこ類の培養基体

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JPH0620395B2
JPH0620395B2 JP60075386A JP7538685A JPH0620395B2 JP H0620395 B2 JPH0620395 B2 JP H0620395B2 JP 60075386 A JP60075386 A JP 60075386A JP 7538685 A JP7538685 A JP 7538685A JP H0620395 B2 JPH0620395 B2 JP H0620395B2
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JP
Japan
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water
photosensitive resin
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soluble
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JP60075386A
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JPS61234719A (ja
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康雄 櫻井
芳男 岸本
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Nichiban Co Ltd
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Nichiban Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はきのこ類の栽培用培養基に関する。
従来キノコ類の栽培には、培養基としてしいたけ等には
一般に原木を用い、なめこ、ひらたけ、えのきたけ、ま
いたけ等には一般におが屑、米ぬか若しくはふすま等を
主材料として用いて瓶等の小型容器で栽培されている
が、前者では原木が需要の増大に伴ない入手難を来しつ
つあり、また後者は大規模栽培に適さず、そのためおが
屑、米ぬか等を澱粉糊等で結着成形化したものが考えら
れているが、澱粉糊等で結着したものは散水等を繰り返
したさい容易に崩壊し、実用に適しないなどの欠点があ
る。またこれらの欠点を解消するため可溶性コラーゲ
ン、ゼラチン等の天然蛋白質を結着材として使用したも
のが提案されている。この結着材は無害で、架橋するこ
とにより耐水性にもすぐれているが、培養基に製造する
さいには、多量の水で溶解若しくは分散しなければなら
ないばかりでなく、架橋に際しては多量の水分を除去し
なければならず、また培養基にプレス成形する場合にコ
ラーゲンは温度35℃以下、ゼラチンは温度70℃程度
以下で行なわなければならない温度制限があるなどの欠
点がある。
本発明者等は上記の欠点を改善するため種々研究の結
果、本発明に到達した。本発明は培養基を構成する材料
の結着材として水溶性感光性樹脂を使用するもので、架
橋硬化後も親水性を有し、透水性もすぐれているばかり
でなく、散水しても崩壊することがない。しかも培養基
材料に添加された水溶性感光性樹脂はそのままでは勿
論、等量以上の水の存在においても極めて短時間に硬化
でき、簡単に所要の培養基体が形成できる。
以下本発明を実施例について説明する。培養基構成材料
としては、従来一般にきのこ類の栽培に使用されている
もの、例えばおが屑、木屑、米ぬか、ふすまその他が単
独若しくは適当な割合の混合物がある。上記おが屑、木
屑は広葉樹のものが一般に使用できるが、栽培されるき
のこの種類に応じて最適なものを選択して使用すること
が好ましい。例えば、しいたけ用には、こなら、くぬ
ぎ、かし、しい、くりその他、なめこ用には、ぶな、と
ち、こならその他、ひらたけ及びえのきたけには、えの
き、ポプラ、やなぎその他、くりたけには、くり、こな
ら、はんのき、ぶなその他である。
上記培養基材料の結着材として使用される水溶性感光性
樹脂は、水に均一に溶解し、結着能のすぐれたものがよ
く、ポリカルボン酸とポリオールとのエステル化反応生
成物である水溶性物質若しくはそれ等の混合物中のカル
ボン酸の一部を(メタ)アクリロイル化したものであ
る。
上記水溶性物質若しくはその混合物は、本発明者等が先
に提案した特開昭58−91775号公報に示されたも
のがある。即ち、クエン酸、イソクエン酸、アコニツト
酸、トリカルバリル酸および1,2,3,4 −ブタンテトラカ
ルボン酸から選ばれる1種若しくは2種以上のポリカル
ボ酸とグリセリン、ジリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、分子量600以上のポリエチレングリ
コールおよび分子量740以下のポリプロピレングリコ
ールから選ばれる1種若しくは2種以上のポリオールと
のエステル化反応生成物がある。上記エステル化反応生
成物を得るには、例えば、次表に示す如く無溶媒下、ポ
リカルボン酸とポリオールとを約150℃の温度で反応
させ、反応に伴つて生成してくる水分を除去し、更に必
要に応じて当該水分量や原料の添加量からエステル化反
応の進行状況を測定する。
上記ポリカルボン酸とポリオールとのエステル化反応生
成物である水溶性物質又はそらの混合物は全てカルボン
酸を有し、これを(メタ)アクリロイル化するには、例
えば75〜80℃に熱して粘稠物質となつた上記エステ
ル化反応生成物に、前記温度に保ちつつアミン系触媒を
添加あるいは添加せずにグリシジル(メタ)アクリレー
ト等を滴下してゆけばよい。
培養基構成材料と水溶性感光性樹脂との混合物を結着し
て所要の培養基体に成形するには、前記培養基構成材料
に水溶性感光性樹脂をそのまま加えて均一に混合し、あ
るいは水を加え稀釈等し適当な粘度にして、その所要量
を加えて均一に混合し、所要形状のプレス型に入れ、架
橋温度例えば150℃前後に加熱加圧成形し、成形と同
時に架橋硬化し、あるいはプレス型に入れ、架橋温度以
下の適当な温度で加圧し、適当な空隙を存し若しくは存
せず所要形状に成形し、紫外線若しくは電子線等の放射
線を照射して硬化し、前記の培養基構成材料(2)の相互
間を硬化感光性樹脂(3)で結着した所要形状例えば適宜
径及び長さの棒状、適宜厚み、縦、横、長さの板状その
他の形状の培養基体(1)に成形できる。例えば、直径1
0cm、長さ60cmの丸太状などに成形すれば、現在使用
されている原木と同様の方法で使用できる。また家庭園
芸用には直径約5cm、長さ25cm程度に成形して同様に
使用できる。
上記の場合培養基構成材料に対する水溶性感光性樹脂の
配合割合は前記材料の種類によつて異なるが、一般には
前者100重量部に対し後者は約5〜25重量部であ
る。水溶性感光性樹脂は公知のコラーゲンやゼラチンに
比較して使用割合が多くなるが、これは分子量の大きさ
に関係があるものと思考される。この水溶性感光性樹脂
は原料として使用される多価カルボン酸及び多価アルコ
ールの多くは天然物で生体内で無害であり、これを使用
して製造されたものであり、また前述の如く硬化後もそ
の吸水性、透水性がすぐれており、その配合量が上述の
程度であれば、きのこ類の菌糸の生育に何等の悪影響を
及ぼすものではない。
上記の如く形成された培養基体には従来法と同様に種菌
を接種し、常法により栽培を行なうものである。
本発明は上述の如き構成で、上記水溶性感光性樹脂は、
そのままでも、また等量以上の水を加えても均一に溶解
するので、おが屑、木屑、米ぬか、ふすまなどの培養基
構成材料と混ぜればよく混り合うようになり、この混合
物をプレス型に入れたりして柱状をしている榾木状や、
厚手の板状に成形し、これを150℃前後の温度をかけ
たり、または紫外線、電子線等の放射線を照射等するこ
とで容易に架橋を行うことができ、架橋、硬化された感
光性樹脂がネットワークを作って上記培養基材料の相互
間を結着して上記成形された培養基体を得ることができ
る。
上記感光性樹脂は、これが硬化された後においても親水
性であり、上記ネットワーク構造によって培養基体には
木材の木質部に似た組織が形成されるようになるので、
吸水性及び透水性に優れており、これに従来法と同様に
して種菌を接種して、培養すると、菌糸の活着がよく、
水分も養分も充分に供給して菌糸を基体全体に充分に繁
殖させることができるから、きのこの発芽、生育が良好
であるし、この培養基体に水分供給のために散水しても
基体が崩解するようなことはなく丈夫であって、長期間
の使用に耐えることができ、収量を上げることができ
る。
またこの培養基体は上記のように、のこ屑、木屑、米ぬ
か等を有効に利用することができ、また用途に応じて多
様な形状に成形できるので、榾木の不足に対して充分に
対処することができるし、かつ容易に成形して、経済的
に得ることができるものである。
つぎに実施例を述べる。
実施例1 水溶性物質の製造 クエン酸210gとプロピレングリコール76gとを混
合し、160℃3時間加熱し、生成水約40gを除き2
40gの高粘稠な水溶性物質を得た。このものの酸価は
260であつた。
水溶性感光性樹脂の製造 上記の水溶性物質215gを500mlの四つ口セパラブ
ルフラスコに入れ、触媒としてn−ジブチルアミン2g
を加え、温度80℃に保つてグリシジルメタクリレート
71gを1時間に渡つて徐々に加え、その後温度80℃
に保持し撹拌を続け、粘稠な液状の水溶性感光性樹脂を
得た。このものの酸価は134であつた。
培養基体の製造 おが屑5kgとふすま0.5kgとの混合物に、上記水溶性
感光性樹脂0.5kgを水0.5kgに均一に溶解して加
え、よく混合し、これをプレス型に入れ温度90℃、圧
力5kg/cm2で加熱、加圧して直径約10cm×長さ約60
cmの棒状の成形体を得た。窒素気流中でこの成形体に電
子線を5Mrad を照射し、棒状の培養基体(1)を得た。
得られた培養基体に原木とほぼ同様に菌種を接種し、し
いたけ栽培を行つた結果、原木とほぼ同様の生育が見ら
れた。またしいたけの発生を促進するため軽い震動(シ
テ打)を与えても、また散水しても培養基体は崩解する
ことは全くなかつた。
実施例2 とちのおが屑5kgに実施例1で使用した水溶性感光性樹
脂の50%(重量)水溶液1kgを加え、よく混合し、こ
れに圧力0.1kg/cm2をかけたまま窒素気流中で電子線
を5Mrad 照射し、比較的すき間のある培養基体を得
た。
得られた培養基体に菌種を接種し、なめこ栽培を行つた
結果、原木栽培とほぼ同様の生育が見られた。この培養
基体も散水等により崩れることはなかつた。
実施例3 クエン酸(1分子の結晶水を含む)210gとエチレン
グリコール62gを実施例1と同様にして酸価270の
固体状物質を得た。この固体状物質185gにグリシジ
ルメタアクリレート71gを実施例1と同様に反応させ
高粘稠な水溶性感光性樹脂を得た。この樹脂の酸価は約
130であつた。かしの木のチツプと木粉との等量混合
物5kgに前記水溶性感光性樹脂の50%(重量)水溶液
2kgを加え、よく混合し、これを圧力50kg/cm2、温度
150℃に15分間保持して成形し、得られた成形体に
窒素気流中で、電子線5Mrad 照射し、径5cm×長さ2
5cmの丸太状の培養基体を得た。この培養基体に対し実
施例1と同様の栽培試験を行ない、これとほぼ同様な結
果が得られた。
実施例4 ブタンテトラカルボン酸234gとエチレングリコール
62gの混合物を実施例1と同様に処理して酸価360
の水溶性物質を得た。この物質に実施例1と同様にして
グリシジルアクリレート114gを反応させ、酸価18
5の水溶性感光性樹脂を得た。得られた樹脂を実施例3
において使用した樹脂の代りに使用したところ実施例3
とほぼ同じ結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は斜視図、第2図
は変形例を示す斜視図である。 (1)は培養基体、(2)は培養基構成材料、(3)は感光性樹

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカルボン酸とポリオールのエステル化
    反応生成物のカルボン酸基の一部をアクリロイル化若し
    くはメタクリロイル化して水溶性感光性樹脂を形成し、
    該感光性樹脂とおが屑、米ぬかその他の担子菌類の培養
    基材料を混合し、これを適宜形状に成形し、上記感光性
    樹脂を架橋して上記培養基材料を結着したきのこ類の培
    養基体。
  2. 【請求項2】培養基材料と水溶性感光性樹脂との混合割
    合が100重量部:5〜25重量部である特許請求の範
    囲第1項記載のきのこ類の培養基体。
JP60075386A 1985-04-11 1985-04-11 きのこ類の培養基体 Expired - Lifetime JPH0620395B2 (ja)

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JPS61234719A JPS61234719A (ja) 1986-10-20
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