JPH0619984B2 - アルカリ蓄電池用陰極 - Google Patents

アルカリ蓄電池用陰極

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JPH0619984B2
JPH0619984B2 JP59145003A JP14500384A JPH0619984B2 JP H0619984 B2 JPH0619984 B2 JP H0619984B2 JP 59145003 A JP59145003 A JP 59145003A JP 14500384 A JP14500384 A JP 14500384A JP H0619984 B2 JPH0619984 B2 JP H0619984B2
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alkaline storage
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    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明はアルカリ蓄電池用陰極に関し、特に主活物質
としての酸化カドミウム(CdO)もしくは水酸化カドミ
ウム〔Cd(OH)2〕粉末と予備充電生成物としての金属カ
ドミウム粉末とを含有する、ニツケル−カドミウム(Ni
−Cd)蓄電池用Cd陰極に関する。
(ロ)従来技術 従来Ni−Cd蓄電池用カドミウム陰極としては、製造工程
が簡単で低コストであるということから非焼結式のもの
が広く採用されている。このカドミウム陰極は、充放電
を繰返した際の電池容量の低下を防止するために、主活
物質としてのCdOもしくはCd(OH)2と予備充電生成物とし
ての金属カドミウム粉末との混合物を用いて製造され
る。このカドミウム粉末としては特公昭58−32744号公
報に開示されているものが知られている。すなわちカド
ミウム塩溶液中に亜鉛粉末とニツケル粉末との混合物を
分散し、カドミウムと亜鉛とのイオン化傾向の差を利用
して両者の置換反応により生成したニツケル含有の海綿
状金属カドミウム(2次凝縮粒子)を粉砕して得た金属
カドミウム粉末である。しかしこのカドミウム粉末は亜
鉛の除去に手数がかゝり不純物として残留しやすいので
内部短絡を起こしやすく、また得られるカドミウム粉末
の一次粒子径が大きいので(平均一次粒子径が約2.5
μm)比表面積が小さくカドミウム利用率が低いという
問題がある。
(ハ)発明の目的 この発明の目的は、上記問題点を解消し、陽イオン不純
物の少ないカドミウム利用率の高い一次粒子径の小さい
カドミウム粉末で作製したアルカリ蓄電池用陰極を得、
この陰極を用いて充放電特性に優れたアルカリ蓄電池を
得るにある。
(ニ)発明の構成 この発明は、主活物質としての酸化カドミウムもしくは
水酸化カドミウム粉末と、予備充電生成物としての金属
カドミウム粉末を含有するアルカリ蓄電池用陰極におい
て、金属カドミウム粉末として、20〜120g/の硫
酸カドミウム含有水溶液に、この水溶液1当り0.2
〜5.0gの水酸化ニツケル粉末を分散させた電解液を
pH4〜6の範囲で電気分解して析出させえた金属カドミ
ウム粉末を含有することを特徴とするアルカリ蓄電池用
陰極を提供するものである。
この発明のカドミウム陰極は次のようにして作製され
る。
電解液としては硫酸カドミウム(CdSO4)の水溶液に水
酸化ニツケル〔Ni(OH)2〕粉末を分散させたものが用い
られる。CdSO4は20〜120g/の範囲で用いられ、この
濃度範囲をはずれると得られるカドミウム粉末の一次粒
子径が大きくなる傾向があり、そのため表面積が小さく
なるのでカドミウム利用率が低下するので不利である。
またNi(OH)2を添加すると電解液のpHを後記のような
高水準に保持しやすいだけでなく得られるカドミウル粒
子の粗大化が防止される。Ni(OH)2は0.2g/未満
の添加量ではその効果がなくなり余り多量に添加すると
電池のサイクル特性に悪影響があるので5g/以下で
用いられ、適切なのは0.3〜3g/の範囲である。ま
た電解液のpHは硫酸や塩酸によつて4〜6に保持され、
この範囲をはずれると得られるカドミウム粉末の一次粒
子径が大きくなりカドミウム利用率が低下する。
また上記電気分解には陽極として金属カドミウム、陰極
として金属ニツケルが用いられ、電流は特に限定はない
が30〜50A/dm2程度で行われる。
このようにして陰極に析出させたカドミウムは、陰極か
らはずして採取され水洗乾燥され得られた2次凝縮して
いる海綿状のカドミウム粉末を(一次粒子径平均1μ
m)例えばミキサーなどで粉砕して用いられる。前期従
来技術のZnとCdの置換反応によるものに比べて一次
粒子径が小さい。
上記のようにして得たカドミウム粉末を用い、次のよう
な通常の方法でこの発明のカドミウム陰極が作製され
る。
上記カドミウム粉末10〜30重量部とCdOもしくはCd(OH)2
90〜70重量部を混合し、これに化学繊維などのつなぎ
材と、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロースなどの結着剤及び水とを混合し
これを例えばパンチングした鉄板やニッケル板金属発泡
体など通常用いられている陰極集電体に塗着し乾燥して
作製される。
次にこの発明を実施例によつて説明するがこの発明を限
定するものではない。
(ホ)実施例 硫酸カドミウム100g/の水溶液にNi(OH)2を1g/
添加して分散させ、硫酸でpHを約4.0に保持し、カド
ミウムインゴツトの陽極とニツケル板の陰極を用い40A
/dm2の電流を印加して陰極に海綿状カドミウム(1次
粒子径平均1μm)を析出させた。これを乳鉢に粉砕し
て200メツシユのふるいにかけてカドミウム粉末を得
た。
上記Cd粉末20重量部とCdO粉末80重量部とを混合し、ア
クリルニトリルの単繊維とメチルセルロースとを加えて
混合し、さらに水を添加して混練し、パンチングした鉄
板の陰極集電体に塗着し乾燥して陰極を作製した。この
陰極とニツケル陽極とを組合わせ、また電解液として7
規定の水酸化カリウム溶液を用いて1.2AHのNi−Cd蓄電
池Aを作製した。
一方カドミウム粉末として特公昭58−32744号公報に開
示の方法で製造したもの(1次粒子の平均粒径約2.5
μm)を用いる以外同じNi−Cd蓄電池Bを作製した。
このA、B両電池を20℃にて400mAで5時間充電した
後1.2Aで放電し、放電電圧が1.0Vに低下するまでの放
電時間を測定した。この測定サイクルを繰返して各サイ
クル毎に上記放電時間を測定して第4図に示した。第4
図から明らかなようにA電池の方がB電池と比べて充放
電サイクル特性が優れていることが明らかであり、Aの
方が陰陽両極の充電容量差を大きくとることができ、充
放電サイクルをくりかえしても陰極が劣化しにくく、陰
極支配の電池になりにくいことを示している。
なお上記AとBの各電池のカドミウム陰極に用いたカド
ミウム粉末それぞれのカドミウム利用率を後記の方法で
測定したところ、A電池のカドミウム粉末は82%でB電
池のものは58%であり、Aの方が著しく優れていること
が分かつた。
次にカドミウム粉末の製造を、電解液について、CdSO4
濃度、Ni(OH)2添加量及びpHをそれぞれ独立に変化させ
て行い、得られたカドミウム粉末のカドミウム利用率を
測定した結果を第1〜3図に示した(但し変化させた電
解条件以外の条件は上記実施例の条件と同じである)。
第1図から明らかなように硫酸カドミウム濃度は20〜12
0g/の範囲で、カドミウム利用率の高いカドミウム
粉末が得られ、好ましいのは30〜100g/の範囲であ
ることが分かる。
第2図によれば、硫酸カドミウム水溶液に分散させる水
酸化ニツケルは0.2g/以上であればカドミウム利
用率の高いカドミウム粉末が得られることが分かる。し
かし余り高濃度になると電池のサイクル特性が低下する
ので5.0g/以下が適切である。好ましいのは0.3
〜3g/の範囲であることを示している。
第3図からみてpHは4〜6の範囲をはずれると得られる
カドミウム粉末が粗大化してカドミウム利用率が低下す
る。特にpHが1〜2のように極端に低くなると粒子の粗
大化が著しい。
上記のカドミウム利用率は次のようにして測定した。す
なわち被検カドミウム粉末に結着剤と水とを加えて混練
し集電体に塗着乾燥して陰極を作製し、これに対してニ
ツケル板の陽極を用いてアルカリ液中にて所定の充放電
を行い、次式に基いてカドミウム利用率を算出した。
(ヘ)効果 この発明によれば、カドミウム利用率の高いアルカリ蓄
電池陽陰極が得られ、この陰極を使用することによつて
充放電サイクル特性の優れたアルカリ蓄電池が得られ
る。
【図面の簡単な説明】 第1〜3図はそれぞれ、電気分解条件であるCdSO4
度、Ni(OH)2量及びpHとカドミウム利用率との関係を示
すグラフ、 第4図はこの発明の一実施例の陰極を用いた電池Aと比
較例の陰極を用いた電池Bの充放電サイクル特性を示す
グラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主活物質としての酸化カドミウムもしくは
    水酸化カドミウム粉末と、予備充電生成物としての金属
    カドミウム粉末を含有するアルカリ蓄電池用陰極におい
    て、金属カドミウム粉末として、20〜120g/の硫酸
    カドミウム含有水溶液に、この水溶液1当り0.2〜5.0
    gの水酸化ニツケル粉末を分散させた電解液をpH4〜6
    の範囲で電気分解して析出させえた金属カドミウム粉末
    を含有することを特徴とするアルカリ蓄電池用陰極。
JP59145003A 1984-07-11 1984-07-11 アルカリ蓄電池用陰極 Expired - Lifetime JPH0619984B2 (ja)

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