JPH06199721A - ゼオライト触媒を使用するアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 - Google Patents

ゼオライト触媒を使用するアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法

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JPH06199721A
JPH06199721A JP5270536A JP27053693A JPH06199721A JP H06199721 A JPH06199721 A JP H06199721A JP 5270536 A JP5270536 A JP 5270536A JP 27053693 A JP27053693 A JP 27053693A JP H06199721 A JPH06199721 A JP H06199721A
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zeolite
tert
alcohol
catalyst
group
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JP5270536A
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John F Knifton
ジョン・フレデリック・ナイフトン
Pei Shing Eugene Dai
ペイ・シン・ユージン・ダイ
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Texaco Chemical Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C41/00Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
    • C07C41/01Preparation of ethers
    • C07C41/09Preparation of ethers by dehydration of compounds containing hydroxy groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 触媒の存在において第三級アルコールと第一
級アルコールからアルキル第三級アルキルエーテルを製
造する方法であって、該触媒が、β−ゼオライト、また
は周期律表のIB族、VB族、VIB族、VIIB族および
VIII族から選択される1種以上の金属で改質されたβ−
ゼオライトであることを特徴とする方法。 【効果】 触媒は高い活性を示し、高い転換率および選
択率を示す。また、原料中に不純物として存在する過酸
化物を定量的に分解し、粗原料によって反応を行っても
触媒寿命が長い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選択されたゼオライト
触媒を使用する、アルキル第三級アルキルエーテルの合
成に関する。特に、本発明は、β−ゼオライト、または
Condensed Chemical Dictionary 第10版の789頁に
定義された周期律表のIB族、VB族、VIB族、VIIB
族およびVIII族からなる群より選択される金属で改質さ
れたβ−ゼオライトからなる触媒の存在において、tert
−ブチルアルコールとメタノールとの反応により、メチ
ルtert−ブチルエーテルをイソブチレンおよび場合によ
ってはジイソブチレンとともに製造するための、改良さ
れた方法に関する。効果的に働く金属には、VIB族、V
IIB族およびVIII族の第1列に見られる遷移金属、特に
鉄、マンガンおよびクロムがある。
【0002】
【発明の効果】本発明は、多種の金属で改質されたゼオ
ライトが、第一級アルコールと第三級アルコールからの
アルキル第三級アルキルエーテルの合成、たとえばメタ
ノールとtert−ブチルアルコールからのメチルtert−ブ
チルエーテル(MTBE)の合成の際に高い活性を示
し、低い反応温度でも、第三級アルコールの転換率およ
びアルキル第三級アルキルエーテルの選択率が高い。ま
た、粗原料によって反応を行っても長い触媒寿命を保
ち、さらには、粗アルコール原料中の、たとえばジtert
−ブチルペルオキシド(DTBP)などの過酸化物の同
時に定量的な分解を示すことにおいて、特に有利であ
る。
【0003】本発明によって製造されるアルキル第三級
アルキルエーテル、特にメチルtert−ブチルエーテル
は、高オクタン価ガソリンへの配合成分として有用であ
る。
【0004】
【従来の技術】ある種のアルコールを、目的の生成物を
形成するように別のアルコールとを反応させることによ
って、非対称エーテルを含むエーテル類を製造しうるこ
とは、当業者に公知である。触媒および/または縮合剤
を含有する反応混合物を分離し、さらに処理を行って、
目的の生成物を得ることができる。このようなさらなる
処理は、普通、1回以上の蒸留操作を含む。
【0005】鉛やマンガンに基づく現在のガソリン添加
剤が徐々に排除されていくにつれ、メチルtert−ブチル
エーテルが高オクタン価ガソリンの配合成分としてます
ます使用されてきている。現在、メチルtert−ブチルエ
ーテルを製造するための工業的方法はすべて、カチオン
性イオン交換樹脂を触媒とした、イソブチレンとメタノ
ールとの液相反応(式1)に基づいている(たとえば、
Hydorocarbon Processing, Oct. 1984, p. 63 ; Oil an
d Gas J., Jan. 1, 1979, p. 76 ; およびChem. Econom
ics Handbook-SRI, Sept. 1986, p. 543-7051Pを参
照)。MTBE合成に使用されるカチオン性イオン交換
樹脂は、通常、スルホン酸官能性を有するものである
(J. Tejero, J. Mol. Catal., 42(1987) 257 およびC.
Subramamam etal., Can. J. Chem. Eng., 65(1987) 61
3を参照)。
【0006】
【化1】
【0007】容認しうるガソリン添加剤としてのMTB
Eの使用が拡大するにつれ、原料の入手可能性の問題が
大きくなっている。歴史的にみて、供給が制約となる原
料はイソブチレンである(Oil and Gas J., June 8, 19
87, p. 55 )。したがって、構成単位としてイソブチレ
ンを必要としないMTBEの製造方法が得られるなら
ば、それは有利であろう。tert−ブチルアルコール(T
BA)はイソブタンの酸化によって工業的に容易に得ら
れるため、メタノールとTBAとの反応によってMTB
Eを製造する効率的な方法が得られるならば、それは有
利であろう。
【0008】特開昭57−7432号公報は、ゼオライ
トを使用して、第一級または第二級アルキル基を含有す
るジアルキルエーテルを製造することを教示している。
ゼオライトは、多孔構造を有し、式: M2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2O (式中、Mは、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属
のカチオンまたは有機塩基のカチオンであり、nはカチ
オンの原子価であり、xおよびyは変数である)で示さ
れる。
【0009】米国特許第4,058,576号(Chang
ら)明細書は、5Å単位を越える孔径と、少なくとも1
2のシリカ/アルミナ比とを有する、ZSM−5のよう
なペンタシル型アルミノケイ酸塩ゼオライトを使用し
て、低級アルコールをエーテルとオレフィンとの混合物
に転換することを教示している。
【0010】米国特許第5,214,217号(Texaco
社)明細書は、超酸性アルミナまたはホージャサイト型
ゼオライトからなる触媒の存在において、ブチルアルコ
ールとメタノールとを反応させることによる、MTBE
の製造方法を開示している。
【0011】米国特許第5,081,318号(Texac
o)明細書には、フルオロスルホン酸で改質されたY型
ゼオライトが開示されている。
【0012】初期に開示されたβ−ゼオライトの一つ
は、米国特許第3,308,609号(Wadingerら)明
細書(1967)のものである。
【0013】Mobil Research and DevelopmentのJ. B.
Higgins らは、「The Framework Topology of Zeolite
Beta」と題する論文を、Zeolites(1988, Vol. 8, Nove
mber, 446-452 )に発表した。この論文において、Higg
ins らは、β−ゼオライトの骨組み位相に関してわかっ
たことを開示している。この情報は、モデルの構築と、
距離最小自乗法による洗練と、粉体パターンのシミュレ
ーションとの組み合わせによって決定したものである。
【0014】「Cumene Disproportionation over Zeoli
te β I. Comparison of Catalytic Performances and
Reaction Mechanisms of Zeolites」と題する論文(Ap
plied Catalysis, 77 (1991) 199-207)において、Tsen
g-Chang Tsai、Chin-Lan AyおよびIkai Wang は、クメ
ンの不均化反応を、ゼオライト構造の探索に用いる反応
として応用しうることを実証する研究を開示している。
β−ゼオライトが、活性、選択性および安定性の理由か
ら、ジイソプロピルベンゼンの製造に潜在的用途を有す
ることが明らかにされている。
【0015】上記論文の第二部である「II. Stability
Enhancement with Silica Deposition and Steam Pretr
eatment」の209〜222頁において、TsaiおよびIkai
Wang は、β−ゼオライトの安定性、シリカの付着およ
び蒸気による前処理を改良する二つの方法を開発したこ
とを開示している。
【0016】β−ゼオライトを利用する当該技術の特許
は、主に、脱ロウおよび炭化水素原料油の分解に関して
いる。
【0017】米国特許第4,419,220号(Mobil)
明細書は、直鎖状パラフィンを含有する炭化水素原料油
を脱ロウする方法であって、原料油を、異性化条件下
に、少なくとも30:1のSi:Al比を有するβ−ゼ
オライト触媒と、水素化成分とに接触させることからな
る方法を開示している。
【0018】ヨーロッパ特許公開第009482号(Mo
bil)公報は、β−ゼオライトによる炭化水素油の同時的
な接触水素化分解および水素化脱ロウを開示している。
【0019】ヨーロッパ特許公開第0095303号
(Mobil)公報は、100:1を越えるシリカ:アルミナ
比を有することが好ましいβ−ゼオライト触媒により、
留出した燃料油を脱ロウすることを開示している。25
0:1および500:1もの高さの比が有用であると開
示されている。
【0020】米国特許第4,518,485号(Mobil)
明細書は、n−パラフィンおよびわずかに分岐したパラ
フィンからなる群から選択されるパラフィンと、硫黄お
よび窒素化合物とを含有する炭化水素原料油を脱ロウす
る方法であって、原料油を従来のように水素化処理して
硫黄および窒素を除去したのち、その水素化処理した原
料油を、少なくとも30:1のシリカ:アルミナ比を有
するβ−ゼオライトからなる触媒に接触させることによ
り、これを脱ロウする方法を開示している。
【0021】米国特許第4,740,292号(Mobil)
明細書は、炭化水素原料を、水素の非存在下に、β−ゼ
オライト成分と、ホージャサイト構造をもつ少なくとも
1種の結晶質アルミノケイ酸塩からなるホージャサイト
成分とを、1:25〜20:1のホージャサイト成分:
β−ゼオライト成分の重量比で含む分解触媒によって分
解することからなる接触分解法を開示している。
【0022】上述のMTBE合成の触媒系に存在する制
限のいくつかとして、120℃を越える温度での活性の
損失、原料油中の過酸化物の存在による失活、望まれる
よりも低い選択性、ならびに生成物の合成および分離を
達成するための多数の段階の必要性がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】高温に耐える能力を示
し、耐用寿命の延長を示し、過酸化物の存在においても
目的の生成物に対する良好な選択性を可能にするβ−ゼ
オライトまたは改質β−ゼオライト触媒の上で、イソブ
チレンの代わりにTBAをメタノール(MeOH)と反
応させて、MTBEを1段階で形成することができるな
らば、それは当該技術においてきわだった進歩を呈する
であろう。また、粗生成物相の分離が可能であれば、そ
れは非常に有用であろう。加えて、粗TBA/MeOH
原料油を使用するとき、MTBEとイソブチレンの共合
成を可能にするための触媒が、2,000時間まで高レ
ベルの選択性および安定性を示すならば、それは当該技
術において非常に有用であろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】第三級アルコールと第一
級アルコールからアルキル第三級アルキルエーテルを1
段階で製造する、たとえばtert−ブチルアルコール(T
BA)とメタノール(MeOH)からメチルtert−ブチ
ルエーテル(MTBE)を1段階で製造するための本発
明の新規な方法は、その特定の態様によると、第三級ア
ルキルアルコールと第一級アルコールとを、β−ゼオラ
イト、または多種の金属で改質されたβ−ゼオライトか
らなる触媒の存在において、高温および中庸の圧力で反
応させることからなる。実施例は、鉄、銅、ニッケル、
マンガンおよびクロムで改質されたβ−ゼオライトの有
効性を具体的に実証する。
【0025】通常、化学量論的量の原料油を使用する
と、約70%のtert−ブチルアルコール転換率の水準が
達成される。
【0026】本発明の生成物の製造は、代表的には、エ
ーテル化触媒の存在において、tert−ブチルアルコール
とメタノールとを反応させることによって実施すること
ができる。エーテル化は1段階で実施され、触媒は、単
なるβ−ゼオライト、または周期律表のIB族、VB
族、VIB族、VIIB族およびVIII族からなる群より選択
される1種以上の金属で改質されたβ−ゼオライトから
なることが好ましい。
【0027】この反応は次のように表すことができる。
【0028】
【化2】
【0029】一般に、目的のMTBEを製造するために
は、共反応体であるメタノールとtert−ブチルアルコー
ルをいかなる比率で混合してもよいが、目的のMTBE
の収率を最大限にしたいならば、原料混合物中のメタノ
ール:tert−ブチルアルコールのモル比を10:1〜
1:10にすることが好ましい。MTBEに対する選択
性を最大限にし、パスあたりの転換率を最適化するため
には、液状原料中のメタノールを過剰にすることが望ま
しい。もっとも好ましいメタノール:tert−ブチルアル
コールのモル比は1:1〜5:1である。
【0030】ある種の状況においては、粗生成物混合体
の相が、イソブチレン−MTBE生成物に富む相と、そ
れより重い水性メタノール相とに分離するほどに、TB
A転換率が高い(たとえば70%以上)ということが特
に望ましい。このような生成物の相分離は、可能な限り
低いエーテル化温度で、特に140〜200℃で得られ
ることが好ましいであろう。
【0031】また、式2の合成は、反応体であるtert−
ブチルアルコールとメタノールを、水;アセトン(Me
2 CO)およびメチルエチルケトン(MEK)のような
ケトン;ジtert−ブチルペルオキシド(DTBP)およ
びアリルtert−ブチルペルオキシド(ATBP)のよう
な過酸化物;tert−ブチルヒドロペルオキシド(TBH
P)のようなヒドロペルオキシド;ならびにギ酸tert−
ブチル(TBF)のようなエステルをはじめとする特定
の他の成分と混合する方法で実施することもできる。通
常、該分類の各成分は、全原料混合物の10%未満を構
成する。
【0032】本明細書に開示する、β−ゼオライトおよ
び多種の金属で改質されたβ−ゼオライト触媒は、tert
−ブチルアルコールとメタノールをMTBEに転換する
ことに加えて、アルコール原料油中の過酸化物の同時に
定量的な分解を示すように機能するということが、本発
明において見出された。これは、工業的設定において重
要な利点を構成する。
【0033】また、本発明の一段階法を、MTBE以外
のアルキル第三級アルキルエーテルの製造に応用しても
よい。たとえば、この方法を、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノールおよびn−ヘキサノールのような
1 〜C6 第一級アルコールと、tert−ブチルアルコー
ルおよびtert−アミルアルコールのようなC4 〜C10
三級アルコールとの反応に応用してもよい。この場合、
メタノールとtert−アミルアルコール(2−メチル−2
−ブチルアルコール)との反応は、メチルtert−アミル
エーテル(TAME)を生み、エタノールとtert−ブチ
ルアルコールとの反応は、エチルtert−ブチルエーテル
(ETBE)を生むであろう。あるいはまた、各種アル
コールの混合物、たとえばC1 〜C5 アルコールの混合
物を反応させて、アルキル第三級アルキルエーテルの混
合物を得ることもできる。
【0034】本発明の改質触媒においては、ある種の結
晶質アルミノケイ酸塩ゼオライトを触媒として式2の反
応に使用することにより、良好な成果が実現した。特に
効果的なものは、β−ゼオライトの異性体構造群であっ
た。
【0035】β−ゼオライトは、Mobil Research and D
evelopment Laboratories で初めて合成された。これ
は、それ以前に合成されたゼオライトを上回る改良され
た熱安定性および酸安定性を示した(上記のHiggins
ら、446頁)。
【0036】β−ゼオライトの組成は、米国特許第3,
308,069号明細書、米国特許第4,419,22
0号明細書、米国特許第4,518,485号明細書お
よび米国特許第4,740,292号明細書に記載され
ている。これらの引用例においては、β−ゼオライトは
一般に以下のように説明されている。
【0037】β−ゼオライトは、5Åを越える孔径を有
する結晶質アルミノケイ酸塩である。米国特許第号3,
308,069明細書に記載の、合成された形態にある
ゼオライトの組成は、式: [aNa(1.0±0.1-a)TEA]AlO2・bSiO2・cH2O (式中、aは1未満、好ましくは0.7未満であり、T
EAはテトラエチルアンモニウムイオンを表し、bは5
を越えるが100未満であり、cは、水和の程度および
存在する金属カチオンに依存して、約60までである
(cが4までであると定義された場合、水和の程度は当
初に決定したものよりも高くてもよいことがわかっ
た))によって示すことができる。TEA成分は、ナト
リウムの分析値と、カチオンの理論上の構造アルミニウ
ムに対する比1との差によって計算される。
【0038】上記のJ. B. Higgins らの文献(446
頁)に論じられているように、β−ゼオライトの結晶構
造の研究の端緒は、化学的および物理的特性の測定から
立証された。25℃でのNa−β−ゼオライトのイオン
交換等温線は、テトラエチルアンモニウムイオン(TE
+ )ほどの大きさのカチオンが、空孔系の中に完全に
交換されることを示した。TEA+ は、ZSM−5のも
ののような10員環を介して交換されるには大きすぎる
ため、この挙動は、β−ゼオライトが少なくとも12員
環の開口を通路の中に含むことを示す。Naホージャサ
イトのようなケージ構造からすべてのカチオンを除くこ
とは不可能であるため、β−ゼオライトにおけるカチオ
ンの完全な交換は、ケージではなく、通路の存在を示し
た。さらなる証拠は、有機収着データおよび密度測定か
ら得られた。14.6〜19.4重量%のシクロヘキサ
ン収着および1.61g/cm3 の測定密度が、ZSM−1
2、ZSM−22、ZSM−23およびZSM−48に
おけるもののような非次元的な空孔系を排除した。β−
ゼオライト、モルデナイトおよびZSM−23の構造的
類似は、それら3種がすべて、Na+ −TEA+ 系にお
いて、高度にケイ酸質の組成から合成することができる
ため、疑わしい。さらに、β−ゼオライトは、SiO2
/Al23 比30〜50の範囲において容易に合成さ
れる。これは、TEA+ モルデナイト(通常10〜3
0)とZSM−12(通常>60)との中間にあり、β
−ゼオライトの骨組みが、大部分に4員環および5員環
の両方を含むことを示している。
【0039】上記のTsaiおよびWangの文献(第二部、2
09頁)においては、安定性の向上が論じられている。
β−ゼオライトの安定性を大幅に改良するために、シリ
カの付着および蒸気による前処理の二つの方法が開発さ
れている。
【0040】比較しうる転換レベルでは、アルファ値
は、未改質のβ−ゼオライトの場合の0.23から蒸気
による穏やかな前処理の後の0.09にまで低下する。
β−ゼオライトを蒸気によって前処理する場合、ゼオラ
イトの見かけの酸強度が高められ、芳香族化合物の収量
が増大する(上記、213頁)。
【0041】シリカをβ−ゼオライトに付着させる場
合、空孔の開口が狭まり、p−ジイソプロピルベンゼン
に対する選択性が高まる。上記文献の215頁では、
0.10g SiO2 gcat -1付近で最大の安定性が得られ
ると述べている。この参考文献によると、0.21g S
iO2 gcat -1のシリカ付着でβ−ゼオライトの活性が完
全に消滅している。シリカ付着による、0.08のアル
ファ値に達する最良の安定性の増大は、0.01の値が
得られる蒸気前処理によるそれよりも有意差のないもの
である。しかし、β−ゼオライトの優れた不均化選択性
は、シリカの付着による影響をほとんど受けない。
【0042】上記文献の215頁では、β−ゼオライト
が二つのタイプの三次元空孔開口、すなわち直線的な通
路と曲がりくねった通路を有すると述べている。前者
は、7.5Å×5.7Åの空孔開口を有し、後者は、
6.5Å×5.6Åの空孔開口を有している。たとえば
シリカをβ−ゼオライトに付着させるとき、空孔の開口
は付着したシリカによって狭められるか、塞がれる。シ
リカの付着が強酸部位を選択的に除去し、中庸の酸部位
の数を増やすと結論づけている。
【0043】完全に塩基交換された形態においては、β
−ゼオライトは、組成 [(a/n)M(1±0.1-a)H]AlO2・bSiO2・CH2O (式中、a、bおよびcは、前述の値を有し、nは金属
Mの原子価である)を有している。この形態のゼオライ
トを、たとえば200〜900℃またはそれ以上での焼
成により、部分的に水素形態に転換してもよい。完全な
水素形態は、アンモニウム交換ののち、空気中か、また
は窒素のような不活性雰囲気中で焼成を行うことによっ
て形成することができる(米国特許第4,419,22
0号明細書を参照)。
【0044】β−ゼオライトは、下記のX線回折パター
ンを特徴とする。
【0045】β−ゼオライトにおける反射のd値 11.40±0.2 7.40±0.2 6.70±0.2 4.25±0.1 3.97±0.1 3.00±0.1 2.20±0.1
【0046】好ましい形態のβ−ゼオライトは、酸性度
の高いシリカ形態であり、合成されたとおりの形態で、
少なくとも10:1、好ましくは10:1〜50:1の
シリカ:アルミナのモル比を有している。20:1〜3
0:1のより狭い範囲が好ましく、実施例で実証される
β−ゼオライト粉末は、約23:1〜26:1のSiO
2 :Al23 比を有している。実際に、米国特許第
3,308,069号明細書に記された200:1の最
大値を越えるシリカ:アルミナモル比を有するβ−ゼオ
ライトを合成しうることが見出され、これらの形態のゼ
オライトは本発明の方法において十分に効果的である。
入手が可能な場合、50:1以上の比のものを使用して
もよい。
【0047】本明細書においていうシリカ:アルミナ比
とは、構造または骨組みの比、すなわち、ゼオライトを
構成する構造をともに構成するSiO4 :AlO4 の四
面体の比である。この比は、種々の物理的および化学的
方法によって測定されるシリカ:アルミナ比とは異なる
ことを理解すべきである。たとえば、総計的な化学分析
は、ゼオライト上の酸性部位に接続したカチオンの形態
で存在するアルミニウムを含むことができ、そのため低
いシリカ:アルミナ比を与えるおそれがある。同様に、
この比をアンモニア脱着の熱重量分析(TGA)によっ
て測定するならば、カチオン性アルミニウムが酸性部位
へのアンモニウムイオンの交換を妨げるときに、低いア
ンモニア滴定値が得られるおそれがある。ゼオライト構
造をもたないイオン性アルミニウムの存在を招く、以下
に記す脱アルミニウム法などの処理を用いる場合に、こ
れらの相違は特に面倒である。したがって、骨組みのシ
リカ:アルミナ比が正しく測定されたものであることを
保証するために、十分に注意しなければならない。
【0048】ゼオライトのシリカ:アルミナ比は、その
合成に使用する出発原料の性質、およびそのような出発
原料の互いに対する量によって決まる。したがって、シ
リカ先駆物質のアルミナ先駆物質に対する相対濃度を変
化させることにより、比率をいくらか変化させることが
できる。しかし、必要なゼオライトのシリカ:アルミナ
比に得られうる最大値の明確な限界が観察される。β−
ゼオライトの場合、この限界は普通、約100:1であ
り(より高い比を得ることもできる)、この値を越える
比の場合、目的の高シリカゼオライトを合成するには、
通常は他の方法が必要である。この方法は一般に、ゼオ
ライトを酸、好ましくは塩酸のような鉱酸と接触させる
ことを含む。脱アルミニウム化は、周囲温度および穏や
かな高温で容易に進行し、結晶度の損失を最小限にとど
めながら起こって、少なくとも100:1のシリカ:ア
ルミナ比を有する高シリカ形態のβ−ゼオライトを形成
する。また、200:1以上の比をも容易に達成するこ
とができる。
【0049】表題のMTBE合成に特に効果的なもの
は、多種の金属で改質されたβ−ゼオライトである。
【0050】本発明の実施に適したβ−ゼオライトの代
表的なものには、Valfor C806β、Valfor CP815βおよ
びValfor C861 がある。Valfor(登録商標)は、PQ社の
登録商標である。 Valfor C806βは、テンプレートカチ
オン形態のβ−ゼオライト粉末である。これは、合成生
成物のろ過および洗浄ののちに単離された、結晶化段階
に使用される有機テンプレートを含有する高シリカ形選
択性ゼオライトである。C806βは、23〜26のSiO
2 /Al23 モル比を有しており、結晶サイズは0.
1〜0.7μm であり、焼成後の表面積は約700〜7
50m2/gであり、焼成後のシクロヘキサン吸着能力は1
9〜24g /100g であり、Na2 O含有量は無水状
態で約0.5〜1.0重量%であり、有機物含有量は、
水を含まない基準で、約11〜13重量%である。
【0051】Valfor C815βゼオライトは、水素、ナト
リウム形態の焼成β−ゼオライト粉末である。この製品
は、焼成を加えて有機テンプレートを分解していること
を除き、C806βに類似している。C815βは、大きな孔径
を有する高シリカ形選択性アルミノケイ酸塩である。C8
15βはまた、約23〜26のSiO2 /Al23 モル
比を有している。結晶サイズ、表面積、シクロヘキサン
吸着能力およびNa2OはすべてC806βについて記した
ものと同じ範囲にある。
【0052】Valfor C861βは、C815β粉末80%とア
ルミナ粉末20%からなる押出し物である。
【0053】本発明のゼオライトを改質するのに有用な
金属は、周期律表のIB族、VB族、VIB族、VIIB族
およびVIII族からの金属を含み、その遷移金属を包含す
る。好ましい金属は、周期律表のIB族、VIB族および
VIII族の第1列に見られる金属であり、銅、クロム、マ
ンガン、鉄およびニッケルを包含する。鉄とマンガンと
クロムとを組み合わせたもの、またはニッケルと銅とク
ロムとを組み合わせたものを、Valforゼオライト 861β
に使用した場合に、特に良好な成果が見られた。
【0054】該ゼオライトを、好ましくは、水性、アル
コール系またはケトン系の媒体中、該特定の金属の塩、
特にそれらの金属の硝酸塩または塩化物で1〜24時間
かけて含浸し、次に固形物をろ別し、高温、たとえば1
20℃で乾燥させ、300〜800℃でさらに、たとえ
ば315℃で2時間、続いて540℃でさらに2時間焼
成する。
【0055】実施例1は、多種の金属で改質された触媒
の調製を実証する。鉄、クロムおよびマンガンの塩、た
とえばそれらの塩化物または硝酸塩を、無水形態または
水和形態で、水、アルコールまたはアセトンに溶解さ
せ、多くの場合は押出し物の形態でβ−ゼオライトを加
えた。次に、300〜800℃に加熱することによって
触媒を焼成し、必要に応じて水素気流中、200℃で還
元した。
【0056】ゼオライトに付着させる種々の金属の量は
変化させることができる。個々の金属、すなわち鉄、ク
ロム、銅、マンガンおよびニッケルの量は、0.01〜
5.0%の間で変えることができる。鉄、クロムおよび
マンガンをC861βに付着させる場合、好ましい重量割合
は0.01〜5.0%である。
【0057】該触媒は、粉末、ペレット、顆粒、球体、
付形物および押出し物の形態にすることができる。本明
細書に記載の実施例は、押出し物を使用する利点を実証
する。
【0058】反応は、攪拌スラリー反応器または固定床
連続反応器のいずれで実施してもよい。触媒濃度は、目
的の触媒効果をもたらすのに十分なものであるべきであ
る。該触媒は、アルミナまたはシリカをはじめとする、
III 族またはIV族の酸化物のような結合剤を存在させて
形成してもよい。該結合剤は、形成された触媒の10〜
90%を占めることができる。
【0059】エーテル化は一般に20〜250℃で実施
することができる。好ましい範囲は80〜200℃であ
る。この温度範囲を通じて良好な成果が見られる。しか
し、温度が140℃付近またはそれ以上であるときに、
DTBPおよびtert−ブチルアルコールについて最良の
転換値が見られるということを記すことができる。全操
作圧力は、0.1〜7.0MPa (0〜1,000psig)
またはそれ以上であることができる。好ましい圧力範囲
は0.4〜3.4MPa (50〜500psig)である。
【0060】通常、MTBEは、6まで、またはそれ以
上の全液時空間速度(LHSV)および比較的温和な条
件において、粗生成液中約50重量%まで、またはそれ
以上の濃度で連続的に生成される。LHSVは次のよう
に定める。
【0061】
【数1】
【0062】以下の実施例においては、次式を使用して
tert−ブチルアルコール(TBA)の転換率(重量%)
を概算した。
【0063】
【数2】
【0064】
【実施例】以下の実施例は、特に押出し物の形態にあ
る、β−ゼオライトまたは多種の金属で改質されたβ−
ゼオライトを使用して、TBAとMeOHからMTBE
を製造する1段階合成(式2)を示す。これらの実施例
は、例示のためにのみ記載するものであり、本発明にな
んら制限を加えるものではないことを理解しなければな
らない。
【0065】ここに記載される実施例は、次のことを例
示する。 1)実施例1の方法によって調製した、鉄、クロム、マ
ンガンで改質されたβ−ゼオライトを使用してのエーテ
ル化、脱水および二量化による、tert−ブチルアルコー
ル(TBA)/メタノール(MeOH)からの実施例2
のMTBE、イソブチレン(C48 )およびジイソブ
チレン(C816)の共合成を例示する。ここでは、T
BA転換レベルは通常120℃で62%であり、生成物
の相分離は140℃以上の温度で実現する。
【0066】2)実施例3〜8においては、TBA/M
eOHからのMTBE、イソブチレンおよびジイソブチ
レンの共合成を例示する。このとき、以下のものを使用
する。 a)異なる金属添加量および異なるβ−ゼオライト:ア
ルミナ比を有する、他のFe、Cr、Mnで改質された
一連のβ−ゼオライト。 b)異なるゼオライト:アルミナ重量比を有する一連の
β−ゼオライト。
【0067】これらの実施例においては、TBA転換レ
ベルは120℃でパスあたり74%に達し(実施例3を
参照)、再度、粗生成液の、イソブチレン/MTBE/
ジイソブチレンに富む相と、それより重い水性メタノー
ル相への相分離が、140℃以上の操作温度で起こるこ
とができる(たとえば実施例8)。
【0068】3)実施例9および10は、相当量の水、
MTBE、イソプロパノール、過酸化物、ギ酸tert−ブ
チルおよびジイソブチレンを含有する粗原料を使用して
の、メタノール/tert−ブチルアルコールのエーテル化
による、MTBEとイソブチレンの共合成を例示する。
固形の酸触媒は、β−ゼオライトまたは多種の金属で改
質されたβ−ゼオライトであった。いずれの分類のゼオ
ライトの場合にも触媒寿命の延長が確認された。
【0069】実施例1 この実施例は、多種の金属で改質されたβ−ゼオライト
の調製を例示する。
【0070】直径1.6mmの押出し形態のβ−ゼオライ
ト(Valfor C861β、β−ゼオライト80%、アルミナ
20%)102g に、蒸留水92mlに塩化第二鉄水和物
(1.04g )、硝酸クロム(III)水和物(1.64g
)および硝酸マンガン(II)水和物(1.10g )を
入れた溶液を加えた。該β−ゼオライトの含浸を1〜2
時間かけて実施し、次に固形物をろ別し、120℃で一
夜乾燥させ、315℃で2時間、続いて540℃でさら
に2時間焼成した。
【0071】回収した緑色の固形押出し物を分析する
と、Fe0.27%、Cr0.19%、Mn0.08%
を含み、酸性度が0.35meq/g であることがわかっ
た。
【0072】実施例2 この実施例は、Fe、Cr、Mnで含浸された実施例1
のβ−ゼオライトを使用する、tert−ブチルアルコール
とメタノールからのメチルtert−ブチルエーテルの製造
を例示する。
【0073】合成は、316ステンレス鋼から構成さ
れ、上昇流的に操作され、±1.0℃に制御することが
できる炉の中に取り付けられ、±1ml/hまでの流量制御
を可能にするポンプを備えた管状反応器(内径12.7
mm、長さ305mm)中で実施した。反応器はまた、圧力
調整装置、ならびに温度、圧力および流量を監視するた
めの機器を備えたものであった。
【0074】実験の初めに、実施例1の方法によって調
製した、Fe、Cr、Mnで処理されたβ−ゼオライト
25mlを、直径1.6mmの押出し物として反応器に仕込
んだ。グラスウールのスクリーンを反応器の頂部および
底部に配置して、触媒が中間部分にとどまるようにし
た。
【0075】メタノール/tert−ブチルアルコール(モ
ル比1.1:1の混合体)を、上昇流的に50ml/hの流
量で触媒床に通した。この間、反応器を120℃に保持
し、全圧は2.1MPa (300psi )であった。粗生成
液の試料を、流れの途中で周期的に316ステンレス鋼
ボンベに捕集し、気−液クロマトグラフィー(GLC)
によって分析した。
【0076】これらの条件のもとで採取した試料の、典
型的な分析データを表1にまとめる。また、より高い一
連の温度(140〜180℃)を使用して、生成液中の
MTBE、イソブチレン、メタノールおよびtert−ブチ
ルアルコールの濃度を測定した。これらのデータをも表
1に含める。
【0077】
【表1】
【0078】試料2の場合、120℃において、TBA
転換率が62%、MTBE選択率が70%、イソブチレ
ン選択率が19%であった。試料7の場合、180℃に
おいて、TBA転換率が97%であった。
【0079】実施例3〜8 実施例2の装置を使用し、実施例2の手順に従って、い
ろいろな多種金属で含浸された種々のβ−ゼオライト触
媒、ならびに異なるレベルのアルミナ結合剤を含む種々
のβ−ゼオライト試料に、120〜180℃の一連の操
作温度で、メタノールとtert−ブチルアルコールとのモ
ル比1.1:1の混合体を通した。特定の条件のもとで
の、各触媒のGLCによって測定した生成液中のMTB
E、イソブチレン、メタノールおよびtert−ブチルアル
コールの濃度を、表2〜7にまとめる。特に記すべきこ
とは、以下のことである。
【0080】a)実施例3および4は、表2および3に
おいて、Fe、Cr、Mnで改質された他の2種類のβ
−ゼオライト触媒の性能を示す。たとえば、実施例3の
場合、Fe1%、Cr1%、Mn1%をβ−ゼオライト
30%、アルミナ70%のマトリックスに含浸した(表
2)。
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】上記の実施例3では、120℃において、
TBA転換率は58%、MTBE選択率は74%、イソ
ブチレン選択率は22%であった。180℃において
は、TBA転換率は94%であった。
【0084】b)実施例5〜8は、表4〜7において、
種々のレベルのアルミナ結合剤を含むβ−ゼオライトの
性能を示す。実施例7のβ−ゼオライト30%、アルミ
ナ70%のマトリックスの場合の結果は表6に示す。
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】上記の実施例7では、120℃において、
TBA転換率は74%、MTBE選択率は75%、イソ
ブチレン選択率は17%であった。180℃において
は、TBA転換率は94%であった。
【0090】実施例9 実施例2の器具を使用し、実施例2の手順に従って、F
e、Cr、Mnで改質されたβ−ゼオライト触媒に、メ
タノールとtert−ブチルアルコールとのモル比2:1の
粗混合体原料を通した。この粗原料はまた、相当量のM
TBE、水、イソプロパノール(2−PrOH)、アセ
トン(Me2 CO)、ジイソブチレン、メチルエチルケ
トン(MEK)、ジtert−ブチルペルオキシド(DTB
P)およびギ酸tert−ブチル(TBF)をも含むもので
あった。エーテル化は、120℃、2.1MPa (300
psi )で、LHSVを2として実施した。
【0091】生成液中のこれらの各成分、ならびにイソ
ブチレンおよびジメチルエーテル(DME)の濃度を、
GLCによって測定した。典型的なデータを表8に示
す。
【0092】
【表8】
【0093】この53日間の実験にわたり、TBA転換
レベルの測定によると、触媒活性にはわずかな変化しか
見られなかった。計算された典型的なの転換率および選
択率のデータは、表9のとおりである。
【0094】
【表9】
【0095】生成した流出試料は、通常、<1ppm の濃
度の鉄、クロムおよびマンガンしか含有していないこと
を示した。
【0096】実施例10 実施例2の手順に従って、実施例5のβ−ゼオライト触
媒に、実施例9と同じメタノールとtert−ブチルアルコ
ールとのモル比2:1の粗混合体を通した。エーテル化
は、120℃、2.1MPa (300psi )で、LHSV
を2として実施した。
【0097】生成液のGLC分析によって、各成分の濃
度を測定した。典型的なデータを表10に示す。
【0098】
【表10】
【0099】この21日間の実験にわたり、TBA転換
レベルの測定によると、触媒活性の損失は見られなかっ
た。計算された典型的な転換率および選択率のデータ
は、表11のとおりである。
【0100】
【表11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在において第三級アルコールと
    第一級アルコールからアルキル第三級アルキルエーテル
    を製造する方法であって、該触媒が、β−ゼオライト、
    または周期律表のIB族、VB族、VIB族、VIIB族お
    よびVIII族から選択される1種以上の金属で改質された
    β−ゼオライトであることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 触媒の存在においてtert−ブチルアルコ
    ールとメタノールからメチルtert−ブチルエーテルを製
    造する方法であって、該触媒が、β−ゼオライト、また
    は周期律表のIB族、VB族、VIB族、VIIB族および
    VIII族から選択される1種以上の金属で改質されたβ−
    ゼオライトであることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 該tert−ブチルアルコールおよびメタノ
    ールが、tert−ブチルアルコール1モルあたりメタノー
    ル0.1〜10モルのモル量で存在する請求項2記載の
    方法。
JP5270536A 1992-10-28 1993-10-28 ゼオライト触媒を使用するアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 Pending JPH06199721A (ja)

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