JPH06199678A - 子宮筋収縮抑制剤 - Google Patents

子宮筋収縮抑制剤

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JPH06199678A
JPH06199678A JP43A JP35851492A JPH06199678A JP H06199678 A JPH06199678 A JP H06199678A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 35851492 A JP35851492 A JP 35851492A JP H06199678 A JPH06199678 A JP H06199678A
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JP
Japan
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gositusan
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medicine
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JP43A
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English (en)
Inventor
Mineko Hario
峰子 針生
Katsuaki Yoshizaki
克明 吉崎
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Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、月経困難症治療薬、特に骨盤内臓器
の機能調整作用を有する薬物を提供することを目的とす
る。 【構成】本発明は、牛膝散を有効成分として含有する子
宮筋収縮抑制剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛膝散を有効成分とし
て含有する子宮筋収縮抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】月経に際して、異常に強い疼
痛や全身障害を伴い臥床したり、仕事ができなくなるよ
うなものを月経困難症という。月経困難症は、種々なる
原因から発症し、その原因により機能性のものと器質性
のものに区別される。前者は骨盤内臓器に特別の異常が
ない場合を指し、後者は骨盤内臓器の器質的異常、例え
ば子宮発育不全症、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮や卵管
などの炎症、子宮後屈症、強度前屈症等の疾患によって
発症するものを指す。これら月経困難症の治療は、その
タイプや疾患により異なるが、骨盤内臓器の疾患の除去
および/または骨盤内臓器の機能調整を目的として行わ
れる。しかし、骨盤内臓器の疾患を除去することを目的
とする薬物は、近年医学の進歩に伴い種々のものが開発
されつつあるにもかかわらず、骨盤内臓器の機能調整を
目的として臨床上用いることのできる薬物が多くはな
く、その副作用とは裏腹に多くの場合で、ホルモン剤を
用いているのが現状である。
【0003】従って、種々の骨盤内臓器の疾患に伴う月
経困難症治療薬、特に骨盤内臓器の機能調整作用を有す
る薬物の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決すべく、種々の漢方処方について、鋭意研究を
重ねた結果、牛膝散に優れた子宮筋収縮抑制作用を有す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は牛膝散(以下、本発明
の有効成分という。)を有効成分として含有する子宮筋
収縮抑制剤である。
【0006】本発明の有効成分である牛膝散は、漢方処
方の古典(婦人良方等)に記載されており、若干の差異
があるが生薬の配合量は一般に次の通りである。
【0007】[牛膝散] 牛膝 3.0 桂枝 3.0 芍薬 3.0 桃仁 3.0 当帰 3.0 牡丹皮 3.0 延胡索 3.0 木香 1.0
【0008】本発明の有効成分は、上記配合の牛膝散を
そのまま、もしくはその抽出物を有効成分とし、これを
公知の医薬用担体と組合せ製剤化すればよい。
【0009】抽出物としては各種水系溶剤抽出物が挙げ
られるが、水抽出物を用いることが好ましい。具体的な
抽出物の調整例としては、上記配合の牛膝散を10〜2
0倍量の熱水で抽出し、得られた抽出液を濾過する方法
が挙げられる。この抽出物は必要に応じて乾燥させ、乾
燥粉末として用いることができる。
【0010】本発明の有効成分の具体例を示して、詳細
に説明する。
【0011】具体例1 牛膝3.0g、桂枝3.0g、芍薬3.0g、桃仁3.
0g、当帰3.0g、牡丹皮3.0g、延胡索3.0g
及び木香1.0gの混合生薬(牛膝散:22.0g)に
264gの精製水を加え、100°Cで1時間加熱抽出
した。得られた抽出液を濾過後、スプレードライして
5.72gの乾燥エキス粉末を得た。
【0012】具体例2 牛膝300g、桂枝300g、芍薬300g、桃仁30
0g、当帰300g、牡丹皮300g、延胡索300g
及び木香100gの混合生薬(牛膝散:2.2kg)に
22lの精製水を加え、加熱し、100°Cになってか
ら1時間抽出した。得られた抽出液を遠心分離機にか
け、残渣を分離して溶液を得た。
【0013】この溶液を0.3μmのメンブランフィル
ター(東洋濾紙社製)により無菌清澄濾過した。得られ
た濾液をダイアフィルターG−10T(バイオエンジニ
アリング社製:分画分子量10000)を用いて限外濾
過した。この限外濾過は、内容積2.0lの容器の下面
に直径152mmの膜をセットし、圧力3kg/cm2
で行い、容器内の液が濃縮されるにつれ精製水約2lを
添加するというように実施した。この結果、限外濾過液
20lを得た。
【0014】次に、実験例を示して、本発明の有効成分
が優れた子宮筋収縮抑制作用を有し、子宮筋収縮抑制剤
として有用であることについて説明する。
【0015】実験例 子宮筋収縮誘起物質に対する作用 本実験では子宮筋収縮誘起物質として、プロスタグラン
ジンF2α及びオキシトシンを用意し、子宮筋収縮に対
する本発明の有効成分の作用を検討した。
【0016】プロスタグランジンF2αは、分娩の時期
に関係なく子宮収縮作用を有するのに対し、オキシトシ
ンは、分娩時に子宮筋収縮作用が最高になることという
違いがある。
【0017】実験動物:成熟雌ウイスター・今道株ラッ
ト。 麻酔:ウレタン(Urethane)を1mg/g投
与。 子宮筋収縮誘起物質:PGF2α 0.3μg/ml又
はオキシトシン 1mU/ml 本発明の有効成分:具体例1で得られた牛膝散0.0
4、0.1、0.4、1.0、2.0、4.0、10.
0及び30.0mg/mlの8濃度。 実験装置: 装置:張力用高感度増幅器 (アソトニック・トランスジューサ) 還流液:タイロード溶液 条件:温度36〜37°C、十分な酸素供給。 実験スケジュール:子宮体部縦走筋を短冊状に切片と
し、前述装置にかけ、30〜60分放置し安定化させ、
子宮収縮誘起物質(PGF2α又はオキシトシン)を5
分間作用させ()、30分洗浄後、本発明の有効成分
溶液に切替え40分後、本発明の有効成分の存在下、子
宮収縮物質を5分間作用させた()。また、30分洗
浄して本発明の有効成分を除去した後、再び子宮収縮物
質を5分間作用させた()。 解析:収縮頻度と強度(収縮波形面積)を波形分析して
算出し、両者について[(+)/2]との比から
本発明の有効成分である牛膝散の影響を検討した。結果
を図1〜4に示す。
【0018】図1 収縮強度 (子宮筋収縮誘起物質:PGF2α)
【0019】図2 収縮頻度 (子宮筋収縮誘起物質:PGF2α)
【0020】図3 収縮強度 (子宮筋収縮誘起物質:オキシトシン)
【0021】図4 収縮強度 (子宮筋収縮誘起物質:オキシトシン)
【0022】上記の結果より明らかなように、本発明の
有効成分は、子宮筋収縮誘起物質としてプロスタグラン
ジンF2α又はオキシトシンにより誘起された子宮筋収
縮に対して、優れ子宮筋収縮抑制作用を有することが確
認された。
【0023】尚、本発明の有効成分である牛膝散は、漢
方薬として長い歴史を有し、安全性が確認されたもので
あるので安心して使用することができる。例えば、マウ
ス及びラットに対し、限界投与である15g/kgの経
口投与で死亡例が認められないことから明らかなように
極めて安全性の高いものである。
【0024】従って、本発明の有効成分である牛膝散
は、骨盤内臓器の機能調整を目的とした子宮筋収縮抑制
剤として有用である。
【0025】次に、本発明の有効成分の投与量および製
剤化について説明する。
【0026】本発明の有効成分はそのまま、あるいは慣
用の製剤担体と共に動物および人に投与することができ
る。投与形態としては、特に限定がなく、必要に応じ適
宜選択して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒
剤、散剤等の経口剤、注射剤、坐剤等の非経口剤が挙げ
られる。
【0027】経口剤として所期の効果を発揮するために
は、患者の年令、体重、疾患の程度により異なるが、通
常成人で本発明の有効成分の重量として3〜15gを、
1日数回に分けての服用が適当と思われる。
【0028】経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、
マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスタ
ーチ、無機塩類等を用いて常法に従って製造される。
【0029】この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他
に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進
剤、矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。
それぞれの具体例は以下に示す如くである。
【0030】[結合剤]デンプン、デキストリン、アラ
ビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロー
ス、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロ
ゴール。
【0031】[崩壊剤]デンプン、ヒドロキシプロピル
スターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチ
ルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース。
【0032】[界面活性剤]ラウリル硫酸ナトリウム、
大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート
80。
【0033】[滑沢剤]タルク、ロウ類、水素添加植物
油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、ポリエチレングリコール。
【0034】[流動性促進剤]軽質無水ケイ酸、乾燥水
酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸マグネシウム。
【0035】また、本発明の有効成分は、懸濁液、エマ
ルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤としても投与す
ることができ、これらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着
色剤を含有してもよい。
【0036】非経口剤としては、静注、点滴静注、皮下
注射、筋肉注射が適当と思われる。
【0037】この非経口剤は常法に従って製造され、希
釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖
水溶液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ
油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール等を用いることができる。さらに必要に
応じて、殺菌剤、防腐剤、安定剤を加えてもよい。ま
た、この非経口剤は安定性の点から、バイアル等に充填
後冷凍し、通常の凍結乾燥技術により水分を除去し、使
用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製することもでき
る。さらに、必要に応じて適宜、等張化剤、安定剤、防
腐剤、無痛化剤等を加えても良い。
【0038】その他の非経口剤としては、直腸内投与の
ための坐剤等が挙げられ、常法に従って製造される。
【0039】次に本発明の有効成分の製剤の実施例を示
して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれ
により何ら制限されるものではない。
【0040】実施例1 コーンスターチ 21g 結晶セルロース 10g カルボキシメチル セルロースカルシウム 7g 軽質無水ケイ酸 1g ステアリン酸マグネシウム 1g 具体例1で得られた牛膝散 160g 計200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、打錠機にて
圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得た。この錠剤一
錠には、具体例1でえられた牛膝散160mgが含有さ
れており、成人1日20〜80錠を数回にわけて服用す
る。
【0041】実施例2 コーンスターチ 29g ステアリン酸マグネシウム 2g カルボキシメチル セルロースカルシウム 8g 軽質無水ケイ酸 1g 具体例1で得られた牛膝散 160g 計200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、圧縮成型機
にて圧縮成型後、破砕機により粉砕し、篩別して顆粒剤
を得た。この顆粒剤1gには、具体例1で得られた牛膝
散800mgが含有されており、成人1日4〜18gを
数回にわけて服用する。
【0042】実施例3 コーンスターチ 19g 軽質無水ケイ酸 1g 具体例1で得られた牛膝散 180g 計200g 上記の処方に従って〜を均一に混合し、200mg
を2号カプセルに充填した。このカプセル剤1カプセル
には、具体例1で得られた牛膝散20mgが含有されて
おり、成人1日20〜80カプセルを数回にわけて服用
する。
【0043】実施例4 具体例2で得られた牛膝散20lにアラニン(発熱物質
不含)300gを添加、溶解し、凍結乾燥する。この凍
結乾燥物を900本のバイアル瓶に分注して注射剤を得
た。この注射剤1バイアルには、凍結乾燥物406mg
が含まれており、10mlの精製水に容易に溶解した。
また、溶解後の注射液は、92%(550nm)の透過
度を有しており、日本薬局方の発熱性物質試験法に合格
していた。
【0044】
【発明の効果】本発明の有効成分である牛膝散は、子宮
筋収縮誘起物質により誘起された子宮筋収縮に対して優
れた抑制作用を有し、月経困難の治療、特に骨盤内臓器
の機能調整を目的とした子宮筋収縮抑制剤として用いる
ことができる。また、その他に骨盤内臓器の機能調整を
目的とした治療を必要とする月経に際する異常(月経不
順等)に対しても有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】牛膝散を有効成分として含有する子宮筋収
    縮抑制剤。
JP43A 1992-12-28 1992-12-28 子宮筋収縮抑制剤 Pending JPH06199678A (ja)

Priority Applications (1)

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JP43A JPH06199678A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 子宮筋収縮抑制剤

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JP43A JPH06199678A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 子宮筋収縮抑制剤

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JPH06199678A true JPH06199678A (ja) 1994-07-19

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ID=18459716

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JP43A Pending JPH06199678A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 子宮筋収縮抑制剤

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102512530A (zh) * 2011-12-20 2012-06-27 黄美州 一种治疗急性闭合性运动创伤的外敷中药
CN102940710A (zh) * 2012-11-08 2013-02-27 曲庆兰 一种治疗子宫脱垂的中药
JP2019011289A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 小林製薬株式会社 ゴシツ加工物を含有する錠剤

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JP2019011289A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 小林製薬株式会社 ゴシツ加工物を含有する錠剤
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