JPH06198454A - ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置 - Google Patents

ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置

Info

Publication number
JPH06198454A
JPH06198454A JP99393A JP99393A JPH06198454A JP H06198454 A JPH06198454 A JP H06198454A JP 99393 A JP99393 A JP 99393A JP 99393 A JP99393 A JP 99393A JP H06198454 A JPH06198454 A JP H06198454A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
grinding
temperature
wheel
electrode wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP99393A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Yamagishi
新一 山岸
Yoshihiro Akechi
吉弘 明智
Masami Yamanashi
柾巳 山梨
Izumi Terada
泉 寺田
Yasuumi Nakamura
康海 中村
Katsuhiro Honbo
勝博 本坊
Kazutaka Chiga
一孝 千賀
Hiromitsu Kawasaki
弘光 川崎
Norio Inoue
紀夫 井上
Noboru Ohira
昇 大平
Kozo Maeda
孝三 前田
Mamoru Inaba
護 稲葉
Yoichi Miyagawa
洋一 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP99393A priority Critical patent/JPH06198454A/ja
Publication of JPH06198454A publication Critical patent/JPH06198454A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラップシーム溶接機における電極輪の劣化状
態を的確に検知し、最適な研削タイミング及び研削量で
電極輪を研削する。 【構成】 ストリップ鋼板11,12の溶接直後の溶接
部3の温度を放射温度計4で測定し、該温度測定値から
板幅方向の温度プロフィルを求め、該温度プロフィル上
に現れる急激な温度変動値70が閾値を越えた回数をカ
ウントすることにより電極輪1の劣化状態を検知し、閾
値越えが一定回数に達したとき研削装置5または6の作
動を開始する。研削中は電極表面をカメラ86または8
7で監視し、その画像処理により輝度分布91または9
2が全体的に一定になったら研削を終了し、そのときの
研削量を研削装置の送り量で検出し、電極輪の半径の減
少量65の分だけ固定側電極輪の高さを調整して溶接ラ
イン66に一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラップシーム溶接機に
おける電極輪の表面を正常に保つための電極管理方法及
び装置に関し、さらに詳しくは、該電極輪の劣化状態を
的確に判定し、最適な研削タイミング及び研削量で電極
輪を研削するようにした電極管理方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ストリップ鋼板の連続焼鈍ラインや表面
処理ライン等の連続プロセスラインでは、先行コイルの
後端と後行コイルの先端とを重ね抵抗溶接するため、ラ
ップシーム溶接機が使用されるが、使用を繰り返すうち
にその電極輪の表面に酸化皮膜や圧痕が生成したりして
劣化してくる。図18にラップシーム溶接機の電極表面
の劣化の状況を示す。101が電極輪1に生成された圧
痕であり、102が酸化皮膜である。また同図(a)は
片側の電極輪1の斜視図、(b)は電極輪1の一部拡大
断面図である。電極輪1は上下一対設けられており、上
下共にほぼ同様の劣化状態を呈する。
【0003】このため、従来は図19に概要を示すよう
に電極研削装置をラップシーム溶接機に設置し、溶接前
または溶接後に毎回または定期的に、あるいはオペレー
タが観察して劣化したと判断したタイミングで、研削バ
イト52または図20のような回転研削盤62により電
極輪1の外周面に生成した酸化皮膜及び圧痕を研削して
除去していた。このときの研削量は、オペレータが目視
判定して決めるか、あるいは一定時間だけ自動研削する
のが実情であった。また研削後は電極輪の半径が減少す
るが、溶接ラインすなわち下側の固定側電極輪1の外周
面の高さを一定範囲内に維持するため、研削量に応じて
オペレータが固定側電極輪1の外周面の高さを手動にて
調整していた。なお、図19において、11は先行鋼
帯、12は後行鋼帯、2は電極輪1の後方に設置した上
下一対のスエージングロールで、溶接部を加圧・走行す
るものである。また図20において、13は電極輪1の
回転モータ、14は回転研削盤の回転モータである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のラ
ップシーム溶接機における電極輪の表面を正常に保つた
めの電極管理手段は専ら人手に頼る面が多く、例えば電
極輪の研削タイミングについていえば、溶接品質を確保
しつつ研削回数をできるだけ抑えて電極輪の消耗量を最
小にするといった意味での研削タイミングを設定すると
いう方法ではないため、最適な管理とは程遠いものであ
った。
【0005】また研削量の管理については、一定時間だ
け自動研削する場合は電極輪の加圧力、入熱量、鋼板の
板厚の大小などにより表面に生成されるべき圧痕の深さ
が異なるにも拘らず、適正な削り代を設定することがで
きないという問題がある。すなわち、削り代を大きめに
設定すれば、圧痕の深さが浅いときには必要以上に削り
過ぎ、その結果電極輪の消耗を速めることになる。一
方、削り代を小さめに設定すれば、圧痕の深さが深いと
きには削り代が不足し、その結果、圧痕が残存し次回以
降の溶接時溶接不良を招き易くなり、ひいては溶接部不
良によるライン内破断につながる可能性がある。また研
削時間あるいは研削量の決定をオペレータの目視判定に
まかせる場合は、電極輪研削中オペレータは常時研削状
態を監視し続けなければならず、負担が大きく作業能率
も低下する。
【0006】次に、溶接ラインの管理は溶接部の品質の
うち特にシーム幅と深い関係があり、これが適正でない
とクランプされた鋼板が片側の電極輪によって押し込ま
れラップ量が設定値よりも少ない状態で溶接され、その
結果所望のシーム幅が得られず接続強度が減少すること
になる。
【0007】本発明は、前記のような課題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、ラップ
シーム溶接機における電極輪の劣化状態を的確に検知
し、最適な研削タイミング及び過不足のない研削量で電
極輪を研削するようにした電極管理方法及び装置を得る
ことにある。また研削量に応じて固定側電極輪の高さを
自動調整するようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラップシーム
溶接機における電極輪の劣化状態を検知する手段と、電
極輪の研削開始時期及び研削終了時期を決定する手段と
から構成し、さらにはそのときの研削量を検出する手段
とから構成することにより前記課題を解決したものであ
り、それぞれの手段は下記のように構成される。
【0009】(1)電極劣化検知手段 溶接直後の溶接部の温度を放射温度計などにより検出
し、その温度測定値から板幅方向の温度プロフィルを求
め、該温度プロフィル上に現れる温度の急激な変動を検
出することにより、電極輪の表面が劣化したかどうかを
判定する。この場合において、温度プロフィル上に現れ
る温度が急激な変動かどうかの判定は、一定の閾値を設
定しておき、測定温度の変動値がこの閾値を越えた回数
をカウントすることにより判定するものとする。
【0010】(2)電極輪の研削開始時期決定手段 これは、例えば前記温度変動値が閾値を越えた回数が所
定回数に達した時をもって研削開始時期と決定するもの
で、付属の電極研削装置を作動させ、電極輪の外周面の
研削を開始する。
【0011】(3)電極輪の研削終了時期決定手段 前記により研削が開始されると電極輪の表面は光沢を持
つようになる。表面の光沢度は研削面と非研削面とでは
異なるので、電極表面をカメラで撮像すれば研削が一様
に行われているかどうかを判別することができる。した
がって、この画像の2値化処理などにより全体的に均一
な輝度分布となった時をもって研削の終了とするもので
ある。
【0012】(4)研削量の検出手段 前記の研削開始から研削終了までの研削量を検出する。
これは、付属の電極研削装置の送り量を検出することに
よって求まる。またこの送り量は電極輪の半径の減少量
に対応するので、該送り量に基づいて固定側電極輪の高
さを必要に応じて調整するものとする。
【0013】
【作用】溶接輪の劣化が進行したとき、どの時点で研削
を開始すべきかは電極管理上極めて重要である。その一
つの判断要素として板幅方向の温度分布がある。また溶
接輪の劣化の進行度は溶接輪に加えられる圧力や溶接入
熱によって異なる。一方、溶接直後の溶接部温度を測定
するとその温度測定値は概略溶接部への入熱量を反映し
たものであり、この溶接部温度と溶接強度は良い相関が
あることはわかっている。したがって、板幅方向の温度
プロフィルを求め、そこに現れる温度の急激な変動を検
出すれば、溶接輪の劣化の進行度をほぼ正確に推定でき
る。よって、板幅方向の温度プロフィル上で温度変動値
が一定の閾値を越えた回数をカウントすることにより、
その回数を実績データ等により適切に定めておけば研削
タイミングを的確に判断することができる。
【0014】次に、電極輪の研削量はその半径の減少量
を伴うものであるから必要最小限に止める必要がある。
電極輪の表面は研削面と非研削面とでは光沢に明暗があ
るので、研削中電極表面をカメラで撮像し、この画像を
2値化処理などにより輝度分布を求め、該輝度分布が全
体的に一定になったときに研削終了とすれば、過不足を
生じさせることなく研削量を必要最小限に止めることが
できる。また該研削量を電極研削装置の送り量から検出
することにより溶接ラインの管理ができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。 実施例1 図1は本発明において使用するラップシーム溶接機の実
施例1を示す概要図であり、(a)は側面図、(b)は
電極輪部分の断面図である。図において、10はキャリ
ッジで、コ字状の枠体からなり、走行車輪15により鋼
帯接続部上を板幅方向に移動するようになっている。1
はキャリッジ10に設置された上下一対の電極輪で、先
行鋼帯11と後行鋼帯12を数mmラップさせ加圧・通電
し抵抗シーム溶接するものである。2は電極輪1の後方
に設けられた上下一対のスエージングロールで、溶接部
3を加圧・走行するものである。4は例えば放射温度計
等からなる温度検出器で、電極輪1の中心より例えばL
1 =150mm後方で、鋼帯上面よりL2 =150mm上方
の位置に放射温度計4の集光部がくるように、放射温度
計4をスエージングロール2の取付け部材16に取り付
けている。5はそれぞれの電極輪1に対する電極研削装
置で、刃物台51に取り付けられた研削バイト52を図
示しない送り駆動装置により前進・後退するようになっ
ている。
【0016】この実施例1に示す溶接機は、キャリッジ
10を鋼帯の幅方向に移動させることにより上下一対の
電極輪1によって先行鋼帯11と後行鋼帯12の接続部
をシーム溶接するが、このとき溶接直後の溶接部3の温
度を放射温度計4により測定すると、この温度測定値か
ら後述するように板幅方向の温度プロフィルが得られ
る。
【0017】放射温度計4は、図2に示すように集光部
41と、これを光ファイバー42で接続した本体部43
とからなり、該本体部43は検出素子44,放射率補正
回路45,リニアライザー46,モジュレータ47で構
成されており、さらにパーソナルコンピュータ48に接
続されている。
【0018】前記溶接直後の溶接部より発生した放射エ
ネルギーは、集光部41のレンズにより光ファイバー4
2の端面に集められ、光ファイバー42を通って検出素
子44に入射する。放射エネルギーは、検出素子44に
より電気信号に変換され、放射率補正回路45,リニア
ライザー46,モジュレータ47を通って、DC4〜2
0mV及びDCmV/℃の形で出力され、A/D変換ボ
ードを介し、パーソナルコンピュータ48に入力され
る。放射率補正回路45は鋼帯の材質、板厚等による入
熱量に応じて、予め設定した放射率で検出素子44から
の出力を補正するものである。この放射率で補正された
出力はリニアライザー46により温度に対応する直流電
圧として出力され、モジュレータ47により増幅、変調
をかけパーソナルコンピュータ48に入力される。パー
ソナルコンピュータ48では、得られたデータと予め設
定した閾値とを比較演算してCRTに表示し、該閾値を
越えた回数が所定の回数に達したときは警報を出すよう
にしてある。
【0019】図3〜図5は、このようにして得られた、
ある溶接モード条件における溶接部の測定温度分布をパ
ーソナルコンピュータ48に出力表示させたものであ
る。図3は電極輪が正常のときの温度プロフィルであ
り、図4は電極輪の肌荒れがわずかに発生した状態、図
5は肌荒れが進行した状態のときのものである。
【0020】図3から、電極輪が正常の場合、このデー
タ例では測定温度の平均値よりの変動幅hは±40℃内
に収まっている。したがって、電極輪の劣化状態を判定
するための閾値を温度平均値±40℃に設定することが
できる。電極輪にわずかに肌荒れが発生した状態では、
図4に破線の丸囲み部分で示すように閾値越えが数回検
知できるが、実際の溶接上問題のない閾値越え回数Nを
予め調べておき、例えばNが3回を限度とすると、図4
の場合は許容範囲内(N=2)であり、警報を出すこと
はないが、図5のように肌荒れが進行した状態になると
許容範囲外(N=5)となり、N=3となった時点でパ
ーソナルコンピュータ48に警報が出力される。この閾
値越えの回数によって電極輪に対する最適研削時期を設
定することができる。したがって、図1に示すような付
属の電極研削装置5により電極輪1を研削する。
【0021】実施例2 次に、図6は本発明の実施例2によるラップシーム溶接
機の概要図であり、ここでは電極研削装置は省略されて
いるが、図12に示すような回転研削盤を持つ電極研削
装置6が上下各電極輪1に対してそれぞれ設置されてい
る。また放射温度計4は鋼帯の下方に設置されている
が、もちろん上方でもよく、溶接部の上面及び下面を同
時に測定するように上下両方に設置してもよいものであ
る。また鋼帯の接続部におけるエッジ位置を検出するた
めの光センサー式エッジ検出器17,18を上下共並列
に備えている。エッジ検出器17,18は、図13に示
すように先行、後行の板幅が異なる場合でも両エッジ位
置19,20を正確に検出できるようにして、温度プロ
フィル上におけるエッジ部温度を指示するためのもので
ある。放射温度計4による温度測定点21は電極輪1の
中心から後方WS の一定距離に設定されている。またエ
ッジ検出器17,18は電極輪1の中心から前方WL の
一定距離に設定されている。
【0022】図7は本発明の電極管理装置の制御ブロッ
ク図で、該電極管理装置は溶接良否判定装置と電極劣化
判定装置で構成されている。溶接良否判定装置は本出願
人に係る特願平3−263736号と同じものであり、
溶接速度設定器22及び鋼帯材質・厚さ設定器23から
なる入力装置24と、エッジ位置演算装置25と、制御
装置26とから主として構成され、制御装置26におい
て、放射温度計4による測定温度値が当該材質及び重ね
厚みに応じた溶接良好温度域内に入っているかどうかを
判定するようになっている。このような溶接良否判定装
置に、前述のように板幅方向の温度プロフィル上で温度
変動値が閾値を越えた回数をカウントすることにより電
極輪の劣化状態を判定する電極劣化判定装置27を付加
することで前記電極管理装置を構成する。なお図中、2
8はエッジ検出器17,18のAND回路、29は放射
温度計4の出力アンプ、30は警報スピーカー、31は
表示機である。
【0023】ラップシーム溶接においては、電極輪1に
圧力が加えられ、かつ上下の電極輪間に印加された電圧
によって溶接電流が流れ、電極輪1と鋼帯11,12と
の接触面において表面抵抗により局部加熱される。この
加圧と加熱とによって溶接後の電極輪表面は、図18に
示すごとく圧痕101と酸化皮膜102が共存した状態
になる。このような状態で溶接を繰り返していると、図
9に示すように入熱の局所的な不均一部70が発生す
る。
【0024】図9は前記溶接良否判定装置において観測
された溶接直後の溶接部の板幅方向温度分布を示すもの
である。該溶接良否判定装置による溶接直後の溶接部の
温度は概略溶接部への入熱量を反映したものであり、こ
の溶接部の温度と溶接後の溶接強度には良い相関がある
ことはわかっているので、板幅方向の下面温度プロフィ
ル71または上面温度プロフィル72を基にして、局所
的な温度変動値70を検出すれば、電極輪1の劣化状態
を検知することができる。なお、図9において、19,
20はエッジ位置、76は警報上限閾値、77は警報下
限閾値、78電流値である。
【0025】以下に、前記電極劣化判定装置26の作用
を図8の流れ図に従って説明する。まず、該判定装置2
6の演算区間計算機32により図9の例えば溶接部の下
面温度プロフィル71を該計算機32内のメモリ33に
記憶し、これを移動平均等の平滑回路手段34によって
平滑化した後、図10のような平滑後プロフィル73を
求める。この平滑化したプロフィルはメモリ35に記憶
する。次にこの2つのプロフィル71と73の差を比較
回路36により求め、図11のような偏差プロフィル7
5を得る。さらに、これと適切に設定した閾値±Th を
比較回路37で比較し、該閾値を越えた回数Nをカウン
トする。図11の例ではN=2である。最後に、判定回
路38によりこのカウント値が一定値より大きい場合に
電極輪1が劣化したと判定し、表示機31に電極劣化ガ
イダンスを表示する。
【0026】電極輪1の外周面は、通常、溶接毎あるい
は定期的に、図12のような電極研削装置6によって一
定量だけ研削されるものであるが、前記電極劣化判定装
置26により電極輪1が劣化したと判定したときにも電
極輪1を自動研削する。図12に示す電極研削装置6
は、キャリッジ10に基端を枢着された保持アーム61
の上部に回転研削盤62を取り付け、該保持アーム61
に送り駆動装置としてシリンダ装置63を設け、さらに
送り量を検出するための変位計64を設けたものであ
る。
【0027】この電極研削装置6により電極輪1を研削
すると、その外周面は図14のように電極輪1の回転軸
7と平行な方向に金属光沢のある条痕103を形成す
る。またこのときの研削によって電極表面の酸化皮膜は
大部分取り除かれるが、圧痕101の部分は削り取られ
ずに残存する。そこで、このような電極表面に入射光8
1を電極輪1の半径方向に投光すると、軸7に直交する
面83で反射光82が散乱し、一方、削り残した圧痕1
01の部分は酸化されているため、光沢がなく、正反射
光成分が少ない。
【0028】そこで、研削中電極表面を監視するため
に、図15または図16に示すような電極監視装置を設
ける。図15は一次元撮像装置を用いた電極監視装置の
ブロック図で、図16は二次元撮像装置を用いた場合で
ある。これらの図において、84は光源で、反射板85
により電極輪1の半径方向に広い範囲で投光するように
している。この投光された部分を図15のような一次元
撮像装置86または図16のような二次元撮像装置87
で撮像する。その画像をカメラコントローラ88により
電気信号に変換し、フレームメモリ89に記憶する。こ
の画像信号を適切な輝度レベルで2値化回路90により
画像処理すれば、図15または図16のような輝度分布
91,92が得られる。この輝度分布は削り残した圧痕
101の部分のみが暗く、そのほかの部分は明るい分布
となる。したがって、次に圧痕判定回路93により圧痕
の有無を判断し、圧痕が有れば研削を引き続き続行し、
一様な輝度分布となり圧痕が無くなった時に電極研削装
置6を停止する。なお、一次元撮像装置86を用いる場
合はその視野94を電極輪1の軸7と平行に設置する。
また圧痕判定回路93は削り残しの生じやすい圧痕部分
を対象としたものであるが、その他の劣化部分を対象と
するものであってもよい。
【0029】前記のような電極監視装置によって、電極
輪1の表面状態が正常に復元したかどうかを容易に自動
検知することができるとともに、電極輪1の研削量を必
要最小限に止めることができる。つまり、研削量に過不
足を生じさせない。その結果、電極輪1の消耗量を最小
限にし、長持ちさせることができる。また圧痕のような
重大な欠陥を発生させないうちに研削することができ
る。
【0030】この電極輪1の研削量は、図12に示すよ
うに変位計64で回転研削盤62の送り量を検出するこ
とによって直接検知できる。すなわち、回転研削盤62
の送り量は電極輪1の半径の減少量65,つまり電極輪
1の研削量に等しい。
【0031】電極輪1の研削によりその半径が減少し、
それに伴って溶接ラインを一定範囲内に維持できなくな
ったような場合には、図17に示すように固定側電極輪
1の支持台8を図示しない昇降装置により電極輪1の研
削量65の分だけ上昇させ、固定側電極輪1の高さを自
動調整して溶接ライン66に一致させる。図中、67は
鋼帯クランプ装置である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ラップシ
ーム溶接機における電極輪の劣化状態を的確に検知でき
るので、最適な研削タイミングで研削することができる
とともに、必要最小限の研削量とすることができ、電極
輪の消耗量をできるだけ少なく抑えることができる。ま
た本発明によれば、電極管理の完全自動化が可能であ
り、溶接品質の確保に最適なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用するラップシーム溶接機の
概要図である。
【図2】放射温度計の構成図である。
【図3】電極輪が正常な場合の板幅方向の温度分布図で
ある。
【図4】電極輪の肌荒れがわずかな場合の温度分布図で
ある。
【図5】電極輪の肌荒れが進行した場合の温度分布図で
ある。
【図6】本発明において使用するラップシーム溶接機の
他の実施例の概要図である。
【図7】本発明の電極管理装置の構成図である。
【図8】電極劣化判定装置の動作を示す流れ図である。
【図9】電極劣化判定装置における温度分布図である。
【図10】電極劣化判定装置における平滑後の温度分布
図である。
【図11】電極劣化判定装置における偏差プロフィル図
である。
【図12】電極研削装置の概要図である。
【図13】鋼帯のエッジ位置検出方法を示す説明図であ
る。
【図14】電極研削面の性状と光の反射パターンを示す
説明図である。
【図15】電極監視装置の構成図である。
【図16】電極監視装置の他の実施例の構成図である。
【図17】溶接ライン調整方法を示す説明図である。
【図18】電極輪の劣化状況を示す説明図である。
【図19】従来のラップシーム溶接機の概要図である。
【図20】電極研削装置の概要図である。
【符号の説明】
1 電極輪 2 スエージングロール 3 溶接部 4 放射温度計 5,6 電極研削装置 10 キャリッジ 11 先行鋼帯 12 後行鋼帯 27 電極劣化判定装置 86,87 撮像装置 91,92 輝度分布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 泉 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中村 康海 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 本坊 勝博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 千賀 一孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 川崎 弘光 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 井上 紀夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 大平 昇 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 前田 孝三 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 稲葉 護 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 宮川 洋一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラップシーム溶接機における電極輪の表
    面を正常に保つための電極管理方法において、 溶接直後の溶接部の温度測定値から板幅方向の温度プロ
    フィルを求め、該温度プロフィル上に現れる温度の急激
    な変動を検出することにより電極輪の劣化状態を検知
    し、 前記電極輪の劣化状態の検知結果に基づき、電極研削開
    始時期を決定し、 前記電極輪の研削中その表面を撮像し、その画像処理に
    より輝度分布が全体的に一定になったとき研削を終了す
    ることを特徴とするラップシーム溶接機の電極管理方
    法。
  2. 【請求項2】 ラップシーム溶接機における電極輪の表
    面を正常に保つための電極管理方法において、 前記電極輪の劣化状態を、溶接直後の溶接部の温度測定
    値から求められた板幅方向の温度プロフィル上におい
    て、温度の急激な変動値があらかじめ設定された閾値を
    越えた回数により判定することを特徴とするラップシー
    ム溶接機の電極管理方法。
  3. 【請求項3】 ラップシーム溶接機における電極輪の表
    面を正常に保つための電極管理方法において、 前記電極輪の研削量を、研削中前記電極輪の表面を撮像
    し、その画像処理により該電極輪の表面に生成された圧
    痕がなくなるまでの値とすることを特徴とするラップシ
    ーム溶接機の電極管理方法。
  4. 【請求項4】 前記電極輪の研削量を電極研削装置の送
    り量に対応させるとともに該送り量を検出することによ
    り、その研削量の分だけ固定側電極輪の高さを溶接ライ
    ンと一致させるように自動調整することを特徴とする請
    求項3記載のラップシーム溶接機の電極管理方法。
  5. 【請求項5】 上下各電極輪に対してそれぞれ電極研削
    装置を備えたラップシーム溶接機において、 溶接直後の溶接部の温度を検出する温度検出器と、 前記温度検出器の温度測定値から板幅方向の温度プロフ
    ィルを求める温度分布算出手段と、 前記温度プロフィル上の温度変動値が一定の閾値を越え
    た回数をカウントすることにより、前記電極輪の劣化状
    態を検知する電極劣化検知手段と、 前記電極劣化検知手段により前記電極輪が劣化したと判
    定したとき、前記電極研削装置を駆動し、その研削中該
    電極輪の表面を撮像する電極撮像手段と、 前記電極撮像手段により得られる画像の処理により輝度
    分布を求め、該輝度分布が全体的に一定になったとき、
    前記電極研削装置を停止する電極監視手段と、を備えた
    ことを特徴とするラップシーム溶接機の電極管理装置。
JP99393A 1993-01-07 1993-01-07 ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置 Pending JPH06198454A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP99393A JPH06198454A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP99393A JPH06198454A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06198454A true JPH06198454A (ja) 1994-07-19

Family

ID=11489127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP99393A Pending JPH06198454A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06198454A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090316A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Yaskawa Electric Corp チップドレスの状態監視方法、監視装置およびスポット溶接システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090316A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Yaskawa Electric Corp チップドレスの状態監視方法、監視装置およびスポット溶接システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5871138A (en) Method and apparatus for continuous finishing hot-rolling a steel strip
EP2222423B1 (en) Device and method for detecting the jointed parts of strip in the endless hot rolling process
US4497192A (en) Process for cropping the head of self-luminous rolled material, especially metal strips and system for cropping the head
JP2005074553A (ja) 溶接ビードの研削方法及び研削装置
JPH10170228A (ja) 電縫管シーム部検出装置及び方法
KR100856276B1 (ko) 압연 소재 두께 측정 장치
JPH06198454A (ja) ラップシーム溶接機の電極管理方法及び装置
KR101913413B1 (ko) 열간 압연롤성 결함 검출방법
JP2001321829A (ja) 鋼板の製造方法および製造装置
JP3411145B2 (ja) 下反り矯正機の制御装置
JP2820632B2 (ja) 自動疵取り装置
KR100523219B1 (ko) 씨씨디카메라와 레이저 슬릿광을 이용한 열연판의 도그본 프로파일 측정방법
KR100506632B1 (ko) 급준도 측정장치
JPS6156713A (ja) 圧延工程におけるロ−ル疵の解消方法
JPH09329428A (ja) 圧延材のクロップ切断長測定方法および測定装置
JP7222415B2 (ja) 熱間圧延鋼帯の蛇行量測定装置及び熱間圧延鋼帯の蛇行量測定方法
WO2023223485A1 (ja) 溶接装置および溶接方法
KR100478848B1 (ko) 산세강판의 표면결함 검출 시스템 및 그 방법
JPH08267110A (ja) 圧延用ロールの研削方法及び使用方法
JP3199576B2 (ja) 長尺状ゴム製品の検査装置及び検査方法
KR102065223B1 (ko) 강판 표면 결함 제거 방법 및 시스템
JP2021137837A (ja) 冷間圧延ロールの評価方法および研削方法
JP3022938B2 (ja) 線材表面性状の評価方法および伸線性の良好な線材の製造方法
JPH0642950A (ja) 熱間圧延板の形状測定装置
KR20020051075A (ko) 롤 갭 보상을 통한 열간 사상압연 폭제어장치 및 그 방법