JPH06198114A - 空気清浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】室内の適宜の場所に自由に移動できかつ浄化効
率を向上できる空気清浄装置を得ることにある。 【構成】長方形の本体の長辺に沿って両側面に送風口を
形成し、背面に横長方向に取り付ける取付手段を設け、
短辺に縦長方向に設置する設置台を設ける。 【効果】自由に移動でき、かつ浄化効率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は室内に設置し、室内空気
を循環させ、本体内に設けた空気の浄化手段により室内
空気の汚れを清浄にする空気清浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の空気清浄装置としては、例えば
特公昭50−22756 号に示すように、高電圧電極板を有す
る電気集塵式清浄機が知られている。

【０００３】また、圧損形の機械的集塵器を用いた空気
清浄機としては、特開昭48−58458号に示すように、室
内の壁に取り付けて、室内の空気を循環するとともに一
部空気を吸入して室内の換気を行うようにしたものが知
られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記電気集塵式清浄機
は、清浄により再使用できるが、高電圧部を有するため
保守が容易でないという問題点を有している。

【０００５】上記特開昭48−58458 号に示す構造では、
圧力損失が大きく、室内の空気を十分に循環させるため
には、送風機構部が大型化になり、かつ運転音が大きく
なるとともに、空気清浄機を適宜の場所に移動させて使
用することができずしかも、室内の壁と清浄機との配管
工程が必要であるという問題点を有している。

【０００６】本発明の目的とするところは、上記の問題
点にかんがみ、高電圧部を設けたり、配管工事を必要だ
としたりすることなどなく、室内の空気を十分に循環し
て浄化することができるとともに、室内の適宜の場所に
自由に移動させて使用できる空気清浄機を提供するにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、長方形
状の本体と、前記本体の正面に設けたパネルと、前記パ
ネルの後方に前記パネルの形状に沿って長手方向に配置
したフィルターと、前記パネルに形成した吸込口と、前
記本体の長い辺側の側面に設けた吹出口と、前記本体の
背面に設けられ前記本体を横長状態で壁面に設置するた
めの取付手段と、前記本体の短かい側面側に設けられ前
記本体を縦長状態で床面に設置するための設置台とを備
えた空気清浄装置にある。

【０００８】

【作用】壁掛けのとき、本体が横長となるので、室内壁
の上部に設置することが可能であって、かつ、室内壁の
上下方向に沿って浄化空気を吹き出させることができる
ため、室内上部の空気を円滑に浄化できるものである。

【０００９】また、本体前方の床面にすわって、たばこ
を吸った場合、本体が床面に縦長に設置されるので、口
にくわえたたばこが、本体正面前方に位置するため、そ
のたばこの煙を本体正面に円滑に吸引されるものであ
る。

【００１０】

【実施例】本発明に係る一実施例を、図１から図１４で
説明する。図１は設置例を示すものである。図１イは空
気清浄機本体１（以下、本体と称す）を床置きしたもの
であり、エアコンディショナー２と同時運転すると、冷
気を循環しながら空気の浄化が行われるので、効果的な
使い方ができる。図２ロは、縦長箱状の本体１を壁に掛
けて使用した場合である。暖房器３と併用すると天井部
分と床状部分の温度差をより小さくする効果を得ながら
空気清浄をすることができる。この場合、吹出風速が大
きく、かつ風量が多いと循環流が人体にあたり寒さを感
じて使用時に不快感が生じてしまうので、本実施例で
は、本体１の前方から室内の空気を吸込み、本体１の両
側面から２方向に分散して本体１で浄化した空気を吹出
す構造としている。風の流れ方向を図では矢印で説明す
る。

【００１１】図２は主に使用者が分解してみえる範囲の
主部品と空気流れを説明している。本体１は、フレーム
４，フィンカバー５，ガード６，リモートコントロール
ボックス７，ベルトカバー８，フィルター９，パネル１
０等で構成している。１１はフィルター９の交換時期を
表示するフィルター取替えサイン表示窓である。

【００１２】図３イ，ロは、外観の正面側と、後面側を
示している。１２は設置台、１３はリモートコントロー
ルカバーを示す。１４はパネル１０に設けられた吸込
口、１５はフレーム４に設けられた吹出口である。１６
はパネル１０を、開閉するようにして分解するための係
止用クランプである。１７は電源コード、１８はコード
収納カバー、１９はリモートコントロールコード、２０
はコード押え、２１は本体１を壁に掛けるための壁掛用
本体金具、２２は設置台固定蝶形ねじである。図４と図
５において、２３は１個の電動機、２４は電動機２３を
フレーム４に固定する電動機取付ねじである。２５は遠
心力形の２個の羽根であって、本体１内の縦長方向に並
置してある。２６は縦動軸支持機構であり、縦動軸支持
機構取付ねじ２７によりフレーム４に固定される。一方
の羽根２５の軸に直付けした電動機２３の回転を、他方
の羽根２５の軸に伝動するための伝動機構は、主プーリ
ー２８，平形ベルト２９，副プーリー３０と、テンショ
ン機構３１たるテンションプーリー３２，テンションバ
ー３３，テンションバネ３４などからなっている。テン
ションバー３３は、ベルト２９の張り力を調整するよう
に移動自在にしてファンカバー５に半固定されている。
３５はパネル１０内方のフィルター収納枠であり、フィ
ルター９をファンカバー５のフィルター押え枠３６でそ
の端面を押えながら保持する機能を有する。フィルター
９を詳述すると、ミクロン単位の微細塵を除去する効果
のある、エレクトレット繊維層フィルターと脱臭性能の
秀れた不織布繊維に微粉末活性炭を含浸担持させた活性
炭繊維層フィルターを使用している。構造的には後者の
活性炭繊維層フィルターを、前者のエレクトレット繊維
層フィルターで前後から挾み、周囲の縁部をヒートシー
ル法等により使用者は、電気集塵器方式に比較し、高電
圧を使わず、また汚れに対する定期的保守も単にフィル
ターを交換するだけの簡便化が可能になるものである。
ただし、エレクトレット繊維層フィルターは、厚損形の
機械的集塵フィルターに比較し、圧力損失がきわめて低
く集塵効率の高いという特徴があるが、さらに低圧損化
して、送風機の小形化，薄形化、及び運転音の静粛化が
課題となるものである。

【００１３】本実施例では、前記課題を解決するため
に、フィルター面を２倍にして通風風速を下げる手段と
して、フィルター２枚をパネル１０の内側に縦長に配置
して使用する構造とするとともに羽根２５を２個にする
という構造を採用することにより、本体１の小型化と薄
形化を達成している。３７はファンカバー吸込口であ
る。３８はパネル１０をファンカバー５の外形に合致さ
せるパネルガイド、３９は本体１を移動するときに使用
する持手、４０はフレーム４の後面で、配線部をカバー
する後カバーである。図６にフィルターセットの仕方を
説明する。パネル１０のクランプ１６に手をかけて開く
ように分解する。４１はパネルヒンジ部、４２はファン
カバー５に形成したパネル固定穴、４３はファンカバー
５に形成したパネル係止部である。４４はフィルター止
めで、フィルター９を着脱自在に軽く止めている。

【００１４】図７は、本実施例の空気清浄機のいろいろ
な使い方を説明するものであり、イは床置き使用、ロは
壁に掛けて使用する場合の横取り付けの場合、ハは縦取
り付けの場合を示す。図８は壁に掛けて使用する場合の
具体的な取り付け手順を説明する。４５は取り付け部の
柱、４６は壁掛金具、４７はリモートコントロール支持
金具である。本体１後面の壁掛用本体金具２１を壁掛金
具４６に、リモートコントロールボックス７の摺動溝４
８をリモートコントロール支持金具４７に係合して取り
付ける。なお、縦取り付けのときは、壁掛用本体金具２
１を本体１の向きに合わせて付け変えることにより、一
種類の金具で対応できる。図９は床置き使用の際使う設
置台とその使用方法を説明する。設置台１２を梱包する
梱包箱の小型化をするために、設置台（上）４９と、設
置台（下）５０に分離してあり、使用するときに組み立
てできる。蝶形ねじで本体１の下部に固定できる。図１
０は、リモートコントロールボックス７を移動するとき
の方法を説明する。本体１の上面からリモートコントロ
ールボックス７を外し、本体１の上面には替わりにリモ
ートコントロールカバー１３を装着する。図１０ハは設
置台１２のリモートコントロール用凹部５１にリモート
コントロールボックス７を装着したものであり、リモー
トコントロールコード１９は設置台１２のコード用溝５
２に装着される。

【００１５】図１１は、本体１の主要構造部品であるフ
レーム４の形状を示す。５３は電動機支持ボス、５５は
ファンカバー支持ボスである。５６は本体１に設けたＳ
字形ケーシングであり、２個の羽根２５のケーシングと
して無駄な空間をなくし、吸込口１４からフィルター９
を通して本体１内に吸い込まれてきた空気を一対の吹出
口１５に案内するように、縦方向にＳ字に配設してい
る。５７，５８は通風穴Ａ，Ｂとして電動機側壁部に少
量ながら空気流れを生じさせ、電動機２３を１個にする
ことで、容量的に大きくなりがちな電動機２３の冷却効
果をよくして、小形化と省電力化を果たしている。特に
遠心力形の羽根２５は、軸流形の羽根と異なり電動機側
壁部を空気が流れにくく、上記の方法は有効となるもの
である。５９は後面凹部であり、電源２３，電源コード
１７，リモートコントロールコード１９を電気的に結ぶ
結線部としての役割を果たしているものである。図１２
は、図５で説明したテンション機構３１の詳細と、ベル
ト２９の軸間調整構造を詳細に説明している。テンショ
ン機構３１は、ファンカバー５のテンション機構凹部
６０内に配置して本体１の薄形化をさまたげないよう考
慮している。６１はテンションバー止めねじである。縦
動軸支持機構２６は、羽根２５の穴部から工具を差し込
み長穴を利用して軸間方向に移動可能とし、軸間の寸法
バラツキの吸収を図っている。テンション機構３１は軸
間が使用環境の変化等に狂った場合にも追随して、ベル
ト２９の張り力が大きく変化しないようにしている。図
１３はリモートコントロールボックス７の操作部を示
す。６２は速調スイッチ、６３はタイマースイッチ、６
４は停止スイッチである。６５，６６はそれぞれ速調整
表示ランプ，タイマー時間表示ランプである。図１４
は、フレーム４の後面凹部５９内に組込まれる電源基板
６７と、リモートコントロールボックス７内に組込まれ
る操作基板６８の平面図を示す。６９はヒューズ、７０
はトランス、７１はトライアックである。

【００１６】このように電源基板６７と操作基板６８に
分割すると次の利点がある。商用電源側をまとめるの
で、パタン間に商用電源の電位差が加わるのは、電源基
板６７側だけとなり品質の管理が容易になる。トランス
７０は他の電子部品と比較し部品高さが高く、このよう
に分離することにより、操作基板６８側は薄形化するこ
とが可能になる。電源基板６７側は投影面積的に小さ
く、フレーム４の後面凹部５９内に組込むことができ
る。特に、縦動軸側の羽根２５の後部は空間をとること
ができるので、トランス７０の高さを吸収するのに有効
である。

【００１７】上記の構成によれば、Ｓ字形ケーシングに
より２次方向吹出にして、室内設置した際の循環気流を
良好にしている。暖房機と併用する場合は循環流、すな
わち吹出気流が人体にあたり、風の冷たさで不快感を与
えるという問題に対して、分散排気により吹出流を弱め
て寒さを軽減する効果を有する。羽根を２個，フィルタ
ー９を２枚にして、フィルター面積を十分確保し、使用
期間の増大，フィルター通過風速の低下による運転音の
静粛化を達成している。羽根２５は２個でも電動機２３
は１個であり低価格化を図っている。このために縦動軸
支持機構２６を軸間方向に移動可能にし、かつテンショ
ン機構３１を設けている。ベルト２９を平形ベルトと
し、曲げに対する柔軟性をよくしているので、電動機２
３の起動トルクが小さくても、起動特性をできる。リモ
ートコントロールボックス７のいろいろな組込み方と本
体１の取り付け方、及び設置台１２の組合わせにより、
室内に適した使用者に便利な使い方が可能である。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、壁掛け
のとき、本体が横長となるので、室内壁の上部に設置す
ることが可能であって、かつ、室内壁の上下方向に沿っ
て浄化空気を吹き出させることができるため、室内上部
の空気を円滑に浄化できるものである。

【００１９】また、本体前方の床面にすわって、たばこ
を吸った場合、本体が床面に縦長に設置されるので、口
にくわえたたばこが、本体正面前方に位置するため、そ
のたばこの煙を本体正面に円滑に吸引されるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】イ，ロは、本発明の一実施例を示す使用例説明
図。

【図２】空気流れを示す分解斜視図。

【図３】外観部を示す斜視図で、イは正面側を、かつロ
は後面側を示す。

【図４】上面側側面断面図。

【図５】イは一部破断正面図、ロは縦側側面断面図を示
す。

【図６】イ，ロ，ハは、フィルターの収納を示す説明
図。

【図７】イ．ロ，ハは、いろいろな設置方法を示す説明
図。

【図８】イ，ロ，ハ，ニ，ホは、具体的な設置方法を示
す説明図。

【図９】イ，ロは床置き、または卓上使用時に使用する
設置台の組立法及び本体への固定法を示す図。

【図１０】イ，ロ，ハは、着脱リモートコントロールボ
ックスの移動方法を示す図。

【図１１】イ，ロは、主要部品であるフレームの縦断面
図と正面図を示す。

【図１２】伝動ベルトの張り力を調整する機構部の正面
図を示す。

【図１３】リモートコントロールボックスの正面図。

【図１４】イ，ロは、コントロール側機板組立品の正面
図と電源側基板組立品の正面図を示す。

【符号の説明】

１…本体、９…フィルター、１０…パネル、１２…設置
台、１４…吸込口、１５…吹出口、２３…電動機、２５
…羽根、２８〜３４…伝動機構、５６…Ｓ字形ケーシン
グ。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】長方形状の本体と、前記本体の正面に設け
   たパネルと、前記パネルの後方に前記パネルの形状に沿
   って長手方向に配置したフィルターと、前記パネルに形
   成した吸込口と、前記本体の長い辺側の側面に設けた吹
   出口と、前記本体の背面に設けられ前記本体を横長状態
   で壁面に設置するための取付手段と、前記本体の短かい
   側面側に設けられ前記本体を縦長状態で床面に設置する
   ための設置台とを備えてなる空気清浄装置。
2. 【請求項２】前記取付手段は、前記本体を壁に縦長に設
   置させることも可能な構成としたものであることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の空気清浄装置。
3. 【請求項３】前記吹出口は、前記本体の長い辺側の両側
   面にそれぞれ設けたものであることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の空気清浄装置。
4. 【請求項４】前記パネルの正面を曲面状としたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の空気清浄装置。
5. 【請求項５】前記吹出口は、縦長状としたことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の空気清浄装置。
6. 【請求項６】前記吸込口は、前記パネル正面略全体に縦
   長状に形成したものであることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の空気清浄装置。