JPH0619663B2 - 保守管理支援装置 - Google Patents

保守管理支援装置

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JPH0619663B2
JPH0619663B2 JP60265116A JP26511685A JPH0619663B2 JP H0619663 B2 JPH0619663 B2 JP H0619663B2 JP 60265116 A JP60265116 A JP 60265116A JP 26511685 A JP26511685 A JP 26511685A JP H0619663 B2 JPH0619663 B2 JP H0619663B2
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靖雄 西沢
隆雄 佐藤
祥彦 柴田
博士 氏田
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、保守管理支援装置に係り、特に、プラントに
おける点検または修理を行なう補修作業を支援するのに
好適な保守管理支援装置に関するものである。
〔従来技術〕
化学プラント,発電プラント等のプラントを運用,管理
するには、通常の運転操作の他に、プラント内の系統,
機器の点検,修理,試験等を計画的に、効率よく実施す
る必要がある。
原子力発電プラントをはじめとする大規模プラントは、
構成が複雑であり、多数の系統,機器を含む。そのた
め、保修作業の種類,内容が多岐にわたり、プラント内
の多くの系統,場所で多くの作業を並行して実施するこ
とが多い。
特に、原子力発電プラントにおいては絶対安全を確保す
るために厳重な安全機構を設けると共に厳重な保守管理
基準を定めているため、実際問題として原子炉の運転停
止に至るような重大事故の発生は極めて稀である。一
方、機器の点検,補修,試験などの保修作業量が膨大で
あり、しかも作業頻度が高い。
複数の保修作業を同時並行的に実施するためには、それ
らの作業がたがいに悪影響を及ぼさないかどうか、言い
かえれば、たがいに干渉しないかどうかを、事前に十分
チエツクする必要がある。それには個々の作業にともな
う操作(たとえば電源の投入、弁の開閉操作等)が他の
作業の設定条件(たとえば、装置の電源を切り、停止状
態で作業すること、あるいは配管の弁を閉鎖し、他系統
と分離して作業すること、等)を侵さないかどうかを詳
細に調べる必要がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
複数の保修作業が同時に行われる場合(開始,終了が同
時でなくても、時間的に重なる場合)、或る特定個所の
保修をしようとする場合、まず、保修作業に伴う操作の
影響がプラント内のどの系統,機器に及ぶかを判定しな
ければならない。
こうした要請に対応する技術としては特開昭58−172701
号が公知である。
上記の公知技術(プラントの運転ガイダンス方法)にお
いては、異常,事故等による事象の波及を原因結果樹木
(CCT)で記述する方法をとつている。この方法は、
あらかじめ特定した事象について、事象波及の経路,順
序をすべて事前に組み立てておくものである。しかし、
保修作業の場合には、対象とする機器,系統,作業内容
が多岐にわたるので、操作による影響の波及をあらかじ
め記述しておくことは不可能に近い。
一般には当直長,当直主任等の上級運転者がプラントの
系統,機器の運転状態、作業内容,作業時間帯等から、
作業間の干渉の有無を判断し、干渉のない場合に作業許
可を与えている。しかし、これには大量の情報管理を必
要とし、かつ判断の内容が複雑であるため、正確な判断
を下すことが容易でない場合が多い。さらに、多数の作
業に関する文書の管理に要する労力も大きく、かつ当直
間の引継ぎ内容も複雑になる。
本発明の目的は、複雑の補修作業を実施した場合の相互
の干渉を容易にチェックでき保守対象装置の保守管理を
効果的に支援できる保守管理支援装置を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成できる本発明の特徴は、複数の機器をそ
れぞれ含む複数の系統を有する保守対象装置の保守管理
を支援する保守管理支援装置において、前記系統及び機
器の接続関係を示す接続情報を記憶する記憶手段と、点
検または修理を行なう補修作業の対象となる第1の前記
機器と他の補修作業の対象である第2の前記機器との間
が、流体の供給可能な状態、または電気的に接続されて
いる状態にあるかを、前記接続情報及び前記保守対象装
置からの検出情報に基づいて判定する手段と、前記補修
作業の実施によって波及する影響の情報を提案するルー
ルを記憶する手段と、前記ルールを用いて、前記第1機
器に対する前記補修作業と前記第2機器に対する前記補
修作業との干渉をチェックする手段と、前記干渉チェッ
クの結果を表示する手段とを備えたことにある。
〔作 用〕
点検または修理を行なう補修作業の対象となる第1の機
器と他の補修作業の対象である第2の機器との間が、流
体の供給可能な状態、または電気的に接続されている状
態にあるかを、系統及び機器の接続関係を示す接続情報
及び保守対象装置からの検出情報に基づいて判定するの
で、第1機器と第2機器との間が、流体の供給可能な状
態、または電気的に接続されている状態にあることを容
易に判定できる。第1機器と第2機器との間が、流体の
供給可能な状態、または電気的に接続されている状態に
ないときは、第1機器に対する補修作業と第2機器に対
する補修作業との干渉がなく、これらの補修作業を並行
して行うことができる。更に、第1機器と第2機器との
間が、流体の供給可能な状態、または電気的に接続され
ている状態にあるとき、補修作業の実施によって波及す
る影響の情報を規定するルールを用いて、第1機器に対
する補修作業と第2機器に対する補修作業との干渉をチ
ェックするので、第1機器と第2機器との間が、流体の
供給可能な状態、または電気的に接続されている状態に
あるときでも第1機器に対する補修作業と第2機器に対
する補修作業との干渉の有無を容易にチェックでき、第
1機器に対する補修作業と第2機器に対する補修作業と
の並行作業の可否を容易に知ることができる。
〔実施例〕
第1図は、本発明の好適な一実施例である保守管理支援
装置を示すものある。
第1図において、1は入力装置、2は記憶装置、3は表
示装置、4は記憶部、5は接続状態判定部、6は干渉有
無判定部、7は表示データ編集部、8は記憶部、9はプ
ラント、10は計算機処理装置である。
いま、或る特定個所について保修作業を行うものとす
る。この場合、作業着手に先立つて入力装置1から、当
該作業内容のデータ、及びプラントの状態を表わすデー
タを入力する。
記憶装置2には、すでに進行中の作業および実施予定の
作業の内容データ、標準作業内容データ、プラント内の
系統,機器の接続情報データ、影響波及情報データ,表
示画面データおよび処理に必要なプログラムを格納して
ある。接続状態判定部5は、いま着手しようとしている
作業(当該作業と呼ぶ)と、既に進行中、および、実施
予定の作業の対象機器が接続しているかどうかを判定す
る。干渉有無判定部6は作業間の干渉の有無を判定す
る。表示データ編集部7は表示データを編集し、表示装
置3に出力する。記憶部8はプラント9から取り込んだ
プラント状態データを記憶する。
以下、作業干渉の具体例を示し、ついで本発明の方法お
よび装置により、作業の干渉の有無を判定し、結果を出
力する手順を示す。
第2図および第3図に沸騰水型原子炉(BWR)の制御
棒駆動機構(CRD)の駆動水圧系系統図を示す。駆動
水は復水貯蔵タンクから供給され、サクシヨンフイルタ
21、駆動水ポンプ22、駆動水加熱器23等を経て図
の矢印の方向に流れ、制御棒駆動機構に供給され、制御
棒を駆動する。
CRD駆動水圧系は、第2図に示したように、A(上
段),B(下段)2系統に分かれている。通常は弁閉
鎖,ポンプ停止等によりB系統は停止し、A系統のみを
用いて運転する。第2図および第3図には、一定出力運
転時の弁の開閉状態を白(開),黒(閉)で区別して表
示した。
駆動水の一部は、駆動水フイルタ24の出口で取り出さ
れ、図のより、第4図の再循環系(PLR)に供給さ
れる。この水は、再循環ポンプのシール水として使用す
る。
いま、第2図における、A系統のサクシヨンフイルタ2
1を交換する作業を例にとる。原子炉は一定出力運転状
態にあるとする。サクシヨンフイルタ21の交換作業の
手順はつぎの通りである。
(1)サクシヨンフイルタBの入口弁27および出口弁2
8を閉から開にする。
(2)サクシヨンフイルタAの入口弁25および出口弁2
6を開から閉にする。
(3)サクシヨンフイルタAを交換する。
(4)サクシヨンフイルタAの入口弁25および出口弁2
6を閉から開にする。
(5)サクシヨンフイルタBの入口弁27および出口弁2
8を開から閉にする。
もし、このフイルタ交換作業を単独で行う場合すなわ
ち、他の作業が行われていない場合には、上記(1)〜(5)
に従つてフイルタを交換すればよく、問題はない。
しかし、このフイルタ交換作業を実行しようとする時
に、第4図についてつぎに述べる再循環ポンプシール水
の流量計の点検作業が行われていると、前述のフイルタ
の交換作業が、上記流量計の点検作業に干渉する。
第4図は再循環系の概略図である。原子炉41の冷却水
は、再循環ポンプ42を用いて強制的に循環させる。4
6はポンプモータである。再循環ポンプシール水は、前
述したようにCRD駆動水圧系から取り出され、第4図
のから再循環系に流入し、格納容器(PCV)43内
の再循環ポンプシール部44に供給される。シール水の
配管には、流量計45が取り付けられている。いま、何
らかの理由で流量計45の指示に変動が生じたため、点
検作業を行つていたとする。この場合、点検作業中は、
作業の設定条件として、シール水の流量を一定に保たな
ければならない。そうしなければ、流量計の指示が変動
しても、それが流量計の故障によるものか、実際の流量
変動によるものかを判定できない。
もし、流量計45の点検作業中に、先に説明したCRD
系のサクシヨンフイルタ交換作業を行うと、フイルタの
入口弁,出口弁の開閉操作にともなつてCRD駆動水流
量に一時的な変動が生じる。この変動は再循環ポンプシ
ール水の流量変動を、したがつて流量計45の指示の変
動をもたらす。すなわち、CRDサクシヨンフイルタの
交換作業は再循環ポンプシール水流量計の点検作業に干
渉する。本実施例において干渉するとは、作業条件を乱
すというほどの意味である。
上記の例は、干渉の内容は比較的単純であるが、2つの
作業が、別系統の機器を対象としていること、および機
器の設置場所が遠く離れていることにより、たがいに無
関係な作業であると判断してしまいやすい例である。第
5図に原子炉建屋断面図を示す。CRD駆動水圧系は、
場所51に設置されている。また再循環ポンプは格納容
器43内の場所52に設置されており、両者は遠く離れ
ている。
つぎに本実施例を用いて、上に述べた2つの作業が干渉
することを判定し、結果を出力する手順を示す。
第6図に本実施例で行う処理の全体フローを示す。入力
は次掲の第1表に示す各データである。
第1表に示す入力データのうち、No.2,No.3,No.
4,No.5,No.7は、第1図に示した記憶装置2内に、
第7図にように格納する。第7図は記憶装置2の内部構
成図であり、71は進行中・実施予定作業内容データ格
納メモリ、72は標準作業内容データ格納メモリ、73
は接続情報データ格納メモリ、74は影響波及情報デー
タ格納メモリ、75は表示画面データ格納メモリ、76
は処理プログラム格納メモリである。
つぎに、第6図に沿つて処理の内容を示す。
まず入力装置1から当該作業の内容を入力する。作業内
容は、作業名,対象系統名,対象機器名,作業時間帯,
作業条件,作業手順等である。詳細内容は後述する。当
該作業が定例試験等の場合には、作業内容はあらかじめ
決つているので、標準作業として、内容データを第7図
のメモリ72に格納しておき、これを呼び出して使用す
ればよい(ただし作業時間帯はその都度指定する)。
作業内容の入力が終ると、つぎに表示画面を編集し、当
該作業内容データおよび当該作業系統図を表示する。第
8図に画面表示のフローを示す。第9図は表示画面の例
である。第9図において、91は保修作業内容表示部、
92は系統図表示部、93は関連作業表示部、94は作
業可否判定結果表示部、95は表示装置画面である。表
示装置としてはCRT,大型スクリーン等を使用する
が、プリンタ等を用いて文書表示してもよい。第9図
の、各表示部の枠および見出しは固定画面であり、 あらかじめ準備し、第7図のメモリ75に格納しておい
たものをそのまま表示する。表示部91には先に入力し
た作業内容データを表示する。また表示部92には当該
作業の系統図を表示するが、これは、あらかじめ準備し
た画面のうち、必要なものを入力装置1より指定して表
示する。系統図の画面データは第10図および第11図
のように階層構造化して、第7図のメモリ75に格納し
ておく。第10図はプラント全体および主要系統の画面
番号と詳細構造データの所在をフレーム形式で示したも
のである。制御棒駆動系を例にとつて説明すると、系統
全体に関する画面はFIG−6であり、詳細構造はCR
D−1という名称のフレームに格納していることを示
す。第11図がフレームCRD−1である。このフレー
ムは制御棒駆動系をいくつかに分割した各部分の画面番
号と、各部分の詳細構造を格納するフレームの名を示し
ている。第9図の表示部92には、この第11図のサク
シヨンフイルタ部の画面FIG−61を指定したものと
して系統図を示した。即ち、第9図の例においてはその
系統図表示部92に、第2図に示したサクシヨンフイル
タ21付近が表示されている。
第9図に示した分岐点yおよび合流点yの意味につ
いては後述する。なお、この時点では第9図の関連作業
表示部93および作業可否判定結果表示部94は空欄と
しておき、以下の処理を実行した後、追加表示する。
基本画面の表示が終ると、つぎに進行中作業および実施
予定作業の内容データ,接続情報データを記憶装置2か
ら取込む。
当該作業が他の作業と干渉するかどうかを判定するた
め、まず時間帯が重複しているかどうかをチエツクす
る。時間帯が重複しない作業については干渉の判定は不
要である。
ついで、当該作業と、他の進行中・実施予定作業の対象
機器がたがいに接続されているかどうかを判定し、接続
されている場合には、作業にともなう操作の影響が他の
作業の作業条件を侵すかどうか、すなわち作業がたがい
に干渉するかどうかを判定し、判定結果を先に第9図に
示した画面の結果表示部94に追加表示する。接続状況
の判定方法および干渉有無の判定方法は後述する。この
プロセスを、進行中,実施予定の全作業について繰り返
せば、当該作業が他の作業と干渉せずに実施可能かどう
かを判定できる。
つぎに、接続状態判定方法および干渉有無判定方法を、
先に例をあげたCRDサクシヨンフイルタ交換作業と、
再循環ポンプシール水の流量計の点検作業との場合につ
いて説明する。
以下の説明では、先に第2図,第3図および第4図で説
明したCRD駆動水圧系,再循環系の各機器に、第12
図および第13図に示すように、V−1,F−1等の機
器名称を付す。また、駆動水の分岐点,合流点にy
等の名称を付す。第12図においては、再循環系の
流量計45および再循環ポンプシール部44にも、R−
1,R−2の名称を付して示した。
第14図に接続状態判定のフローを示す。図中の各処理
ブロツクには左肩に のように番号をつけて引用する。
まず において、接続状態判定の始点と終点とを設定する。始
点,終点は各作業の中で操作される機器、又は点検対象
機器である。作業内容データは第15図のように表現す
る。第15図はCRDサクシヨンフイルタ交換作業の内
容をフレーム表現したものである。第15図の手順(1)
に示したように、最初の操作はV−3開である。いまの
場合、V−3を始点Xとする。再循環系ポンプシール水
流量計点検作業についても、同様に作業内容をフレーム
表現しておく。この作業の対象機器は流量計であり、第
12図のR−1を終点Yとする。
以下、機器,系統の接続リストを辿つて始点Xと終点Y
の接続状態を判定する。接続リストは第16図に示すよ
うに、分岐,合流点y,y等および機器V−1,F
−1等をカツコでくくつた記号の列で表わす。第16図
はCRD駆動水圧系の構成を示すフレーム(接続情報デ
ータ)であり、外部入力,外部出力,系統内の機器の種
別,接続関係等,系統に関する接続情報データを示すも
のであり、接続情報データ格納メモリ73(第7図)に
格納する。
機器,系統の接続関係の表現法を第17図に示す。第1
7図は、接続関係を直列,分岐,合流およびループに区
分して、接続リストの表現法を示したものである。機
器,系統の接続関係は、上記4種類ですべて表現でき
る。ただし、分岐,合流は流体,電気信号等の流れの方
向を含んだ関係である。機器の物理的な結合のみを表わ
す場合は、両者を一括して分岐として扱つてもよい。ま
た、第17図の例では、分岐点,合流点は機器の外側
(配管,配線等)にあるものと想定したが、対象機器に
よつては、機器自身が分岐,合流点となる場合(例えば
3方弁,2入力1出力の制御器等)もある。
以下、第14図の1番外側のループのうち、下流側の場
合を例にとり説明する。
第14図の では、接続状態判定の初期リストlを作成する。また では初期リストlに直接接続しうるリストの範囲、す
なわち第1接続リストの範囲内で始点XとYが接続して
いるかどうかを確認する。以下、第18図を用いて の処理の具体的内容を示す。
第18図において、まず9により、始点Xを含む接続リ
ストlを選択する。いまの場合、始点はV−3であ
り、これを含む接続リストは第16図に示した(y
V−3 F−2 V−4 yである。
処理 では始点V−3よりも上流側の要素を削除する。その結
果、接続リストは(V−3 F−2 V−4 y)と
なる。
処理 では上記リストに含まれる機器の状態データを取り込
む。機器の状態は弁の開閉,ポンプの動作,停止等の情
報として、流体,電気信号の流れがその機器で断ち切ら
れていないかどうかの判定に使用する。以下の説明では
閉状態の弁,停止しているポンプ等,流体,電気信号の
流れを断ち切る機器を停止機器と呼ぶ。機器状態はプラ
ントデータ取込装置から取り込むが、計測器が設置され
ていない機器、又は計測器の信号を計算機に取り込んで
いない機器については、第1図に示した入力装置1によ
り手動で入力する。弁の閉,ポンプ停止等は計測したデ
ータから直接判定する以外に、他の計測データから間接
的にも判定できる。間接的判定の例を、第19図を用い
て説明する。第19図において191,192,193
は弁を示す。各弁の開閉状態は直接は検出できないが、
図に示した位置に流量計194,195,196が設置
されており、流量計194,196で流体の流れが観測
され、流量計195では観測されなかつたとする。この
場合、流体は図に破線で示した矢印の方向又はその逆方
向に流れており、弁192は閉であることを確認でき
る。それは、もし弁192が開であるならば、流量計1
95において流体の流れが観測されなければならないか
らである。
処理 ではリストlが終点Yを含むかどうかを判定する。今
の場合、リストlは終点を含まないので、処理は に移る。
もしリストlが終点Yを含む場合には、 により、始点Xと終点Yの間に停止機器があるかどうか
を判定し、 によつてYより下流側の要素を削除してて接続判定は完
了する。この時、リストの第1要素が始点、最終要素が
終点となる。すなわち、停止機器がない場合には、Xと
Yは接続されているという結論を得る。逆の場合にはX
とYは接続されていないという結論を得る。
処理 でも同様に停止機器の有無を判定する。今の場合、始点
であるV−3は、これから操作する機器であるため、判
定の対象外とするが、この他のV−4が閉であり、停止
機器であるので、処理は本第18図のに示した如く第
14図の に飛ぶ。
処理 では第1の操作についての判定が完了したので、第2の
操操に移り、処理 に戻る。
第2の操作は、第15図の手順(2)に示されているよう
にV−4開である。この場合には、 までの処理は、第1の操作の場合と同様である。処理 で選択されるリストは、第1の操作の場合と同一の(y
V−3 F−2 V−4 y)であるが、処理 の段階で(V−4 y)となる。この結果、 の判定では、リストが始点であるV−4以外に停止機器
を含まないので、判定結果はNoとなる。
ここで処理は第14図の4に移る。4では上で得られた
リスト を初期リストとして、 以下の処理を行う。処理 の内容を第20図に示す。処理内容は第18図の場合と
ほぼ同様であるので、次掲の第2表に までの処理ブロツクでの出力のみを示す。
第2表に示した処理の結果、リスト(V−4 y
−5 P−1 V−6 y)が得られ、弁V−4が第
12図の合流・分岐点yまで接続していることが分
る。
ここで処理は第14図に戻る。
処理 では、上記したリストが残つているので、判定結果はY
esとなり、処理 に戻る。
以下同様に手順を繰り返せば弁V−3が第12図の合流
・分岐点yを経て、終点R−1に接続していることを
確認でき、接続判定処理は完了する。最後に得られるリ
ストは(V−4 y V−5…中略…y R−1)
である。
上記の例では、第2番目の操作で判定処理は完了した
が、保修作業に含まれる全操作(処理 の対象機器について、上流側および下流側(処理 について上記と同様の処理を繰り返すことにより、保修
作業の対象機器間の接続状態を判定できる。接続ルート
を順次辿ると、つぎのいずれかの状態に必ず該当する。
(1)′接続有り(目標点到達)。
(2)′開放端に至る(行先なし)。
(3)′停止機器に至る(同上)。
(4)′同じ場所に戻る(ループ)。
(4)′の場合には、無限ループを防止する処理が必要で
ある。本実施例では、第20図の処理 により無限ループを防止した。
以上で接続状態の判定を終了した。つぎに、第6図のフ
ローに戻り、干渉有無の判定法を示す。
第21図に干渉有無判定のフローを示す。第21図のフ
ローでは、まず処理 により操作の(直接の)影響データを選択する。今の場
合、始点Xは弁V−4であり、このV−4開操作の影響
は、第15図に示したように、(流量y変動)および
(流量y変動)の2つである。本実施例では操作の影
響を、操作する機器にもつとも近い分岐・合流点への影
響として記述するものとした。
ついで処理 で、終点Yに関する作業の設定条件を選択する。今の場
合、Yは再循環ポンプシール水の流量計R−1であり、
作業条件は「シール水流量が一定であること」である。
ここでは、この設定条件を、禁止条件、すなわち否定命
題として、R−1にもつとも近い分岐合流点yで、次
のように表現する。
(禁止(流量y変動)) 上記の条件は、シール水流量計の点検作業の内容データ
として、第7図のメモリ71に格納しておく。
処理 では、影響波及情報データを第7図のメモリ74から取
り込む。影響波及データの内容は後述する。
処理 の分岐の意味は次の通りである。すなわち、接続リスト
に分岐・合流点がない場合には、作業Aの影響、作業B
の条件とも、同一の分岐・合流点で表わされていること
になるので、接続ルートを辿つて影響を波及される必要
はなく、直接比較できる。また、分岐・合流点がただ1
個の場合には、その分岐・合流点で作業Aの影響と、作
業Bの条件を直接比較できる。
処理 では分岐・合流点を選択する。今の場合、Zとしてy
が、またZとしてはyが選択される。
処理 では、上記のy,yの接続を次の命題に表現する。
(接続y) 処理 では影響波及データにもとづき、作業Aの影響を波及さ
せ、結果を命題表現するが、その方法を第22図を用い
て説明する。
第22図には上記した処理 の結果を用いて、作業Aの影響が波及するプロセスを示
した。影響波及データは図に示したように、原因と結果
の関係を示すif−then形式の規則(ルール)として表
現した。第22図に示した規則の意味はつぎの通りであ
る。
「もし、場所$Xの流量に影響$Zが生じ、かつ場所$
Xが場所$Yに接続しているならば、場所$Yの流量に
影響$Zが波及する」 記号$を付した$X,$Z等は、任意の文字列が入り得
る。第22図の左側の命題と、中央の規則のパターンと
を照合することにより、影響波及結果は(流量y
動)となる。
第21図に戻つて処理 を実行する。先に述べたように作業Bの設定条件は次の
通りである。
(禁止(流量y変動)) この禁止条件と、上で得られた永久波及結果とを比較す
れば、作業Aの影響が作業Bの禁止条件に一致している
こと、すなわち作業Aが作業Bに干渉することを結論で
きる。
以上で干渉の有無を判定できた。第6図のフローに戻る
と、次の処理は判定結果の追加表示である。すなわち、
第9図の表示部93および94に、関連作業および作業
可否判定結果を表示することである。今の場合、関連作
業は再循環ポンプシール水の流量計点検であるので、表
示部93にこの作業名と時間帯とを表示する。また表示
部94にはCRDサクシヨンフイルタ交換作業の可否を
判定理由とともに表示する。第23図および第24図
に、表示部93および94の表示内容を示す。第23図
および第24図の表示内容はすべて上記した処理の過程
で得られるものである。なお、第24図のyがどの場
所であるかは、第9図の表示部92の画面を再循環系に
切り替えることにより確認できる。
第23図および第24図の内容は、第9図の表示画面に
追加表示されるので、運転員はこの画面から当該作業の
実施可否を、作業内容,系統図等とともに一目で把握す
ることができる。
なお、前述した実施例においては、プラント機器状態デ
ータの入力方法として、自動および手動の併用を想定し
たが、計装系および計算機処理装置を高度化し、全機器
状態を計算機に取り込むことができれば、本実施例の装
置を、作業内容データを入力するか、又はあらかじめ記
憶装置に格納した作業名を指定するのみで、作業可否を
判定し、結果を表示させるようにすることが可能であ
る。
本実施例は、前述の第17図の説明で電気信号について
言及したように、電気信号が流れる系統を有する装置に
対する保守管理支援に対しても同様に適用できる。この
場合は、点検または修理を行なう補修作業の対象となる
第1の機器との他の補修作業の対象である第2の機器と
の間が電気的に接続されている状態にある場合であって
も、第1機器に対する補修作業と第2機器に対する補修
作業との干渉の有無を容易にチェックでき、第1機器に
対する補修作業と第2機器に対する補修作業との並行作
業の可否を容易に知ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、点検または修理を行なう補修作業の対
象となる第1の機器と補修作業の対象である第2の機器
との間が、流体の供給可能な状態、または電気的に接続
されている状態にある場合であっても、第1機器に対す
る補修作業と第2機器に対する補修作業との干渉の有無
を容易にチェックでき、第1機器に対する補修作業と第
2機器に対する補修作業との並行作業の可否を容易に知
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示すシステム構成図、
第2図および第3図は沸騰水型原子炉における制御棒駆
動機構の駆動水圧系系統図、第4図は再循環系の概略
図、第5図は原子炉建屋断面図、第6図は本発明の方法
に関する処理の全体を示すフローチヤート、第7図は記
憶装置の内部構成図、第8図は画面表示のフローチヤー
ト、第9図は表示画面の例図、第10図および第11図
は表示画面データの構成を示す説明図、第12図および
第13図は機器の名称を示す説明図、第14図は接続状
況判定のフローチヤート、第15図は作業内容データの
構成を示す説明図、第16図は系統の構成を示す説明
図、第17図は接続関係の表現法を示す説明図、第18
図は接続状況判定処理の一部を示すフローチヤート、第
19図は機器停止判定法の一例を示す説明図、第20図
は接続状況判定処理の一部を示すフローチヤート、第2
1図は干渉有無判定のフローチヤート、第22図は影響
波及状況の説明図、第23図および第24図は表示画面
の部分図である。 21……サクシヨンフイルタ、22……駆動水ポンプ、
23……駆動水加熱器、24……駆動水フイルタ、25
……入口弁、26……出口弁、27……入口弁、28…
…出口弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の機器をそれぞれ含む複数の系統を有
    する保守対象装置の保守管理を支援する保守管理支援装
    置において、前記系統及び機器の接続関係を示す接続情
    報を記憶する記憶手段と、点検または修理を行なう補修
    作業の対象となる第1の前記機器と他の補修作業の対象
    である第2の前記機器との間が、流体の供給可能な状
    態、または電気的に接続されている状態にあることを、
    前記接続情報及び前記保守対象装置からの検出情報に基
    づいて判定する手段と、前記補修作業の実施によって波
    及する影響の情報を規定するルールを記憶する手段と、
    前記ルールを用いて、前記第1機器に対する前記補修作
    業と前記第2機器に対する前記補修作業との干渉をチェ
    ックする手段と、前記チェックの結果を表示する手段と
    を備えたことを特徴とする保守管理支援装置。
JP60265116A 1985-11-27 1985-11-27 保守管理支援装置 Expired - Lifetime JPH0619663B2 (ja)

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