JPH06196361A - フィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

フィルムコンデンサの製造方法

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JPH06196361A
JPH06196361A JP34695192A JP34695192A JPH06196361A JP H06196361 A JPH06196361 A JP H06196361A JP 34695192 A JP34695192 A JP 34695192A JP 34695192 A JP34695192 A JP 34695192A JP H06196361 A JPH06196361 A JP H06196361A
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JP
Japan
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film
insulating resin
element body
capacitor
winding
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Pending
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JP34695192A
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English (en)
Inventor
Kenji Kawabata
健司 川端
Hiroshi Hachinohe
啓 八戸
Satoru Tanaka
覚 田中
Hiroyuki Yamada
浩幸 山田
Toshiya Oshima
敏也 大嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺状誘電体フィルムの巻回に先立ち絶縁性
樹脂を塗りこむ工程を備えるフィルムコンデンサの製造
方法であって、得られたコンデンサ素子本体内の絶縁性
樹脂中のボイドを効果的に低減し得る方法を提供する。 【構成】 金属膜を有する複数の長尺状誘電体フィルム
の一面に絶縁性樹脂を塗布し、しかる後複数の誘電体フ
ィルムを重ね合わせて巻回してコンデンサ素子本体9を
得、巻回により素子本体9の両端面にはみ出した絶縁性
樹脂10a,10bにより素子本体9の両端面を被覆
し、しかる後、減圧下において絶縁性樹脂を脱泡処理
し、さらに絶縁性樹脂を硬化させる、フィルムコンデン
サの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長尺状の誘電体フィル
ムを巻回して得られるフィルムコンデンサの製造方法に
関し、特に、誘電体フィルム間に樹脂を介在させてなる
高圧用途に適したフィルムコンデンサの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のフィルムコンデンサの製造は、金
属膜を有する複数枚の誘電体フィルムを重ね合わせて巻
回して素子本体を形成することにより行われている。ま
た、外部との電気的接続のために、上記金属膜からは該
金属膜に電気的に接続された端子が、素子本体の一方端
面もしくは両端面から引き出されている。
【0003】ところで、たとえばフライバックトランス
等に用いられる高圧用のフィルムコンデンサでは、耐圧
及び耐湿性を改善するために低粘度の溶融状態にある絶
縁性樹脂を巻回されている誘電体フィルム間に含浸させ
た構造のものが用いられている。もっとも、巻回後に絶
縁性樹脂を含浸させる方法では、巻回体の幅方向中央部
まで樹脂が充分に含浸され難いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点を解決す
るために、いまだ公知ではないが、特願平3−1667
39号では、巻回前の誘電体フィルム上に樹脂吐出ノズ
ルから絶縁性樹脂を吐出して誘電体フィルムに塗り込
み、しかる後巻回する方法が提案されている。ここで
は、巻回に先立ち樹脂が誘電体表面に塗布されるため、
巻回により得られた素子本体の幅方向中央部にまで確実
に絶縁性樹脂が進入され得る。
【0005】従って、上記方法によれば、巻回体内にお
いて誘電体フィルム間に確実に絶縁性樹脂を介在させる
ことができる。
【0006】しかしながら、塗布される絶縁性樹脂で
は、巻回後に長時間放置したとしても、塗布段階で巻き
こまれたエアーによるボイドが抜けきらず、その結果、
耐コロナ特性及び高温負荷寿命特性が充分でないという
問題があった。すなわち、絶縁性樹脂は、塗布に先立
ち、予め真空脱泡処理されているのが普通である。しか
しながら、真空脱泡処理により完全に脱泡したとして
も、ノズルから吐出する際に、あるいは誘電体フィルム
間に挟みこまれる際に空気が巻き込まれることを防止す
ることができなかった。その結果、巻回後に長時間放置
したとしても、絶縁性樹脂から完全にボイドをなくすこ
とはできなかった。
【0007】本発明の目的は、誘電体フィルムの巻回に
先立ち樹脂を塗布する工程を備えるフィルムコンデンサ
の製造方法において、巻回後に素子本体内の絶縁性樹脂
からボイドを確実に除去することを可能とする工程を備
えたフィルムコンデンサの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属膜を有す
る一対の誘電体フィルムを少なくとも重ね合わせて巻回
し、コンデンサの素子本体を形成し、上記金属膜に電気
的に導通する端子を上記素子本体の端面にそれぞれ引き
出してなるフィルムコンデンサの製造方法であって、上
記誘電体フィルムを重ね合わせて巻回する前に各誘電体
フィルムに絶縁性樹脂を塗布した後、該誘電体フィルム
を重ね合わせて巻回し、巻回により素子本体の両端面上
に絶縁性樹脂をはみ出させ、しかる後得られたコンデン
サの素子本体を減圧下に放置する各工程を備えるフィル
ムコンデンサの製造方法である。
【0009】
【作用】本発明のフィルムコンデンサの製造方法では、
誘電体フィルムの巻回後、減圧下において素子本体が放
置されるため、絶縁性樹脂内に噛みこまれている空気が
取り除かれる。従って、誘電体フィルム間に介在されて
いる絶縁性樹脂内のボイドの数を著しく低減することが
できる。
【0010】
【実施例の説明】以下、本発明の実施例を説明すること
により、本発明を明らかにする。図2は、本発明の一実
施例において、複数枚の誘電体フィルムに絶縁性樹脂を
塗布し重ね合わせて巻回する工程を説明するための模式
的側面図である。
【0011】まず、長尺状の誘電体フィルムが巻回され
た複数のフィルムボビン1,2を用意する。フィルムボ
ビン1には、下面に金属膜が形成された長尺状の誘電体
フィルムが巻回されており、他方、フィルムボビン2に
は、金属膜を有しない長尺状の誘電体フィルムが巻回さ
れている。
【0012】次に、複数のフィルムボビン1,2から長
尺状の誘電体フィルム3,4を、それぞれ、図示の矢印
1 方向に送り出す。この場合、誘電体フィルム3の下
面には金属膜が形成されており、誘電体フィルム4の下
面には金属膜は形成されていない。
【0013】上記誘電体フィルム3,4は、ポリエチレ
ンテレフタレート等の可撓性を有する適宜の誘電体フィ
ルムにより構成される。また、金属膜は、コンデンサを
構成するための電極となるものであり、AlあるいはZ
nなどの金属を蒸着等の薄膜形成法に従って付与するこ
とにより形成されている。
【0014】誘電体フィルム3,4の上面には、図示の
樹脂吐出ノズル5から低粘度の絶縁性樹脂が吐出され
る。樹脂吐出ノズル5から吐出される低粘度の絶縁性樹
脂としては、たとえば、エポキシ樹脂が用いられるが、
巻回後のフィルムコンデンサに充分な耐圧特性を与え得
るものであれば、任意の絶縁性樹脂を用いることができ
る。もっとも、樹脂吐出ノズル5から吐出し、後述のよ
うにエアーに起因するボイドを完全になくすには、比較
的低粘度、例えば1000cp(25℃)以下の粘度の
絶縁性樹脂を吐出することが望ましい。
【0015】上面に絶縁性樹脂が塗布された誘電体フィ
ルム3,4は、フィルム支持ローラ6を経てフィルム支
持ローラ7の下側に集められて重ね合わされる。しかる
後、巻き取りロール8において、矢印A2 方向に巻回さ
れ、それによってコンデンサ素子本体9が構成される。
【0016】また、上記絶縁性樹脂は比較的低粘度であ
るため、この巻回により余分な絶縁性樹脂が素子本体9
の端面にはみ出され、はみ出した絶縁性樹脂が素子本体
の端面を覆うことになる。
【0017】上記各工程を得ることにより、図3に示す
ように、素子本体9の両端面に絶縁性樹脂層10a,1
0bが形成されたフィルムコンデンサ11が得られる。
なお、12a,12bは外部との接続のための端子を示
し、巻回に先立ち、あるいは巻回後に、誘電体フィルム
3の下面に形成された金属膜に電気的に接続される。
【0018】ところで、本実施例のフィルムコンデンサ
の製造方法では、図3に示した構造を得た後に絶縁性樹
脂の硬化に先立ち、図1に示すように真空恒温槽21内
において減圧下において放置する。その結果、絶縁性樹
脂内に噛みこまれていたエアーが外部に逃がされること
になり、それによって絶縁性樹脂内のボイドの数を著し
く低減することができる。
【0019】上記真空恒温槽21内における減圧の程度
は、絶縁性樹脂の蒸気圧を下回らない程度の圧力下、た
とえば1〜4torr程度とされる。また、真空恒温槽
21内の温度は、使用する絶縁性樹脂の種類によっても
異なるが、室温程度、通常15〜30℃とされている。
上記のような条件で真空恒温槽21内にフィルムコンデ
ンサ11を配置することにより、絶縁性樹脂内のボイド
を著しく低減することができる。次に、具体的にな実験
例について説明する。
【0020】図2に示した工程を得て絶縁性樹脂が硬化
前のフィルムコンデンサ11を用意し、内部の圧力が4
torr、温度が22±2℃とされた真空恒温槽21内
に放置した。真空恒温槽21内における放置時間を変更
し、しかる後絶縁性樹脂を硬化させた後、各フィルムコ
ンデンサのコロナ放電開始電圧を測定した。結果を表1
に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、2時間以上放置
することにより、すべてのサンプルのコロナ放電開始電
圧が2.5kV以上となることが分かる。
【0023】また、比較のために、図2に示した工程及
び巻回して得られたフィルムコンデンサを常温及び常圧
下に放置し、絶縁性樹脂を硬化させた。このようにして
得られた従来のフィルムコンデンサについて、コロナ放
電開始電圧を測定した。なお、測定個数は10個であ
る。同様に、上記実施例において、2時間以上真空恒温
槽内に放置した後、取り出し、絶縁性樹脂を硬化させた
実施例品10個についても、同様にコロナ放電開始電圧
を測定した。結果を下記の表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように、従来例では、コ
ロナ放電開始電圧が、2.5kVを上回るサンプルは存
在しなかった。これに対して、実施例品では、すべての
サンプルが2.5kV以上のコロナ放電開始電圧値を示
した。
【0026】さらに、上記のようにして用意された従来
例のフィルムコンデンサ10個及び上記実施例のフィル
ムコンデンサ10個につき、直流49kVを100℃の
温度て印加し、高温負荷寿命を測定した。結果を表3に
示す。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、従来例では、1
0個のサンプルのうち、8個が100時間経過しないう
ちに破壊されたのに対し、実施例品では1000時間経
過した時点においても不良品は一つも発生しないことが
分かる。
【0029】なお、上記実験においては、4torrの
減圧下において2時間以上放置することにより脱泡が完
全に行われたが、この減圧の程度及び真空恒温槽内にお
ける放置時間は、使用する絶縁性樹脂の種類、粘度、樹
脂塗り込み方法等によっても変化するため一義的には定
め得ないものである。
【0030】上述した実施例では、素子本体9の両端面
から端子12a,12bが引き出されていたが、一方端
面側から複数の端子が引き出されていてもよい。また、
誘電体フィルムの下面に形成される金属膜の形状及び数
等についても、従来から公知のフィルムコンデンサの種
類に応じて適宜形成することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、誘電体フィルムの巻回
に先立ち樹脂を塗りこみ、巻回した後に樹脂を硬化させ
るに先立ち、減圧下で放置されるため、絶縁性樹脂内の
ボイドが著しく低減される。従って、フィルムコンデン
サの耐コロナ特性及び高温負荷寿命特性を大幅に改善す
ることができる。よって、信頼性に優れた高圧用フィル
ムコンデンサを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において巻回されたフィルムコンデンサ
を真空恒温槽内に配置した状態を示す部分切欠断面図。
【図2】実施例において長尺状誘電体フィルムを重ね合
わせて巻回する工程を説明するための構成図。
【図3】実施例において長尺状の誘電体フィルムを巻回
することにより得られたフィルムコンデンサの構造を示
す正面図。
【符号の説明】
3,4…誘電体フィルム 9…コンデンサ素子本体 11…フィルムコンデンサ 12a,12b…端子 21…真空恒温槽 10a,10b…端面にはみ出した絶縁性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 浩幸 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 大嶋 敏也 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属膜を有する一対の誘電体フィルムを
    少なくとも重ね合わせて巻回し、コンデンサの素子本体
    を形成し、上記金属膜に電気的に導通する端子を上記素
    子本体の端面にそれぞれ引き出してなるフィルムコンデ
    ンサの製造方法であって、 上記誘電体フィルムを重ね合わせて巻回する前に各誘電
    体フィルムに絶縁性樹脂を塗布した後、該誘電体フィル
    ムを重ね合わせて巻回し、巻回により素子本体の両端面
    上に絶縁性樹脂をはみ出させ、しかる後得られたコンデ
    ンサの素子本体を減圧下において放置する各工程を備え
    るフィルムコンデンサの製造方法。
JP34695192A 1992-12-25 1992-12-25 フィルムコンデンサの製造方法 Pending JPH06196361A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017022337A1 (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 株式会社皆藤製作所 巻回装置

Cited By (4)

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US11158465B2 (en) 2015-08-05 2021-10-26 Kaido Manufacturing Co., Ltd. Winder
US11170949B2 (en) 2015-08-05 2021-11-09 Kaido Manufacturing Co., Ltd. Winder

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