JPH06195510A - 文字読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帳票ＯＣＲおよびイメージ・スキャナの２つ
の機能を備えた文字読取装置を提供すること。 【構成】 光学センサ１により読み取られたデータは２
値化回路２ａ，２ｂにおいて、スライス値３ａ，３ｂと
比較される。２値化回路２ａは、例えば、用紙部分を黒
と認識し、用紙以外の部分を白と認識することにより用
紙位置を検出し、また、２値化回路２ｂは、例えば、用
紙に記録された文字等のデータを黒、それ以外の部分を
白と認識することによりデータを検出する。読み取られ
たデータより文字を認識する場合には、２値化回路２ａ
の出力に基づき用紙位置を認識して、２値化回路２ｂの
出力により文字を認識する。２値化回路２ａ，２値化回
路２ｂの出力で、それぞれ、用紙位置およびデータを検
出しているので、同一の装置に帳票ＯＣＲとイメージ・
スキャナとの機能を持たせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は文字読取装置に関し、特
に、本発明は帳票ＯＣＲ機能とイメージ・スキャナ機能
の両方の機能を備えた文字読取装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】文字を読み取って文字認識を行う帳票Ｏ
ＣＲ装置においては、文字を認識するため帳票位置を識
別する必要があり、従来の帳票ＯＣＲ装置においては、
読み取り装置として帳票位置を読み取ることができる読
み取り装置を用いたり、あるいは、マーク等が印刷され
た用紙に文字情報等を記録して読み取っていた。

【０００３】このため、帳票ＯＣＲ装置とイメージ・ス
キャナ装置の読取装置は兼用することができず、それぞ
れ別々の読取装置を用いる必要があった。図７は従来の
帳票ＯＣＲ装置もしくはイメージ・スキャナ装置におけ
る読取装置の構成を示す図であり、同図において、１１
は文字、イメージ等のデータを読み取るＣＣＤ等の光学
センサ、１２は光学センサ１１により読み取られたデー
タを所定のスライス値と比較して、１もしくは０の２値
データに変換する２値化回路、１３は２値化されたデー
タを格納するイメージ・バッファ、１４はイメージ・バ
ッファとプロセッサ１５の間のインタフェースを取るた
めのインタフェース、１５はイメージ・バッファ１３に
格納されたデータを処理するプロセッサ、１６はプログ
ラム、データ等を格納するメモリである。

【０００４】図８は従来の帳票ＯＣＲ装置およびイメー
ジ・スキャナ装置において読み取られたイメージ・デー
タを示す図であり、同図（ａ）は帳票ＯＣＲ装置におい
て読み取られたイメージ・データ、同図（ｂ）はイメー
ジ・スキャナ装置において読み取られたイメージ・デー
タを示す。従来の帳票ＯＣＲ装置においては、帳票を載
置する台が、光学センサで読み取られた際に「黒」とし
て識別される色（例えば、銀白色等）に着色されてお
り、文字データを読み取る際には、図７の２値化回路１
２のスライス値を調整して、図８（ａ）に示すように、
帳票の地色（背景色）を白、帳票以外の部分および帳票
に記録された文字データを黒と識別するようにしてい
た。

【０００５】すなわち、帳票ＯＣＲ装置においては、帳
票以外の部分を黒と認識することにより帳票位置を検出
し、帳票の位置から文字データの記録された位置を検出
して文字データの認識を行っていた。一方、イメージ・
スキャナ装置においては、用紙を載置する台は「白」と
して識別される色に着色されており、イメージ・データ
を読み取る際には、図７の２値化回路１２のスライス値
を調整して、図８（ｂ）に示すように、用紙に記録され
たイメージ・データのみを黒と識別するようにしてい
た。

【０００６】図９は従来のイメージ・スキャナ装置のプ
ロセッサ１５における処理手順を示すフローチャートで
ある。同図において、ステップＳ９１において、ホスト
からの読み取り指示を受けると、ステップＳ９２におい
て、２値化回路１２のスライス値を上記したようにイメ
ージ・データを黒とし識別できる値に設定する。ステッ
プＳ９３において、イメージ・データの読み取りを開始
して、ステップＳ９４において、読み取ったイメージを
出力する。

【０００７】図１０は従来の帳票ＯＣＲ装置のプロセッ
サ１５における処理手順を示すフローチャートである。
同図において、ステップＳ１０１において、ホストから
読み取り指示をうけると、ステップＳ１０２において、
２値化回路１２のスライス値を、上記したように、帳票
以外の部分および文字データを黒と識別できる値に設定
する。ステップＳ１０３において、文字データの読み取
りを開始し、ステップＳ１０４において、読み取った文
字データのイメージからその特徴を抽出して文字の識別
を行う。ステップＳ１０５において、イメージ出力があ
るか否かを判別し、イメージ出力が無い場合には、ステ
ップＳ１０６において認識された文字データを出力す
る。また、イメージ・データの出力がある場合には、ス
テップＳ１０７において認識された文字データとイメー
ジ・データを出力する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の帳票ＯＣＲ装置においては、用紙位置を検出する必要
があるため、同一の読取装置を帳票ＯＣＲ装置およびイ
メージ・スキャナとして使用することはできず、上記し
たようにそれぞれ別の装置を用意してデータを読み取っ
たり、あるいは、データを記録する用紙としてマーク等
が印刷された特殊な用紙を用いる必要があった。

【０００９】本発明は上記した従来技術の欠点を改善す
るためになされたものであって、帳票ＯＣＲ装置および
イメージ・スキャナの２つの機能を備え、マーク等が印
刷された特殊な用紙を用いることなく、文字データ、イ
メージ・データを読み取ることができる文字読取装置を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理ブロ
ック図である。同図において、１は文字、イメージ等の
データを読み取る光学センサ、２ａ，２ｂは光学センサ
１により読み取られたデータを所定のスライス値３ａ，
３ｂと比較して、１もしくは０の２値データに変換する
２値化回路、４は２値化回路２ａ，２ｂの出力を処理
し、文字認識結果、イメージ出力等を出力する処理部で
ある。

【００１１】本発明の請求項１の発明は、上記課題を解
決するため、図１に示すように、用紙に記録されたデー
タを読み取る光学センサ１と、光学センサ１のより読み
取られたデータを所定のスライス値と比較して２値化す
る文字読取装置において、読み取られたデータを第１の
スライス値３ａと比較して２値化する第１の２値化回路
２ａと、読み取られたデータを第２のスライス値３ｂと
比較して２値化する第２の２値化回路２ｂとを設け、第
１のスライス値３ａを第１の所定値に設定して、第１の
２値化回路２ａの出力により用紙の位置を検出するとと
もに、第２のスライス値３ｂを第２の所定値に設定し
て、第２の２値化回路２ｂの出力により用紙に記録され
たデータを検出するようにしたものであり、上記用紙に
記録されたデータより文字を認識する際には、第１の２
値化回路２ａの出力により用紙位置を検出し、検出され
た用紙位置に基づき第２の２値化回路２ｂの出力により
文字を認識する。

【００１２】本発明の請求項２の発明は、請求項１の発
明において、第１の２値化回路２ａの出力を反転して第
２の２値化回路２ｂの出力と合成し、合成信号をＦＡＸ
信号として送信するようにしたものである。

【００１３】

【作用】本発明の請求項１の発明において、光学センサ
１により読み取られたデータは第１および第２の２値化
回路２ａ，２ｂにおいて、第１および第２のスライス値
３ａ，３ｂと比較される。第１の２値化回路２ａは、例
えば、用紙部分を黒と認識し、用紙以外の部分を白と認
識することにより用紙位置を検出し、また、第２の２値
化回路２ｂは、例えば、用紙に記録された文字等のデー
タを黒、それ以外の部分を白と認識することによりデー
タを検出する。

【００１４】処理部４において読み取られたデータより
文字を認識する場合には、第１の２値化回路２ａの出力
に基づき用紙位置を認識して、第２の２値化回路２ｂの
出力により文字を認識する。本発明の請求項１の発明に
おいては、上記のように、スライス値の異なった２個の
２値化回路２ａ，２ｂを設け、第１の２値化回路２ａの
出力で用紙位置を検出し、第２の２値化回路２ｂの出力
で帳票等の用紙に記録されたデータを検出しているの
で、文字を認識する場合には、第１の２値化回路２ａの
出力に基づき用紙位置を認識することができ、同一の装
置に帳票ＯＣＲ装置とイメージ・スキャナとの機能を持
たせることができる。

【００１５】本発明の請求項２の発明においては、請求
項１の発明において、第１の２値化回路２ａの出力を反
転して第２の２値化回路２ｂの出力と合成し、合成信号
をＦＡＸ信号として送信するようにしたので、文字位置
を検出するためのマーク等が印刷された特殊な送信用紙
を用いることなくＯＣＲデータを送信することができ、
帳票設計の自由度が増し、イメージ・スキャナ装置と帳
票ＯＣＲ装置との完全互換が可能となる。

【００１６】

【実施例】図２は本発明の実施例の文字読取装置の構成
を示す図であり、１１はＣＣＤ等の光学センサ、１２ａ
および１２ｂは光学センサ１１により読み取られた文
字、イメージ等のデータを所定のスライス値と比較し
て、１もしくは０の２値データに変換する第１および第
２の２値化回路、１３ａ，１３ｂは２値化されたデータ
を格納する第１および第２のイメージ・バッファ、１４
はイメージ・バッファとプロセッサ１５の間のインタフ
ェースを取るためのインタフェース、１５はイメージ・
バッファ１３ａ，１３ｂに格納されたデータを処理する
プロセッサ、１６はプログラム、データ等を格納するメ
モリである。

【００１７】図３は本発明の実施例の文字読取装置にお
いて読み取られたイメージ・データを示す図であり、同
図（ａ）は第１のイメージ・バッファ１３ａに格納され
たデータ、（ｂ）は第１の２値化回路１２ａのスライス
値（同図）と２値化回路１２ａの出力（同図）、
（ｃ）は第２のイメージ・バッファ１３ｂに格納された
データ、（ｄ）は第２の２値化回路１２ｂのスライス値
（同図）と２値化回路１２ｂの出力（同図）を示し
ている。

【００１８】図３に示すように、本実施例における第１
および第２の２値化回路１２ａ，１２ｂのスライス値
（図３のおよび）は異なった値に設定されており、
第１の２値化回路１２ａのスライス値は帳票等の用紙の
地色（背景色）と帳票等の用紙以外の部分を白と認識
し、用紙に記録された文字等のデータを黒と認識するス
ライス値（図３の）に設定され、また、第２の２値化
回路１２ｂのスライス値は帳票等の用紙の地色（背景
色）と文字等のデータを黒と認識し、帳票等の用紙以外
の部分を白と認識するスライス値（図３の）に設定さ
れている。

【００１９】従って、本実施例の文字読取装置を帳票Ｏ
ＣＲ装置として使用する場合には、第２のイメージ・バ
ッファ１３ｂに格納されたデータから帳票の位置を検出
して第１のイメージ・バッファ１３ａに格納されたデー
タより文字認識を行うことができ、また、本実施例の文
字読取装置をイメージ・バッファとして使用する場合に
は、第１のイメージ・バッファ１３ａに格納されたデー
タを利用することができる。

【００２０】図５は本実施例のプロセッサ１５における
処理手順を示すフローチャートであり、同図により本実
施例における処理を説明する。ステップＳ５１におい
て、ホストからの読み取り指示を受けると、ステップＳ
５２において、文字読み取りがあるか否かを判別し、文
字読み取りがある場合には（帳票ＯＣＲ装置として使用
される場合）、ステップＳ５３において、帳票のデータ
を読み取るために第１の２値化回路１２ａのスライス値
をスライス値１（図３のの値）に設定し、ステップＳ
５４において、帳票位置を検出するため、第２の２値化
回路１２ｂのスライス値をスライス値２（図３のの
値）に設定する。 ステップＳ５５において、読み取り
を開始し、ステップＳ５６において、第２のイメージ・
バッファ１３ｂに格納されたデータより帳票位置を検出
する。ついで、ステップＳ５７において、検出した帳票
位置情報を基にして、第１のイメージ・バッファ１３ａ
に格納された文字のイメージ・データより文字を認識す
る。 ステップＳ５８において、イメージ・データの出
力があるか否か判別し、イメージ・データの出力が有る
場合には、ステップＳ５９において、第１のイメージ・
バッファ１３ａに格納されているイメージ・データと認
識した文字データを出力する。また、イメージ・データ
の出力が無い場合には、ステップＳ６０において認識し
た文字データを出力する。

【００２１】また、ステップＳ５２において、文字読み
取りが無い場合には（イメージ・スキャナ装置として使
用される場合）、ステップＳ６１において、第１の２値
化回路１２ａのスライス値のみをスライス値１（図３の
の値）に設定し、ステップＳ６２において、読み取り
を開始してステップＳ６３において、第１のイメージ・
バッファ１３ａに格納されたイメージ・データを出力す
る。

【００２２】以上のように、本実施例においては、スラ
イス値の異なった２個の２値化回路を設け、一方の２値
化回路の出力で帳票等の用紙位置を検出し、他方の２値
化回路の出力で帳票等の用紙に記録されたデータを検出
しているので、同一の装置に帳票ＯＣＲ装置とイメージ
・スキャナとの機能を持たせることができる。図６は本
発明をＦＡＸ−ＯＣＲ装置に適用した実施例を示す図で
あり、同図において、１１はデータを読み取るＣＣＤ等
の光学センサ、１２ａ，１２ｂは光学センサ１１により
読み取られたイメージ・データを所定のスライス値と比
較して、１もしくは０の２値データに変換する第１およ
び第２の２値化回路、２１は第２の２値化回路１２ｂに
より２値化されたデータを反転する反転回路、２２は第
１の２値化回路１２ａと反転回路２１の出力を合成する
合成回路、２３は合成回路２２の出力を格納するイメー
ジ・バッファであり、イメージ・バッファ２３の出力は
ＦＡＸ信号として出力される。

【００２３】図６において、第１および第２の２値化回
路１２ａ，１２ｂのスライス値は図２に示した実施例と
同様、異なった値に設定されており、第１の２値化回路
１２ａのスライス値は用紙の地色（背景色）と用紙以外
の部分を白と認識し、用紙に記録された文字等のデータ
を黒と認識するスライス値（図３の）に設定され、ま
た、第２の２値化回路１２ｂのスライス値は帳票等の用
紙の地色（背景色）と文字等のデータを黒と認識し、帳
票等の用紙以外の部分を白と認識するスライス値（図３
の）に設定されている。

【００２４】同図において、ＦＡＸにより送信されるデ
ータが光学センサ１１により読み取られると、第１の２
値化回路１２ａは読み取られたデータをスライス値と比
較して２値化し、文字等が記録された部分を黒として識
別する。また第２の２値化回路１２ｂは読み取られたデ
ータをスライス値と比較して２値化し、用紙の地色（背
景色）および文字等のデータを黒として識別する。

【００２５】反転回路２１は第２の２値化回路１２ｂの
出力を反転し、合成回路２２に与える。合成回路２２は
第１の２値化回路１２ａの出力と、反転回路２１の出力
を合成してイメージ・バッファ２３に出力する。したが
って、イメージ・バッファ２３にはデータ部分が黒、用
紙の地色が白、用紙以外の部分（枠部分）が黒として認
識されたイメージ・データが格納される。

【００２６】イメージ・バッファ２３に格納されたイメ
ージ・データはＦＡＸデータとして送信され、ＦＡＸデ
ータの受信側においては、受信したイメージ・データの
枠部分より用紙の位置を検出し、検出された用紙位置に
基づき、送信された文字を識別する。図４は従来のＦＡ
Ｘ−ＯＣＲ装置における送信用紙の一例を示す図であ
り、従来の送信用紙においては、同図に示すように、文
字の記録された位置を検出するためのマーク４２を送信
用紙４１に印刷しておき、上記用紙に送信データを記録
して送信すると、ＦＡＸの受信側においては、上記マー
ク４２により用紙に記録された文字位置を検出して、文
字認識を行っていた。

【００２７】一方、上記実施例においては、送信された
データより用紙の位置を検出することができるので、上
記のようにマーク４２が印刷された特殊な用紙を用いる
必要がなく、帳票設計の自由度が増し、イメージ・スキ
ャナ装置と帳票ＯＣＲ装置との完全互換が可能となる。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明においては、スライス値の異なった２個の２値化
回路を設け、一方の２値化回路の出力で用紙位置を検出
し、他方の２値化回路の出力で帳票等の用紙に記録され
たデータを検出しているので、文字を認識する場合に
は、一方の２値化回路の出力に基づき用紙位置を認識す
ることができ、同一の装置に帳票ＯＣＲ装置とイメージ
・スキャナとの機能を持たせることができる。

【００２９】また、本発明をＦＡＸ−ＯＣＲ装置に適用
し、一方の２値化回路の出力を反転して他方の２値化回
路の出力と合成し、合成信号をＦＡＸ信号として送信す
ることにより、文字位置を検出するためのマーク等が印
刷された特殊な送信用紙を用いることなくＯＣＲデータ
を送信することができ、帳票設計の自由度が増し、イメ
ージ・スキャナ装置と帳票ＯＣＲ装置との完全互換が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理ブロック図である。

【図２】本発明の実施例を示す図である。

【図３】読み取られたイメージ・データを示す図であ
る。

【図４】従来のＦＡＸ−ＯＣＲ装置における送信用紙の
一例を示す図である。

【図５】本発明の実施例における処理手順を示すフロー
チャートである。

【図６】本発明をＦＡＸ−ＯＣＲ装置に適用した実施例
を示す図である。

【図７】従来の読取装置の構成を示す図である。

【図８】従来の読取装置において読み取られたイメージ
・データを示す図である。

【図９】従来のイメージ・スキャナ装置における処理を
示すフローチャートである。

【図１０】従来の帳票ＯＣＲ装置における処理を示すフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１，１１ 光学センサ ２ａ，２ｂ，１２ａ，１２ｂ ２値化回路 ４ 処理部 １３ａ，１３ｂ，２３ イメージ・バッファ １５ プロセッサ ２１ 反転回路 ２２ 合成回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙に記録されたデータを読み取る光学
   センサ(1) と、光学センサ(1) から読み取られたデータ
   を所定のスライス値と比較して２値化する文字読取装置
   において、 読み取られたデータを第１のスライス値(3a)と比較して
   ２値化する第１の２値化回路(2a)と、読み取られたデー
   タを第２のスライス値(3b)と比較して２値化する第２の
   ２値化回路(2b)とを備え、 第１のスライス値(3a)を第１の所定値に設定して、第１
   の２値化回路(2a)の出力により用紙の位置を検出すると
   ともに、第２のスライス値(3b)を第２の所定値に設定し
   て、第２の２値化回路(2b)の出力により用紙に記録され
   たデータを検出し、 上記用紙に記録されたデータより文字を認識する際に
   は、第１の２値化回路(2a)の出力により用紙位置を検出
   し、検出された用紙位置に基づき第２の２値化回路(2b)
   の出力により文字を認識することを特徴とする文字読取
   装置。
2. 【請求項２】 第１の２値化回路(2a)の出力を反転して
   第２の２値化回路(2b)の出力と合成し、合成信号をＦＡ
   Ｘ信号として送信することを特徴とする請求項１の文字
   読取装置。