JPH06194401A - 電線・ケーブル系統の異常検知装置 - Google Patents
電線・ケーブル系統の異常検知装置Info
- Publication number
- JPH06194401A JPH06194401A JP10898692A JP10898692A JPH06194401A JP H06194401 A JPH06194401 A JP H06194401A JP 10898692 A JP10898692 A JP 10898692A JP 10898692 A JP10898692 A JP 10898692A JP H06194401 A JPH06194401 A JP H06194401A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- measurement
- measuring
- electric wire
- impedance
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
- Electric Cable Installation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電線、ケーブル系統の異常を検知する。
【構成】系統のループ抵抗測定部、インピーダンス測定
部、TDR測定部、絶縁抵抗測定部とこの各測定部を系
統に切り換え接続する切り換え装置と、前記切り換え装
置に動作指令をするコントローラと、各測定部の測定デ
ータの蓄積部とを設けた異常検知装置を構成し、また、
前記の各測定部のうちインピーダンス測定部を省いた異
常検知装置を構成し、また、系統に重畳する誘起電圧の
測定部を前記の装置に付加した異常検知装置を構成し
て、系統の断線、接触不良、短絡、浸水等を短時間で効
率よく検知する。
部、TDR測定部、絶縁抵抗測定部とこの各測定部を系
統に切り換え接続する切り換え装置と、前記切り換え装
置に動作指令をするコントローラと、各測定部の測定デ
ータの蓄積部とを設けた異常検知装置を構成し、また、
前記の各測定部のうちインピーダンス測定部を省いた異
常検知装置を構成し、また、系統に重畳する誘起電圧の
測定部を前記の装置に付加した異常検知装置を構成し
て、系統の断線、接触不良、短絡、浸水等を短時間で効
率よく検知する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線もしくはケーブル
を含む系統の異常を検知する装置に関するものである。
を含む系統の異常を検知する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電線もしくはケーブルを含む系統
の異常検知は、図2に示す系統のループ抵抗測定法、図
3に示す系統のインピーダンス測定法、図4に示す矩形
波パルス電圧を印加して系統における反射電圧波形を観
測する測定法(以下TDR測定という)、図5に示す絶
縁抵抗測定法等がある。
の異常検知は、図2に示す系統のループ抵抗測定法、図
3に示す系統のインピーダンス測定法、図4に示す矩形
波パルス電圧を印加して系統における反射電圧波形を観
測する測定法(以下TDR測定という)、図5に示す絶
縁抵抗測定法等がある。
【0003】図2〜図5において、1は供試体で、導体
2a、絶縁体2bからなるA、B、C3相の同一種類の
電線2、2′を接続部4で接続し、電線2′の端末部5
に同一の負荷Zが接続されたごく一般的な線路であり、
電線2の端末部3はスイッチ等を経て電源等に接続され
る。本発明においては該線路を端末部3で開放状態にし
た端末部3から負荷Zまでを供試体1とする。
2a、絶縁体2bからなるA、B、C3相の同一種類の
電線2、2′を接続部4で接続し、電線2′の端末部5
に同一の負荷Zが接続されたごく一般的な線路であり、
電線2の端末部3はスイッチ等を経て電源等に接続され
る。本発明においては該線路を端末部3で開放状態にし
た端末部3から負荷Zまでを供試体1とする。
【0004】前記供試体1の系統の相間のループ抵抗測
定においては、端末部3でA、B相の各導体2aを測定
リード線9でループ抵抗測定器6に接続してA、B相間
のループ抵抗Rabを測定し、B相とC相の各導体2aを
測定リード線9でループ抵抗測定器6に接続してB、C
相間のループ抵抗Rbcを測定し、同様にしてC、A相間
のループ抵抗Rcaを測定する。
定においては、端末部3でA、B相の各導体2aを測定
リード線9でループ抵抗測定器6に接続してA、B相間
のループ抵抗Rabを測定し、B相とC相の各導体2aを
測定リード線9でループ抵抗測定器6に接続してB、C
相間のループ抵抗Rbcを測定し、同様にしてC、A相間
のループ抵抗Rcaを測定する。
【0005】供試体1の線路条件が、線路2と線路2′
からなる各相の導体抵抗値rが負荷Zの抵抗値Rzに比
べ無視できる程小さい場合、前記ループ抵抗の抵抗値
が、たとえばA、B相間、およびB、C相間の測定値は
いずれもRab=Rbcであり、かつC、A相間の測定値が
Rca=2Rabであるとすれば、この測定結果の場合には
C、A相間の負荷Z付近で断線が生じていることが検知
できる。この他にも、ループ抵抗の測定結果によって電
線・ケーブルの各相導体間の短絡や、接続部等における
導体の接触不良を検知することが可能である。
からなる各相の導体抵抗値rが負荷Zの抵抗値Rzに比
べ無視できる程小さい場合、前記ループ抵抗の抵抗値
が、たとえばA、B相間、およびB、C相間の測定値は
いずれもRab=Rbcであり、かつC、A相間の測定値が
Rca=2Rabであるとすれば、この測定結果の場合には
C、A相間の負荷Z付近で断線が生じていることが検知
できる。この他にも、ループ抵抗の測定結果によって電
線・ケーブルの各相導体間の短絡や、接続部等における
導体の接触不良を検知することが可能である。
【0006】また図3に示すインピーダンス測定は、測
定リード線9′を介してインピーダンス測定器6′によ
り供試体1のA、B相間のインピーダンスZabを測定し
ている状況を示し、端末部3と測定リード線9′の接続
を変更することにより、B、C相間、およびC、A相
間、およびA相とアースE間、B相とアースE間、C相
とアースE間のインピーダンスの各測定値Zbc、Zca、
Zae、Zbe、Zce等も順次測定することができる。この
A、B相間のインピーダンス測定において、第1回目の
測定値が Zab=R1+jX1(Ω) であり、かつ
X1>0 であったとし、その後図3の供試体1のWの
部分で浸水が生じて浸水条件下で第2回目のA、B相間
のインピーダンス測定を実施した結果測定値Zab′が得
られたとすれば、この測定値 Zab′=R1′+jX
1′(Ω) は第1回目の測定値Zabに対して浸水によ
り容量性のインピーダンスが増加するため X1′<X
1 となる。このようにして前記2回にわたる供試体1
のA、B相間のインピーダンス測定値Zab、Zab′の変
化から供試体1の浸水可能性を推定することがで可能に
なる。電線もしくはケーブルの浸水はその系統にとって
有害であり、浸水が長期にわたると接続部4における錆
による導体2a間の接触不良や絶縁体2bの絶縁抵抗の
低下等を招くので、インピーダンス測定を行うことは電
線、ケーブルの浸水状況の推定に有効である。
定リード線9′を介してインピーダンス測定器6′によ
り供試体1のA、B相間のインピーダンスZabを測定し
ている状況を示し、端末部3と測定リード線9′の接続
を変更することにより、B、C相間、およびC、A相
間、およびA相とアースE間、B相とアースE間、C相
とアースE間のインピーダンスの各測定値Zbc、Zca、
Zae、Zbe、Zce等も順次測定することができる。この
A、B相間のインピーダンス測定において、第1回目の
測定値が Zab=R1+jX1(Ω) であり、かつ
X1>0 であったとし、その後図3の供試体1のWの
部分で浸水が生じて浸水条件下で第2回目のA、B相間
のインピーダンス測定を実施した結果測定値Zab′が得
られたとすれば、この測定値 Zab′=R1′+jX
1′(Ω) は第1回目の測定値Zabに対して浸水によ
り容量性のインピーダンスが増加するため X1′<X
1 となる。このようにして前記2回にわたる供試体1
のA、B相間のインピーダンス測定値Zab、Zab′の変
化から供試体1の浸水可能性を推定することがで可能に
なる。電線もしくはケーブルの浸水はその系統にとって
有害であり、浸水が長期にわたると接続部4における錆
による導体2a間の接触不良や絶縁体2bの絶縁抵抗の
低下等を招くので、インピーダンス測定を行うことは電
線、ケーブルの浸水状況の推定に有効である。
【0007】また図4に示す供試体1に矩形波パルス電
圧を印加して系統における反射電圧波形を観測するTD
R測定では、端末部3でA相とB相の導体2aを測定リ
ード線10でTDR測定器7に接続してA、B相間のT
DR測定をし、同様にB、C相間、およびC、A相間、
およびA相とアースE間、B相とアースE間、C相とア
ースE間のTDR測定を行う。電線2、2′が全く同一
の電線であり各々3相撚線構造をしているものとすると
電線2、2′ともA、B、C各相間の特性インピーダン
ス値はほぼ等しい値となる。この特性インピーダンス値
を Zabc とし、Zabc と供試体1の負荷ZのTDR測
定の周波数領域におけるインピーダンス値Zz の関係が
Zz ≪Zabc という条件であるものとすると、A、
B、C各相間のTDR測定データとして図6に示したよ
うな電圧波形が観測された場合は、A相の接続部4近傍
における導体2aの接触不良もしくは断線が推定され
る。
圧を印加して系統における反射電圧波形を観測するTD
R測定では、端末部3でA相とB相の導体2aを測定リ
ード線10でTDR測定器7に接続してA、B相間のT
DR測定をし、同様にB、C相間、およびC、A相間、
およびA相とアースE間、B相とアースE間、C相とア
ースE間のTDR測定を行う。電線2、2′が全く同一
の電線であり各々3相撚線構造をしているものとすると
電線2、2′ともA、B、C各相間の特性インピーダン
ス値はほぼ等しい値となる。この特性インピーダンス値
を Zabc とし、Zabc と供試体1の負荷ZのTDR測
定の周波数領域におけるインピーダンス値Zz の関係が
Zz ≪Zabc という条件であるものとすると、A、
B、C各相間のTDR測定データとして図6に示したよ
うな電圧波形が観測された場合は、A相の接続部4近傍
における導体2aの接触不良もしくは断線が推定され
る。
【0008】図6において縦軸はTDR測定における反
射電圧波形の電圧V、横軸は時間tを示し、Po は矩形
波パルス電圧印加時点、P1 は端末部3における測定リ
ード線10と供試体1の結線部における反射電圧波形で
あり、P2 は接続部4における反射電圧波形、P3 は負
荷Zでの反射電圧波形、Po 〜P3 ′間はB相、C相間
のTDR測定波形を示し、Po 〜P4 ′はA相、B相間
およびC相、A相間のTDR測定波形を示している。P
o 〜P4 ′のうちP4 〜P4 ′は矩形波パルス電圧が接
続部4の近傍におけるA相導体2aの断線もしくは接触
不良点に到達して反射して測定器に帰ってきた後の波形
を示している。このほかにもTDR測定法によって電
線、ケーブルの各相導体間の短絡や接続部等における導
体の接触不良、浸水やその位置等を検知することが可能
である。
射電圧波形の電圧V、横軸は時間tを示し、Po は矩形
波パルス電圧印加時点、P1 は端末部3における測定リ
ード線10と供試体1の結線部における反射電圧波形で
あり、P2 は接続部4における反射電圧波形、P3 は負
荷Zでの反射電圧波形、Po 〜P3 ′間はB相、C相間
のTDR測定波形を示し、Po 〜P4 ′はA相、B相間
およびC相、A相間のTDR測定波形を示している。P
o 〜P4 ′のうちP4 〜P4 ′は矩形波パルス電圧が接
続部4の近傍におけるA相導体2aの断線もしくは接触
不良点に到達して反射して測定器に帰ってきた後の波形
を示している。このほかにもTDR測定法によって電
線、ケーブルの各相導体間の短絡や接続部等における導
体の接触不良、浸水やその位置等を検知することが可能
である。
【0009】また、図5に示す絶縁抵抗測定では、測定
リード線11を介して絶縁抵抗測定器8により、A相の
導体2aとアースEとの間の絶縁抵抗を測定する。供試
体1の各相導体は負荷Zで連結されているため、負荷Z
が大きな抵抗値を有する絶縁物でなく、かつ供試体1の
負荷Zを含む全ての導体部分に断線がない限り、この絶
縁抵抗測定により供試体1の全ての導体2aおよび負荷
ZとアースE間の絶縁抵抗測定が完了したことになる。
このようにして供試体1の全ての導体とアースE間の絶
縁抵抗の不良や絶縁破壊を検知することができる。
リード線11を介して絶縁抵抗測定器8により、A相の
導体2aとアースEとの間の絶縁抵抗を測定する。供試
体1の各相導体は負荷Zで連結されているため、負荷Z
が大きな抵抗値を有する絶縁物でなく、かつ供試体1の
負荷Zを含む全ての導体部分に断線がない限り、この絶
縁抵抗測定により供試体1の全ての導体2aおよび負荷
ZとアースE間の絶縁抵抗測定が完了したことになる。
このようにして供試体1の全ての導体とアースE間の絶
縁抵抗の不良や絶縁破壊を検知することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなループ抵
抗測定法、インピーダンス測定法、TDR測定法、絶縁
抵抗測定法はいずれも単独では不十分である。 前記の
ループ抵抗測定法は、負荷Zの抵抗Rz とA、B、C各
相の導体抵抗rに Rz ≫r の条件があったとしても
図2におけるループ抵抗の測定値が Rbc=2/3×R
z 、Rab≫Rbc、Rca≫Rbcであった場合、電線2、
2′のA相のどこかで断線が生じていることはわかる
が、ループ抵抗測定法では断線の場所までは検知できな
い。ループ抵抗測定法では導体の断線、接触不良および
短絡の有無は検知できても場所までは検知できないこと
が多いという欠点がある。断線、接触不良および短絡場
所の検知は前記のTDR測定法が有効である。
抗測定法、インピーダンス測定法、TDR測定法、絶縁
抵抗測定法はいずれも単独では不十分である。 前記の
ループ抵抗測定法は、負荷Zの抵抗Rz とA、B、C各
相の導体抵抗rに Rz ≫r の条件があったとしても
図2におけるループ抵抗の測定値が Rbc=2/3×R
z 、Rab≫Rbc、Rca≫Rbcであった場合、電線2、
2′のA相のどこかで断線が生じていることはわかる
が、ループ抵抗測定法では断線の場所までは検知できな
い。ループ抵抗測定法では導体の断線、接触不良および
短絡の有無は検知できても場所までは検知できないこと
が多いという欠点がある。断線、接触不良および短絡場
所の検知は前記のTDR測定法が有効である。
【0011】また前記のインピーダンス測定法は、測定
データの傾向管理により電線もしくはケーブルの浸水の
有無を推定することが可能であるが、浸水の場所を検知
することは困難であるという欠点がある。一方前記のル
ープ抵抗測定法では浸水の有無を推定することは困難で
ある。浸水場所を検知するためにはTDR測定法が有効
である。
データの傾向管理により電線もしくはケーブルの浸水の
有無を推定することが可能であるが、浸水の場所を検知
することは困難であるという欠点がある。一方前記のル
ープ抵抗測定法では浸水の有無を推定することは困難で
ある。浸水場所を検知するためにはTDR測定法が有効
である。
【0012】TDR測定法は、供試体1の中に特性イン
ピーダンスZabc の異なる数種類の電線が長手方向に接
続されているような条件では、供試電線に印加する矩形
波パルス電圧に対して、電線の各接続点からそれぞれ反
射電圧が測定端に帰るので全体の反射電圧波形が複雑に
なりその解明は容易でない欠点がある。このような反射
電圧波形の持つ意味を理解するには前記のループ抵抗測
定法およびインピーダンス測定法を併用すれば、断線、
接触不良、短絡浸水等の情報がTDR測定法以外からも
得られるので有効である。
ピーダンスZabc の異なる数種類の電線が長手方向に接
続されているような条件では、供試電線に印加する矩形
波パルス電圧に対して、電線の各接続点からそれぞれ反
射電圧が測定端に帰るので全体の反射電圧波形が複雑に
なりその解明は容易でない欠点がある。このような反射
電圧波形の持つ意味を理解するには前記のループ抵抗測
定法およびインピーダンス測定法を併用すれば、断線、
接触不良、短絡浸水等の情報がTDR測定法以外からも
得られるので有効である。
【0013】また前記のループ抵抗測定法、インピーダ
ンス測定法およびTDR測定法では供試体電線の絶縁体
2b等の絶縁不良は多くの場合検出困難であり、絶縁不
良を検出するためには前記の絶縁抵抗測定法を用いる必
要がある。一方絶縁抵抗測定法では、導体2aの断線、
短絡や、接続部4、端末部5における接触不良、および
電線2、2′の浸水等を検出することは困難である。
ンス測定法およびTDR測定法では供試体電線の絶縁体
2b等の絶縁不良は多くの場合検出困難であり、絶縁不
良を検出するためには前記の絶縁抵抗測定法を用いる必
要がある。一方絶縁抵抗測定法では、導体2aの断線、
短絡や、接続部4、端末部5における接触不良、および
電線2、2′の浸水等を検出することは困難である。
【0014】前記のような各測定法単独の欠点を補うた
めに前記のループ抵抗測定法、インピーダンス測定法、
TDR測定法、絶縁抵抗測定法を併用して電線、ケーブ
ル系統の異常の検知を行う場合は、前記の4種類の測定
法を使い分けなければならないので測定の手順に時間が
かかるばかりでなく、同一の供試体において定期的に前
記の4種類の測定法を繰り返し行う必要があり、各デー
タの傾向管理から供試体の異常検知を行うのではデータ
の量が膨大となりその整理、取扱いが煩雑になるという
問題点がある。
めに前記のループ抵抗測定法、インピーダンス測定法、
TDR測定法、絶縁抵抗測定法を併用して電線、ケーブ
ル系統の異常の検知を行う場合は、前記の4種類の測定
法を使い分けなければならないので測定の手順に時間が
かかるばかりでなく、同一の供試体において定期的に前
記の4種類の測定法を繰り返し行う必要があり、各デー
タの傾向管理から供試体の異常検知を行うのではデータ
の量が膨大となりその整理、取扱いが煩雑になるという
問題点がある。
【0015】本発明は、前記のような欠点を解消し、電
線、ケーブル系統の異常検知を短時間で効率よく行い、
かつ測定結果のデータ管理が容易になるようにした電
線、ケーブル系統の異常検知装置を提供することを目的
とするものである。
線、ケーブル系統の異常検知を短時間で効率よく行い、
かつ測定結果のデータ管理が容易になるようにした電
線、ケーブル系統の異常検知装置を提供することを目的
とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明の電線、ケーブル系統の異常検知装置は、 (1) 電線、ケーブル系統のループ抵抗を測定することを
主目的としたループ抵抗測定部13と、前記系統のイン
ピーダンスを測定するインピーダンス測定部13−1
と、前記系統に矩形波パルス電圧を印加して反射電圧波
形を観測するTDR測定部14と、前記系統の絶縁抵抗
を測定する絶縁抵抗測定部15と、前記のループ抵抗測
定部13、インピーダンス測定部13−1、TDR測定
部14、絶縁抵抗測定部15と系統の結線状態を切り換
える切り換え装置12と、前記切り換え装置12に対し
切り換え動作信号を出力するとともに、前記ループ抵抗
測定部13、インピーダンス測定部13−1、TDR測
定部14、絶縁抵抗測定部15の各測定動作を制御し、
かつ各測定データが転送されて入力するコントローラ1
9と、前記測定データを蓄積保存するデータ蓄積部1
9′とにより構成したものである。
め本発明の電線、ケーブル系統の異常検知装置は、 (1) 電線、ケーブル系統のループ抵抗を測定することを
主目的としたループ抵抗測定部13と、前記系統のイン
ピーダンスを測定するインピーダンス測定部13−1
と、前記系統に矩形波パルス電圧を印加して反射電圧波
形を観測するTDR測定部14と、前記系統の絶縁抵抗
を測定する絶縁抵抗測定部15と、前記のループ抵抗測
定部13、インピーダンス測定部13−1、TDR測定
部14、絶縁抵抗測定部15と系統の結線状態を切り換
える切り換え装置12と、前記切り換え装置12に対し
切り換え動作信号を出力するとともに、前記ループ抵抗
測定部13、インピーダンス測定部13−1、TDR測
定部14、絶縁抵抗測定部15の各測定動作を制御し、
かつ各測定データが転送されて入力するコントローラ1
9と、前記測定データを蓄積保存するデータ蓄積部1
9′とにより構成したものである。
【0017】(2) また本発明は、前記(1) の装置におい
てインピーダンス測定部13−1を省いた構成としたも
のである。
てインピーダンス測定部13−1を省いた構成としたも
のである。
【0018】(3) また本発明は、前記(1) 、(2) の異常
検知装置に対し、電線、ケーブル系統の各相間、各導体
とアース間等に重畳する誘起電圧を測定するための電圧
測定部13′を付加した構成したものである。
検知装置に対し、電線、ケーブル系統の各相間、各導体
とアース間等に重畳する誘起電圧を測定するための電圧
測定部13′を付加した構成したものである。
【0019】
【作用】ループ抵抗測定部13は、電線、ケーブルを含
む系統の導体の各相間のループ抵抗を測定し、その各測
定値および各測定値の比較により該当相の断線、接触不
良、短絡を検知する。
む系統の導体の各相間のループ抵抗を測定し、その各測
定値および各測定値の比較により該当相の断線、接触不
良、短絡を検知する。
【0020】インピーダンス測定部13−1は、系統の
各相間、各相の導体とアース間等のインピーダンスを測
定し、測定値を傾向管理することによって電線もしくは
ケーブルの浸水を検知する。
各相間、各相の導体とアース間等のインピーダンスを測
定し、測定値を傾向管理することによって電線もしくは
ケーブルの浸水を検知する。
【0021】TDR測定部14は、系統の各相間、各相
の導体とアース間等に矩形波パルス電圧を印加し、その
反射電圧波形を観測してTDR測定を行い、その反射電
圧波形により系統における断線、接触不良、短絡、浸水
等の位置を検知する。
の導体とアース間等に矩形波パルス電圧を印加し、その
反射電圧波形を観測してTDR測定を行い、その反射電
圧波形により系統における断線、接触不良、短絡、浸水
等の位置を検知する。
【0022】絶縁抵抗測定部15は、系統の導体とアー
ス間等の絶縁抵抗を測定してその測定値により絶縁抵抗
の不良や絶縁破壊を検知する。
ス間等の絶縁抵抗を測定してその測定値により絶縁抵抗
の不良や絶縁破壊を検知する。
【0023】切り換え装置12は、コントローラ19の
切り換え動作信号により指定されたループ抵抗測定部1
3、インピーダンス測定部13−1、TDR測定部1
4、絶縁抵抗測定部15によるそれぞれの測定法に対応
してこれらの各測定部と系統の電線、ケーブルとの結線
状態を切り換える。
切り換え動作信号により指定されたループ抵抗測定部1
3、インピーダンス測定部13−1、TDR測定部1
4、絶縁抵抗測定部15によるそれぞれの測定法に対応
してこれらの各測定部と系統の電線、ケーブルとの結線
状態を切り換える。
【0024】コントローラ19は、電圧測定部13′、
ループ抵抗測定部13、インピーダンス測定部13−
1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部15により測定
を行うための操作手順をあらかじめ設定しておき、その
手順を指示する信号を順次出力して、前記の切り換え装
置12により測定部と系統との結線状態を切り換え、測
定動作をすべき測定部に測定動作を指令する。また各測
定部による測定データはコントローラ19に転送され、
この各測定データはデータ蓄積部19′に蓄積保存され
る。このようにして各測定部による測定結果および測定
結果の傾向管理により電線、ケーブル系統の異常を検知
する。
ループ抵抗測定部13、インピーダンス測定部13−
1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部15により測定
を行うための操作手順をあらかじめ設定しておき、その
手順を指示する信号を順次出力して、前記の切り換え装
置12により測定部と系統との結線状態を切り換え、測
定動作をすべき測定部に測定動作を指令する。また各測
定部による測定データはコントローラ19に転送され、
この各測定データはデータ蓄積部19′に蓄積保存され
る。このようにして各測定部による測定結果および測定
結果の傾向管理により電線、ケーブル系統の異常を検知
する。
【0025】前記のループ抵抗測定部13、インピーダ
ンス測定部13−1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定
部15の各測定部のうちインピーダンス測定部13−1
を省くことにより、電線、ケーブルの浸水を推定するた
めの測定データのうちの1部が欠除することにはなる
が、装置全体を小型化することが可能になる。
ンス測定部13−1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定
部15の各測定部のうちインピーダンス測定部13−1
を省くことにより、電線、ケーブルの浸水を推定するた
めの測定データのうちの1部が欠除することにはなる
が、装置全体を小型化することが可能になる。
【0026】前記の異常検知装置に付加した誘起電圧を
測定する電圧測定部13′は、前記一連の各測定部によ
る測定をする前に、電圧測定部13′により系統に重畳
する誘起電圧を測定し、その測定値があらかじめ設定さ
れている電圧値を越えている場合は、その後の前記一連
の各測定を中止することにより、各測定部が誘起電圧に
より破損するのを防止する。
測定する電圧測定部13′は、前記一連の各測定部によ
る測定をする前に、電圧測定部13′により系統に重畳
する誘起電圧を測定し、その測定値があらかじめ設定さ
れている電圧値を越えている場合は、その後の前記一連
の各測定を中止することにより、各測定部が誘起電圧に
より破損するのを防止する。
【0027】
【実施例】以下本発明の電線・ケーブル系統の異常検知
装置の実施例を図1により説明する。本発明の異常検知
の対象となる電線、ケーブルの系統は供試体1であり、
図において導体2aと絶縁体2bからなるA、B、C3
相の電線2、2′、および電線2の端末部3、および電
線2、2′の接続部4、および電線2′の端末部5にお
ける同一負荷Zは前記した図2〜図6と同様である。
装置の実施例を図1により説明する。本発明の異常検知
の対象となる電線、ケーブルの系統は供試体1であり、
図において導体2aと絶縁体2bからなるA、B、C3
相の電線2、2′、および電線2の端末部3、および電
線2、2′の接続部4、および電線2′の端末部5にお
ける同一負荷Zは前記した図2〜図6と同様である。
【0028】異常検知装置21は、系統の供試体1に重
畳する誘起電圧を測定する電圧測定部13′、および系
統の供試体1のループ抵抗を測定することを主目的とす
るループ抵抗測定部13、および系統の供試体1のイン
ピーダンスを測定するインピーダンス測定部13−1、
および系統の供試体1に矩形波パルス電圧を印加して系
統における反射電圧波形を観測するTDR測定部14、
および系統の供試体1の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測
定部15を備える。
畳する誘起電圧を測定する電圧測定部13′、および系
統の供試体1のループ抵抗を測定することを主目的とす
るループ抵抗測定部13、および系統の供試体1のイン
ピーダンスを測定するインピーダンス測定部13−1、
および系統の供試体1に矩形波パルス電圧を印加して系
統における反射電圧波形を観測するTDR測定部14、
および系統の供試体1の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測
定部15を備える。
【0029】また、異常検知装置21は、前記の各測定
部13′、13、13−1、14、15と供試体1との
接続を順次切り換える切り換え装置部12と、前記の各
測定部による測定の際に切り換え装置部12に対し切り
換え動作信号を出すコントローラ19を備える。
部13′、13、13−1、14、15と供試体1との
接続を順次切り換える切り換え装置部12と、前記の各
測定部による測定の際に切り換え装置部12に対し切り
換え動作信号を出すコントローラ19を備える。
【0030】コントローラ19は、電圧測定部13′、
ループ抵抗測定部13、インピーダンス測定部13−
1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部15の測定手順
を制御し、かつその各測定データを収集するだけでな
く、ディスプレイ画面等に測定データを表示し、フロッ
ピイディスク、ハードディスク等に測定データを保管す
る機能を有する。19′は測定データを蓄積保存するデ
ータ蓄積部である。
ループ抵抗測定部13、インピーダンス測定部13−
1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部15の測定手順
を制御し、かつその各測定データを収集するだけでな
く、ディスプレイ画面等に測定データを表示し、フロッ
ピイディスク、ハードディスク等に測定データを保管す
る機能を有する。19′は測定データを蓄積保存するデ
ータ蓄積部である。
【0031】16′、16、16−1、17、18は前
記各測定部の電圧測定部13′、ループ抵抗測定部1
3、インピーダンス測定部13−1、TDR測定部1
4、絶縁抵抗測定部15とコントローラ19の間を接続
する信号線である。
記各測定部の電圧測定部13′、ループ抵抗測定部1
3、インピーダンス測定部13−1、TDR測定部1
4、絶縁抵抗測定部15とコントローラ19の間を接続
する信号線である。
【0032】信号線16′は、コントローラ19により
電圧測定部13′の動作を制御するための信号線および
電圧測定部13′による供試体1に重畳する誘起電圧の
測定データをコントローラ19に転送するための信号線
を兼ねる。
電圧測定部13′の動作を制御するための信号線および
電圧測定部13′による供試体1に重畳する誘起電圧の
測定データをコントローラ19に転送するための信号線
を兼ねる。
【0033】信号線16は、コントローラ19によりル
ープ抵抗測定部13の動作制御を行うための信号線およ
びループ抵抗測定部13の測定データをコントローラ1
9に転送するための信号線を兼ねる。
ープ抵抗測定部13の動作制御を行うための信号線およ
びループ抵抗測定部13の測定データをコントローラ1
9に転送するための信号線を兼ねる。
【0034】信号線16−1は、コントローラ19によ
りインピーダンス測定部13−1の動作制御を行うため
の信号線およびインピーダンス測定部13−1による測
定データをコントローラ19に転送するための信号線を
兼ねる。
りインピーダンス測定部13−1の動作制御を行うため
の信号線およびインピーダンス測定部13−1による測
定データをコントローラ19に転送するための信号線を
兼ねる。
【0035】信号線17は、コントローラ19によりT
DR測定部14の動作制御を行うための信号線およびT
DR測定部14による測定データをコントローラ19に
転送するための信号線を兼ねる。
DR測定部14の動作制御を行うための信号線およびT
DR測定部14による測定データをコントローラ19に
転送するための信号線を兼ねる。
【0036】信号線18は、コントローラ19により絶
縁抵抗測定部15の動作制御を行うための信号線および
絶縁抵抗測定部15による測定データをコントローラ1
9に転送するための信号線を兼ねる。
縁抵抗測定部15の動作制御を行うための信号線および
絶縁抵抗測定部15による測定データをコントローラ1
9に転送するための信号線を兼ねる。
【0037】また信号線22は、コントローラ19によ
って切り換え装置部12の接点S1〜S12の開放、短
絡を制御するための信号線である。
って切り換え装置部12の接点S1〜S12の開放、短
絡を制御するための信号線である。
【0038】20は測定リード線であり、20aはその
芯線側導線、20bはシールド側導線である。このリー
ド線20の一端を供試体1の端末部3においてA、B、
C相の導体2aもしくはアースEに結線し、他端を切り
換え装置部12の切り換え接点S1、S2、S3、S
4、S5、S6、S7、S8、S9、S10を介して電
圧測定部13′、ループ抵抗測定部13、インピーダン
ス測定部13−1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部
15に接続する。
芯線側導線、20bはシールド側導線である。このリー
ド線20の一端を供試体1の端末部3においてA、B、
C相の導体2aもしくはアースEに結線し、他端を切り
換え装置部12の切り換え接点S1、S2、S3、S
4、S5、S6、S7、S8、S9、S10を介して電
圧測定部13′、ループ抵抗測定部13、インピーダン
ス測定部13−1、TDR測定部14、絶縁抵抗測定部
15に接続する。
【0039】図1に示した実施例における切り換え接点
S1〜S12の各態様と測定の流れを図7の表に1例と
して示す。ループ抵抗測定部13は、基本的には、供試
体1の場合についていえばA、B、C各相間のループ抵
抗を測定することを目的としているが、図7に示した表
においては各相の導体2aとアースE間の抵抗も測定す
ることにしている。ループ抵抗測定部13は絶縁抵抗測
定部15と比較して大きな絶縁抵抗値を測定することが
できない。図1の供試体1において端末部3でA相導体
2aとアースEが金属等で接触している場合に高電圧を
伴う絶縁抵抗測定を行うと端末部3で放電が発生し供試
体1を破損する危険があるが、この点はあらかじめルー
プ抵抗測定部13によって導体2aとアースE間の抵抗
値を測定しておき、その測定抵抗値が測定開始前から決
めてある(ループ抵抗測定部の測定可能な範囲内の)一
定の抵抗値を越えない限り、絶縁抵抗測定部による絶縁
抵抗測定が割愛されるという規制をコントローラ19に
入力しておくことにより防止することができる。図7の
表の(14)、(19),Oでループ抵抗測定部による抵抗測定
を行うのはこのような理由によるものである。 また、
図7の表の自動測定i)、ii) 、iii)、v)、vi) における
誘起電圧(1) 、(5) 、(9) 、(18)、Oも同様の理由によ
り行われる。
S1〜S12の各態様と測定の流れを図7の表に1例と
して示す。ループ抵抗測定部13は、基本的には、供試
体1の場合についていえばA、B、C各相間のループ抵
抗を測定することを目的としているが、図7に示した表
においては各相の導体2aとアースE間の抵抗も測定す
ることにしている。ループ抵抗測定部13は絶縁抵抗測
定部15と比較して大きな絶縁抵抗値を測定することが
できない。図1の供試体1において端末部3でA相導体
2aとアースEが金属等で接触している場合に高電圧を
伴う絶縁抵抗測定を行うと端末部3で放電が発生し供試
体1を破損する危険があるが、この点はあらかじめルー
プ抵抗測定部13によって導体2aとアースE間の抵抗
値を測定しておき、その測定抵抗値が測定開始前から決
めてある(ループ抵抗測定部の測定可能な範囲内の)一
定の抵抗値を越えない限り、絶縁抵抗測定部による絶縁
抵抗測定が割愛されるという規制をコントローラ19に
入力しておくことにより防止することができる。図7の
表の(14)、(19),Oでループ抵抗測定部による抵抗測定
を行うのはこのような理由によるものである。 また、
図7の表の自動測定i)、ii) 、iii)、v)、vi) における
誘起電圧(1) 、(5) 、(9) 、(18)、Oも同様の理由によ
り行われる。
【0040】切り換え装置部12の切り換え接点S1〜
S12は、通常はS1〜S10が開放状態、S11、S
12が短絡状態であり、測定時には図7の表のような状
態になる。 特に自動測定 i)、ii) 、iii)、iv) 、
v)、vi) の各自動測定終了後は、コントローラ19から
の指令で、瞬時に各切り換え接点はS1〜S10が開放
状態、S11、S12が短絡状態になる。このため絶縁
抵抗測定部15によって絶縁抵抗測定が行われる際、供
試体1に充電された電圧は、絶縁抵抗測定終了後直ちに
図1の切り換え装置の接点S11、S12および接地点
E、E′を通じて接地されるため安全に測定することが
できる。 図7の表における(1) 〜〇の操作手順は1例
であるが、コントローラ19および切り換え装置部12
の運用の仕方により前記の測定手順とは異なる手順によ
って測定を行うことも可能である。
S12は、通常はS1〜S10が開放状態、S11、S
12が短絡状態であり、測定時には図7の表のような状
態になる。 特に自動測定 i)、ii) 、iii)、iv) 、
v)、vi) の各自動測定終了後は、コントローラ19から
の指令で、瞬時に各切り換え接点はS1〜S10が開放
状態、S11、S12が短絡状態になる。このため絶縁
抵抗測定部15によって絶縁抵抗測定が行われる際、供
試体1に充電された電圧は、絶縁抵抗測定終了後直ちに
図1の切り換え装置の接点S11、S12および接地点
E、E′を通じて接地されるため安全に測定することが
できる。 図7の表における(1) 〜〇の操作手順は1例
であるが、コントローラ19および切り換え装置部12
の運用の仕方により前記の測定手順とは異なる手順によ
って測定を行うことも可能である。
【0041】前記の実施例においては、インピーダンス
測定部13−1によるインピーダンス測定を行うことに
なっているが、異常検知装置をインピーダンス測定部1
3−1を持たない構成にすることにより、電線、ケーブ
ル系統の浸水等に関する測定情報の一部が失われる代わ
りに、異常検知装置を小型化することが可能となる。ま
た、前記した実施例においては、供試体1に重畳する誘
起電圧を測定するための電圧測定部13′を備えている
が、各測定部13、13−1、14、15が前記の誘起
電圧に対して充分な耐電圧性能を有している場合は電圧
測定部13′は必要としない。
測定部13−1によるインピーダンス測定を行うことに
なっているが、異常検知装置をインピーダンス測定部1
3−1を持たない構成にすることにより、電線、ケーブ
ル系統の浸水等に関する測定情報の一部が失われる代わ
りに、異常検知装置を小型化することが可能となる。ま
た、前記した実施例においては、供試体1に重畳する誘
起電圧を測定するための電圧測定部13′を備えている
が、各測定部13、13−1、14、15が前記の誘起
電圧に対して充分な耐電圧性能を有している場合は電圧
測定部13′は必要としない。
【0042】前記のように構成した本発明の電線、ケー
ブル系統の異常検知装置によれば、ループ抵抗測定、イ
ンピーダンス測定、TDR測定、絶縁抵抗測定をそれぞ
れ個別に行う従来の測定方法に比べ、測定時間が1/1
0未満に短縮されることが確認された。
ブル系統の異常検知装置によれば、ループ抵抗測定、イ
ンピーダンス測定、TDR測定、絶縁抵抗測定をそれぞ
れ個別に行う従来の測定方法に比べ、測定時間が1/1
0未満に短縮されることが確認された。
【0043】
【発明の効果】前記のように本発明の電線、ケーブル系
統の異常検知装置は、ループ抵抗測定部、インピーダン
ス測定部、TDR測定部、絶縁抵抗測定部と系統との結
線状態の切り換え装置を設け、その各測定部の動作手順
をコントローラにより制御して自動測定を行うようにし
たので、各測定を従来の測定方法よりもきわめて短時間
で効率よく行うことが可能となり、系統の断線、接触不
良、短絡、浸水を速やかに検知して事故を防止すること
ができ、各測定部の測定データの蓄積部を設けたことに
より測定データの記録、管理の効率を著しく合理化する
ことができる。
統の異常検知装置は、ループ抵抗測定部、インピーダン
ス測定部、TDR測定部、絶縁抵抗測定部と系統との結
線状態の切り換え装置を設け、その各測定部の動作手順
をコントローラにより制御して自動測定を行うようにし
たので、各測定を従来の測定方法よりもきわめて短時間
で効率よく行うことが可能となり、系統の断線、接触不
良、短絡、浸水を速やかに検知して事故を防止すること
ができ、各測定部の測定データの蓄積部を設けたことに
より測定データの記録、管理の効率を著しく合理化する
ことができる。
【0044】また、前記の各測定部のうちインピーダン
ス測定部を省く構成とすることにより装置全体を小型化
することができる。さらに、前記の各部に対し系統に重
畳する誘起電圧の測定部を設けたことにより各測定部が
前記誘起電圧により破損するのを防止することができる
ものである。
ス測定部を省く構成とすることにより装置全体を小型化
することができる。さらに、前記の各部に対し系統に重
畳する誘起電圧の測定部を設けたことにより各測定部が
前記誘起電圧により破損するのを防止することができる
ものである。
【図1】本発明の1実施例を示す図
【図2】従来のループ抵抗測定法を示す図
【図3】従来のインピーダンス測定法を示す図
【図4】従来のTDR測定法を示す図
【図5】従来の絶縁抵抗測定法を示す図
【図6】TDR測定波形図
【図7】本発明の1実施例の各部の測定の流れを示す図
【符号の説明】 1、2、3、4、5、Z:電線、ケーブル系統 12:切り換え装置 13:ループ抵抗測定部 13′:誘起電圧の測定部 13−1:インピーダンス測定部 14:TDR測定部 15:絶縁抵抗測定部 19:コントローラ 19′:測定データの蓄積部 21:異常検知装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デービツ ド シ バード アメリカ合衆国 ペンシルヴア ニア州 1026 フオ ースアベニユ ー コーラオ ポリス ピーエー15108 (72)発明者 山下 泰浩 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気 工業株式会社内 (72)発明者 丸山 義雄 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気 工業株式会社内 (72)発明者 大屋 紳午 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気 工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】電線・ケーブル系統のループ抵抗を測定す
るループ抵抗測定部と、 前記系統のインピーダンスを測定するインピーダンス測
定部と、 前記系統に矩形波パルス電圧を印加して系統における反
射電圧波形を観測するTDR測定部と、 前記系統の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定部と、 前記系統と各測定部との結線を切り換える切替え装置部
と、 前記切替え装置部に対し切替え動作信号を出力するとと
もに、前記測定部の測定状況を制御し、かつ前記各測定
部の測定データが転送されるコントローラと、 前記測定データを蓄積保存するデータ蓄積部とを具備す
ることを特徴とする電線・ケーブル系統の異常検知装
置。 - 【請求項2】電線・ケーブル系統のインピーダンス測定
部を省いた請求項1の電線・ケーブル系統の異常検知装
置。 - 【請求項3】電線・ケーブル系統に重畳する誘起電圧を
測定するための電圧測定部を設けたことを特徴とする請
求項1または請求項2の電線・ケーブル系統の異常検知
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10898692A JPH06194401A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電線・ケーブル系統の異常検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10898692A JPH06194401A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電線・ケーブル系統の異常検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06194401A true JPH06194401A (ja) | 1994-07-15 |
Family
ID=14498694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10898692A Pending JPH06194401A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電線・ケーブル系統の異常検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06194401A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1808946A3 (de) * | 2006-01-17 | 2008-07-16 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur Überwachung eines abschaltbaren Kabels in einem elektrischen Netz, dafür geeignete Überwachungsvorrichtung sowie Überwachungssystem |
JP2010517002A (ja) * | 2007-01-17 | 2010-05-20 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | 別の装置に接続されたあるいは接続可能な電気装置における電流リターン・パス完全性を判定する方法 |
JP2013079969A (ja) * | 2006-11-24 | 2013-05-02 | Jemina Asset Management (6) Pty Ltd | 検査方法 |
JP2014225875A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | フルークコーポレイションFluke Corporation | 電線の抵抗を確定する方法および装置 |
KR101654630B1 (ko) * | 2015-05-07 | 2016-09-06 | 한국 전기안전공사 | 신경회로망을 이용한 케이블 고장 진단 시스템 및 방법 |
KR20160131517A (ko) * | 2015-05-07 | 2016-11-16 | 한국 전기안전공사 | 변압기 권선 고장 진단 장치 및 방법 |
JP2017009548A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-12 | 三菱電機株式会社 | 異常検知システム、及び、異常検知方法 |
JP2017181251A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱電機株式会社 | ケーブル検査装置及びケーブル検査システム |
JP2019190875A (ja) * | 2018-04-19 | 2019-10-31 | 東日本電信電話株式会社 | 故障位置検知装置 |
WO2021200088A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システム、電線検査方法、および電線 |
JP2022087173A (ja) * | 2020-03-31 | 2022-06-09 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システムおよび電線検査方法 |
JP2023082180A (ja) * | 2022-03-31 | 2023-06-13 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システムおよび電線検査方法 |
WO2023193529A1 (zh) * | 2022-04-08 | 2023-10-12 | 东方电气集团东方电机有限公司 | 绝缘监测方法、装置、电子设备和存储介质 |
-
1992
- 1992-04-01 JP JP10898692A patent/JPH06194401A/ja active Pending
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1808946A3 (de) * | 2006-01-17 | 2008-07-16 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur Überwachung eines abschaltbaren Kabels in einem elektrischen Netz, dafür geeignete Überwachungsvorrichtung sowie Überwachungssystem |
JP2013079969A (ja) * | 2006-11-24 | 2013-05-02 | Jemina Asset Management (6) Pty Ltd | 検査方法 |
US8779776B2 (en) | 2006-11-24 | 2014-07-15 | Jemena Asset Management (6) Pty Ltd | Power supply monitoring system |
US9581631B2 (en) | 2007-01-17 | 2017-02-28 | International Business Machines Corporation | Determining the current return path integrity in an electric device connected or connectable to a further device |
JP2010517002A (ja) * | 2007-01-17 | 2010-05-20 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | 別の装置に接続されたあるいは接続可能な電気装置における電流リターン・パス完全性を判定する方法 |
US9134364B2 (en) | 2007-01-17 | 2015-09-15 | International Business Machines Corporation | Determining the current return path integrity in an electric device connected or connectable to a further device |
US9304158B2 (en) | 2007-01-17 | 2016-04-05 | International Business Machines Corporation | Determining the current return path integrity in an electric device connected or connectable to a further device |
US9891256B2 (en) | 2007-01-17 | 2018-02-13 | International Business Machines Corporation | Determining the current return path integrity in an electric device connected or connectable to a further device |
JP2014225875A (ja) * | 2013-05-16 | 2014-12-04 | フルークコーポレイションFluke Corporation | 電線の抵抗を確定する方法および装置 |
KR20160131517A (ko) * | 2015-05-07 | 2016-11-16 | 한국 전기안전공사 | 변압기 권선 고장 진단 장치 및 방법 |
KR101654630B1 (ko) * | 2015-05-07 | 2016-09-06 | 한국 전기안전공사 | 신경회로망을 이용한 케이블 고장 진단 시스템 및 방법 |
JP2017009548A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-12 | 三菱電機株式会社 | 異常検知システム、及び、異常検知方法 |
JP2017181251A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱電機株式会社 | ケーブル検査装置及びケーブル検査システム |
JP2019190875A (ja) * | 2018-04-19 | 2019-10-31 | 東日本電信電話株式会社 | 故障位置検知装置 |
WO2021200088A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システム、電線検査方法、および電線 |
JP2021162449A (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-11 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システム、電線検査方法、および電線 |
JP2022087173A (ja) * | 2020-03-31 | 2022-06-09 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システムおよび電線検査方法 |
JP2023082180A (ja) * | 2022-03-31 | 2023-06-13 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線検査システムおよび電線検査方法 |
WO2023193529A1 (zh) * | 2022-04-08 | 2023-10-12 | 东方电气集团东方电机有限公司 | 绝缘监测方法、装置、电子设备和存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4228475A (en) | Ground monitoring system | |
JPH06194401A (ja) | 電線・ケーブル系統の異常検知装置 | |
US4321643A (en) | Ground monitoring system | |
US7986500B2 (en) | Ground fault detection in an ungrounded electrical system | |
CN117501135A (zh) | 对绝缘电力电缆系统的功能可靠性评估 | |
EP3761466A1 (en) | Cable assist device, and submarine cable assist system | |
JP2002310845A (ja) | 遮水シートの漏水検知システム | |
JP4279426B2 (ja) | 高圧引込みケーブルのシールドテープ断線検出装置 | |
KR20160074987A (ko) | 활선케이블 절연감시장치 | |
CN115498608A (zh) | 金属回线下线路极间短路的预先识别方法、装置和设备 | |
JPS6215473A (ja) | 送電線故障点の標定方法 | |
JP3847919B2 (ja) | ケーブル監視装置 | |
JPH06138168A (ja) | 電気設備の運転中における最大放電電荷量の測定装置 | |
JP2548993B2 (ja) | 絶縁抵抗測定装置 | |
DE102011080436A1 (de) | Mobile Generatorvorrichtung und Schutzeinrichtung hierfür | |
JP2608925B2 (ja) | 電力ケーブルの部分放電検出方法 | |
JPH03115871A (ja) | 電気機器及び電気配線の故障検出装置 | |
CN118659416A (zh) | 储能系统和储能系统的绝缘阻抗检测方法 | |
KR20240094786A (ko) | 자기 진단이 가능한 전력 설비 시스템 및 전력 설비들의 원격 고장 검출 시스템 | |
JPH01152376A (ja) | ケーブル劣化診断システム | |
JPH0376431B2 (ja) | ||
JPH05172849A (ja) | 電流試験プラグ | |
JPH06331666A (ja) | トリプレックス型電力ケーブルの絶縁劣化診断法 | |
JPS60225072A (ja) | 電力ケ−ブルの絶縁劣化診断法 | |
JPH11108977A (ja) | 絶縁劣化センサーのテスト装置 |