JPH06193435A - 内燃機関の気筒群別空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の気筒群別空燃比制御装置

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JPH06193435A
JPH06193435A JP4359216A JP35921692A JPH06193435A JP H06193435 A JPH06193435 A JP H06193435A JP 4359216 A JP4359216 A JP 4359216A JP 35921692 A JP35921692 A JP 35921692A JP H06193435 A JPH06193435 A JP H06193435A
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air
fuel ratio
ratio control
value
engine
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JP4359216A
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Yasunari Seki
康成 関
Naoki Iida
直樹 飯田
Yoichi Iwata
洋一 岩田
Takeshi Takizawa
剛 滝澤
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N11/00Monitoring or diagnostic devices for exhaust-gas treatment apparatus, e.g. for catalytic activity
    • F01N11/007Monitoring or diagnostic devices for exhaust-gas treatment apparatus, e.g. for catalytic activity the diagnostic devices measuring oxygen or air concentration downstream of the exhaust apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2550/00Monitoring or diagnosing the deterioration of exhaust systems
    • F01N2550/02Catalytic activity of catalytic converters
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低コストで正確に触媒の劣化検出が行える内燃
機関の気筒群別空燃比制御装置を提供することを目的と
する。 【構成】V型エンジン1のライトバンク及びレフトバン
クは、エンジン1の所定の運転状態の時に、上流側酸素
センサ16Rまたは16Lと下流側酸素センサ17との
各出力に基づいたそれぞれ独立した空燃比制御量により
フィードバック制御され、エンジンの運転状態が所定の
運転状態以外にある時には、下流側酸素センサ17の出
力のみに基づいた同一の空燃比制御量によりフィードバ
ック制御される。この同一の空燃比制御量により、触媒
の劣化検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、V型機関のバンク別空
燃比制御等の内燃機関の気筒群別空燃比制御装置に関
し、特に三元触媒コンバータの劣化検出を可能とした内
燃機関の気筒群別空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機関の排気系に装着される三元触媒コン
バータの上流及び下流にそれぞれ1個ずつ設けられた上
流側及び下流側O2センサの各出力に基づいて、機関に
供給する混合気の空燃比のフィードバック制御量(空燃
比制御量)を演算して、フィードバック制御する空燃比
制御装置は、従来より知られている。
【0003】この種の装置は、各気筒に供給する混合気
の空燃比を同一に補正する空燃比制御方法をとるもので
あるが、このような空燃比制御方法において、触媒コン
バータの触媒の劣化度合を検出する手法としては、機関
が所定運転状態にあるときに所定時間当りの下流側O2
センサの出力の反転回数を演算し、その反転回数が所定
値以上のときに、劣化と判定するものが、特開昭63−
97852号公報等により開示されている。
【0004】また、前記の空燃比制御方法の他に、気筒
群別に異なった空燃比制御量によりフィードバック制御
を行う空燃比制御方法も既に知られている。この気筒群
別空燃比制御手法は、前記の空燃比制御方法に比べて空
燃比制御特性が優れ、例えばV型機関におけるバンク別
空燃比制御(ライトバンク、レフトバンク)や直列4気
筒機関における気筒群別空燃比制御(1番と4番気筒を
第1群、2番と3番気筒を第2群)などがある。これら
は、各バンクまたは気筒群に対してそれぞれ前記上流側
2センサを設けると共に、触媒コンバータの下流に単
一の下流側O2センサを設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
気筒群別空燃比制御方法に前記触媒劣化検出手法を適用
する場合は、気筒群別にそれぞれ上流O2センサの出力
に基づいた異なる値の空燃比補正係数KO2により前記
フィードバック制御を行い、各気筒群からの排気ガスが
単一の触媒コンバータに混入するため、触媒のO2スト
レージ量(リッチの排ガス流入から下流側O2センサが
リッチ出力を発生するまでの時間、あるいはリーンの排
ガス流入から下流側O2センサがリーン出力を発生する
までの時間)が計測できなくなる。
【0006】即ち、各気筒群のKO2値は独立なので、
一方の気筒群にリッチの空燃比が供給されている時に、
他方の気筒群にリーンの空燃比が供給されるとトータル
の空燃比はリッチ/リーンのいずれの状態であるか不明
となる。そのため、触媒コンバータに蓄積されたO2
子が蓄積/放出のいずれの過程にあるのかを特定でき
ず、O2ストレージ量が測定できなくなる結果、触媒の
劣化検出ができないという問題があった。
【0007】さらに、触媒コンバータを気筒群別に有し
ていても、下流側O2センサが単一であると、各気筒群
の触媒により浄化された後の混合排気ガスの空燃比が検
出されるため、O2ストレージ量の検出は不可能であっ
た。そこで、触媒コンバータと下流側O2センサとを各
気筒郡毎に設けることにより、前記公報に開示された手
法でもそのまま検出が可能であるが、下流側O2センサ
が2個となりコスト高になる。
【0008】本発明は上記従来の問題点に鑑み、低コス
トで正確に触媒の劣化検出が行える内燃機関の気筒群別
空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、第1及び第2の気筒群に分割された
複数の気筒を有する内燃機関の排気系に設けられた触媒
コンバータの上流側に、前記第1及び第2の気筒群に対
応してそれぞれ設けられた第1及び第2の上流側酸素セ
ンサと、前記触媒コンバータの下流側に設けられた単一
の下流側酸素センサと、前記機関の所定の運転状態時
に、前記第1の上流側酸素センサ及び前記下流側酸素セ
ンサの各出力に基づいた空燃比制御量で前記第1の気筒
群の空燃比を制御すると共に、前記第2の上流側酸素セ
ンサ及び前記下流側酸素センサの各出力に基づいた空燃
比制御量で前記第2の気筒群の空燃比を制御する第1の
空燃比制御手段と、前記機関の運転状態が前記所定の運
転状態以外にある時に、前記下流側酸素センサの出力の
みに基づいた空燃比制御量で前記第1及び第2の気筒群
の空燃比を制御する第2の空燃比制御手段と、前記第2
の空燃比制御手段の出力に基づいて前記触媒コンバータ
の劣化を検出する触媒劣化検出手段とを備えたものであ
る。
【0010】第2の発明は、第1及び第2の気筒群に分
割された複数の気筒を有する内燃機関の排気系に設けら
れた触媒コンバータの上流側に、前記第1及び第2の気
筒群に対応してそれぞれ設けられた第1及び第2の上流
側酸素センサと、前記触媒コンバータの下流側に設けら
れた単一の下流側酸素センサと、前記機関の所定の運転
状態時に、前記第1の上流側酸素センサ及び前記下流側
酸素センサの各出力に基づいた空燃比制御量で前記第1
の気筒群の空燃比を制御すると共に、前記第2の上流側
酸素センサ及び前記下流側酸素センサの各出力に基づい
た空燃比制御量で前記第2の気筒群の空燃比を制御する
第1の空燃比制御手段と、前記機関の運転状態が前記所
定の運転状態以外にある時に、前記下流側酸素センサの
出力のみに基づいた空燃比制御量で前記第1及び第2の
気筒群のいすれか一方の空燃比を制御すると共に、任意
の固定空燃比制御量で第1及び第2の気筒群の他方の空
燃比を制御する第2の空燃比制御手段と、前記第2の空
燃比制御手段の出力に基づいて前記触媒コンバータの劣
化を検出する触媒劣化検出手段とを備えたものである。
【0011】第3の発明は、前記第2の発明において、
前記任意の固定空燃比制御量は、前記第1の空燃比制御
手段の作動時における空燃比制御量の学習値とする。
【0012】
【作用】上記構成により第1の発明によれば、機関の第
1及び第2の気筒群は、所定の運転状態時に、第1の上
流側酸素センサ及び下流側酸素センサの各出力に基づく
それぞれ独立した空燃比制御量によりフィードバック制
御され、所定の運転状態以外の時には、下流側酸素セン
サの出力のみに基づく同一の空燃比制御量によりフィー
ドバック制御される。この所定の運転状態以外の時の同
一の空燃比制御量により、触媒の劣化検出を行う。これ
により、触媒の劣化検出時にあっても空燃比がリッチ/
リーンのいずれの状態にあるかが明確となり、正確に触
媒の劣化検出が行える。
【0013】第2及び第3の発明によれば、複数の気筒
のうちの半数の気筒の空燃比制御が学習値に固定される
ので、触媒の劣化検出時であっても安定した空燃比制御
が行える。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて詳
述する。
【0015】図1は本発明の第1実施例に係る内燃機関
(以下「エンジン」という)及びその気筒群別空燃比制
御装置の全体の構成図である。図中1は例えばV型8気
筒エンジンであり、そのR(ライト)バンクとL(レフ
ト)バンクとの間には、各バンクの気筒と同数の(4つ
の)吸気管2が配置されている。その吸気管2の途中に
はスロットル弁3が配されている。スロットル弁3には
スロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されてお
り、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力
して電子コントロールユニット(以下「ECU」とい
う)5に供給する。
【0016】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁
時間が制御される。
【0017】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7
を介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられ
ており、この絶対圧センサ8により電気信号に変換され
た絶対圧信号は前記ECU5に供給される。また、その
下流には吸気温(TA)センサ9が取付けられており、
吸気温TAを検出して対応する電気信号を出力してEC
U5に供給する。
【0018】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ10はサーミスタ等から成り、エンジ
ン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を
出力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)
センサ11及び気筒判別(CYL)センサ12はエンジ
ン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付
けられている。エンジン回転数センサ11はエンジン1
のクランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ12は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
【0019】三元触媒(触媒コンバータ)14R,14
Lは、エンジン1のRバンク及びLバンクに対応して配
設された排気管13R,13Lにそれぞれ配置されてお
り、排気ガス中のHC,CO,NOx等の成分の浄化を
行う。排気管13R,13L三元触媒14R,14Lの
上流側には、それぞれ酸素濃度センサ16R,16L
(以下、上流側O2センサという)が装着されており、
さらに、排気管13R,13Lの三元触媒14R,14
Lの下流側が合流して合流排気管13’に連通されてい
る。そして、その合流排気管13’には、酸素濃度セン
サ17(以下、下流側O2センサという)が装着されて
いる。これらのO2センサ16R,16L,17は排気
ガス中の酸素濃度を検出し、その検出値に応じた電気信
号を出力しECU5に供給する。
【0020】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
【0021】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィ
ードバック制御運転領域やオープンループ制御運転領域
等の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エン
ジン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、前記TDC
信号パルスに同期する各Rバンク及びLバンクに対応し
た燃料噴射弁6の燃料噴射時間R・Tout,L・To
utをそれぞれ演算する。
【0022】 R・Tout=Ti×R・KO2×KLS×K1+K2 L・Tout=Ti×L・KO2×KLS×K1+K2 …(1) ここに、Tiは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数
NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本
燃料噴射時間であり、このTi値を決定するためのTi
マップが記憶手段5cに記憶されている。
【0023】R・KO2は、O2センサ16R,17の出
力に基づいて算出される空燃比補正係数であり、空燃比
フィードバック制御中は空燃比が目標空燃比に一致する
ように設定され、オープンループ制御中はエンジン運転
状態に応じた所定値に設定される。同様に、L・KO2
はO2センサ16L,17の出力に基づいて算出される
空燃比補正係数である。
【0024】KLSは、エンジンが所定減速運転状態に
あるとき値1.0未満の所定値に設定され、所定減速運
転以外の状態にあるとき値1.0に設定されるリーン化
係数である。
【0025】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変数であ
り、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速
特性等の諸特性の最適化が図られるような値に設定され
る。
【0026】CPU5bは上述のようにして算出した結
果に基づいて、燃料噴射弁6を駆動する信号を、出力回
路5dを介して出力する。
【0027】なお、ECU5は、第1及び第2の空燃比
制御手段及び触媒劣化検出手段を構成する。
【0028】図2は、前記空燃比補正係数R・KO2
びL・KO2を算出するプログラムのフローチャートで
あり、本プログラムは一定時間(例えば5msec)毎に実
行される。
【0029】ステップS1〜S8では、上流側O2セン
サ16R,16Lの出力に基づくフィードバック制御が
実行可能であるとき成立する第1のフィードバック制御
条件が満たされるか否かの判定を行う。即ち、エンジン
水温TWが第1の所定水温TWO2(例えば25℃)よ
り高いか否か(ステップS1)、エンジンが所定の高負
荷運転状態にあるとき値1に設定されるフラグFWOT
が値0であるか否か(ステップS2)、上流側O2セン
サ16が活性状態にあるか否か(ステップS3)、エン
ジン回転数NEが高回転側の所定回転数NHOPより高
いか否か(ステップS4)、エンジン回転数NEが低回
転側の所定回転数NLOP以下か否か(ステップS
5)、フュエルカット中か否か(ステップS6)、リー
ン化係数KLSが値1.0であるか否か及び触媒(CA
T)劣化モニタ条件が成立しているか否か(ステップ
8)を判別する。
【0030】その結果、エンジン水温TWが所定水温T
WO2より高く、FWOT=0であって所定高負荷運転
状態でなく、上流側O2センサ16R,16Lが活性状
態にあり、エンジン回転数NEがNLOP<NE≦NH
OPの範囲内にあり、フュエルカット中でなく且つKL
S=1.0であって所定減速運転状態でなく、触媒劣化
モニタ条件が成立していないときには、第1のフィード
バック制御条件成立と判定してステップS9に進み、上
流側O2センサ16R,16Lの出力に基づいて補正係
数R・KO2,L・KO2の算出を行う。なお、前記触媒
劣化モニタ条件は、エンジン運転状態の安定時、即ち暖
機後かつ負荷変動、エンジン回転数Neの変動、及び車
速度動の小さい状態が夫々所定時間継続する場合に成立
する。
【0031】また、TW>TWO2且つFWOT=0で
あって上流側O2センサ16R,16Lが不活性状態の
ときには、ステップS10に進み、ステップS9のフィ
ードバック制御実行中に算出されるR・KO2,L・K
2の学習値R・KREF,L・KREFを補正係数R
・KO2,LKO2とする。さらに、前記ステップS8で
触媒劣化モニタ条件が成立しているときは、ステップS
11へ進み、後述する触媒劣化判断を行う。
【0032】上記以外のときには、ステップS12に進
み、補正係数KO2を値1.0とする。
【0033】図3,4は、図2のステップS9で実行さ
れるプログラムのフローチャートであり、上流側O2
ンサ16Rの出力電圧R・FVO2に応じて補正係数R
・KO2の算出を行うものである。
【0034】ステップS21では、第1及び第2のリー
ンリッチフラグFAF1及びFAF2の初期化を行う。
第1のリーンリッチフラグFAF1は、図7(a),
(b)に示すように上流側O2センサ出力電圧R・FV
2が基準電圧R・FVREF(例えば0.45V)よ
り高いリッチ状態のとき値1に設定されるフラグであ
り、第2のリーンリッチフラグFAF2は、図7(d)
に示すように第1のリーンリッチフラグFAF1が反転
した(0→1又は1→0に変化した)時点から一定時間
遅延してフラグFAF1と同一値に設定されるフラグで
ある。
【0035】これらのフラグFAF1,FAF2の初期
化は具体的には図5に示すプログラムにより実行され
る。先ず、フィードバック制御開始直後か否か、即ち、
前回までオープンループ制御を実行し、今回からフィー
ドバック制御を開始するのか否かを判別し(ステップS
51)、開始時でなければ、初期化する必要がないの
で、直ちに本プログラムを終了する。
【0036】開始時のときには、上流側O2センサ出力
電圧R・FVO2が基準電圧R・FVREFより低いか
否かを判別する(ステップS52)。R・FVO2<R
・FVREFが成立するときには第1及び第2のリーン
リッチフラグFAF1,FAF2を値0に設定する一方
(ステップS53)、R・FVO2≧R・FVREFが
成立するときにはいずれも値1に設定する(ステップS
54)。
【0037】図3に戻り、ステップS22ではR・KO
2値の初期化を行う。即ち、オープンループ制御からフ
ィードバック制御へ移行した直後、あるいはフィードバ
ック制御中にスロットル弁が急激に開弁されたときに
は、後述するステップS47で算出される学習値R・K
REFをR・KO2値の初期値として設定する。上記以
外のときには、何も行わない。
【0038】続くステップS23では、今回R・KO2
値が初期化されたか否かを判別し、初期化されたときに
は直ちにステップS39に進む一方、初期化されなかっ
たときには、ステップS24に進む。
【0039】フィードバック制御開始時は、ステップS
23の答が肯定(YES)となるので、ステップS39
〜S45においてリーンリッチフラグFAF1,FAF
2の値に応じてP項発生ディレーカウンタCDLY1の
初期値設定及びR・KO2値の積分制御(I項制御)を
行う。カウンタCDLY1は、図7(b)(c)(d)
に示すように、第1のリーンリッチフラグFAF1の反
転時点から第2のリーンリッチフラグFAF2を反転さ
せるまでの遅延時間、即ちO2センサ出力R・FVO2
反転時点から比例制御(P項制御)を実行するまでの時
間を計測するものである。
【0040】ステップS39では第2のリーンリッチフ
ラグFAF2が値0か否かを判別し、FAF2=0のと
きにはステップ40(図4)に進み、第1のリーンリッ
チフラグFAF1が値0か否かを判別する一方、FAF
2=1のときにはステップS43(図4)に進み、第1
のリーンリッチフラグFAF1が値1か否かを判別す
る。フィードバック制御開始時は、R・FVO2<R・
FVREFであればFAF1=FAF2=0であるので
(図5参照)、ステップS39,S40を経てステップ
S41に至り、カウンタCDLY1に負の所定値TDR
(例えば120ミリ秒相当の値)が設定される。またR
・FVO2≧R・FVREFであれば、FAF1=FA
F2=1であるので、ステップS39,S43を経てス
テップS44に至り、カウンタCDLY1に正の所定値
TDL(例えば40ミリ秒相当の値)が設定される。フ
ラグFAF1及びFAF2がともに値0又はともに値1
以外のときは、カウンタCDLY1の初期値設定は行わ
ず、FAF2=0であればKO2値に所定値Iを加算す
る一方(ステップS42)、FAF2=1であればKO
2値から所定値Iを減算し(ステップS45)、ステッ
プS46に進む。
【0041】図3のステップS23の答が否定(N
O)、即ちR・KO2値が今回初期化されなかったとき
は、ステップS24に進み、上流側O2センサ出力電圧
R・FVO2が基準電圧R・FVREFより低いか否か
を判別する。その結果、R・FVO2<R・FVREF
が成立するときには、ステップS25に進み、第1のリ
ーンリッチフラグFAF1を値0に設定するとともに、
P項発生ディレーカウンタCDLY1を値1だけデクリ
メントする(図7(c),T4,T10参照)。次い
で、カウンタCDLY1のカウント値が負の所定値TD
Rより小さいか否かを判別し(ステップS26)、CD
LY1<TDRが成立するときにはCDLY1=TDR
とする一方(ステップS27)、CDLY≧TDRが成
立するときには直ちにステップS31に進む。
【0042】ステップS24の答が否定(NO)、即ち
R・FVO2≧R・FVREFが成立するときには、第
1のリーンリッチフラグFAF1を値1に設定するとと
もに、カウンタCDLY1を値1だけインクリメントす
る(図7(c),T2,T6,T8参照)。次いでカウ
ンタCDLY1のカウント値が正の所定値TDLより大
きいか否かを判別し(ステップS29)、CDLY1>
TDLが成立するときにはCDLY1=TDLとする一
方(ステップS30)、CDLY1≦TDLが成立する
ときには直ちにステップS31に進む。
【0043】ここでステップS26,S27,S29,
S30は、カウンタCDLY1のカウント値が負の所定
値TDRより小、あるいは正の所定値TDLより大とな
らないようにするために設けられている。
【0044】ステップS31では、カウンタCDLY1
のカウント値の符号(正負)が反転したか否かを判別
し、反転しないときには前記ステップS39〜S45の
I項制御を実行する一方、反転しているときにはステッ
プS32〜S38のP項制御を実行する。
【0045】ステップS32では、第1のリーンリッチ
フラグFAF1が値0であるか否かを判別し、FAF1
=0のときには、図4のステップS33に進み、第2の
リーンリッチフラグFAF2を値0とするとともに、カ
ウンタCDLY1のカウント値を負の所定値TDRとし
(ステップS34)、さらに補正係数R・KO2を次式
(2)により算出する(ステップS35)(図7、時刻
t4,t10参照)。 R・KO2=R・KO2+PR×KP …(2) ここでPRはリッチ補正用比例項(P項)、KPはP項
増減係数である。PR値は後述する図6のプログラムに
よって算出され、KP値はエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAに応じて設定されたマップから読み出
される。
【0046】ステップS32の答が否定(NO)、即ち
FAF1=1であるときには、第2のリーンリッチフラ
グFAF2を値1とするとともにカウンタCDLY1の
カウント値を正の所定値TDLとし(ステップS36,
S37)、さらに補正係数R・KO2を次式(3)によ
り算出する(ステップS38)(図7、時刻t2,t8
参照)。
【0047】 R・KO2=R・KO2−PL×KP …(3) ここでPLはリーン補正用比例項(P項)であり、PL
値はPR値と同様に図6のプログラムによって算出され
る。
【0048】続くステップS46ではR・KO2値のリ
ミットチェックを行い、次いでR・KO2値の学習値R
・KREFの算出(ステップS47)及びR・KREF
値のリミットチェック(ステップS48)を行って本プ
ログラムを終了する。
【0049】図3,4のプログラムによれば、図7に示
すように、上流側O2センサ出力電圧R・FVO2の反転
時点(時刻t1,t3,t7,t9)から所定時間(T
2,T4,T8,T10)遅延して、P項制御が実行さ
れ(時刻t2,t4,t8,t10)、第2のリーンリ
ッチフラグFAF2=0の期間中はR・KO2値の増加
方向のI項制御が実行され(T1,T2,T5〜T
8)、FAF2=1の期間中はKO2値の減少方向のI
項制御が実行される(T3,T4,T9,T10)。な
お、時刻t5〜t7間でセンサ出力R・FVO2が短い
周期で変動しているが、負の所定値TDR1に対応する
P項制御の遅延時間より変動周期が短いため、第2のリ
ーンリッチフラグFAF2が反転せず、P項制御は実行
されない。図6は、図3,4のプログラムで使用される
リッチ補正用P項PR及びリーン補正用P項PLを算出
するプログラムのフローチャートである。本プログラム
は一定時間(例えば100msec)毎に実行される。
【0050】PR値及びPL値は、基本的には下流側O
2センサ17の出力電圧RVO2に基づいて算出する(下
流側O2センサによるフィードバック制御)が、この第
2のフィードバック制御が実行可能でないとき(例え
ば、エンジンのアイドル時、下流側O2センサ17の不
活性時等)には、所定値又はフィードバック制御中に算
出される学習値が使用される。
【0051】ステップS61では下流側O2センサ出力
電圧RVO2が基準値RVREF(例えば0.45V)
より低いか否かを判別し、RVO2<RVREFが成立
するときには、ステップS62に進み、PR値にリーン
判定時用加減算項DPLを加算する(図8(b),T
2,T4参照)。次いでPR値が上限値PRMAXより
大きくなったときには、PR値を上限値PRMAXとす
る(ステップS63,S64)。
【0052】続くステップS65ではPL値からリーン
判定時用加減算項DPLを減算し(図8(c),T2,
T4参照)、PL値が下限値より小さくなったときに
は、PL値を下限値PLMINとする(ステップS6
6,S67)。
【0053】一方、前記ステップS61の答が否定(N
O)、即ちRVO2≧RVREFが成立するときには、
ステップS68に進み、PR値からリッチ判定時用加減
算項DPRを減算し(図8(b),T1,T3参照)、
PR値が下限値PRMINより小さくなったときには、
PR値を下限値PRMINとする(ステップS69,S
70)。
【0054】続くステップS71では、PL値にリッチ
判定用加減算項DPRを加算し(図8(c),T1,T
3参照)、PL値が上限値PLMAXより大きくなった
ときには、PL値を上限値PLMAXとする(ステップ
S72,S73)。
【0055】図6のプログラムによれば、図8に示すよ
うに、RVO2<RVREFが成立する期間中(T2,
T4)は、上下限値の範囲内でPR値は増加し、PL値
は減少する一方、RVO2≧RVREFが成立する期間
中(T1,T3)は、PR値は減少し、PR値は増加す
る。なお、L・KO2値も上記同様に、上流側O2センサ
16L及び下流側O2センサ17の各出力に基づいて算
出される。
【0056】次に三元触媒14R,14Lの性能が劣化
した場合を考慮した、加減算項DPR,DPL(第1及
び第2の更新量)の設定手法を、図9(a)を参照して
説明する。なお、ここでは説明を簡単にするため、三元
触媒14Rを例にとって説明する。
【0057】同図に示すように、後述する手法により触
媒の性能劣化が検出される前は、DPR値及びDPL値
をそれぞれ正常時用の所定値DPR1,DPL1(例え
ばそれぞれ1,3)に設定し(ステップS82)、触媒
の性能劣化が検出された後は、劣化時用の所定値DPR
2,DPL2(例えばそれぞれ1,4)に設定する(ス
テップS83)。
【0058】これにより、PR項及びPL項(スキップ
量)のリーン判定時(RVO2<RVREF成立時)に
おける更新速度が増加し(図8(b)(c)のT2,T
4における傾きが増加し)、PR項は、触媒の正常時に
比べて値が増加する一方、PL項は逆に減少する。その
結果、上流側O2センサ16R出力R・FVO2の基づく
空燃比フィードバック制御によって得られる供給空燃比
がリッチ方向へバイアスされることになる。従って、触
媒劣化時に下流側O2センサ出力が、リッチ方向にずれ
ること(触媒から漏れ出る未燃ガスがセンサの白金電極
付近でセンサから供給される酸素イオンと反応すること
による)に起因する供給空燃比のリーン方向へのずれを
防止することができる。なお、三元触媒14Lの場合に
ついても上記同様に行われる。
【0059】なお、上述した実施例ではリーン判定時用
の加減算項DPLのみを増加させているが、これに限る
ものではなく、リッチ判定時の加減算項DPRのみを減
少させてもよく、またDPL値を増加させるとともにD
PR値を減少させるようにしてもよい。即ち、触媒の性
能劣化時には、正常時に比べて、DPR/DPL(DP
Lに対するDPRの比率)が小さくなるようにDPR値
及び/又はDPL値を変更するようにすればよい。
【0060】図9(b)は、加減算項DPR,DPLを
変更することに代わる他の実施例を示すものであり、本
実施例では、第1のリーンリッチフラグFAF1の反転
から第2のリーンリッチフラグFAF2の反転までの遅
延時間を決定する所定値TDR及びTDL(第1及び第
2の所定時間)を変更する。
【0061】同図に示すように、触媒の性能劣化が検出
される前は、TDR値及びTDL値を正常時用のTDR
1,TDL1(例えばそれぞれ120msec,40msecに
相当する値)に設定し(ステップS85)、触媒の性能
劣化が検出された後は、劣化時用の所定値TDR2,T
DL2(例えばそれぞれ60msec,10msecに相当する
値)に設定する(ステップS86)。
【0062】このように設定することにより、触媒の劣
化時は、正常時に比べて、上流側O2センサ出力FVO2
がリーン側からリッチ側へ反転したときの遅延時間(図
7(b)のT2,T8)が逆に反転したときの遅延時間
(図7(b)のT4,T10)より相対的に長くなる
(正常時は|TDR1|/TDL1=3であるのに対
し、劣化時は|TDR2|/TDL2=6となる)の
で、I項を加算する方向の積分制御を行う期間(図7
(b),T1+T2,T5+T6+T7+T8)が相対
的に長くなり、供給空燃比がリッチ方向にバイアスされ
る。従って、本実施例によっても、触媒劣化時における
供給空燃比のリーン方向へのずれを防止することができ
る。
【0063】なお、図9(b)の実施例では、TDR値
及びTDL値の両方を変更するようにしたが、これに限
るものではなく、|TDR|値のみを増加させるように
してもよく、またTDL値のみを減少させるようにして
もよい。即ち、触媒の性能劣化時には、正常時に比べ
て、|TDR|/TDL(TDLに対する|TDR|の
比率)が大きくなるように、TDR値及び/又はTDL
値を変更するようにすればよい。
【0064】上記では、R・KO2値の算出に関して説
明したが、補正係数L・KO2値も同様にして求めるこ
とができる。即ち、図3及び図4のフローチャートに示
す算出ルーチンでR・KO2をL・KO2に置き換えるよ
うにすればよい。
【0065】次に三元触媒14R,14Lの性能劣化判
定手法を図10〜図12を参照して説明する。この触媒
劣化判定は、図11に示すように下流側O2センサ17
の出力RVO2のみに基づいて補正係数R・KO2及びL
・KO2を算出するフィードバック制御実行中に、R・
KO2値及びL・KO2値を減少方向にスキップさせるた
めのスペシャルP項PLSPが発生してからO2センサ
出力RVO2が反転するまでの時間TL及びR・KO2
及びL・KO2値を増加方向にスキップさせるためのス
ペシャルP項PRSPが発生してからO2センサ出力R
VO2が反転するまでの時間TRを計測し、これらの時
間TL,TRに基づいて行われる。なお、下流O2セン
サ17の出力RVO2のみに基づいてフィードバック制
御を実行するので、R・KO2値とL・KO2値は同一と
なる。
【0066】図10は、この判定を行うプログラムのフ
ローチャートであり、同図のステップS91では劣化判
定を行うべき前条件が成立しているか否かを判別する。
この前条件は例えばエンジン運転状態が定常的な状態に
あるとき成立する。
【0067】前条件が成立しないときには、時間TL,
TRの積算値TLSUM,TRSUM及びTL値、TR
値の計測回数nTL,nTRを値0にリセットし(ステ
ップS92)、前述した図3〜図6のプログラムによる
通常の燃料制御を行う(ステップS93)。
【0068】前条件が成立するときには、TL値、TR
値の計測を所定回数行ったか否かを判別し(ステップS
94)、最初はこの答が否定(NO)となるので、ステ
ップS95に進み、下流側O2センサ出力RVO2のみに
基づきR・KO2値及びL・KO2値のPI(比例積分)
制御をそれぞれ行うとともに、TL値及びTR値の計測
を行って、それらの値の積算値TLSUM,TRSUM
を算出する(ステップS95,S96)。
【0069】具体的には、図11に示すように、O2
ンサ出力RVO2のリーンリッチ反転時点t1から所定
時間tLD経過した時刻t2において、リーン方向のス
ペシャルP項PLSPにより、R・KO2値及びL・K
2値を減少方向にスキップさせ、その後、センサ出力
RVO2のリッチリーン反転時点t3から所定時間tR
D経過する時刻t4までR・KO2値及びL・KO2値を
漸減させるI項制御をそれぞれ行う。そしてこのとき時
刻t2から時刻t3までの時間をTL値(TL1)とし
て計測する。次に時刻t4においてリッチ方向のスペシ
ャルP項PRSPにより、R・KO2値及びL・KO2
を増加方向にスキップさせ、その後センサ出力RVO2
のリーンリッチ反転時点t5から所定時間tLD経過す
る時刻t6までR・KO2値及びL・KO2値を漸増させ
るI項制御をそれぞれ行う。そして、このとき時刻t4
から時刻t5までの時間をTR値(TR1)として計測
する。以後、同様にして順次TL2,TR2,…を計測
し、それらの計測値の積算値としてTLSUM,TRS
UMを算出する。
【0070】ステップS94の答が肯定(YES)、即
ち、所定回数計測が完了すると、次式(4)により判定
時間TCHKを算出する(ステップS97)。
【0071】 TCHK=(TLSUM/nTL+TRSUM/nTR)/2 …(4) 次に判定時間TCHKが所定値tSTRG以上か否かを
判別し(ステップS98)、所定値tSTRG以上のと
きには正常と判定する一方(ステップS99)、所定値
tSTRGより小さいときには触媒が劣化していると判
定する(ステップS100)。
【0072】この判定手法は、時間TLとTRの平均値
Tが触媒の浄化率(CAT浄化率)と図12に示すよう
な関係があり、触媒の性能(O2ストレージ能力)が低
下してくると、平均値Tが減少することを利用するもの
である。この手法により、触媒の劣化を正確に判定する
ことができる。
【0073】なお、図12から明らかなように判定時間
TCHKは触媒の劣化度合を表わすので、加減算項DP
R,DPL又は遅延時間を決定する所定値TDR,TD
Lを触媒の劣化度合(TCHK)に応じて徐々に変更す
るように設定してもよい。
【0074】図13は、本発明の第2実施例に係る内燃
機関の気筒群別空燃比制御装置の触媒劣化判定を示すフ
ローチャートであり、図10と共通する要素には同一の
符号が付されている。
【0075】本実施例は、CAT劣化検知モード時にお
いて、補正係数L・KO2を固定値(例えば1.0)、
好ましくは学習値L・KREFに固定することにより、
安定したエンジンの運転性を確保するものである。即
ち、CAT劣化検知モード時では、CATのストレージ
量を計測するため、KO2値の周期が長く、リーン/リ
ッチ変化幅も大きいため、エンジンにとっての空燃比制
御は不安定である。
【0076】この点を考慮して、本実施例では、図10
に示す第1実施例の触媒劣化判定フローチャートにおけ
るステップS95に代えてステップS95´を設け、こ
のステップS95´において、下流側O2センサ17の
出力により前記R・KO2値のPI制御を行い、前記L
・KO2値を学習値L・KREFに固定する。その他の
構成は同一とする。
【0077】これにより、8気筒のうちの半数の気筒の
空燃比制御が、学習値(L・KREF)に固定され、そ
の分、安定した空燃比制御が行える。
【0078】なお、本発明は図示の実施例に限定されず
種々の変形が可能であり、その変形例として、例えば上
記実施例では排気系に三元触媒を2個配置するようにし
たが、これを1個とすることも可能である。即ち、図1
において、排気管13R,13Lにそれぞれ三元触媒1
4R,14Lを配置する代りに、合流排気管13´に三
元触媒を1個配置し、その下流側に下流O2センサ17
を設けるようにする。
【0079】また、上記第2実施例では下流側O2セン
サ17の出力により前記R・KO2値のPI制御を行
い、前記L・KO2値を学習値L・KREFに固定する
ようにしたが、逆に、下流側O2センサ17の出力によ
りL・KO2値のPI制御を行ない、R・KO2値を学習
値R・KREFに固定するようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように第1の発明に
よれば、エンジンの運転状態が所定の運転状態以外にあ
る時に、下流側O2センサの出力のみに基づいた同一の
空燃比制御量により触媒の劣化検出を行うので、単一の
下流側O2センサを備えた気筒群別空燃比制御手法にお
いても、低コストで正確な触媒の劣化検出を行うことが
可能となる。
【0081】第2及び第3の発明によれば、前記第1の
発明と同等の効果があると共に、エンジンの運転状態が
所定の運転状態以外にある時に半数の気筒の空燃比制御
が例えば第1の空燃比制御手段の作動時の空燃比制御量
である学習値に固定されるので、触媒の劣化検出時であ
っても、安定した空燃比制御が行えてエンジンの運転性
が確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内燃機関及びその気
筒群別空燃比制御装置の全体構成図である。
【図2】空燃比補正係数(R・KO2、L・KO2)を算
出するプログラムのフローチャートである。
【図3】触媒コンバータの上流側のO2センサ出力に基
づいて空燃比補正係数を算出するプログラムのフローチ
ャートである。
【図4】触媒コンバータの上流側のO2センサ出力に基
づいて空燃比補正係数を算出するプログラムのフローチ
ャートである。
【図5】図3,4のプログラムで使用するフラグの初期
化を行うプログラムのフローチャートである。
【図6】触媒コンバータの下流側のO2センサ出力に基
づいてパラメータ(PR,PL)値を算出するプログラ
ムのフローチャートである。
【図7】図3,4のプログラムの動作を説明するための
図である。
【図8】図6のプログラムの動作を説明するための図で
ある。
【図9】図3,4のプログラムで使用するパラメータ
(DPL,DPR,TDL,TDR)の値を算出するプ
ログラムのフローチャートである。
【図10】触媒コンバータの劣化判定を行うプログラム
のフローチャートである。
【図11】図10のプログラムの動作を説明するための
図である。
【図12】触媒コンバータの劣化判定手法の原理を説明
するための図である。
【図13】本発明の第2実施例に係る内燃機関の気筒群
別空燃比制御装置における触媒劣化判定を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関 5 電子コントロールユニット(ECU) 6 燃料噴射弁 10 エンジン冷却水温センサ 14R,14L 三元触媒 16R,16L 上流側O2センサ 17 下流側O2センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/14 H 8011−3G (72)発明者 滝澤 剛 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の気筒群に分割された複数
    の気筒を有する内燃機関の排気系に設けられた触媒コン
    バータの上流側に、前記第1及び第2の気筒群に対応し
    てそれぞれ設けられた第1及び第2の上流側酸素センサ
    と、 前記触媒コンバータの下流側に設けられた単一の下流側
    酸素センサと、 前記機関の所定の運転状態時に、前記第1の上流側酸素
    センサ及び前記下流側酸素センサの各出力に基づいた空
    燃比制御量で前記第1の気筒群の空燃比を制御すると共
    に、前記第2の上流側酸素センサ及び前記下流側酸素セ
    ンサの各出力に基づいた空燃比制御量で前記第2の気筒
    群の空燃比を制御する第1の空燃比制御手段と、 前記機関の運転状態が前記所定の運転状態以外にある時
    に、前記下流側酸素センサの出力のみに基づいた空燃比
    制御量で前記第1及び第2の気筒群の空燃比を制御する
    第2の空燃比制御手段と、 前記第2の空燃比制御手段の出力に基づいて前記触媒コ
    ンバータの劣化を検出する触媒劣化検出手段とを備えた
    ことを特徴とする内燃機関の気筒群別空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の気筒群に分割された複数
    の気筒を有する内燃機関の排気系に設けられた触媒コン
    バータの上流側に、前記第1及び第2の気筒群に対応し
    てそれぞれ設けられた第1及び第2の上流側酸素センサ
    と、 前記触媒コンバータの下流側に設けられた単一の下流側
    酸素センサと、 前記機関の所定の運転状態時に、前記第1の上流側酸素
    センサ及び前記下流側酸素センサの各出力に基づいた空
    燃比制御量で前記第1の気筒群の空燃比を制御すると共
    に、前記第2の上流側酸素センサ及び前記下流側酸素セ
    ンサの各出力に基づいた空燃比制御量で前記第2の気筒
    群の空燃比を制御する第1の空燃比制御手段と、 前記機関の運転状態が前記所定の運転状態以外にある時
    に、前記下流側酸素センサの出力のみに基づいた空燃比
    制御量で前記第1及び第2の気筒群のいずれか一方の空
    燃比を制御すると共に、任意の固定空燃比制御量で第1
    及び第2の気筒群の他方の空燃比を制御する第2の空燃
    比制御手段と、 前記第2の空燃比制御手段の出力に基づいて前記触媒コ
    ンバータの劣化を検出する触媒劣化検出手段とを備えた
    ことを特徴とする内燃機関の気筒群別空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 前記任意の固定空燃比制御量は、前記第
    1の空燃比制御手段の作動時における空燃比制御量の学
    習値としたことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の
    気筒群別空燃比制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6694726B2 (en) 2001-10-15 2004-02-24 Nissan Motor Co., Ltd. Deterioration diagnosis of exhaust gas purification catalyst for internal combustion engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6694726B2 (en) 2001-10-15 2004-02-24 Nissan Motor Co., Ltd. Deterioration diagnosis of exhaust gas purification catalyst for internal combustion engine

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