JPH06192778A - アルミニウム基プリント配線基板 - Google Patents

アルミニウム基プリント配線基板

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JPH06192778A
JPH06192778A JP19790692A JP19790692A JPH06192778A JP H06192778 A JPH06192778 A JP H06192778A JP 19790692 A JP19790692 A JP 19790692A JP 19790692 A JP19790692 A JP 19790692A JP H06192778 A JPH06192778 A JP H06192778A
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aluminum
film
anodic oxide
thickness
base plate
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Hiroyoshi Gunji
博善 郡司
Hiroshi Kinoshita
博 木下
Hiroshi Shida
弘 志田
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Sky Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱放散性(全放射率)に優れ、高温でも陽極
酸化皮膜に割れを生じない耐熱性を具備したアルミニウ
ム基プリント配線基盤を提供する。 【構成】 Mn0.3〜4.5%を含有し、さらに必要
に応じてMg0.1〜4.5%,Fe0.5%以下、,
Si2.0%以下、結晶粒微細化剤としてTi0.00
3〜0.15%、B0.0001〜0.01%を含有
し、残部実質的にAlからなるAl合金素地板中にAl
−Mn系の金属間化合物が粒子径0.001〜3μmで
分散析出し、該素地板の両面に厚さ5μm以上の陽極酸
化皮膜層を形成したアルミニウム基プリント配線基板。
さらに、特に陽極酸化皮膜が無封孔であるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属系プリント配線
基板に関し、特に回路に熱が関与する場合のCOB基
板、ハイブリット基板、多層基板、フレキシブル基板、
電装基板、電源用基板等に好適な、放熱性及び耐熱性に
優れたアルミニウム基プリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板の材料選択はなかなか
難しく、信頼性の高い基板は種々の特性を満足しなけれ
ばならない。例えば機械的、物理的性質では、ピール強
度、平滑度、熱抵抗、熱膨張係数、はんだ耐熱性、吸水
率等であり、また電気的特性からは、耐電圧、誘電率、
表面抵抗率、体積固有抵抗等であり、化学的性質からは
耐酸性、耐有機溶剤性、耐アルカリ性、難燃性等であ
る。さらに工業的には生産性及び総合コストが実用化の
決定要件である。
【0003】この分野において、最近は表面実装技術の
実用化が急速に発達し、プリント基板に直接シリコンチ
ップ等を接合するため、放熱性の大きい、熱膨張係数の
小さい基板が望まれ、これらの用途にはアルミナ、アル
ミニウムや珪素の窒化物等のセラミック材、あるいは鉄
系、ステンレス系、CIC,FIF等のクラッド材が向
けられている。
【0004】しかしながら、低膨張係数、高放熱性を具
備し、なおかつ低価格な基板材料は見出されていないの
が実状である。これらの中でも比較的適合性の良い例え
ば放熱性に優れるSi34基板は高価であり、かつ割れ
たり、大型サイズのものが得難い等の欠点がある。CI
C、FIF等のクラッド板は、低膨張材ではあるが高価
であり、熱放散性も充分でない。 従ってこれらの基板
の使用は特殊な分野に限定されているのが実状である。
【0005】ところでアルミニウム基板は、廉価で軽量
かつ熱伝導性もよく汎用性の高い材料であるが、線膨張
係数が大きく、前記したように面実装部品やワイヤダイ
レクトボンデイングを行う回路基板には不向きである。
また回路基板製造工程中において行う半田付けや、乾燥
などの熱工程において不具合が起きている。さらに放熱
性の特性として発熱源から基板への熱伝導性は良いが基
板からの発熱エネルギーを空気中に放散する場合の全放
射率が小さいという問題もある。最近ではこの熱放散の
指標としての全放射率値は80%以上のものが求められ
るようになっている。
【0006】従来のアルミニウム基板には、このように
高熱膨張、低熱放散性という難点があるが、これらはい
ずれも直接には表面の陽極酸化皮膜の特性と関係があ
る。即ち実使用時に到達する基板の最高表面温度(約3
00℃)未満の温度において、皮膜に割れが発生するた
めアルミニウム素地板の熱膨張を拘束することが出来な
いこと、プリント基板の皮膜に割れが起ると、湿分環境
において割れ目に水分が)侵入し、樹脂絶縁層は透水性
のため、かかる水分の膨張により積層体の剥離を惹起す
る。また電気的絶縁層である陽極酸化膜の絶縁不均一に
よってリークするなど基板回路が不安定となるなるため
割れ難い皮膜が要求されている。またこれと同時に全放
射熱を高める手段として、自然発色による黒色化皮膜の
形成が出来なかった。このため低熱膨張性、高放熱性の
同時解決は困難な実状にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、かかる現
状に鑑みてなされたもので、アルミニウム素地板の表面
に形成される陽極酸化皮膜を改良し、これによって低熱
膨張性、高放熱性の同時解決を図ることを技術的課題と
する。その結果として アルミニウム基板固有の特性を
生かしつつ、より汎用性の高いアルミニウム基板を提供
することを目的とする。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者等は、上記のご
とき問題点の解決を目的として種々研究の結果、特定の
アルミニウム合金素地板に形成される自然発色陽極酸化
皮膜が優れた効果を発揮することに着目し、これに基づ
いて本発明に到達した。
【0009】すなわち本願第1発明は、特許請求の範囲
の請求項1に記載の通り、重量でMn0.3〜4.5%
を含有し、残部がAl及び不純物とからなるAl基合金
素地板中にAl−Mn系の金属間化合物が粒子径0.0
01〜3μmで分散析出し、該素地板の両面に厚さ5μ
m以上の陽極酸化被膜層を形成してなることを特徴とす
るアルミニウム基プリント配線基板である。
【0010】そして請求項2記載の本願第2発明は、重
量でMn0.3〜4.5%とMg0.1〜4.5%を含
有し、必要に応じてFe0.5%以下及びSi2.0%
以下のうちの1種または2種と、結晶粒微細化剤として
Ti 0.003〜0.15%を単独でもしくはB
0.0001〜0.01%を組合わせて含有し、残部が
Al及び不純物からなるAl基合金素地板中にAl−M
n系の金属間化合物が粒子径0.001〜1μmで分散
析出し、該素地板の両面に厚さ5μm以上の陽極酸化被
膜層を形成してなることを特徴とするアルミニウム基プ
リント配線基板である。
【0011】さらに請求項3記載の本願第3発明は、陽
極酸化被膜層が無封孔で基板のAl基合金素地板の両面
に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求
項2記載のアルミニウム基プリント配線基板である。
【0012】
【作 用】本発明は、特定量のMnを含有するAl合金
中に特定の微細粒子径のAl−Mn系の金属間化合物を
析出分散せしめてなるAl素地板の表面に特定厚の陽極
酸化膜を形成せしめたアルミニウム基プリント配線基板
である。
【0013】図1は、この発明のアルミニウム基プリン
ト基板の縦断面図で、このAl合金素地板1を陽極酸化
処理することにより、該合金素地板両面に黒色に自然発
色した陽極酸化皮膜2及び3が形成され、この皮膜は基
板の使用温度環境で割れを生起せず、従って合金素地板
の熱膨張を拘束し、また湿分環境における積層剥離を起
こすことなく絶縁接着剤層4、銅箔5及び基板回路チッ
プ6を安定に支持すると同時に、外気に面した陽極酸化
皮膜3は熱放散特性(全放射率)が顕著に改善されてい
る。
【0014】上記のAl陽極酸化皮膜の生成過程におい
て、Al−Mn系の金属間化合物の析出部分を避けなが
ら皮膜多孔質層を成長するため、生成する多孔質層は枝
分かれした複雑な多孔質構造となる。かかる皮膜は歪吸
収能が高いため熱歪に起因するクラック発生のおそれが
少なく、また仮に微細なクラックが生起してもそれがト
リガーとなるクラックの伝播が起こりにくいため皮膜の
耐熱性、耐熱衝撃性が向上する作用がある。
【0015】また上記のAl陽極酸化皮膜は、その構造
の故に明度が低く、可視領域で黒色化するため全放射率
が高くなり熱放散性が増大する作用がある。しかも自然
発色の黒色であるために、高温において退色するような
こともなく、低温から高温までの広い温度範囲で安定し
た熱放散特性を具備している。
【0016】さらに上記のAl陽極酸化皮膜には、一般
に行われるように封孔処理が施されて好ましく使用され
るが、かかる封孔処理を施さない、いわゆる無封孔のも
のが一層優れた特性すなわち皮膜の耐熱性及び接着剤絶
縁層(図1の4)の接着力を向上する効果がある。
【0017】本合金材の陽極酸化皮膜の枝分かれした多
孔質構造の表面は、複雑な凹凸を呈しておりこれが表面
積を増加し、接着剤との投錨効果と接着面積増加の効果
により密着力が増大し、さらに無封孔表面は活性なO−
H基が存在し、接着剤と化学結合することから、これに
よって強固な接着力が生ずるものと推察される。
【0018】また、基板の高温、長時間加熱においても
無封孔皮膜は、歪吸収能が封孔皮膜より大きいことが原
因してクラックや割れが低減するいわゆる耐熱性の改善
をもたらすものと推察される。
【0019】陽極酸化皮膜の厚さの影響は、厚くなるほ
どAl合金基材と陽極酸化皮膜の間の熱膨張に対する拘
束力は増加する。これは非晶質の陽極酸化皮膜の引張強
度が、皮膜厚みに比例していることが原因していると推
察される。
【0020】線膨張係数は、陽極酸化皮膜が約4.5×
10-6cm/cm/℃、この系のアルミニウム合金母材
が約24.0×10-6cm/cm/℃で大きな差があ
る。かかる線膨張係数差を拘束し、かつ皮膜に割れが生
じないこと、及び80%以上の全放射率を得るために
は、皮膜の厚みは5μm以上必要になる。
【0021】一方、熱膨張で押さえ込まれた力は厚さ方
向に移動して安定状態を保つことになる。従って配線基
板として重要な表面水平方向の熱膨張係数の小さい基板
が可能となる。
【0022】通常のAl陽極酸化皮膜は厚さを厚くして
も、100℃以上の温度では、クラックや割れが発生す
るため、線膨張係数を小さくすることができないが、本
発明の場合無封孔の陽極酸化皮膜にあってはこの点が改
善される。
【0023】次に、本発明におけるAl合金組成の限定
理由について説明する。 Mn:前記したとうり本発明において基本的に重要な合
金成分である。この含有量が重量で4.5%を越えると
鋳造時に粗大なMn化合物が生成し、圧延等の加工が困
難になると同時に陽極酸化皮膜の形成時にMn化合物を
起点として皮膜に割れが生じ易くなるので好ましくな
い。
【0024】一方Mn含有量が0.3%未満の場合は、
後述するAl6Mnなる組成の金属間化合物の析出量と
分散状態が不十分となり、枝分かれした状態の陽極酸化
皮膜が十分に形成されず、プリント基板に必要な耐熱性
即ち300℃まで皮膜に割れが生じないという要件を充
たさなくなる。
【0025】Mg:本発明において、Mnに加えてさら
にMgを0.1〜4.5%含有することも好ましい。M
gが共存することによりAl−Mn系金属間化合物の析
出が促進され、その効果を顕在化する。Mg含有量を増
すとこれらの効果は増大するが鋳造の困難性もまた増大
するのでその上限は4.5%とする。またMg含有量が
0.1%未満では、上記の効果は著しく低減するので
0.1%を下限とする。
【0026】Fe:FeはAl−Mn系金属間化合物の
析出に影響を与えるが陽極酸化皮膜の色調には、本質的
な影響はない。しかし0.5%を超えると鋳造性を損な
うので上限を0.4%とする。
【0027】Si:Siは、Al−Mn系金属間化合物
の析出に影響を与えるが、陽極酸化皮膜の色調には、本
質的な影響は与えない。しかし、2.0%を超えるとこ
の種合金の鋳造性が悪くなるので2.0%以下に限定す
る。
【0028】Ti,B:Tiは鋳塊の結晶粒微細化に有
効で圧延材のストリークス、キメを防止する効果がある
が、Ti0.003%未満ではその効果が乏しく、また
0.15%を超えるとTiAl3系粗大金属間化合物が
生成して効果を損なうので0.15%を上限とする。
【0029】またBはTiと共存して結晶粒微細化を促
進する元素であるがその際B量は1ppm未満では効果
が乏しく、また100ppmを超えても効果は飽和し、
逆に粗大TiB2粒子を生成して線状欠陥が発生するの
で、Tiと組み合わせて添加するBは1〜100ppm
の範囲とする。
【0030】次に本発明における合金の製造方法につい
て説明する。本発明のAl−Mn系合金の組成元素は、
常法によりAl溶湯中に母合金塊、あるいは合金粉また
は金属粉末の形態で添加溶解し、通常は圧延用スラブま
たはストリップに連続鋳造し、しかる後圧延等の加工に
より製板される。
【0031】前記したような、Al−Mn系金属間化合
物を微細析出分散せしめた合金組織を形成させるために
は、鋳造速度及び析出熱処理が重要である。
【0032】鋳造については、鋳造速度を高めてMnを
充分に固溶させることが必要で、その後の析出熱処理に
おいてAl−Mn系金属間化合物を適切な析出状態で析
出させることが可能であり、このためには通例のDC鋳
造法や薄板連続鋳造法(連続鋳造圧延法)が適当であ
り、特に5℃/Sec.以上の鋳造速度に達する後者の
方式が一層好ましい。
【0033】一方、析出熱処理は、300〜600℃の
温度において0.5時間以上加熱する必要がある。温度
が300℃未満では析出物が小さ過ぎて、陽極酸化皮膜
の色調が黒色化が乏しく、また600℃を超える温度で
は陽極酸化皮膜の色調が薄くなり、また結晶粒の粗大化
が生ずる。
【0034】加熱時間は、昇温から保持冷却までの過程
を通じて300℃以上に達している時間が0.5時間以
上であればよく、この時間が不足すると陽極酸化皮膜の
色調は黒色化が乏しい。
【0035】なお上記析出のための熱処理は、鋳塊のま
ま、あるいは圧延の途中または圧延後に行ってもよい。
したがってこの熱処理は、鋳塊に対する均質化処理、あ
るいは熱間圧延直後もしくは冷間圧延の途中で必要に応
じて行われる中間焼鈍、さらには冷間圧延後に必要に応
じて施される最終焼鈍など兼ねて行うことができる。
【0036】このほか、圧延材とする場合の熱間圧延や
冷間圧延、さらに必要に応じて行われる中間焼鈍や、最
終焼鈍は、常法に従って行いうる。
【0037】本発明の合金材に対する陽極酸化処理は、
特に限定されるものではなく、脱脂、苛性アルカリエッ
チング、デスマット処理等の予備処理を行い、次いで硫
酸、シュウ酸等の無機酸、あるいは有機酸、さらにはこ
れらの混酸を電解浴とし、直流、交流、交直併用、交直
重畳波形等、任意の波形を用いて行うことができる。た
だし、経済性、生産性の点から硫酸浴、直流電解法が好
適であり、常法により封孔処理、半封孔処理(95℃)
を施し、叉は無封孔とする。
【0038】
【実験例】本発明のプリント基板の特徴である高温にお
ける陽極酸化皮膜割れ、及び全放射率に及ぼす陽極酸化
皮膜厚みの影響について、実験例を引用して以下説明す
る。
【0039】供試した合金板材は、後述の実施例、表2
の合金番号5の圧延板で、板厚1.0mm×巾50mm
×長さ100mmである。この板材に硫酸浴(15%、
10℃)直流電解により陽極酸化処理を施し、皮膜厚み
2ないし50μm、無封孔の供試片を調製した。
【0040】上記供試片について、陽極酸化皮膜割れ試
験(300℃×1時間加熱)、及び全放射率の測定をお
こなった。その結果は、表1のごとくで、皮膜割れは皆
無であり、また全放射率も優れたものであるが、全放射
率は皮膜厚みに比例して増大し、現在プリント基板に望
まれている全放射率80%以上の水準を超えるのは皮膜
厚み5μm以上であることが認められる。
【0041】
【表1】
【0042】
【実施例】表2に供試Al合金材の組成及び組織、陽極
酸化皮膜厚み、封孔処理の有無を示す。合金1ないし合
金9は本発明実施例、合金10ないし合金12は従来の
代表的Al配線基板の比較例である。
【0043】
【表2】
【0044】表2の組成の各合金溶湯を溶製し、常法に
より脱ガス、ろ過処理した後、DC鋳造法により連続鋳
造してスラブとし、これを450℃×12時間加熱処理
(均熱処理兼析出処理)し、次いで450℃で熱間圧延
を開始し、厚さ4mmの板とした。これを一次冷間圧延
により板厚2mmとした後、400℃×2時間の中間焼
鈍を施し、さらに最終冷間圧延を行って厚さ1.0mm
叉は2.5mmの板とした。
【0045】最終板厚の各板について陽極酸化皮膜形成
処理を行った。常法により表面をアルカリエッチング
し、水洗後硝酸でデスマットした板材に硫酸電解浴(1
5%、10℃)中、電流密度1.5A/dm2で直流電
解処理を施した。皮膜厚は10及び30μmに調整し
た。
【0046】上記陽極酸化処理後、通常の加圧水蒸気法
(5Kg/cm2)により封孔処理を施したもの、半封
孔処理(95℃水蒸気)のもの、、及び無封孔のものを
調製した。
【0047】その結果は表3に示すごとく、本発明合金
板材に陽極酸化皮膜厚み10ないし30μmを施した場
合、封孔、半封孔叉は無封孔のいずれでも、全放射率は
85%以上に達し、特に皮膜厚み30μmでは90%に
達していること、また皮膜割れは殆ど無く優れた特性を
具備していることがわかる。さらに検討すると、皮膜割
れは封孔処理を施したものより、半封孔または無封孔の
ものが一層優れており、300℃加熱後の割れが事実上
皆無であることが認められる。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明のアルミニウム基プリント配線基
板によれば、従来のこの種基板の欠点であった放熱性
(低放射率)及び耐熱性(陽極酸化皮膜の割れ)を改善
し、アルミニウム配線基板固有の軽量性、熱伝導性、廉
価性に加えて上記のごとき優れた特性が具備されること
となる。
【0050】さらに本発明において無封孔の陽極酸化皮
膜は封孔処理した皮膜に比して上記特性の改善効果が一
層優れているのみでなく、接着剤絶縁層の接着力を向上
する効果があるので、この種基板の信頼性及び汎用性を
一層高めるためるのに役立ち産業界に与える利便は大き
い。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に関わるアルミニウム配線基
板の縦断面説明図である。 1:アルミニウム基合金素地板 2:板上面の陽極酸化皮膜 3:板下面の陽極酸化皮膜 4:絶縁接着剤層 5:銅箔 6:回路チップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量でMn0.3〜4.5%を含有し、
    残部がAl及び不純物からなるAl基合金素地板中に、
    Al−Mn系の金属間化合物が粒子径0.001〜3μ
    mで分散析出し、該素地板の両面に厚さ5μm以上の陽
    極酸化被膜層を形成してなることを特徴とするアルミニ
    ウム基プリント配線基板。
  2. 【請求項2】 重量でMn0.3〜4.5%、Mg0.
    1〜4.5%、Fe0.5%以下、Si2.0%以下を
    含有し、かつ結晶粒微細化剤としてTi 0.003〜
    0.15%を単独でもしくはB 0.0001〜0.0
    1%を組合わせて含有し、残部がAl及び不純物からな
    るAl基合金素地板中にAl−Mn系の金属間化合物が
    粒子径0.001〜1μmで分散析出し、該素地板の表
    面に厚さ5μm以上の陽極酸化被膜層を形成してなるこ
    とを特徴とするアルミニウム基プリント配線基板。
  3. 【請求項3】 陽極酸化被膜層が無封孔でアルミニウム
    素地板の両面に形成されてなることを特徴とする請求項
    1ないし請求項2記載のアルミニウム基プリント配線基
    板。
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