JPH06192261A - リボフラビンの精製法 - Google Patents

リボフラビンの精製法

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JPH06192261A
JPH06192261A JP4934891A JP4934891A JPH06192261A JP H06192261 A JPH06192261 A JP H06192261A JP 4934891 A JP4934891 A JP 4934891A JP 4934891 A JP4934891 A JP 4934891A JP H06192261 A JPH06192261 A JP H06192261A
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JP
Japan
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riboflavin
water
organic solvent
solution
mineral acid
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Withdrawn
Application number
JP4934891A
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English (en)
Inventor
Yasushi Isokami
泰志 磯上
Shunji Uekado
俊二 上門
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】粗製リボフラビンを鉱酸に溶解し、有機溶媒と
水との混合液からリボフラビンを晶出させることを特徴
とするリボフラビンの精製法 【効果】従来法に比べ、酸化剤での処理も必要なく、そ
の為臭いの問題も伴わず、しかも色調のコントロールが
可能で高純度のリボフラビンが得られる工業的に有利な
精製法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成長促進因子として知
られ、又欠乏すると口角炎や目の炎症性疾患をもたらす
ビタミンB2として有用であるとともに、黄色着色料と
しても有用なリボフラビンの精製法に関わる。
【0002】
【従来の技術】リボフラビンは、種々の公知方法により
製造できる。例えば、好ましい製法として下式で示され
るようなN−(D)−リビチル−2−アリールアゾ−
4,5−ジメチルアニリンをバルビツール酸と縮合させ
ることにより合成する方法(例えばセプレル及びハリス
著「ザ・ビタミンズ」2版V1982年22頁参照)あ
るいは醗酵工学的製造法等が挙げられる。しかしながら
このようにして得られるリボフラビンの粗製品は純度・
色で局方不適であり精製が必要である。粗製品から純粋
なリボフラビンを得るには、公知の方法として特開昭4
3−10151号公報から、粗製リボフラビンを希塩酸
中に溶解し、過酸化水素溶液を添加し、引き続き加熱
し、濾別しかつ熱水中に注入することにより精製する方
法がある。不純物を酸化分解することによって純度が良
くなるだけでなく、精製リボフラビンの色調も改善され
る為、酸化剤を用いる精製法はとても有効である。しか
し、この方法は、特開昭59−122489によれば得
られたリボフラビンは精製したにもかかわらず不快な臭
いが存在すると記載されている。又、特開昭59−12
2489は硝酸を酸化剤に用いて精製する方法が記載さ
れているが、欠点は酸化を調整する方法が極めて困難で
あり、目的製品の色をコントロールすることも困難であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上記従来技術の欠点を克服した粗製リボフラビンを
精製する新規方法とりわけ酸化剤を用いない方法で純度
と色調の改善された精製法を確立することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行なった結果、意外にも粗製リボ
フラビンを鉱酸に溶解した溶液を有機溶媒と水の混合溶
媒中で析出させると、酸化剤を用いないため不快臭を伴
わないことは勿論、単に不純物を除くだけでなく色調が
十分に改善されていることを見出し、さらに検討を重ね
て、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は粗
製リボフラビンを鉱酸に溶解し、有機溶媒と水との混合
液からリボフラビンを晶出させることを特徴とするリボ
フラビンの精製法に関する。
【0005】本発明のリボフラビン自体は種々の公知製
造法で得られるが、とりわけ、下式で示されるようなN
−(D)−リビチル−2−アリールアゾ−4,5−ジメ
チルアニリンとバルビツール酸又は別のN−(D)−リ
ビチル−4,5−ジメチル−アニリン誘導体とバルビツ
ール酸誘導体の縮合により得られた粗製リボフラビン等
に本発明方法は好都合に適用される。この場合、リボフ
ラビンは具体的には上述「ザ・ビタミンズ」に記載の方
法に従い製造することができる。
【化1】
【0006】このようにして得られた粗製リボフラビン
を、本発明では鉱酸中に溶解し、場合により活性炭或い
は濾過助剤で処理したのち濾過し、有機溶媒−水系の混
合液中で析出させて純粋なリボフラビンを収得する。本
発明方法はリボフラビンを有機溶媒を用いて析出させ精
製することを特徴とする。
【0007】さらに詳しくは、本発明方法で、粗製リボ
フラビンを溶解するのに用いられる鉱酸としては、例え
ば硫酸、塩酸又は燐酸が挙げられ、とりわけ塩酸が好ま
しい。これら鉱酸を通常、水で希釈して粗製リボフラビ
ンを溶解するのが好ましい。例えば、塩酸を使用する場
合通常10〜36重量%好ましくは25〜32重量%の
濃度の塩酸水溶液を用いるのが、好都合である。又硫酸
の場合、10〜60重量%好ましくは25〜40重量
%、リン酸の場合10〜50重量%好ましくは20〜3
0重量%の溶液を用いるのが好適である。これらの鉱酸
水溶液をリボフラビンの1〜5倍量用いた溶液を得るの
が好適である。必要により活性炭或いは濾過助剤等で処
理した後濾過して得られる溶液を用いる。ここで用いら
れる濾過助剤としては、例えばケイソウ土等が挙げられ
る。濾過は常法により行なうことができる。該溶液を4
0〜100℃(好ましくは混合液の沸点)に加熱した有
機溶媒−水系を用いて析出させる。30℃に冷却後濾過
し精製リボフラビンを収得する。ここで用いられる有機
溶媒としては、通常、水への溶解能が約1重量%以上で
あり、又沸点は50〜150℃程度であるような有機溶
媒が好ましい場合が多い。例えばアルコール類(例えば
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール
等)、エーテル類(例えばジオキサン等)、ニトリル類
(例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニ
トリル等)、ケトン類(例えばアセトン、エチルメチル
ケトン、ジエチルケトン等)、エステル類(例えば上記
アルコールの蟻酸エステル或いは酢酸エステル等)が用
いられる。これら有機溶媒としては、とりわけメタノー
ル,ブタノール,ジオキサンが好ましい。この水−有機
溶媒の混合液の混合割合としては、有機溶媒を混合液の
体積の5〜95%の範囲で用いるのが効果的で好まし
い。特に10〜70%で精製効果が増大する。
【0008】以下、本発明を、実施例によって更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されないことはい
うまでもない。
【0009】
【実施例】
〔実施例1〜6〕〔比較例1〕 26重量%塩酸23.6mlにリボフラビン93.4%の
含有率を示すリボフラビンを10gを約50℃で溶解し
た。該溶液を同温度で5分間保持した。引き続き該溶液
を水100mlと表1に示す量との有機溶媒−水系又は水
単独の沸騰溶液中に30分間で注入し、30分間下表に
示す温度で沸騰を保持した。30℃に冷却した後、吸引
濾過しかつ残留物を水100mlで2回洗浄し溶媒を除去
した。乾燥後、リボフラビンの結晶が得られた。得られ
た結晶の収率、純度及び色調を〔表1〕に示す。どれも
黄色みが非常に強く、特にブタノール、ジオキサンを用
いた場合に黄色みの強いことがわかる。
【表1】 純度は日本薬局法に定める測定方法で行った。(以下同
じ) 又、色調の測定は明度(L),色相(a),彩度(b)
について測定した。明度に関しては、72未満では十分
明るいとはいえず、72以上で一般に“明るい”といえ
る。又色相については14〜18が好ましく、18を超
えると赤みが強すぎ、とりわけ着色料として用いられる
場合に不適である。又彩度については45以上が好まし
い。 〔実施例7〜11〕上記実施例1〜6と同様に粗製リボ
フラビンの塩酸溶液を調製した。それを有機溶媒の量を
下表に示す量用いた混合液中に実施例1〜6と同様な操
作でリボフラビンを析出させた。結果を〔表2〕に示
す。
【表2】 〔実施例12〕26重量%塩酸23.6mlにリボフラビ
ン93.4%の含有率を示すリボフラビン10gを約5
0℃で溶解した。該溶液に活性炭3gを添加し同温度で
30分間保持した。活性炭を濾別後、該溶液を水100
mlとメタノール100mlの沸騰混合液中に30分間で注
入し、30分間沸騰を保持した。30℃に冷却した後、
吸引濾過しかつ残留物を水100mlで2回洗浄した。乾
燥後、リボフラビンの結晶が8.05g得られた。収率
86.2% 純度100.7% 色調が鮮やかな黄色で
あった。
【発明の効果】本発明によって、粗リボフラビンを酸化
剤で処理することなく精製でき、その為不快臭を伴わ
ず、しかも十分な色調のコントロールが可能で高純度の
リボフラビンが得られる工業的に有利なリボフラビン精
製法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗製リボフラビンを鉱酸に溶解し、有機溶
    媒と水との混合液からリボフラビンを晶出させることを
    特徴とするリボフラビンの精製法。
JP4934891A 1991-03-14 1991-03-14 リボフラビンの精製法 Withdrawn JPH06192261A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006528150A (ja) * 2003-07-22 2006-12-14 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. リボフラビンの精製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006528150A (ja) * 2003-07-22 2006-12-14 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. リボフラビンの精製方法
JP4895810B2 (ja) * 2003-07-22 2012-03-14 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. リボフラビンの精製方法

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