JPH0619163B2 - 流体圧パイロット弁 - Google Patents

流体圧パイロット弁

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JPH0619163B2
JPH0619163B2 JP30882488A JP30882488A JPH0619163B2 JP H0619163 B2 JPH0619163 B2 JP H0619163B2 JP 30882488 A JP30882488 A JP 30882488A JP 30882488 A JP30882488 A JP 30882488A JP H0619163 B2 JPH0619163 B2 JP H0619163B2
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pressure chamber
spool
fluid
valve
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和憲 吉野
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、制御弁等をパイロット圧によって作動制御す
るための流体圧パイロット弁に関する。
〔従来の技術〕
従来から、制御弁を遠隔制御するために、油圧の如き流
体圧を利用する流体圧パイロット弁が広く用いられてい
る。
そこでまず、第4図を参照して、従来の流体圧パイロッ
ト弁の一例を説明する。なお第4図に示すような流体圧
パイロット弁は、例えば実開昭62−15662号公報
に開示されている。
第4図において、流体圧パイロット弁は全体を番号2で
示す弁ハウジングを具備している。弁ハウジング2は本
体部材4とこの本体部材4の下端に装着されたプレート
部材6を備えており、本体部材4の中央部には、ジョイ
ント部材8が螺着されている。ジョイント部材8の上端
部には、更に、連結部材10を介して操作レバー12の
下端部が連結されている。操作レバー12の下端部には
作用プレート13が装着されており、また操作レバー1
2とジョイント部材8の連結部位を覆うようにして保護
ブーツ19が配設され、保護ブーツ19の下端部が円形
状プレート17によって本体部材4の上端に取り付けら
れている。この操作レバー12は、ピン14を中心とし
て第4図において左右方向、即ち矢印16及び18で示
す方向に旋回自在であると共にピン14と直交するピン
15を中心として紙面に垂直な方向に旋回自在である。
操作レバー12が第4図において左右方向及び紙面に垂
直な方向に旋回自在であることに関連して、弁ハウジン
グ2内には4個のパイロット圧制御機構が配設され、第
4図においては操作レバー12を左右方向に旋回せしめ
たときに作用プレート13を介して作動させる2個のパ
イロット圧制御機構20a及び20bのみを示す。4個
のパイロット圧制御機構は実質上同一の構成であり、以
下主としてそれらの一つであるパイロット圧制御機構2
0aについて説明する。
パイロット圧制御機構20a(20b)は、プッシュロ
ッド22及びスプール24を備えている。弁ハウジング
2に短円筒状の部材26が装着され、この円筒状部材2
6にプッシュロッド22が上下方向に移動自在に装着さ
れている。また、弁ハウジング2内には第1の流体圧室
28及び第2の流体圧室30が規定され、スプール24
はこれら第1の流体圧室28及び第2の流体圧室30を
貫通して配設されている。スプール24の一端には頭部
32が設けられ、一方プッシュロッド22の下端には受
凹部35が規定され、かかる受凹部35内に上記頭部3
2が相対的に移動自在に受入れられている。このスプー
ル24の頭部32にはプレート34を介して受部材36
が配設され、この受部材36と本体部材4との間には第
1のコイルばね38が介在されていると共に、受部材3
6とスプール24のスプール部分40の間には第2のコ
イルばね42(偏倚手段を構成する)が介在されてい
る。第1のコイルばね38は本体部材4に対して受部材
36を上方に偏倚せしめ、受部材36をプレート34を
介してプッシュロッド22の下面に当接せしめる。ま
た、第2のコイルばね42は受部材36に対してスプー
ル24を下方に偏倚せしめ、スプール24の頭部32を
プレート34を介して受部材36の上面に当接せしめ
る。したがってプッシュロッド22の押し込み力は第2
のコイルばね42を介してスプール24に伝達される構
成となっている。
第1の流体圧室28は、流路44を介して油圧ポンプの
如きパイロット流体圧源46に接続されている。流路4
4には流路48を経てリリーフ弁52が配設されてい
る。リリーフ弁52は、流路44内の流体圧力が所定圧
力になると開になって流路44内の圧油の如き流体を流
体溜50に戻し、流路44内の流体圧力を所定圧力に維
持する。また、第2の流体圧室30は、流路54を介し
て制御弁56の片方のパイロットポートに接続されてい
る。更に、流体圧室58は流路60を介して流体溜50
に接続され、また流体圧室61は流路63を介して流体
溜50に接続されている。
スプール24には、操作レバー12の非操作時には第2
の流体圧室30を流体溜50に連通し、操作レバー12
の操作時には第2の流体圧室30を第1の流体圧室28
を連通するような溝部74が形成されている。溝部74
を挟んだ軸方向の両側にはスプール部分40と68が位
置付けられている。そして溝部74の一端側(第2のコ
イルばね42が位置する側)に位置するスプール部分4
0の受圧面積は、溝部74の他端側のスプール部分68
の受圧面積より大きく形成されている。換言すれば、ス
プール部分40の直径はスプール部分68は直径より大
きく、かつ、溝部74の直径はスプール部分40及びス
プール部分68のそれぞれの直径より小さい。スプール
部分68の端部は流体圧室61に臨むよう位置付けられ
ている。したがってスプール部分68の自由端は常時流
体溜50に連通されている。
尚、パイロット圧制御機構20bにおいては、第1の流
体圧室62はパイロット圧制御機構20aにおける第1
の流体圧室28に連通され、また第2の流体圧室64
は、上記第2の流体圧室30から独立し、流路66を介
して制御弁56の他方のパイロットポートに接続されて
いる。
かくの通りの流体圧パイロット弁において、操作レバー
12を矢印16(又は18)で示す方向に操作すると、
制御弁56は次の通りに切換られる。
即ち、操作レバー12の矢印16(又は18)で示す方
向の旋回開始時には、操作レバー12の旋回に伴って作
用プレート13を介してプッシュロッド22が下方に移
動され(押し込まれ)、このプッシュロッド22を介し
てスプール24及び受部材36も同様に移動される。こ
のとき、スプール24の頭部32は第2のコイルばね4
2の作用によってプレート34に当接しており、従って
プッシュロッド22と一体にスプール24及び受部材3
6も移動されるようになる。
プッシュロッド22が距離L下降すると、スプール2
4のスプール部分68に形成された略半円状の切欠き7
0が、本体部材4における、第1の流体圧室28(又は
62)を規定する部位に形成された環状凹部72を通し
て第1の流体圧室28(又は62)に連通されはじめ
る。プッシュロッド22が距離L下降するまでは、そ
のスプール部分68によって第1の流体圧室28(又は
62)と第2の流体圧室30(又は64)の連通が遮断
され、従って第2の流体圧室30(又は64)の流体圧
力、即ち二次圧力は流体圧室58の流体圧力、即ちドレ
ン圧に実質上等しく、第3図に実線Iで示す通り実質上
零(ゼロ)である。
プッシュロッド22が距離L下降すると切欠き70を
介して第1の流体圧室28(又は62)と第2の流体圧
室30(又は64)が連通されはじめる故に、第1の流
体圧室28(又は62)から第2の流体圧室30(又は
64)にパイロット流体圧源46からの圧力流体が送給
され切欠き70の微小開口に減圧されて、第2の流体圧
室30の流体圧力が上昇する。そして、プッシュロッド
22が距離L下降した時点では、第2の流体圧室30
(又は64)の流体圧力Pは、第2のコイルばね42の
プリセット荷重Fをスプール24における第2の流体
圧室30(又は64)の流体圧力が作用する面積A
(面積Aは、大径のスプール部分40の断面積と小
径のスプール部分68の断面積の差である)で除した
値、即ちP=P=F/Aとなる。
プッシュロッド22が距離Lを越えて移動すると、ス
プール24は上述した状態を実質上維持され続け(即
ち、第1の流体圧室28(又は62)と第2の流体圧室
30(又は64)の切欠き70を介しての連通開始状態
が維持される)、このスプール24に対してプッシュロ
ッド22が相対的に下方に移動され、スプール24の頭
部32がプッシュロッド22の受凹部35に受入れられ
るようになる。このとき、プッシュロッド22の下降に
よって第2のコイルばね42が圧縮され続け、第2の流
体圧室30(又は64)の流体圧力Pは、第2のコイル
ばね42の連続的に変化する荷重を上記面積Aで除し
た値になる。
即ち、第2の流体圧室30(又は64)の流体圧力が上
記圧力Pを越えると、第2のコイルばね42の偏倚作用
に抗してスプール24が本体部材24に対して幾分上方
に移動され、これによって第1の流体圧室28(又は6
2)と第2の流体圧室30(又は64)の切欠き70を
介して連通が遮断され、一方第2の流体圧室30(又は
64)の流体圧力が上記圧力Pより小さいと、第2のコ
イルばね42の偏倚作用によってスプール24が本体部
材4に対して幾分下方に移動され、これによって第1の
流体圧室28(又は62)と第2の流体圧室30(又は
64)が切欠き70を介して連通され、かくして、第2
の流体圧室30(又は64)の流体圧力は第3に実線II
で示す通りプッシュロッド22のストロークに実質上比
例して直線状に増大する。
かくの通りにしてプッシュロッド22を距離(L+L
)まで下降せしめると、スプール24の頭部32の上
面がプッシュロッド22の受凹部35の底面に当接し、
それ以降プッシュロッド22の移動に伴ってこれと一体
にスプール24が移動される。そしてプッシュロッド2
2が距離Lまで下降すると、受部材36の下面が本体
部材4の一部に当接し、プッシュロッド22の下降が阻
止される。プッシュロッド22が距離(L+L) から距離Lまで移動する間は、スプール24の切欠き
70は、スプール24がプッシュロッド22により強制
的に押されて下降するため、徐々に開度を増して減圧機
能がなくなり、第1の流体圧室28(又は62)と第2
の流体圧室30(又は64)が連通される。従って、第
1の流体圧室28(又は64)の流体圧力、即ち一次圧
力が第2の流体圧室30(又は64)に作用し、第2の
流体圧室30(又は64)の流体圧力は、第3図に実線
IIIで示す通り一次圧力Pに実質上等しくなる。
かくの通りにしてパイロット圧制御機構20a(又は2
0b)の第2の流体圧室30(又は64)の流体圧力が
上昇すると、かかる流体圧力が流路54(又は66)を
介して制御弁56の片方(又は他方)のパイロットポー
トに作用し、かくして制御弁56は中立位置から右(又
は左)に移動して第1の作用位置(又は第2の作用位
置)に切換られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
かくの通りの流体圧パイロット弁においては、容易に理
解される如く、種々の構成要素を所要の通り組み付けた
後スプール24、第2のコイルばね42等を容易に交換
することがきず、それ故に二次圧力、即ち制御出力圧力
の特性を実質上変えることができず、制御弁56の制御
にフレキシビリテイを持たせることができない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主
目的は、構成要素を交換することなく、制御出力圧力の
特性を容易に変えることができる、改良された流体圧パ
イロット弁を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記主目的を達成するため、第1の発明によれば、 弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定され且つパイ
ロット流体圧源に連通された第1の流体圧室と、該弁ハ
ウジング内に規定され且つ制御弁のパイロットポートに
連通された第2の流体圧室と、手動操作される操作レバ
ーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操作レバーに連
動して押し込まれるプッシュロッドと、該プッシュロッ
ドに相対移動可能に装着され且つ該プッシュロッドの押
し込み力が偏倚手段を介して伝達されるスプールとを備
え、該スプールには、該操作レバーの非操作時には該第
2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時には該第2の流
体圧室を該第1の流体圧室に連通するような溝部が形成
され、該溝部の一端側であって該偏倚手段側に位置する
スプール部分の受圧面積を該溝部の他端側のスプール部
分の受圧面積より大きくすると共に、該他端側のスプー
ル部分の自由端を常時該流体溜に連通するよう構成され
た流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には、第3の流体圧室が規定され、更
に、該第3の流体圧室に臨むよう位置付けられた一端に
該第3の流体圧室の流体圧を受けると他端が該スプール
部分の該自由端に当接して該偏倚手段の該押し込み力が
対向する伝達スプールが摺動自在に設けられ、 該第2の流体圧室と該第3の流体圧室とはそれぞれ切換
弁に接続され、該切換弁は、その第1の位置で該第3の
流体圧室を該流体溜に連通させ、第2の位置で該第2の
流体圧室と該第3の流体圧室とを連通させるよう構成さ
れたことを特徴とする流体圧パイロット弁、が提供され
る。
上記主目的を達成するため、第2の発明によれば、 弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定され且つパイ
ロット流体圧源に連通された第1の流体圧室と、該弁ハ
ウジング内に規定され且つ制御弁のパイロットポートに
連通された第2の流体圧室と、手動操作される操作レバ
ーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操作レバーに連
動して押し込まれるプッシュロッドと、該プッシュロッ
ドに相対移動可能に装着され且つ該プッシュロッドの押
し込み力が偏倚手段を介して伝達されるスプールとを備
え、該スプールには、該操作レバーの非操作時には該第
2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時には該第2の流
体圧室を該第1の流体圧室に連通するような溝部が形成
され、該溝部の一端側であって該偏倚手段側に位置する
スプール部分の受圧面積を該溝部の他端側のスプール部
分の受圧面積より大きくすると共に、該他端側のスプー
ル部分の自由端を常時該流体溜に連通するよう構成され
た流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には、第3の流体圧室及び補助流体圧
室が規定され、更に、該第3の流体圧室に臨むよう位置
付けられた一端に該第3の流体圧室の流体圧を受けると
他端が該スプール部分の該自由端に当接して該偏倚手段
の該押し込み力が対向する伝達スプールが摺動自在に設
けられ、 該スプールには該偏倚手段の一端を受ける受け部材が所
定の範囲に渡って移動自在に装着され、該スプール内に
は端部が該補助流体圧室に連通された孔が形成され、該
孔内には一端に該補助流体圧室の流体圧を受けたとき他
端が該受け部材に当接して該受け部材を該所定の範囲に
渡って移動させ該偏倚手段の設定荷重を変える他の伝達
スプールが摺動自在に設けられ、 該第2の流体圧室、該第3の流体圧室及び該補助流体圧
室はそれぞれ切換弁に接続され、該切換弁は、その第1
の位置で該第3の流体圧室及び該補助流体圧室を該流体
溜に連通させ、第2の位置で該第2の流体圧室と該第3
の流体圧室とを連通させると共に該補助流体圧室を該パ
イロット流体圧源に連通させるよう構成されたことを特
徴とする流体圧パイロット弁、が提供される。
上記主目的を達成するため、第3の発明によれば、 弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定され且つパイ
ロット流体圧源に連通された第1の流体圧室と、該弁ハ
ウジング内に規定され且つ制御弁のパイロットポートに
連通された第2の流体圧室と、手動操作される操作レバ
ーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操作レバーに連
動して押し込まれるプッシュロッドと、該プッシュロッ
ドに相対移動可能に装着され且つ該プッシュロッドの押
し込み力が偏倚手段を介して伝達されるスプールとを備
え、該スプールには、該操作レバーの非操作時には該第
2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時には該第2の流
体圧室を該第1の流体圧室に連通するような溝部が形成
され、該溝部の一端側であって該偏倚手段側に位置する
スプール部分の受圧面積を該溝部の他端側のスプール部
分の受圧面積より大きくすると共に、該他端側のスプー
ル部分の自由端を常時該流体溜に連通するよう構成され
た流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には補助流体圧室が規定され、該スプ
ールには該偏倚手段の一端を受ける受け部材が所定の範
囲に渡って移動自在に装着され、該スプール内には端部
が該補助流体圧室に連通された孔が形成され、該孔内に
は一端に該補助流体圧室の流体圧を受けたとき他端が該
受け部材に当接して該受け部材を該所定の範囲に渡って
移動させ該偏倚手段の設定荷重を変える他の伝達スプー
ルが摺動自在に設けられ、 該補助流体圧室は切換弁に接続され、該切換弁は、その
第1の位置で該補助流体圧室を該流体溜に連通させ、第
2の位置で該補助流体圧室を該パイロット流体圧源に連
通させるよう構成されたことを特徴とする流体圧パイロ
ット弁、が提供される。
〔作用〕
先ず、第1の発明の作用について説明する。切換弁が第
1の位置に位置付けられている状態においては、第3の
流体圧室は流体溜に連通させられるので、伝達スプール
には流体圧力は作用しない。その結果、スプールの実質
的受圧面積に変化はなく、それに応じた制御出力圧力が
得られる(第3図の実線I、II及びIII参照)。
一方、切換弁が第2の位置に位置付けられると、第2の
流体圧室と第3の流体圧室とが連通させられるので、伝
達スプールには第2の流体圧室の流体圧力が作用する。
その結果、スプールの実質的受圧面積が変化する(増加
する)ので、異なった制御出力圧力を得ることができる
(第3図の実線I、破線IV及び実線III参照)。
以上の作用を有する第1の発明によれば、切換弁を第1
の位置又は第2の位置に選択的に切換えることによって
(構成要素を交換することなく)、制御出力圧力の特性
を容易に変えることができる。更に、操作レバーの微操
作範囲が実質上拡大され、微操作性が改善される。
次に第2の発明の作用について説明する。切換弁が第1
の位置に位置付けられている状態においては、第3の流
体圧室及び補助流体圧室は流体溜に連通させられるの
で、伝達スプール及び他の伝達スプールの何れにも流体
圧力は作用しない。その結果、スプールの実質的受圧面
積及び偏倚手段の設定荷重の何れにも変化はなく、それ
に応じた制御出力圧力が得られる(第3図の実線I、II
及びIII参照)。
一方、切換弁が第2の位置に位置付けられると、第2の
流体圧室と第3の流体圧室とが連通させられると共に補
助流体圧室がパイロット流体圧源に連通させられるの
で、伝達スプール及び他の伝達スプールの何れにも流体
圧力が作用する。その結果、スプールの実質的受圧面積
及び偏倚手段の設定荷重が何れも変化する(増加する)
ので、異なった制御出力圧力を得ることができる(第3
図の実線I、一点鎖線V及び実線III参照)。
以上の作用を有する第2の発明によれば、切換弁を第1
の位置又は第2の位置に選択的に切換えることによって
(構成要素を交換することなく)、制御出力圧力の特性
を容易に変えることができる。更に、操作レバーの微操
作範囲が実質上拡大されると共に微操作範囲のストロー
ク開始点を早めることができるので、微操作性が改善さ
れると共に操作労力が軽減される。
次に第3の発明の作用について説明する。切換弁が第1
の位置に位置付けられている状態においては、補助流体
圧室は流体溜に連通させられるので、他の伝達スプール
には流体圧力は作用しない。その結果、スプールの実質
的受圧面積はもちろんのこと偏倚手段の設定荷重に変化
はなく、それに応じた制御出力圧力が得られる(第3図
の実線I、II及びIII参照)。
一方、切換弁が第2の位置に位置付けられると、補助流
体圧室がパイロット流体圧源に連通させられるので、他
の伝達スプールには流体圧力が作用する。その結果、ス
プールの偏倚手段の設定荷重が変化する(増加する)の
で、異なった制御出力圧力を得ることができる(第3図
の実線I、二点鎖線VI及び実線III参照)。
以上の作用を有する第3の発明によれば、切換弁を第1
の位置又は第2の位置に選択的に切換えることによって
(構成要素を交換することなく)、制御出力圧力の特性
を容易に変えることができる。特に比較的高い圧力の領
域において微操作が要求される制御に有用である。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して本発明に従って構成された流
体圧パイロット弁の実施例について説明する。
まず、第1の発明に従って構成された流体圧パイロット
弁の実施例を第1図により説明する。この第1の発明に
おいては、二次圧力の特性を変えるために、スプールの
受圧面積が可変になっている。尚、理解を容易にするた
めに、第4図に示す部材と同一の部材は同一の番号を付
して説明する。
第1図において、流体圧パイロット弁のパイロット圧制
御機構20a及び20bは、第1の流体圧室28(又は
62)及び第2の流体圧室30(又は64)に加えて第
3の流体圧室102(又は104)を備えている。第3
の流体圧室102(又は104)には伝達スプール10
6(又は108)が配設され、この伝達スプール106
(又は108)の一端部はプレート部材6の一部を貫通
し、流体圧室61を通ってスプール24の下端面に作用
するようになっている。
すなわち、伝達スプール106(又は108)の一端は
第3の流体圧室102(又は104)に臨むよう位置付
けられている。そして伝達スプール106(又は10
8)は、一端に第3の流体圧室102(又は104)の
流体圧を受けると他端がスプール部分68の自由端に当
接して第2のコイルばね42の押し込み力に対向するよ
う摺動自在に設けられている。
また、第3の流体圧室102(又は104)は流路11
0(又は112)を介して切換弁114(又は116)
に接続され、この切換弁114(又は116)は流路1
18(又は120)を介して流路54(又は66)に接
続されている。また、この切換弁114(又は116)
は、流路122(又は124)を介して流体溜50に接
続されている。切換弁114(又は116)は、ソレノ
イド114a(又は116a)が除勢されているときに
は図示する第1の位置に位置して流路110(又は11
2)と流路122(又は124)を連通し、ソレノイド
114a(又は116a)が付勢されると第2の位置に
切り換わって流路118(又は120)と流路110
(又は112)を連通する。
この実施例におけるその他の構成は、第4図に示すもの
と実質上同一であり、それ故に、その詳細な説明は省略
する。
かかる実施例において、切換弁114及び116が第1
の位置にあるときには、第3の流体圧室102及び10
4が流路110及び112並びに流路122及び124
を介して流体溜50に接続され、かくして、これら第3
の流体圧室102及び104に流体圧力が実質上作用す
ることはない。従って、このときには、伝達スプール1
06及び108がスプール24の下端面(自由端)に実
質上作用せず、流体圧パイロット弁は第4図に示す従来
のものと同様に作用し、その二次圧力も第3図に実線
I、II及びIIIで示す通りに変化する。
これに対して、ソレノイド114a及び116aを付勢
して切換弁114及び116を第2の位置にせしめる
と、第3の流体圧室102及び104が流路110及び
118並びに流路112及び120を介して第2の流体
圧室30及び64に連通され、これら第2の流体圧室3
0及び64の流体圧力、即ち二次圧力が第3の流体圧室
102及び104に作用するようになる。従って、この
ときの二次圧力は、次の通りに変化するようになる。
操作レバー12を矢印16(又は18)で示す方向に旋
回せしめると、その旋回開始時には、操作レバー12の
旋回に伴って作用プレート13を介してプッシュロッド
22が下方に移動され、このプッシュロッド22と一体
にスプール24及び受部材36が移動されるようにな
る。
プッシュロッド22が距離L下降すると、スプール2
4のスプール部分68に形成された略半円状の切欠き7
0が、本体部材4の環状凹部72を通して第1の流体圧
室28(又は62)に連通されはじめる。プッシュロッ
ド22が距離L下降するまでは、そのスプール部分6
8によって第1の流体圧室28(又は62)と第2の流
体圧室30(又は64)の連通が遮断され、従って第2
の流体圧室30(又は64)の流体圧力、即ち二次圧力
は流体圧室58の流体圧力、即ちドレン圧に実質上等し
く、第3図に実線Iで示す通り実質上零(ゼロ)であ
る。
プッシュロッド22が距離L下降すると切欠き70を
介して第1の流体圧室28(又は62)と第2の流体圧
室30(又は64)が連通されはじめる故に、第1の流
体圧室28(又は62)から第2の流体圧室30(又は
64)に流体圧源46からの圧力流体が送給され、かく
送給された流体が更に第3の流体圧室102(又は10
4)に送給され、第2の流体圧室30(又は64)及び
第3の流体圧室102(又は104)の流体圧力が上昇
する。そして、第3の流体圧室102(又は104)に
作用する流体圧力は伝達スプール106(又は108)
を介してスプール24の下端面に伝達される。プッシュ
ロッド22が距離L下降した時点では、第2の流体圧
室30(又は64)の流体圧力Pは、第2のコイルばね
42のプリセット荷重Fをスプール24における第2
の流体圧室30(又は64)の流体圧力が作用する面積
(面積Aは、大径のスプール部分40の断面積と
小径のスプール部分68の断面積の差)と伝達スプール
106(又は108)の断面積Aの和(A+A
で除した値、即ちP=P=F/(A+A)とな
り、上記圧力Pより小さくなる。
プッシュロッド22が距離Lを越えて移動すると、ス
プール24は上述した状態の実質上維持され続け(即
ち、第1の流体圧室28(又は62)と第2の流体圧室
30(又は64)の切欠き70を介して連通開始状態が
維持される)、このスプール24に対してプッシュロッ
ド22が相対的に下方に移動され、スプール24の頭部
32がプッシュロッド22の受凹部35に受け入れられ
るようになる。このとき、プッシュロッド22の下降に
よって第2のコイルばね42が圧縮され続け、第2の流
体圧室30(又は64)の流体圧力Pは、第3の流体圧
室102(又は104)に作用する二次圧力が伝達スプ
ール106(又は108)を介してスプール24に作用
する故に、第2のコイルばね42の連続的に変化する荷
重を上記面積Aと伝達スプール106(又は108)
の断面積Aの和(A+A)で除した値になり、ス
プール24の受圧面積が実質上大きくなったと同様にな
る。
従って、第2の流体圧室30(又は64)の流体圧力
は、第3図に破線IVで示す通り、プッシュロッド22の
ストロークに実質上比例して圧力Pから直線状に増大
し、受圧面積が(A+A)に増大することに起因し
て破線IVの傾斜、即ちソレノイド114a(又は116
a)を付勢したときの二次圧力の増加率は、実線IIの傾
斜、即ちソレノイド114a(又は116a)を除勢し
たときの二次圧力の増加率よりも小さくなる。
かくの通りにしてプッシュロッド22を距離(L+L
)まで下降せしめると、スプール24の頭部32の上
面がプッシュロッド22の受凹部35の底面に当接し、
それ以降プッシュロッド22の移動に伴ってこれと一体
にスプール24が移動される。そして、プッシュロッド
22が距離Lまで下降すると、受部材36の下面が本
体部材4の一部に当接し、プッシュロッド22の下降が
阻止される。プッシュロッド22が距離(L+L
から距離Lまで移動する間は、スプール24の切欠き
70は、スプール24がプッシュロッド22により強制
的に押されて下降するため、徐々に開度を増して減圧機
能がなくなり、第1の流体圧室28(又は62)と第2
の流体圧室30(又は64)が連通される。従って、第
1の流体圧室28(又は62)の流体圧力、即ち一次圧
力が第2の流体圧室30(又は64)に作用し、第2の
流体圧室30(又は64)の流体圧力は、第3図に実線
IIIで示す通りになる。
以上の通り、第1の発明における流体圧パイロット弁の
実施例では、切換弁114(又は116)を切り換える
ことによって、パイロット圧制御機構20a(又は20
b)におけるスプール24の受圧面積が実質上変化し、
これによって、第3図に示す通り、二次圧力、即ち制御
出力圧力の特性を所要の通り変えることができる。そし
て、かく二次圧力の特性を変化させることによって、操
作レバー12の操作上次の通りの特徴が生じる。
即ち、例えば、制御弁56の微小流量調整範囲のパイロ
ット圧が第3図における圧力P乃至Pであるとする
と、ソレノイド114a(又は116a)の除勢時には
プッシュロッド22のストロークの微小流量調整範囲は
△Lであるが、ソレノイド114a(又は116a)
を付勢すると、プッシュロッド22のストロークの微小
流量調整範囲は△Lに変化する。このとき、破線IVの
勾配が実線IIの勾配より小さい故に、微小流量調整範囲
△Lは微小流量調整範囲△Lより大きく、従ってソ
レノイド114a(又は116a)を付勢したときの方
がプッシュロッド22を大きく下降するまで微小流量調
整範囲のパイロット圧力を得ることができ、かくして操
作レバー12の微操作範囲が実質上拡大され、微操作性
は改善される。
次に第2の発明に従って構成された流体圧パイロット弁
の実施例を第2図により説明する。この第2の発明にお
いては、二次圧力の特性を変えるために、スプールの受
圧面積を変えることに加え偏倚手段の設定圧力をも変え
るよう構成されている。尚、理解を容易にするために、
第1図に示す部材と同一の部材は同一の番号を付して説
明する。
第2図において、流体圧パイロット弁のパイロット圧制
御機構20a(この第2の発明の実施例では、第1図と
第2図を比較することによって容易に理解される如く、
パイロット圧制御機構20aのみに改良が施され、パイ
ロット圧制御機構20bについては第1図の第1の発明
の実施例と実質的に同一である)は、第1の流体圧室2
8、第2の流体圧室30及び第3の流体圧室102に加
えて補助流体圧室202を備えている。この補助流体圧
室202は流路204を介して切換弁206に接続され
ている。この切換弁206には、流路110を介して第
3の流体圧室102が接続されていると共に、流路21
0及び54を介して第2の流体圧室30が接続されてい
る。更に、切換弁206には、流路208を介してパイ
ロット流体圧源46が接続されていると共に、流路12
2を介して流体溜50が接続されている。この切換弁2
06は、図示する第1の位置にあるときに流路204及
び110を流路122に連通し、また第2の位置にある
ときに流路208と流路204を連通すると共に流路2
10と流路110を連通する。
スプール24には軸線方向に延びる細長い孔212が形
成され、この孔212の下端部が開口214を介して補
助流体圧室202に連通されている。スプール24の中
間部には、更に、軸線方向に細長いスリット216が形
成され、かかるスリット216にピン218が上下方向
に移動自在に装着されている。このピン218には可動
受部材220が連結され、可動受部材220は第2のコ
イルばね42の下端を支持している。一方、細長い孔2
12は上記スリット216に開口し、この孔212の上
端部には他の伝達スプール222が摺動自在に配設さ
れ、伝達スプール222の上端がスリット216内に突
出してピン218に作用するようになっている。すなわ
ち、他の伝達スプール222は、一端に補助流体圧室2
02の流体圧を受けたとき他端がピン218に当接して
可動受け部材220を所定の範囲(スリット216の形
成範囲)に渡って移動させ第2のコイルばね42の設定
荷重を換えるよう摺動自在に設けられている。
この実施例におけるその他の構成は、第1図に示すもの
と実質上同一であり、それ故に、その詳細な説明は省略
する。
かかる実施例において、切換弁206が第1の位置にあ
るときには、第3の流体圧室102及び補助流体圧室2
02が流路110、204及び122を介して流体溜5
0に接続され、かくして、これら第3の流体圧室102
及び補助流体圧室202に流体圧力が実質上作用するこ
とはない。従って、このときには、伝達スプール106
がスプール24の下端面に実質上作用せず、また伝達ス
プール222がピン218に実質上作用せず、流体圧パ
イロット弁は第4図に示す従来のものと同様に作用し、
その二次圧力も第3図に実線I、II及びIIIで示す通り
に変化する。
これに対して、ソレノイド206aを付勢して切換弁2
06を第2の位置にせしめると、第3の流体圧室102
が流路110及び210を介して第2の流体圧室30に
連通され、これら第2の流体圧室30の流体圧力、即ち
二次圧力が第3の流体圧室102に作用するようになる
と共に、補助流体圧室202が流路204、208を介
してパイロット流体圧源46に連通され、一次圧力が補
助流体圧室202に作用するようになる、一次圧力が補
助流体圧室202に作用すると、かかる流体圧力が細長
い孔212を通して伝達スプール222に作用し、伝達
スプール222がスリット216の下端から上方にその
上端まで移動する。かくすると、第2のコイルばね42
が幾分圧縮され、第2のコイルばね42の設定荷重が上
昇する。このときの二次圧力は、次の通りに変化するよ
うになる。
操作レバー12を矢印16で示す方向に旋回せしめる
と、その旋回開始時には、操作レバー12の旋回に伴っ
て作用プレート13を介してプッシュロッド22が下方
に移動され、このプッシュロッド22と一体にスプール
24及び受部材36も移動されるようになる。
プッシュロッド22が距離L下降すると、スプール2
4のスプール部分68に形成された略半円状の切欠き7
0が、本体部材4の環状凹部72を通して第1の流体圧
室28に連通されはじめる。プッシュロッド22が距離
下降するまでは、そのスプール部分68によって第
1の流体圧室28と第2の流体圧室30の連通が遮断さ
れ、従って第2の流体圧室30の流体圧力、即ち二次圧
力は流体圧室58の流体圧力、即ちドレン圧に実質上等
しく、第3図に実線Iで示す通り実質上零(ゼロ)であ
る。
プッシュロッド22が距離L下降すると切欠き70を
介して第1の流体圧室28と第2の流体圧室30が連通
されはじめる故に、第1の流体圧室28から第2の流体
圧室30に流体圧源46からの圧力流体が送給され、か
く送給された流体が更に第3の流体圧室102に送給さ
れ、第2の流体圧室30及び第3の流体圧室102の流
体圧力が上昇する。そして、プッシュロッド22が距離
下降した時点では、第2の流体圧室30の流体圧力
Pは、第2のコイルばね42の偏倚荷重(この偏倚荷重
は、プリセット荷重Fを伝達スプール222がピン2
18を押上げて、スリット216の上端に至ることによ
って発生する第2のコイルばね42の補正荷重Fとの
和(F+F)である)をスプール24における第2
の流体圧室30の流体圧力が作用する面積Aと伝達ス
プール106の断面積Aの和(A+A)で除した
値、即ちP=(F+F)/(A+A)となり、
上記補正荷重Fを所要の通り設定することによって上
記圧力Pと実質上等しくなるように設定することがで
きる。
プッシュロッド22が距離Lを越えて移動すると、ス
プール24は上述した状態を実質上維持され続け(即
ち、第1の流体圧室28と第2の流体圧室30の切欠き
70を介しての連通開始状態が維持される)、このスプ
ール24に対してプッシュロッド22が相対的に下方に
移動され、スプール24の頭部32がプッシュロッド2
2の受凹部35に受け入れられるようになる。このと
き、プッシュロッド22の下降によって第2のコイルば
ね42が圧縮され続け、第2の流体圧室30の流体圧力
Pは、第2の流体圧室30と第3の流体圧室102に二
次圧力が作用する故に、第2のコイルばね42の連続的
に変化する荷重を上記面積Aと伝達スプール106の
断面積Aの和(A+A)で除した値になる。従っ
て、第2の流体圧室30の流体圧力は、第3図に一点鎖
線Vで示す通り、プッシュロッド22のストロークに実
質上比例して圧力Pから直線状に増大し、受圧面積が
(A+A)であることに起因して破線IVと実質上平
行に延びるようになる。
かくの通りにしてプッシュロッド22を距離(L+L
)まで下降せしめると、スプール24の頭部32の上
面がプッシュロッド22の受凹部35の底面に当接し、
それ以降プッシュロッド22の移動に伴ってこれと一体
にスプール24が移動させる。そして、プッシュロッド
22が距離Lまで下降すると、受部材36の下面が本
体部材4の一部に当接し、プッシュロッド22の下降が
阻止される。プッシュロッド22が距離(L+L
から距離Lまで移動する間は、スプール24の切欠き
70は、スプール24がプッシュロッド22により強制
的に押されて下降するため、徐々に開度を増して減圧機
能がなくなり、第1の流体圧室28と第2の流体圧室3
0が連通される。従って、第1の流体圧室28の流体圧
力、即ち一次圧力が第2の流体圧室30に作用し、第2
の流体圧室30の流体圧力は、第3図に実線IIIで示す
通りになる。
以上の通り、第2の発明における流体圧パイロット弁の
実施例においては、切換弁206を切り換えることによ
って、パイロット圧制御機構20aにおけるスプール2
4の受圧面積が実質上変化すると共に第2のコイルばね
42の設定荷重も変化し、これによって、第3図に示す
通り、二次圧力、即ち制御出力圧力の特性を所要の通り
変えることができる。そして、かく二次圧力の特性を変
化させることによって、操作レバー12の操作上次の通
りの特徴が生じる。
即ち、例えば、制御弁56の微小流量調整範囲のパイロ
ット圧が第3図における圧力P乃至Pであるとする
と、ソレノイド206aの除勢時にはプッシュロッド2
2のストロークの微小流量調整範囲は△Lであるが、
ソレノイド206aを付勢すると、プッシュロッド22
のストロークの微小流量調整範囲△Lに変化する。こ
のとき、一点鎖線Vの勾配が実線IIの勾配より小さい故
に、微小流量調整範囲△Lは微小流量調整範囲△L
より大きく、従ってソレノイド206aを付勢したとき
の方がプッシュロッド22を大きく下降するまで微小流
量調整範囲のパイロット圧力を得ることができ、かくし
て操作レバー12の微操作範囲が実質上拡大される。ま
た、設定荷重を所要の通り設定することにより微小流量
調整範囲のプッシュロッド22のストローク上での開始
点をLにすることができ、かく設定することによって
操作上で労力軽減をも図ることができる。
次に、第3の発明に従って構成された流体圧パイロット
弁の実施例について説明する。尚、第3の発明の実施例
は、第2図に示す構成の一部を除いたものであり、従っ
て第2図を流用して簡単に説明する。前記した第2の発
明の実施例においては、伝達スプール106の端面への
加圧によりスプール24の受圧面積を実質的に変えると
共に偏倚手段の設定荷重を変えているが、この第3の発
明においては、単に、偏倚手段の設定荷重を変えるよう
構成されている。すなわち容易に理解されるように、こ
の第3の発明の実施例においては、第2図における伝達
スプール106及び第3の流体圧室102は設けられな
い。それに付随して、流路110及び210も設けられ
ない(その他の構成は、第2図に示す構成と実質的に同
一である)。従って、切換弁206は、その第1の位置
で補助流体圧室202を流路204及び122を介して
流体溜50に連通させ、第2の位置で補助流体圧室20
2を流路204及び208を介してパイロット流体圧源
46に連通させる。
以上の構成を有する第3の発明の実施例において、切換
弁206が第1の位置に位置付けられているときには、
先の説明から容易に理解できるように、二次圧力は第3
図に実線I、II及びIIIで示すように変化する。また切
換弁206が第2の位置に位置付けられているときに
は、二次圧力は第3図に実線I、二点鎖線VI及び実線II
Iで示すように変化するようになる。
以上、本発明による流体圧パイロット弁を各実施例につ
いて説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変
形乃至修正が可能である。例えば、第2の発明(及び第
3の発明)に従って構成された第2図の実施例では、こ
れらの発明をパイロット圧制御機構20aに適用して説
明したが、更に、パイロット圧制御機構20bにも適用
するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明に従って構成された流体圧パイロット弁によれ
ば、構成要素を交換することなく、制御出力圧力の特性
を容易に変えることができる、との共通の効果が達成で
きる。本発明によって得られる効果を更に詳細に説明す
ると次の通りである。すなわち、第1の発明によれば、
前記共通の効果に加え、前記操作レバーの微操作範囲が
実質上拡大され、微操作性が改善される、との効果が得
られる。
また第2の発明によれば、前記共通の効果に加え、操作
レバーの微操作範囲が実質上拡大されると共に微操作範
囲のストローク開始点を早めることができるので、微操
作性が改善されると共に操作労力が軽減される、との効
果が得られる。
また第3の発明によれば、前記共通の効果に加え、比較
的高い圧力の領域において微操作が要求される制御に有
用である、との効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1の発明に従って構成された流体圧パイロ
ット弁の実施例を示す断面図。 第2図は、第2の発明(及び第3の発明)に従って構成
された流体圧パイロット弁の実施例を示す断面図。 第3図は、第1、第2及び第3の発明に従って構成され
た流体圧パイロット弁及び従来の流体圧パイロット弁の
二次圧力の変化を示す図。 第4図は、従来の流体圧パイロット弁を示す断面図。 2……弁ハウジング 20a及び20b……パイロット圧制御機構 22……プッシュロッド 24……スプール 28及び62……第1の流体圧室 30及び64……第2の流体圧室 40及び68……スプール部分 42……第2のコイルばね 56……制御弁 74……溝部 102及び104……第3の流体圧室 106及び108……伝達スプール 202……補助流体圧室 222……他の伝達スプール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定
    され且つパイロット流体圧源に連通された第1の流体圧
    室と、該弁ハウジング内に規定され且つ制御弁のパイロ
    ットポートに連通された第2の流体圧室と、手動操作さ
    れる操作レバーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操
    作レバーに連動して押し込まれるプッシュロッドと、該
    プッシュロッドに相対移動可能に装着され且つ該プッシ
    ュロッドの押し込み力が偏倚手段を介して伝達されるス
    プールとを備え、該スプールには、該操作レバーの非操
    作時には該第2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時に
    は該第2の流体圧室を該第1の流体圧室に連通するよう
    な溝部が形成され、該溝部の一端側であって該偏倚手段
    側に位置するスプール部分の受圧面積を該溝部の他端側
    のスプール部分の受圧面積より大きくすると共に、該他
    端側のスプール部分の自由端を常時該流体溜に連通する
    よう構成された流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には、第3の流体圧室が規定され、更
    に、該第3の流体圧室に臨むよう位置付けられた一端に
    該第3の流体圧室の流体圧を受けると他端が該スプール
    部分の該自由端に当接して該偏倚手段の該押し込み力に
    対向する伝達スプールが摺動自在に設けられ、 該第2の流体圧室と該第3の流体圧室とはそれぞれ切換
    弁に接続され、該切換弁は、その第1の位置で該第3の
    流体圧室を該流体溜に連通させ、第2の位置で該第2の
    流体圧室と該第3の流体圧室とを連通させるよう構成さ
    れたことを特徴とする流体圧パイロット弁。
  2. 【請求項2】弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定
    され且つパイロット流体圧源に連通された第1の流体圧
    室と、該弁ハウジング内に規定され且つ制御弁のパイロ
    ットポートに連通された第2の流体圧室と、手動操作さ
    れる操作レバーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操
    作レバーに連動して押し込まれるプッシュロッドと、該
    プッシュロッドに相対移動可能に装着され且つ該プッシ
    ュロッドの押し込み力が偏倚手段を介して伝達されるス
    プールとを備え、該スプールには、該操作レバーの非操
    作時には該第2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時に
    は該第2の流体圧室を該第1の流体圧室に連通するよう
    な溝部が形成され、該溝部の一端側であって該偏倚手段
    側に位置するスプール部分の受圧面積を該溝部の他端側
    のスプール部分の受圧面積より大きくすると共に、該他
    端側のスプール部分の自由端を常時該流体溜に連通する
    よう構成された流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には、第3の流体圧室及び補助流体圧
    室が規定され、更に、該第3の流体圧室に臨むよう位置
    付けられた一端に該第3の流体圧室の流体圧を受けると
    他端が該スプール部分の該自由端に当接して該偏倚手段
    の該押し込み力に対向する伝達スプールが摺動自在に設
    けられ、 該スプールには該偏倚手段の一端を受ける受け部材が所
    定の範囲に渡って移動自在に装着され、該スプール内に
    は端部が該補助流体圧室に連通された孔が形成され、該
    孔内には一端に該補助流体圧室の流体圧を受けたとき他
    端が該受け部材に当接して該受け部材を該所定の範囲に
    渡って移動させ該偏倚手段の設定荷重を変える他の伝達
    スプールが摺動自在に設けられ、 該第2の流体圧室、該第3の流体圧室及び該補助流体圧
    室はそれぞれ切換弁に接続され、該切換弁は、その第1
    の位置で該第3の流体圧室及び該補助流体圧室を該流体
    溜に連通させ、第2の位置で該第2の流体圧室と該第3
    の流体圧室とを連通させると共に該補助流体圧室を該パ
    イロット流体圧源に連通させるよう構成されたことを特
    徴とする流体圧パイロット弁。
  3. 【請求項3】弁ハウジングと、該弁ハウジング内に規定
    され且つパイロット流体圧源に連通された第1の流体圧
    室と、該弁ハウジング内に規定され且つ制御弁のパイロ
    ットポートに連通された第2の流体圧室と、手動操作さ
    れる操作レバーと、該弁ハウジングに設けられ且つ該操
    作レバーに連動して押し込まれるプッシュロッドと、該
    プッシュロッドに相対移動可能に装着され且つ該プッシ
    ュロッドの押し込み力が偏倚手段を介して伝達されるス
    プールとを備え、該スプールには、該操作レバーの非操
    作時には該第2の流体圧室を流体溜に連通し、操作時に
    は該第2の流体圧室を該第1の流体圧室に連通するよう
    な溝部が形成され、該溝部の一端側であって該偏倚手段
    側に位置するスプール部分の受圧面積を該溝部の他端側
    のスプール部分の受圧面積より大きくすると共に、該他
    端側のスプール部分の自由端を常時該流体溜に連通する
    よう構成された流体圧パイロット弁において、 該弁ハウジング内には補助流体圧室が規定され、該スプ
    ールには該偏倚手段の一端を受ける受け部材が所定の範
    囲に渡って移動自在に装着され、該スプール内には端部
    が該補助流体圧室に連通された孔が形成され、該孔内に
    は一端に該補助流体圧室の流体圧を受けたとき他端が該
    受け部材に当接して該受け部材を該所定の範囲に渡って
    移動させ該偏倚手段の設定荷重を変える他の伝達スプー
    ルが摺動自在に設けられ、 該補助流体圧室は切換弁に接続され、該切換弁は、その
    第1の位置で該補助流体圧室を該流体溜に連通させ、第
    2の位置で該補助流体圧室を該パイロット流体圧源に連
    通させるよう構成されたことを特徴とする流体圧パイロ
    ット弁。
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