JPH0619118B2 - カムの再溶融硬化処理方法 - Google Patents

カムの再溶融硬化処理方法

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JPH0619118B2
JPH0619118B2 JP28531986A JP28531986A JPH0619118B2 JP H0619118 B2 JPH0619118 B2 JP H0619118B2 JP 28531986 A JP28531986 A JP 28531986A JP 28531986 A JP28531986 A JP 28531986A JP H0619118 B2 JPH0619118 B2 JP H0619118B2
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総郎 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカムの周面(プロフィル)を再溶融せしめた
後、冷却硬化することでカム周面の硬度を高める処理法
に関する。
(従来の技術) ロッカアーム等に摺動するカムの周面の硬度を高めるべ
く、カム周面を再溶融硬化せしめる方法が、特公昭59-3
525 号及び特開昭60-211015 号等に開示されるように知
られている。
特公昭59-3525 号に開示される方法は、カムをプラズマ
トーチ等に対して回転させて周面を再溶融せしめる際
に、カムのベース円とカム頂部とでは回転速度が異なる
ために、カム頂部におけるプラズマトーチの走査による
蛇行軌跡(溶融軌跡)が粗になり、均一な硬度のもつチ
ル層(硬化層)が得られなくなるのを防止すべく、カム
周面とプラズマトーチ等の加熱手段との相対速度を制御
し、前記蛇行軌跡の間隔が略々等しくなるようにしたも
のである。
また特開昭60-211015 号に開示される方法は、カム周面
のうちロッカアームの摺動による荷重面圧が大なる立上
り部周面と頂部周面のみを再溶融せしめ、特に荷重面圧
が他の部分に比べて大なる頂部周面についてはプラズマ
トーチ等による蛇行軌跡の間隔を密にして頂部の硬度を
高め対摩耗性に優れた硬化層を形成するようにしたもの
である。
(発明が解決しようとする問題点) 特公昭59-3525 号に開示される方法にあっては、カムの
立上り部周面及び頂部周面に等しい硬度のチル層が形成
される。しかしながらカム頂部周面は最も荷重面圧が大
となる箇所であり、このカム頂部を基準として再溶融硬
化せしめると立上り部周面の硬度が過剰となり、余分な
エネルギーが消費され、逆に立上り部周面を基準として
再溶融硬化せしめると、カム頂部における硬度が不足す
る。
一方、特開昭60-211015 号に開示される方法によれば、
立上り部及び頂部とも最も最適の硬度とすることができ
るのであるが、プラズマアーク等の走査開始及び終了ゾ
ーンにおいてアークによる穴が生じ易く、このため研削
量を大きくしなければならない。この不利は特公昭59-3
525 号に開示される処理においても生じる。
(問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決すべく本発明はカムの立上り部周面と
頂部周面をプラズマアーク等によって再溶融硬化せしめ
る方法において、頂部周面におけるアークの蛇行軌跡を
密にするとともに、アークによる走査開始及び終了ゾー
ンの蛇行軌跡が更に密になるようにした。
(作用) アークによる走査開始及び終了ゾーンにおけるアークの
蛇行軌跡を密にしたため、当該ゾーンにおける溶融が十
分に行われ、アークによる穴が生じることがない。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
第1図は本発明方法を実施する装置の全体図であり、
(1) は制御装置、(2) は金属粉末供給装置、(3) は電源
であり、制御装置(1) からの信号で駆動するモータ(4)
にはチャック(5) が取付けられ、このチャック(5) とセ
ンター(6) 間にカムシャフト(7) が保持されている。
カムシャフト(7) には複数のカム(8) が形成され、この
カム(8) は第3図に示すようにベース円部(8a)にカム部
(8b)を膨出してなり、その周面はベース円部周面(9) 、
立上り部周面(10)及び頂部周面(11)からなっている。
一方、前記制御装置(1) からの信号で正転及び逆転する
可逆モータ(12)にはボールネジ(13)が取付けられ、この
ボールネジ(13)には移動枠(14)が螺合し、ボールネジ(1
3)の正転及び逆転に伴って第1図中左右に移動する。そ
して、移動枠(14)にはカム(8) の端面検出装置(15)が設
けられるとともに、ホルダー(16)を介してプラズマトー
チ(17)が取付けられ、このプラズマトーチ(17)は電源
(3) に接続されるとともに、その先端ノズル部(18)の構
造は第2図に示すように、中空シールド部(19)内にチッ
プ(20)を設け、シールド部(19)とチップ(20)間をシール
ドガス通路とし、チップ(20)内を作動ガス通路とし、チ
ップ(20)内にはタングステン電極(21)を配設している。
また、シールド部(19)には前記金属粉末供給装置(2) に
つながる金属粉末供給管(22)を貫通せしめ、この金属粉
末供給管(22)からプラズマアーク(23)中にタングステ
ン、コバルト等の高硬度金属(合金を含む)の粉末(24)
を供給するようにしている。尚、金属粉末供給管(22)に
は振動装置(25)及びバルブ(26)を設けている。
以上の如き構成の装置を用いて行なうカムの再溶融硬化
処理方法を以下に説明する。
先ずモータ(12)を駆動し移動枠(14)を移動せしめて検出
装置(15)によりカム(8) の端面を検出する。そしてモー
タ(4) を駆動しカムシャフト(7) を所定角度回転せしめ
てプラズマトーチ(17)の直下にカムの立上り部周面(10)
とベース円部周面(9) との境界部が位置するようにす
る。次いで、モータ(4) を所定速度で回転せしめるとと
もに可逆モータ(12)を正逆回転させプラズマトーチ(17)
をカム幅と等しい間隔で往復動させ、更にプラズマトー
チ(17)からカム周面に向けてプラズマアーク(23)を噴出
する。
すると、プラズマアーク(23)はカム周面を蛇行軌跡(25)
を描くように走査し、カム周面を再溶融せしめる。ここ
で第2図に示すように再溶融部(26)には金属粉末(24)が
添加される。
ところで本発明にあってはロッカアーム等に摺接した場
合の荷重面圧が大きい部分、具体的には立上り部周面(1
0)及び頂部周面(11)のみを再溶融硬化処理するように
し、更に上記再溶融硬化処理する周面についても複数の
ゾーンに区分し、各区分における再溶融の度合いを変化
せしめるようにしている。
即ち、区分するゾーンとしてはプラズマアーク(23)によ
る走査開始ゾーン(a) 、この走査開始ゾーン(a) からカ
ムの頂部周面(11)に至るゾーン(b) 、頂部周面に相当す
るゾーン(c) 、このゾーン(c) からプラズマアーク(23)
による走査終了ゾーンに至るゾーン(d) 及び走査終了ゾ
ーン(e) とし、ゾーン(a),(e) 及び(c) については蛇行
軌跡(25)の間隔を第5図に示すように最も密にし、ゾー
ン(c) についてはゾーン(a),(e) よりは蛇行軌跡(25)の
間隔を若干粗とした中密度とし、更にゾーン(b),(d) に
ついては蛇行軌跡(25)の間隔を最も粗となるようにして
いる。ここで蛇行軌跡の粗密はゾーン(c) を基準として
設定する。
このように、ゾーン(a) について蛇行軌跡の間隔を密に
すると、予熱効果による溶融開始時の安定化が図れ、且
つ穴(クレータ)の発生も防止でき、ゾーン(b),(d) に
ついて蛇行軌跡の間隔を粗にすると、溶融した周面の中
央部分が膨出する度合が少なくなり、硬化後の変形量が
小さくなり、後の研削加工の時間を短縮できる。またゾ
ーン(c) について蛇行軌跡を中密とすることで、合金
(金属粉末)添加の場合に合金が均一に分散した再溶融
硬化層が得られ且つ頂部周面に沿って均一な硬化深さと
することができ、更にゾーン(e) について蛇行軌跡を密
にすることで穴(クレータ)の発生を防止できる。
ここで蛇行軌跡(25)の間隔を変化させるにはモータ(4)
又は可逆モータ(12)の回転速度を制御し、カムシャフト
(7) の回転速度又はプラズマトーチ(17)の往復動速度を
変化せしめるようにすればよい。
また、金属粉末(24)の添加量については、均一にしても
よいが、荷重面圧が特に大きくなるゾーン(c) におい
て、他の部分よりも多量に添加することが好ましい。更
に実施例にあっては蛇行軌跡(25)の往復幅はカム幅と略
等しくなるようにしたが、上記往復幅を小さくしてカム
周面の中央部のみを再溶融硬化せしめたり、部分的に再
溶融硬化の幅を変化させてもよい。
以上の如くしてカム周面の所定範囲を再溶融したなら
ば、再溶融した部分を冷却することで第4図に示す如き
高硬度のチル層(27)が形成される。
尚、加熱手段として実施例にあってはプラズマアークを
用いたが電子ビーム、レーザ光線等任意である。
(発明の効果) 以上に説明した如く本発明によれば、カム頂部周面にお
けるアーク等の走査蛇行軌跡の間隔を密に、立上り部周
面の蛇行軌跡の間隔を粗にしたため、荷重面圧に対応し
た硬度を得ることができ、エネルギーのロスも少ない。
また再溶融開始ゾーン及び終了ゾーンにおける蛇行軌跡
の間隔を最も密にしたので、予熱効果が大となるととも
にアークによる穴の発生を防止でき、研削代を少なくで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する装置の一例を示した図、
第2図はプラズマトーチのノズル部の断面図、第3図は
カムの斜視図、第4図はカムの端面図、第5図はトーチ
の蛇行軌跡の展開図である。 尚、図面中(7) はカムシャフト、(8) はカム、(8a)はベ
ース円部、(8b)はカム部、(10)は立上り部周面、(11)は
頂部周面、(23)はアーク、(24)は金属粉末、(25)は蛇行
軌跡、(26)は再溶融部、(27)はチル層、(a),(b) は加熱
手段による走査開始及び終了ゾーンである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマトーチ等の加熱手段によってカム
    の立上り部周面及び頂部周面を蛇行軌跡を描くように走
    査して上記周面を再溶融させ、次いで再溶融部分を冷却
    硬化せしめるようにした処理法において、前記加熱手段
    によって走査する周面を、走査の開始ゾーン、終了ゾー
    ン、頂部周面に相当するゾーン及び頂部周面に相当する
    ゾーンと走査の開始及び終了ゾーンとの間のゾーンとに
    区分し、走査の開始ゾーン、終了ゾーン及び頂部周面に
    相当するゾーンについてはこれらの間のゾーンよりも前
    記蛇行軌跡の密度が大となるようにし、更に走査の開始
    ゾーン及び終了ゾーンについては頂部周面に相当するゾ
    ーンよりも前記蛇行軌跡の密度が大となるようにしたこ
    とを特徴とするカムの再溶融硬化処理方法。
  2. 【請求項2】前記加熱手段によって再溶融した部分には
    同時に金属粉末を添加するようにしたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のカムの再溶融硬化処理方
    法。
  3. 【請求項3】前記添加する金属粉末の量は、カム頂部周
    面の添加量をカム立上り部周面への添加量よりも多くし
    たことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のカムの
    再溶融硬化処理方法。
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